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【時代を超えて響く「商売十訓」~現代ビジネスに応用できる不変の教え~】
2025.01.31
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
「商売十訓」て、聞いたことある人、きっといらっしゃると思う。
倉本長治さんが、残された言葉です。
詳しい経歴等は書きませんが「日本商業の父」と呼ばれている人物で、
株式会社ファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長 柳井 正 氏などに強い影響を
与えた人の1人と言われています。
柳井社長の社長室には今も、
倉本氏の「ある言葉」が飾られていると言われています。
(当たり前ですが、実際に見たわけではありません)
では、早速「商売十訓」を見ていきましょう。
「商業界石川県同友会」様のHPに、解説付きで出ておりましたので
そのページより引用させていただきます。
商売十訓
1.損得より先きに善悪を考えよう
利益を無視しろというのではなく、その商品やサービスがお客様の為になるのか、
便利なのか、有利なのかということを優先するべきである。
2.創意を尊びつつ良いことは真似ろ
軽率に他店の真似をするのではなく、
その精神や技法を取り入れて創意工夫をしていく姿勢が大切である。
3.お客に有利な商いを毎日続けよ
一人のお客様が繰り返し来店していただくことで繁盛する。
その為には、お客様に有利さを提供し続けることが大切である。
4.愛と真実で適正利潤を確保せよ
お客様のことを思い、正直な商売をすることが大切であり、
それを維持継続するための費用は商売そのものの中から生まれてくるものである。
その為、適正な利益を得られるようにすることが大切である。
安売りをする結果、商売の存続が危ぶまれるならば、それは、お客様を守る道ではない。
5.欠損は社会のためにも不全と悟れ
利益を伴わない商売は、
お客様に対してより良いサービスを継続して提供できないばかりではなく、
社会的貢献活動もできない
6.お互いに知恵と力を合わせて働け
一人でできないことも、店内や他店の人達と知恵を出し合い、
協力し合うことで可能になることもある。
経験や知恵を共有し合う姿勢が大切である。
7.店の発展を社会の幸福と信ぜよ
商売はお客様を楽しくさせ、得させることであるから、
店が発展しその繰り返しがされていくことは、世の中を幸福にすることである。
8.公正で公平な社会的活動を行え
商売とは社会的活動であり、それは公生で公平なものであるべきだ。
9.文化のために経営を合理化せよ
商売を継続するには、古きを捨て、新しきを得ることである。
つまり、価値の無くなった商品やサービスを捨て、
新しいものを生み出すことで継続することができる。
これが合理化である。そして、商売の継続は一つの文化を成していく。
商人よ、あなたの文化をつくれ!
10.正しく生きる商人に誇りを持て
正しい商人は、単なる儲け主義者ではない。
お客様と取引先と社員の利益を考え、
社会的な責任を全うしようとする者である。誇りを持って正しき商人をめざせ。
いかがですか?
思わず何度も、読み返してしまいませんか?
私は、そうでした。
だって、現代のビジネス環境でさえ
そのまま使える教訓が詰まっています。
全ての言葉の根底に、まさに、よく聞いた
「顧客満足」や「顧客第一」主義が流れています。
一時、上場企業の社長さんをはじめ、ほぼ全ての経営者が
口をそろえて言っていましたが、昨今の保険業界なんて
まさに「口だけ」だったことがばれてしまいましたよね。
是非、もう一度、読み返していただきたいものです。
現在のビジネス環境を踏まえて、私なりの解釈を
少し付け加えてみたいと思います。
1番は、経営者としての大切な判断基準を説いていますよね。
稲盛和夫氏も「企業経営においても、利益や効率よりも
「正しさ」に基づいて決断する姿勢が大切である」と述べています。
3番は、「どうやって売れ上げを伸ばすのか」の答えですよね。
売上は「客数×客単価×リピート率」で作られています。
私には「お客に有利な商い」の「有利」が何を指すのか
はっきりとはわかりません。
私なりの解釈は「満足」ではないかと思います。
決して「値引き」や「利益供与」ではないことは、間違いありません。
お客様が何度も購買してくれることは、売上の維持拡大には
とても大切なことです。
4番と5番は、まさに現代の日本が陥っている病気を直さなければ
結局は誰も得しないことを説いていると思います。
私も顧問先で「今、値上げせずに、いつするのですか?」とお聞きします。
言葉は悪いですが「どさくさに紛れて」値上げできるのは
まさに、今しかありません。
値上げラッシュの今やらずに、物価が落ち着いてからやったのでは
逆に目立ってしまい、相手に受け入れてもらえる確率も
間違いなく下がるでしょう。
値上げをし、「適切な」とまではいかなくても、「1円でも多く」利益を
たたき出さなければ、その会社・その商品・その技術など
世の中に必要なものまでが、なくなる可能性があります。
「社長の仕事は、値決め」 稲盛和夫氏の言葉です。
また、以前のブログで「二宮尊徳さん」の言葉を書きましたが
二宮尊徳さんも、同じことを言っています。
https://sato-insurance.jp/blog/157/
「経済無き道徳は寝言である」
適正な値段で販売できるよう、頑張っていきましょう。
6番と7番は
株式会社ファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長 柳井 正 氏 が唱える
「店長の十戒」に影響を与えたことがわかる。
「店は客のためにあり 店員とともに栄え 店主とともに滅びる」
「店員と共に栄え」とは
「社員が生き生きと使命感をもって仕事に向きあえる状態をつくりだすこと」
そういう状態を経営者や店長が作り出したうえで
「経営者一人がいくら有能だろうと、一人でできることには限りがある。
ましてや、お店に来る、お客様全員を一人で相手にすることはできない。
経営はチームで行うものです」
こういったことを積み重ね、繋がっていき
「お客様を楽しくさせ、得させ、店が発展し、世の中を幸福にする」
「お客様を大切にしたい」「社員を大切にしたい」と経営者なら
だれもが思うことですが、「では、具体的に何をどうする?」と
なった時、明確な考え方や行動指針がでてこないものですよね。
たとえ店舗を構えていない業種であっても
何かヒントが得られる言葉だと思います。
9番は、企業を永続させるコツでしょうか。
ダーウィン
『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。』
ナイチンゲール
『進歩し続けない限りは、 後退していることになるのです。』
きっと多くの経営者の方々は、そんなことわかってると
思いますが、なかなか新たなことにチャレンジしたり
一歩踏み出せないのが現実ではないでしょうか?
その際に「お金が」「時間が」「人が」「周りが」と
様々な「できない理由」ばかりを考えて。
下手をすると、チャレンジしようとしている人間に対し
「やめとけ、失敗するぞ」なんてこと言ってしまったり。
しかし、言い訳をせずに、「なりたい自分」「なりたい会社」を
目指して進めば、人は必ず、なりたいものになれます。
その推進力とは「絶対にたどり着くという」強い想い
心からの欲求というか、願望を抱くことだと、私は教わりました。
私はまだまだ、ヘナチョコでポンコツ人間ですが
なりたい自分の姿を願望にまで高めるように
日々頑張っています。
願望を抱くだけなら、お金かかりませんから
お勧めですよ。
最後に10番
ここで言っている「商人」とは、まさに「経営者」ですよね。
「投資家と事業家の違い」「利他の精神」「経営者としての誇り」
現代に限らず、いつの時代も変わらぬ真実が書かれています。
いかがでしたか?
日々の業務や資金繰りに追われ、なかなかここまでのことを
考えられないことも多いと思いますが
経営者として企業としての根幹の部分だと思いますので
是非、自分や自社にあった「十戒」を考えてみて下さい。
まずは、一歩踏み出すのが大切ですから
「一戒」からスタートしてみませんか?
初めての「イタズラ」
気づいた時には穴だらけ・・・ もう片方もあげました・・・
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「決算書は、よくわからん」とお考えの経営者必見!たった2割の数字で会社の経営判断ができる
2025.01.28
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
「うちの会社、このままでいいのかな・・・?」
「なんで、黒字なのに、お金がないのだろう・・・?」
「今、銀行が手を引いたら、うちの会社どうなるだろう・・・?」
そんな不安を抱えていませんか?
多くの経営者は、決算書が黒字であれば安心し、
具体的な数字の裏側にある、会社の真実に気づいていません。
では、「会社の真の姿」は
どうすれば見えるようになるのでしょうか?
思ったような姿になるためには、何をすればよいのでしょうか?
その答えの多くは「決算書」の中に、そのヒントが隠れています。
しかし、
「決算書を読むのは難しい」
「何度も、セミナーを受けているが、なかなか身に付かない」
という方が、大多数ではないでしょうか?
何を隠そう、私も10年ほど前は、
まさに「大多数の1人」でした。
そんな私がだからこそ、お伝えできる
決算書内の2割の数字を使い8割の経営判断ができる
「決算書の数字にとらわれず、会社の真の姿
を見極める方法を解説します。
目次
1. 黒字倒産!?決算書の落とし穴
2. 会社を強くする「利益の法則」
3. 利益は多ければいいってもんじゃない!?
4. 経営計画で「儲かる仕組み」を考える
5. 「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
6. 銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
1.黒字倒産!?決算書の落とし穴
決算書が黒字でも、安心はできません。
なぜなら、多くの経営者が、決算書の本当の意味を理解していないからです。
わずかな黒字では、会社の未来を築くことはできません。
銀行から融資を受けやすく、税金も抑えられるかもしれませんが、
それは一時しのぎに過ぎません。
大切なのは、「会社を強くする利益」を生み出しているか?
その答えは、決算書を組み替えると見えてきます。
2.会社を強くする「利益の法則」
利益の金額や売上高経常利益率などの指数は、
会社の規模や業種によって大きく異なるため、
自社が順調なのかどうかを計る上で、適切な指標とは言えません。
ましてや、売上の大小は、会社の健全経営にとっては
何の意味もなしません。
もし、売上の大小が会社を強くしているのなら
株式を上場している会社の倒産はあり得ないことになります。
真の「儲ける力」を測る上で、最も簡単な数字の1つに
「限界利益」があります。
限界利益とは、売上から直接的に外部へ支払ったコスト
商品の仕入れ代金や原価などを差し引いた利益のこと。
そして、この限界利益から固定費を差し引いたものが経常利益となります。
目安として
「 経常利益÷限界利益 = 20%以上」
この式が、会社を強くする「利益の法則」です。
つまり、限界利益の80%で固定費をまかない、
20%以上を残すことができれば、会社は安定した利益を確保し、
未来への投資を継続できるということです。
限界利益率20%という目標は、
すべての業種に共通した目標と言えます。
是非一度、自社の数値が何%あるのか
はじき出してみてください。
この「20%」を達成することで、
盤石な経営基盤を築くことができます。
3.利益は多ければいいってもんじゃない!?
では、限界利益率や経常利益は
高ければ高いほど良いのでしょうか?
答えはNOです。
過剰な利益追求は、将来への投資を阻害し、
会社の成長を止めてしまう可能性があります。
必要なのは、「未来への投資」と「安定した利益」のバランスです。
仕入れ先への過度な値下げ交渉は
結局は自社のサプライチェーンを弱らせますし
品質の低下をも招く可能性があります。
また、人件費の削減や将来への投資を控えることは
「未来の利益」を先細りさせている可能性があり
結局は、会社の成長を阻害することとなります。
確かに、「人件費の削減」などは、
早期で短期の財務改善にはなりますが
「未来の会社」という観点から見ると
悪影響を及ぼしかねません。
これらの経費削減策は
「もろ刃の剣」であることを確認しておきましょう。
4.経営計画で「儲かる仕組み」を考える
多くの中小企業では、経営計画書を作成していません。
簡単に言えば「目的地がない旅に出ている」と言えます。
このように言えば、かっこよく聞こえますが
ようは、社員も取引先も「路頭に迷わせている」だけです。
「利益がいくら出るのか」はおろか
「利益が出るのかどうか」もわからない。
「期末までのお楽しみ~」
これでは、「売上をあげろ」と言われた社員さんも
たまったもんじゃありません。
経営計画は、会社の未来を創造する羅針盤です。
さまざまなアイデアや施策を検討し、
売上を最大化し、コストを最小化する
「儲かる仕組み」を作り上げましょう。
5.「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
利益を最大化し、お金をためる経営を実践することで、
・ 従業員の給与アップ
・ 設備投資による生産性向上
・ 新規事業への挑戦
など、会社を成長させるための原資を確保することができます。
では、「貯まったお金」はどこに書いてあるのでしょうか?
