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企業理念こそ究極の「差別化戦略」~社員もお客様も巻き込む「共感」を生み出せ!~
2025.03.04
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
最近、新聞に「ニトリ」さんの企業理念改定の話が出ていた。
企業理念というと、「一度策定したら変えてはいけない」的な
感覚をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
新聞によると「ニトリ」は2003年にも変えているそうです。
また、企業理念を「ロマン」と呼び
現在のロマンは
「暮らしの豊かさを世界の人々に提供する。」
新聞によると、2003年より前は
「世界」の部分が「日本」 であったらしい。
そして、今回は
「暮らし」の部分が「住まい」から改定された。
なるほどニトリは「日本」から「世界」へ羽ばたき
「家具」は勿論「家電」へと、そのビジネスを広げている。
変更した理由はどうあれ、会社が進む方向を
社員はおろか、お客様まで一目でわかる
とてもすばらしい企業理念(ロマン)であると思う。
これは、「ニトリ」だからできたことだろうか?
全く持って、そんなことはないはずだ。
全ての企業で十分可能なことではないだろうか?
では私たち中小企業はどうだろう?
「改定」はおろか、残念ながら「規定」している会社も
少ないのが現実ではないだろうか?
あったとしても、「先代」の時代に定めてものが多いと思う。
このこと自体が良い悪いではないが
現代の自社の活動や方向性に、果たして合致しているだろうか?
別のコラムで読んだ中に、株式会社アクラム代表取締役 勝谷 仁彦様
の記事があり、企業理念が会社復活に大きな力の1つとなった
事例が出ていましたので、かい摘んでお伝えしようと思う。
(出典元 https://bizhint.jp/report/1167927)
お父様から会社を引き継いだ時は、財務状況は既に「ボロボロ」
なんとか資金ショートを回避し営業を続けるも
コミュニケーション等で苦戦。
それでもなんとか乗り越え、
「下請けだけではいけない」と、新自社ブランドを立ち上げ
「自らブランドを持ち、自分たちが作りたい商品を売りたい値段で勝負したい」
という決意のもと奮闘します。
やがて、事業は軌道にのり、大成功なさるのです。
私はこの「奮闘」の部分にとても感銘を受けました。
当初、昇華プリントという技術を使って
「納期が早い」「見た目が美しい」「汗をよく吸う」といった
機能性や利便性を訴求していましたが、
うまくいかなかったそうです。
それは、何故か?
それだけでは差別化できないからです。
私たちはつい、「納期が早い」「見た目が美しい」「汗をよく吸う」など
機能性や利便性を訴求してしまいますよね。
「この理由により、優れた商品」だと考え、
相手に買ってもらうために一生懸命説明をします。
しかし、よく考えると、機能性や利便性は他社が同じものを
売りはじめたら、同じことを言い始めますよね。
なのでライバルが増えると売上はなかなか伸びなくなります。
そこで熟考し、気づかれたそうです。
「機能性や利便性は、ただ特徴に過ぎない」
ブランドに必要なのは機能だけではなく、
ブランド哲学、作り手のビジョン、
そして物語が込められていなければいけないと。
その後、様々なブランドを研究し、辿り着いた答えが
「事業を通じて、地球上の人類がひとつのチームになれるようになりたい。
また製品を通じてそのお手伝いがしたい」
ユニフォームのタグの裏には
現在のブランドメッセージにもなっている
“「勝つ」ことだけが目的では、勝負には勝てない。”
というフレーズの刺繍を入れたそうです。
「勝利」つまり売上や利益だけを目的としていては、
会社が存在する意味がない。
我々が存在する意義は理念の実現にある
そういった想いがこもっているそうです。
やがて、その理念は多くの人々に知れ渡り
共感を得、見事に業績をV字回復させました。
と、ここまでが私が感銘を受けた部分だけの要約ですが
みなさん、どう思われました?
現代よく言われることとのひとつとして「コモディティ化」があります。
ようは、「すぐにマネされて、どれも一緒」ゆえに
せっかくの新商品もすぐに「価格競争」に巻き込まれる。
さらにそこに大手が参入したのなら、
我々、中小企業は太刀打ちできない。
物が少なかった時代、古き良き日本の時代は、
「商品売り」という手法で商売ができましたが
現代では、長くは通用しません。
そこで必要になってくるものが
「企業理念に基づいた商品開発と販売」
それに伴って、自然発生的に完成される「想い」や「物語」
そして、その物語の「言語化」
こういうことが必要になるのだと思います。
いかがでしたか?
企業理念やミッション・ビジョンなどを考えようとしても
つい日常の仕事に忙殺され、
優先順位が下がってしまいます。
また「理念で飯は食えない」なんておっしゃる方がいるのも事実。
とはいえ、ほぼ全ての経営者が、理念やミッション策定の
必要性は理解なさっています。
当社のミッション等は、私が作りました。
壁には先代が作った企業理念が飾られています。
当然、私の作ったものとは全然違います。
私は現在のミッションを策定するために
約2年の時間を要しました。
「壁打ち」の相手となっていただいた方の数は約25名です。
しかし、既に「少し違うな」と思っています。
私の進歩にともない、目指すべきところや、やるべき仕事が
変容していっているからです。
また、私が壁打ちの壁になる機会も増えていくにつれ
変容の速度もどんどん増しています。
すでに3月。年度末という会社も多いと思います。
可能であれば、新年度に「企業理念」の発表ができれば
カッコいいと思いますが
「目的地」と「未来へ続く道」そして「その歩き方」の発表に
時期なんて関係ありません。
一人で考えるのは、正直大変ですから
信頼できる「壁」をみつけ、何度も壁打ちし
社員はもちろん、お客様にまで、世界で唯一の
御社の「想い」を伝えてみませんか?
御社発の誰にもマネできない「永遠の独自商品」となりますよ。
先代(黒ラブ)と2代目(白ゴル)の広報部長
並んでいても「い~んです」(古い・・・)
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ドンブリ経営はもう卒業!会社の未来を守る「お金の勉強」を始めよう!
2025.02.28
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
と言いつつ、約10日ぶりの投稿です。
実は「牡蠣」にやられてしまいました。
近くの漁協から、ホタテと牡蠣の貝毒が発生し
出荷停止との発表が先日ありました。
どのようなタイミングで検査するのかはわかりませんが
貝毒検出の数日前の牡蠣を食べたわけですが
一緒に食べた4人全員がやられてしまいました。
ある意味、気を付けようがないわけですが
皆さんもお気を付けください。
(やっぱり、火を通すしかないのかな~)
さて、本日は
とある経営者からのご相談のお話です。
想像するに、多くの経営者の方にも共通するものがあると
思いましたので、書いてみようと思います。
相談内容は
「今まで、曲がりなりにもやってきたけど
少し会社が大きくなってきた今、今まで通りの
ドンブリ経営に不安を感じる。
本を読んだりセミナーをのぞいたりしているが
マネジメントとか何から手をつけていいかわからない」
こんな感じの相談でした。
どうでしょう?「私も!」って方
いるのではないでしょうか?
その経営者に私は、こう答えました。
何も気に病むことはないと思いますよ。
「社長」って、特別に勉強や資格がなくても、
誰でも手を上げればなれる職業ですから。
「マネジメント」ですが、勉強して損はありませんが
まだ今の状況なら社長が全体に目が届く規模ではないでしょうか。
であれば、全ての社員さんが、お客様や自分の行動に対し
同じ判断をくだせ、行動できるようになるために
「経営理念」や「ミッション」などをしっかりと作成し
「浸透」させるのはどうでしょうか?
現在の社員さんはもちろん、新規採用時にも「経営理念」は
ミスマッチを減らす役割を果たしますから
「人財」の流失防止にも一役買います。
その上で今は、「会社のお金」に関する勉強に
集中なされるのが賢明かと思います。
会社が大きくなってからですと、
今勉強を始めるより何倍もの時間と労力がかかります。
資金繰り表なんて、取引先が多くなると、
もう手に負えなくなりますから
今のうちに、資金繰り表作成のための「仕組みづくり」をお勧めします。
マネジメントなどと違い、資金繰り表作成なんて、
1円にもならない作業です。
しかし、あるとないでは、天と地の差がでてきます。
会社は「現金」のあるなしが生死を分けます。
つい、「売上」や「利益」に目がいきがちですが
どちらも言ってみれば「机上の数字」です。
その証拠に「売上が上がっていて、利益も出ている」会社が
たくさん倒産しています。
いわゆる「黒字倒産」てやつです。
倒産企業の半数が黒字倒産です。
どの会社の社長さんだって、会社を倒産させたくないはずです。
なのに、資金繰り表をつけている会社は少ない。
一番簡単で確実に会社の現金の推移を見ることができるのが
資金繰り表ですから、作成することをお勧めします。
ところで、「お金の勉強」て私、言ってますが
「会社のお金の勉強」となるとどんな勉強を想像なさいますか?
やはり、決算書の読み方とか活かし方ですかね?
実はその勉強はあまり必要ありません。
確かに、貸借対照表(B/S)は読めるようになった方がいいですが
損益計算書(P/L)は、いくら眺めても妙案や対策は出てきません。
更に言えば、会社はB/Sで倒産しP/Lでは倒産しません。
会社経営のどこに手を加えるか、どんな手を打つかの
「経営判断」をしたり「経営計画」を立てるには
「管理会計」がお勧めです。
正直、社長がお金の勉強を始めるのなら「これ一択」だと思います。
売上―経費=利益(黒字! やったー)
決算書の勉強をすると、陥りやすい罠です。
会社経営では「売上」や「利益」よりも、
一番最初に確認すべきは「現金」です。
また、決算書から事業計画を立てるのは、
とても高度な知識が必要です。
「どこに手を打てば利益がでるのか」を知り、
打ち手を考え、会社全体で行動すれば、
社員さんの給料が増え、会社の利益も増えます。
是非、管理会計を身に着けて、使いこなせるようになって下さい。
手前みそになりますが、もし相談して頂ければ
私は「キャッシュフローコーチ」として
社長自身が、数字の根拠を持った
「経営判断」や「計画立案」ができるように
サポートさせていただきます。
こんな会話をしました。
何かの参考になれば幸いです。
みなさん、お久しぶりです!
父! 早よ元気になれ!
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【決算期前に考える】銀行からお金を借りるべき5つの理由。自己資金を減らさない経営術を解説!
2025.02.19
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
本日は、「お金を借りる?借りない?」のお話。
そろそろ決算期を迎え、来期の計画を立てている会社もあると思います。
その際に「新規事業を立ち上げる」や「設備投資をする」など
大きな投資を必要とする計画があった場合
「銀行融資」か「自己資金」かで迷った際に
どちらを選択するかですが、みなさんならどちらにしますか?
「自己資金で払えないこともないけれど・・・」
そう思った社長さん、ちょっと待ってください!
私は、事業規模に関わらず、「銀行融資」の活用をお勧めします。
なぜなら、「自己資金はあなたの会社の生命線」ともいえるものだからです。
1. 何故なぜ自己資金を減らさない方がいいのか?
自己資金は、予想外のピンチを乗り越えるための「最後の砦」です。
ビジネスの世界は、何が起こるかわかりません。
・ 景気の変動
・ 顧客のトレンド(売れ筋)の変化
・ 自然災害や予期せぬ事故 など
このような事態は、突然やってきます。
そうなった時に頼りになるのは、銀行からの融資ではなく、
「自己資金」つまりは、手持ちの自由になるお金なのです。
もし、上記の3つのようなことが起き
会社の資金繰りや売上が傾き始めたのなら
残念ながら、銀行は、一般的に融資を渋る傾向があります。
でもこれ、仕方がないことですよね。
貸したお金を返してもらえないかもしれない会社にお金は貸せません。
貸したお金を返してもらえるかどうかわからない友達に
お金は貸せないのと同じです。
「うちは、いつでもお金を貸すと言ってもらえている」
「メインバンクとは、もう長い付き合いだから大丈夫」
もしかして、「片思い」なんてことありませんか?
「晴れた日に傘を貸し、雨が降ったら取り上げる」
以前もブログで取り上げました。
https://sato-insurance.jp/blog/82/
2. 一瞬のチャンスを逃さない
ビジネスチャンスは、いつ、どこで訪れるかわかりません。
・ 画期的な新技術との出会い
・ 魅力的なM&Aの話
・ 是非ともほしい「人財」との出会い など
こんな時に、現金があるかどうかで、
チャンスを掴めるかどうかの確率は変わります。
自己資金がなければ、準備に時間を要する銀行融資に頼らざるを得ません。
せっかくのチャンスも、ライバルに先を越されてしまうかもしれません。
3. 精神的な余裕を生み出す「枕を高くして眠る」
自己資金が十分にある状態は、経営者に精神的な余裕を与えてくれます。
心に余裕があると、冷静で的確な判断ができますし、
新しいことにも積極的にチャレンジできます。
なにより、お客様のことを考え、提供する商品やサービスを充実させる
など、様々な「前向きな施策」を考え、実行してみることができます。
反対に、自己資金が減ってしまうと、
精神的に不安定になり、焦って間違った決断をしてしまう可能性も出てきます。
明日の資金繰りをいつも考えなければならない状態で
いい仕事はできませんよね。
4. 投資は「借入」を検討しよう!
「借金は怖い…」そう思っていませんか?
確かに、むやみに借金をするのは危険です。
しかし、上がったとはいえ低金利時代の今、
うまく活用すれば、事業を大きく成長させるための強力な武器になります。
聞いたことあると思います。
「レバレッジを効かす」てやつです。
同じ事業に、「手持ちの1000万円」を投資するのと
「借入の3000万円」を投資するのでは
どちらの方が、打てる手が増え、成功に近いと考えますか?
どちらの方が、利益が多くなりそうですか?
また、仮に手元資金が総額3000万円あったとして
銀行融資で3000万円調達したとしたのなら
実質借入金は「0円」です。
言い方を変えれば、失敗したとしても会社が「即倒産」とはなりません。
しかし、手元資金の全額をつぎ込んで、残念ながら失敗したのなら
会社は非常に危険な状態となります。
「利息がかかるじゃないか」
確かにかかります。
しかし、利息は経費ですから節税効果があります。
つまりは、法人税分は実質負担金利が0円となります。
税率が30%としたら「金利3割引き」ということです。
5. 自己資金は「会社経営」の要
「攻撃は最大の防御」という言葉がありますが、
経営においては「守りを固めること」は、非常に大切です。
自己資金は、まさに会社経営の要となるものです。
自己資金を減らさずに事業を拡大する方法を常に意識し、
ビジネスを安定成長に導きましょう!
