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「半分の水」思考で成果を出す——10分でできる経営改善
2025.08.26
2分で読めるAI要約
テーマ
「コップ半分の水」を“時間・人・お金”に置き換え、ないものを嘆くより、あるものを使い切る発想へ。
鍵はフレーミング効果(言い換えで行動を変える)と、最善主義(完璧を待たず今ある資源を使う)、そして短いペップトーク。
フレーミング効果の使い方
同じ事実も言い換えで前向きに:
「会議30分短縮」=「30分の売上づくり時間を確保」
「在庫20%削減」=「眠っている現金を20%通帳へ戻す」
最善主義:3つのアクション
10分だけやる:大計画より確実な一歩。
半分に削る:やることを絞りムダを落とす。
完了の一行を決める:着手前に“何ができたら終わりか”を明確化。
合言葉:「できる、できる、私ならできる」
ケーススタディ(今すぐ効く3改善)
① 時間:会議が長くて進まない
やること:
事前共有(資料は前送付)
議題は決めること3つに限定
終了時刻を先に宣言(例:60分)
完了の一行:次回「決めること3つ」を決定
効果:90→60分に短縮/毎回最低3決定/浮いた30分を売上行動へ
② 人:人手不足感が消えない
やること:
各メンバーの強み3つを書き出す
強みでない仕事を減らす
強みの仕事を増やす
完了の一行:担当を1つ入れ替える合意
効果:同人数で効率UP/ミス減/表情が軽くなる
③ 現金:黒字なのにお金が残らない
やること:
30日先までの資金繰り表で見える化
支出項目を1つだけ半減して止血
全社共通言語として**「お金のブロックパズル」導入
完了の一行:毎日、今月の入出金3件**を資金繰り表に記入
効果:来月末残高が事前に見える/出費が締まる/お金の認識ズレ解消
本文
みなさんも聞いたことがあると思います。
「コップに半分の水」の話。
本稿は、この話を中小企業のビジネスにどのように生かすかを
書きたいと思います。
ベースとなるのは「最善主義」と視点こそ違え「フレーミング効果」
最後に、自分を動かすための「ペップトーク」です。
コップの中の水を、ビジネスでいう「時間・人・お金」と捉え
「まだ、半分もある」という視点で見て
「ないものを嘆くのではなく、今あるものを使い切る」考え方への転換の
ヒントになれば幸いです。
なお、恥ずかしながら本稿は、以前、私の会社で実際に起きていた「困り事」を
ベースに「どのように改善していったのか」(現在も改善中なのですが)を
書いています。
まず、視点を整える:フレーミング効果の一言メモ
同じ事実でも、言い換え次第で行動が変わります。
(例)「生存率90%」と「死亡率10%」は同じ情報です。しかし受け取り方が変わると思います。
経営でも、
「会議を30分短縮」=「30分の売上づくり時間を確保」
「在庫20%削減」=「倉庫に眠る現金を20%通帳に戻す」のように、「ある」側から言い換えるのがコツです。
最善主義の3つのアクション
最善主義=完璧を待たず、今あるものを使い切る。
そのために、やることは3つだけです。
1. 10分だけやる:大きな計画より、確実な一歩を。
2. 半分に削る:やることを絞り、ムダを落とす。
3. 完了の一行を決める:「何ができたら終わりか」を先に決めてから着手する。
合言葉:「できる、できる、私ならできる」(背中を押す短いペップ)
ケーススタディ:いますぐ試せる3つの改善術
ケース1:時間(会議が長くて仕事が進まない)
こんな心当たりありませんか?
会社の定例会議。時間が90分。
話をしている人は、いつも決まった人ばかりで
結局は「何も決まらない」「とにかく、やれ」のみ。
正直、私も聞かされる立場だった時は「うんざり」でした。
会議開始前から「どうせ、いつもと同じ」としか思っておらず
結果も、ほぼ予想の範囲内。何も決まらず「情報の共有」程度で終了。
なので、思い切って この「無駄な時間」を半分に削ってみました。
(現実的には30分)
やること(3ステップ)
1. 事前に情報共有:資料は会議前に送る
2. 決めることを絞る:議題は「決めること」3つに限定
3. 終わり時間を先に宣言:「今日は60分で終了します」
完了の一行 「次回の議題=次回の会議で決めること3つを決める」
見える変化
会議時間が90→60分に
会議1回で決定が最低3つ出る
浮いた30分で売上に結び付きそうなことを1つやる
ケース2:人(人手が足りない気がする)
新しい人が欲しい。でもなかなか採用ができない。
採用の前に、今のいる人を活かしきっていますか?
「今いる人」というリソースを最大限に活かす方法を考えましょう
やること(3ステップ)
1. 強みを書き出す:各メンバーの得意なこと3つをメモ
2. ズレを減らす:得意じゃない仕事を減らす
3. 強みを増やす:得意な仕事を増やす
完了の一行 「担当(仕事)を1つ入れ替える合意できたら完了」
見える変化
同じ人数でも仕事の効率が上がる。
ミスが減る。
メンバーの表情が少し軽くなる。
ケース3:現金(黒字なのにお金が残らない)
売上は出ているのに、月末の通帳は心細い。
この状態は、「現金」の流れが見えていないことが原因です。
やること(3ステップ)
1. 見える化:30日先までの入出金と残高を1枚にまとめる。
2. 止血:まずは、1つの支出項目の支出金額を半分だけ止める。
3. 全社員共通の言語を導入:お金や利益に関する共通言語
「お金のブロックパズル」を導入する。
完了の一行 「毎日、今月の入出金3件ずつを資金繰り表に書き込めたら完了」
見える変化
来月末の残高が前もって見える
今月の出費が必要最小限に締まる
経営者と社員間のお金や利益に対する認識のズレが解消できる
最後の宿題(やることは、本当に1つだけです)
この記事を閉じた後、たった10分だけ時間をつくってください。
そして、ノートかスマホのメモ帳に、上記を参考に、
すぐにできそうな「最善の施策」を書き出し、「最善の一歩」を1つだけ実行してみてください。
くれぐれも「完了(ゴール)」の設定も忘れずに。
そして、完璧ではなくても最善に向けて一歩でも進めば「今日の私は合格」と
自分に「OK」を出しましょう。
完璧な計画はいりません。この小さな一歩が、明日を変える最も確実な打ち手です。
できる、できる、あなたならできる。
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成果を出す人が、「完璧」を目指していない理由 ~デキる人ほどハマりやすい「完璧主義」という落とし穴~
2025.08.22
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、
「お金に困まらない経営をしたいあなたに届け」
その想いで、一生懸命書き続けます。
2分で読めるAI要約
テーマ
完璧主義で足が止まるなら、最善主義へ。――「完璧じゃなくていい。今できる最善を丁寧にやる」。
問題意識
「もっと準備してから…」が頭の中でループし、行動できない。
立場が上がるほど「失敗したくない/プロとして完璧に」が強まり、結果「動かない」を選びやすい。
最善主義とは
100点を待たず今の60点で一歩踏み出す考え方。
小さく行動すると誰かの役に立つ → ありがとうを得る → 未来の自分への信頼が育つ。
コラムの示唆
下書きだらけで公開できなかったが、「完璧じゃなくても誰か一人の役に立てばいい」と公開。
「分かりやすかった」の一言が継続の原動力に。
最善で動くと起きること
行動が次のチャンスを連れてくる。
成果を出す人は共通して「まずやる/数を打つ/動きながら調整」。
今すぐできる“小さな一歩”の例
SNSで考えをひと言発信。
温めた企画を信頼できる友人に話す。
「困っていませんか?」と一人に声をかける。
背中を押す言葉(ペップトーク)
「できる、できる、俺ならできる」――精神論ではなく、積み上げを信じて踏み出す合図。
結論・呼びかけ
完璧主義 → 最善主義へ転換し、今日の最善の一歩を実行しよう。
行動の結果に失敗はない。あるのは「成功」か「学び」だけ。
あなたの今日の一歩は何ですか?
本文
完璧じゃなくていい。今できる最善を尽くそう
「積み上げてきた学びと経験は、もう十分にある」
なのに、いざという時に動けない自分がいる。
「もっと準備してから…」 「もう少し勉強してから…」
そんな声が頭の中でループして、自分に静かにブレーキをかけ、
結局何も行動できずに一日が終わる。 あなたにも、そんな経験はありませんか?
「ちゃんとしなきゃ」の呪縛
「間違えたくない」「失敗は避けたい」「プロとして完璧なものを見せたい」「これじゃ、恥ずかしい」
立場が上がるほど、「自分の見え方」が気になります。
誠実だからこそ「中途半端はイヤだ」と思い、
その結果、「動かない」を選んでしまう人は少なくありません。
「今は、そのタイミングじゃない」「お金や時間ができたらやってみよう」
様々な理由をつけて、自分を納得させたかのように装ってしまう。
そんな気持ちは、とても自然だと思います。
かつての私は勿論、恥ずかしながら、今の私に至ってもまだ、そういう気持ちが湧いてきます。
心が軽くなるお守り。「最善主義」という考え方
そんなとき、心がふっと軽くなる「最善主義」という考え方があります。
それは、「完璧じゃなくていい。 いまの自分にできることを、できるかぎり丁寧にやる」
という、とてもシンプルな考え方。
たとえ今の自分にできることが60点だったとしても、その「60点」に心を込めて行動する。
完璧な100点を目指して立ち止まってしまうより、今のベストを尽くして一歩踏み出す。
その一歩が、誰かの役に立ったり、「ありがとう」という言葉につながったりする。
そうやって、未来の自分への信頼が少しずつ育っていくんです。
コラム
「『下書き』だらけだった私が、たった一言で走り出せた日」
以前の私は、こうやってブログ記事をアップするまでに
1記事に何週間もかけて書いていました。
「書いては見直し、見直しては書き直し」この繰り返し。
いつしか、ホルダーには「下書き」として保存されている文章ばかりが。
『もっと良い表現があるはず』と悩み、結局公開できずにいたのです。
でもある時、『完璧じゃなくても、誰か一人の役に立てばいい』と思い「えいやっ」と公開してみたら、
『この記事わかりやすかったです』というたった一言のコメントが届きました。
あの時の感動が、今の私のブログ作成を支えています。
「最善」で動くから、未来が変わる
もし「完璧じゃなくてもいいや」と思えたら、あなたは、どんな行動ができそうでしょうか。
たとえば、こんな小さな一歩が踏み出せるかもしれません。
SNSで、自分の考えをひとこと発信してみる
温めていた企画を、まずは信頼できる友人に話してみる
「こんなことで困っていませんか?」と、そっと声をかけてみる
結果がどうなるかは、やってみないとわかりません。
でも、「今の私にできるベストは尽くせた」と思える行動は、
確実に次のチャンスを連れてきてくれます。
私の周りの成果を重ねている人たちは口をそろえて言います。
「まずやってみた」「数を打った」「動きながら調整した」と。
動いたからこそ見える景色があり、最善を尽くしたからこそ得られる手応えがあるのです。
「できる、できる、俺ならできる」
これは単なる精神論じゃありません。
今まで積み上げてきたものを信じ、そっと背中を押してくれる
おまじないのような言葉「ペップトーク」です。
あなたにも必ずあるはずです。 学んできたこと、努力してきたこと、大切にしてきたことが。
「完璧主義」から「最善主義」への転換。
今日から、そうやって進んでいけたら、
その先に、思ってもみなかった景色が広がっているかもしれません。
あなたの『今日の最善の一歩』は何ですか?
まずは、その小さな一歩を大切に踏み出してみませんか?
行動した結果には「失敗」は存在しません。
「成功」か「学び」のどちらかしかないのですから。
肩の力を抜いて「リラ~ックス」
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「聞き上手」だけでは二流で終わる──トップセールスが育てるのは「対話の循環」
2025.08.19
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
2分で読めるAI要約
「聞く力」と「話す力」の本当の関係
主張
成果を出すために重要なのは「聞く力」か「話す力」か、という議論は本質的ではありません。
本当に大切なのは、両方の根源である「相手への関心」から生まれる「対話の循環」を育てる力です。
なぜ「対話の循環」が重要か
多くのビジネス現場では、ヒアリングが形式的なチェックリストの消化になり、
相手の隠れた本音やニーズを引き出せていません。
一方で、相手に聞く準備ができていなければ、どんなに良い提案も一方的な独り言で終わってしまいます。
「聞く」ことは相手を理解したいという関心、「話す」ことは自分を理解してほしいという欲求の現れです。
これらは対立するものではなく、どちらも良好な関係を築くための行為です。
価値が生まれる「対話の循環」
成果を出す人は、この循環の設計が上手です。
純粋な関心を持って相手の話を聞く。
相手は「理解してもらえた」と感じ、心を開き始める。
聞いた内容の要点を相手の言葉で返す(「つまり〇〇ということですね」)。
相手はさらに深く話す姿勢になり、対話が深まる。
この循環が強まることで、初めて価値のある提案が相手に届きます。
今日からできる実践ステップ
この循環を育てるには、まず以下のことから始めてみましょう。
順番を守る: まずは徹底的に「聞く」。そして「要約して返す」。自分の意見や提案は必ず最後にする。
相手の言葉で返す: 「つまり〇〇ですね」と相手の言葉を使って要約することで、理解していることを示す。
2秒待つ: 相手の発言後、すぐに反応せず2秒待つ。この間が、相手に深い思考を促し、本音を引き出すきっかけになる。
仕事でもプライベートでも、個別のスキルを磨くより、この「対話の循環」を意識することが、関係を劇的に変える鍵となります。
本文
「聞くこと」と「話すこと」は、実は同じ根っこから生まれている
〜ビジネスの現場で、見落とされている「対話の本質」〜
「聞くことは大切」──それって、本当?
