#決算書 に関連するブログ
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【決算に向けて上手に活用】会社で契約した生命保険、解約以外の賢い活用術!
2025.01.07
さぁ!本日も「日本中の中小企業を元気にする」
ミッション達成に向けて
一生懸命書きます。
では、スタート!
「会社で契約している生命保険、解約しようか迷っている…」
3月の決算に向けて、そろそろ考える時期に突入してきます。
生命保険の販売サイドも「作戦会議開始」でしょうか。
会社契約の生命保険は本来、会社の財務状況の確認はもちろん
社長の夢やビジョンや計画に即した設計が必要となりますが
残念ながら、販売サイドにそこまでの能力が備わっているのかは
はなはだ疑問です。
とはいえ、世の中には「法人契約」と言われる生命保険は
たくさん存在しています。
入口(契約時)の時に多い悩みは「保険料」
出口(解約時)の時に多い悩みは「解約返戻金」
会社で契約した生命保険に対する悩みの多くは
この部分かと思います。
しかし、「ちょっと待ってください!」
契約を解約してしまう前に、
「解約以外の賢い活用法」があることをご存知ですか?
解約は最後の手段。保険をもっと戦略的に活用することにより、
会社の財務状況を改善したり、
社長の夢や目標へ近づくことが可能になります。
このブログを読み、一度立ち止まって考えてみて下さい。
法人契約の生命保険に対する考え方
まずは、大前提としての話です。
一昔前まで「節税になる」と人気だった「損金タイプの生命保険」
しかし、実際には「節税」になっているわけではなく
あくまで「利益の先延ばし」になっているだけということを
確認しておきましょう。
この話をすると「赤字とぶつければ節税になる」と話す専門家も
いますが、そもそも、赤字の時を考えるのならば
損金タイプの生命保険を契約してはいけません。
赤字ですから、税金を納める必要がないので
契約時に渡される設計書の通りの節税効果はありません。
ましてや、赤字なのに外部に
「キャッシュアウト」している場合ではないはずです。
また、昨今は「保障がついている投資保険」が発売されていますが
このような保険自体が良い悪いではなく
経営者として会社のお金を「本業以外の投資」に使うのは
そもそも論として「アウト」です。
考えてみてください。
あなたが銀行員だとして、そのようなお金の使い方をしている経営者に
お金を貸したいと思いますか?
私なら、貸しません。「貸したお金が何に使われるかわからない」
ということは、「返してもらえるかわからない」
ということになってしまいますから。
もちろん一方で「契約すべき生命保険」も存在しています。
どこの生命保険会社でも販売しています。
「他人や家族に迷惑を掛けない」
これこそが、経営者として必ず契約すべき生命保険です。
説得力ある根拠の元に提案ができる「生命保険募集人」を探しましょう。
いかがですか?
「たかが保険」ですが、見る人が見れば
人柄まで透けて見えるものなのです。
解約以外の賢い活用法
1. 保険料支払猶予期間を上手に使いキャッシュフローを改善
まず、法人契約の生命保険は「決算月」に契約しましょう。
支払い方法は、「振込」を選択です。
その上で、「保険料支払い猶予期間」を上手に活用しましょう。
「支払い猶予期間」とは、読んで字のごとく
支払いを猶予してもらえる期間のことです。
保険会社や契約内容によって異なることがあるかもしれませんが
概ね「最大で2か月間」猶予期間が設けられています。
この制度の使い方ですが、
「3月決算」で「保険料支払日も3月」の場合
「今期は赤字」ならば、3月の保険料支払いをやめます。
そうするだけで、決算書が「赤字」から「黒字」へ変わることも
ありえますし、少なくとも赤字幅は小さくなります。
当然、銀行融資や信用取引などに対しても
良い効果が生まれます。
また、「半分損金・半分資産」の契約なら
資産計上分の現金が手元から出ていきませんので
キャッシュフローにも良い影響があります。
保険料は、決算が終わった4月か5月に支払いましょう。
2. 「失効」を活用して、上手に資金コントロール
生命保険には「失効」という制度があります。
失効とは、保険契約を解約せずに、保険の効力を一時的に停止する方法のこと。
これにより、「最大で3年間」解約を先延ばしすることができます。
ただし、失効中は保険の保障機能が停止するため、注意が必要です。
つまり「死亡保障はなくなる」ということです。
この制度の上手な使い方は、たくさんありますが
一言で言うと
「当座の資金需要がない時に保険の現金化を先延ばしできる」
と言えます。
予定より、勇退時期が伸びた時や予定の設備投資の延期など
様々な場面で活用することができます。
ただし、ご注意いただきたいところがあります。
この制度は、恐らく、いや確実にあと数年しか使えません。
金融庁が目を付けましたし、保険会社によっては来年から
「失効は、即時強制解約とする」みたいなこと言っています。
いずれにしても、常に情報アンテナを高く張っているような
「生命保険募集人」とのお付き合いが肝要かと思います。
3. 緊急時には「契約者貸付制度」で資金調達
「今すぐ資金が必要だ!」
そんな緊急時には、「契約者貸付制度」を利用しましょう。
これは、解約返戻金の7~8割程度を保険会社から借りることができる制度です。
無審査で、スピーディーに融資を受けられますし
自社の積み立てたお金を現金化しているだけですから
最悪、返済しなくてもよいこともあります。
ただし、掛け捨てタイプの生命保険など、
解約返戻金が少ない保険には利用できない場合があります。
「自分の会社の保険で、どの制度が使えるの?」
そう思った方は、保険証券や決算書を確認してみましょう。
「解約返戻金の推移」や「保険積立金」といった項目があれば、
いわゆる「貯金」となっている部分の有無や
おおよその金額の目安がわかります。
もちろん、保険会社に直接問い合わせるのが一番確実です。
信頼できる専門家との連携を
今回ご紹介した内容は、あくまで一般的な情報です。
保険の契約内容や保険会社によって
使える方法が異なりますし
その時の自社の状況によって最適な方法は異なります。
自社の置かれている財務内容やその時の状況を把握している
信頼できる士業や保険募集人と連携し、
あなたのビジネスに最適なアドバイスや情報を提供してもらいましょう。
特に、最近では税務当局もこれらのスキームを厳しくチェックしています。
安易な情報に飛びつかず、必ず専門家の意見を聞くようにしてください。
いかがでしたか。
本日は生命保険の賢い使い方の一例をご紹介しました。
生命保険は「個人」「法人」を問わず
「そこから先の夢やライフプラン」に沿ったものを契約しましょう。
「なんとなく」や「付き合いで」などの理由で契約していた
バブリーな時代は、とっくに終わっています。
「あなた亡き後」や「あなたの会社の大切なお金」を託す。
生命保険とは、それくらい大切な「人生や社会の部品」です。
たまには、まじめな顔することもあります!