枕はないけど「ぐっすり」
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脱・会計丸投げ!成功への鍵は「行動量」と「自己理解」
2025.02.12
「会計は税理士に任せているから大丈夫!」
多くの経営者がそう考えているかもしれません。
しかし、自分の会社の財務状況を自分が把握せずに、
本当に「大丈夫」と言えるのでしょうか?
決算書は、会社の健康診断の結果表のようなものですし、
月次決算や試算表は、こまめな健康チェックと同じようなものです。
自分の体のどこに問題があるのかが、わからなければ、
診察してもらう診療科がわかりませんし、
行うべきことが、治療なのか食生活の改善なのか、
はたまた運動なのかを判断できず、
時には体の状態をさらに悪化させる可能性があります。
病気も早期発見が完治には大切なように、
財務も、弱点や問題点の早期発見が改善にはかかせません。
しかし「そんなことは百も承知」と思っている経営者の多くの方が、
決算期が近づいてきて、「あれ?赤字だ」「結構な黒字になったな~」
とあわてて、資金繰りに走ったり、下手な節税に走ったりしているのが現状です。
日々のキャッシュの確認を疎かにしたせいで、
黒字倒産も倒産企業全体の5割を占める状態が、ずっと続いています。
確かに税理士は、会計業務や税金計算のプロフェッショナルではありますが、
会社の経営状況まで責任を持つわけではありません。
「信頼」という名の「丸投げ」をしていて、
会社が傾いたとしても税理士には、何の責任もありません。
「会社の舵取り」をするのは、紛れもなく経営者であるあなた自身なのです。
財務を知れば、こんな判断も可能に
・「売上を上げて利益を上げる」
・「売上を下げて利益を上げる」
・「経費を下げて利益を上げる」
・「経費を上げて利益を上げる」
利益を上げるための戦略は様々です。
財務を理解すれば、選択すべき判断をつけれるようになります。
その結果として、経営者なら誰もが避けたいゴールである
「倒産」からの距離が遠のくこととなります。
成功への道はシンプル
財務会得に限らず、成功への道のりは、いたってシンプルです。
一般的に財務に対する印象は「難しい」「忙しい」「面倒くさい」「大変そう」
こんな感じではないでしょうか。
しかし、避けて通れる会社は、ほぼないと思います。
また、「何度も挑戦したのだが・・・」という方も、いらっしゃると思います。
そんな方々に「必ずできる」と思ってもらえる心構えと情報をお伝えします。
まず、前段として、失敗した人にのみ、次への挑戦権が与えらるという事実です。
諦めた段階で、挑戦権は消滅です。つまりは、よくて現状維持。
現代では、現状維持は「後退」と同義語です。
会社経営上、後退の先には残念ですが「倒産」というゴールが待ち受けています。
このブログの読者の皆様には、「挑戦や失敗は純資産である」という心構えのもと、
足を止めないでいただきたいと思います。
次に、朗報です。財務がわかるようになる方法です。
ズバリ「挑戦すること」これだけです。
ガッカリなされた方、心配なさらずに。
「挑戦のする回数」もお知らせします。
確立をかなり低めに設定します。「成功確率1%」
つまり「100回に1回」しか成功しないとします。
では、何回やれば、ほぼ必ず成功するのか?
「459回」 です!!!
「アホかこいつ」と思われた方、心配いりません。
これはあくまで数学の計算上の確率です。
現実的には、458回も失敗する方はいませんし、
こんなに財務で失敗してしまったら、
そもそも会社が持ちません。経営者がイーロン・マスクなら話は別ですが。
現実の社会なら、失敗した際に、その原因を特定し、
同じ過ちを繰り返さないように、相応の反省と勉強と努力をするはずです。
つまり、1回目の挑戦は「成功確率1%」だったとしても、
2回目の挑戦の成功確率は、その何十倍にもなっているはずです。
つまり、成功確率は飛躍的に上がるはずです。
「絶対に会得する」という強い意志を持てば、
おそらく数学上の確率の100分の1程度の回数で十分会得できるはずです。
つまり、4~5回程度、本気で取り組めばよいのです。
実はこれ、私が考えたわけでもなく計算したわけでもありません。
成田修造氏の言葉です
。正確には、成田氏がユーグレナ創業者の出雲氏からお聞きになった話のようです。
著書「逆張りの思考」の中に出てきます。
さらにこの本の中には「運の公式」まで書いてあります。
「運の公式」がわかれば、運を引き寄せる、「運を掴む」方法がわかります。
最近の研究で、「成功しやすい人は才能よりも運に恵まれている」
ことが多いという研究結果があるようです。
「俺は、運がよい方ではないから」と思われた方、安心してください。
運を掴む確率を上げる方法が書いてありました。
それは「行動」と「自己理解」この2つが重要です。
行動は、上記に書きましたので、ここでは「自己理解」について。
私は、こう理解しました。
『自分のなりたい姿をはっきりと言語化でき、そこにたどり着くために不足している
「能力・やるべきこと・環境」を明確にとらえる活動や思考』
(成田さん、間違っていたら、ごめんなさい)
と、ここで気づいたのです。この自己理解ですが、
私たちキャッシュフローコーチがクライアントに行う
「VC」(ビジョナリーコーチング)と同じなのです。
個人でも企業でも「明確なビジョン」を持ち、
そこに向かい必要なものを把握し、
問題点を1つ1つクリアしていく先に運が転がっている。
それを掴み上げた姿が運に恵まれた人や
運を掴んだ人と、言えるのではないでしょうか。
成功も運も必然
・成功を掴むためには行動量と自己理解が重要であり、
運は偶然の結果ではなく、自分の努力と準備によって引き寄せるものである。
・チャンスを掴み、成功する確率を上げるには、行動量が重要である。
・運を掴めば、成果が出やすくなるが、運を掴むためには、明確なビジョンやゴールを持ち、
そこに到達するのに不足している条件を明確にとらえ、問題をクリアしていく必要がある。
よし! 今日も一日、目標に向かって行動し続けよう!
「笑う門には福来る~」
運を掴むには「笑顔」も大切
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【時代を超えて響く「商売十訓」~現代ビジネスに応用できる不変の教え~】
2025.01.31
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
「商売十訓」て、聞いたことある人、きっといらっしゃると思う。
倉本長治さんが、残された言葉です。
詳しい経歴等は書きませんが「日本商業の父」と呼ばれている人物で、
株式会社ファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長 柳井 正 氏などに強い影響を
与えた人の1人と言われています。
柳井社長の社長室には今も、
倉本氏の「ある言葉」が飾られていると言われています。
(当たり前ですが、実際に見たわけではありません)
では、早速「商売十訓」を見ていきましょう。
「商業界石川県同友会」様のHPに、解説付きで出ておりましたので
そのページより引用させていただきます。
商売十訓
1.損得より先きに善悪を考えよう
利益を無視しろというのではなく、その商品やサービスがお客様の為になるのか、
便利なのか、有利なのかということを優先するべきである。
2.創意を尊びつつ良いことは真似ろ
軽率に他店の真似をするのではなく、
その精神や技法を取り入れて創意工夫をしていく姿勢が大切である。
3.お客に有利な商いを毎日続けよ
一人のお客様が繰り返し来店していただくことで繁盛する。
その為には、お客様に有利さを提供し続けることが大切である。
4.愛と真実で適正利潤を確保せよ
お客様のことを思い、正直な商売をすることが大切であり、
それを維持継続するための費用は商売そのものの中から生まれてくるものである。
その為、適正な利益を得られるようにすることが大切である。
安売りをする結果、商売の存続が危ぶまれるならば、それは、お客様を守る道ではない。
5.欠損は社会のためにも不全と悟れ
利益を伴わない商売は、
お客様に対してより良いサービスを継続して提供できないばかりではなく、
社会的貢献活動もできない
6.お互いに知恵と力を合わせて働け
一人でできないことも、店内や他店の人達と知恵を出し合い、
協力し合うことで可能になることもある。
経験や知恵を共有し合う姿勢が大切である。
7.店の発展を社会の幸福と信ぜよ
商売はお客様を楽しくさせ、得させることであるから、
店が発展しその繰り返しがされていくことは、世の中を幸福にすることである。
8.公正で公平な社会的活動を行え
商売とは社会的活動であり、それは公生で公平なものであるべきだ。
9.文化のために経営を合理化せよ
商売を継続するには、古きを捨て、新しきを得ることである。
つまり、価値の無くなった商品やサービスを捨て、
新しいものを生み出すことで継続することができる。
これが合理化である。そして、商売の継続は一つの文化を成していく。
商人よ、あなたの文化をつくれ!
10.正しく生きる商人に誇りを持て
正しい商人は、単なる儲け主義者ではない。
お客様と取引先と社員の利益を考え、
社会的な責任を全うしようとする者である。誇りを持って正しき商人をめざせ。
いかがですか?
思わず何度も、読み返してしまいませんか?
私は、そうでした。
だって、現代のビジネス環境でさえ
そのまま使える教訓が詰まっています。
全ての言葉の根底に、まさに、よく聞いた
「顧客満足」や「顧客第一」主義が流れています。
一時、上場企業の社長さんをはじめ、ほぼ全ての経営者が
口をそろえて言っていましたが、昨今の保険業界なんて
まさに「口だけ」だったことがばれてしまいましたよね。
是非、もう一度、読み返していただきたいものです。
現在のビジネス環境を踏まえて、私なりの解釈を
少し付け加えてみたいと思います。
1番は、経営者としての大切な判断基準を説いていますよね。
稲盛和夫氏も「企業経営においても、利益や効率よりも
「正しさ」に基づいて決断する姿勢が大切である」と述べています。
3番は、「どうやって売れ上げを伸ばすのか」の答えですよね。
売上は「客数×客単価×リピート率」で作られています。
私には「お客に有利な商い」の「有利」が何を指すのか
はっきりとはわかりません。
私なりの解釈は「満足」ではないかと思います。
決して「値引き」や「利益供与」ではないことは、間違いありません。
お客様が何度も購買してくれることは、売上の維持拡大には
とても大切なことです。
4番と5番は、まさに現代の日本が陥っている病気を直さなければ
結局は誰も得しないことを説いていると思います。
私も顧問先で「今、値上げせずに、いつするのですか?」とお聞きします。
言葉は悪いですが「どさくさに紛れて」値上げできるのは
まさに、今しかありません。
値上げラッシュの今やらずに、物価が落ち着いてからやったのでは
逆に目立ってしまい、相手に受け入れてもらえる確率も
間違いなく下がるでしょう。
値上げをし、「適切な」とまではいかなくても、「1円でも多く」利益を
たたき出さなければ、その会社・その商品・その技術など
世の中に必要なものまでが、なくなる可能性があります。
「社長の仕事は、値決め」 稲盛和夫氏の言葉です。
また、以前のブログで「二宮尊徳さん」の言葉を書きましたが
二宮尊徳さんも、同じことを言っています。
https://sato-insurance.jp/blog/157/
「経済無き道徳は寝言である」
適正な値段で販売できるよう、頑張っていきましょう。
6番と7番は
株式会社ファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長 柳井 正 氏 が唱える
「店長の十戒」に影響を与えたことがわかる。
「店は客のためにあり 店員とともに栄え 店主とともに滅びる」
「店員と共に栄え」とは
「社員が生き生きと使命感をもって仕事に向きあえる状態をつくりだすこと」
そういう状態を経営者や店長が作り出したうえで
「経営者一人がいくら有能だろうと、一人でできることには限りがある。
ましてや、お店に来る、お客様全員を一人で相手にすることはできない。
経営はチームで行うものです」
こういったことを積み重ね、繋がっていき
「お客様を楽しくさせ、得させ、店が発展し、世の中を幸福にする」
「お客様を大切にしたい」「社員を大切にしたい」と経営者なら
だれもが思うことですが、「では、具体的に何をどうする?」と
なった時、明確な考え方や行動指針がでてこないものですよね。
たとえ店舗を構えていない業種であっても
何かヒントが得られる言葉だと思います。
9番は、企業を永続させるコツでしょうか。
ダーウィン
『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。』
ナイチンゲール
『進歩し続けない限りは、 後退していることになるのです。』
きっと多くの経営者の方々は、そんなことわかってると
思いますが、なかなか新たなことにチャレンジしたり
一歩踏み出せないのが現実ではないでしょうか?
その際に「お金が」「時間が」「人が」「周りが」と
様々な「できない理由」ばかりを考えて。
下手をすると、チャレンジしようとしている人間に対し
「やめとけ、失敗するぞ」なんてこと言ってしまったり。
しかし、言い訳をせずに、「なりたい自分」「なりたい会社」を
目指して進めば、人は必ず、なりたいものになれます。
その推進力とは「絶対にたどり着くという」強い想い
心からの欲求というか、願望を抱くことだと、私は教わりました。
私はまだまだ、ヘナチョコでポンコツ人間ですが
なりたい自分の姿を願望にまで高めるように
日々頑張っています。
願望を抱くだけなら、お金かかりませんから
お勧めですよ。
最後に10番
ここで言っている「商人」とは、まさに「経営者」ですよね。
「投資家と事業家の違い」「利他の精神」「経営者としての誇り」
現代に限らず、いつの時代も変わらぬ真実が書かれています。
いかがでしたか?
日々の業務や資金繰りに追われ、なかなかここまでのことを
考えられないことも多いと思いますが
経営者として企業としての根幹の部分だと思いますので
是非、自分や自社にあった「十戒」を考えてみて下さい。
まずは、一歩踏み出すのが大切ですから
「一戒」からスタートしてみませんか?
初めての「イタズラ」
気づいた時には穴だらけ・・・ もう片方もあげました・・・
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「決算書は、よくわからん」とお考えの経営者必見!たった2割の数字で会社の経営判断ができる
2025.01.28
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
「うちの会社、このままでいいのかな・・・?」
「なんで、黒字なのに、お金がないのだろう・・・?」
「今、銀行が手を引いたら、うちの会社どうなるだろう・・・?」
そんな不安を抱えていませんか?