「営業は聞くのが仕事」「ヒアリング力がある営業が売れる」
よく耳にする言葉です。たしかに成果の条件として「聞くこと」は欠かせません。
でも、なぜそれが大切なのか。
そこを本気で掘り下げずに、形だけの「ヒアリング」になっていないでしょうか。
原点の体験:飛び込み営業3万件からの学び
私のサラリーマン時代の営業スタイルは、完全な飛び込み営業でした。
1日50件、年間1万件超。これがノルマ。
最上階から非常階段で階を降り、見えない扉も遠慮なく開ける。
なので、時には「修羅場」に出くわすこともあれば、
その場でスカウトされることもありました。
ですが、「聞いてもらえる」ことは滅多にありません。
なので当時から、私の最大のテーマの1つがこれでした。
「どうしたら、話を聞いてもらえるか」
この問いが、のちに「聞く」と「話す」の本質に私を連れていきます。
「聞く」と「話す」はコインの裏表
現場での対話を重ねて気づいたのは、
「聞く」と「話す」は同じ源泉から生まれているということ。
「聞く」:相手を理解したいという、こちらから相手へ向かう能動的な関心
「話す」:自分をわかってほしいという、こちらから相手へ向かう表現の欲求
どちらもベクトルは「自分 → 相手」
つまり、両方とも「自分から相手への欲求」です。
相対するスキルではなく、関係性をつくるためのスキルであり
根っこは、同一で、エネルギーの使い方が違うだけなのです。
なぜ、あなたのヒアリングは「聞いてるつもり」で終わるのか
多くの現場で「聞く姿勢」が形式化もしくは形骸化しています。
チェックリスト通りに質問→メモ(リストにチェック)→商品を「当てにいく」
営業スキルを良い意味で均一化する目的で、多くの企業でこのようになっています。
これでは、語られていない本音に届きません。相手はこう感じます。
「この人、聞いてるようで聞いていない」
本当に聞くとは、言葉の背後にある感情・価値観・未言のニーズに関心を向けること。
テクニックというより、人間力の領域です。
これこそが意識はしていても、簡単には身に付かない理由です。
逆も真なり:「聞く準備」がない相手には、話は届かない
いくら想いを込めて提案しても、相手が聞いていない。
この状態を「独り言」と言います。
残念ながら人は「聞きたいことしか聞かない」ものなのです。
心理学的に言うと「確証バイアス」や「 動機づけられた推論」といいます。
だからこそ、話す前に相手の「聞く準備」をつくることが鍵です。
最初に相手の語りを引き出し、受け入れ、共感と安心をつくる。
そこからはじめて、あなたの提案が生きてきます。
この部分をまとめると
・信頼・安心という土台の上で
・言葉にならない感情に寄り添い、行動のエンジンを始動させ
・言葉でその道を照らしてあげる
こんな感じになります。
信頼は「対話の循環」から生まれる
成果を生むコミュニケーションは、
聞く → 話す → また聞く → また話す の循環です。
聞く→話させる→また聞く→また話させる でもいいでしょう。
あなたが相手に対し「純粋な関心」を持ち聞く
相手は「わかってもらえた」と感じ、心を開く
その本音を受け止め、あなたが要点を言葉にして返す
相手はさらに聞く姿勢になり、関係が深まる
この循環が育つほど、相手にとって価値ある提案が生まれます。
「売れる営業」とは、「話が上手い人」でも「聞き上手な人」でもなく、
「対話の循環」を育てられる人といえます。
実践:対話を循環させる7つの習慣
1.2秒ルール:相手の発言後、2秒沈黙してから応答
話をかぶせたり、話を食うことが防げます
2.相手の言葉で要約:「つまり〇〇ということですね」
相手の言葉を使った言語化は「わかってもらえた感」を生みます
3.問いを一段深く:「何が欲しいですか?」より「なぜそれが重要ですか?」
欲を満たすではなく、問題が解決できることが大切
4.聞く→要約→問い→提案:順番を守る。提案は最後が基本
慣れてくるとつい自己流に「自己流は事故のもと」
5.小さな自己開示:「実は私も」
等身大の自分や失敗の共有が安全地帯をつくる
6.感情の鏡:「不安」「もやもや」など、感情語をそっと返す
「沈黙」は大切な感情表現です。怖がらず一緒に沈黙しましょう
7.次の一歩を一緒に決める:合意は「行動」で締める
「では最初に〇〇から始めてみませんか」
3つのセルフ診断
直近の会話の中で、予想外の本音を引き出せたかましたか?
あなたの提案を、相手は身を乗り出して聞いていましたか?
商談後、相手から「また話したい」と言われた、もしくは 次のアポイントが取れましたか?
「NO」が多いなら、聞く/話すのいずれかに偏っているサインです
私の原点:聞いてもらえなかった子ども時代
少し私の子どもの頃の話をします。
私は自分の話を親に聞いてもらえた実感がありませんでした。
特に、父親には聞いてもらえた記憶も褒められた記憶もありません。
大人になってから「褒めてくれ」と言ったことがあるくらいです。
そのせいでしょうか?だから今、「話すとは?」「聞くとは?」に誰よりも真剣です。
人の話を本当に聞ける人であること。そして、自分の声も自分で聞いてあげること。
仕事上でも家庭でも、この二つを、私はともて大切に考えるようになりました。
突き詰めれば、理由は「自分のことをわかってほしい。話を聞いてもらいたい」
ここに行きつくことを自覚するようになりました。
終わりに──あなたにとっての「聞く」「話す」とは?
営業でも経営でも、人との関わりでも、
「聞く」と「話す」は分けて語られがち。
でも実は、同じ根っこを持つ一つの営みです。
会社内や家庭内、営業先などで、是非「対話の循環」を意識してみてください。
きっと、これまで見えなかった可能性が見えてきます。
もし相手の反応が変わったら、ぜひ教えてください。
いつも、一生懸命聞いてくれます
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もう迷わない!火災保険の選び方と活用術~プロが教える実践ガイド
2025.08.13
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2分で読めるAI要約
近年、自然災害の多発と保険料の急騰により、「火災保険」は単なる火事への備えではなく、
家という最大の財産を守るための重要な生活防衛策となっています。これは、自分の家を守るための実践ガイドです。
火災保険の基本
火事だけではない:台風による風災、豪雨による水災(洪水・土砂崩れ)、水ぬれ、盗難など、補償範囲を自分で設計できます。
地震は対象外:地震、噴火、津波による損害は、別途「地震保険」をセットしない限り補償されません。
契約前に決めるべき5つのこと
保険の対象:建物だけか、家財(家具や電化製品)も含むか。
補償範囲:ハザードマップで自宅のリスク(洪水、土砂崩れなど)を確認し、必要な補償を選びます。
保険金額:「今、同じ家を建て直すのにいくらかかるか(再調達価額)」が基準です。古い家でも安く設定するのは危険です。
免責金額(自己負担額):自己負担額を高く設定すると保険料は安くなりますが、小さな損害は自腹になります。
地震保険:セットで加入するかどうかを決めます。
もしもの時と保険料を抑えるコツ
保険料:最近の保険料は数年で2倍以上になるケースも。不要な特約を外したり、免責金額を上げたりすることで節約が可能です。
請求の鉄則:被害にあったら、必ず修理を始める前に保険会社へ連絡してください。安全確保の後、写真を撮っておくことも重要です。
結論
医療保険がなくて絶望する人は稀でも、火災保険がなく家を失い、がれきの前で膝から崩れ落ちる人はいます。
火災保険は、万が一の際に人生最大の財産と生活を守るための、極めて重要な備えです。
せっかくのお盆休みだというのに、今も日本のどこかで
大雨や強風、それに伴う洪水・土砂崩れ・屋根や建物の破損が
起きているといっても過言ではない日本列島。
ブログをはじめて1年弱となりますが
これまで損害保険については書いたことがありません。
本文
近年の多発する自然災害とその被害の大きさ
販売サイドにいるはずの私たちでも感じている
度を越した保険料の値上がり。
このまま進むと「販売側(保険会社)」も「購入側(契約者)」双方にとって
望まない方向に進む懸念を感じる今、
初めて「火災保険」について書いてみようと思います。
なお、個別商品の説明をするわけではありません。
本稿は、一般的な火災保険についての「実践ガイドブック」となります。
まず押さえる「火災保険の基本」
火災保険は「火災だけ」の補償ではありません。
設計により、必要な補償を選択することも可能です。
一般的に「火災・落雷・破裂/爆発」に加え、
風災・ひょう災・雪災
水災(洪水・土砂・高潮)
漏水などによる水ぬれ損害
盗難、破損・汚損などをカバー(商品により差あり)
地震・噴火・津波と地震を原因とする火災は地震保険の領域
火災保険だけではカバーされないため、必要に応じて付帯を検討
契約前に決める5つのこと
1.保険の対象
建物のみ/家財のみ/建物+家財 の3パターン
持ち家:原則 建物+家財 賃貸:家財+借家人・個人賠償が基本
2.補償範囲(どこまで守るか)
風災・ひょう災・雪災/水災/水ぬれ(給排水事故)/盗難/破損・汚損 等の要否を決める
低地や河川近くは水災の検討を
3.保険金額(いくらまで守るか)
建物は再調達価額(新価)を目安に設定
家財は世帯人数・持ち物の総額感で設定
4.免責金額(自己負担額)
例:1万/3万/5万/10万など。免責を上げる=保険料は下がるが、小口の請求は自己負担に
5.期間・支払い方法と地震保険
長期契約の上限は5年。月払い/年払/一括払で保険料が変わる
地震保険の付帯有無を決める。ただし、火災保険とセットで契約(保険金額は下限・上限あり)
住まい別チェックリスト
戸建て
構造(木造/耐火)で保険料が大きく変わる
水災(洪水・土砂)の要否はハザードマップと地域特性で判断
太陽光パネル・門塀・物置など付属物の扱いを確認
分譲マンション(区分所有)
管理組合の共用部保険と自室(専有部)保険の役割分担を確認
下階の水ぬれ事故への備え(家財+水ぬれ補償)
地震保険は家財にも付帯可。高層階は、家具固定と家財補償を検討
賃貸
貸主指定の保険だけでは不足しがち。家財と借家人賠償、個人賠償のセットが基本
地域リスクの見極め
1.国のハザードマップ(重ねるハザードマップ)で自宅位置を検索
ハザードマップポータルサイト
2.洪水・土砂・高潮・津波などを重ねてリスク確認
3.リスクが高い項目は補償を外さない。逆に可能性が低い項目は免責設定で保険料を抑える
例 川が近い 台風がよく接近する 海からの高低さが小さい
地域差ではないが「地下(地盤面より下)に部屋や設備がある
保険会社と契約者との認識のズレQ&A
Q:地震で出火した火災は火災保険で出ますか?
A:いいえ。地震が原因の火災(類焼を含む)の損害は地震保険の対象です
Q:給水管の破裂やピンホールで床や家具がびしょ濡れ どの補償?
A:水ぬれ(給排水設備の事故)補償
ただし配管そのものの損害は対象外の商品が一般的(特約あり)
実は、この事故がとても多いのも事実
Q:隣家に延焼させたら賠償が必要?
A:重過失でなければ法律上の賠償責任を負わない(失火責任法)
心情対応・近隣配慮として類焼損害特約を検討は可
Q:古い家(建物)だから、高額な保険金額はいらない?
A:火災保険の考え方として「古い」「新しい」は保険金額には反映させない
「今、建て直したらいくらかかるか」が基本的な考え方(再調達価格)
以下、わかりやすい?理由
分損(一部損)の修理をする際に「現在の価格」での修理となります
古い家だからといって、修理代が何十年前の価格とはならないから
Q:古い家(建物)や事故が発生した建物は、保険契約できない?
A:確かに、古い新しいに限らず引受規定は存在しています。
「事故が起こった物件」にも規定は存在しています
古い家だからこそ、老朽化による水濡れ事故のリスクが高まったり
そもそも、保険はそのためにあるにも関わらずです
保険会社といえども、収支が赤字(出ていく保険金と入ってくる保険料の差)では
保険制度自体の維持すら危ぶまれますので、理解できないこともないのですが
「なるほどね。納得です」とはいきませんよね
ましてや、築古(古い家)は、築浅(新しい家)とくらべ
保険金額対千円当たりの保険料はデータに基づき、高く設定されています
一方で、建物メンテナンス状況や事故の状況などによっては
引受できる物件もありますので、問い合わせてみることをお勧めします
保険料の最近の動きと、ムダなく抑えるコツ
近年の自然災害増で保険料が上がる傾向
というよりも、既に数年前に比べると2倍以上となっている物件も存在
長期契約の上限は現在5年
抑え方の例:
免責(自己負担)を上げる(1万→3万→5万)
企業物件に関しては免責金額100万の設定も可能な場合あり
不要な特約を外す/重複を避ける
クレカや他保険の個人賠償と重複していないか 等
もしもの時:請求の基本フロー
まずは、安全確保 → 代理店・保険会社へ連絡 → 写真・被害メモ・見積を準備
→ 必要書類(罹災証明、損害明細、請求書 等)提出 → 調査・支払
先に修理してしまうと支払われる保険金と修理額に差額が出る可能性があるため
必ず「修理前」に代理店や保険会社に連絡を入れてください。
大規模災害の時などは、保険金の支払いを最優先しているのが事実です。
よって、特別な対応となる場合もあります。
いかがでしたか?
火災保険はもはや「高い買い物」です。
昨今の物価の上昇を考えると「事故なんてめったにないし」と
考えてしまいがちですが、ひとたび事故が発生してしまうと
一番大きな財産の喪失だけでなく、多額のローンのみ残るなんて事態も
十分あり得ます。
最後に、保険業界で30年以上、ご飯を食べさせていただき
損害・生命保険の事故を数百件以上見てきた経験をお伝えします。
私は病気を患い入院なさった人で「医療保険」に加入していなくて
退院の際に「膝から崩れ落ちた」人を見たことがありません。
一方、燃え尽きた建物を見て「火災保険」に加入していなくて
がれきの前で「膝から崩れ落ちた」人を見たことはあります。
これが現場で起きている事実です。
ちょっと湿っぽくなってしまいましたので「中和」しますね
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会社の「血流」を改善する3つの処方箋 ~「お金がない」を防ぐキャッシュフロー経営入門
2025.08.08
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
2分で読めるAI要約:「売上はあるのにお金が残らない」理由と解決策
「売上は好調なのに、なぜか手元にお金が残らない」と感じる経営者は少なくありません。
その原因は、決算書の「利益」と会社の「現金(キャッシュ)」の流れが一致していないからです。
会社の生命線である現金の流れ(キャッシュフロー)は、①営業・②投資・③財務の3つの活動で成り立っています。
これを①呼吸・②筋肉増強・③循環と捉え、お金が残る体質への改善策を見ていきましょう。
1. 営業キャッシュフロー:「呼吸」を深く、楽にする
本業で稼ぐ現金の流れです。ここがマイナスなのは「呼吸困難」の状態。まずは流れをスムーズにすることが最優先です。
入金を早く:取引先に支払サイトの短縮を交渉する。高額な請求は分割も検討。
在庫を減らす:売れない在庫(罪庫)はセールで現金化し、過剰発注をやめる。在庫は「眠っているお金」です。
支払いを遅く:仕入先に支払サイトの延長を交渉する。
2. 投資キャッシュフロー:「筋肉増強」の刃を研ぐ
将来の成長のための設備投資などです。無計画な投資は会社の体力を奪います。
小さく試す:いきなり大規模投資せず、スモールテストで効果を検証してから拡大する。
資産を現金化:使っていない機械や不動産は「いつか使うかも」と放置せず、売却して現金に変える。
3. 財務キャッシュフロー:「循環」を整える
借入や返済など、資金調達の流れです。ここの管理を誤ると、資金繰りが一気に悪化します。
借入の期間と目的を一致させる:設備のような長期投資には「長期融資」、短期の運転資金には「短期融資」を使い、月々の返済負担を最適化する。
借入は「総額」より「月々の返済額」に注意:低金利に惹かれて安易に借入を重ねると、借入総額は同じでも「本数」が増えることで月々の返済額が膨れ上がり、首を絞めることになります。
まとめ
健全な経営とは、「①営業(呼吸)」で稼いだ現金を「②投資(筋肉増強)」に回し、
足りない分を「③財務(循環)」で賢く補うサイクルを回すことです。
資金難は「数字が苦手」という意識から始まります。
まずはこの3つのキャッシュフローを直視することから、お金に困らない「筋肉質」な経営体質への改善を始めましょう。
本文
「売上は好調なのに、なぜか手元にお金が残らない」
「月末の支払いがいつも不安で、頭から離れない」
もし、あなたがそう感じているなら、
それは決算書の「利益」と、会社の「現金」の流れが一致していないからです。
会社の生命線ともいえるキャッシュフロー(現金の流れ)は、
営業、投資、財務の3つの活動がバランス良く循環してこそ、健全な状態を保てます。
この3つの流れを、それぞれ「呼吸」「筋肉増強」「循環」と捉え、
あなたの会社のお金がなぜ残らないのか、その原因と具体的な改善策を見ていきましょう。
1. 営業キャッシュフロー 「呼吸」を深くする
営業キャッシュフローは、本業でどれだけの現金を稼ぎ出したかを示すものです。
ここがマイナスということは、まさに「呼吸困難」の状態。
まずは、楽に息ができるように、お金の流れをスムーズにすることから始めましょう。
改善のヒント
1. 売掛金の回収を早める
取引先に「支払サイトの短縮」を交渉してみましょう。
「そんなこと無理だ」と思うかもしれません。
しかし、支払いを少しでも早くしてもらえれば、
その分、運転資金として借りているお金を減らせます。当然、利息の負担も軽くなります。
せっかく稼いだ利益が、銀行への利息で消えていくのはもったいないですよね。
そのお金は、もっと前向きなことに使いましょう。
また、高額な売掛金は分割請求も検討し、入金までのタイムラグを圧縮することで、資金繰りに余裕が生まれます。
2. 在庫を圧縮する
いつまでも売れない在庫は、思い切って「処分セール」で現金化しましょう。
そして、発注ロットを見直し、過剰な在庫を持たないように最適化することも重要です。
「年に一度の注文でも、在庫を切らせたくない」という話を聞きます。気持ちわかります。
しかし、その「年一回の注文」の時期を特定し、
その時期に合わせて在庫を確保するなどの工夫はできませんか?