そうです。貸借対照表(バランスシート B/S)の
一番左上と2段目に書いてあります。
「現金」「預金」です。これは、ご存じですよね。
では、なぜB/Sの一番左上(トップライン)に書いてあるのでしょうか?
答えは「一番大切だから」です。
基本的な考え方として
ここが、0円以下になれば、会社は死んでしまいます。
6.銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
金融機関は、会社の将来性を見据えて融資を行います。
とはいえ、あくまでも「未来は過去の延長線上にある」
という考え方です。
簡単に言えば「決算書」で可否を判断するということです。
当たり前ですよね。
昨日まで、販売不振だった会社が
今日いきなり、売上NO.1になる確率は、限りなく0に近い。
私たちが誰かにお金を貸すとしたら
同じような判断をすると思います。
そして、B/Sの現預金は、決算書上は年1回しか動きません。
つまりは、1年前、2年前、3年前・・・・・と
過去の積み重ねによってしか、増えていかない数字なのです。
よって、安定した収益力と成長性を持つことや
一定の条件を満たす前に、節税という名の誘惑に負けないことは
融資を受けやすくなるだけでなく、
有利な条件を引き出すことにつながります。
ここまでのことを実行するために必要なことをまとめます。
1. 損益計算書(P/L)から、固定費を拾う
2. その他の経費は「変動費」とする
3. 売上高を確認
4. 経常利益を確認
5. 貸借対照表(B/S)の現預金を確認
これだけです。
1だけは、手作業になりますが、固定費を拾うだけなら5分もかかりません。
2は、費用全体から1を引くだけ。引き算ですから小学生でもできます。
3・4・5は、一度も決算書を見たことがないという方でなければ
わかるはずです。ましてや、3はP/Lの、5はB/Sのトップライン
左上の一番最初ですから、探せないはずはありません。
いかがですか?冒頭に書いた通り
決算書の2割程度しか、使ってませんよね?
その上で、会社の成長度合いや、健全性、将来への投資の判断
人件費アップの判断など、正確な判断には、
私たち財務の専門家の力をもう少しだけ借りる必要性はありますが
投資や人件費アップなどを実行できそうかどうかの判断は
十分可能だと思います。
あとは、「やってみるかどうか」それだけの問題です。
「強くて、どんどん大きくなって、
銀行からお金を借りてほしいと頼まれる」
そんな会社になってみませんか? 応援します!!!
「食べて・寝て・遊んで」 今では30kgになりました!
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『収支分岐点と損益分岐点の実務活用法 〜現金と利益の視点から見る経営戦略〜』
2025.01.27
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
前回のブログで「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
簡単な出し方について書きました。
https://sato-insurance.jp/blog/278/
今回は、計算した数字を、
実際の経営にどのように活かすかについて
書いていこうと思います。
「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
話の前に、よくある話をします。
「利益」と「現金」の違いです。
わかっている方は、飛ばして下さい。
よく経営者の口から出てくる言葉に
「利益は出ているんだけど、思ったように現金が増えない」
があります。
いわゆる「稼いだ金は、どこに行った?」です。
一言で言えば「利益と現金は違う」となってしまいますが
わかりやすく違いを書きます。
「利益」とは
企業が一定期間(多くは1年間)に得た収入(多くは売上)から、
経費や費用(変動費や固定費)を差し引いた残りの金額です。
これは、企業の経済活動の成果を示す指標であり、
損益計算書に書いてある数字です。
ここで大切なのは、利益は「金額」であり「指標」である
ということです。
言ってみれば「計算上の数字」ということです。
「現金」とは
現金は、企業が手元に持っている実際のお金を指します。
これは、銀行口座にある預金や、手元にある現金など、
すぐに使用できる資産です。
現金は、企業の流動性を示す重要な指標です。
もっと平たく言うと
格闘ゲームでいう「HP」つまり「残りの体力」のことです。
ゲームでも、HPが0になったらゲームオーバーですよね。
それと同じです。
ちなみに、「利益」が0になっても、
一般的な企業は、ゲームオーバーになりませんよね。
もっと言えば赤字になっても、ゲームオーバーとは
ならない方が多いはずです。
それは、実際の体力(HP)ではない証拠です。
ここだけ見ても、利益と現金は違うことがわかると思います。
この概念を踏まえた上で、読んでみてください。
1. 収支分岐点売上高:キャッシュフローの視点
収支分岐点売上高は、
企業の収入と支出が均衡する売上高を示します。
つまり、キャッシュの流入と流出が同額となり、
収支が「トントン」になっている状態を指します。
「トントン」と言えば聞こえはいいですが
実際の会社で言えば「顔が水面ギリギリ」
と言う方が正確だと思います。
すなわち「収支分岐点売上高」を下回った売上しか
上げれなかった場合「溺れる」ことになります。
特徴として
・ キャッシュフローに着目した数字
・ 資金ショートのリスクを把握できる
・ 短期的な経営判断に有効
・売上げ目標数字を立てる時に有効
実務での活用例
1. 経営戦略の策定
収支損益分岐点を把握することで、
企業はどの程度の売上が必要かを明確に理解できます。
これにより、価格設定や販売戦略を見直すことができます。
2. 投資判断
新しいプロジェクトや製品の導入を検討する際、
収支損益分岐点を計算することで、
そのプロジェクトが現金を生むかどうかを判断できます。
3. パフォーマンスのモニタリング
企業や商品のパフォーマンスをモニタリングできます。
原材料などが値上がりしている昨今
「本当の利益」言い換えると「現金」を生み出している
商品かどうかなどを知ることができます。
市場環境やコスト構造が変化が激しい今
この数値を把握することで迅速な対応が可能になります。
4. 価格戦略の見直し
製品やサービスの価格戦略を見直すことができます。
競合他社の価格や市場の需要に応じて、
価格を調整することで、利益を確保することが可能です。
2. 損益分岐点売上高:利益の視点
損益分岐点売上高は、売上高から費用を差し引いた
利益がゼロになる売上高を示します。
つまり、この売上高を超えると利益が生まれ、
下回ると損失が出るという、企業の収益力を示す指標です。
特徴として
・ 利益に着目した数字である
・ 企業の収益構造を把握できる
・ 長期的な経営戦略に有効である
実務での活用例
1. 経営計画の策定
損益分岐点を把握することで、企業は売上目標を設定しやすくなります。
例えば、固定費や変動費を考慮し、
どの程度の売上が必要かを明確にすることで、
現実的な経営計画を立てることができます。
これにより、資金繰りや投資計画も立てやすくなります。
2. 価格設定の戦略
損益分岐点を理解することで、
製品やサービスの価格設定においても
戦略的な判断が可能になります。
例えば、価格を「10円」引き上げるた場合に
どれくらいの利益が生まれるのかや、
競合他社との価格競争の際にも、
どこまでなら下げても「利益」がでるのかなどを
計算できます。
3. コストの管理
損益分岐点を基に、固定費や変動費の管理が行いやすくなります。
コスト削減のための施策を講じる際、
「どの費用を削減」すれば損益分岐点を下げられるかを
シミュレーションすることができます。
これにより、効果的で根拠を持った経費削減が可能になり
企業の成長の妨げになるような経費削減を回避することが可能になります。
4. 売上のシミュレーション
損益分岐点を用いて、異なる売上シナリオを
シミュレーションすることができます。
例えば、売上が10%増加した場合や、逆に5%減少した場合や
仕入れ値を@1円下げた場合、家賃を10%下げたらなど
様々な場面を想定した利益状況を予測が可能になります。
5. 投資判断
新規事業や新製品の導入を検討する際、
損益分岐点を計算することで、
その事業がどの程度の売上を必要とするかを把握できます。
これにより、投資の妥当性を評価し、
投資リスクを最小限に抑えることができます。
6. その他
現在の売上高と損益分岐点売上高を比べることにより
あとどれくらいまで売上が下がっても赤字にならないかや
企業の安全性を示す数値の1つとして「安全余裕率」も
はじき出すことができます。
これらは、企業の営業活動、ようは「売上高」が
赤字になるまでどの程度余裕があるかを示しています。
(利益率を変えない。目標売上高達成のための
値引き販売はしない前提の話です)
また、「目標利益」を達成するための売上高の設定も可能です。
長期の視点で計画を立てる際、
現金の出入りは、不確実性が高いと言えますので
中・長期の計画策定には、こちらの方が適していると言えます。
収支分岐点と損益分岐点を活用した経営戦略
収支分岐点と損益分岐点は、
それぞれ単独で活用するだけでなく、
組み合わせて分析することで、より効果的な経営判断が可能になります。
明確な違いは「現金ベース」か「利益ベース」なのかであり
双方とも、実際の活用方法に大きな差異はみつかりません。
よって例えば、新規事業を立ち上げる場合、
損益分岐点分析で長期的な収益性を評価すると同時に、
収支分岐点分析で短期的な資金繰りの
安全性も確認する必要があります。
また、既存事業においても、
損益分岐点を下げるためのコスト削減や販売価格の見直しを行いながら、
収支分岐点を意識した資金管理を行うことで、
安定した経営基盤を築くことができます。
それぞれの指標の特徴を理解し、
適切に活用することで、企業は収益性と安全性を
両立させた経営を実現することができます。
兄弟(本物の兄弟です)で1つの「目標?」見つめてます
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『誰でもわかる!収支分岐点売上高と損益分岐点売上高の計算方法 〜ブロックパズルで簡単算出〜』
2025.01.24
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
収支分岐点売上高と損益分岐点売上高の違い
収支分岐点売上高と損益分岐点売上高は、
どちらも企業の経営において重要な指標ですが、
残念ながら、文字を見ただけで
この先を読みたくなくなりますよね。
わかります。その気持ち。
web上には、検索すれば、説明がたくさん出てきます。
計算式も、簡便なものから、正式(複雑)なものまで
たくさん出てきます。
「こんなもん、いちいち、計算できるかい」と
思われた方のために、士業ではないからこそ書ける説明を書きます。
さらに、計算式ではない
「ブロックパズル」を使った算出方法まで公開します。
このブロックパズルなら、難しい計算なんかしなくても
「誰でも」必要な数字を出せるようになりますから
期待してください!
まず、大前提として
会社活動にかかる「費用」を
「固定費」と「変動費」に分けて下さい。
「固定費」や「変動費」ってなに?という方
以前のブログで何回も書いていますので
ご参照ください。
【決算書が劇的に変わる!】中小企業経営者必見!「生きた数字」で黒字経営へ! – (有)佐藤保険事務所
1. 定義
・ 収支分岐点売上高
収支分岐点売上高とは、企業の収支がプラスマイナスゼロになる売上高を指します。
つまり、全ての費用を回収できる売上高です。
全ての費用とは「固定費」「変動費」
それと、今回使う数字として銀行への「借金の返済額」
これも、確認しましょう。
あと、可能な限り「減価償却費」も決算書から拾っておきましょう。
もし、ここまでで既に、つまづいてしまった方は
私たちのような専門家の力をかりましょう。
一生ものの知識ですから、必ず、算出できるようにしましょう。
話を戻します。
収支分岐点売上高とは
「企業存続に最低限必要な売上高」と言えます。
事業活動を続けるのに必要な
人件費や家賃や仕入れ代金、そして、銀行への返済に
必要な金額です。
当然、月の売上は上下しますから
毎月、必要な売上高は変わります。
ある程度の現金を持っていて
月々の銀行への返済に支障がない場合は
年単位で必要な売上高を算出し、12で割ると
1か月平均の金額がわかります。
どうですか?
この数字「収支分岐点売上高」知りたくありませんか?