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儲けたお金はどこへ消えた?私は、こうやってお金を貯めました!
2025.01.06
今年も、「日本中の中小企業を元気にする」
「お金に困らない会社経営を目指す」
これを基本に「中小企業を全力応援」していきます!
皆様、よろしくお願いします!
さて、新年の1発目のブログは
【儲けたお金はどこへ消えた?私は、こうやってお金を貯めました!】
と題して、私自身の実際の話を含め
会社のお金が増えた理由と対策を書いていきます。
「財務の素人」の状態で先代から会社を引き継いだ私が
どこを意識し、具体的に何をしたのか。その結果は?
までを含めて、ご紹介します。
「そのまま」「誰でも」「今日から」できることばかりです。
優秀な業績ではないので、恥ずかしい部分はありますが
理論やテクニックではない「真実」の話です。
では、スタート!
皆さん、会社の数字管理、どうされていますか?
「毎月、きちんと数字を見ています!」
先日、ある社長がおっしゃっていました。
具体的に何を見ていたかというと、「毎月の売上高」でした。
悪いとは言いませんが、正直「売上や利益」を見ていても
会社にお金は貯まりません!!!
では、何を見るのか?
ズバリ「通帳残高」
少なくとも私はそうやっていました。
私は、どちらかというと「ずぼら」でしたので
「毎日や毎週、手帳に書き出す」みたいなことは
やっていませんでしたが、
少なくとも「前月の残高」と「今月の残高」を比べていました。
何故、通帳を見るようになったのかというと
私が会社を引き継いだ時点の現金残高が
「眠れないほど、少なかったから」です。
最も少ない月だと、売上の1か月分しかありませんでした。
3年後の現在は、その当時と比べ約2.5倍の金額になっています。
その間、恥ずかしい話ですが売上は増減はあるものの
「ほぼ一緒か、右肩下がりの傾向」ですので
売上や利益が増えたからお金が増えたわけではありません。
また、何か経費を節減したわけでもありません。
むしろ、人件費は以前より増えています。
なぜ預金残高を見るのか?
売上や利益だけを見ていても、
手元にお金がなければ事業は継続できません。
売上や利益が上がっていても、
設備投資でお金が出て行ったり
掛け取引での「サイト負け」などで運転資金が増えたりしても
お金は減ります。
つまり、現金の増減は会社に起きている変化や異常を表しているのです。
ここに「売上が好調なのに、現金が減っている」会社があります。
さて、その理由は何故でしょう?
理由は、たくさん考えられます。
1. 売上増に伴い、仕入れに使うお金が増えた
2. 新規顧客は増えたものの、同時に「サイト負け」も増えた
3. 売上を増えすために、新たな人材を雇った
4. 値上げしたももの、仕入れ値アップに追い付いていない
5. 販売促進のため、安売りや値下げをした
6. 新店舗出店のため借入が増え、その分返済額が増えた
きっと、まだまだ様々な理由があると思います。
決算書や試算表を前年や前月と比べることにより
これらの理由を探ることは可能ですが
現実的に、毎月そんなことにどれだけの時間がさけるでしょうか?
それに、決算書や試算表に出てこない数字もたくさんあります。
そのため、「気づいた時には資金ショート」なんてことも
十分考えられます。
(まさに、これが「黒字倒産」てやつですね)
一方、現金の増減はどうでしょうか?