在庫は「眠っているお金」です。お金が固定化されている状態は、資金繰りを圧迫します。
滞留在庫のことを「罪庫」と呼ぶこともあります。
この「罪庫」を解消することは、キャッシュフロー改善に直結します。
3. 仕入れ条件を改善する
仕入先に「支払サイトの延長」を交渉してみるのも一つの手です。
これも難しいと感じるかもしれません。
しかし、取引先にとっても、未回収になるよりはマシなはずです。
選択肢として捨てるべきではありません。
また、もし可能であれば、同業他社と共同で仕入れすることで、
交渉力が上がり、仕入れコストを下げられる可能性もあります。
4. 売上を上げる
これは言わずもがな。キャッシュフローを改善する最も直接的な方法です。
2. 投資キャッシュフロー 「成長の刃」を研ぐ
投資キャッシュフローは、会社の将来的な成長のために行う設備投資や不動産の売買などを示すものです。
リスクとリターンをしっかり見極め、確実に成果を出すことが重要です。
投資3原則
1.スモールテスト → 検証 → 拡大
まず小規模に導入し、成果を確認してから本投資へ向かうようにしましょう。
2.PBP(投資回収期間)を算定
借入金の返済期間や減価償却年数を超えるような投資は
「夢」ではなく「賭け」かもしれません。再検討が必要です。
3.眠れる資産をキャッシュ化
使っていない設備・不動産は売却を検討しましょう。
「いつか使うかも」「いつか値上がりするかも」
これも、その気持ちよくわかります。
しかし、1円も生んでいない資産を持つことは
会社経営として正しい状態ではありません。
3. 財務キャッシュフロー 「循環系」を整える
1. 資金の用途と期間を一致させる
設備投資には、その設備の耐用年数に応じた「長期融資」を、
短期的な運転資金には「短期融資」を使いましょう。
長期借入で運転資金を賄ってしまうと、月々の返済負担が増えてしまいます。
補足
本来は「短期資金は短期借入、設備資金は長期借入」が原則。
長期借入で運転資金を賄うこと自体が“悪”というより、
上記記述は、返済年限が用途より長すぎても短すぎても資金繰りを圧迫するという意味です。
2. 借入は「金額」ではなく「本数」に注意する
「多額の借金で経営破綻」というニュースをよく見ますが、
実は問題は「借入金の総額」だけではありません。
以下の例を見てみましょう。わかりやすさを重視するため
利息は考えないものとします。
借入金A:1200万円(10年返済、月々10万円)
5年後に残債600万円
5年間の返済後、追加で600万円を借り入れたとします
(新たな借入金B、10年返済、月々5万円)
借入総額は1200万円で変わりませんが、
月々の返済額は15万円に増えてしまいます。
(借入Aの返済分10万円と借入Bの返済分5万円)
更に返済期間も実質6.6年と短くなります。
(1200万円÷(15万円×12か月)=6.666年)
金利の低さだけに目を奪われ、無計画に借入を重ねると、
このように月々の返済額が増え、資金繰りが厳しくなることがあります。
銀行へ融資を申し込む際には「借入総額」や「金利の高低」ではなく
「月々の返済金額」と「返済期間」を確認することが大切です。
まとめ
営業CF=呼吸、投資CF=筋肉増強、財務CF=循環です。
「営業CFで生んだ余剰→投資CFへ→足りない分は財務CFで補う」
どれか一つでも滞れば、会社は酸欠や出血多量で倒れてしまいます。
資金難は「数字が苦手」から始まります。
そして、「数字を直視」した瞬間から改善は始まります。
今日から3つのキャッシュフローを診断し、「お金の調子」を整えましょう。
あなたの会社の血液は、きっと再び力強く巡り始め
筋肉質で、美しい経営体質へと変貌するはずです。
本文とは、全く関係ないですが、この兄弟
昨日6歳になりました。
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生き残る会社の財務習慣:「バスタブ理論」と「現金>利益>売上の法則」1
2025.08.07
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
2分で読めるAI要約:倒産を防ぐ「現金最優先」という考え方
会社が倒産する理由はただ一つ、「現金が底をつくこと(資金ショート)」です。
それは突然訪れるように見えても、多くの場合、予兆があります。
そして、その事態は「最低限の知識」で防ぐことが可能です。
最重要原則:優先順位をひっくり返す
多くの経営者が無意識に持つ優先順位は「①売上 → ②利益 → ③現金」です。
しかし、会社を絶対に潰さないためには、この順番を逆転させなければなりません。本当に大切な順番はこうです。
現金 (Cash)
利益 (Profit)
売上 (Sales)
手元の現金が減り始めると、多くの人が「どうやって売上を上げるか」を真っ先に考えます。しかし、それは間違った応急処置です。
バスタブの「栓」を閉めていますか?
会社の現金をバスタブのお湯に例えてみましょう。
蛇口から出る水 = 売上や借入(外部要因が絡み、時間がかかる)
バスタブの栓 = 経費、在庫、業務プロセス(自社だけでコントロール可能)
現金が減っている状態は、「栓をせずにバスタブにお湯を注いでいる」のと同じです。
最初にすべきことは、蛇口をひねって水の量を増やすこと(売上増)ではありません。
まず、抜けている「栓」をきっちり閉めることです。
つまり、経費削減や在庫圧縮など、すぐ着手できる社内改善で、お金の流出を止めることが最優先です。
「鎧」より「生身の体」を鍛える
売上は、体を守る「鎧」のようなものです。見栄えは良いですが、脱げば(売上が落ちれば)無防備になります。
収益構造は、「生身の体」そのものです。
日頃からコスト構造を見直し、利益の出やすい筋肉質な「生身の体」を鍛えておけば、
売上という「鎧」が多少脆くなっても、会社は生き残れます。
社内の収益構造の改善は、一度行えば効果が持続し、リバウンドもありません。
会社の未来を守る第一歩は、外部環境に左右される売上を追いかける前に、
まず自社でコントロール可能な「お金の漏れ」を止め、利益体質を鍛え上げることなのです。
本文
夏の暑さが続く中、またひとつ、私の商圏から会社が消えてしまいました。
運送業を営むその会社は、運賃問題、人手不足、就労時間の制限といった厳しい環境の中で、
奮闘していたはずです。詳しい経営破綻の理由はわかりませんが、非常に残念な思いです。
会社が破産に至る唯一の条件は、「資金ショート」です。
つまり、現金が底をついた時です。
それは「ある日突然」起こるように見えるかもしれませんが、
多くの場合、前兆があります。
仮に突然死だったとしても、その時がいつ来るかは、事前に把握できる場合が大半です。
今回は、会社の経営破綻を防ぐために、
最低限押さえておきたいキャッシュフロー経営のポイントをお伝えします。
この「最低限」を実践することは、決して難しくありません。
「やり方がわからない」という方は、
会計士や税理士、商工会議所、そして私たちのようなお金の専門家に、ぜひ相談してみてください。
1 最重要原則:売上よりも現金を優先する
まず、すべての経営者が腹に落とすべき大前提があります。
会社の財務を根本から改善するには、
①売上高 ②利益 ③現金
この「常識的」とも思える順番をひっくり返す必要があります。
会社にとって本当に大切なのは、この順番です。
1. 現金
2. 利益
3. 売上
「そんなことはわかっている」と多くの経営者は言います。
しかし、手元のお金が減り始めると、
真っ先に考えはじめるのは「どうやって売上を上げるか」ではないでしょうか。
売上を上げること自体は悪いことではありません。
しかし、問題は「順序」と「効果が現れるまでの時間」です。
バスタブの「栓」と「蛇口からの水」
会社の現金は、多くのケースで「年単位」の時間をかけて少しずつ減少していきます。
その間も売上はあったはずですし、
銀行からの融資や資産売却で現金が一時的にでも増えたりしていたはずです。
それにもかかわらず現金が減っていく状態は、
まさに「栓をしていないバスタブにお湯を入れている」のと同じです。
これではいつまで経ってもお湯はたまりません。
最初にやるべきことは、まず「バスタブの栓」をすることです。
この「栓」とは、経費削減や業務プロセスの見直し、在庫管理の適正化など、
自社の努力だけでコントロールできることです。
一方、「バスタブの蛇口から出る水」は、
売上増や資金の回収サイトの変更、銀行からの借入方法の見直しなど、
外部の理解や協力がなければ実現できないことを指します。
早く利益を生むためには、まず自社でできる「栓」をすることが不可欠です。
強靭な「生身の体」をつくる
利益を増やすための施策も、やはり「自社内」でできることの方がより効果的です。
なぜなら、一度会社の収益構造を見直して筋肉質な体質に改善すれば、
その状態は持続するからです。人間と違い、「リバウンド」は基本的にありません。
売上は「鎧」のようなものです。
鎧を着ている間は強く見えますが、ひとたび脱いでしまえば(=売上が停滞・下降すれば)、
その真の強さが試されます。
日頃から収益構造という「生身の体」を鍛えていなければ、
厳しい環境下で生き残ることは難しいでしょう。
まずは、社内でできることから着手し、会社の収益構造を鍛え上げること。
それが会社の未来を守るための第一歩なのです。
次回は、「3つのキャッシュフロー」の話から
より具体的な「打ち手」をご紹介します。
本を読めば書いてある話です。
しかし、本を読むのにかかる「数日間」を
ほんの「5分程度」で読めるようにします。
これも、効果が出るまでの「時短」の1つです。
-
数字だけでは人は動かない:キャッシュフローコーチが実践する信頼構築と思考整理術の極意
2025.07.30
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
2分で読めるAI要約
:ツールや正論だけでは、なぜ人は動かないのか
どんなに優れた商品や専門知識(ツール)を持っていても、それだけでは相手に響かず、
成果が出ないことがあります。その根本的な原因は、提案の前提となる「信頼関係」が築けていないからです。
人が話を聞く態勢になっていない「痩せた土壌」に、いくら良い種(提案)を蒔いても芽は出ません。
では、どうすれば対話の土壌を耕せるのでしょうか。
答えは「思考整理術」と「質問力」にある
相手を動かすのは、こちらからの「説明」や「説得」ではありません。相手自身の「気づき」です。
その気づきを促すのが「思考整理術」であり、そのための武器が「質問力」です。
これは、答えを与えるのではなく、巧みな問いかけによって相手の内なる想いや考えを引き出し、言語化する手伝いをする技術です。
相手は「話を聞いてもらえた」「自分の考えが整理できた」と感じ、あなたに心を開き、信頼を寄せるようになります。
「やりたいこと」と「できること」を繋ぐ
このプロセスによって、まず相手の価値観やビジョン、つまり「やりたいこと」が明確になります。
その上で、あなたの持つ商品やサービス、専門知識といった「できること(解決策)」を提示するのです。
すると、あなたの提案は単なる売り込みではなく、「相手の夢を実現するための具体的な手段」
として機能し始め、深い納得感と行動を生み出します。
今日から使える3つの問いかけ
未来を問う:「将来、どうありたいですか?」
価値観を問う:「仕事で最も大切にしてきたことは何ですか?」
気づきを問う:「今、話していてハッとしたことはありましたか?」
結論:仕事とは「隣に立つ」ことから始まる
ビジネスやマネジメントの極意は、相手の正面に立って説得することではなく、隣に立って同じ景色を見ることです。
まず相手を深く理解し、その悩みや夢に寄り添う。
その姿勢こそが信頼の土台となり、あらゆるツールや知識を活かすための鍵となります。
【本日あなたへのアドバイス】
「思考整理術」は、特別な場面で使うスキルではなく、日常の姿勢そのものです。
今日はまず、身近な同僚や家族との会話で「自分の意見を言う前に、一つ質問を加えてみる」ことを意識してみてはいかがでしょうか。
例えば、「なるほど、そう思うんだね。ちなみに、なぜそう感じたの?」と一言添えるだけで、
相手の見る景色が少し見えてくるかもしれません。その小さな積み重ねが、信頼という大きな財産に繋がります。
本文
私、佐藤をはじめ、キャッシュフローコーチである私たちは
「お金のブロックパズル」という、経営数字を一目で可視化でき
経営判断のお手伝いができる優れたツールを使い
経営者の隣に座り、会社の未来を一緒に考えるのが
仕事なのですが、実は、どんなに優れたツールを持ち
使いこなせていたとしても、それだけではたいして役には立てません。
ツールが機能する前提である「信頼関係」が不足していると、
せっかくの知識もツールも活きてこないのが現実です。
これは、私たちコーチの仕事に限らず
商品やサービスを販売や提供している全ての社会人に
共通している話です。
また、「営業がうまくいかない」「部下が話を聞いてくれない」などの
悩みを抱える方々のヒントにしてもえらたらと思います。
では、どうしなければならないのか?
私なりの考えをご紹介します。
1. ツールだけでは埋まらない「対話の土壌」
どんなに優れた商品や指導法を持っていたとしても
相手が「聞く姿勢や状態」になっていなければ
商品は売れませんし、相手を思っての指導も
聞いてはもらえません。もしくは、受け流されてしまいます。
つまり、
数字を示すだけでは、人は動かない
価値観やビジョンを共有してこそ、提案が刺さる
すなわち最低限、相手と自分が同じ土俵や目線にたっていなければ
ならないわけです。
では、そのためにはどうすればよいのか?
そのために必要なことこそ「思考整理術」や「質問力」です。
思考整理術とは、相手の考えを引き出し、整理する技術であり、
質問力はその思考整理を効果的に行うための具体的なスキルなのです。
2. 思考整理術とは?——質問と傾聴で信頼を育てる技法
以下、思考整理術を簡潔にまとめました。
押しつけゼロ:答えを与えず、問いで引き出す
内省を促進:自分の言葉で語ることで考えが整理される
関係性が深化:相手は「聴いてもらえた」と感じ、心を開く
3. 「お金のブロックパズル」と組み合わせるメリット
キャッシュフローコーチが駆使する、中小企業経営者が財務を理解する上で
最適なツールだと思われる「お金のブロックパズル」と思考整理術の関係を
簡潔に対比する形でまとめてみました。
思考整理術
お金のブロックパズル
目的 想いや本音を引き出す
数字を可視化する
着地 価値観・ビジョンが明確になる
資金の流れが一目でわかる
共有 「やりたいこと」を共有
「できること」を検証
結果:ビジョンと数字がつながり、行動計画が合意形成しやすくなる
お金のブロックパズルのところをご自身の商品・サービスに
置き換えてみて下さい。相手の思考や価値観や夢や希望に対し
自分の提供している物が、どんな価値を提供できるのかが整理できます。
4. 今すぐ使える「3つの問いかけ」例
未来志向を引き出す
「将来なりたい、こうありたいと思う姿はどんな姿ですか?」
価値観の優先順位を探る
「仕事や経営をする上で、もっとも大切にしてきたことは何でしょう?」
気づきを言語化させる
「いま話していて「ハッとしたこと」はありましたか?」
5. 仕事とは「隣に立つ」ことから始まる
説明や説得より先に、相手と同じ景色を見ることが大切です。
そのうえで「お金」と「行動」をどう両立させるのかを共に考えることで、
はじめて「提案」が提案として機能します。
相手の「困り事」起点からスタートし、その解決ができる商品・サービスを
提供できたのなら、きっとあなたの望む結果が得られるはずです。
6. あらゆる対話に応用できるスキル
「思考整理術」それを支える「質問力」は、商談時以外にも
様々な応用や活躍場面が存在します。
部下との1on1
初対面の人との会話時
友達や子供や夫婦間の会話時
思考整理術は「相手を尊重する姿勢」や「相手を知りたいと思う気持ち」が
そのベースにあると私は思います。
そして、その姿勢や気持ちは、相手に伝わり
信頼関係を築く土台となります。
では、思考整理術や質問力を身に着けるためには、どうしたらいいのか?