多くの経営者は、決算書が黒字であれば安心し、
具体的な数字の裏側にある、会社の真実に気づいていません。
では、「会社の真の姿」は
どうすれば見えるようになるのでしょうか?
思ったような姿になるためには、何をすればよいのでしょうか?
その答えの多くは「決算書」の中に、そのヒントが隠れています。
しかし、
「決算書を読むのは難しい」
「何度も、セミナーを受けているが、なかなか身に付かない」
という方が、大多数ではないでしょうか?
何を隠そう、私も10年ほど前は、
まさに「大多数の1人」でした。
そんな私がだからこそ、お伝えできる
決算書内の2割の数字を使い8割の経営判断ができる
「決算書の数字にとらわれず、会社の真の姿
を見極める方法を解説します。
目次
1. 黒字倒産!?決算書の落とし穴
2. 会社を強くする「利益の法則」
3. 利益は多ければいいってもんじゃない!?
4. 経営計画で「儲かる仕組み」を考える
5. 「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
6. 銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
1.黒字倒産!?決算書の落とし穴
決算書が黒字でも、安心はできません。
なぜなら、多くの経営者が、決算書の本当の意味を理解していないからです。
わずかな黒字では、会社の未来を築くことはできません。
銀行から融資を受けやすく、税金も抑えられるかもしれませんが、
それは一時しのぎに過ぎません。
大切なのは、「会社を強くする利益」を生み出しているか?
その答えは、決算書を組み替えると見えてきます。
2.会社を強くする「利益の法則」
利益の金額や売上高経常利益率などの指数は、
会社の規模や業種によって大きく異なるため、
自社が順調なのかどうかを計る上で、適切な指標とは言えません。
ましてや、売上の大小は、会社の健全経営にとっては
何の意味もなしません。
もし、売上の大小が会社を強くしているのなら
株式を上場している会社の倒産はあり得ないことになります。
真の「儲ける力」を測る上で、最も簡単な数字の1つに
「限界利益」があります。
限界利益とは、売上から直接的に外部へ支払ったコスト
商品の仕入れ代金や原価などを差し引いた利益のこと。
そして、この限界利益から固定費を差し引いたものが経常利益となります。
目安として
「 経常利益÷限界利益 = 20%以上」
この式が、会社を強くする「利益の法則」です。
つまり、限界利益の80%で固定費をまかない、
20%以上を残すことができれば、会社は安定した利益を確保し、
未来への投資を継続できるということです。
限界利益率20%という目標は、
すべての業種に共通した目標と言えます。
是非一度、自社の数値が何%あるのか
はじき出してみてください。
この「20%」を達成することで、
盤石な経営基盤を築くことができます。
3.利益は多ければいいってもんじゃない!?
では、限界利益率や経常利益は
高ければ高いほど良いのでしょうか?
答えはNOです。
過剰な利益追求は、将来への投資を阻害し、
会社の成長を止めてしまう可能性があります。
必要なのは、「未来への投資」と「安定した利益」のバランスです。
仕入れ先への過度な値下げ交渉は
結局は自社のサプライチェーンを弱らせますし
品質の低下をも招く可能性があります。
また、人件費の削減や将来への投資を控えることは
「未来の利益」を先細りさせている可能性があり
結局は、会社の成長を阻害することとなります。
確かに、「人件費の削減」などは、
早期で短期の財務改善にはなりますが
「未来の会社」という観点から見ると
悪影響を及ぼしかねません。
これらの経費削減策は
「もろ刃の剣」であることを確認しておきましょう。
4.経営計画で「儲かる仕組み」を考える
多くの中小企業では、経営計画書を作成していません。
簡単に言えば「目的地がない旅に出ている」と言えます。
このように言えば、かっこよく聞こえますが
ようは、社員も取引先も「路頭に迷わせている」だけです。
「利益がいくら出るのか」はおろか
「利益が出るのかどうか」もわからない。
「期末までのお楽しみ~」
これでは、「売上をあげろ」と言われた社員さんも
たまったもんじゃありません。
経営計画は、会社の未来を創造する羅針盤です。
さまざまなアイデアや施策を検討し、
売上を最大化し、コストを最小化する
「儲かる仕組み」を作り上げましょう。
5.「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
利益を最大化し、お金をためる経営を実践することで、
・ 従業員の給与アップ
・ 設備投資による生産性向上
・ 新規事業への挑戦
など、会社を成長させるための原資を確保することができます。
では、「貯まったお金」はどこに書いてあるのでしょうか?
そうです。貸借対照表(バランスシート B/S)の
一番左上と2段目に書いてあります。
「現金」「預金」です。これは、ご存じですよね。
では、なぜB/Sの一番左上(トップライン)に書いてあるのでしょうか?
答えは「一番大切だから」です。
基本的な考え方として
ここが、0円以下になれば、会社は死んでしまいます。
6.銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
金融機関は、会社の将来性を見据えて融資を行います。
とはいえ、あくまでも「未来は過去の延長線上にある」
という考え方です。
簡単に言えば「決算書」で可否を判断するということです。
当たり前ですよね。
昨日まで、販売不振だった会社が
今日いきなり、売上NO.1になる確率は、限りなく0に近い。
私たちが誰かにお金を貸すとしたら
同じような判断をすると思います。
そして、B/Sの現預金は、決算書上は年1回しか動きません。
つまりは、1年前、2年前、3年前・・・・・と
過去の積み重ねによってしか、増えていかない数字なのです。
よって、安定した収益力と成長性を持つことや
一定の条件を満たす前に、節税という名の誘惑に負けないことは
融資を受けやすくなるだけでなく、
有利な条件を引き出すことにつながります。
ここまでのことを実行するために必要なことをまとめます。
1. 損益計算書(P/L)から、固定費を拾う
2. その他の経費は「変動費」とする
3. 売上高を確認
4. 経常利益を確認
5. 貸借対照表(B/S)の現預金を確認
これだけです。
1だけは、手作業になりますが、固定費を拾うだけなら5分もかかりません。
2は、費用全体から1を引くだけ。引き算ですから小学生でもできます。
3・4・5は、一度も決算書を見たことがないという方でなければ
わかるはずです。ましてや、3はP/Lの、5はB/Sのトップライン
左上の一番最初ですから、探せないはずはありません。
いかがですか?冒頭に書いた通り
決算書の2割程度しか、使ってませんよね?
その上で、会社の成長度合いや、健全性、将来への投資の判断
人件費アップの判断など、正確な判断には、
私たち財務の専門家の力をもう少しだけ借りる必要性はありますが
投資や人件費アップなどを実行できそうかどうかの判断は
十分可能だと思います。
あとは、「やってみるかどうか」それだけの問題です。
「強くて、どんどん大きくなって、
銀行からお金を借りてほしいと頼まれる」
そんな会社になってみませんか? 応援します!!!
「食べて・寝て・遊んで」 今では30kgになりました!
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『収支分岐点と損益分岐点の実務活用法 〜現金と利益の視点から見る経営戦略〜』
2025.01.27
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
前回のブログで「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
簡単な出し方について書きました。
https://sato-insurance.jp/blog/278/
今回は、計算した数字を、
実際の経営にどのように活かすかについて
書いていこうと思います。
「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
話の前に、よくある話をします。
「利益」と「現金」の違いです。
わかっている方は、飛ばして下さい。
よく経営者の口から出てくる言葉に
「利益は出ているんだけど、思ったように現金が増えない」
があります。
いわゆる「稼いだ金は、どこに行った?」です。
一言で言えば「利益と現金は違う」となってしまいますが
わかりやすく違いを書きます。
「利益」とは
企業が一定期間(多くは1年間)に得た収入(多くは売上)から、
経費や費用(変動費や固定費)を差し引いた残りの金額です。
これは、企業の経済活動の成果を示す指標であり、
損益計算書に書いてある数字です。
ここで大切なのは、利益は「金額」であり「指標」である
ということです。
言ってみれば「計算上の数字」ということです。
「現金」とは
現金は、企業が手元に持っている実際のお金を指します。
これは、銀行口座にある預金や、手元にある現金など、
すぐに使用できる資産です。
現金は、企業の流動性を示す重要な指標です。
もっと平たく言うと
格闘ゲームでいう「HP」つまり「残りの体力」のことです。
ゲームでも、HPが0になったらゲームオーバーですよね。
それと同じです。
ちなみに、「利益」が0になっても、
一般的な企業は、ゲームオーバーになりませんよね。
もっと言えば赤字になっても、ゲームオーバーとは
ならない方が多いはずです。
それは、実際の体力(HP)ではない証拠です。
ここだけ見ても、利益と現金は違うことがわかると思います。
この概念を踏まえた上で、読んでみてください。
1. 収支分岐点売上高:キャッシュフローの視点
収支分岐点売上高は、
企業の収入と支出が均衡する売上高を示します。
つまり、キャッシュの流入と流出が同額となり、
収支が「トントン」になっている状態を指します。
「トントン」と言えば聞こえはいいですが
実際の会社で言えば「顔が水面ギリギリ」
と言う方が正確だと思います。
すなわち「収支分岐点売上高」を下回った売上しか
上げれなかった場合「溺れる」ことになります。
特徴として
・ キャッシュフローに着目した数字
・ 資金ショートのリスクを把握できる
・ 短期的な経営判断に有効
・売上げ目標数字を立てる時に有効
実務での活用例
1. 経営戦略の策定
収支損益分岐点を把握することで、
企業はどの程度の売上が必要かを明確に理解できます。
これにより、価格設定や販売戦略を見直すことができます。
2. 投資判断
新しいプロジェクトや製品の導入を検討する際、
収支損益分岐点を計算することで、
そのプロジェクトが現金を生むかどうかを判断できます。
3. パフォーマンスのモニタリング
企業や商品のパフォーマンスをモニタリングできます。
原材料などが値上がりしている昨今
「本当の利益」言い換えると「現金」を生み出している
商品かどうかなどを知ることができます。
市場環境やコスト構造が変化が激しい今
この数値を把握することで迅速な対応が可能になります。
4. 価格戦略の見直し
製品やサービスの価格戦略を見直すことができます。
競合他社の価格や市場の需要に応じて、
価格を調整することで、利益を確保することが可能です。
2. 損益分岐点売上高:利益の視点
損益分岐点売上高は、売上高から費用を差し引いた
利益がゼロになる売上高を示します。
つまり、この売上高を超えると利益が生まれ、
下回ると損失が出るという、企業の収益力を示す指標です。
特徴として
・ 利益に着目した数字である
・ 企業の収益構造を把握できる
・ 長期的な経営戦略に有効である
実務での活用例
1. 経営計画の策定
損益分岐点を把握することで、企業は売上目標を設定しやすくなります。
例えば、固定費や変動費を考慮し、
どの程度の売上が必要かを明確にすることで、
現実的な経営計画を立てることができます。
これにより、資金繰りや投資計画も立てやすくなります。
2. 価格設定の戦略
損益分岐点を理解することで、
製品やサービスの価格設定においても
戦略的な判断が可能になります。
例えば、価格を「10円」引き上げるた場合に
どれくらいの利益が生まれるのかや、
競合他社との価格競争の際にも、
どこまでなら下げても「利益」がでるのかなどを
計算できます。
3. コストの管理
損益分岐点を基に、固定費や変動費の管理が行いやすくなります。
コスト削減のための施策を講じる際、
「どの費用を削減」すれば損益分岐点を下げられるかを
シミュレーションすることができます。
これにより、効果的で根拠を持った経費削減が可能になり
企業の成長の妨げになるような経費削減を回避することが可能になります。
4. 売上のシミュレーション
損益分岐点を用いて、異なる売上シナリオを
シミュレーションすることができます。
例えば、売上が10%増加した場合や、逆に5%減少した場合や
仕入れ値を@1円下げた場合、家賃を10%下げたらなど
様々な場面を想定した利益状況を予測が可能になります。
5. 投資判断
新規事業や新製品の導入を検討する際、
損益分岐点を計算することで、
その事業がどの程度の売上を必要とするかを把握できます。
これにより、投資の妥当性を評価し、
投資リスクを最小限に抑えることができます。
6. その他
現在の売上高と損益分岐点売上高を比べることにより
あとどれくらいまで売上が下がっても赤字にならないかや
企業の安全性を示す数値の1つとして「安全余裕率」も
はじき出すことができます。
これらは、企業の営業活動、ようは「売上高」が
赤字になるまでどの程度余裕があるかを示しています。
(利益率を変えない。目標売上高達成のための
値引き販売はしない前提の話です)
また、「目標利益」を達成するための売上高の設定も可能です。
長期の視点で計画を立てる際、
現金の出入りは、不確実性が高いと言えますので
中・長期の計画策定には、こちらの方が適していると言えます。
収支分岐点と損益分岐点を活用した経営戦略
収支分岐点と損益分岐点は、
それぞれ単独で活用するだけでなく、
組み合わせて分析することで、より効果的な経営判断が可能になります。
明確な違いは「現金ベース」か「利益ベース」なのかであり
双方とも、実際の活用方法に大きな差異はみつかりません。
よって例えば、新規事業を立ち上げる場合、
損益分岐点分析で長期的な収益性を評価すると同時に、
収支分岐点分析で短期的な資金繰りの
安全性も確認する必要があります。
また、既存事業においても、
損益分岐点を下げるためのコスト削減や販売価格の見直しを行いながら、
収支分岐点を意識した資金管理を行うことで、
安定した経営基盤を築くことができます。
それぞれの指標の特徴を理解し、
適切に活用することで、企業は収益性と安全性を
両立させた経営を実現することができます。
兄弟(本物の兄弟です)で1つの「目標?」見つめてます
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岡田武史氏から学ぶ、変革の時代を生き抜く力 ~挑戦と変化の重要性~
2025.01.17
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
岡田武史氏の番組より
前回の続きです。
今治にサッカースタジアムを
今治には、サッカー専用スタジアムがあります。
総工費約40億円
現在の今治に投資してくれる企業はなく
行政からの援助もない中、岡田氏は孤軍奮闘。
自身でも「絶対無理だろう」と思ったそうです。
しかし、スタジアムが担う役割を
都会などで、心が弱ってしまった人が人間性を取り戻せる場所
ただ朽ちていくコンクリートの塊ではない
どんどん緑豊かになり、地元の人の、心のよりどころになる
里山のような場所
と位置づけ、その熱い思いをストーリーとして人々に伝え
その結果として、特定の企業や行政が中心となって建設された
ようなものではない、多くの人たちの手によるスタジアムを
完成させました。
そのせいでしょうか。
スタジアムの雰囲気は、とても暖かいそうです。
この行動力はどこから出てくるのか
ジョホールバルで遺伝子にスイッチが入り、
その後の人生を大きく変えた、岡田氏。
FC今治のオーナー就任10周年の際に
スタジアムに集まった人々に、こう挨拶をなされました。
「僕を信じて、集まってくれた社員・スタッフ
そして、信じて支援してくれた人たち、
この人たちを絶対に裏切らない。
強いチームになって、支援してくれた人、信じてくれた人に
喜んでもらいたい」
この10年、この想いだけでやってきたそうです。
その上で
「信じてくれた人の笑顔をみていると
ほんと、頑張ってよかったなと思う。
それが次への活力になる。
人て、自分の為に、こんなバカみたいに頑張れない。
多くの人に力を貰って、頑張れる」
と話していました。
ほんとに、その通りだなと思います。
自分のためだけではなく、「だれかのため」となると
「もう少し頑張ろう」てなれますよね。
私で言えば
「家族のため」「社員のため」「お客様のため」
「函館のため」「北海道のため」「日本のため」
ん~なにか、ワクワクと共に、力が湧いてきます!