算出された売上高を「最低売上目標額」とし
超えたら、「枕を高くして眠る」
もう、心も体も会社も「健康経営」ですよね。
・ 損益分岐点売上高
こっちの言葉の方が聞いたことあるかなと思います。
損益分岐点売上高とは、企業が利益を「出し始める」売上高を指します。
要は、「この売上高を超えれば、それ以降の売り上げは
仕入れ代金(変動費)を差し引いた金額が全て「経常利益」
(プロや士業の方、細かなツッコミはしないでね)
ということになる大切な分岐点となる数字です。
どうですか?
知りたい数字だと思いませんか?
その目標数字を超えると「ウハウハ」状態になれる数字ですよ。
「こんな数字、必要ない」なんて経営者は、多分いないはずです。
「ウハウハになれる数字」だけですと
私が疑われそうですので、少しだけカッコよく言うと
「固定費をカバーできる売上高」ということになります。
2. 収支分岐点売上高と損益分岐点売上高の計算式
収支分岐点売上高
= (固定費 + 借入金返済額-減価償却費) ÷(1-法人税率)÷ 限界利益率
「・・・・・・・」
ここで、せっかくのブログ読者は、右上の「×」で
このページ閉じますよね。
なので、あえて「限界利益率」の解説はしません。
というよりも、ここで「誰でもわかるブロックパズル」
の登場です。
残念ながら、このページにExcelを張り付ける方法が
わかりませんので、以前と同じ手を使わせていただきます。(写真です)
この図形を使うと、難しいことぬきに
収支分岐点売上高が、誰でも簡単に出せるはずです。
使い方は、経営計画策定の基本ともいえる「逆算」です。
図形の一番右の「借入金返済額」からスタートです。
月々もしくは年間で銀行にいくら返しているか計算してください。
更に精度を高めたい、もしくは「多額の資産計上している生命保険」に
契約しているのなら、「生命保険の資産計上分」も
ここに入れてください。
プロの生命保険プラナーなら、契約時の設計書や決算書があれば
すぐに答えてくれますので聞いてみてください。
ここで、1つだけ「コツ」みたいなものをお伝えします。
それは
「万円単位程度の精度で数字を捉える」です。
数千円の数字のズレでは、通常の会社は倒産しません。
逆に慣れる前に、細かすぎる計算まですると
挫折してしまう確率が高まります。
慣れるまでは、「程よいゆるさ」でいきましょう。
(数字は四捨五入せずに、全て「切り上げ」しましょう)
(見本のものは、1000円単位となっておりますが気にせずに)
一番右の数字が埋まったら、そこから
減価償却費を引きます。
そうすると、絶対に稼がなくてはいけない「目標利益」が、わかります。
厳しめの計算をする場合は、減価償却費を勘案しないのも、お勧めです。
次に2つ目のブロックに行きます。
1つめの「最低目標利益」を「税引き故利益」に、そのままスライドします。
その金額に「法人税30%分」を足してやります。
計算式は 20万÷(1-0.3)≒28.6万円
法人税 28.6-20=8.6万円
これが「税引き前利益」となります。
3つ目のステップ
税引き前利益を一番左の「利益」にスライドします。
その金額に「固定費」をプラス
そうすると「限界利益」がでます。
この際、「限界利益ってなに?」の疑問は捨てましょう。
(写真の中の図形では限界利益と書いています。
専門家からのツッコミを減らすためだけです)
経営者や経営にとって必要な捉え方で言えば
「限界利益」=「粗利」と考えてください。
税理士などになるわけではない方は、これで十分。
いよいよ、最後の計算です。
先ほど出した「粗利」を「粗利率」で割り返してあげます。
昨年の決算書から売上を見つけてください。
あとは、簡単
粗利率は、78.6÷157.2=0.5
つまり、粗利率は50%
粗利率が出たら、今年度、最低必要な売上高を出すために
78.6÷0.5(50%)=157.2万円
「158万円」
これが今年度必要な「収支分岐点売上高」です。
言い換えます!
今年度で会社を終わりにしない「最低限の売上高」です。
で、ほとんどの情報はこれでおしまい。
こんな時代ですから、もっと実践的にします!
どう考えても、前年度より今年度の方が
変動費、いわゆる「仕入れ値」や「原価」て上がりそうですよね?
上げたいのは、やまやまですが「人件費」は前年並み。
これが多くの中小企業の現状だと思います。
そこで、例えば変動費が「10%アップ」し
60%と予測するなら
78.6÷0.4(40%)=196.5万円
「197万円」
このように調整してあげましょう。
目まぐるしく変わる現状を踏まえた
計算や計画を立てることにより
より現実の経営に役立つ数字になります。
次に
損益分岐点売上高
= 固定費 ÷ (1- 変動費率)
ここまで、読んでいただいた方々なら
この計算式は簡単ですよね。
(1- 変動費率)とは、
逆に考えれば「限界利益率」
私のページで言えば「粗利率」のことです。
先ほどの収支分岐点売上高を出す際に
既に出している数値ですので、当てはめればいいだけです。
書き直します
損益分岐点売上高
=固定費÷粗利率
ここまで書くと、専門家の方からツッコミが来そうですが
まずは、スタートを切るのが大切ですから
最初は、これでいいと思います。
慣れてきたら、徐々に精度を上げていきましょう。
でも、もっと簡単に求める方法があれます!
「web上に、たくさん計算ソフトあります」
ですから、計算式に対しての詳しい説明はしません。
信頼できる計算ソフトを使ってください!
いかがでしたか。
「役に立ちそうだな」という感覚を持ってもらえましたか?
次回は、事業を進めていくうえで
「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」を
どのように、いかせばいいのかをお伝えします。
今回のように、極力、専門用語を排除してお伝えします。
「だんだん見えてくる~」
「帰らない。まだ遊びたい。」こうやって「籠城」します
(熊に食われるぞーおい!)
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岡田武史氏から学ぶ、変革の時代を生き抜く力 ~挑戦と変化の重要性~
2025.01.17
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
岡田武史氏の番組より
前回の続きです。
今治にサッカースタジアムを
今治には、サッカー専用スタジアムがあります。
総工費約40億円
現在の今治に投資してくれる企業はなく
行政からの援助もない中、岡田氏は孤軍奮闘。
自身でも「絶対無理だろう」と思ったそうです。
しかし、スタジアムが担う役割を
都会などで、心が弱ってしまった人が人間性を取り戻せる場所
ただ朽ちていくコンクリートの塊ではない
どんどん緑豊かになり、地元の人の、心のよりどころになる
里山のような場所
と位置づけ、その熱い思いをストーリーとして人々に伝え
その結果として、特定の企業や行政が中心となって建設された
ようなものではない、多くの人たちの手によるスタジアムを
完成させました。
そのせいでしょうか。
スタジアムの雰囲気は、とても暖かいそうです。
この行動力はどこから出てくるのか
ジョホールバルで遺伝子にスイッチが入り、
その後の人生を大きく変えた、岡田氏。
FC今治のオーナー就任10周年の際に
スタジアムに集まった人々に、こう挨拶をなされました。
「僕を信じて、集まってくれた社員・スタッフ
そして、信じて支援してくれた人たち、
この人たちを絶対に裏切らない。
強いチームになって、支援してくれた人、信じてくれた人に
喜んでもらいたい」
この10年、この想いだけでやってきたそうです。
その上で
「信じてくれた人の笑顔をみていると
ほんと、頑張ってよかったなと思う。
それが次への活力になる。
人て、自分の為に、こんなバカみたいに頑張れない。
多くの人に力を貰って、頑張れる」
と話していました。
ほんとに、その通りだなと思います。
自分のためだけではなく、「だれかのため」となると
「もう少し頑張ろう」てなれますよね。
私で言えば
「家族のため」「社員のため」「お客様のため」
「函館のため」「北海道のため」「日本のため」
ん~なにか、ワクワクと共に、力が湧いてきます!
これから時代は「トライ」が必要
これからの時代に対し岡田氏は、ある危機感を持っているそうです。
「今までの、ロールモデルが通用しない。
そのため、以前の成功体験が通用しない時代」となっているため
「とにかく、まずは、やってみる」
「ダメだったら、戻って、再びチャレンジする」
そういう体力や精神力や行動力が
今まで以上に、必要となる。
これまでの日本は、失敗が許されない社会だったため
「失敗しないこと」に注力した教育や育成でした。
しかし、先人の成功を真似ても、うまくいかないことが
増々増えていく世の中になってしまったわけですから
「トライ アンド エラー」「トライ アンド ラーニング」を
繰り返して前に進んでいくしかないのです。
この考え方は、「社員教育」においても重要だと思います。
市場は、急速に縮小、高齢化していきますし
変化のスピードは、すでに「マウスイヤー」の速度。
昨日まで売れていてものが、SNSなどの発信により
今日は全く売れないなんて、珍しいことではありません。
となると、勝つために最低限すべきことは「トライ」となります。
結果がエラーなら、そこからラーニングする。
この行動を、スピード感と諦めない情熱をもって繰り返すしか
ないのではないでしょうか。
中小企業は、社長が変われば、会社が変わります。
裏を返せば、社長が「現在地」に座っていたら
会社は変わらないし、時代の流れが猛スピードで進む以上
「現在地」にいることは、「後退」を意味します。
最後に、FC今治の「プロミス」(行動指針)をご紹介します。
「遠い夢を追い、近くの目標を見つめ、今できることに全力を尽くす」
まさに、「ビジョン ミッション バリュー」そのものですね。
中小企業の経営者の皆さん! 一緒に頑張りましょう!
私も、経営者のよき右腕として、さらに頑張っていきます!
どちら様? 変化しすぎだろ!
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遺伝子にスイッチを入れる: 岡田武史に学ぶ挑戦の心得 ~顧客インサイトは、ビジネス成功の鍵
2025.01.16
先日、NHKの番組で、
元サッカー日本代表監督 現J2 FC今治のオーナーである
岡田武史氏の現地点までの歩みを本人のインタビューを中心に
放送していた。
それを見て、野球の街「今治」にサッカーチームFC今治を根付かせ
更に発展させていこうという姿は
私たち事業家にとっても、大変役に立ち、見習うべき事柄が
たくさんあるなと思い、ここに、ご紹介したいと思う。
私は、幼いころからサッカーを10年以上の間やってきた。
私が、始めたころは、みんな野球ばかりで
私のサッカーの練習相手になってくれる人は誰もいなかった。
中学・高校と市内の大会を制したのは、今でもうれしい思い出である。
「遺伝子にスイッチを入れる」
岡田さんも、野球の街「今治」で、はじめは、とても苦労なされたようです。
しかし、諦めずにここまで来た原点は、
ワールドカップアジア予選で急遽監督となり
出場権をかけたあの、「ジョホールバルでのイラン戦」
の時にあったようです。
吐き気がするようなプレッシャーの中、こう思ったそうです。
「俺は、明日急に名将にはなれない。今持っている全ての力を出し切る。
それで負けたら、謝るしかない。しかし、悪いのは自分ではなく
俺を選んだ協会のお偉いさんだ」
このように開き直った瞬間に
「遺伝子にスイッチが入った」そうです。
これが、現在の岡田さんの原点だそうです。
正直私は、「ガツン」と頭を殴られように感じました。
私が「何かを変えよう」「そのために、こう行動しよう」
としても、なかなか動けない、壁にぶつかると止まってしまう
変わることへのチャレンジを躊躇するのは
『「遺伝子レベル」でスイッチを入れてないから』
こう気づかされました。
岡田さんは現在、今治で学校を設立したそうですが
ここでも、子供たちの遺伝子にスイッチを入れる教育をなさっています。
「安心・安全」な「ぬるま湯のような世界」にしかいないと
「遺伝子にスイッチが入らない」
そのため「お遍路」をチームを作り生徒にさせているそうです。
「チームのみんなが、仲がいいわけでもないし、気が合うわけでもない
しかし、それでもみんなで協力し、1つの目標に向かい力を合わせる」
そんな体験をさせているそうです。
ここにも、私たちの経営する会社にも通ずるものを感じます。
「なぜ、お客様はサッカーを見に来ているのか」
~お客様の「インサイト」を考え抜く~
「今治で、サッカーだなんて、だれが見に行くんじゃ」
こんな状態からスタートしたそうです。
ましてや、ワールドカップでも指揮を執った有名人。
「どうせ、ちょろっとなんかやって、すぐに帰るだろう」
と思われていたそうです。
ある時、FC今治の試合をスタジアムで見た時、
約2000人のサポーターを見て
「サッカーが好きでここに見に来ている人はどれくらいいるのだろう?」
と社員に話しかけた時に
「せいぜい200人程度しかいないだろう。
残りの人は、街中歩いてても、誰にも会わない。
でも、あのスタジアムに行けば、何か「ワクワク」する。
そして、新たなつながり、きずな、出会いがある。
そう感じるからこそ、来てくださっている。
僕らが普段口にしている、「うちのチーム強いですよ。
サッカーて楽しいですよ」では、だめだ」と気づき
「スタジアムビジョン」を策定したそうです。
「そこにいる全ての人たちが、心震える感動
心躍るワクワク感、心温まる絆ができる、夢スタジアム」
これに合致することは何でもやると決め
社員一丸となって進んで行きました。
サッカークラブですから、売っているのは「サッカー」
もしくは、その勝利や結果のはずです。
しかしそれが、お客様の「インサイト」ではないことを理解し
上記のような「スタジアムビジョン」を作ったそうです。
私たちのビジネスに落とし込んでみましょう。
例えば「花屋さん」
お客様のインサイトを考えると
少なくとも、花屋さんは
「花を売る」ことが仕事ではないことがわかります。
花を買う人は、その花に様々な想いや
もしかしたら言葉まで載せて送っているのではないでしょうか。
自分のために買う人だって、その花から得られる
癒しや、潤いを求めているのではないでしょうか。
つまり花屋さんは、「花」という物体を通して
感謝や感動や癒しや悲しみなどの人間がもつ「心」を
世の中に伝えている仕事なのです。
この部分を、自分の会社や仕事に落とし込んで出できたものが
「ビジョン」や「ミッション」や「理念」です。
「ミッションやビジョンで飯が食えるか!」よく聞きます。
しかし、ミッションやビジョンこそが判断の基準であり、
行動指針であり、会社の存在価値の根源なのです。
続きは、次回のブログにしたいと思います。
とうちゃん、サッカー絡むと「熱いね」
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社員の心を掴み、成長を加速する!「理念浸透」のその先へ ~2代目社長の実体験より~
2025.01.10
本日も、ブログへのご訪問ありがとうございます!