これは、ずばり「練習」し続けることしかありません。
私は月に1回、全国のキャッシュフローコーチ相手に練習をし
フィードバックをもらい、改善し、それを仕事先や家庭内で
意識をしながら会話をしています。
まだまだ、合格点とは思っていませんが、実践を重ねるほど対話の質が磨かれます。
あなたは、相手とどんな未来を描きますか?
そのために、まずは今日、誰かに「最も大切にしてきたことは何ですか?」
と問いかけてみませんか?
書籍のおすすめ
和仁達也『プロの思考整理術』——対話のヒントが凝縮された一冊です。
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視力検査の「C」が教えてくれた「人と組織を伸ばす方法」
2025.07.29
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
忙しいあなたへ【1分で読める要約】
「ランドルト環」から学ぶ、人の「ある」部分に目を向ける重要性
視力検査の「ランドルト環」は、欠けている部分を探すものですが、
私たちは無意識のうちに「できていないこと」や「足りないこと」ばかりに目を向けていないでしょうか?
しかし、ランドルト環のほとんどは「黒く塗られている」、つまり「すでに存在するもの」です。
本当に大切なのは、この「すでにあるもの」に光を当てることです。
人は誰でも、これまでの努力や工夫といった「持っている力」があります。
そこに気づき、認めてもらうことで、自信や行動する勇気が生まれます。
経営者が社員のミスだけでなく、「以前より良くなった点」を認めれば、
社内の雰囲気は変わり、報連相が増え、離職率の低下にもつながります。
親が子どもの「できない部分」でなく、「工夫した点」を伝えれば、子どもは自信を持つでしょう。
自分自身に対しても、「まだ足りない」と責めるのではなく、「ここまでできた」と認めれば、自信を取り戻せます。
これは脳科学的にも成長を促す上で重要です。
ランドルト環の「切れている部分」ばかりに注目する視点を変え、
「すでに持っている力」に目を向けることで、
会社に活気、家庭に優しさ、そして自分自身に温かさが生まれます。
完璧でなくても大丈夫。あなたの「Cの黒い部分」に目を向け、今日もその輝きを認めてあげましょう。
本文
◆ ランドルト環を見て、ふと思ったこと
視力検査でおなじみの、あの「C」のマーク
正式には「ランドルト環(かん)」って言うそうです。
円の一部が切れていて、どこが空いているかを答えることで視力を測るものだけど、
あるときふと、こんなふうに感じたんです。
「なんで切れているところを見させるんだろう?」って。
私たちの社会も、家庭も、会社も、私自身も、
知らず知らずのうちにこの「ランドルト環の構造」
みたいな視点になってないかな〜って
つまり、「できてないところ」「欠けてるところ」にばかり目を向けて、
それを指摘することに慣れてしまっている…そんな空気、ありませんか?
◆ 本当は「Cの黒い部分」が主役かもしれない
ランドルト環って、よく見ると「切れてる部分」は、ほんの少しで、
ほとんどの部分は『黒く塗られている=すでに「ある」もの』ですよね。
もしかしたら、本当に大事なのはこっちじゃないかって思ったのです。
人は誰でも、「すでに持っているもの」がある。
頑張ってきたこと、工夫していること、
うまく言葉になってない努力だってたくさんあるはずですよね。
でも、そこに気づいてもらえないと、
自信や一歩踏み出す勇気は育たない。
逆に、ちょっとでも
「ちゃんと見てもらえてる」「認めてもらえてる」と感じたとき
人の目はパッと輝き、言葉が前向きになり、心が動き出し
行動につながっていくと思うのです。
◆ 「足りない」より、「ある」に目を向ける関わり方
たとえば…
経営者が社員のミスばかりを指摘するのではなく、
「君のその行動、前より確実に良くなってるよ」って
「ある部分」に光を当てたらどうでしょう?
社内の雰囲気が変わって、報連相が増えて、利益も上がり、
離職も減ったという話をよく聞きます。
人手不足と言われている医療・介護などの業界で
採用や離職防止で実績があがっているのも事実です。
(林田一子さんの研究論文より)
親が子どもに「ここがまだできてない」って言う代わりに、
「この前より、ちょっと工夫してたね!」って伝えたら
その子はきっと、自分の工夫に誇りや自信を持つようになるはずです。
「なぜできない」ではなく
「ここまで、できるようになった」に光を当て
言葉に出すことは、とても大切なことなのです。
自分自身にも、「まだ足りない」って責める代わりに、
「でも、ここまではちゃんとできた」と言ってあげられたら
少しずつ、自信を取り戻していけるはずです。
「相手にやさしく、自分に厳しく」が理想だと言われていますが
頑張った自分を責めたり、追い込んだりしても
よほどの人間ではない限り、成長は止まってしまいます。
脳に「やってもダメな自分」という記憶を残してしまうより
「ここまで、できた。ここまで頑張れた自分」という記憶を
残してあげることは、脳科学的にもとても大切なことであるのは
専門家の間では、広く認知されています。
(ピグマリオン効果 教育心理学 より)
◆ ランドルト環の見方を変えると、関係が変わる
もし、ランドルト環の「切れてる部分」ばかり探すクセに気づいたら、
ちょっとだけ視点を変えてみてください。
黒く塗られた部分=「もうすでに、あなたや相手が持っている力」に
目を向けるようにしてほしいのです。
その見方が、会社に活気を生み、家庭にやさしさを増やし、
そして、あなた自身の心にも、じんわりと温かさを届けてくれるはずです。
その結果は、すぐには現れなくとも
必ず確実に成果として、空気や雰囲気として現れ
いつのまにか、あなたの周りに「前向きでパワー溢れる人間」を
必ずや引き寄せるはずです。
◆ 最後に:今日も、あなたの「C」は輝いている
完璧じゃなくていい。
切れてるところ(足りないところ)があってもいい。
どんな人にもちゃんと「ある」もの(できているところ)が、あるはずです。
それに気づけたとき、人は一歩前に進める。
それを伝えてあげると、人や組織に活力が溢れる。
だから今日も、あなたの「Cの黒い部分」に、そっと目を向けてあげ下さいね。
私も忘れがちです・・・
「いつも心にランドルト環」
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「わからない」は最大のチャンス ~元・数字オンチ社長の告白~
2025.07.23
【1分で読める要約】
「視点」を変えれば、会社の未来は変わる
同じ状況でも、言葉や視点によって全く違う結果が生まれることがあります。
例えば、右ひじの痛みに対し「動かすな」と言う医師と「治して動きたい」
という患者の気持ちに寄り添う医師では、患者の受け止め方は大きく変わります。
これは経営においても同じです。
物理学者・寺田寅彦の「健康な人には病気になる心配があるが、病人には回復するという楽しみがある」
という言葉のように、物事をどう捉えるかで景色は一変します。
多くの中小企業経営者が「数字は苦手」と感じています。
しかし、財務の数字は会社の「健康診断書」であり、「未来の地図」です。
もし現状の数字が芳しくなくても、それは「伸びしろ」であり「回復という楽しみ」があると捉えることができます。
数字が見えないと不安になり、見えると希望が持てる。
資金繰りが厳しい状況でも、数字を整理すれば原因と対策が見え、行動が変わります。
「わからない」は「チャンス」です。
経営数字が読めなくても、それは「学んで会社を大きく変えられるチャンス」に他なりません。
社長にしかできない「視点の転換」があります。
売上減を「ピンチ」ではなく「利益構造を見直すチャンス」、
資金繰りの悪化を「不安」ではなく「ビジネスモデルを見直す好機」と捉えることで、行動と未来が変わります。
「不安」は「希望」の裏返し、「苦手」や「わからない」は「伸びしろ」の別名です。
視点を変え、財務や決算書を「経営判断の力強い味方」にすることで、会社もあなた自身も大きく成長できるはずです。
本文
私は最近、右ひじに余計なカルシウムができ
そのせいで、少し負荷をかけると
右ひじから手先までが痛む。
二人の医師に診察してもらったのですが
私の症状に対してかけられた言葉が正反対で驚いた。
一人は
「痛いなら、動かさなければいいでしょ」
もう一人は
「以前のように動きたいから、治療を受けに来たんだよね」
どちらが、患者にとって前向きに希望を持ち
手術やリハビリに前向きに取り組めるか
答えは、言うまでもありませんよね。
このように、同じ現象や症状に対してでも
「使う言葉」によって全く違う効果や結果が出ることが
ご理解いただけると思います。
本日は、その病院の待合時間に読んだ本
「言いかえ 便利帳」
著者 みらいクリニック院長 今井一彰 より、
寺田寅彦の言葉を基に、財務や決算書が苦手で
その知識が必要なのはわかっているが
後回しにしてしまうことが多い経営者向けに書いていきます。
もちろん一般論として、なかなか最初の一歩を踏み出せないという方の
参考にもなると思います。
「病人には回復という楽しみがある」
「健康な人には病気になるという心配があるが
病人には回復するという楽しみがある」
この言葉を残したのは、物理学者で随筆家の寺田寅彦です。
私たちは、とかく今の状態を「良い」「悪い」
と決めつけてしまいがちです。
しかし、視点を変えるだけで、見える景色は一変します。
これは、経営や財務にもまったく同じことが言えます。
財務は「未来の地図」
中小企業の経営者の多くが、「数字は苦手で」とおっしゃいます。
決算書を見てもピンとこないし、資金繰り表も税理士さん任せ。
「ウチの経営は、感覚と経験が頼りなんだよ」と。
確かに、創業経営者の方々は、鋭い感覚と
豊富な経験を持っている方が多いのは事実です。
しかし、2代目以降は、そうはいきませんよね。
だからと言って、立ち止まっているわけにはいきません。
まずは、視点を少し変えてみてほしいのです。
財務の数字は、あなたの会社の「健康診断書」であり、
「未来への地図」でもあります。
そして、もし今その数字が芳しくないのだとしたら、
それは「伸びしろ」であり、「回復という楽しみ」があるということなのです。
数字が見えないと、不安になる。
数字が見えると、希望が持てる。
たとえば、資金繰りが厳しいとき、
「もう終わりだ…」と感じてしまうのは当然です。
でも、冷静に数字を整理してみると
「売上は変わっていないのに
利益が減ってる。固定費が増えたせいだ」
「在庫が増えて資金が詰まってるだけだ」と
原因と対策が見えてきます。
それはまるで、暗闇の中で光を見つけたような感覚です。
このように、視点が変われば、やるべきことがわかり
行動が変わるはずです。
そして、行動が変われば、結果も変わるはずです。
「わからない」は「チャンス」でもある
私は様々な業種の経営者とお会いしてきました。
どの社長さんも、最初は「わからないことが恥ずかしい」
と思っておられました。
そりゃそうですよね。
経営者という立場にも関わらず、経営数字が読めないだなんて
大っぴらに言えるはずはありません。
何を隠そう、私も7~8年前までは
決算書を読み、戦略や計画を立てるなんて
大企業のやることであり、必要ないだろうと
思っていましたし、それを言い訳にして
全く学ぼうとも思っていませんでした。
1つ1つの勘定科目の意味すら知りませんでした。
しかし、今なら経験上ハッキリ言えます。
「わからないなら、学べばいい」
「わからない」は、「わかるようになれる」という
大きなチャンスだと。
むしろ、今の段階で「数字が見えていない」からこそ
財務の力で会社を大きく変えることができるのです。
社長にしかできない「視点の転換」
良い悪いではなく、当たり前のこととして
社員は自分の「給与を守ること」で精一杯です。
でも社長だけは、視点を変えることができる存在です。
売上が減った →「 ピンチだ」ではなく
売上が減った → 「利益構造を見直すチャンスだ」
資金繰りが悪い → 「不安だ」ではなく
資金繰りが悪い →「 ビジネスモデルを見直す好機だ」
こんなふうに、同じ現象を「どう見るか」で
行動が変わり、未来が変わります。
視点を変えることは、新たな武器を手に入れる
チャンスとも言えます。
経営は常に「決断の連続」です。
そして、その決断は「視点の質や位置」によって変わってきます。
私自身の例ですが
経営の勉強をし、自分の会社の存在意義や目的を明文化し
そのうえに、財務の考え方を積み上げた結果
内部留保は、ここ5年間で5倍以上に増やすことができました。
その結果、今年と2年後に、大きな投資が可能となりました。
ちなみに私は、大学で経済や経営を学んできたわけではありません。
(今、とある市長のおかげで名前が出てくる大学の文学部教育学科卒です)
こんな私だからこそ言います。
「悪いところは良くなるだけ」
「わからないことは、のびしろである」
最後に、寺田寅彦の言葉を、
私の解釈に置き換え、要約してみます。
「不安」は、「希望」の裏返し
「苦手」「わからない」は、「のびしろ」の別名
「売上」や「利益」だけでなく、数字を見る視点を変えれば、
財務や決算書は「経営判断の力強い味方」になります。
さあ、今日から視点を変えて、未来を動かしましょう。
あなたの会社やあなた自身には、まだまだ伸びしろがあるはずです。
「いつか、必ず上がるはず! 可能性は無限大」
(個人的に、この絵ずら大好きです)
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朝ラーで売上30%増!少しの変化が利益3倍を生む理由
2025.07.16
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
函館はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
朝のテレビ番組内で、ここ数年、日中が暑すぎるので
営業時間を「午前8時」に繰り上げたラーメン屋さんが
テレビに出ていた
いわゆる「朝ラー」ってやつですね。
順番待ちで並ぶのも、気温が低い朝ならば
お客様も楽なので、好評のようだ
私が記事にしようと思ったのは、
そのような工夫が大切ということではなく
瞬時に私の頭の中に出てきた「驚き」によるものです
その「驚き」とは
「売上が30%も伸びたら、一体、利益は何倍になったんだ?」
この場合、私の言っている利益とは
誰もが大好き?「経常利益」のことです
よく、セミナーの席で同じような質問をするのですが
多くの場合、「30%増」と答えられます
では、正解は「何%増」なのでしょうか?
早速、わかりやすく検証していきます
基本の損益構造をおさらい
まずは、ラーメン屋さんの一般的なケースを例にとってみましょう
今回は、「わかりやすさ」を重視するため
単純化した数値で書いていきます。
月の売上:100万円
原価(食材費):30万円(原価率30%)
粗利:70万円(粗利率70%)
固定費(人件費、家賃、水道光熱費など):60万円
経常利益:10万円
この「粗利率」や「原価率」のバランスは、
多くの飲食店でよく見られるものです
自分のお店の利益構造がどうなっているのか
確認してみてください
売上が30%アップした場合を計算
では、売上が30%増えて130万円になったとしましょう
原価率が同じ30%の場合、原価も売上に応じて増えます
・新しい原価:130万円 × 30% = 39万円
・新しい粗利額:130万円 − 39万円 = 91万円
固定費は、売上が増えても通常すぐには増えません
今回も60万円のままと仮定します
・新しい経常利益:91万円 − 60万円 = 31万円
経常利益の増加額は
31万円 −10万円 =21万円
では、増加率はどれくらいでしょうか?
・21万円 ÷10万円 ×100 = 210%
増加率は210%、利益額は約3.1倍となりました
まとめ:少しの売上アップが、大きな利益につながる
今回のシンプルな例からも分かる通り、
飲食店においては
売上が少し増えるだけで利益が大きく伸びることがあります。
【実際の計算例まとめ】
現状
売上30%増後
売上
100万円
130万円
原価
30万円
39万円
粗利
70万円
91万円
固定費
60万円
60万円
経常利益
10万円
31万円
・売上は30%アップ
・経常利益増加額は210%(3.1倍)
このように、売上の上積みが
そのまま利益増につながることは、
経営判断をするうえでとても重要なポイントです。
逆に、売上が下がれば
利益も一気に減ってしまうこともあるので、
日々の売上管理や集客の工夫は欠かせません。
「うちの店の場合はどうだろう?」
そんな時は、ぜひ自店の数字でも同じように
計算してみてください。
数字に強くなることが、
より安定した経営につながりますし
より多くの利益を生むことも可能になります。
今後も、経営やお金のしくみを分かりやすく
お伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください!