現金が増減している原因はわかりませんが
「普段と違うことが発生している」ことは、誰にでもわかるはずです。
しかも、一目で。
そうなんです!だから通帳残高を見るのです。
「なんか、頭が痛い」 これが通帳で
「検査してみよう」 これが決算書や試算表
「大変です!脳の血管が!」これが原因
難しい決算書なんて読めなくても
会社経営に必要なシグナルは十分受け取れるはずです。
区切るスパンによって様々な見え方になる
私は、前月の残高と今月の残高を比較していましたが
切り口によっては、様々なことが見えてきます。
例えば
「月初と月末」なら、その月、もしくは2~3か月前の会社の状態が
わかるはずです。前年同月と比べると会社の成長度合いや
返済額の増減なども、少し調べればわかるはずです。
詳しくは書きませんが「借入本数が財務に与えるダメージ」にも
気づくかもしれません。
四半期や半期で比べると
売上に対する季節変動や販売に対するトレンドなんかも
読み取れるかもしれません。
少なくとも、そのような理由を探るきっかけにはなるでしょう。
1年前と比べると
お金がいくら増減したのかが当然わかります。
「増えた」ということは、経営が順調であり
新たな投資や費用に対して前向きになれるのではないでしょうか?
社長の夢や希望に近づいていることも実感できるはずです。
当然、破産からの距離も遠のいたことになります。
減ってしまったのなら、原因を探り
適切な対策を講じることで、資金繰りの悪化を防ぐことができます。
専門家の活用
現預金の残高の増減を見比べるだけで、
様々な効果があることを、ご理解いただけたと思います。
とはいえ、預金残高の増減理由の分析は、
自分一人で行うのはなかなか大変です。
そこで、専門家に相談してみるのも良いでしょう。
財務や経営改善に詳しい
公認会計士・税理士・中小企業診断士・コンサルタントなどを選びましょう。
その際には、単に節税対策や補助金対策などの依頼をするのではなく、
「儲けた利益はどこへ消えたのか?」
を一緒に考えてくれる専門家を選びましょう。
預金残高の推移やその理由を共有し、
今後の資金繰り計画や財務戦略について相談することで、
より効果的な経営改善を進めることができるはずです。
「儲けたお金はどこへ消えたのか?」
この問いに答えられるように、
毎月の預金残高とその増減理由をチェックする習慣を
身につけてみてはいかがでしょうか?
それが、健全な財務体質を構築し、
安定した経営を実現するための第一歩となるはずです。
「黒字体質?」 ちょっと違うな・・・
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【決算書が劇的に変わる!】中小企業経営者必見!「生きた数字」で黒字経営へ!
2024.11.15
「決算書を読み解いても、イマイチ経営に活かせていない…」
と感じている中小企業経営者の方へ。
本記事では、決算書の数字を「生きた数字」に変える方法を、
具体的な事例を交えながら分かりやすく解説します。
この記事を読めば、決算書がただの数字の羅列ではなく、
経営判断する上での強力なツールへと変わります。
中小企業の7割が利益率5%以下!?
その原因は「数字の捉え方」にあり!
中小企業庁の調査によると、
なんと中小企業の約7割が
経常利益率5%以下という現実をご存知でしょうか?
これは、多くの経営者が
「決算書の数字=過去の結果」として捉え、
「これからどうすればいいのか」を
導き出すツールとして活用しきれていないことが
原因の一つと言えるでしょう。
「決算書なんだから、過去であることは当たり前だろう」
そう考えるのは、無理もありません。
しかし、決算書には会社の現状や課題が詰まっており、
上手に使うことで未来を変えるためのヒントが得られます。
極々簡単に書きましたので、
必ず理解していただけると思います。
「いくら先生に習っても」「しょせん、わからん」と
思っていた経営者の方々、
今までの先入観を捨てて、読み進めて下さい。
売上10%減で利益は〇割減!?
損益計算書で利益構造を可視化
例えば、売上高1億円、変動費30%、固定費6000万円
の会社を例に考えてみましょう。
もし、売上が10%減少すると、利益はどう変化するでしょうか?
ラーメン屋さん(飲食業)を思い浮かべて下さい。
なお、固定費や変動費って何?という方
前記事にもどって復習してください。
【売上高1億円の時】
売上 1億円
変動費 30%で3000万円 (原価率)
給与総額 4500万
家賃 500万
その他固定費 1000万
(青字は固定費)
1億-変動費(3000万)-固定費(6000万)
=利益(経常利益) 1000万円(経常利益率10%)
この会社が、売上10%落としてしまいました
売上 9000万円
変動費 30%で2700万円 (原価率)
給与総額 4500万
家賃 500万
その他固定費 1000万
(青字は固定費)
1億-変動費(2700万)-固定費(6000万)
=利益(経常利益) 300万円(経常利益率3.3%)
なんと! 金額にして「700万円」
率で考えると「7%ダウン」
金額で考えると「7割ダウン」
売上が1割ダウンするだけで
利益は7割ダウンするのです。
多くの方が勘違いしているのがここです!
売上が1割下がったら、利益も1割下がるのではないのです!
難しい理屈なんてどうでもいいわけで
いかに「固定費」が思いのかがわかると思います。
売上10%増で利益は〇割増!?
今度は、売上を10%増してみましょう!
売上 1.1億円
変動費 30%で3300万円 (原価率)
給与総額 4500万
家賃 500万
その他固定費 1000万
(青字は固定費)
1億-変動費(3300万)-固定費(6000万)
=利益(経常利益) 1700万円(経常利益率15.4%)
なんと! 金額にして「700万円」
率で考えると「1割5分アップ」
額で考えると「7割アップ」ですよ!