「日本中の中小企業を元気にする」
「お金に困らない会社経営を目指す」
この言葉を胸に
「中小企業を全力応援」していきます!
それでは、スタート!
社長として、あなたは日々様々な課題に直面していることでしょう。
実際に何人もの社長にお話しをお聞きすると
資金繰り、売上、採用、成長戦略、財務の見える化…など
どれも重要な課題ですが、いわゆる「各論」がほとんどです。
しかし、残念ながら「各論」を一つ一つ潰して行っても
「モグラ叩き」のごとく、
解決しては新たな問題が発生を繰り返すことになってしまいます。
確かに「売上は全てを覆い隠す」という言葉はありますが
重要なのは、これらの課題の根底にある「真因」を見抜き、
中長期的な視点で解決に取り組むことです。
企業の未来を左右する重要な要素「理念浸透」
『「企業理念」や「ミッション・ビジョン・バリュー」を
教えてください』とお聞きすると
結構な数の経営者が「・・・」となってしまいます。
しかし、「そんなのありません」「それがどうしたというの」と
おっしゃる経営者も、今まで1人もいませんでした。
言葉が出てこない原因は、どこにあるのだろうかと
いつも考えさせられます。
私なりに、その原因を考えてみました。
1. 経営者自身が理念浸透の重要性を腹落ちしておらず、本気で取り組んでいない
2. 社員が日々の行動に落とし込めるほど、理念が具体的になっていない
3. そもそも、理念やミッションを常日頃から口にしていない
私の経験上からの意見ですので「違う」という方は、ご勘弁を。
また、「立場」でいうのなら「2代目経営者」の口から
出てくることは、少ないと思います。
特に、社長就任間もないころは、言葉が出てこないことが多いです。
更に言うと、先代と「親子関係」の方が
スルッと言葉が出てこないことが多いかもしれません。
親子間で事業承継なさった方、
よかったら、「理念やミッションは何だ」と聞いてみて下さい。
もちろん逆質問されることを覚悟してくださいね。
何を隠そう、私も2代目(個人事業主時代も含めると3代目)
恥ずかしながら、先代(父親)から理念やミッションなんて
聞いたことはありませんでしたし、
壁に「いい言葉」が貼ってありましたが
どれが先代の想いなのか、わかりませんでした。
もちろん、聞いたこともありませんでした。
これを「甘え」と言われれば、そうかもしれません。
しかし、このような現象は間違いなく
「双方が甘えている」と私は思います。
そうです。
「言わなくても、わかる(伝わる)だろう」
「どこか、恥ずかしいような・・・」
こんな感じ、ありませんか?
こういったことが「理念の浸透」の妨げとなっている一因にあり、
結局は、理念やミッションが「絵に描いた餅」となってしまい
会社の成長エンジンが上手く回らない根本原因となっていると思います。
では、具体的にどのようなことを進めていけばよいのか
自戒の念も含めて、普段私が現場で行なっていることを
ご紹介いたします。
昨年の3月に先代が亡くなったことをきっかけに
私の中で渦巻いた不安みたいなものに対して
どう解決の道筋をつけたのかを書いていきます。
1. 経営者自身が理念の重要性を腹落ちしておらず、本気で取り組んでいない
こんなこと言うと生意気に聞こえるかもしれませんが
「こうなりたい」「こうありたい」「ここに(目標やゴール)行くんだ」
理念やビジョンを平たく言えば、
こんな感じではないでしょうか?
カッコいい言葉じゃなくてもいいんです。
こんなところから、スタートしてみましょう。
その上で、出てきた言葉を「誰かに」ぶつけてみてください。
可能であれば、私たち「キャッシュフローコーチ」のように
「壁打ちの壁」となり、社長の頭の整理を手伝ってくれる
人間を探してください。
ある時突然「あ!」と電撃的に「カッコいい言葉」が
みつかるはずです。
ここまでくれば、十分に腹落ちもしているはずですし
あとは体に浸み込ませるつもりで毎日「意識」すれば
行動や判断基準にも、一本筋が通るようになるはずです。
経験上、私が壁となり、一緒に言語化する作業を
月1回行うと、3か月程度の時間がかかると思います。
2. 社員が日々の行動に落とし込めるほど、理念が具体的になっていない
社員さんの日々の行動指針となるためには
当然ですが、社員さんに理解、いや、覚えてもらっていなければなりません。
だからこそ、カッコいい言葉や難しい言葉は避けるべきです。
よく、朝礼の際に、みんなで復唱なんてことありますが
まずは、社長が常に1本筋の通った言動を見せることが大切です。
その上で、社員さん一人一人に、ご自身の想いを伝える行動が
必要になります。
残念ながら「根性や気合」という時代ではない以上
折を見て、少しづづ、回数を多く「夢」を語るべきです。
その夢の実現のために、「この会社は、こう進むんだ」と
話しかけてみてください。
この部分は、社員数にもよりますが
「年単位」の時間が必要になります。
社長から社員へのニュースレターの活用などにより
可能な限り早く浸透させる工夫も必要です。
3. そもそも、理念やミッションを常日頃から口にしていない
アメリカを代表する企業である
「GE」でCEOを務めたジャック・ウェルチ氏も
「経営者の役割というのは、ミッションやビジョンを、
吐きそうになるくらい言い続けることなのだ 」と言っていたそうです。
すさまじい労力が必要に感じますが、
大丈夫です。永遠に言い続けることはありません。
あなたの会社の社員さんなら、1~2年のうちに
自分の行動指針や判断基準として受け止め
日々「自発的に」動き始めるはずです。
企業の成長はもちろん人事戦略にも
理念は全社員の羅針盤となり、自律的な行動と成長を促進します。
その結果、社員の自信と定着率が向上し、
企業の成長へと繋がる好循環が生まれます。
そして、理念浸透を加速させるためには、
人事戦略との連携が欠かせません。
たとえば、採用の段階では「共に未来を創造していく仲間」を
見つけ出すことにつながりますし
目的や目標がみんな一緒という組織になれば
「人財」の定着率も向上します。
評価・登用においても、理念に基づいた評価基準を明確化することで、
社員一人ひとりの成長を促し、
理念に基づいた行動を強化していくことができます。
いかがでしたか。
「理念で飯は食えません」が、理念がなければ組織は成り立ちません。
本年は「理念作成・浸透」を経営の最重要課題に据え、
人事戦略と連動した取り組みを強化してみてはいかがでしょうか。
それが、変化の激しい時代を生き抜き、
持続的な成長を遂げるための、確固たる土台となるはずです。
「何があってブレないぞ!動くもんか!」
(いいから、帰るよ!)
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【決算に向けて上手に活用】会社で契約した生命保険、解約以外の賢い活用術!
2025.01.07
さぁ!本日も「日本中の中小企業を元気にする」
ミッション達成に向けて
一生懸命書きます。
では、スタート!
「会社で契約している生命保険、解約しようか迷っている…」
3月の決算に向けて、そろそろ考える時期に突入してきます。
生命保険の販売サイドも「作戦会議開始」でしょうか。
会社契約の生命保険は本来、会社の財務状況の確認はもちろん
社長の夢やビジョンや計画に即した設計が必要となりますが
残念ながら、販売サイドにそこまでの能力が備わっているのかは
はなはだ疑問です。
とはいえ、世の中には「法人契約」と言われる生命保険は
たくさん存在しています。
入口(契約時)の時に多い悩みは「保険料」
出口(解約時)の時に多い悩みは「解約返戻金」
会社で契約した生命保険に対する悩みの多くは
この部分かと思います。
しかし、「ちょっと待ってください!」
契約を解約してしまう前に、
「解約以外の賢い活用法」があることをご存知ですか?
解約は最後の手段。保険をもっと戦略的に活用することにより、
会社の財務状況を改善したり、
社長の夢や目標へ近づくことが可能になります。
このブログを読み、一度立ち止まって考えてみて下さい。
法人契約の生命保険に対する考え方
まずは、大前提としての話です。
一昔前まで「節税になる」と人気だった「損金タイプの生命保険」
しかし、実際には「節税」になっているわけではなく
あくまで「利益の先延ばし」になっているだけということを
確認しておきましょう。
この話をすると「赤字とぶつければ節税になる」と話す専門家も
いますが、そもそも、赤字の時を考えるのならば
損金タイプの生命保険を契約してはいけません。
赤字ですから、税金を納める必要がないので
契約時に渡される設計書の通りの節税効果はありません。
ましてや、赤字なのに外部に
「キャッシュアウト」している場合ではないはずです。
また、昨今は「保障がついている投資保険」が発売されていますが
このような保険自体が良い悪いではなく
経営者として会社のお金を「本業以外の投資」に使うのは
そもそも論として「アウト」です。
考えてみてください。
あなたが銀行員だとして、そのようなお金の使い方をしている経営者に
お金を貸したいと思いますか?
私なら、貸しません。「貸したお金が何に使われるかわからない」
ということは、「返してもらえるかわからない」
ということになってしまいますから。
もちろん一方で「契約すべき生命保険」も存在しています。
どこの生命保険会社でも販売しています。
「他人や家族に迷惑を掛けない」
これこそが、経営者として必ず契約すべき生命保険です。
説得力ある根拠の元に提案ができる「生命保険募集人」を探しましょう。
いかがですか?