「最近、蒸し暑い」 「少しは涼しくなりました?」
2025.08.26
2分で読めるAI要約
テーマ
「コップ半分の水」を“時間・人・お金”に置き換え、ないものを嘆くより、あるものを使い切る発想へ。
鍵はフレーミング効果(言い換えで行動を変える)と、最善主義(完璧を待たず今ある資源を使う)、そして短いペップトーク。
フレーミング効果の使い方
同じ事実も言い換えで前向きに:
「会議30分短縮」=「30分の売上づくり時間を確保」
「在庫20%削減」=「眠っている現金を20%通帳へ戻す」
最善主義:3つのアクション
10分だけやる:大計画より確実な一歩。
半分に削る:やることを絞りムダを落とす。
完了の一行を決める:着手前に“何ができたら終わりか”を明確化。
合言葉:「できる、できる、私ならできる」
ケーススタディ(今すぐ効く3改善)
① 時間:会議が長くて進まない
やること:
事前共有(資料は前送付)
議題は決めること3つに限定
終了時刻を先に宣言(例:60分)
完了の一行:次回「決めること3つ」を決定
効果:90→60分に短縮/毎回最低3決定/浮いた30分を売上行動へ
② 人:人手不足感が消えない
やること:
各メンバーの強み3つを書き出す
強みでない仕事を減らす
強みの仕事を増やす
完了の一行:担当を1つ入れ替える合意
効果:同人数で効率UP/ミス減/表情が軽くなる
③ 現金:黒字なのにお金が残らない
やること:
30日先までの資金繰り表で見える化
支出項目を1つだけ半減して止血
全社共通言語として**「お金のブロックパズル」導入
完了の一行:毎日、今月の入出金3件**を資金繰り表に記入
効果:来月末残高が事前に見える/出費が締まる/お金の認識ズレ解消
本文
みなさんも聞いたことがあると思います。
「コップに半分の水」の話。
本稿は、この話を中小企業のビジネスにどのように生かすかを
書きたいと思います。
ベースとなるのは「最善主義」と視点こそ違え「フレーミング効果」
最後に、自分を動かすための「ペップトーク」です。
コップの中の水を、ビジネスでいう「時間・人・お金」と捉え
「まだ、半分もある」という視点で見て
「ないものを嘆くのではなく、今あるものを使い切る」考え方への転換の
ヒントになれば幸いです。
なお、恥ずかしながら本稿は、以前、私の会社で実際に起きていた「困り事」を
ベースに「どのように改善していったのか」(現在も改善中なのですが)を
書いています。
まず、視点を整える:フレーミング効果の一言メモ
同じ事実でも、言い換え次第で行動が変わります。
(例)「生存率90%」と「死亡率10%」は同じ情報です。しかし受け取り方が変わると思います。
経営でも、
「会議を30分短縮」=「30分の売上づくり時間を確保」
「在庫20%削減」=「倉庫に眠る現金を20%通帳に戻す」のように、「ある」側から言い換えるのがコツです。
最善主義の3つのアクション
最善主義=完璧を待たず、今あるものを使い切る。
そのために、やることは3つだけです。
1. 10分だけやる:大きな計画より、確実な一歩を。
2. 半分に削る:やることを絞り、ムダを落とす。
3. 完了の一行を決める:「何ができたら終わりか」を先に決めてから着手する。
合言葉:「できる、できる、私ならできる」(背中を押す短いペップ)
ケーススタディ:いますぐ試せる3つの改善術
ケース1:時間(会議が長くて仕事が進まない)
こんな心当たりありませんか?
会社の定例会議。時間が90分。
話をしている人は、いつも決まった人ばかりで
結局は「何も決まらない」「とにかく、やれ」のみ。
正直、私も聞かされる立場だった時は「うんざり」でした。
会議開始前から「どうせ、いつもと同じ」としか思っておらず
結果も、ほぼ予想の範囲内。何も決まらず「情報の共有」程度で終了。
なので、思い切って この「無駄な時間」を半分に削ってみました。
(現実的には30分)
やること(3ステップ)
1. 事前に情報共有:資料は会議前に送る
2. 決めることを絞る:議題は「決めること」3つに限定
3. 終わり時間を先に宣言:「今日は60分で終了します」
完了の一行 「次回の議題=次回の会議で決めること3つを決める」
見える変化
会議時間が90→60分に
会議1回で決定が最低3つ出る
浮いた30分で売上に結び付きそうなことを1つやる
ケース2:人(人手が足りない気がする)
新しい人が欲しい。でもなかなか採用ができない。
採用の前に、今のいる人を活かしきっていますか?
「今いる人」というリソースを最大限に活かす方法を考えましょう
やること(3ステップ)
1. 強みを書き出す:各メンバーの得意なこと3つをメモ
2. ズレを減らす:得意じゃない仕事を減らす
3. 強みを増やす:得意な仕事を増やす
完了の一行 「担当(仕事)を1つ入れ替える合意できたら完了」
見える変化
同じ人数でも仕事の効率が上がる。
ミスが減る。
メンバーの表情が少し軽くなる。
ケース3:現金(黒字なのにお金が残らない)
売上は出ているのに、月末の通帳は心細い。
この状態は、「現金」の流れが見えていないことが原因です。
やること(3ステップ)
1. 見える化:30日先までの入出金と残高を1枚にまとめる。
2. 止血:まずは、1つの支出項目の支出金額を半分だけ止める。
3. 全社員共通の言語を導入:お金や利益に関する共通言語
「お金のブロックパズル」を導入する。
完了の一行 「毎日、今月の入出金3件ずつを資金繰り表に書き込めたら完了」
見える変化
来月末の残高が前もって見える
今月の出費が必要最小限に締まる
経営者と社員間のお金や利益に対する認識のズレが解消できる
最後の宿題(やることは、本当に1つだけです)
この記事を閉じた後、たった10分だけ時間をつくってください。
そして、ノートかスマホのメモ帳に、上記を参考に、
すぐにできそうな「最善の施策」を書き出し、「最善の一歩」を1つだけ実行してみてください。
くれぐれも「完了(ゴール)」の設定も忘れずに。
そして、完璧ではなくても最善に向けて一歩でも進めば「今日の私は合格」と
自分に「OK」を出しましょう。
完璧な計画はいりません。この小さな一歩が、明日を変える最も確実な打ち手です。
できる、できる、あなたならできる。
2025.08.22
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、
「お金に困まらない経営をしたいあなたに届け」
その想いで、一生懸命書き続けます。
2分で読めるAI要約
テーマ
完璧主義で足が止まるなら、最善主義へ。――「完璧じゃなくていい。今できる最善を丁寧にやる」。
問題意識
「もっと準備してから…」が頭の中でループし、行動できない。
立場が上がるほど「失敗したくない/プロとして完璧に」が強まり、結果「動かない」を選びやすい。
最善主義とは
100点を待たず今の60点で一歩踏み出す考え方。
小さく行動すると誰かの役に立つ → ありがとうを得る → 未来の自分への信頼が育つ。
コラムの示唆
下書きだらけで公開できなかったが、「完璧じゃなくても誰か一人の役に立てばいい」と公開。
「分かりやすかった」の一言が継続の原動力に。
最善で動くと起きること
行動が次のチャンスを連れてくる。
成果を出す人は共通して「まずやる/数を打つ/動きながら調整」。
今すぐできる“小さな一歩”の例
SNSで考えをひと言発信。
温めた企画を信頼できる友人に話す。
「困っていませんか?」と一人に声をかける。
背中を押す言葉(ペップトーク)
「できる、できる、俺ならできる」――精神論ではなく、積み上げを信じて踏み出す合図。
結論・呼びかけ
完璧主義 → 最善主義へ転換し、今日の最善の一歩を実行しよう。
行動の結果に失敗はない。あるのは「成功」か「学び」だけ。
あなたの今日の一歩は何ですか?
本文
完璧じゃなくていい。今できる最善を尽くそう
「積み上げてきた学びと経験は、もう十分にある」
なのに、いざという時に動けない自分がいる。
「もっと準備してから…」 「もう少し勉強してから…」
そんな声が頭の中でループして、自分に静かにブレーキをかけ、
結局何も行動できずに一日が終わる。 あなたにも、そんな経験はありませんか?
「ちゃんとしなきゃ」の呪縛
「間違えたくない」「失敗は避けたい」「プロとして完璧なものを見せたい」「これじゃ、恥ずかしい」
立場が上がるほど、「自分の見え方」が気になります。
誠実だからこそ「中途半端はイヤだ」と思い、
その結果、「動かない」を選んでしまう人は少なくありません。
「今は、そのタイミングじゃない」「お金や時間ができたらやってみよう」
様々な理由をつけて、自分を納得させたかのように装ってしまう。
そんな気持ちは、とても自然だと思います。
かつての私は勿論、恥ずかしながら、今の私に至ってもまだ、そういう気持ちが湧いてきます。
心が軽くなるお守り。「最善主義」という考え方
そんなとき、心がふっと軽くなる「最善主義」という考え方があります。
それは、「完璧じゃなくていい。 いまの自分にできることを、できるかぎり丁寧にやる」
という、とてもシンプルな考え方。
たとえ今の自分にできることが60点だったとしても、その「60点」に心を込めて行動する。
完璧な100点を目指して立ち止まってしまうより、今のベストを尽くして一歩踏み出す。
その一歩が、誰かの役に立ったり、「ありがとう」という言葉につながったりする。
そうやって、未来の自分への信頼が少しずつ育っていくんです。
コラム
「『下書き』だらけだった私が、たった一言で走り出せた日」
以前の私は、こうやってブログ記事をアップするまでに
1記事に何週間もかけて書いていました。
「書いては見直し、見直しては書き直し」この繰り返し。
いつしか、ホルダーには「下書き」として保存されている文章ばかりが。
『もっと良い表現があるはず』と悩み、結局公開できずにいたのです。
でもある時、『完璧じゃなくても、誰か一人の役に立てばいい』と思い「えいやっ」と公開してみたら、
『この記事わかりやすかったです』というたった一言のコメントが届きました。
あの時の感動が、今の私のブログ作成を支えています。
「最善」で動くから、未来が変わる
もし「完璧じゃなくてもいいや」と思えたら、あなたは、どんな行動ができそうでしょうか。
たとえば、こんな小さな一歩が踏み出せるかもしれません。
SNSで、自分の考えをひとこと発信してみる
温めていた企画を、まずは信頼できる友人に話してみる
「こんなことで困っていませんか?」と、そっと声をかけてみる
結果がどうなるかは、やってみないとわかりません。
でも、「今の私にできるベストは尽くせた」と思える行動は、
確実に次のチャンスを連れてきてくれます。
私の周りの成果を重ねている人たちは口をそろえて言います。
「まずやってみた」「数を打った」「動きながら調整した」と。
動いたからこそ見える景色があり、最善を尽くしたからこそ得られる手応えがあるのです。
「できる、できる、俺ならできる」
これは単なる精神論じゃありません。
今まで積み上げてきたものを信じ、そっと背中を押してくれる
おまじないのような言葉「ペップトーク」です。
あなたにも必ずあるはずです。 学んできたこと、努力してきたこと、大切にしてきたことが。
「完璧主義」から「最善主義」への転換。
今日から、そうやって進んでいけたら、
その先に、思ってもみなかった景色が広がっているかもしれません。
あなたの『今日の最善の一歩』は何ですか?
まずは、その小さな一歩を大切に踏み出してみませんか?
行動した結果には「失敗」は存在しません。
「成功」か「学び」のどちらかしかないのですから。
肩の力を抜いて「リラ~ックス」
2025.08.19
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
2分で読めるAI要約
「聞く力」と「話す力」の本当の関係
主張
成果を出すために重要なのは「聞く力」か「話す力」か、という議論は本質的ではありません。
本当に大切なのは、両方の根源である「相手への関心」から生まれる「対話の循環」を育てる力です。
なぜ「対話の循環」が重要か
多くのビジネス現場では、ヒアリングが形式的なチェックリストの消化になり、
相手の隠れた本音やニーズを引き出せていません。
一方で、相手に聞く準備ができていなければ、どんなに良い提案も一方的な独り言で終わってしまいます。
「聞く」ことは相手を理解したいという関心、「話す」ことは自分を理解してほしいという欲求の現れです。
これらは対立するものではなく、どちらも良好な関係を築くための行為です。
価値が生まれる「対話の循環」
成果を出す人は、この循環の設計が上手です。
純粋な関心を持って相手の話を聞く。
相手は「理解してもらえた」と感じ、心を開き始める。
聞いた内容の要点を相手の言葉で返す(「つまり〇〇ということですね」)。
相手はさらに深く話す姿勢になり、対話が深まる。
この循環が強まることで、初めて価値のある提案が相手に届きます。
今日からできる実践ステップ
この循環を育てるには、まず以下のことから始めてみましょう。
順番を守る: まずは徹底的に「聞く」。そして「要約して返す」。自分の意見や提案は必ず最後にする。
相手の言葉で返す: 「つまり〇〇ですね」と相手の言葉を使って要約することで、理解していることを示す。
2秒待つ: 相手の発言後、すぐに反応せず2秒待つ。この間が、相手に深い思考を促し、本音を引き出すきっかけになる。
仕事でもプライベートでも、個別のスキルを磨くより、この「対話の循環」を意識することが、関係を劇的に変える鍵となります。
本文
「聞くこと」と「話すこと」は、実は同じ根っこから生まれている
〜ビジネスの現場で、見落とされている「対話の本質」〜
「聞くことは大切」──それって、本当?