売上が1割アップするだけで
利益は7割アップするのです。
「生きた数字」で黒字経営を実現!
このように、決算書の数字は「過去の結果」
として捉えるのではなく、
「未来を変えるための武器」として活用することが重要です。
残念ながら、決算書のP/L(損益計算書)をいくら眺めても
こんなこと、気づきません。
しかし、決算書の数字を組み替えてあげると
とたんに、「数字に命」が吹き込まれるのです!
「利益を〇〇円にしたい」という目標値から、
そのために必要な「粗利」や「売上」も
逆算していけば簡単に出せます。
これが、「管理会計」と言われる会計手法です。
このように管理会計は経営判断する上で
必要不可欠な数字を
「誰でも、簡単に、加速度的なスピードで」
示してくれます。活用法は、
まだまだたくさんあります。
決算書の数字を「固定費」と「変動費」
にわけるだけです。
いえ、固定費をこれと決めてしまえば
残った費用を変動費とするだけです。
分けた途端に、味気のない決算書の数字が
「生きた数字」に変身するのです。
この程度のことですから
「時間がない」「聞いてもわからない」「所詮無駄」
全ての言い訳は通用しません。
利益、1.7倍ですよ、1.7倍
こんなに増えたら「どうやって、売上10%あげようかな」と
考えるのも楽しくなりませんか?
今回は、決算書の数字を「生きた数字」
に変えた途端に起きる変化を解説しました。
ぜひ、本記事を参考に、決算書を組み替えて、
御社の黒字経営、利益倍増計画を実現してください!
さて次回は、今回の文章を図形を用いて解説します。
困りました・・・
Wordpressにエクセルを張り付けることができません。
一旦、パワポに張り付ける方法も、上手くいきません。
どなたか、簡単に張り付ける方法知っていたら教えて下さい
ここまでいけば、「数字がよくわからん」という方も
いなくなるはずです。
一緒に、黒字化して、キャッシュリッチな企業になりましょう!
※ 当社では、管理会計を用いた経営指南や決算書分析
経営戦略立案のサポートも行っております。
ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
問い合わせ先
こんな私でも、たまには「キリッ」とするんです
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気づかぬ財務悪化のリスクに備える!在庫管理の重要性
2024.10.02
資金繰りの悪化の予兆を見逃さないために大切なことの1つに、「在庫管理」があります。
以下では、在庫増加が引き起こすリスクと、決算書の落とし穴について説明します。
1. 在庫増加のリスク
販売不振による影響
販売が計画通りに進まないと、在庫が積み上がります。これが続くと、デッドストックが増え、いずれ廃棄や値下げが必要になり、損失を生みます。
デッドストックのコスト
売れ残った商品はただの在庫ではありません。管理費や保管スペースのコストがかさみ、結果的に利益を圧迫する要因になります。
資金繰りの悪化
在庫を増やすことで、仕入れ代金の支払いが先行し、現金が減少します。
特に「支払いが先、回収が後」という一般的な商流の中で、現金が気づかぬうちに減っていきます。
2. 在庫管理とキャッシュフローの重要性
運転資金はビジネスの生命線の1つです。
商品が売れなければ、現金が在庫に変わるだけで、資金繰りがどんどん悪化します。
そのため、在庫管理を怠らず、現金と在庫の増減を定期的に確認することが重要です。
3. 決算書だけでは見えないリスク
損益計算書(P/L)や貸借対照表(B/S)は経営状態を表す重要な資料ですが、これだけでは全てのリスクを把握できません。
特に在庫や資金の流れを細かく見ていないと、足元に迫る危機に気づけないことがあります。
なぜか。決算書などの財務諸表の「勘定科目」の並び方が、そうさせるのです。
P/L(損益計算書)の一番上(トップライン)は「売上高」
そこから、仕入れ値や様々な経費が引かれていくかのように書かれています。
勘のいい方なら、もうお気づきですよね。トップラインの時点で、実際の商売とはかけ離れているわけです。
「代金回収が先」「支払いが後」と書いてあるわけです。
B/S(貸借対照表)でいうと、今度は左側の一番下「資産の合計額」
現金が在庫に化けただけですから、科目が現金と商品だけなら、合計額は変わりません。
もちろん、現金と商品在庫の数字を見れば、増減はわかりますが、
「対前年」や「対前月」という見比べ方をしていなければ気づきません。
どうでしょうか。P/LとB/Sだけ見ていると、一見順調に見えても、足元には危険が忍び寄ってる。
「全てのお客様の注文に対応したい」「チャンスを逸したくない」
気持ちは、十分わかります。
ですが、適切な在庫数の管理と商品ラインナップの見直しは常に必要となります。
「在庫」は「財庫」 お金が形を変えただけです。
「在庫」は「罪庫」 これくらいならいいだろうが、後々大変なことになりかねません。
いかがでしたか?
在庫管理の大切さと決算書(財務諸表)を鵜呑みにすることの危うさにお気づきいただけたでしょうか。
現場の状況や資金の動きを把握することは、健全な経営の鍵です。
「現場に任せている」「経理に任せている」「税理士の先生に任せている」
現場も経理の人も、ましてや、税理士の先生も、あなたの会社を管理してくれません。
当然ですが、責任もとってくれません。
社員さんや税理士さんの出してくれた数字の意味を「理解」し「活用する」ことは
経営者にしかできない仕事です。
経営者って、大変なお仕事なんですね(時期ズレですが)
2025.01.07
さぁ!本日も「日本中の中小企業を元気にする」
ミッション達成に向けて
一生懸命書きます。
では、スタート!