これから時代は「トライ」が必要
これからの時代に対し岡田氏は、ある危機感を持っているそうです。
「今までの、ロールモデルが通用しない。
そのため、以前の成功体験が通用しない時代」となっているため
「とにかく、まずは、やってみる」
「ダメだったら、戻って、再びチャレンジする」
そういう体力や精神力や行動力が
今まで以上に、必要となる。
これまでの日本は、失敗が許されない社会だったため
「失敗しないこと」に注力した教育や育成でした。
しかし、先人の成功を真似ても、うまくいかないことが
増々増えていく世の中になってしまったわけですから
「トライ アンド エラー」「トライ アンド ラーニング」を
繰り返して前に進んでいくしかないのです。
この考え方は、「社員教育」においても重要だと思います。
市場は、急速に縮小、高齢化していきますし
変化のスピードは、すでに「マウスイヤー」の速度。
昨日まで売れていてものが、SNSなどの発信により
今日は全く売れないなんて、珍しいことではありません。
となると、勝つために最低限すべきことは「トライ」となります。
結果がエラーなら、そこからラーニングする。
この行動を、スピード感と諦めない情熱をもって繰り返すしか
ないのではないでしょうか。
中小企業は、社長が変われば、会社が変わります。
裏を返せば、社長が「現在地」に座っていたら
会社は変わらないし、時代の流れが猛スピードで進む以上
「現在地」にいることは、「後退」を意味します。
最後に、FC今治の「プロミス」(行動指針)をご紹介します。
「遠い夢を追い、近くの目標を見つめ、今できることに全力を尽くす」
まさに、「ビジョン ミッション バリュー」そのものですね。
中小企業の経営者の皆さん! 一緒に頑張りましょう!
私も、経営者のよき右腕として、さらに頑張っていきます!
どちら様? 変化しすぎだろ!
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遺伝子にスイッチを入れる: 岡田武史に学ぶ挑戦の心得 ~顧客インサイトは、ビジネス成功の鍵
2025.01.16
先日、NHKの番組で、
元サッカー日本代表監督 現J2 FC今治のオーナーである
岡田武史氏の現地点までの歩みを本人のインタビューを中心に
放送していた。
それを見て、野球の街「今治」にサッカーチームFC今治を根付かせ
更に発展させていこうという姿は
私たち事業家にとっても、大変役に立ち、見習うべき事柄が
たくさんあるなと思い、ここに、ご紹介したいと思う。
私は、幼いころからサッカーを10年以上の間やってきた。
私が、始めたころは、みんな野球ばかりで
私のサッカーの練習相手になってくれる人は誰もいなかった。
中学・高校と市内の大会を制したのは、今でもうれしい思い出である。
「遺伝子にスイッチを入れる」
岡田さんも、野球の街「今治」で、はじめは、とても苦労なされたようです。
しかし、諦めずにここまで来た原点は、
ワールドカップアジア予選で急遽監督となり
出場権をかけたあの、「ジョホールバルでのイラン戦」
の時にあったようです。
吐き気がするようなプレッシャーの中、こう思ったそうです。
「俺は、明日急に名将にはなれない。今持っている全ての力を出し切る。
それで負けたら、謝るしかない。しかし、悪いのは自分ではなく
俺を選んだ協会のお偉いさんだ」
このように開き直った瞬間に
「遺伝子にスイッチが入った」そうです。
これが、現在の岡田さんの原点だそうです。
正直私は、「ガツン」と頭を殴られように感じました。
私が「何かを変えよう」「そのために、こう行動しよう」
としても、なかなか動けない、壁にぶつかると止まってしまう
変わることへのチャレンジを躊躇するのは
『「遺伝子レベル」でスイッチを入れてないから』
こう気づかされました。
岡田さんは現在、今治で学校を設立したそうですが
ここでも、子供たちの遺伝子にスイッチを入れる教育をなさっています。
「安心・安全」な「ぬるま湯のような世界」にしかいないと
「遺伝子にスイッチが入らない」
そのため「お遍路」をチームを作り生徒にさせているそうです。
「チームのみんなが、仲がいいわけでもないし、気が合うわけでもない
しかし、それでもみんなで協力し、1つの目標に向かい力を合わせる」
そんな体験をさせているそうです。
ここにも、私たちの経営する会社にも通ずるものを感じます。
「なぜ、お客様はサッカーを見に来ているのか」
~お客様の「インサイト」を考え抜く~
「今治で、サッカーだなんて、だれが見に行くんじゃ」
こんな状態からスタートしたそうです。
ましてや、ワールドカップでも指揮を執った有名人。
「どうせ、ちょろっとなんかやって、すぐに帰るだろう」
と思われていたそうです。
ある時、FC今治の試合をスタジアムで見た時、
約2000人のサポーターを見て
「サッカーが好きでここに見に来ている人はどれくらいいるのだろう?」
と社員に話しかけた時に
「せいぜい200人程度しかいないだろう。
残りの人は、街中歩いてても、誰にも会わない。
でも、あのスタジアムに行けば、何か「ワクワク」する。
そして、新たなつながり、きずな、出会いがある。
そう感じるからこそ、来てくださっている。
僕らが普段口にしている、「うちのチーム強いですよ。
サッカーて楽しいですよ」では、だめだ」と気づき
「スタジアムビジョン」を策定したそうです。
「そこにいる全ての人たちが、心震える感動
心躍るワクワク感、心温まる絆ができる、夢スタジアム」
これに合致することは何でもやると決め
社員一丸となって進んで行きました。
サッカークラブですから、売っているのは「サッカー」
もしくは、その勝利や結果のはずです。
しかしそれが、お客様の「インサイト」ではないことを理解し
上記のような「スタジアムビジョン」を作ったそうです。
私たちのビジネスに落とし込んでみましょう。
例えば「花屋さん」
お客様のインサイトを考えると
少なくとも、花屋さんは
「花を売る」ことが仕事ではないことがわかります。
花を買う人は、その花に様々な想いや
もしかしたら言葉まで載せて送っているのではないでしょうか。
自分のために買う人だって、その花から得られる
癒しや、潤いを求めているのではないでしょうか。
つまり花屋さんは、「花」という物体を通して
感謝や感動や癒しや悲しみなどの人間がもつ「心」を
世の中に伝えている仕事なのです。
この部分を、自分の会社や仕事に落とし込んで出できたものが
「ビジョン」や「ミッション」や「理念」です。
「ミッションやビジョンで飯が食えるか!」よく聞きます。
しかし、ミッションやビジョンこそが判断の基準であり、
行動指針であり、会社の存在価値の根源なのです。
続きは、次回のブログにしたいと思います。
とうちゃん、サッカー絡むと「熱いね」
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社員の心を掴み、成長を加速する!「理念浸透」のその先へ ~2代目社長の実体験より~
2025.01.10
本日も、ブログへのご訪問ありがとうございます!
「日本中の中小企業を元気にする」
「お金に困らない会社経営を目指す」
この言葉を胸に
「中小企業を全力応援」していきます!
それでは、スタート!
社長として、あなたは日々様々な課題に直面していることでしょう。
実際に何人もの社長にお話しをお聞きすると
資金繰り、売上、採用、成長戦略、財務の見える化…など
どれも重要な課題ですが、いわゆる「各論」がほとんどです。
しかし、残念ながら「各論」を一つ一つ潰して行っても
「モグラ叩き」のごとく、
解決しては新たな問題が発生を繰り返すことになってしまいます。
確かに「売上は全てを覆い隠す」という言葉はありますが
重要なのは、これらの課題の根底にある「真因」を見抜き、
中長期的な視点で解決に取り組むことです。
企業の未来を左右する重要な要素「理念浸透」
『「企業理念」や「ミッション・ビジョン・バリュー」を
教えてください』とお聞きすると
結構な数の経営者が「・・・」となってしまいます。
しかし、「そんなのありません」「それがどうしたというの」と
おっしゃる経営者も、今まで1人もいませんでした。
言葉が出てこない原因は、どこにあるのだろうかと
いつも考えさせられます。
私なりに、その原因を考えてみました。
1. 経営者自身が理念浸透の重要性を腹落ちしておらず、本気で取り組んでいない
2. 社員が日々の行動に落とし込めるほど、理念が具体的になっていない
3. そもそも、理念やミッションを常日頃から口にしていない
私の経験上からの意見ですので「違う」という方は、ご勘弁を。
また、「立場」でいうのなら「2代目経営者」の口から
出てくることは、少ないと思います。
特に、社長就任間もないころは、言葉が出てこないことが多いです。
更に言うと、先代と「親子関係」の方が
スルッと言葉が出てこないことが多いかもしれません。
親子間で事業承継なさった方、
よかったら、「理念やミッションは何だ」と聞いてみて下さい。
もちろん逆質問されることを覚悟してくださいね。
何を隠そう、私も2代目(個人事業主時代も含めると3代目)
恥ずかしながら、先代(父親)から理念やミッションなんて
聞いたことはありませんでしたし、
壁に「いい言葉」が貼ってありましたが
どれが先代の想いなのか、わかりませんでした。
もちろん、聞いたこともありませんでした。
これを「甘え」と言われれば、そうかもしれません。
しかし、このような現象は間違いなく
「双方が甘えている」と私は思います。
そうです。
「言わなくても、わかる(伝わる)だろう」
「どこか、恥ずかしいような・・・」
こんな感じ、ありませんか?
こういったことが「理念の浸透」の妨げとなっている一因にあり、
結局は、理念やミッションが「絵に描いた餅」となってしまい
会社の成長エンジンが上手く回らない根本原因となっていると思います。
では、具体的にどのようなことを進めていけばよいのか
自戒の念も含めて、普段私が現場で行なっていることを
ご紹介いたします。
昨年の3月に先代が亡くなったことをきっかけに
私の中で渦巻いた不安みたいなものに対して
どう解決の道筋をつけたのかを書いていきます。
1. 経営者自身が理念の重要性を腹落ちしておらず、本気で取り組んでいない
こんなこと言うと生意気に聞こえるかもしれませんが
「こうなりたい」「こうありたい」「ここに(目標やゴール)行くんだ」
理念やビジョンを平たく言えば、
こんな感じではないでしょうか?
カッコいい言葉じゃなくてもいいんです。
こんなところから、スタートしてみましょう。
その上で、出てきた言葉を「誰かに」ぶつけてみてください。
可能であれば、私たち「キャッシュフローコーチ」のように
「壁打ちの壁」となり、社長の頭の整理を手伝ってくれる
人間を探してください。
ある時突然「あ!」と電撃的に「カッコいい言葉」が
みつかるはずです。
ここまでくれば、十分に腹落ちもしているはずですし
あとは体に浸み込ませるつもりで毎日「意識」すれば
行動や判断基準にも、一本筋が通るようになるはずです。
経験上、私が壁となり、一緒に言語化する作業を
月1回行うと、3か月程度の時間がかかると思います。
2. 社員が日々の行動に落とし込めるほど、理念が具体的になっていない
社員さんの日々の行動指針となるためには
当然ですが、社員さんに理解、いや、覚えてもらっていなければなりません。
だからこそ、カッコいい言葉や難しい言葉は避けるべきです。
よく、朝礼の際に、みんなで復唱なんてことありますが
まずは、社長が常に1本筋の通った言動を見せることが大切です。
その上で、社員さん一人一人に、ご自身の想いを伝える行動が
必要になります。
残念ながら「根性や気合」という時代ではない以上
折を見て、少しづづ、回数を多く「夢」を語るべきです。
その夢の実現のために、「この会社は、こう進むんだ」と
話しかけてみてください。
この部分は、社員数にもよりますが
「年単位」の時間が必要になります。
社長から社員へのニュースレターの活用などにより
可能な限り早く浸透させる工夫も必要です。
3. そもそも、理念やミッションを常日頃から口にしていない
アメリカを代表する企業である
「GE」でCEOを務めたジャック・ウェルチ氏も
「経営者の役割というのは、ミッションやビジョンを、
吐きそうになるくらい言い続けることなのだ 」と言っていたそうです。
すさまじい労力が必要に感じますが、
大丈夫です。永遠に言い続けることはありません。
あなたの会社の社員さんなら、1~2年のうちに
自分の行動指針や判断基準として受け止め
日々「自発的に」動き始めるはずです。
企業の成長はもちろん人事戦略にも
理念は全社員の羅針盤となり、自律的な行動と成長を促進します。
その結果、社員の自信と定着率が向上し、
企業の成長へと繋がる好循環が生まれます。
そして、理念浸透を加速させるためには、
人事戦略との連携が欠かせません。
たとえば、採用の段階では「共に未来を創造していく仲間」を
見つけ出すことにつながりますし
目的や目標がみんな一緒という組織になれば
「人財」の定着率も向上します。
評価・登用においても、理念に基づいた評価基準を明確化することで、
社員一人ひとりの成長を促し、
理念に基づいた行動を強化していくことができます。
いかがでしたか。
「理念で飯は食えません」が、理念がなければ組織は成り立ちません。
本年は「理念作成・浸透」を経営の最重要課題に据え、
人事戦略と連動した取り組みを強化してみてはいかがでしょうか。
それが、変化の激しい時代を生き抜き、
持続的な成長を遂げるための、確固たる土台となるはずです。
「何があってブレないぞ!動くもんか!」
(いいから、帰るよ!)