「営業は聞くのが仕事」「ヒアリング力がある営業が売れる」
よく耳にする言葉です。たしかに成果の条件として「聞くこと」は欠かせません。
でも、なぜそれが大切なのか。
そこを本気で掘り下げずに、形だけの「ヒアリング」になっていないでしょうか。
原点の体験:飛び込み営業3万件からの学び
私のサラリーマン時代の営業スタイルは、完全な飛び込み営業でした。
1日50件、年間1万件超。これがノルマ。
最上階から非常階段で階を降り、見えない扉も遠慮なく開ける。
なので、時には「修羅場」に出くわすこともあれば、
その場でスカウトされることもありました。
ですが、「聞いてもらえる」ことは滅多にありません。
なので当時から、私の最大のテーマの1つがこれでした。
「どうしたら、話を聞いてもらえるか」
この問いが、のちに「聞く」と「話す」の本質に私を連れていきます。
「聞く」と「話す」はコインの裏表
現場での対話を重ねて気づいたのは、
「聞く」と「話す」は同じ源泉から生まれているということ。
「聞く」:相手を理解したいという、こちらから相手へ向かう能動的な関心
「話す」:自分をわかってほしいという、こちらから相手へ向かう表現の欲求
どちらもベクトルは「自分 → 相手」
つまり、両方とも「自分から相手への欲求」です。
相対するスキルではなく、関係性をつくるためのスキルであり
根っこは、同一で、エネルギーの使い方が違うだけなのです。
なぜ、あなたのヒアリングは「聞いてるつもり」で終わるのか
多くの現場で「聞く姿勢」が形式化もしくは形骸化しています。
チェックリスト通りに質問→メモ(リストにチェック)→商品を「当てにいく」
営業スキルを良い意味で均一化する目的で、多くの企業でこのようになっています。
これでは、語られていない本音に届きません。相手はこう感じます。
「この人、聞いてるようで聞いていない」
本当に聞くとは、言葉の背後にある感情・価値観・未言のニーズに関心を向けること。
テクニックというより、人間力の領域です。
これこそが意識はしていても、簡単には身に付かない理由です。
逆も真なり:「聞く準備」がない相手には、話は届かない
いくら想いを込めて提案しても、相手が聞いていない。
この状態を「独り言」と言います。
残念ながら人は「聞きたいことしか聞かない」ものなのです。
心理学的に言うと「確証バイアス」や「 動機づけられた推論」といいます。
だからこそ、話す前に相手の「聞く準備」をつくることが鍵です。
最初に相手の語りを引き出し、受け入れ、共感と安心をつくる。
そこからはじめて、あなたの提案が生きてきます。
この部分をまとめると
・信頼・安心という土台の上で
・言葉にならない感情に寄り添い、行動のエンジンを始動させ
・言葉でその道を照らしてあげる
こんな感じになります。
信頼は「対話の循環」から生まれる
成果を生むコミュニケーションは、
聞く → 話す → また聞く → また話す の循環です。
聞く→話させる→また聞く→また話させる でもいいでしょう。
あなたが相手に対し「純粋な関心」を持ち聞く
相手は「わかってもらえた」と感じ、心を開く
その本音を受け止め、あなたが要点を言葉にして返す
相手はさらに聞く姿勢になり、関係が深まる
この循環が育つほど、相手にとって価値ある提案が生まれます。
「売れる営業」とは、「話が上手い人」でも「聞き上手な人」でもなく、
「対話の循環」を育てられる人といえます。
実践:対話を循環させる7つの習慣
1.2秒ルール:相手の発言後、2秒沈黙してから応答
話をかぶせたり、話を食うことが防げます
2.相手の言葉で要約:「つまり〇〇ということですね」
相手の言葉を使った言語化は「わかってもらえた感」を生みます
3.問いを一段深く:「何が欲しいですか?」より「なぜそれが重要ですか?」
欲を満たすではなく、問題が解決できることが大切
4.聞く→要約→問い→提案:順番を守る。提案は最後が基本
慣れてくるとつい自己流に「自己流は事故のもと」
5.小さな自己開示:「実は私も」
等身大の自分や失敗の共有が安全地帯をつくる
6.感情の鏡:「不安」「もやもや」など、感情語をそっと返す
「沈黙」は大切な感情表現です。怖がらず一緒に沈黙しましょう
7.次の一歩を一緒に決める:合意は「行動」で締める
「では最初に〇〇から始めてみませんか」
3つのセルフ診断
直近の会話の中で、予想外の本音を引き出せたかましたか?
あなたの提案を、相手は身を乗り出して聞いていましたか?
商談後、相手から「また話したい」と言われた、もしくは 次のアポイントが取れましたか?
「NO」が多いなら、聞く/話すのいずれかに偏っているサインです
私の原点:聞いてもらえなかった子ども時代
少し私の子どもの頃の話をします。
私は自分の話を親に聞いてもらえた実感がありませんでした。
特に、父親には聞いてもらえた記憶も褒められた記憶もありません。
大人になってから「褒めてくれ」と言ったことがあるくらいです。
そのせいでしょうか?だから今、「話すとは?」「聞くとは?」に誰よりも真剣です。
人の話を本当に聞ける人であること。そして、自分の声も自分で聞いてあげること。
仕事上でも家庭でも、この二つを、私はともて大切に考えるようになりました。
突き詰めれば、理由は「自分のことをわかってほしい。話を聞いてもらいたい」
ここに行きつくことを自覚するようになりました。
終わりに──あなたにとっての「聞く」「話す」とは?
営業でも経営でも、人との関わりでも、
「聞く」と「話す」は分けて語られがち。
でも実は、同じ根っこを持つ一つの営みです。
会社内や家庭内、営業先などで、是非「対話の循環」を意識してみてください。
きっと、これまで見えなかった可能性が見えてきます。
もし相手の反応が変わったら、ぜひ教えてください。
いつも、一生懸命聞いてくれます
2025.08.13
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
2分で読めるAI要約
近年、自然災害の多発と保険料の急騰により、「火災保険」は単なる火事への備えではなく、
家という最大の財産を守るための重要な生活防衛策となっています。これは、自分の家を守るための実践ガイドです。
火災保険の基本
火事だけではない:台風による風災、豪雨による水災(洪水・土砂崩れ)、水ぬれ、盗難など、補償範囲を自分で設計できます。
地震は対象外:地震、噴火、津波による損害は、別途「地震保険」をセットしない限り補償されません。
契約前に決めるべき5つのこと
保険の対象:建物だけか、家財(家具や電化製品)も含むか。
補償範囲:ハザードマップで自宅のリスク(洪水、土砂崩れなど)を確認し、必要な補償を選びます。
保険金額:「今、同じ家を建て直すのにいくらかかるか(再調達価額)」が基準です。古い家でも安く設定するのは危険です。
免責金額(自己負担額):自己負担額を高く設定すると保険料は安くなりますが、小さな損害は自腹になります。
地震保険:セットで加入するかどうかを決めます。
もしもの時と保険料を抑えるコツ
保険料:最近の保険料は数年で2倍以上になるケースも。不要な特約を外したり、免責金額を上げたりすることで節約が可能です。
請求の鉄則:被害にあったら、必ず修理を始める前に保険会社へ連絡してください。安全確保の後、写真を撮っておくことも重要です。
結論
医療保険がなくて絶望する人は稀でも、火災保険がなく家を失い、がれきの前で膝から崩れ落ちる人はいます。
火災保険は、万が一の際に人生最大の財産と生活を守るための、極めて重要な備えです。
せっかくのお盆休みだというのに、今も日本のどこかで
大雨や強風、それに伴う洪水・土砂崩れ・屋根や建物の破損が
起きているといっても過言ではない日本列島。
ブログをはじめて1年弱となりますが
これまで損害保険については書いたことがありません。
本文
近年の多発する自然災害とその被害の大きさ
販売サイドにいるはずの私たちでも感じている
度を越した保険料の値上がり。
このまま進むと「販売側(保険会社)」も「購入側(契約者)」双方にとって
望まない方向に進む懸念を感じる今、
初めて「火災保険」について書いてみようと思います。
なお、個別商品の説明をするわけではありません。
本稿は、一般的な火災保険についての「実践ガイドブック」となります。
まず押さえる「火災保険の基本」
火災保険は「火災だけ」の補償ではありません。
設計により、必要な補償を選択することも可能です。
一般的に「火災・落雷・破裂/爆発」に加え、
風災・ひょう災・雪災
水災(洪水・土砂・高潮)
漏水などによる水ぬれ損害
盗難、破損・汚損などをカバー(商品により差あり)
地震・噴火・津波と地震を原因とする火災は地震保険の領域
火災保険だけではカバーされないため、必要に応じて付帯を検討
契約前に決める5つのこと
1.保険の対象
建物のみ/家財のみ/建物+家財 の3パターン
持ち家:原則 建物+家財 賃貸:家財+借家人・個人賠償が基本
2.補償範囲(どこまで守るか)
風災・ひょう災・雪災/水災/水ぬれ(給排水事故)/盗難/破損・汚損 等の要否を決める
低地や河川近くは水災の検討を
3.保険金額(いくらまで守るか)
建物は再調達価額(新価)を目安に設定
家財は世帯人数・持ち物の総額感で設定
4.免責金額(自己負担額)
例:1万/3万/5万/10万など。免責を上げる=保険料は下がるが、小口の請求は自己負担に
5.期間・支払い方法と地震保険
長期契約の上限は5年。月払い/年払/一括払で保険料が変わる
地震保険の付帯有無を決める。ただし、火災保険とセットで契約(保険金額は下限・上限あり)
住まい別チェックリスト
戸建て
構造(木造/耐火)で保険料が大きく変わる
水災(洪水・土砂)の要否はハザードマップと地域特性で判断
太陽光パネル・門塀・物置など付属物の扱いを確認
分譲マンション(区分所有)
管理組合の共用部保険と自室(専有部)保険の役割分担を確認
下階の水ぬれ事故への備え(家財+水ぬれ補償)
地震保険は家財にも付帯可。高層階は、家具固定と家財補償を検討
賃貸
貸主指定の保険だけでは不足しがち。家財と借家人賠償、個人賠償のセットが基本
地域リスクの見極め
1.国のハザードマップ(重ねるハザードマップ)で自宅位置を検索
ハザードマップポータルサイト
2.洪水・土砂・高潮・津波などを重ねてリスク確認
3.リスクが高い項目は補償を外さない。逆に可能性が低い項目は免責設定で保険料を抑える
例 川が近い 台風がよく接近する 海からの高低さが小さい
地域差ではないが「地下(地盤面より下)に部屋や設備がある
保険会社と契約者との認識のズレQ&A
Q:地震で出火した火災は火災保険で出ますか?
A:いいえ。地震が原因の火災(類焼を含む)の損害は地震保険の対象です
Q:給水管の破裂やピンホールで床や家具がびしょ濡れ どの補償?
A:水ぬれ(給排水設備の事故)補償
ただし配管そのものの損害は対象外の商品が一般的(特約あり)
実は、この事故がとても多いのも事実
Q:隣家に延焼させたら賠償が必要?
A:重過失でなければ法律上の賠償責任を負わない(失火責任法)
心情対応・近隣配慮として類焼損害特約を検討は可
Q:古い家(建物)だから、高額な保険金額はいらない?
A:火災保険の考え方として「古い」「新しい」は保険金額には反映させない
「今、建て直したらいくらかかるか」が基本的な考え方(再調達価格)
以下、わかりやすい?理由
分損(一部損)の修理をする際に「現在の価格」での修理となります
古い家だからといって、修理代が何十年前の価格とはならないから
Q:古い家(建物)や事故が発生した建物は、保険契約できない?
A:確かに、古い新しいに限らず引受規定は存在しています。
「事故が起こった物件」にも規定は存在しています
古い家だからこそ、老朽化による水濡れ事故のリスクが高まったり
そもそも、保険はそのためにあるにも関わらずです
保険会社といえども、収支が赤字(出ていく保険金と入ってくる保険料の差)では
保険制度自体の維持すら危ぶまれますので、理解できないこともないのですが
「なるほどね。納得です」とはいきませんよね
ましてや、築古(古い家)は、築浅(新しい家)とくらべ
保険金額対千円当たりの保険料はデータに基づき、高く設定されています
一方で、建物メンテナンス状況や事故の状況などによっては
引受できる物件もありますので、問い合わせてみることをお勧めします
保険料の最近の動きと、ムダなく抑えるコツ
近年の自然災害増で保険料が上がる傾向
というよりも、既に数年前に比べると2倍以上となっている物件も存在
長期契約の上限は現在5年
抑え方の例:
免責(自己負担)を上げる(1万→3万→5万)
企業物件に関しては免責金額100万の設定も可能な場合あり
不要な特約を外す/重複を避ける
クレカや他保険の個人賠償と重複していないか 等
もしもの時:請求の基本フロー
まずは、安全確保 → 代理店・保険会社へ連絡 → 写真・被害メモ・見積を準備
→ 必要書類(罹災証明、損害明細、請求書 等)提出 → 調査・支払
先に修理してしまうと支払われる保険金と修理額に差額が出る可能性があるため
必ず「修理前」に代理店や保険会社に連絡を入れてください。
大規模災害の時などは、保険金の支払いを最優先しているのが事実です。
よって、特別な対応となる場合もあります。
いかがでしたか?
火災保険はもはや「高い買い物」です。
昨今の物価の上昇を考えると「事故なんてめったにないし」と
考えてしまいがちですが、ひとたび事故が発生してしまうと
一番大きな財産の喪失だけでなく、多額のローンのみ残るなんて事態も
十分あり得ます。
最後に、保険業界で30年以上、ご飯を食べさせていただき
損害・生命保険の事故を数百件以上見てきた経験をお伝えします。
私は病気を患い入院なさった人で「医療保険」に加入していなくて
退院の際に「膝から崩れ落ちた」人を見たことがありません。
一方、燃え尽きた建物を見て「火災保険」に加入していなくて
がれきの前で「膝から崩れ落ちた」人を見たことはあります。
これが現場で起きている事実です。
ちょっと湿っぽくなってしまいましたので「中和」しますね
2025.08.08
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
2分で読めるAI要約:「売上はあるのにお金が残らない」理由と解決策
「売上は好調なのに、なぜか手元にお金が残らない」と感じる経営者は少なくありません。
その原因は、決算書の「利益」と会社の「現金(キャッシュ)」の流れが一致していないからです。
会社の生命線である現金の流れ(キャッシュフロー)は、①営業・②投資・③財務の3つの活動で成り立っています。
これを①呼吸・②筋肉増強・③循環と捉え、お金が残る体質への改善策を見ていきましょう。
1. 営業キャッシュフロー:「呼吸」を深く、楽にする
本業で稼ぐ現金の流れです。ここがマイナスなのは「呼吸困難」の状態。まずは流れをスムーズにすることが最優先です。
入金を早く:取引先に支払サイトの短縮を交渉する。高額な請求は分割も検討。
在庫を減らす:売れない在庫(罪庫)はセールで現金化し、過剰発注をやめる。在庫は「眠っているお金」です。
支払いを遅く:仕入先に支払サイトの延長を交渉する。
2. 投資キャッシュフロー:「筋肉増強」の刃を研ぐ
将来の成長のための設備投資などです。無計画な投資は会社の体力を奪います。
小さく試す:いきなり大規模投資せず、スモールテストで効果を検証してから拡大する。
資産を現金化:使っていない機械や不動産は「いつか使うかも」と放置せず、売却して現金に変える。
3. 財務キャッシュフロー:「循環」を整える
借入や返済など、資金調達の流れです。ここの管理を誤ると、資金繰りが一気に悪化します。
借入の期間と目的を一致させる:設備のような長期投資には「長期融資」、短期の運転資金には「短期融資」を使い、月々の返済負担を最適化する。
借入は「総額」より「月々の返済額」に注意:低金利に惹かれて安易に借入を重ねると、借入総額は同じでも「本数」が増えることで月々の返済額が膨れ上がり、首を絞めることになります。
まとめ
健全な経営とは、「①営業(呼吸)」で稼いだ現金を「②投資(筋肉増強)」に回し、
足りない分を「③財務(循環)」で賢く補うサイクルを回すことです。
資金難は「数字が苦手」という意識から始まります。
まずはこの3つのキャッシュフローを直視することから、お金に困らない「筋肉質」な経営体質への改善を始めましょう。
本文
「売上は好調なのに、なぜか手元にお金が残らない」
「月末の支払いがいつも不安で、頭から離れない」
もし、あなたがそう感じているなら、
それは決算書の「利益」と、会社の「現金」の流れが一致していないからです。
会社の生命線ともいえるキャッシュフロー(現金の流れ)は、
営業、投資、財務の3つの活動がバランス良く循環してこそ、健全な状態を保てます。
この3つの流れを、それぞれ「呼吸」「筋肉増強」「循環」と捉え、
あなたの会社のお金がなぜ残らないのか、その原因と具体的な改善策を見ていきましょう。
1. 営業キャッシュフロー 「呼吸」を深くする
営業キャッシュフローは、本業でどれだけの現金を稼ぎ出したかを示すものです。
ここがマイナスということは、まさに「呼吸困難」の状態。
まずは、楽に息ができるように、お金の流れをスムーズにすることから始めましょう。
改善のヒント
1. 売掛金の回収を早める
取引先に「支払サイトの短縮」を交渉してみましょう。
「そんなこと無理だ」と思うかもしれません。
しかし、支払いを少しでも早くしてもらえれば、
その分、運転資金として借りているお金を減らせます。当然、利息の負担も軽くなります。
せっかく稼いだ利益が、銀行への利息で消えていくのはもったいないですよね。
そのお金は、もっと前向きなことに使いましょう。
また、高額な売掛金は分割請求も検討し、入金までのタイムラグを圧縮することで、資金繰りに余裕が生まれます。
2. 在庫を圧縮する
いつまでも売れない在庫は、思い切って「処分セール」で現金化しましょう。
そして、発注ロットを見直し、過剰な在庫を持たないように最適化することも重要です。
「年に一度の注文でも、在庫を切らせたくない」という話を聞きます。気持ちわかります。
しかし、その「年一回の注文」の時期を特定し、
その時期に合わせて在庫を確保するなどの工夫はできませんか?