「たかが保険」ですが、見る人が見れば
人柄まで透けて見えるものなのです。
解約以外の賢い活用法
1. 保険料支払猶予期間を上手に使いキャッシュフローを改善
まず、法人契約の生命保険は「決算月」に契約しましょう。
支払い方法は、「振込」を選択です。
その上で、「保険料支払い猶予期間」を上手に活用しましょう。
「支払い猶予期間」とは、読んで字のごとく
支払いを猶予してもらえる期間のことです。
保険会社や契約内容によって異なることがあるかもしれませんが
概ね「最大で2か月間」猶予期間が設けられています。
この制度の使い方ですが、
「3月決算」で「保険料支払日も3月」の場合
「今期は赤字」ならば、3月の保険料支払いをやめます。
そうするだけで、決算書が「赤字」から「黒字」へ変わることも
ありえますし、少なくとも赤字幅は小さくなります。
当然、銀行融資や信用取引などに対しても
良い効果が生まれます。
また、「半分損金・半分資産」の契約なら
資産計上分の現金が手元から出ていきませんので
キャッシュフローにも良い影響があります。
保険料は、決算が終わった4月か5月に支払いましょう。
2. 「失効」を活用して、上手に資金コントロール
生命保険には「失効」という制度があります。
失効とは、保険契約を解約せずに、保険の効力を一時的に停止する方法のこと。
これにより、「最大で3年間」解約を先延ばしすることができます。
ただし、失効中は保険の保障機能が停止するため、注意が必要です。
つまり「死亡保障はなくなる」ということです。
この制度の上手な使い方は、たくさんありますが
一言で言うと
「当座の資金需要がない時に保険の現金化を先延ばしできる」
と言えます。
予定より、勇退時期が伸びた時や予定の設備投資の延期など
様々な場面で活用することができます。
ただし、ご注意いただきたいところがあります。
この制度は、恐らく、いや確実にあと数年しか使えません。
金融庁が目を付けましたし、保険会社によっては来年から
「失効は、即時強制解約とする」みたいなこと言っています。
いずれにしても、常に情報アンテナを高く張っているような
「生命保険募集人」とのお付き合いが肝要かと思います。
3. 緊急時には「契約者貸付制度」で資金調達
「今すぐ資金が必要だ!」
そんな緊急時には、「契約者貸付制度」を利用しましょう。
これは、解約返戻金の7~8割程度を保険会社から借りることができる制度です。
無審査で、スピーディーに融資を受けられますし
自社の積み立てたお金を現金化しているだけですから
最悪、返済しなくてもよいこともあります。
ただし、掛け捨てタイプの生命保険など、
解約返戻金が少ない保険には利用できない場合があります。
「自分の会社の保険で、どの制度が使えるの?」
そう思った方は、保険証券や決算書を確認してみましょう。
「解約返戻金の推移」や「保険積立金」といった項目があれば、
いわゆる「貯金」となっている部分の有無や
おおよその金額の目安がわかります。
もちろん、保険会社に直接問い合わせるのが一番確実です。
信頼できる専門家との連携を
今回ご紹介した内容は、あくまで一般的な情報です。
保険の契約内容や保険会社によって
使える方法が異なりますし
その時の自社の状況によって最適な方法は異なります。
自社の置かれている財務内容やその時の状況を把握している
信頼できる士業や保険募集人と連携し、
あなたのビジネスに最適なアドバイスや情報を提供してもらいましょう。
特に、最近では税務当局もこれらのスキームを厳しくチェックしています。
安易な情報に飛びつかず、必ず専門家の意見を聞くようにしてください。
いかがでしたか。
本日は生命保険の賢い使い方の一例をご紹介しました。
生命保険は「個人」「法人」を問わず
「そこから先の夢やライフプラン」に沿ったものを契約しましょう。
「なんとなく」や「付き合いで」などの理由で契約していた
バブリーな時代は、とっくに終わっています。
「あなた亡き後」や「あなたの会社の大切なお金」を託す。
生命保険とは、それくらい大切な「人生や社会の部品」です。
たまには、まじめな顔することもあります!
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儲けたお金はどこへ消えた?私は、こうやってお金を貯めました!
2025.01.06
今年も、「日本中の中小企業を元気にする」
「お金に困らない会社経営を目指す」
これを基本に「中小企業を全力応援」していきます!
皆様、よろしくお願いします!
さて、新年の1発目のブログは
【儲けたお金はどこへ消えた?私は、こうやってお金を貯めました!】
と題して、私自身の実際の話を含め
会社のお金が増えた理由と対策を書いていきます。
「財務の素人」の状態で先代から会社を引き継いだ私が
どこを意識し、具体的に何をしたのか。その結果は?
までを含めて、ご紹介します。
「そのまま」「誰でも」「今日から」できることばかりです。
優秀な業績ではないので、恥ずかしい部分はありますが
理論やテクニックではない「真実」の話です。
では、スタート!
皆さん、会社の数字管理、どうされていますか?
「毎月、きちんと数字を見ています!」
先日、ある社長がおっしゃっていました。
具体的に何を見ていたかというと、「毎月の売上高」でした。
悪いとは言いませんが、正直「売上や利益」を見ていても
会社にお金は貯まりません!!!
では、何を見るのか?
ズバリ「通帳残高」
少なくとも私はそうやっていました。
私は、どちらかというと「ずぼら」でしたので
「毎日や毎週、手帳に書き出す」みたいなことは
やっていませんでしたが、
少なくとも「前月の残高」と「今月の残高」を比べていました。
何故、通帳を見るようになったのかというと
私が会社を引き継いだ時点の現金残高が
「眠れないほど、少なかったから」です。
最も少ない月だと、売上の1か月分しかありませんでした。
3年後の現在は、その当時と比べ約2.5倍の金額になっています。
その間、恥ずかしい話ですが売上は増減はあるものの
「ほぼ一緒か、右肩下がりの傾向」ですので
売上や利益が増えたからお金が増えたわけではありません。
また、何か経費を節減したわけでもありません。
むしろ、人件費は以前より増えています。
なぜ預金残高を見るのか?
売上や利益だけを見ていても、
手元にお金がなければ事業は継続できません。
売上や利益が上がっていても、
設備投資でお金が出て行ったり
掛け取引での「サイト負け」などで運転資金が増えたりしても
お金は減ります。
つまり、現金の増減は会社に起きている変化や異常を表しているのです。
ここに「売上が好調なのに、現金が減っている」会社があります。
さて、その理由は何故でしょう?
理由は、たくさん考えられます。
1. 売上増に伴い、仕入れに使うお金が増えた
2. 新規顧客は増えたものの、同時に「サイト負け」も増えた
3. 売上を増えすために、新たな人材を雇った
4. 値上げしたももの、仕入れ値アップに追い付いていない
5. 販売促進のため、安売りや値下げをした
6. 新店舗出店のため借入が増え、その分返済額が増えた
きっと、まだまだ様々な理由があると思います。
決算書や試算表を前年や前月と比べることにより
これらの理由を探ることは可能ですが
現実的に、毎月そんなことにどれだけの時間がさけるでしょうか?
それに、決算書や試算表に出てこない数字もたくさんあります。
そのため、「気づいた時には資金ショート」なんてことも
十分考えられます。
(まさに、これが「黒字倒産」てやつですね)
一方、現金の増減はどうでしょうか?
現金が増減している原因はわかりませんが
「普段と違うことが発生している」ことは、誰にでもわかるはずです。
しかも、一目で。
そうなんです!だから通帳残高を見るのです。
「なんか、頭が痛い」 これが通帳で
「検査してみよう」 これが決算書や試算表
「大変です!脳の血管が!」これが原因
難しい決算書なんて読めなくても
会社経営に必要なシグナルは十分受け取れるはずです。
区切るスパンによって様々な見え方になる
私は、前月の残高と今月の残高を比較していましたが
切り口によっては、様々なことが見えてきます。
例えば
「月初と月末」なら、その月、もしくは2~3か月前の会社の状態が
わかるはずです。前年同月と比べると会社の成長度合いや
返済額の増減なども、少し調べればわかるはずです。
詳しくは書きませんが「借入本数が財務に与えるダメージ」にも
気づくかもしれません。
四半期や半期で比べると
売上に対する季節変動や販売に対するトレンドなんかも
読み取れるかもしれません。
少なくとも、そのような理由を探るきっかけにはなるでしょう。
1年前と比べると
お金がいくら増減したのかが当然わかります。
「増えた」ということは、経営が順調であり
新たな投資や費用に対して前向きになれるのではないでしょうか?
社長の夢や希望に近づいていることも実感できるはずです。
当然、破産からの距離も遠のいたことになります。
減ってしまったのなら、原因を探り
適切な対策を講じることで、資金繰りの悪化を防ぐことができます。
専門家の活用
現預金の残高の増減を見比べるだけで、
様々な効果があることを、ご理解いただけたと思います。
とはいえ、預金残高の増減理由の分析は、
自分一人で行うのはなかなか大変です。
そこで、専門家に相談してみるのも良いでしょう。
財務や経営改善に詳しい
公認会計士・税理士・中小企業診断士・コンサルタントなどを選びましょう。
その際には、単に節税対策や補助金対策などの依頼をするのではなく、
「儲けた利益はどこへ消えたのか?」
を一緒に考えてくれる専門家を選びましょう。
預金残高の推移やその理由を共有し、
今後の資金繰り計画や財務戦略について相談することで、
より効果的な経営改善を進めることができるはずです。
「儲けたお金はどこへ消えたのか?」
この問いに答えられるように、
毎月の預金残高とその増減理由をチェックする習慣を
身につけてみてはいかがでしょうか?
それが、健全な財務体質を構築し、
安定した経営を実現するための第一歩となるはずです。
「黒字体質?」 ちょっと違うな・・・
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年末年始休業日のお知らせ
2024.12.26
年末年始休業日のお知らせ
平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。
弊社では、誠に勝手ながら下記日程にて年末年始休とさせていただきます。
■年末年始休業日
2024年12月28日(土)~2025年1月5日(日)
休業期間中にいただいたお問合せについては、
営業開始日1月6日(月)以降に順次回答させていただきます。
皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます。
緊急の場合は、当社代表電話へご連絡いただくと対応可能のものが
対応させていただきますが、どうしても対応できない場合もございます。
その際には
自動車の事故・故障の時は
0120-365-110 (24時間365日受付)
建物・家財などの事故の時は
0120-727-110 (24時間365日受付)
まで、ご連絡いただけるようお願い申し上げます。
2025.01.31

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
「商売十訓」て、聞いたことある人、きっといらっしゃると思う。
倉本長治さんが、残された言葉です。
詳しい経歴等は書きませんが「日本商業の父」と呼ばれている人物で、
株式会社ファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長 柳井 正 氏などに強い影響を
与えた人の1人と言われています。
柳井社長の社長室には今も、
倉本氏の「ある言葉」が飾られていると言われています。
(当たり前ですが、実際に見たわけではありません)
では、早速「商売十訓」を見ていきましょう。
「商業界石川県同友会」様のHPに、解説付きで出ておりましたので
そのページより引用させていただきます。
商売十訓
1.損得より先きに善悪を考えよう
利益を無視しろというのではなく、その商品やサービスがお客様の為になるのか、
便利なのか、有利なのかということを優先するべきである。
2.創意を尊びつつ良いことは真似ろ
軽率に他店の真似をするのではなく、
その精神や技法を取り入れて創意工夫をしていく姿勢が大切である。
3.お客に有利な商いを毎日続けよ
一人のお客様が繰り返し来店していただくことで繁盛する。
その為には、お客様に有利さを提供し続けることが大切である。
4.愛と真実で適正利潤を確保せよ
お客様のことを思い、正直な商売をすることが大切であり、
それを維持継続するための費用は商売そのものの中から生まれてくるものである。
その為、適正な利益を得られるようにすることが大切である。
安売りをする結果、商売の存続が危ぶまれるならば、それは、お客様を守る道ではない。
5.欠損は社会のためにも不全と悟れ
利益を伴わない商売は、
お客様に対してより良いサービスを継続して提供できないばかりではなく、
社会的貢献活動もできない
6.お互いに知恵と力を合わせて働け
一人でできないことも、店内や他店の人達と知恵を出し合い、
協力し合うことで可能になることもある。
経験や知恵を共有し合う姿勢が大切である。
7.店の発展を社会の幸福と信ぜよ
商売はお客様を楽しくさせ、得させることであるから、
店が発展しその繰り返しがされていくことは、世の中を幸福にすることである。
8.公正で公平な社会的活動を行え
商売とは社会的活動であり、それは公生で公平なものであるべきだ。
9.文化のために経営を合理化せよ
商売を継続するには、古きを捨て、新しきを得ることである。
つまり、価値の無くなった商品やサービスを捨て、
新しいものを生み出すことで継続することができる。
これが合理化である。そして、商売の継続は一つの文化を成していく。
商人よ、あなたの文化をつくれ!