2025.03.04

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
最近、新聞に「ニトリ」さんの企業理念改定の話が出ていた。
企業理念というと、「一度策定したら変えてはいけない」的な
感覚をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
新聞によると「ニトリ」は2003年にも変えているそうです。
また、企業理念を「ロマン」と呼び
現在のロマンは
「暮らしの豊かさを世界の人々に提供する。」
新聞によると、2003年より前は
「世界」の部分が「日本」 であったらしい。
そして、今回は
「暮らし」の部分が「住まい」から改定された。
なるほどニトリは「日本」から「世界」へ羽ばたき
「家具」は勿論「家電」へと、そのビジネスを広げている。
変更した理由はどうあれ、会社が進む方向を
社員はおろか、お客様まで一目でわかる
とてもすばらしい企業理念(ロマン)であると思う。
これは、「ニトリ」だからできたことだろうか?
全く持って、そんなことはないはずだ。
全ての企業で十分可能なことではないだろうか?
では私たち中小企業はどうだろう?
「改定」はおろか、残念ながら「規定」している会社も
少ないのが現実ではないだろうか?
あったとしても、「先代」の時代に定めてものが多いと思う。
このこと自体が良い悪いではないが
現代の自社の活動や方向性に、果たして合致しているだろうか?
別のコラムで読んだ中に、株式会社アクラム代表取締役 勝谷 仁彦様
の記事があり、企業理念が会社復活に大きな力の1つとなった
事例が出ていましたので、かい摘んでお伝えしようと思う。
(出典元 https://bizhint.jp/report/1167927)
お父様から会社を引き継いだ時は、財務状況は既に「ボロボロ」
なんとか資金ショートを回避し営業を続けるも
コミュニケーション等で苦戦。
それでもなんとか乗り越え、
「下請けだけではいけない」と、新自社ブランドを立ち上げ
「自らブランドを持ち、自分たちが作りたい商品を売りたい値段で勝負したい」
という決意のもと奮闘します。
やがて、事業は軌道にのり、大成功なさるのです。
私はこの「奮闘」の部分にとても感銘を受けました。
当初、昇華プリントという技術を使って
「納期が早い」「見た目が美しい」「汗をよく吸う」といった
機能性や利便性を訴求していましたが、
うまくいかなかったそうです。
それは、何故か?
それだけでは差別化できないからです。
私たちはつい、「納期が早い」「見た目が美しい」「汗をよく吸う」など
機能性や利便性を訴求してしまいますよね。
「この理由により、優れた商品」だと考え、
相手に買ってもらうために一生懸命説明をします。
しかし、よく考えると、機能性や利便性は他社が同じものを
売りはじめたら、同じことを言い始めますよね。
なのでライバルが増えると売上はなかなか伸びなくなります。
そこで熟考し、気づかれたそうです。
「機能性や利便性は、ただ特徴に過ぎない」
ブランドに必要なのは機能だけではなく、
ブランド哲学、作り手のビジョン、
そして物語が込められていなければいけないと。
その後、様々なブランドを研究し、辿り着いた答えが
「事業を通じて、地球上の人類がひとつのチームになれるようになりたい。
また製品を通じてそのお手伝いがしたい」
ユニフォームのタグの裏には
現在のブランドメッセージにもなっている
“「勝つ」ことだけが目的では、勝負には勝てない。”
というフレーズの刺繍を入れたそうです。
「勝利」つまり売上や利益だけを目的としていては、
会社が存在する意味がない。
我々が存在する意義は理念の実現にある
そういった想いがこもっているそうです。
やがて、その理念は多くの人々に知れ渡り
共感を得、見事に業績をV字回復させました。
と、ここまでが私が感銘を受けた部分だけの要約ですが
みなさん、どう思われました?
現代よく言われることとのひとつとして「コモディティ化」があります。
ようは、「すぐにマネされて、どれも一緒」ゆえに
せっかくの新商品もすぐに「価格競争」に巻き込まれる。
さらにそこに大手が参入したのなら、
我々、中小企業は太刀打ちできない。
物が少なかった時代、古き良き日本の時代は、
「商品売り」という手法で商売ができましたが
現代では、長くは通用しません。
そこで必要になってくるものが
「企業理念に基づいた商品開発と販売」
それに伴って、自然発生的に完成される「想い」や「物語」
そして、その物語の「言語化」
こういうことが必要になるのだと思います。
いかがでしたか?
企業理念やミッション・ビジョンなどを考えようとしても
つい日常の仕事に忙殺され、
優先順位が下がってしまいます。
また「理念で飯は食えない」なんておっしゃる方がいるのも事実。
とはいえ、ほぼ全ての経営者が、理念やミッション策定の
必要性は理解なさっています。
当社のミッション等は、私が作りました。
壁には先代が作った企業理念が飾られています。
当然、私の作ったものとは全然違います。
私は現在のミッションを策定するために
約2年の時間を要しました。
「壁打ち」の相手となっていただいた方の数は約25名です。
しかし、既に「少し違うな」と思っています。
私の進歩にともない、目指すべきところや、やるべき仕事が
変容していっているからです。
また、私が壁打ちの壁になる機会も増えていくにつれ
変容の速度もどんどん増しています。
すでに3月。年度末という会社も多いと思います。
可能であれば、新年度に「企業理念」の発表ができれば
カッコいいと思いますが
「目的地」と「未来へ続く道」そして「その歩き方」の発表に
時期なんて関係ありません。
一人で考えるのは、正直大変ですから
信頼できる「壁」をみつけ、何度も壁打ちし
社員はもちろん、お客様にまで、世界で唯一の
御社の「想い」を伝えてみませんか?
御社発の誰にもマネできない「永遠の独自商品」となりますよ。
先代(黒ラブ)と2代目(白ゴル)の広報部長
並んでいても「い~んです」(古い・・・)
2025.02.28

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そのために、一生懸命書き続けます。
と言いつつ、約10日ぶりの投稿です。
実は「牡蠣」にやられてしまいました。
近くの漁協から、ホタテと牡蠣の貝毒が発生し
出荷停止との発表が先日ありました。
どのようなタイミングで検査するのかはわかりませんが
貝毒検出の数日前の牡蠣を食べたわけですが
一緒に食べた4人全員がやられてしまいました。
ある意味、気を付けようがないわけですが
皆さんもお気を付けください。
(やっぱり、火を通すしかないのかな~)
さて、本日は
とある経営者からのご相談のお話です。
想像するに、多くの経営者の方にも共通するものがあると
思いましたので、書いてみようと思います。
相談内容は
「今まで、曲がりなりにもやってきたけど
少し会社が大きくなってきた今、今まで通りの
ドンブリ経営に不安を感じる。
本を読んだりセミナーをのぞいたりしているが
マネジメントとか何から手をつけていいかわからない」
こんな感じの相談でした。
どうでしょう?「私も!」って方
いるのではないでしょうか?
その経営者に私は、こう答えました。
何も気に病むことはないと思いますよ。
「社長」って、特別に勉強や資格がなくても、
誰でも手を上げればなれる職業ですから。
「マネジメント」ですが、勉強して損はありませんが
まだ今の状況なら社長が全体に目が届く規模ではないでしょうか。
であれば、全ての社員さんが、お客様や自分の行動に対し
同じ判断をくだせ、行動できるようになるために
「経営理念」や「ミッション」などをしっかりと作成し
「浸透」させるのはどうでしょうか?
現在の社員さんはもちろん、新規採用時にも「経営理念」は
ミスマッチを減らす役割を果たしますから
「人財」の流失防止にも一役買います。
その上で今は、「会社のお金」に関する勉強に
集中なされるのが賢明かと思います。
会社が大きくなってからですと、
今勉強を始めるより何倍もの時間と労力がかかります。
資金繰り表なんて、取引先が多くなると、
もう手に負えなくなりますから
今のうちに、資金繰り表作成のための「仕組みづくり」をお勧めします。
マネジメントなどと違い、資金繰り表作成なんて、
1円にもならない作業です。
しかし、あるとないでは、天と地の差がでてきます。
会社は「現金」のあるなしが生死を分けます。
つい、「売上」や「利益」に目がいきがちですが
どちらも言ってみれば「机上の数字」です。
その証拠に「売上が上がっていて、利益も出ている」会社が
たくさん倒産しています。
いわゆる「黒字倒産」てやつです。
倒産企業の半数が黒字倒産です。
どの会社の社長さんだって、会社を倒産させたくないはずです。
なのに、資金繰り表をつけている会社は少ない。
一番簡単で確実に会社の現金の推移を見ることができるのが
資金繰り表ですから、作成することをお勧めします。
ところで、「お金の勉強」て私、言ってますが
「会社のお金の勉強」となるとどんな勉強を想像なさいますか?
やはり、決算書の読み方とか活かし方ですかね?
実はその勉強はあまり必要ありません。
確かに、貸借対照表(B/S)は読めるようになった方がいいですが
損益計算書(P/L)は、いくら眺めても妙案や対策は出てきません。
更に言えば、会社はB/Sで倒産しP/Lでは倒産しません。
会社経営のどこに手を加えるか、どんな手を打つかの
「経営判断」をしたり「経営計画」を立てるには
「管理会計」がお勧めです。
正直、社長がお金の勉強を始めるのなら「これ一択」だと思います。
売上―経費=利益(黒字! やったー)
決算書の勉強をすると、陥りやすい罠です。
会社経営では「売上」や「利益」よりも、
一番最初に確認すべきは「現金」です。
また、決算書から事業計画を立てるのは、
とても高度な知識が必要です。
「どこに手を打てば利益がでるのか」を知り、
打ち手を考え、会社全体で行動すれば、
社員さんの給料が増え、会社の利益も増えます。
是非、管理会計を身に着けて、使いこなせるようになって下さい。
手前みそになりますが、もし相談して頂ければ
私は「キャッシュフローコーチ」として
社長自身が、数字の根拠を持った
「経営判断」や「計画立案」ができるように
サポートさせていただきます。
こんな会話をしました。
何かの参考になれば幸いです。
みなさん、お久しぶりです!
父! 早よ元気になれ!
2025.02.19

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
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本日は、「お金を借りる?借りない?」のお話。
そろそろ決算期を迎え、来期の計画を立てている会社もあると思います。
その際に「新規事業を立ち上げる」や「設備投資をする」など
大きな投資を必要とする計画があった場合
「銀行融資」か「自己資金」かで迷った際に
どちらを選択するかですが、みなさんならどちらにしますか?
「自己資金で払えないこともないけれど・・・」
そう思った社長さん、ちょっと待ってください!
私は、事業規模に関わらず、「銀行融資」の活用をお勧めします。
なぜなら、「自己資金はあなたの会社の生命線」ともいえるものだからです。
1. 何故なぜ自己資金を減らさない方がいいのか?
自己資金は、予想外のピンチを乗り越えるための「最後の砦」です。
ビジネスの世界は、何が起こるかわかりません。
・ 景気の変動
・ 顧客のトレンド(売れ筋)の変化
・ 自然災害や予期せぬ事故 など
このような事態は、突然やってきます。
そうなった時に頼りになるのは、銀行からの融資ではなく、
「自己資金」つまりは、手持ちの自由になるお金なのです。
もし、上記の3つのようなことが起き
会社の資金繰りや売上が傾き始めたのなら
残念ながら、銀行は、一般的に融資を渋る傾向があります。
でもこれ、仕方がないことですよね。
貸したお金を返してもらえないかもしれない会社にお金は貸せません。
貸したお金を返してもらえるかどうかわからない友達に
お金は貸せないのと同じです。
「うちは、いつでもお金を貸すと言ってもらえている」
「メインバンクとは、もう長い付き合いだから大丈夫」
もしかして、「片思い」なんてことありませんか?
「晴れた日に傘を貸し、雨が降ったら取り上げる」
以前もブログで取り上げました。
https://sato-insurance.jp/blog/82/
2. 一瞬のチャンスを逃さない
ビジネスチャンスは、いつ、どこで訪れるかわかりません。
・ 画期的な新技術との出会い
・ 魅力的なM&Aの話
・ 是非ともほしい「人財」との出会い など
こんな時に、現金があるかどうかで、
チャンスを掴めるかどうかの確率は変わります。
自己資金がなければ、準備に時間を要する銀行融資に頼らざるを得ません。
せっかくのチャンスも、ライバルに先を越されてしまうかもしれません。
3. 精神的な余裕を生み出す「枕を高くして眠る」
自己資金が十分にある状態は、経営者に精神的な余裕を与えてくれます。
心に余裕があると、冷静で的確な判断ができますし、
新しいことにも積極的にチャレンジできます。
なにより、お客様のことを考え、提供する商品やサービスを充実させる
など、様々な「前向きな施策」を考え、実行してみることができます。
反対に、自己資金が減ってしまうと、
精神的に不安定になり、焦って間違った決断をしてしまう可能性も出てきます。
明日の資金繰りをいつも考えなければならない状態で
いい仕事はできませんよね。
4. 投資は「借入」を検討しよう!
「借金は怖い…」そう思っていませんか?
確かに、むやみに借金をするのは危険です。
しかし、上がったとはいえ低金利時代の今、
うまく活用すれば、事業を大きく成長させるための強力な武器になります。
聞いたことあると思います。
「レバレッジを効かす」てやつです。
同じ事業に、「手持ちの1000万円」を投資するのと
「借入の3000万円」を投資するのでは
どちらの方が、打てる手が増え、成功に近いと考えますか?
どちらの方が、利益が多くなりそうですか?