在庫は「眠っているお金」です。お金が固定化されている状態は、資金繰りを圧迫します。
滞留在庫のことを「罪庫」と呼ぶこともあります。
この「罪庫」を解消することは、キャッシュフロー改善に直結します。
3. 仕入れ条件を改善する
仕入先に「支払サイトの延長」を交渉してみるのも一つの手です。
これも難しいと感じるかもしれません。
しかし、取引先にとっても、未回収になるよりはマシなはずです。
選択肢として捨てるべきではありません。
また、もし可能であれば、同業他社と共同で仕入れすることで、
交渉力が上がり、仕入れコストを下げられる可能性もあります。
4. 売上を上げる
これは言わずもがな。キャッシュフローを改善する最も直接的な方法です。
2. 投資キャッシュフロー 「成長の刃」を研ぐ
投資キャッシュフローは、会社の将来的な成長のために行う設備投資や不動産の売買などを示すものです。
リスクとリターンをしっかり見極め、確実に成果を出すことが重要です。
投資3原則
1.スモールテスト → 検証 → 拡大
まず小規模に導入し、成果を確認してから本投資へ向かうようにしましょう。
2.PBP(投資回収期間)を算定
借入金の返済期間や減価償却年数を超えるような投資は
「夢」ではなく「賭け」かもしれません。再検討が必要です。
3.眠れる資産をキャッシュ化
使っていない設備・不動産は売却を検討しましょう。
「いつか使うかも」「いつか値上がりするかも」
これも、その気持ちよくわかります。
しかし、1円も生んでいない資産を持つことは
会社経営として正しい状態ではありません。
3. 財務キャッシュフロー 「循環系」を整える
1. 資金の用途と期間を一致させる
設備投資には、その設備の耐用年数に応じた「長期融資」を、
短期的な運転資金には「短期融資」を使いましょう。
長期借入で運転資金を賄ってしまうと、月々の返済負担が増えてしまいます。
補足
本来は「短期資金は短期借入、設備資金は長期借入」が原則。
長期借入で運転資金を賄うこと自体が“悪”というより、
上記記述は、返済年限が用途より長すぎても短すぎても資金繰りを圧迫するという意味です。
2. 借入は「金額」ではなく「本数」に注意する
「多額の借金で経営破綻」というニュースをよく見ますが、
実は問題は「借入金の総額」だけではありません。
以下の例を見てみましょう。わかりやすさを重視するため
利息は考えないものとします。
借入金A:1200万円(10年返済、月々10万円)
5年後に残債600万円
5年間の返済後、追加で600万円を借り入れたとします
(新たな借入金B、10年返済、月々5万円)
借入総額は1200万円で変わりませんが、
月々の返済額は15万円に増えてしまいます。
(借入Aの返済分10万円と借入Bの返済分5万円)
更に返済期間も実質6.6年と短くなります。
(1200万円÷(15万円×12か月)=6.666年)
金利の低さだけに目を奪われ、無計画に借入を重ねると、
このように月々の返済額が増え、資金繰りが厳しくなることがあります。
銀行へ融資を申し込む際には「借入総額」や「金利の高低」ではなく
「月々の返済金額」と「返済期間」を確認することが大切です。
まとめ
営業CF=呼吸、投資CF=筋肉増強、財務CF=循環です。
「営業CFで生んだ余剰→投資CFへ→足りない分は財務CFで補う」
どれか一つでも滞れば、会社は酸欠や出血多量で倒れてしまいます。
資金難は「数字が苦手」から始まります。
そして、「数字を直視」した瞬間から改善は始まります。
今日から3つのキャッシュフローを診断し、「お金の調子」を整えましょう。
あなたの会社の血液は、きっと再び力強く巡り始め
筋肉質で、美しい経営体質へと変貌するはずです。
本文とは、全く関係ないですが、この兄弟
昨日6歳になりました。
2025.08.07
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
2分で読めるAI要約:倒産を防ぐ「現金最優先」という考え方
会社が倒産する理由はただ一つ、「現金が底をつくこと(資金ショート)」です。
それは突然訪れるように見えても、多くの場合、予兆があります。
そして、その事態は「最低限の知識」で防ぐことが可能です。
最重要原則:優先順位をひっくり返す
多くの経営者が無意識に持つ優先順位は「①売上 → ②利益 → ③現金」です。
しかし、会社を絶対に潰さないためには、この順番を逆転させなければなりません。本当に大切な順番はこうです。
現金 (Cash)
利益 (Profit)
売上 (Sales)
手元の現金が減り始めると、多くの人が「どうやって売上を上げるか」を真っ先に考えます。しかし、それは間違った応急処置です。
バスタブの「栓」を閉めていますか?
会社の現金をバスタブのお湯に例えてみましょう。
蛇口から出る水 = 売上や借入(外部要因が絡み、時間がかかる)
バスタブの栓 = 経費、在庫、業務プロセス(自社だけでコントロール可能)
現金が減っている状態は、「栓をせずにバスタブにお湯を注いでいる」のと同じです。
最初にすべきことは、蛇口をひねって水の量を増やすこと(売上増)ではありません。
まず、抜けている「栓」をきっちり閉めることです。
つまり、経費削減や在庫圧縮など、すぐ着手できる社内改善で、お金の流出を止めることが最優先です。
「鎧」より「生身の体」を鍛える
売上は、体を守る「鎧」のようなものです。見栄えは良いですが、脱げば(売上が落ちれば)無防備になります。
収益構造は、「生身の体」そのものです。
日頃からコスト構造を見直し、利益の出やすい筋肉質な「生身の体」を鍛えておけば、
売上という「鎧」が多少脆くなっても、会社は生き残れます。
社内の収益構造の改善は、一度行えば効果が持続し、リバウンドもありません。
会社の未来を守る第一歩は、外部環境に左右される売上を追いかける前に、
まず自社でコントロール可能な「お金の漏れ」を止め、利益体質を鍛え上げることなのです。
本文
夏の暑さが続く中、またひとつ、私の商圏から会社が消えてしまいました。
運送業を営むその会社は、運賃問題、人手不足、就労時間の制限といった厳しい環境の中で、
奮闘していたはずです。詳しい経営破綻の理由はわかりませんが、非常に残念な思いです。
会社が破産に至る唯一の条件は、「資金ショート」です。
つまり、現金が底をついた時です。
それは「ある日突然」起こるように見えるかもしれませんが、
多くの場合、前兆があります。
仮に突然死だったとしても、その時がいつ来るかは、事前に把握できる場合が大半です。
今回は、会社の経営破綻を防ぐために、
最低限押さえておきたいキャッシュフロー経営のポイントをお伝えします。
この「最低限」を実践することは、決して難しくありません。
「やり方がわからない」という方は、
会計士や税理士、商工会議所、そして私たちのようなお金の専門家に、ぜひ相談してみてください。
1 最重要原則:売上よりも現金を優先する
まず、すべての経営者が腹に落とすべき大前提があります。
会社の財務を根本から改善するには、
①売上高 ②利益 ③現金
この「常識的」とも思える順番をひっくり返す必要があります。
会社にとって本当に大切なのは、この順番です。
1. 現金
2. 利益
3. 売上
「そんなことはわかっている」と多くの経営者は言います。
しかし、手元のお金が減り始めると、
真っ先に考えはじめるのは「どうやって売上を上げるか」ではないでしょうか。
売上を上げること自体は悪いことではありません。
しかし、問題は「順序」と「効果が現れるまでの時間」です。
バスタブの「栓」と「蛇口からの水」
会社の現金は、多くのケースで「年単位」の時間をかけて少しずつ減少していきます。
その間も売上はあったはずですし、
銀行からの融資や資産売却で現金が一時的にでも増えたりしていたはずです。
それにもかかわらず現金が減っていく状態は、
まさに「栓をしていないバスタブにお湯を入れている」のと同じです。
これではいつまで経ってもお湯はたまりません。
最初にやるべきことは、まず「バスタブの栓」をすることです。
この「栓」とは、経費削減や業務プロセスの見直し、在庫管理の適正化など、
自社の努力だけでコントロールできることです。
一方、「バスタブの蛇口から出る水」は、
売上増や資金の回収サイトの変更、銀行からの借入方法の見直しなど、
外部の理解や協力がなければ実現できないことを指します。
早く利益を生むためには、まず自社でできる「栓」をすることが不可欠です。
強靭な「生身の体」をつくる
利益を増やすための施策も、やはり「自社内」でできることの方がより効果的です。
なぜなら、一度会社の収益構造を見直して筋肉質な体質に改善すれば、
その状態は持続するからです。人間と違い、「リバウンド」は基本的にありません。
売上は「鎧」のようなものです。
鎧を着ている間は強く見えますが、ひとたび脱いでしまえば(=売上が停滞・下降すれば)、
その真の強さが試されます。
日頃から収益構造という「生身の体」を鍛えていなければ、
厳しい環境下で生き残ることは難しいでしょう。
まずは、社内でできることから着手し、会社の収益構造を鍛え上げること。
それが会社の未来を守るための第一歩なのです。
次回は、「3つのキャッシュフロー」の話から
より具体的な「打ち手」をご紹介します。
本を読めば書いてある話です。
しかし、本を読むのにかかる「数日間」を
ほんの「5分程度」で読めるようにします。
これも、効果が出るまでの「時短」の1つです。
2025.07.30
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
2分で読めるAI要約
:ツールや正論だけでは、なぜ人は動かないのか
どんなに優れた商品や専門知識(ツール)を持っていても、それだけでは相手に響かず、
成果が出ないことがあります。その根本的な原因は、提案の前提となる「信頼関係」が築けていないからです。
人が話を聞く態勢になっていない「痩せた土壌」に、いくら良い種(提案)を蒔いても芽は出ません。
では、どうすれば対話の土壌を耕せるのでしょうか。
答えは「思考整理術」と「質問力」にある
相手を動かすのは、こちらからの「説明」や「説得」ではありません。相手自身の「気づき」です。
その気づきを促すのが「思考整理術」であり、そのための武器が「質問力」です。
これは、答えを与えるのではなく、巧みな問いかけによって相手の内なる想いや考えを引き出し、言語化する手伝いをする技術です。
相手は「話を聞いてもらえた」「自分の考えが整理できた」と感じ、あなたに心を開き、信頼を寄せるようになります。
「やりたいこと」と「できること」を繋ぐ
このプロセスによって、まず相手の価値観やビジョン、つまり「やりたいこと」が明確になります。
その上で、あなたの持つ商品やサービス、専門知識といった「できること(解決策)」を提示するのです。
すると、あなたの提案は単なる売り込みではなく、「相手の夢を実現するための具体的な手段」
として機能し始め、深い納得感と行動を生み出します。
今日から使える3つの問いかけ
未来を問う:「将来、どうありたいですか?」
価値観を問う:「仕事で最も大切にしてきたことは何ですか?」
気づきを問う:「今、話していてハッとしたことはありましたか?」
結論:仕事とは「隣に立つ」ことから始まる
ビジネスやマネジメントの極意は、相手の正面に立って説得することではなく、隣に立って同じ景色を見ることです。
まず相手を深く理解し、その悩みや夢に寄り添う。
その姿勢こそが信頼の土台となり、あらゆるツールや知識を活かすための鍵となります。
【本日あなたへのアドバイス】
「思考整理術」は、特別な場面で使うスキルではなく、日常の姿勢そのものです。
今日はまず、身近な同僚や家族との会話で「自分の意見を言う前に、一つ質問を加えてみる」ことを意識してみてはいかがでしょうか。
例えば、「なるほど、そう思うんだね。ちなみに、なぜそう感じたの?」と一言添えるだけで、
相手の見る景色が少し見えてくるかもしれません。その小さな積み重ねが、信頼という大きな財産に繋がります。
本文
私、佐藤をはじめ、キャッシュフローコーチである私たちは
「お金のブロックパズル」という、経営数字を一目で可視化でき
経営判断のお手伝いができる優れたツールを使い
経営者の隣に座り、会社の未来を一緒に考えるのが
仕事なのですが、実は、どんなに優れたツールを持ち
使いこなせていたとしても、それだけではたいして役には立てません。
ツールが機能する前提である「信頼関係」が不足していると、
せっかくの知識もツールも活きてこないのが現実です。
これは、私たちコーチの仕事に限らず
商品やサービスを販売や提供している全ての社会人に
共通している話です。
また、「営業がうまくいかない」「部下が話を聞いてくれない」などの
悩みを抱える方々のヒントにしてもえらたらと思います。
では、どうしなければならないのか?
私なりの考えをご紹介します。
1. ツールだけでは埋まらない「対話の土壌」
どんなに優れた商品や指導法を持っていたとしても
相手が「聞く姿勢や状態」になっていなければ
商品は売れませんし、相手を思っての指導も
聞いてはもらえません。もしくは、受け流されてしまいます。
つまり、
数字を示すだけでは、人は動かない
価値観やビジョンを共有してこそ、提案が刺さる
すなわち最低限、相手と自分が同じ土俵や目線にたっていなければ
ならないわけです。
では、そのためにはどうすればよいのか?
そのために必要なことこそ「思考整理術」や「質問力」です。
思考整理術とは、相手の考えを引き出し、整理する技術であり、
質問力はその思考整理を効果的に行うための具体的なスキルなのです。
2. 思考整理術とは?——質問と傾聴で信頼を育てる技法
以下、思考整理術を簡潔にまとめました。
押しつけゼロ:答えを与えず、問いで引き出す
内省を促進:自分の言葉で語ることで考えが整理される
関係性が深化:相手は「聴いてもらえた」と感じ、心を開く
3. 「お金のブロックパズル」と組み合わせるメリット
キャッシュフローコーチが駆使する、中小企業経営者が財務を理解する上で
最適なツールだと思われる「お金のブロックパズル」と思考整理術の関係を
簡潔に対比する形でまとめてみました。
思考整理術
お金のブロックパズル
目的 想いや本音を引き出す
数字を可視化する
着地 価値観・ビジョンが明確になる
資金の流れが一目でわかる
共有 「やりたいこと」を共有
「できること」を検証
結果:ビジョンと数字がつながり、行動計画が合意形成しやすくなる
お金のブロックパズルのところをご自身の商品・サービスに
置き換えてみて下さい。相手の思考や価値観や夢や希望に対し
自分の提供している物が、どんな価値を提供できるのかが整理できます。
4. 今すぐ使える「3つの問いかけ」例
未来志向を引き出す
「将来なりたい、こうありたいと思う姿はどんな姿ですか?」
価値観の優先順位を探る
「仕事や経営をする上で、もっとも大切にしてきたことは何でしょう?」
気づきを言語化させる
「いま話していて「ハッとしたこと」はありましたか?」
5. 仕事とは「隣に立つ」ことから始まる
説明や説得より先に、相手と同じ景色を見ることが大切です。
そのうえで「お金」と「行動」をどう両立させるのかを共に考えることで、
はじめて「提案」が提案として機能します。
相手の「困り事」起点からスタートし、その解決ができる商品・サービスを
提供できたのなら、きっとあなたの望む結果が得られるはずです。
6. あらゆる対話に応用できるスキル
「思考整理術」それを支える「質問力」は、商談時以外にも
様々な応用や活躍場面が存在します。
部下との1on1
初対面の人との会話時
友達や子供や夫婦間の会話時
思考整理術は「相手を尊重する姿勢」や「相手を知りたいと思う気持ち」が
そのベースにあると私は思います。
そして、その姿勢や気持ちは、相手に伝わり
信頼関係を築く土台となります。
では、思考整理術や質問力を身に着けるためには、どうしたらいいのか?