10.正しく生きる商人に誇りを持て
正しい商人は、単なる儲け主義者ではない。
お客様と取引先と社員の利益を考え、
社会的な責任を全うしようとする者である。誇りを持って正しき商人をめざせ。
いかがですか?
思わず何度も、読み返してしまいませんか?
私は、そうでした。
だって、現代のビジネス環境でさえ
そのまま使える教訓が詰まっています。
全ての言葉の根底に、まさに、よく聞いた
「顧客満足」や「顧客第一」主義が流れています。
一時、上場企業の社長さんをはじめ、ほぼ全ての経営者が
口をそろえて言っていましたが、昨今の保険業界なんて
まさに「口だけ」だったことがばれてしまいましたよね。
是非、もう一度、読み返していただきたいものです。
現在のビジネス環境を踏まえて、私なりの解釈を
少し付け加えてみたいと思います。
1番は、経営者としての大切な判断基準を説いていますよね。
稲盛和夫氏も「企業経営においても、利益や効率よりも
「正しさ」に基づいて決断する姿勢が大切である」と述べています。
3番は、「どうやって売れ上げを伸ばすのか」の答えですよね。
売上は「客数×客単価×リピート率」で作られています。
私には「お客に有利な商い」の「有利」が何を指すのか
はっきりとはわかりません。
私なりの解釈は「満足」ではないかと思います。
決して「値引き」や「利益供与」ではないことは、間違いありません。
お客様が何度も購買してくれることは、売上の維持拡大には
とても大切なことです。
4番と5番は、まさに現代の日本が陥っている病気を直さなければ
結局は誰も得しないことを説いていると思います。
私も顧問先で「今、値上げせずに、いつするのですか?」とお聞きします。
言葉は悪いですが「どさくさに紛れて」値上げできるのは
まさに、今しかありません。
値上げラッシュの今やらずに、物価が落ち着いてからやったのでは
逆に目立ってしまい、相手に受け入れてもらえる確率も
間違いなく下がるでしょう。
値上げをし、「適切な」とまではいかなくても、「1円でも多く」利益を
たたき出さなければ、その会社・その商品・その技術など
世の中に必要なものまでが、なくなる可能性があります。
「社長の仕事は、値決め」 稲盛和夫氏の言葉です。
また、以前のブログで「二宮尊徳さん」の言葉を書きましたが
二宮尊徳さんも、同じことを言っています。
https://sato-insurance.jp/blog/157/
「経済無き道徳は寝言である」
適正な値段で販売できるよう、頑張っていきましょう。
6番と7番は
株式会社ファーストリテイリング
代表取締役会長兼社長 柳井 正 氏 が唱える
「店長の十戒」に影響を与えたことがわかる。
「店は客のためにあり 店員とともに栄え 店主とともに滅びる」
「店員と共に栄え」とは
「社員が生き生きと使命感をもって仕事に向きあえる状態をつくりだすこと」
そういう状態を経営者や店長が作り出したうえで
「経営者一人がいくら有能だろうと、一人でできることには限りがある。
ましてや、お店に来る、お客様全員を一人で相手にすることはできない。
経営はチームで行うものです」
こういったことを積み重ね、繋がっていき
「お客様を楽しくさせ、得させ、店が発展し、世の中を幸福にする」
「お客様を大切にしたい」「社員を大切にしたい」と経営者なら
だれもが思うことですが、「では、具体的に何をどうする?」と
なった時、明確な考え方や行動指針がでてこないものですよね。
たとえ店舗を構えていない業種であっても
何かヒントが得られる言葉だと思います。
9番は、企業を永続させるコツでしょうか。
ダーウィン
『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。』
ナイチンゲール
『進歩し続けない限りは、 後退していることになるのです。』
きっと多くの経営者の方々は、そんなことわかってると
思いますが、なかなか新たなことにチャレンジしたり
一歩踏み出せないのが現実ではないでしょうか?
その際に「お金が」「時間が」「人が」「周りが」と
様々な「できない理由」ばかりを考えて。
下手をすると、チャレンジしようとしている人間に対し
「やめとけ、失敗するぞ」なんてこと言ってしまったり。
しかし、言い訳をせずに、「なりたい自分」「なりたい会社」を
目指して進めば、人は必ず、なりたいものになれます。
その推進力とは「絶対にたどり着くという」強い想い
心からの欲求というか、願望を抱くことだと、私は教わりました。
私はまだまだ、ヘナチョコでポンコツ人間ですが
なりたい自分の姿を願望にまで高めるように
日々頑張っています。
願望を抱くだけなら、お金かかりませんから
お勧めですよ。
最後に10番
ここで言っている「商人」とは、まさに「経営者」ですよね。
「投資家と事業家の違い」「利他の精神」「経営者としての誇り」
現代に限らず、いつの時代も変わらぬ真実が書かれています。
いかがでしたか?
日々の業務や資金繰りに追われ、なかなかここまでのことを
考えられないことも多いと思いますが
経営者として企業としての根幹の部分だと思いますので
是非、自分や自社にあった「十戒」を考えてみて下さい。
まずは、一歩踏み出すのが大切ですから
「一戒」からスタートしてみませんか?
初めての「イタズラ」
気づいた時には穴だらけ・・・ もう片方もあげました・・・
2025.01.28

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
「うちの会社、このままでいいのかな・・・?」
「なんで、黒字なのに、お金がないのだろう・・・?」
「今、銀行が手を引いたら、うちの会社どうなるだろう・・・?」
そんな不安を抱えていませんか?
多くの経営者は、決算書が黒字であれば安心し、
具体的な数字の裏側にある、会社の真実に気づいていません。
では、「会社の真の姿」は
どうすれば見えるようになるのでしょうか?
思ったような姿になるためには、何をすればよいのでしょうか?
その答えの多くは「決算書」の中に、そのヒントが隠れています。
しかし、
「決算書を読むのは難しい」
「何度も、セミナーを受けているが、なかなか身に付かない」
という方が、大多数ではないでしょうか?
何を隠そう、私も10年ほど前は、
まさに「大多数の1人」でした。
そんな私がだからこそ、お伝えできる
決算書内の2割の数字を使い8割の経営判断ができる
「決算書の数字にとらわれず、会社の真の姿
を見極める方法を解説します。
目次
1. 黒字倒産!?決算書の落とし穴
2. 会社を強くする「利益の法則」
3. 利益は多ければいいってもんじゃない!?
4. 経営計画で「儲かる仕組み」を考える
5. 「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
6. 銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
1.黒字倒産!?決算書の落とし穴
決算書が黒字でも、安心はできません。
なぜなら、多くの経営者が、決算書の本当の意味を理解していないからです。
わずかな黒字では、会社の未来を築くことはできません。
銀行から融資を受けやすく、税金も抑えられるかもしれませんが、
それは一時しのぎに過ぎません。
大切なのは、「会社を強くする利益」を生み出しているか?
その答えは、決算書を組み替えると見えてきます。
2.会社を強くする「利益の法則」
利益の金額や売上高経常利益率などの指数は、
会社の規模や業種によって大きく異なるため、
自社が順調なのかどうかを計る上で、適切な指標とは言えません。
ましてや、売上の大小は、会社の健全経営にとっては
何の意味もなしません。
もし、売上の大小が会社を強くしているのなら
株式を上場している会社の倒産はあり得ないことになります。
真の「儲ける力」を測る上で、最も簡単な数字の1つに
「限界利益」があります。
限界利益とは、売上から直接的に外部へ支払ったコスト
商品の仕入れ代金や原価などを差し引いた利益のこと。
そして、この限界利益から固定費を差し引いたものが経常利益となります。
目安として
「 経常利益÷限界利益 = 20%以上」
この式が、会社を強くする「利益の法則」です。
つまり、限界利益の80%で固定費をまかない、
20%以上を残すことができれば、会社は安定した利益を確保し、
未来への投資を継続できるということです。
限界利益率20%という目標は、
すべての業種に共通した目標と言えます。
是非一度、自社の数値が何%あるのか
はじき出してみてください。
この「20%」を達成することで、
盤石な経営基盤を築くことができます。
3.利益は多ければいいってもんじゃない!?
では、限界利益率や経常利益は
高ければ高いほど良いのでしょうか?
答えはNOです。
過剰な利益追求は、将来への投資を阻害し、
会社の成長を止めてしまう可能性があります。
必要なのは、「未来への投資」と「安定した利益」のバランスです。
仕入れ先への過度な値下げ交渉は
結局は自社のサプライチェーンを弱らせますし
品質の低下をも招く可能性があります。
また、人件費の削減や将来への投資を控えることは
「未来の利益」を先細りさせている可能性があり
結局は、会社の成長を阻害することとなります。
確かに、「人件費の削減」などは、
早期で短期の財務改善にはなりますが
「未来の会社」という観点から見ると
悪影響を及ぼしかねません。
これらの経費削減策は
「もろ刃の剣」であることを確認しておきましょう。
4.経営計画で「儲かる仕組み」を考える
多くの中小企業では、経営計画書を作成していません。
簡単に言えば「目的地がない旅に出ている」と言えます。
このように言えば、かっこよく聞こえますが
ようは、社員も取引先も「路頭に迷わせている」だけです。
「利益がいくら出るのか」はおろか
「利益が出るのかどうか」もわからない。
「期末までのお楽しみ~」
これでは、「売上をあげろ」と言われた社員さんも
たまったもんじゃありません。
経営計画は、会社の未来を創造する羅針盤です。
さまざまなアイデアや施策を検討し、
売上を最大化し、コストを最小化する
「儲かる仕組み」を作り上げましょう。
5.「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
利益を最大化し、お金をためる経営を実践することで、
・ 従業員の給与アップ
・ 設備投資による生産性向上
・ 新規事業への挑戦
など、会社を成長させるための原資を確保することができます。
では、「貯まったお金」はどこに書いてあるのでしょうか?
そうです。貸借対照表(バランスシート B/S)の
一番左上と2段目に書いてあります。
「現金」「預金」です。これは、ご存じですよね。
では、なぜB/Sの一番左上(トップライン)に書いてあるのでしょうか?
答えは「一番大切だから」です。
基本的な考え方として
ここが、0円以下になれば、会社は死んでしまいます。
6.銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
金融機関は、会社の将来性を見据えて融資を行います。
とはいえ、あくまでも「未来は過去の延長線上にある」
という考え方です。
簡単に言えば「決算書」で可否を判断するということです。
当たり前ですよね。
昨日まで、販売不振だった会社が
今日いきなり、売上NO.1になる確率は、限りなく0に近い。
私たちが誰かにお金を貸すとしたら
同じような判断をすると思います。
そして、B/Sの現預金は、決算書上は年1回しか動きません。
つまりは、1年前、2年前、3年前・・・・・と
過去の積み重ねによってしか、増えていかない数字なのです。
よって、安定した収益力と成長性を持つことや
一定の条件を満たす前に、節税という名の誘惑に負けないことは
融資を受けやすくなるだけでなく、
有利な条件を引き出すことにつながります。
ここまでのことを実行するために必要なことをまとめます。
1. 損益計算書(P/L)から、固定費を拾う
2. その他の経費は「変動費」とする
3. 売上高を確認
4. 経常利益を確認
5. 貸借対照表(B/S)の現預金を確認
これだけです。
1だけは、手作業になりますが、固定費を拾うだけなら5分もかかりません。
2は、費用全体から1を引くだけ。引き算ですから小学生でもできます。
3・4・5は、一度も決算書を見たことがないという方でなければ
わかるはずです。ましてや、3はP/Lの、5はB/Sのトップライン
左上の一番最初ですから、探せないはずはありません。
いかがですか?冒頭に書いた通り
決算書の2割程度しか、使ってませんよね?
その上で、会社の成長度合いや、健全性、将来への投資の判断
人件費アップの判断など、正確な判断には、
私たち財務の専門家の力をもう少しだけ借りる必要性はありますが
投資や人件費アップなどを実行できそうかどうかの判断は
十分可能だと思います。
あとは、「やってみるかどうか」それだけの問題です。
「強くて、どんどん大きくなって、
銀行からお金を借りてほしいと頼まれる」
そんな会社になってみませんか? 応援します!!!