また、仮に手元資金が総額3000万円あったとして
銀行融資で3000万円調達したとしたのなら
実質借入金は「0円」です。
言い方を変えれば、失敗したとしても会社が「即倒産」とはなりません。
しかし、手元資金の全額をつぎ込んで、残念ながら失敗したのなら
会社は非常に危険な状態となります。
「利息がかかるじゃないか」
確かにかかります。
しかし、利息は経費ですから節税効果があります。
つまりは、法人税分は実質負担金利が0円となります。
税率が30%としたら「金利3割引き」ということです。
5. 自己資金は「会社経営」の要
「攻撃は最大の防御」という言葉がありますが、
経営においては「守りを固めること」は、非常に大切です。
自己資金は、まさに会社経営の要となるものです。
自己資金を減らさずに事業を拡大する方法を常に意識し、
ビジネスを安定成長に導きましょう!
枕はないけど「ぐっすり」
2025.02.12

「会計は税理士に任せているから大丈夫!」
多くの経営者がそう考えているかもしれません。
しかし、自分の会社の財務状況を自分が把握せずに、
本当に「大丈夫」と言えるのでしょうか?
決算書は、会社の健康診断の結果表のようなものですし、
月次決算や試算表は、こまめな健康チェックと同じようなものです。
自分の体のどこに問題があるのかが、わからなければ、
診察してもらう診療科がわかりませんし、
行うべきことが、治療なのか食生活の改善なのか、
はたまた運動なのかを判断できず、
時には体の状態をさらに悪化させる可能性があります。
病気も早期発見が完治には大切なように、
財務も、弱点や問題点の早期発見が改善にはかかせません。
しかし「そんなことは百も承知」と思っている経営者の多くの方が、
決算期が近づいてきて、「あれ?赤字だ」「結構な黒字になったな~」
とあわてて、資金繰りに走ったり、下手な節税に走ったりしているのが現状です。
日々のキャッシュの確認を疎かにしたせいで、
黒字倒産も倒産企業全体の5割を占める状態が、ずっと続いています。
確かに税理士は、会計業務や税金計算のプロフェッショナルではありますが、
会社の経営状況まで責任を持つわけではありません。
「信頼」という名の「丸投げ」をしていて、
会社が傾いたとしても税理士には、何の責任もありません。
「会社の舵取り」をするのは、紛れもなく経営者であるあなた自身なのです。
財務を知れば、こんな判断も可能に
・「売上を上げて利益を上げる」
・「売上を下げて利益を上げる」
・「経費を下げて利益を上げる」
・「経費を上げて利益を上げる」
利益を上げるための戦略は様々です。
財務を理解すれば、選択すべき判断をつけれるようになります。
その結果として、経営者なら誰もが避けたいゴールである
「倒産」からの距離が遠のくこととなります。
成功への道はシンプル
財務会得に限らず、成功への道のりは、いたってシンプルです。
一般的に財務に対する印象は「難しい」「忙しい」「面倒くさい」「大変そう」
こんな感じではないでしょうか。
しかし、避けて通れる会社は、ほぼないと思います。
また、「何度も挑戦したのだが・・・」という方も、いらっしゃると思います。
そんな方々に「必ずできる」と思ってもらえる心構えと情報をお伝えします。
まず、前段として、失敗した人にのみ、次への挑戦権が与えらるという事実です。
諦めた段階で、挑戦権は消滅です。つまりは、よくて現状維持。
現代では、現状維持は「後退」と同義語です。
会社経営上、後退の先には残念ですが「倒産」というゴールが待ち受けています。
このブログの読者の皆様には、「挑戦や失敗は純資産である」という心構えのもと、
足を止めないでいただきたいと思います。
次に、朗報です。財務がわかるようになる方法です。
ズバリ「挑戦すること」これだけです。
ガッカリなされた方、心配なさらずに。
「挑戦のする回数」もお知らせします。
確立をかなり低めに設定します。「成功確率1%」
つまり「100回に1回」しか成功しないとします。
では、何回やれば、ほぼ必ず成功するのか?
「459回」 です!!!
「アホかこいつ」と思われた方、心配いりません。
これはあくまで数学の計算上の確率です。
現実的には、458回も失敗する方はいませんし、
こんなに財務で失敗してしまったら、
そもそも会社が持ちません。経営者がイーロン・マスクなら話は別ですが。
現実の社会なら、失敗した際に、その原因を特定し、
同じ過ちを繰り返さないように、相応の反省と勉強と努力をするはずです。
つまり、1回目の挑戦は「成功確率1%」だったとしても、
2回目の挑戦の成功確率は、その何十倍にもなっているはずです。
つまり、成功確率は飛躍的に上がるはずです。
「絶対に会得する」という強い意志を持てば、
おそらく数学上の確率の100分の1程度の回数で十分会得できるはずです。
つまり、4~5回程度、本気で取り組めばよいのです。
実はこれ、私が考えたわけでもなく計算したわけでもありません。
成田修造氏の言葉です
。正確には、成田氏がユーグレナ創業者の出雲氏からお聞きになった話のようです。
著書「逆張りの思考」の中に出てきます。
さらにこの本の中には「運の公式」まで書いてあります。
「運の公式」がわかれば、運を引き寄せる、「運を掴む」方法がわかります。
最近の研究で、「成功しやすい人は才能よりも運に恵まれている」
ことが多いという研究結果があるようです。
「俺は、運がよい方ではないから」と思われた方、安心してください。
運を掴む確率を上げる方法が書いてありました。
それは「行動」と「自己理解」この2つが重要です。
行動は、上記に書きましたので、ここでは「自己理解」について。
私は、こう理解しました。
『自分のなりたい姿をはっきりと言語化でき、そこにたどり着くために不足している
「能力・やるべきこと・環境」を明確にとらえる活動や思考』
(成田さん、間違っていたら、ごめんなさい)
と、ここで気づいたのです。この自己理解ですが、
私たちキャッシュフローコーチがクライアントに行う
「VC」(ビジョナリーコーチング)と同じなのです。
個人でも企業でも「明確なビジョン」を持ち、
そこに向かい必要なものを把握し、
問題点を1つ1つクリアしていく先に運が転がっている。
それを掴み上げた姿が運に恵まれた人や
運を掴んだ人と、言えるのではないでしょうか。
成功も運も必然
・成功を掴むためには行動量と自己理解が重要であり、
運は偶然の結果ではなく、自分の努力と準備によって引き寄せるものである。
・チャンスを掴み、成功する確率を上げるには、行動量が重要である。
・運を掴めば、成果が出やすくなるが、運を掴むためには、明確なビジョンやゴールを持ち、
そこに到達するのに不足している条件を明確にとらえ、問題をクリアしていく必要がある。
よし! 今日も一日、目標に向かって行動し続けよう!
「笑う門には福来る~」
運を掴むには「笑顔」も大切
2025.01.31

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
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では、スタート!
「商売十訓」て、聞いたことある人、きっといらっしゃると思う。
倉本長治さんが、残された言葉です。
詳しい経歴等は書きませんが「日本商業の父」と呼ばれている人物で、
株式会社ファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長 柳井 正 氏などに強い影響を
与えた人の1人と言われています。
柳井社長の社長室には今も、
倉本氏の「ある言葉」が飾られていると言われています。
(当たり前ですが、実際に見たわけではありません)
では、早速「商売十訓」を見ていきましょう。
「商業界石川県同友会」様のHPに、解説付きで出ておりましたので
そのページより引用させていただきます。
商売十訓
1.損得より先きに善悪を考えよう
利益を無視しろというのではなく、その商品やサービスがお客様の為になるのか、
便利なのか、有利なのかということを優先するべきである。
2.創意を尊びつつ良いことは真似ろ
軽率に他店の真似をするのではなく、
その精神や技法を取り入れて創意工夫をしていく姿勢が大切である。
3.お客に有利な商いを毎日続けよ
一人のお客様が繰り返し来店していただくことで繁盛する。
その為には、お客様に有利さを提供し続けることが大切である。
4.愛と真実で適正利潤を確保せよ
お客様のことを思い、正直な商売をすることが大切であり、
それを維持継続するための費用は商売そのものの中から生まれてくるものである。
その為、適正な利益を得られるようにすることが大切である。
安売りをする結果、商売の存続が危ぶまれるならば、それは、お客様を守る道ではない。
5.欠損は社会のためにも不全と悟れ
利益を伴わない商売は、
お客様に対してより良いサービスを継続して提供できないばかりではなく、
社会的貢献活動もできない
6.お互いに知恵と力を合わせて働け
一人でできないことも、店内や他店の人達と知恵を出し合い、
協力し合うことで可能になることもある。
経験や知恵を共有し合う姿勢が大切である。
7.店の発展を社会の幸福と信ぜよ
商売はお客様を楽しくさせ、得させることであるから、
店が発展しその繰り返しがされていくことは、世の中を幸福にすることである。
8.公正で公平な社会的活動を行え
商売とは社会的活動であり、それは公生で公平なものであるべきだ。
9.文化のために経営を合理化せよ
商売を継続するには、古きを捨て、新しきを得ることである。
つまり、価値の無くなった商品やサービスを捨て、
新しいものを生み出すことで継続することができる。
これが合理化である。そして、商売の継続は一つの文化を成していく。
商人よ、あなたの文化をつくれ!
10.正しく生きる商人に誇りを持て
正しい商人は、単なる儲け主義者ではない。
お客様と取引先と社員の利益を考え、
社会的な責任を全うしようとする者である。誇りを持って正しき商人をめざせ。
いかがですか?
思わず何度も、読み返してしまいませんか?
私は、そうでした。
だって、現代のビジネス環境でさえ
そのまま使える教訓が詰まっています。
全ての言葉の根底に、まさに、よく聞いた
「顧客満足」や「顧客第一」主義が流れています。
一時、上場企業の社長さんをはじめ、ほぼ全ての経営者が
口をそろえて言っていましたが、昨今の保険業界なんて
まさに「口だけ」だったことがばれてしまいましたよね。
是非、もう一度、読み返していただきたいものです。
現在のビジネス環境を踏まえて、私なりの解釈を
少し付け加えてみたいと思います。
1番は、経営者としての大切な判断基準を説いていますよね。
稲盛和夫氏も「企業経営においても、利益や効率よりも
「正しさ」に基づいて決断する姿勢が大切である」と述べています。
3番は、「どうやって売れ上げを伸ばすのか」の答えですよね。
売上は「客数×客単価×リピート率」で作られています。
私には「お客に有利な商い」の「有利」が何を指すのか
はっきりとはわかりません。
私なりの解釈は「満足」ではないかと思います。
決して「値引き」や「利益供与」ではないことは、間違いありません。
お客様が何度も購買してくれることは、売上の維持拡大には
とても大切なことです。
4番と5番は、まさに現代の日本が陥っている病気を直さなければ
結局は誰も得しないことを説いていると思います。
私も顧問先で「今、値上げせずに、いつするのですか?」とお聞きします。
言葉は悪いですが「どさくさに紛れて」値上げできるのは
まさに、今しかありません。
値上げラッシュの今やらずに、物価が落ち着いてからやったのでは
逆に目立ってしまい、相手に受け入れてもらえる確率も
間違いなく下がるでしょう。
値上げをし、「適切な」とまではいかなくても、「1円でも多く」利益を
たたき出さなければ、その会社・その商品・その技術など
世の中に必要なものまでが、なくなる可能性があります。
「社長の仕事は、値決め」 稲盛和夫氏の言葉です。
また、以前のブログで「二宮尊徳さん」の言葉を書きましたが
二宮尊徳さんも、同じことを言っています。
https://sato-insurance.jp/blog/157/
「経済無き道徳は寝言である」
適正な値段で販売できるよう、頑張っていきましょう。
6番と7番は
株式会社ファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長 柳井 正 氏 が唱える
「店長の十戒」に影響を与えたことがわかる。
「店は客のためにあり 店員とともに栄え 店主とともに滅びる」
「店員と共に栄え」とは
「社員が生き生きと使命感をもって仕事に向きあえる状態をつくりだすこと」
そういう状態を経営者や店長が作り出したうえで
「経営者一人がいくら有能だろうと、一人でできることには限りがある。
ましてや、お店に来る、お客様全員を一人で相手にすることはできない。
経営はチームで行うものです」
こういったことを積み重ね、繋がっていき
「お客様を楽しくさせ、得させ、店が発展し、世の中を幸福にする」
「お客様を大切にしたい」「社員を大切にしたい」と経営者なら
だれもが思うことですが、「では、具体的に何をどうする?」と
なった時、明確な考え方や行動指針がでてこないものですよね。
たとえ店舗を構えていない業種であっても
何かヒントが得られる言葉だと思います。
9番は、企業を永続させるコツでしょうか。
ダーウィン
『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。』
ナイチンゲール
『進歩し続けない限りは、 後退していることになるのです。』
きっと多くの経営者の方々は、そんなことわかってると
思いますが、なかなか新たなことにチャレンジしたり
一歩踏み出せないのが現実ではないでしょうか?
その際に「お金が」「時間が」「人が」「周りが」と
様々な「できない理由」ばかりを考えて。
下手をすると、チャレンジしようとしている人間に対し
「やめとけ、失敗するぞ」なんてこと言ってしまったり。
しかし、言い訳をせずに、「なりたい自分」「なりたい会社」を
目指して進めば、人は必ず、なりたいものになれます。
その推進力とは「絶対にたどり着くという」強い想い
心からの欲求というか、願望を抱くことだと、私は教わりました。
私はまだまだ、ヘナチョコでポンコツ人間ですが
なりたい自分の姿を願望にまで高めるように
日々頑張っています。
願望を抱くだけなら、お金かかりませんから
お勧めですよ。
最後に10番
ここで言っている「商人」とは、まさに「経営者」ですよね。
「投資家と事業家の違い」「利他の精神」「経営者としての誇り」
現代に限らず、いつの時代も変わらぬ真実が書かれています。
いかがでしたか?
日々の業務や資金繰りに追われ、なかなかここまでのことを
考えられないことも多いと思いますが
経営者として企業としての根幹の部分だと思いますので
是非、自分や自社にあった「十戒」を考えてみて下さい。
まずは、一歩踏み出すのが大切ですから
「一戒」からスタートしてみませんか?
初めての「イタズラ」
気づいた時には穴だらけ・・・ もう片方もあげました・・・
2025.01.28

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
「うちの会社、このままでいいのかな・・・?」
「なんで、黒字なのに、お金がないのだろう・・・?」
「今、銀行が手を引いたら、うちの会社どうなるだろう・・・?」
そんな不安を抱えていませんか?