「会社で契約している生命保険、解約しようか迷っている…」
3月の決算に向けて、そろそろ考える時期に突入してきます。
生命保険の販売サイドも「作戦会議開始」でしょうか。
会社契約の生命保険は本来、会社の財務状況の確認はもちろん
社長の夢やビジョンや計画に即した設計が必要となりますが
残念ながら、販売サイドにそこまでの能力が備わっているのかは
はなはだ疑問です。
とはいえ、世の中には「法人契約」と言われる生命保険は
たくさん存在しています。
入口(契約時)の時に多い悩みは「保険料」
出口(解約時)の時に多い悩みは「解約返戻金」
会社で契約した生命保険に対する悩みの多くは
この部分かと思います。
しかし、「ちょっと待ってください!」
契約を解約してしまう前に、
「解約以外の賢い活用法」があることをご存知ですか?
解約は最後の手段。保険をもっと戦略的に活用することにより、
会社の財務状況を改善したり、
社長の夢や目標へ近づくことが可能になります。
このブログを読み、一度立ち止まって考えてみて下さい。
法人契約の生命保険に対する考え方
まずは、大前提としての話です。
一昔前まで「節税になる」と人気だった「損金タイプの生命保険」
しかし、実際には「節税」になっているわけではなく
あくまで「利益の先延ばし」になっているだけということを
確認しておきましょう。
この話をすると「赤字とぶつければ節税になる」と話す専門家も
いますが、そもそも、赤字の時を考えるのならば
損金タイプの生命保険を契約してはいけません。
赤字ですから、税金を納める必要がないので
契約時に渡される設計書の通りの節税効果はありません。
ましてや、赤字なのに外部に
「キャッシュアウト」している場合ではないはずです。
また、昨今は「保障がついている投資保険」が発売されていますが
このような保険自体が良い悪いではなく
経営者として会社のお金を「本業以外の投資」に使うのは
そもそも論として「アウト」です。
考えてみてください。
あなたが銀行員だとして、そのようなお金の使い方をしている経営者に
お金を貸したいと思いますか?
私なら、貸しません。「貸したお金が何に使われるかわからない」
ということは、「返してもらえるかわからない」
ということになってしまいますから。
もちろん一方で「契約すべき生命保険」も存在しています。
どこの生命保険会社でも販売しています。
「他人や家族に迷惑を掛けない」
これこそが、経営者として必ず契約すべき生命保険です。
説得力ある根拠の元に提案ができる「生命保険募集人」を探しましょう。
いかがですか?
「たかが保険」ですが、見る人が見れば
人柄まで透けて見えるものなのです。
解約以外の賢い活用法
1. 保険料支払猶予期間を上手に使いキャッシュフローを改善
まず、法人契約の生命保険は「決算月」に契約しましょう。
支払い方法は、「振込」を選択です。
その上で、「保険料支払い猶予期間」を上手に活用しましょう。
「支払い猶予期間」とは、読んで字のごとく
支払いを猶予してもらえる期間のことです。
保険会社や契約内容によって異なることがあるかもしれませんが
概ね「最大で2か月間」猶予期間が設けられています。
この制度の使い方ですが、
「3月決算」で「保険料支払日も3月」の場合
「今期は赤字」ならば、3月の保険料支払いをやめます。
そうするだけで、決算書が「赤字」から「黒字」へ変わることも
ありえますし、少なくとも赤字幅は小さくなります。
当然、銀行融資や信用取引などに対しても
良い効果が生まれます。
また、「半分損金・半分資産」の契約なら
資産計上分の現金が手元から出ていきませんので
キャッシュフローにも良い影響があります。
保険料は、決算が終わった4月か5月に支払いましょう。
2. 「失効」を活用して、上手に資金コントロール
生命保険には「失効」という制度があります。
失効とは、保険契約を解約せずに、保険の効力を一時的に停止する方法のこと。
これにより、「最大で3年間」解約を先延ばしすることができます。
ただし、失効中は保険の保障機能が停止するため、注意が必要です。
つまり「死亡保障はなくなる」ということです。
この制度の上手な使い方は、たくさんありますが
一言で言うと
「当座の資金需要がない時に保険の現金化を先延ばしできる」
と言えます。
予定より、勇退時期が伸びた時や予定の設備投資の延期など
様々な場面で活用することができます。
ただし、ご注意いただきたいところがあります。
この制度は、恐らく、いや確実にあと数年しか使えません。
金融庁が目を付けましたし、保険会社によっては来年から
「失効は、即時強制解約とする」みたいなこと言っています。
いずれにしても、常に情報アンテナを高く張っているような
「生命保険募集人」とのお付き合いが肝要かと思います。
3. 緊急時には「契約者貸付制度」で資金調達
「今すぐ資金が必要だ!」
そんな緊急時には、「契約者貸付制度」を利用しましょう。
これは、解約返戻金の7~8割程度を保険会社から借りることができる制度です。