「食べて・寝て・遊んで」 今では30kgになりました!
2025.01.27

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
前回のブログで「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
簡単な出し方について書きました。
https://sato-insurance.jp/blog/278/
今回は、計算した数字を、
実際の経営にどのように活かすかについて
書いていこうと思います。
「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
話の前に、よくある話をします。
「利益」と「現金」の違いです。
わかっている方は、飛ばして下さい。
よく経営者の口から出てくる言葉に
「利益は出ているんだけど、思ったように現金が増えない」
があります。
いわゆる「稼いだ金は、どこに行った?」です。
一言で言えば「利益と現金は違う」となってしまいますが
わかりやすく違いを書きます。
「利益」とは
企業が一定期間(多くは1年間)に得た収入(多くは売上)から、
経費や費用(変動費や固定費)を差し引いた残りの金額です。
これは、企業の経済活動の成果を示す指標であり、
損益計算書に書いてある数字です。
ここで大切なのは、利益は「金額」であり「指標」である
ということです。
言ってみれば「計算上の数字」ということです。
「現金」とは
現金は、企業が手元に持っている実際のお金を指します。
これは、銀行口座にある預金や、手元にある現金など、
すぐに使用できる資産です。
現金は、企業の流動性を示す重要な指標です。
もっと平たく言うと
格闘ゲームでいう「HP」つまり「残りの体力」のことです。
ゲームでも、HPが0になったらゲームオーバーですよね。
それと同じです。
ちなみに、「利益」が0になっても、
一般的な企業は、ゲームオーバーになりませんよね。
もっと言えば赤字になっても、ゲームオーバーとは
ならない方が多いはずです。
それは、実際の体力(HP)ではない証拠です。
ここだけ見ても、利益と現金は違うことがわかると思います。
この概念を踏まえた上で、読んでみてください。
1. 収支分岐点売上高:キャッシュフローの視点
収支分岐点売上高は、
企業の収入と支出が均衡する売上高を示します。
つまり、キャッシュの流入と流出が同額となり、
収支が「トントン」になっている状態を指します。
「トントン」と言えば聞こえはいいですが
実際の会社で言えば「顔が水面ギリギリ」
と言う方が正確だと思います。
すなわち「収支分岐点売上高」を下回った売上しか
上げれなかった場合「溺れる」ことになります。
特徴として
・ キャッシュフローに着目した数字
・ 資金ショートのリスクを把握できる
・ 短期的な経営判断に有効
・売上げ目標数字を立てる時に有効
実務での活用例
1. 経営戦略の策定
収支損益分岐点を把握することで、
企業はどの程度の売上が必要かを明確に理解できます。
これにより、価格設定や販売戦略を見直すことができます。
2. 投資判断
新しいプロジェクトや製品の導入を検討する際、
収支損益分岐点を計算することで、
そのプロジェクトが現金を生むかどうかを判断できます。
3. パフォーマンスのモニタリング
企業や商品のパフォーマンスをモニタリングできます。
原材料などが値上がりしている昨今
「本当の利益」言い換えると「現金」を生み出している
商品かどうかなどを知ることができます。
市場環境やコスト構造が変化が激しい今
この数値を把握することで迅速な対応が可能になります。
4. 価格戦略の見直し
製品やサービスの価格戦略を見直すことができます。
競合他社の価格や市場の需要に応じて、
価格を調整することで、利益を確保することが可能です。
2. 損益分岐点売上高:利益の視点
損益分岐点売上高は、売上高から費用を差し引いた
利益がゼロになる売上高を示します。
つまり、この売上高を超えると利益が生まれ、
下回ると損失が出るという、企業の収益力を示す指標です。
特徴として
・ 利益に着目した数字である
・ 企業の収益構造を把握できる
・ 長期的な経営戦略に有効である
実務での活用例
1. 経営計画の策定
損益分岐点を把握することで、企業は売上目標を設定しやすくなります。
例えば、固定費や変動費を考慮し、
どの程度の売上が必要かを明確にすることで、
現実的な経営計画を立てることができます。
これにより、資金繰りや投資計画も立てやすくなります。
2. 価格設定の戦略
損益分岐点を理解することで、
製品やサービスの価格設定においても
戦略的な判断が可能になります。
例えば、価格を「10円」引き上げるた場合に
どれくらいの利益が生まれるのかや、
競合他社との価格競争の際にも、
どこまでなら下げても「利益」がでるのかなどを
計算できます。
3. コストの管理
損益分岐点を基に、固定費や変動費の管理が行いやすくなります。
コスト削減のための施策を講じる際、
「どの費用を削減」すれば損益分岐点を下げられるかを
シミュレーションすることができます。
これにより、効果的で根拠を持った経費削減が可能になり
企業の成長の妨げになるような経費削減を回避することが可能になります。
4. 売上のシミュレーション
損益分岐点を用いて、異なる売上シナリオを
シミュレーションすることができます。
例えば、売上が10%増加した場合や、逆に5%減少した場合や
仕入れ値を@1円下げた場合、家賃を10%下げたらなど
様々な場面を想定した利益状況を予測が可能になります。
5. 投資判断
新規事業や新製品の導入を検討する際、
損益分岐点を計算することで、
その事業がどの程度の売上を必要とするかを把握できます。
これにより、投資の妥当性を評価し、
投資リスクを最小限に抑えることができます。
6. その他
現在の売上高と損益分岐点売上高を比べることにより
あとどれくらいまで売上が下がっても赤字にならないかや
企業の安全性を示す数値の1つとして「安全余裕率」も
はじき出すことができます。
これらは、企業の営業活動、ようは「売上高」が
赤字になるまでどの程度余裕があるかを示しています。
(利益率を変えない。目標売上高達成のための
値引き販売はしない前提の話です)
また、「目標利益」を達成するための売上高の設定も可能です。
長期の視点で計画を立てる際、
現金の出入りは、不確実性が高いと言えますので
中・長期の計画策定には、こちらの方が適していると言えます。
収支分岐点と損益分岐点を活用した経営戦略
収支分岐点と損益分岐点は、
それぞれ単独で活用するだけでなく、
組み合わせて分析することで、より効果的な経営判断が可能になります。
明確な違いは「現金ベース」か「利益ベース」なのかであり
双方とも、実際の活用方法に大きな差異はみつかりません。
よって例えば、新規事業を立ち上げる場合、
損益分岐点分析で長期的な収益性を評価すると同時に、
収支分岐点分析で短期的な資金繰りの
安全性も確認する必要があります。
また、既存事業においても、
損益分岐点を下げるためのコスト削減や販売価格の見直しを行いながら、
収支分岐点を意識した資金管理を行うことで、
安定した経営基盤を築くことができます。
それぞれの指標の特徴を理解し、
適切に活用することで、企業は収益性と安全性を
両立させた経営を実現することができます。
兄弟(本物の兄弟です)で1つの「目標?」見つめてます
2025.01.24

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
収支分岐点売上高と損益分岐点売上高の違い
収支分岐点売上高と損益分岐点売上高は、
どちらも企業の経営において重要な指標ですが、
残念ながら、文字を見ただけで
この先を読みたくなくなりますよね。
わかります。その気持ち。
web上には、検索すれば、説明がたくさん出てきます。
計算式も、簡便なものから、正式(複雑)なものまで
たくさん出てきます。
「こんなもん、いちいち、計算できるかい」と
思われた方のために、士業ではないからこそ書ける説明を書きます。
さらに、計算式ではない
「ブロックパズル」を使った算出方法まで公開します。
このブロックパズルなら、難しい計算なんかしなくても
「誰でも」必要な数字を出せるようになりますから
期待してください!
まず、大前提として
会社活動にかかる「費用」を
「固定費」と「変動費」に分けて下さい。
「固定費」や「変動費」ってなに?という方
以前のブログで何回も書いていますので
ご参照ください。
【決算書が劇的に変わる!】中小企業経営者必見!「生きた数字」で黒字経営へ! – (有)佐藤保険事務所
1. 定義
・ 収支分岐点売上高
収支分岐点売上高とは、企業の収支がプラスマイナスゼロになる売上高を指します。
つまり、全ての費用を回収できる売上高です。
全ての費用とは「固定費」「変動費」
それと、今回使う数字として銀行への「借金の返済額」
これも、確認しましょう。
あと、可能な限り「減価償却費」も決算書から拾っておきましょう。
もし、ここまでで既に、つまづいてしまった方は
私たちのような専門家の力をかりましょう。
一生ものの知識ですから、必ず、算出できるようにしましょう。
話を戻します。
収支分岐点売上高とは
「企業存続に最低限必要な売上高」と言えます。
事業活動を続けるのに必要な
人件費や家賃や仕入れ代金、そして、銀行への返済に
必要な金額です。
当然、月の売上は上下しますから
毎月、必要な売上高は変わります。
ある程度の現金を持っていて
月々の銀行への返済に支障がない場合は
年単位で必要な売上高を算出し、12で割ると
1か月平均の金額がわかります。
どうですか?
この数字「収支分岐点売上高」知りたくありませんか?
算出された売上高を「最低売上目標額」とし
超えたら、「枕を高くして眠る」
もう、心も体も会社も「健康経営」ですよね。
・ 損益分岐点売上高
こっちの言葉の方が聞いたことあるかなと思います。
損益分岐点売上高とは、企業が利益を「出し始める」売上高を指します。
要は、「この売上高を超えれば、それ以降の売り上げは
仕入れ代金(変動費)を差し引いた金額が全て「経常利益」
(プロや士業の方、細かなツッコミはしないでね)
ということになる大切な分岐点となる数字です。
どうですか?
知りたい数字だと思いませんか?
その目標数字を超えると「ウハウハ」状態になれる数字ですよ。
「こんな数字、必要ない」なんて経営者は、多分いないはずです。
「ウハウハになれる数字」だけですと
私が疑われそうですので、少しだけカッコよく言うと
「固定費をカバーできる売上高」ということになります。
2. 収支分岐点売上高と損益分岐点売上高の計算式
収支分岐点売上高
= (固定費 + 借入金返済額-減価償却費) ÷(1-法人税率)÷ 限界利益率
「・・・・・・・」
ここで、せっかくのブログ読者は、右上の「×」で
このページ閉じますよね。
なので、あえて「限界利益率」の解説はしません。
というよりも、ここで「誰でもわかるブロックパズル」
の登場です。
残念ながら、このページにExcelを張り付ける方法が
わかりませんので、以前と同じ手を使わせていただきます。(写真です)
この図形を使うと、難しいことぬきに
収支分岐点売上高が、誰でも簡単に出せるはずです。
使い方は、経営計画策定の基本ともいえる「逆算」です。
図形の一番右の「借入金返済額」からスタートです。
月々もしくは年間で銀行にいくら返しているか計算してください。
更に精度を高めたい、もしくは「多額の資産計上している生命保険」に
契約しているのなら、「生命保険の資産計上分」も
ここに入れてください。
プロの生命保険プラナーなら、契約時の設計書や決算書があれば
すぐに答えてくれますので聞いてみてください。
ここで、1つだけ「コツ」みたいなものをお伝えします。
それは
「万円単位程度の精度で数字を捉える」です。
数千円の数字のズレでは、通常の会社は倒産しません。
逆に慣れる前に、細かすぎる計算まですると
挫折してしまう確率が高まります。
慣れるまでは、「程よいゆるさ」でいきましょう。
(数字は四捨五入せずに、全て「切り上げ」しましょう)
(見本のものは、1000円単位となっておりますが気にせずに)
一番右の数字が埋まったら、そこから
減価償却費を引きます。
そうすると、絶対に稼がなくてはいけない「目標利益」が、わかります。
厳しめの計算をする場合は、減価償却費を勘案しないのも、お勧めです。
次に2つ目のブロックに行きます。
1つめの「最低目標利益」を「税引き故利益」に、そのままスライドします。
その金額に「法人税30%分」を足してやります。
計算式は 20万÷(1-0.3)≒28.6万円
法人税 28.6-20=8.6万円
これが「税引き前利益」となります。
3つ目のステップ
税引き前利益を一番左の「利益」にスライドします。
その金額に「固定費」をプラス
そうすると「限界利益」がでます。
この際、「限界利益ってなに?」の疑問は捨てましょう。
(写真の中の図形では限界利益と書いています。
専門家からのツッコミを減らすためだけです)
経営者や経営にとって必要な捉え方で言えば
「限界利益」=「粗利」と考えてください。
税理士などになるわけではない方は、これで十分。
いよいよ、最後の計算です。
先ほど出した「粗利」を「粗利率」で割り返してあげます。
昨年の決算書から売上を見つけてください。
あとは、簡単
粗利率は、78.6÷157.2=0.5
つまり、粗利率は50%
粗利率が出たら、今年度、最低必要な売上高を出すために
78.6÷0.5(50%)=157.2万円
「158万円」
これが今年度必要な「収支分岐点売上高」です。
言い換えます!