多くの経営者は、決算書が黒字であれば安心し、
具体的な数字の裏側にある、会社の真実に気づいていません。
では、「会社の真の姿」は
どうすれば見えるようになるのでしょうか?
思ったような姿になるためには、何をすればよいのでしょうか?
その答えの多くは「決算書」の中に、そのヒントが隠れています。
しかし、
「決算書を読むのは難しい」
「何度も、セミナーを受けているが、なかなか身に付かない」
という方が、大多数ではないでしょうか?
何を隠そう、私も10年ほど前は、
まさに「大多数の1人」でした。
そんな私がだからこそ、お伝えできる
決算書内の2割の数字を使い8割の経営判断ができる
「決算書の数字にとらわれず、会社の真の姿
を見極める方法を解説します。
目次
1. 黒字倒産!?決算書の落とし穴
2. 会社を強くする「利益の法則」
3. 利益は多ければいいってもんじゃない!?
4. 経営計画で「儲かる仕組み」を考える
5. 「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
6. 銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
1.黒字倒産!?決算書の落とし穴
決算書が黒字でも、安心はできません。
なぜなら、多くの経営者が、決算書の本当の意味を理解していないからです。
わずかな黒字では、会社の未来を築くことはできません。
銀行から融資を受けやすく、税金も抑えられるかもしれませんが、
それは一時しのぎに過ぎません。
大切なのは、「会社を強くする利益」を生み出しているか?
その答えは、決算書を組み替えると見えてきます。
2.会社を強くする「利益の法則」
利益の金額や売上高経常利益率などの指数は、
会社の規模や業種によって大きく異なるため、
自社が順調なのかどうかを計る上で、適切な指標とは言えません。
ましてや、売上の大小は、会社の健全経営にとっては
何の意味もなしません。
もし、売上の大小が会社を強くしているのなら
株式を上場している会社の倒産はあり得ないことになります。
真の「儲ける力」を測る上で、最も簡単な数字の1つに
「限界利益」があります。
限界利益とは、売上から直接的に外部へ支払ったコスト
商品の仕入れ代金や原価などを差し引いた利益のこと。
そして、この限界利益から固定費を差し引いたものが経常利益となります。
目安として
「 経常利益÷限界利益 = 20%以上」
この式が、会社を強くする「利益の法則」です。
つまり、限界利益の80%で固定費をまかない、
20%以上を残すことができれば、会社は安定した利益を確保し、
未来への投資を継続できるということです。
限界利益率20%という目標は、
すべての業種に共通した目標と言えます。
是非一度、自社の数値が何%あるのか
はじき出してみてください。
この「20%」を達成することで、
盤石な経営基盤を築くことができます。
3.利益は多ければいいってもんじゃない!?
では、限界利益率や経常利益は
高ければ高いほど良いのでしょうか?
答えはNOです。
過剰な利益追求は、将来への投資を阻害し、
会社の成長を止めてしまう可能性があります。
必要なのは、「未来への投資」と「安定した利益」のバランスです。
仕入れ先への過度な値下げ交渉は
結局は自社のサプライチェーンを弱らせますし
品質の低下をも招く可能性があります。
また、人件費の削減や将来への投資を控えることは
「未来の利益」を先細りさせている可能性があり
結局は、会社の成長を阻害することとなります。
確かに、「人件費の削減」などは、
早期で短期の財務改善にはなりますが
「未来の会社」という観点から見ると
悪影響を及ぼしかねません。
これらの経費削減策は
「もろ刃の剣」であることを確認しておきましょう。
4.経営計画で「儲かる仕組み」を考える
多くの中小企業では、経営計画書を作成していません。
簡単に言えば「目的地がない旅に出ている」と言えます。
このように言えば、かっこよく聞こえますが
ようは、社員も取引先も「路頭に迷わせている」だけです。
「利益がいくら出るのか」はおろか
「利益が出るのかどうか」もわからない。
「期末までのお楽しみ~」
これでは、「売上をあげろ」と言われた社員さんも
たまったもんじゃありません。
経営計画は、会社の未来を創造する羅針盤です。
さまざまなアイデアや施策を検討し、
売上を最大化し、コストを最小化する
「儲かる仕組み」を作り上げましょう。
5.「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
利益を最大化し、お金をためる経営を実践することで、
・ 従業員の給与アップ
・ 設備投資による生産性向上
・ 新規事業への挑戦
など、会社を成長させるための原資を確保することができます。
では、「貯まったお金」はどこに書いてあるのでしょうか?
そうです。貸借対照表(バランスシート B/S)の
一番左上と2段目に書いてあります。
「現金」「預金」です。これは、ご存じですよね。
では、なぜB/Sの一番左上(トップライン)に書いてあるのでしょうか?
答えは「一番大切だから」です。
基本的な考え方として
ここが、0円以下になれば、会社は死んでしまいます。
6.銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
金融機関は、会社の将来性を見据えて融資を行います。
とはいえ、あくまでも「未来は過去の延長線上にある」
という考え方です。
簡単に言えば「決算書」で可否を判断するということです。
当たり前ですよね。
昨日まで、販売不振だった会社が
今日いきなり、売上NO.1になる確率は、限りなく0に近い。
私たちが誰かにお金を貸すとしたら
同じような判断をすると思います。
そして、B/Sの現預金は、決算書上は年1回しか動きません。
つまりは、1年前、2年前、3年前・・・・・と
過去の積み重ねによってしか、増えていかない数字なのです。
よって、安定した収益力と成長性を持つことや
一定の条件を満たす前に、節税という名の誘惑に負けないことは
融資を受けやすくなるだけでなく、
有利な条件を引き出すことにつながります。
ここまでのことを実行するために必要なことをまとめます。
1. 損益計算書(P/L)から、固定費を拾う
2. その他の経費は「変動費」とする
3. 売上高を確認
4. 経常利益を確認
5. 貸借対照表(B/S)の現預金を確認
これだけです。
1だけは、手作業になりますが、固定費を拾うだけなら5分もかかりません。
2は、費用全体から1を引くだけ。引き算ですから小学生でもできます。
3・4・5は、一度も決算書を見たことがないという方でなければ
わかるはずです。ましてや、3はP/Lの、5はB/Sのトップライン
左上の一番最初ですから、探せないはずはありません。
いかがですか?冒頭に書いた通り
決算書の2割程度しか、使ってませんよね?
その上で、会社の成長度合いや、健全性、将来への投資の判断
人件費アップの判断など、正確な判断には、
私たち財務の専門家の力をもう少しだけ借りる必要性はありますが
投資や人件費アップなどを実行できそうかどうかの判断は
十分可能だと思います。
あとは、「やってみるかどうか」それだけの問題です。
「強くて、どんどん大きくなって、
銀行からお金を借りてほしいと頼まれる」
そんな会社になってみませんか? 応援します!!!
「食べて・寝て・遊んで」 今では30kgになりました!
2025.01.27

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
前回のブログで「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
簡単な出し方について書きました。
https://sato-insurance.jp/blog/278/
今回は、計算した数字を、
実際の経営にどのように活かすかについて
書いていこうと思います。
「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
話の前に、よくある話をします。
「利益」と「現金」の違いです。
わかっている方は、飛ばして下さい。
よく経営者の口から出てくる言葉に
「利益は出ているんだけど、思ったように現金が増えない」
があります。
いわゆる「稼いだ金は、どこに行った?」です。
一言で言えば「利益と現金は違う」となってしまいますが
わかりやすく違いを書きます。
「利益」とは
企業が一定期間(多くは1年間)に得た収入(多くは売上)から、
経費や費用(変動費や固定費)を差し引いた残りの金額です。
これは、企業の経済活動の成果を示す指標であり、
損益計算書に書いてある数字です。
ここで大切なのは、利益は「金額」であり「指標」である
ということです。
言ってみれば「計算上の数字」ということです。
「現金」とは
現金は、企業が手元に持っている実際のお金を指します。
これは、銀行口座にある預金や、手元にある現金など、
すぐに使用できる資産です。
現金は、企業の流動性を示す重要な指標です。
もっと平たく言うと
格闘ゲームでいう「HP」つまり「残りの体力」のことです。
ゲームでも、HPが0になったらゲームオーバーですよね。
それと同じです。
ちなみに、「利益」が0になっても、
一般的な企業は、ゲームオーバーになりませんよね。
もっと言えば赤字になっても、ゲームオーバーとは
ならない方が多いはずです。
それは、実際の体力(HP)ではない証拠です。
ここだけ見ても、利益と現金は違うことがわかると思います。
この概念を踏まえた上で、読んでみてください。
1. 収支分岐点売上高:キャッシュフローの視点
収支分岐点売上高は、
企業の収入と支出が均衡する売上高を示します。
つまり、キャッシュの流入と流出が同額となり、
収支が「トントン」になっている状態を指します。
「トントン」と言えば聞こえはいいですが
実際の会社で言えば「顔が水面ギリギリ」
と言う方が正確だと思います。
すなわち「収支分岐点売上高」を下回った売上しか
上げれなかった場合「溺れる」ことになります。
特徴として
・ キャッシュフローに着目した数字
・ 資金ショートのリスクを把握できる
・ 短期的な経営判断に有効
・売上げ目標数字を立てる時に有効
実務での活用例
1. 経営戦略の策定
収支損益分岐点を把握することで、
企業はどの程度の売上が必要かを明確に理解できます。
これにより、価格設定や販売戦略を見直すことができます。
2. 投資判断
新しいプロジェクトや製品の導入を検討する際、
収支損益分岐点を計算することで、
そのプロジェクトが現金を生むかどうかを判断できます。
3. パフォーマンスのモニタリング
企業や商品のパフォーマンスをモニタリングできます。
原材料などが値上がりしている昨今
「本当の利益」言い換えると「現金」を生み出している
商品かどうかなどを知ることができます。
市場環境やコスト構造が変化が激しい今
この数値を把握することで迅速な対応が可能になります。
4. 価格戦略の見直し
製品やサービスの価格戦略を見直すことができます。
競合他社の価格や市場の需要に応じて、
価格を調整することで、利益を確保することが可能です。
2. 損益分岐点売上高:利益の視点
損益分岐点売上高は、売上高から費用を差し引いた
利益がゼロになる売上高を示します。
つまり、この売上高を超えると利益が生まれ、
下回ると損失が出るという、企業の収益力を示す指標です。
特徴として
・ 利益に着目した数字である
・ 企業の収益構造を把握できる
・ 長期的な経営戦略に有効である
実務での活用例
1. 経営計画の策定
損益分岐点を把握することで、企業は売上目標を設定しやすくなります。
例えば、固定費や変動費を考慮し、
どの程度の売上が必要かを明確にすることで、
現実的な経営計画を立てることができます。
これにより、資金繰りや投資計画も立てやすくなります。
2. 価格設定の戦略
損益分岐点を理解することで、
製品やサービスの価格設定においても
戦略的な判断が可能になります。
例えば、価格を「10円」引き上げるた場合に
どれくらいの利益が生まれるのかや、
競合他社との価格競争の際にも、
どこまでなら下げても「利益」がでるのかなどを
計算できます。
3. コストの管理
損益分岐点を基に、固定費や変動費の管理が行いやすくなります。
コスト削減のための施策を講じる際、
「どの費用を削減」すれば損益分岐点を下げられるかを
シミュレーションすることができます。
これにより、効果的で根拠を持った経費削減が可能になり
企業の成長の妨げになるような経費削減を回避することが可能になります。
4. 売上のシミュレーション
損益分岐点を用いて、異なる売上シナリオを
シミュレーションすることができます。
例えば、売上が10%増加した場合や、逆に5%減少した場合や
仕入れ値を@1円下げた場合、家賃を10%下げたらなど
様々な場面を想定した利益状況を予測が可能になります。
5. 投資判断
新規事業や新製品の導入を検討する際、
損益分岐点を計算することで、
その事業がどの程度の売上を必要とするかを把握できます。
これにより、投資の妥当性を評価し、
投資リスクを最小限に抑えることができます。
6. その他
現在の売上高と損益分岐点売上高を比べることにより
あとどれくらいまで売上が下がっても赤字にならないかや
企業の安全性を示す数値の1つとして「安全余裕率」も
はじき出すことができます。
これらは、企業の営業活動、ようは「売上高」が
赤字になるまでどの程度余裕があるかを示しています。
(利益率を変えない。目標売上高達成のための
値引き販売はしない前提の話です)
また、「目標利益」を達成するための売上高の設定も可能です。
長期の視点で計画を立てる際、
現金の出入りは、不確実性が高いと言えますので
中・長期の計画策定には、こちらの方が適していると言えます。
収支分岐点と損益分岐点を活用した経営戦略
収支分岐点と損益分岐点は、
それぞれ単独で活用するだけでなく、
組み合わせて分析することで、より効果的な経営判断が可能になります。
明確な違いは「現金ベース」か「利益ベース」なのかであり
双方とも、実際の活用方法に大きな差異はみつかりません。
よって例えば、新規事業を立ち上げる場合、
損益分岐点分析で長期的な収益性を評価すると同時に、
収支分岐点分析で短期的な資金繰りの
安全性も確認する必要があります。
また、既存事業においても、
損益分岐点を下げるためのコスト削減や販売価格の見直しを行いながら、
収支分岐点を意識した資金管理を行うことで、
安定した経営基盤を築くことができます。
それぞれの指標の特徴を理解し、
適切に活用することで、企業は収益性と安全性を
両立させた経営を実現することができます。
兄弟(本物の兄弟です)で1つの「目標?」見つめてます
2025.01.17

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
岡田武史氏の番組より
前回の続きです。
今治にサッカースタジアムを
今治には、サッカー専用スタジアムがあります。
総工費約40億円
現在の今治に投資してくれる企業はなく
行政からの援助もない中、岡田氏は孤軍奮闘。
自身でも「絶対無理だろう」と思ったそうです。
しかし、スタジアムが担う役割を
都会などで、心が弱ってしまった人が人間性を取り戻せる場所
ただ朽ちていくコンクリートの塊ではない
どんどん緑豊かになり、地元の人の、心のよりどころになる
里山のような場所
と位置づけ、その熱い思いをストーリーとして人々に伝え
その結果として、特定の企業や行政が中心となって建設された
ようなものではない、多くの人たちの手によるスタジアムを
完成させました。
そのせいでしょうか。
スタジアムの雰囲気は、とても暖かいそうです。
この行動力はどこから出てくるのか
ジョホールバルで遺伝子にスイッチが入り、
その後の人生を大きく変えた、岡田氏。
FC今治のオーナー就任10周年の際に
スタジアムに集まった人々に、こう挨拶をなされました。
「僕を信じて、集まってくれた社員・スタッフ
そして、信じて支援してくれた人たち、
この人たちを絶対に裏切らない。
強いチームになって、支援してくれた人、信じてくれた人に
喜んでもらいたい」
この10年、この想いだけでやってきたそうです。
その上で
「信じてくれた人の笑顔をみていると
ほんと、頑張ってよかったなと思う。
それが次への活力になる。
人て、自分の為に、こんなバカみたいに頑張れない。
多くの人に力を貰って、頑張れる」
と話していました。
ほんとに、その通りだなと思います。
自分のためだけではなく、「だれかのため」となると
「もう少し頑張ろう」てなれますよね。
私で言えば
「家族のため」「社員のため」「お客様のため」
「函館のため」「北海道のため」「日本のため」
ん~なにか、ワクワクと共に、力が湧いてきます!