これは、ずばり「練習」し続けることしかありません。
私は月に1回、全国のキャッシュフローコーチ相手に練習をし
フィードバックをもらい、改善し、それを仕事先や家庭内で
意識をしながら会話をしています。
まだまだ、合格点とは思っていませんが、実践を重ねるほど対話の質が磨かれます。
あなたは、相手とどんな未来を描きますか?
そのために、まずは今日、誰かに「最も大切にしてきたことは何ですか?」
と問いかけてみませんか?
書籍のおすすめ
和仁達也『プロの思考整理術』——対話のヒントが凝縮された一冊です。
2025.07.29
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
忙しいあなたへ【1分で読める要約】
「ランドルト環」から学ぶ、人の「ある」部分に目を向ける重要性
視力検査の「ランドルト環」は、欠けている部分を探すものですが、
私たちは無意識のうちに「できていないこと」や「足りないこと」ばかりに目を向けていないでしょうか?
しかし、ランドルト環のほとんどは「黒く塗られている」、つまり「すでに存在するもの」です。
本当に大切なのは、この「すでにあるもの」に光を当てることです。
人は誰でも、これまでの努力や工夫といった「持っている力」があります。
そこに気づき、認めてもらうことで、自信や行動する勇気が生まれます。
経営者が社員のミスだけでなく、「以前より良くなった点」を認めれば、
社内の雰囲気は変わり、報連相が増え、離職率の低下にもつながります。
親が子どもの「できない部分」でなく、「工夫した点」を伝えれば、子どもは自信を持つでしょう。
自分自身に対しても、「まだ足りない」と責めるのではなく、「ここまでできた」と認めれば、自信を取り戻せます。
これは脳科学的にも成長を促す上で重要です。
ランドルト環の「切れている部分」ばかりに注目する視点を変え、
「すでに持っている力」に目を向けることで、
会社に活気、家庭に優しさ、そして自分自身に温かさが生まれます。
完璧でなくても大丈夫。あなたの「Cの黒い部分」に目を向け、今日もその輝きを認めてあげましょう。
本文
◆ ランドルト環を見て、ふと思ったこと
視力検査でおなじみの、あの「C」のマーク
正式には「ランドルト環(かん)」って言うそうです。
円の一部が切れていて、どこが空いているかを答えることで視力を測るものだけど、
あるときふと、こんなふうに感じたんです。
「なんで切れているところを見させるんだろう?」って。
私たちの社会も、家庭も、会社も、私自身も、
知らず知らずのうちにこの「ランドルト環の構造」
みたいな視点になってないかな〜って
つまり、「できてないところ」「欠けてるところ」にばかり目を向けて、
それを指摘することに慣れてしまっている…そんな空気、ありませんか?
◆ 本当は「Cの黒い部分」が主役かもしれない
ランドルト環って、よく見ると「切れてる部分」は、ほんの少しで、
ほとんどの部分は『黒く塗られている=すでに「ある」もの』ですよね。
もしかしたら、本当に大事なのはこっちじゃないかって思ったのです。
人は誰でも、「すでに持っているもの」がある。
頑張ってきたこと、工夫していること、
うまく言葉になってない努力だってたくさんあるはずですよね。
でも、そこに気づいてもらえないと、
自信や一歩踏み出す勇気は育たない。
逆に、ちょっとでも
「ちゃんと見てもらえてる」「認めてもらえてる」と感じたとき
人の目はパッと輝き、言葉が前向きになり、心が動き出し
行動につながっていくと思うのです。
◆ 「足りない」より、「ある」に目を向ける関わり方
たとえば…
経営者が社員のミスばかりを指摘するのではなく、
「君のその行動、前より確実に良くなってるよ」って
「ある部分」に光を当てたらどうでしょう?
社内の雰囲気が変わって、報連相が増えて、利益も上がり、
離職も減ったという話をよく聞きます。
人手不足と言われている医療・介護などの業界で
採用や離職防止で実績があがっているのも事実です。
(林田一子さんの研究論文より)
親が子どもに「ここがまだできてない」って言う代わりに、
「この前より、ちょっと工夫してたね!」って伝えたら
その子はきっと、自分の工夫に誇りや自信を持つようになるはずです。
「なぜできない」ではなく
「ここまで、できるようになった」に光を当て
言葉に出すことは、とても大切なことなのです。
自分自身にも、「まだ足りない」って責める代わりに、
「でも、ここまではちゃんとできた」と言ってあげられたら
少しずつ、自信を取り戻していけるはずです。
「相手にやさしく、自分に厳しく」が理想だと言われていますが
頑張った自分を責めたり、追い込んだりしても
よほどの人間ではない限り、成長は止まってしまいます。
脳に「やってもダメな自分」という記憶を残してしまうより
「ここまで、できた。ここまで頑張れた自分」という記憶を
残してあげることは、脳科学的にもとても大切なことであるのは
専門家の間では、広く認知されています。
(ピグマリオン効果 教育心理学 より)
◆ ランドルト環の見方を変えると、関係が変わる
もし、ランドルト環の「切れてる部分」ばかり探すクセに気づいたら、
ちょっとだけ視点を変えてみてください。
黒く塗られた部分=「もうすでに、あなたや相手が持っている力」に
目を向けるようにしてほしいのです。
その見方が、会社に活気を生み、家庭にやさしさを増やし、
そして、あなた自身の心にも、じんわりと温かさを届けてくれるはずです。
その結果は、すぐには現れなくとも
必ず確実に成果として、空気や雰囲気として現れ
いつのまにか、あなたの周りに「前向きでパワー溢れる人間」を
必ずや引き寄せるはずです。
◆ 最後に:今日も、あなたの「C」は輝いている
完璧じゃなくていい。
切れてるところ(足りないところ)があってもいい。
どんな人にもちゃんと「ある」もの(できているところ)が、あるはずです。
それに気づけたとき、人は一歩前に進める。
それを伝えてあげると、人や組織に活力が溢れる。
だから今日も、あなたの「Cの黒い部分」に、そっと目を向けてあげ下さいね。
私も忘れがちです・・・
「いつも心にランドルト環」
2025.07.23
【1分で読める要約】
「視点」を変えれば、会社の未来は変わる
同じ状況でも、言葉や視点によって全く違う結果が生まれることがあります。
例えば、右ひじの痛みに対し「動かすな」と言う医師と「治して動きたい」
という患者の気持ちに寄り添う医師では、患者の受け止め方は大きく変わります。
これは経営においても同じです。
物理学者・寺田寅彦の「健康な人には病気になる心配があるが、病人には回復するという楽しみがある」
という言葉のように、物事をどう捉えるかで景色は一変します。
多くの中小企業経営者が「数字は苦手」と感じています。
しかし、財務の数字は会社の「健康診断書」であり、「未来の地図」です。
もし現状の数字が芳しくなくても、それは「伸びしろ」であり「回復という楽しみ」があると捉えることができます。
数字が見えないと不安になり、見えると希望が持てる。
資金繰りが厳しい状況でも、数字を整理すれば原因と対策が見え、行動が変わります。
「わからない」は「チャンス」です。
経営数字が読めなくても、それは「学んで会社を大きく変えられるチャンス」に他なりません。
社長にしかできない「視点の転換」があります。
売上減を「ピンチ」ではなく「利益構造を見直すチャンス」、
資金繰りの悪化を「不安」ではなく「ビジネスモデルを見直す好機」と捉えることで、行動と未来が変わります。
「不安」は「希望」の裏返し、「苦手」や「わからない」は「伸びしろ」の別名です。
視点を変え、財務や決算書を「経営判断の力強い味方」にすることで、会社もあなた自身も大きく成長できるはずです。
本文
私は最近、右ひじに余計なカルシウムができ
そのせいで、少し負荷をかけると
右ひじから手先までが痛む。
二人の医師に診察してもらったのですが
私の症状に対してかけられた言葉が正反対で驚いた。
一人は
「痛いなら、動かさなければいいでしょ」
もう一人は
「以前のように動きたいから、治療を受けに来たんだよね」
どちらが、患者にとって前向きに希望を持ち
手術やリハビリに前向きに取り組めるか
答えは、言うまでもありませんよね。
このように、同じ現象や症状に対してでも
「使う言葉」によって全く違う効果や結果が出ることが
ご理解いただけると思います。
本日は、その病院の待合時間に読んだ本
「言いかえ 便利帳」
著者 みらいクリニック院長 今井一彰 より、
寺田寅彦の言葉を基に、財務や決算書が苦手で
その知識が必要なのはわかっているが
後回しにしてしまうことが多い経営者向けに書いていきます。
もちろん一般論として、なかなか最初の一歩を踏み出せないという方の
参考にもなると思います。
「病人には回復という楽しみがある」
「健康な人には病気になるという心配があるが
病人には回復するという楽しみがある」
この言葉を残したのは、物理学者で随筆家の寺田寅彦です。
私たちは、とかく今の状態を「良い」「悪い」
と決めつけてしまいがちです。
しかし、視点を変えるだけで、見える景色は一変します。
これは、経営や財務にもまったく同じことが言えます。
財務は「未来の地図」
中小企業の経営者の多くが、「数字は苦手で」とおっしゃいます。
決算書を見てもピンとこないし、資金繰り表も税理士さん任せ。
「ウチの経営は、感覚と経験が頼りなんだよ」と。
確かに、創業経営者の方々は、鋭い感覚と
豊富な経験を持っている方が多いのは事実です。
しかし、2代目以降は、そうはいきませんよね。
だからと言って、立ち止まっているわけにはいきません。
まずは、視点を少し変えてみてほしいのです。
財務の数字は、あなたの会社の「健康診断書」であり、
「未来への地図」でもあります。
そして、もし今その数字が芳しくないのだとしたら、
それは「伸びしろ」であり、「回復という楽しみ」があるということなのです。
数字が見えないと、不安になる。
数字が見えると、希望が持てる。
たとえば、資金繰りが厳しいとき、
「もう終わりだ…」と感じてしまうのは当然です。
でも、冷静に数字を整理してみると
「売上は変わっていないのに
利益が減ってる。固定費が増えたせいだ」
「在庫が増えて資金が詰まってるだけだ」と
原因と対策が見えてきます。
それはまるで、暗闇の中で光を見つけたような感覚です。
このように、視点が変われば、やるべきことがわかり
行動が変わるはずです。
そして、行動が変われば、結果も変わるはずです。
「わからない」は「チャンス」でもある
私は様々な業種の経営者とお会いしてきました。
どの社長さんも、最初は「わからないことが恥ずかしい」
と思っておられました。
そりゃそうですよね。
経営者という立場にも関わらず、経営数字が読めないだなんて
大っぴらに言えるはずはありません。
何を隠そう、私も7~8年前までは
決算書を読み、戦略や計画を立てるなんて
大企業のやることであり、必要ないだろうと
思っていましたし、それを言い訳にして
全く学ぼうとも思っていませんでした。
1つ1つの勘定科目の意味すら知りませんでした。
しかし、今なら経験上ハッキリ言えます。
「わからないなら、学べばいい」
「わからない」は、「わかるようになれる」という
大きなチャンスだと。
むしろ、今の段階で「数字が見えていない」からこそ
財務の力で会社を大きく変えることができるのです。
社長にしかできない「視点の転換」
良い悪いではなく、当たり前のこととして
社員は自分の「給与を守ること」で精一杯です。
でも社長だけは、視点を変えることができる存在です。
売上が減った →「 ピンチだ」ではなく
売上が減った → 「利益構造を見直すチャンスだ」
資金繰りが悪い → 「不安だ」ではなく
資金繰りが悪い →「 ビジネスモデルを見直す好機だ」
こんなふうに、同じ現象を「どう見るか」で
行動が変わり、未来が変わります。
視点を変えることは、新たな武器を手に入れる
チャンスとも言えます。
経営は常に「決断の連続」です。
そして、その決断は「視点の質や位置」によって変わってきます。
私自身の例ですが
経営の勉強をし、自分の会社の存在意義や目的を明文化し
そのうえに、財務の考え方を積み上げた結果
内部留保は、ここ5年間で5倍以上に増やすことができました。
その結果、今年と2年後に、大きな投資が可能となりました。
ちなみに私は、大学で経済や経営を学んできたわけではありません。
(今、とある市長のおかげで名前が出てくる大学の文学部教育学科卒です)
こんな私だからこそ言います。
「悪いところは良くなるだけ」
「わからないことは、のびしろである」
最後に、寺田寅彦の言葉を、
私の解釈に置き換え、要約してみます。
「不安」は、「希望」の裏返し
「苦手」「わからない」は、「のびしろ」の別名
「売上」や「利益」だけでなく、数字を見る視点を変えれば、
財務や決算書は「経営判断の力強い味方」になります。
さあ、今日から視点を変えて、未来を動かしましょう。
あなたの会社やあなた自身には、まだまだ伸びしろがあるはずです。
「いつか、必ず上がるはず! 可能性は無限大」
(個人的に、この絵ずら大好きです)
2025.07.16
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
函館はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
朝のテレビ番組内で、ここ数年、日中が暑すぎるので
営業時間を「午前8時」に繰り上げたラーメン屋さんが
テレビに出ていた
いわゆる「朝ラー」ってやつですね。
順番待ちで並ぶのも、気温が低い朝ならば
お客様も楽なので、好評のようだ
私が記事にしようと思ったのは、
そのような工夫が大切ということではなく
瞬時に私の頭の中に出てきた「驚き」によるものです
その「驚き」とは
「売上が30%も伸びたら、一体、利益は何倍になったんだ?」
この場合、私の言っている利益とは
誰もが大好き?「経常利益」のことです
よく、セミナーの席で同じような質問をするのですが
多くの場合、「30%増」と答えられます
では、正解は「何%増」なのでしょうか?
早速、わかりやすく検証していきます
基本の損益構造をおさらい
まずは、ラーメン屋さんの一般的なケースを例にとってみましょう
今回は、「わかりやすさ」を重視するため
単純化した数値で書いていきます。
月の売上:100万円
原価(食材費):30万円(原価率30%)
粗利:70万円(粗利率70%)
固定費(人件費、家賃、水道光熱費など):60万円
経常利益:10万円
この「粗利率」や「原価率」のバランスは、
多くの飲食店でよく見られるものです
自分のお店の利益構造がどうなっているのか
確認してみてください
売上が30%アップした場合を計算
では、売上が30%増えて130万円になったとしましょう
原価率が同じ30%の場合、原価も売上に応じて増えます
・新しい原価:130万円 × 30% = 39万円
・新しい粗利額:130万円 − 39万円 = 91万円
固定費は、売上が増えても通常すぐには増えません
今回も60万円のままと仮定します
・新しい経常利益:91万円 − 60万円 = 31万円
経常利益の増加額は
31万円 −10万円 =21万円
では、増加率はどれくらいでしょうか?
・21万円 ÷10万円 ×100 = 210%
増加率は210%、利益額は約3.1倍となりました
まとめ:少しの売上アップが、大きな利益につながる
今回のシンプルな例からも分かる通り、
飲食店においては
売上が少し増えるだけで利益が大きく伸びることがあります。
【実際の計算例まとめ】
現状
売上30%増後
売上
100万円
130万円
原価
30万円
39万円
粗利
70万円
91万円
固定費
60万円
60万円
経常利益
10万円
31万円
・売上は30%アップ
・経常利益増加額は210%(3.1倍)
このように、売上の上積みが
そのまま利益増につながることは、
経営判断をするうえでとても重要なポイントです。
逆に、売上が下がれば
利益も一気に減ってしまうこともあるので、
日々の売上管理や集客の工夫は欠かせません。
「うちの店の場合はどうだろう?」
そんな時は、ぜひ自店の数字でも同じように
計算してみてください。
数字に強くなることが、
より安定した経営につながりますし
より多くの利益を生むことも可能になります。
今後も、経営やお金のしくみを分かりやすく
お伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください!
「最近、蒸し暑い」 「少しは涼しくなりました?」