無審査で、スピーディーに融資を受けられますし
自社の積み立てたお金を現金化しているだけですから
最悪、返済しなくてもよいこともあります。
ただし、掛け捨てタイプの生命保険など、
解約返戻金が少ない保険には利用できない場合があります。
「自分の会社の保険で、どの制度が使えるの?」
そう思った方は、保険証券や決算書を確認してみましょう。
「解約返戻金の推移」や「保険積立金」といった項目があれば、
いわゆる「貯金」となっている部分の有無や
おおよその金額の目安がわかります。
もちろん、保険会社に直接問い合わせるのが一番確実です。
信頼できる専門家との連携を
今回ご紹介した内容は、あくまで一般的な情報です。
保険の契約内容や保険会社によって
使える方法が異なりますし
その時の自社の状況によって最適な方法は異なります。
自社の置かれている財務内容やその時の状況を把握している
信頼できる士業や保険募集人と連携し、
あなたのビジネスに最適なアドバイスや情報を提供してもらいましょう。
特に、最近では税務当局もこれらのスキームを厳しくチェックしています。
安易な情報に飛びつかず、必ず専門家の意見を聞くようにしてください。
いかがでしたか。
本日は生命保険の賢い使い方の一例をご紹介しました。
生命保険は「個人」「法人」を問わず
「そこから先の夢やライフプラン」に沿ったものを契約しましょう。
「なんとなく」や「付き合いで」などの理由で契約していた
バブリーな時代は、とっくに終わっています。
「あなた亡き後」や「あなたの会社の大切なお金」を託す。
生命保険とは、それくらい大切な「人生や社会の部品」です。
たまには、まじめな顔することもあります!
2025.01.06
今年も、「日本中の中小企業を元気にする」
「お金に困らない会社経営を目指す」
これを基本に「中小企業を全力応援」していきます!
皆様、よろしくお願いします!
さて、新年の1発目のブログは
【儲けたお金はどこへ消えた?私は、こうやってお金を貯めました!】
と題して、私自身の実際の話を含め
会社のお金が増えた理由と対策を書いていきます。
「財務の素人」の状態で先代から会社を引き継いだ私が
どこを意識し、具体的に何をしたのか。その結果は?
までを含めて、ご紹介します。
「そのまま」「誰でも」「今日から」できることばかりです。
優秀な業績ではないので、恥ずかしい部分はありますが
理論やテクニックではない「真実」の話です。
では、スタート!
皆さん、会社の数字管理、どうされていますか?
「毎月、きちんと数字を見ています!」
先日、ある社長がおっしゃっていました。
具体的に何を見ていたかというと、「毎月の売上高」でした。
悪いとは言いませんが、正直「売上や利益」を見ていても
会社にお金は貯まりません!!!
では、何を見るのか?
ズバリ「通帳残高」
少なくとも私はそうやっていました。
私は、どちらかというと「ずぼら」でしたので
「毎日や毎週、手帳に書き出す」みたいなことは
やっていませんでしたが、
少なくとも「前月の残高」と「今月の残高」を比べていました。
何故、通帳を見るようになったのかというと
私が会社を引き継いだ時点の現金残高が
「眠れないほど、少なかったから」です。
最も少ない月だと、売上の1か月分しかありませんでした。
3年後の現在は、その当時と比べ約2.5倍の金額になっています。
その間、恥ずかしい話ですが売上は増減はあるものの
「ほぼ一緒か、右肩下がりの傾向」ですので
売上や利益が増えたからお金が増えたわけではありません。
また、何か経費を節減したわけでもありません。
むしろ、人件費は以前より増えています。
なぜ預金残高を見るのか?
売上や利益だけを見ていても、
手元にお金がなければ事業は継続できません。
売上や利益が上がっていても、
設備投資でお金が出て行ったり
掛け取引での「サイト負け」などで運転資金が増えたりしても
お金は減ります。
つまり、現金の増減は会社に起きている変化や異常を表しているのです。
ここに「売上が好調なのに、現金が減っている」会社があります。
さて、その理由は何故でしょう?
理由は、たくさん考えられます。
1. 売上増に伴い、仕入れに使うお金が増えた
2. 新規顧客は増えたものの、同時に「サイト負け」も増えた
3. 売上を増えすために、新たな人材を雇った
4. 値上げしたももの、仕入れ値アップに追い付いていない
5. 販売促進のため、安売りや値下げをした
6. 新店舗出店のため借入が増え、その分返済額が増えた
きっと、まだまだ様々な理由があると思います。
決算書や試算表を前年や前月と比べることにより
これらの理由を探ることは可能ですが
現実的に、毎月そんなことにどれだけの時間がさけるでしょうか?
それに、決算書や試算表に出てこない数字もたくさんあります。
そのため、「気づいた時には資金ショート」なんてことも
十分考えられます。
(まさに、これが「黒字倒産」てやつですね)
一方、現金の増減はどうでしょうか?