これから時代は「トライ」が必要
これからの時代に対し岡田氏は、ある危機感を持っているそうです。
「今までの、ロールモデルが通用しない。
そのため、以前の成功体験が通用しない時代」となっているため
「とにかく、まずは、やってみる」
「ダメだったら、戻って、再びチャレンジする」
そういう体力や精神力や行動力が
今まで以上に、必要となる。
これまでの日本は、失敗が許されない社会だったため
「失敗しないこと」に注力した教育や育成でした。
しかし、先人の成功を真似ても、うまくいかないことが
増々増えていく世の中になってしまったわけですから
「トライ アンド エラー」「トライ アンド ラーニング」を
繰り返して前に進んでいくしかないのです。
この考え方は、「社員教育」においても重要だと思います。
市場は、急速に縮小、高齢化していきますし
変化のスピードは、すでに「マウスイヤー」の速度。
昨日まで売れていてものが、SNSなどの発信により
今日は全く売れないなんて、珍しいことではありません。
となると、勝つために最低限すべきことは「トライ」となります。
結果がエラーなら、そこからラーニングする。
この行動を、スピード感と諦めない情熱をもって繰り返すしか
ないのではないでしょうか。
中小企業は、社長が変われば、会社が変わります。
裏を返せば、社長が「現在地」に座っていたら
会社は変わらないし、時代の流れが猛スピードで進む以上
「現在地」にいることは、「後退」を意味します。
最後に、FC今治の「プロミス」(行動指針)をご紹介します。
「遠い夢を追い、近くの目標を見つめ、今できることに全力を尽くす」
まさに、「ビジョン ミッション バリュー」そのものですね。
中小企業の経営者の皆さん! 一緒に頑張りましょう!
私も、経営者のよき右腕として、さらに頑張っていきます!
どちら様? 変化しすぎだろ!
2025.01.16

先日、NHKの番組で、
元サッカー日本代表監督 現J2 FC今治のオーナーである
岡田武史氏の現地点までの歩みを本人のインタビューを中心に
放送していた。
それを見て、野球の街「今治」にサッカーチームFC今治を根付かせ
更に発展させていこうという姿は
私たち事業家にとっても、大変役に立ち、見習うべき事柄が
たくさんあるなと思い、ここに、ご紹介したいと思う。
私は、幼いころからサッカーを10年以上の間やってきた。
私が、始めたころは、みんな野球ばかりで
私のサッカーの練習相手になってくれる人は誰もいなかった。
中学・高校と市内の大会を制したのは、今でもうれしい思い出である。
「遺伝子にスイッチを入れる」
岡田さんも、野球の街「今治」で、はじめは、とても苦労なされたようです。
しかし、諦めずにここまで来た原点は、
ワールドカップアジア予選で急遽監督となり
出場権をかけたあの、「ジョホールバルでのイラン戦」
の時にあったようです。
吐き気がするようなプレッシャーの中、こう思ったそうです。
「俺は、明日急に名将にはなれない。今持っている全ての力を出し切る。
それで負けたら、謝るしかない。しかし、悪いのは自分ではなく
俺を選んだ協会のお偉いさんだ」
このように開き直った瞬間に
「遺伝子にスイッチが入った」そうです。
これが、現在の岡田さんの原点だそうです。
正直私は、「ガツン」と頭を殴られように感じました。
私が「何かを変えよう」「そのために、こう行動しよう」
としても、なかなか動けない、壁にぶつかると止まってしまう
変わることへのチャレンジを躊躇するのは
『「遺伝子レベル」でスイッチを入れてないから』
こう気づかされました。
岡田さんは現在、今治で学校を設立したそうですが
ここでも、子供たちの遺伝子にスイッチを入れる教育をなさっています。
「安心・安全」な「ぬるま湯のような世界」にしかいないと
「遺伝子にスイッチが入らない」
そのため「お遍路」をチームを作り生徒にさせているそうです。
「チームのみんなが、仲がいいわけでもないし、気が合うわけでもない
しかし、それでもみんなで協力し、1つの目標に向かい力を合わせる」
そんな体験をさせているそうです。
ここにも、私たちの経営する会社にも通ずるものを感じます。
「なぜ、お客様はサッカーを見に来ているのか」
~お客様の「インサイト」を考え抜く~
「今治で、サッカーだなんて、だれが見に行くんじゃ」
こんな状態からスタートしたそうです。
ましてや、ワールドカップでも指揮を執った有名人。
「どうせ、ちょろっとなんかやって、すぐに帰るだろう」
と思われていたそうです。
ある時、FC今治の試合をスタジアムで見た時、
約2000人のサポーターを見て
「サッカーが好きでここに見に来ている人はどれくらいいるのだろう?」
と社員に話しかけた時に
「せいぜい200人程度しかいないだろう。
残りの人は、街中歩いてても、誰にも会わない。
でも、あのスタジアムに行けば、何か「ワクワク」する。
そして、新たなつながり、きずな、出会いがある。
そう感じるからこそ、来てくださっている。
僕らが普段口にしている、「うちのチーム強いですよ。
サッカーて楽しいですよ」では、だめだ」と気づき
「スタジアムビジョン」を策定したそうです。
「そこにいる全ての人たちが、心震える感動
心躍るワクワク感、心温まる絆ができる、夢スタジアム」
これに合致することは何でもやると決め
社員一丸となって進んで行きました。
サッカークラブですから、売っているのは「サッカー」
もしくは、その勝利や結果のはずです。
しかしそれが、お客様の「インサイト」ではないことを理解し
上記のような「スタジアムビジョン」を作ったそうです。
私たちのビジネスに落とし込んでみましょう。
例えば「花屋さん」
お客様のインサイトを考えると
少なくとも、花屋さんは
「花を売る」ことが仕事ではないことがわかります。
花を買う人は、その花に様々な想いや
もしかしたら言葉まで載せて送っているのではないでしょうか。
自分のために買う人だって、その花から得られる
癒しや、潤いを求めているのではないでしょうか。
つまり花屋さんは、「花」という物体を通して
感謝や感動や癒しや悲しみなどの人間がもつ「心」を
世の中に伝えている仕事なのです。
この部分を、自分の会社や仕事に落とし込んで出できたものが
「ビジョン」や「ミッション」や「理念」です。
「ミッションやビジョンで飯が食えるか!」よく聞きます。
しかし、ミッションやビジョンこそが判断の基準であり、
行動指針であり、会社の存在価値の根源なのです。
続きは、次回のブログにしたいと思います。
とうちゃん、サッカー絡むと「熱いね」
2025.01.10

本日も、ブログへのご訪問ありがとうございます!
「日本中の中小企業を元気にする」
「お金に困らない会社経営を目指す」
この言葉を胸に
「中小企業を全力応援」していきます!
それでは、スタート!
社長として、あなたは日々様々な課題に直面していることでしょう。
実際に何人もの社長にお話しをお聞きすると
資金繰り、売上、採用、成長戦略、財務の見える化…など
どれも重要な課題ですが、いわゆる「各論」がほとんどです。
しかし、残念ながら「各論」を一つ一つ潰して行っても
「モグラ叩き」のごとく、
解決しては新たな問題が発生を繰り返すことになってしまいます。
確かに「売上は全てを覆い隠す」という言葉はありますが
重要なのは、これらの課題の根底にある「真因」を見抜き、
中長期的な視点で解決に取り組むことです。
企業の未来を左右する重要な要素「理念浸透」
『「企業理念」や「ミッション・ビジョン・バリュー」を
教えてください』とお聞きすると
結構な数の経営者が「・・・」となってしまいます。
しかし、「そんなのありません」「それがどうしたというの」と
おっしゃる経営者も、今まで1人もいませんでした。
言葉が出てこない原因は、どこにあるのだろうかと
いつも考えさせられます。
私なりに、その原因を考えてみました。
1. 経営者自身が理念浸透の重要性を腹落ちしておらず、本気で取り組んでいない
2. 社員が日々の行動に落とし込めるほど、理念が具体的になっていない
3. そもそも、理念やミッションを常日頃から口にしていない
私の経験上からの意見ですので「違う」という方は、ご勘弁を。
また、「立場」でいうのなら「2代目経営者」の口から
出てくることは、少ないと思います。
特に、社長就任間もないころは、言葉が出てこないことが多いです。
更に言うと、先代と「親子関係」の方が
スルッと言葉が出てこないことが多いかもしれません。
親子間で事業承継なさった方、
よかったら、「理念やミッションは何だ」と聞いてみて下さい。
もちろん逆質問されることを覚悟してくださいね。
何を隠そう、私も2代目(個人事業主時代も含めると3代目)
恥ずかしながら、先代(父親)から理念やミッションなんて
聞いたことはありませんでしたし、
壁に「いい言葉」が貼ってありましたが
どれが先代の想いなのか、わかりませんでした。
もちろん、聞いたこともありませんでした。
これを「甘え」と言われれば、そうかもしれません。
しかし、このような現象は間違いなく
「双方が甘えている」と私は思います。
そうです。
「言わなくても、わかる(伝わる)だろう」
「どこか、恥ずかしいような・・・」
こんな感じ、ありませんか?
こういったことが「理念の浸透」の妨げとなっている一因にあり、
結局は、理念やミッションが「絵に描いた餅」となってしまい
会社の成長エンジンが上手く回らない根本原因となっていると思います。
では、具体的にどのようなことを進めていけばよいのか
自戒の念も含めて、普段私が現場で行なっていることを
ご紹介いたします。
昨年の3月に先代が亡くなったことをきっかけに
私の中で渦巻いた不安みたいなものに対して
どう解決の道筋をつけたのかを書いていきます。
1. 経営者自身が理念の重要性を腹落ちしておらず、本気で取り組んでいない
こんなこと言うと生意気に聞こえるかもしれませんが
「こうなりたい」「こうありたい」「ここに(目標やゴール)行くんだ」
理念やビジョンを平たく言えば、
こんな感じではないでしょうか?
カッコいい言葉じゃなくてもいいんです。
こんなところから、スタートしてみましょう。
その上で、出てきた言葉を「誰かに」ぶつけてみてください。
可能であれば、私たち「キャッシュフローコーチ」のように
「壁打ちの壁」となり、社長の頭の整理を手伝ってくれる
人間を探してください。
ある時突然「あ!」と電撃的に「カッコいい言葉」が
みつかるはずです。
ここまでくれば、十分に腹落ちもしているはずですし
あとは体に浸み込ませるつもりで毎日「意識」すれば
行動や判断基準にも、一本筋が通るようになるはずです。
経験上、私が壁となり、一緒に言語化する作業を
月1回行うと、3か月程度の時間がかかると思います。
2. 社員が日々の行動に落とし込めるほど、理念が具体的になっていない
社員さんの日々の行動指針となるためには
当然ですが、社員さんに理解、いや、覚えてもらっていなければなりません。
だからこそ、カッコいい言葉や難しい言葉は避けるべきです。
よく、朝礼の際に、みんなで復唱なんてことありますが
まずは、社長が常に1本筋の通った言動を見せることが大切です。
その上で、社員さん一人一人に、ご自身の想いを伝える行動が
必要になります。
残念ながら「根性や気合」という時代ではない以上
折を見て、少しづづ、回数を多く「夢」を語るべきです。
その夢の実現のために、「この会社は、こう進むんだ」と
話しかけてみてください。
この部分は、社員数にもよりますが
「年単位」の時間が必要になります。
社長から社員へのニュースレターの活用などにより
可能な限り早く浸透させる工夫も必要です。
3. そもそも、理念やミッションを常日頃から口にしていない
アメリカを代表する企業である
「GE」でCEOを務めたジャック・ウェルチ氏も
「経営者の役割というのは、ミッションやビジョンを、
吐きそうになるくらい言い続けることなのだ 」と言っていたそうです。
すさまじい労力が必要に感じますが、
大丈夫です。永遠に言い続けることはありません。
あなたの会社の社員さんなら、1~2年のうちに
自分の行動指針や判断基準として受け止め
日々「自発的に」動き始めるはずです。
企業の成長はもちろん人事戦略にも
理念は全社員の羅針盤となり、自律的な行動と成長を促進します。
その結果、社員の自信と定着率が向上し、
企業の成長へと繋がる好循環が生まれます。
そして、理念浸透を加速させるためには、
人事戦略との連携が欠かせません。
たとえば、採用の段階では「共に未来を創造していく仲間」を
見つけ出すことにつながりますし
目的や目標がみんな一緒という組織になれば
「人財」の定着率も向上します。
評価・登用においても、理念に基づいた評価基準を明確化することで、
社員一人ひとりの成長を促し、
理念に基づいた行動を強化していくことができます。
いかがでしたか。
「理念で飯は食えません」が、理念がなければ組織は成り立ちません。
本年は「理念作成・浸透」を経営の最重要課題に据え、
人事戦略と連動した取り組みを強化してみてはいかがでしょうか。
それが、変化の激しい時代を生き抜き、
持続的な成長を遂げるための、確固たる土台となるはずです。
「何があってブレないぞ!動くもんか!」
(いいから、帰るよ!)