現金が増減している原因はわかりませんが
「普段と違うことが発生している」ことは、誰にでもわかるはずです。
しかも、一目で。
そうなんです!だから通帳残高を見るのです。
「なんか、頭が痛い」 これが通帳で
「検査してみよう」 これが決算書や試算表
「大変です!脳の血管が!」これが原因
難しい決算書なんて読めなくても
会社経営に必要なシグナルは十分受け取れるはずです。
区切るスパンによって様々な見え方になる
私は、前月の残高と今月の残高を比較していましたが
切り口によっては、様々なことが見えてきます。
例えば
「月初と月末」なら、その月、もしくは2~3か月前の会社の状態が
わかるはずです。前年同月と比べると会社の成長度合いや
返済額の増減なども、少し調べればわかるはずです。
詳しくは書きませんが「借入本数が財務に与えるダメージ」にも
気づくかもしれません。
四半期や半期で比べると
売上に対する季節変動や販売に対するトレンドなんかも
読み取れるかもしれません。
少なくとも、そのような理由を探るきっかけにはなるでしょう。
1年前と比べると
お金がいくら増減したのかが当然わかります。
「増えた」ということは、経営が順調であり
新たな投資や費用に対して前向きになれるのではないでしょうか?
社長の夢や希望に近づいていることも実感できるはずです。
当然、破産からの距離も遠のいたことになります。
減ってしまったのなら、原因を探り
適切な対策を講じることで、資金繰りの悪化を防ぐことができます。
専門家の活用
現預金の残高の増減を見比べるだけで、
様々な効果があることを、ご理解いただけたと思います。
とはいえ、預金残高の増減理由の分析は、
自分一人で行うのはなかなか大変です。
そこで、専門家に相談してみるのも良いでしょう。
財務や経営改善に詳しい
公認会計士・税理士・中小企業診断士・コンサルタントなどを選びましょう。
その際には、単に節税対策や補助金対策などの依頼をするのではなく、
「儲けた利益はどこへ消えたのか?」
を一緒に考えてくれる専門家を選びましょう。
預金残高の推移やその理由を共有し、
今後の資金繰り計画や財務戦略について相談することで、
より効果的な経営改善を進めることができるはずです。
「儲けたお金はどこへ消えたのか?」
この問いに答えられるように、
毎月の預金残高とその増減理由をチェックする習慣を
身につけてみてはいかがでしょうか?
それが、健全な財務体質を構築し、
安定した経営を実現するための第一歩となるはずです。
「黒字体質?」 ちょっと違うな・・・
2024.11.15
「決算書を読み解いても、イマイチ経営に活かせていない…」
と感じている中小企業経営者の方へ。
本記事では、決算書の数字を「生きた数字」に変える方法を、
具体的な事例を交えながら分かりやすく解説します。
この記事を読めば、決算書がただの数字の羅列ではなく、
経営判断する上での強力なツールへと変わります。
中小企業の7割が利益率5%以下!?
その原因は「数字の捉え方」にあり!
中小企業庁の調査によると、
なんと中小企業の約7割が
経常利益率5%以下という現実をご存知でしょうか?
これは、多くの経営者が
「決算書の数字=過去の結果」として捉え、
「これからどうすればいいのか」を
導き出すツールとして活用しきれていないことが
原因の一つと言えるでしょう。
「決算書なんだから、過去であることは当たり前だろう」
そう考えるのは、無理もありません。
しかし、決算書には会社の現状や課題が詰まっており、
上手に使うことで未来を変えるためのヒントが得られます。
極々簡単に書きましたので、
必ず理解していただけると思います。
「いくら先生に習っても」「しょせん、わからん」と
思っていた経営者の方々、
今までの先入観を捨てて、読み進めて下さい。
売上10%減で利益は〇割減!?
損益計算書で利益構造を可視化
例えば、売上高1億円、変動費30%、固定費6000万円
の会社を例に考えてみましょう。
もし、売上が10%減少すると、利益はどう変化するでしょうか?
ラーメン屋さん(飲食業)を思い浮かべて下さい。
なお、固定費や変動費って何?という方
前記事にもどって復習してください。
【売上高1億円の時】
売上 1億円
変動費 30%で3000万円 (原価率)
給与総額 4500万
家賃 500万
その他固定費 1000万
(青字は固定費)
1億-変動費(3000万)-固定費(6000万)
=利益(経常利益) 1000万円(経常利益率10%)
この会社が、売上10%落としてしまいました
売上 9000万円
変動費 30%で2700万円 (原価率)
給与総額 4500万
家賃 500万
その他固定費 1000万
(青字は固定費)
1億-変動費(2700万)-固定費(6000万)
=利益(経常利益) 300万円(経常利益率3.3%)
なんと! 金額にして「700万円」
率で考えると「7%ダウン」
金額で考えると「7割ダウン」
売上が1割ダウンするだけで
利益は7割ダウンするのです。
多くの方が勘違いしているのがここです!
売上が1割下がったら、利益も1割下がるのではないのです!
難しい理屈なんてどうでもいいわけで
いかに「固定費」が思いのかがわかると思います。
売上10%増で利益は〇割増!?
今度は、売上を10%増してみましょう!
売上 1.1億円
変動費 30%で3300万円 (原価率)
給与総額 4500万
家賃 500万
その他固定費 1000万
(青字は固定費)
1億-変動費(3300万)-固定費(6000万)
=利益(経常利益) 1700万円(経常利益率15.4%)
なんと! 金額にして「700万円」
率で考えると「1割5分アップ」
額で考えると「7割アップ」ですよ!
売上が1割アップするだけで
利益は7割アップするのです。
「生きた数字」で黒字経営を実現!
このように、決算書の数字は「過去の結果」
として捉えるのではなく、
「未来を変えるための武器」として活用することが重要です。
残念ながら、決算書のP/L(損益計算書)をいくら眺めても
こんなこと、気づきません。
しかし、決算書の数字を組み替えてあげると
とたんに、「数字に命」が吹き込まれるのです!
「利益を〇〇円にしたい」という目標値から、
そのために必要な「粗利」や「売上」も
逆算していけば簡単に出せます。
これが、「管理会計」と言われる会計手法です。
このように管理会計は経営判断する上で
必要不可欠な数字を
「誰でも、簡単に、加速度的なスピードで」
示してくれます。活用法は、
まだまだたくさんあります。
決算書の数字を「固定費」と「変動費」
にわけるだけです。
いえ、固定費をこれと決めてしまえば
残った費用を変動費とするだけです。
分けた途端に、味気のない決算書の数字が
「生きた数字」に変身するのです。
この程度のことですから
「時間がない」「聞いてもわからない」「所詮無駄」
全ての言い訳は通用しません。
利益、1.7倍ですよ、1.7倍
こんなに増えたら「どうやって、売上10%あげようかな」と
考えるのも楽しくなりませんか?
今回は、決算書の数字を「生きた数字」
に変えた途端に起きる変化を解説しました。
ぜひ、本記事を参考に、決算書を組み替えて、
御社の黒字経営、利益倍増計画を実現してください!
さて次回は、今回の文章を図形を用いて解説します。
困りました・・・
Wordpressにエクセルを張り付けることができません。
一旦、パワポに張り付ける方法も、上手くいきません。
どなたか、簡単に張り付ける方法知っていたら教えて下さい
ここまでいけば、「数字がよくわからん」という方も
いなくなるはずです。
一緒に、黒字化して、キャッシュリッチな企業になりましょう!
※ 当社では、管理会計を用いた経営指南や決算書分析
経営戦略立案のサポートも行っております。
ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
問い合わせ先
こんな私でも、たまには「キリッ」とするんです
2024.10.02
資金繰りの悪化の予兆を見逃さないために大切なことの1つに、「在庫管理」があります。
以下では、在庫増加が引き起こすリスクと、決算書の落とし穴について説明します。
1. 在庫増加のリスク
販売不振による影響
販売が計画通りに進まないと、在庫が積み上がります。これが続くと、デッドストックが増え、いずれ廃棄や値下げが必要になり、損失を生みます。
デッドストックのコスト
売れ残った商品はただの在庫ではありません。管理費や保管スペースのコストがかさみ、結果的に利益を圧迫する要因になります。
資金繰りの悪化
在庫を増やすことで、仕入れ代金の支払いが先行し、現金が減少します。
特に「支払いが先、回収が後」という一般的な商流の中で、現金が気づかぬうちに減っていきます。
2. 在庫管理とキャッシュフローの重要性
運転資金はビジネスの生命線の1つです。
商品が売れなければ、現金が在庫に変わるだけで、資金繰りがどんどん悪化します。
そのため、在庫管理を怠らず、現金と在庫の増減を定期的に確認することが重要です。
3. 決算書だけでは見えないリスク
損益計算書(P/L)や貸借対照表(B/S)は経営状態を表す重要な資料ですが、これだけでは全てのリスクを把握できません。
特に在庫や資金の流れを細かく見ていないと、足元に迫る危機に気づけないことがあります。
なぜか。決算書などの財務諸表の「勘定科目」の並び方が、そうさせるのです。
P/L(損益計算書)の一番上(トップライン)は「売上高」
そこから、仕入れ値や様々な経費が引かれていくかのように書かれています。
勘のいい方なら、もうお気づきですよね。トップラインの時点で、実際の商売とはかけ離れているわけです。
「代金回収が先」「支払いが後」と書いてあるわけです。
B/S(貸借対照表)でいうと、今度は左側の一番下「資産の合計額」
現金が在庫に化けただけですから、科目が現金と商品だけなら、合計額は変わりません。
もちろん、現金と商品在庫の数字を見れば、増減はわかりますが、
「対前年」や「対前月」という見比べ方をしていなければ気づきません。
どうでしょうか。P/LとB/Sだけ見ていると、一見順調に見えても、足元には危険が忍び寄ってる。
「全てのお客様の注文に対応したい」「チャンスを逸したくない」
気持ちは、十分わかります。
ですが、適切な在庫数の管理と商品ラインナップの見直しは常に必要となります。
「在庫」は「財庫」 お金が形を変えただけです。
「在庫」は「罪庫」 これくらいならいいだろうが、後々大変なことになりかねません。
いかがでしたか?
在庫管理の大切さと決算書(財務諸表)を鵜呑みにすることの危うさにお気づきいただけたでしょうか。
現場の状況や資金の動きを把握することは、健全な経営の鍵です。
「現場に任せている」「経理に任せている」「税理士の先生に任せている」
現場も経理の人も、ましてや、税理士の先生も、あなたの会社を管理してくれません。
当然ですが、責任もとってくれません。
社員さんや税理士さんの出してくれた数字の意味を「理解」し「活用する」ことは
経営者にしかできない仕事です。
経営者って、大変なお仕事なんですね(時期ズレですが)