今年度で会社を終わりにしない「最低限の売上高」です。
で、ほとんどの情報はこれでおしまい。
こんな時代ですから、もっと実践的にします!
どう考えても、前年度より今年度の方が
変動費、いわゆる「仕入れ値」や「原価」て上がりそうですよね?
上げたいのは、やまやまですが「人件費」は前年並み。
これが多くの中小企業の現状だと思います。
そこで、例えば変動費が「10%アップ」し
60%と予測するなら
78.6÷0.4(40%)=196.5万円
「197万円」
このように調整してあげましょう。
目まぐるしく変わる現状を踏まえた
計算や計画を立てることにより
より現実の経営に役立つ数字になります。
次に
損益分岐点売上高
= 固定費 ÷ (1- 変動費率)
ここまで、読んでいただいた方々なら
この計算式は簡単ですよね。
(1- 変動費率)とは、
逆に考えれば「限界利益率」
私のページで言えば「粗利率」のことです。
先ほどの収支分岐点売上高を出す際に
既に出している数値ですので、当てはめればいいだけです。
書き直します
損益分岐点売上高
=固定費÷粗利率
ここまで書くと、専門家の方からツッコミが来そうですが
まずは、スタートを切るのが大切ですから
最初は、これでいいと思います。
慣れてきたら、徐々に精度を上げていきましょう。
でも、もっと簡単に求める方法があれます!
「web上に、たくさん計算ソフトあります」
ですから、計算式に対しての詳しい説明はしません。
信頼できる計算ソフトを使ってください!
いかがでしたか。
「役に立ちそうだな」という感覚を持ってもらえましたか?
次回は、事業を進めていくうえで
「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」を
どのように、いかせばいいのかをお伝えします。
今回のように、極力、専門用語を排除してお伝えします。
「だんだん見えてくる~」
「帰らない。まだ遊びたい。」こうやって「籠城」します
(熊に食われるぞーおい!)
2025.01.17

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
岡田武史氏の番組より
前回の続きです。
今治にサッカースタジアムを
今治には、サッカー専用スタジアムがあります。
総工費約40億円
現在の今治に投資してくれる企業はなく
行政からの援助もない中、岡田氏は孤軍奮闘。
自身でも「絶対無理だろう」と思ったそうです。
しかし、スタジアムが担う役割を
都会などで、心が弱ってしまった人が人間性を取り戻せる場所
ただ朽ちていくコンクリートの塊ではない
どんどん緑豊かになり、地元の人の、心のよりどころになる
里山のような場所
と位置づけ、その熱い思いをストーリーとして人々に伝え
その結果として、特定の企業や行政が中心となって建設された
ようなものではない、多くの人たちの手によるスタジアムを
完成させました。
そのせいでしょうか。
スタジアムの雰囲気は、とても暖かいそうです。
この行動力はどこから出てくるのか
ジョホールバルで遺伝子にスイッチが入り、
その後の人生を大きく変えた、岡田氏。
FC今治のオーナー就任10周年の際に
スタジアムに集まった人々に、こう挨拶をなされました。
「僕を信じて、集まってくれた社員・スタッフ
そして、信じて支援してくれた人たち、
この人たちを絶対に裏切らない。
強いチームになって、支援してくれた人、信じてくれた人に
喜んでもらいたい」
この10年、この想いだけでやってきたそうです。
その上で
「信じてくれた人の笑顔をみていると
ほんと、頑張ってよかったなと思う。
それが次への活力になる。
人て、自分の為に、こんなバカみたいに頑張れない。
多くの人に力を貰って、頑張れる」
と話していました。
ほんとに、その通りだなと思います。
自分のためだけではなく、「だれかのため」となると
「もう少し頑張ろう」てなれますよね。
私で言えば
「家族のため」「社員のため」「お客様のため」
「函館のため」「北海道のため」「日本のため」
ん~なにか、ワクワクと共に、力が湧いてきます!
これから時代は「トライ」が必要
これからの時代に対し岡田氏は、ある危機感を持っているそうです。
「今までの、ロールモデルが通用しない。
そのため、以前の成功体験が通用しない時代」となっているため
「とにかく、まずは、やってみる」
「ダメだったら、戻って、再びチャレンジする」
そういう体力や精神力や行動力が
今まで以上に、必要となる。
これまでの日本は、失敗が許されない社会だったため
「失敗しないこと」に注力した教育や育成でした。
しかし、先人の成功を真似ても、うまくいかないことが
増々増えていく世の中になってしまったわけですから
「トライ アンド エラー」「トライ アンド ラーニング」を
繰り返して前に進んでいくしかないのです。
この考え方は、「社員教育」においても重要だと思います。
市場は、急速に縮小、高齢化していきますし
変化のスピードは、すでに「マウスイヤー」の速度。
昨日まで売れていてものが、SNSなどの発信により
今日は全く売れないなんて、珍しいことではありません。
となると、勝つために最低限すべきことは「トライ」となります。
結果がエラーなら、そこからラーニングする。
この行動を、スピード感と諦めない情熱をもって繰り返すしか
ないのではないでしょうか。
中小企業は、社長が変われば、会社が変わります。
裏を返せば、社長が「現在地」に座っていたら
会社は変わらないし、時代の流れが猛スピードで進む以上
「現在地」にいることは、「後退」を意味します。
最後に、FC今治の「プロミス」(行動指針)をご紹介します。
「遠い夢を追い、近くの目標を見つめ、今できることに全力を尽くす」
まさに、「ビジョン ミッション バリュー」そのものですね。
中小企業の経営者の皆さん! 一緒に頑張りましょう!
私も、経営者のよき右腕として、さらに頑張っていきます!
どちら様? 変化しすぎだろ!
2025.01.16

先日、NHKの番組で、
元サッカー日本代表監督 現J2 FC今治のオーナーである
岡田武史氏の現地点までの歩みを本人のインタビューを中心に
放送していた。
それを見て、野球の街「今治」にサッカーチームFC今治を根付かせ
更に発展させていこうという姿は
私たち事業家にとっても、大変役に立ち、見習うべき事柄が
たくさんあるなと思い、ここに、ご紹介したいと思う。
私は、幼いころからサッカーを10年以上の間やってきた。
私が、始めたころは、みんな野球ばかりで
私のサッカーの練習相手になってくれる人は誰もいなかった。
中学・高校と市内の大会を制したのは、今でもうれしい思い出である。
「遺伝子にスイッチを入れる」
岡田さんも、野球の街「今治」で、はじめは、とても苦労なされたようです。
しかし、諦めずにここまで来た原点は、
ワールドカップアジア予選で急遽監督となり
出場権をかけたあの、「ジョホールバルでのイラン戦」
の時にあったようです。
吐き気がするようなプレッシャーの中、こう思ったそうです。
「俺は、明日急に名将にはなれない。今持っている全ての力を出し切る。
それで負けたら、謝るしかない。しかし、悪いのは自分ではなく
俺を選んだ協会のお偉いさんだ」
このように開き直った瞬間に
「遺伝子にスイッチが入った」そうです。
これが、現在の岡田さんの原点だそうです。
正直私は、「ガツン」と頭を殴られように感じました。
私が「何かを変えよう」「そのために、こう行動しよう」
としても、なかなか動けない、壁にぶつかると止まってしまう
変わることへのチャレンジを躊躇するのは
『「遺伝子レベル」でスイッチを入れてないから』
こう気づかされました。
岡田さんは現在、今治で学校を設立したそうですが
ここでも、子供たちの遺伝子にスイッチを入れる教育をなさっています。
「安心・安全」な「ぬるま湯のような世界」にしかいないと
「遺伝子にスイッチが入らない」
そのため「お遍路」をチームを作り生徒にさせているそうです。
「チームのみんなが、仲がいいわけでもないし、気が合うわけでもない
しかし、それでもみんなで協力し、1つの目標に向かい力を合わせる」
そんな体験をさせているそうです。
ここにも、私たちの経営する会社にも通ずるものを感じます。
「なぜ、お客様はサッカーを見に来ているのか」
~お客様の「インサイト」を考え抜く~
「今治で、サッカーだなんて、だれが見に行くんじゃ」
こんな状態からスタートしたそうです。
ましてや、ワールドカップでも指揮を執った有名人。
「どうせ、ちょろっとなんかやって、すぐに帰るだろう」
と思われていたそうです。
ある時、FC今治の試合をスタジアムで見た時、
約2000人のサポーターを見て
「サッカーが好きでここに見に来ている人はどれくらいいるのだろう?」
と社員に話しかけた時に
「せいぜい200人程度しかいないだろう。
残りの人は、街中歩いてても、誰にも会わない。
でも、あのスタジアムに行けば、何か「ワクワク」する。
そして、新たなつながり、きずな、出会いがある。
そう感じるからこそ、来てくださっている。
僕らが普段口にしている、「うちのチーム強いですよ。
サッカーて楽しいですよ」では、だめだ」と気づき
「スタジアムビジョン」を策定したそうです。
「そこにいる全ての人たちが、心震える感動
心躍るワクワク感、心温まる絆ができる、夢スタジアム」
これに合致することは何でもやると決め
社員一丸となって進んで行きました。
サッカークラブですから、売っているのは「サッカー」
もしくは、その勝利や結果のはずです。
しかしそれが、お客様の「インサイト」ではないことを理解し
上記のような「スタジアムビジョン」を作ったそうです。
私たちのビジネスに落とし込んでみましょう。
例えば「花屋さん」
お客様のインサイトを考えると
少なくとも、花屋さんは
「花を売る」ことが仕事ではないことがわかります。
花を買う人は、その花に様々な想いや
もしかしたら言葉まで載せて送っているのではないでしょうか。
自分のために買う人だって、その花から得られる
癒しや、潤いを求めているのではないでしょうか。
つまり花屋さんは、「花」という物体を通して
感謝や感動や癒しや悲しみなどの人間がもつ「心」を
世の中に伝えている仕事なのです。
この部分を、自分の会社や仕事に落とし込んで出できたものが
「ビジョン」や「ミッション」や「理念」です。
「ミッションやビジョンで飯が食えるか!」よく聞きます。
しかし、ミッションやビジョンこそが判断の基準であり、
行動指針であり、会社の存在価値の根源なのです。
続きは、次回のブログにしたいと思います。
とうちゃん、サッカー絡むと「熱いね」
2025.01.10

本日も、ブログへのご訪問ありがとうございます!
「日本中の中小企業を元気にする」
「お金に困らない会社経営を目指す」
この言葉を胸に
「中小企業を全力応援」していきます!
それでは、スタート!
社長として、あなたは日々様々な課題に直面していることでしょう。
実際に何人もの社長にお話しをお聞きすると
資金繰り、売上、採用、成長戦略、財務の見える化…など
どれも重要な課題ですが、いわゆる「各論」がほとんどです。
しかし、残念ながら「各論」を一つ一つ潰して行っても
「モグラ叩き」のごとく、
解決しては新たな問題が発生を繰り返すことになってしまいます。
確かに「売上は全てを覆い隠す」という言葉はありますが
重要なのは、これらの課題の根底にある「真因」を見抜き、
中長期的な視点で解決に取り組むことです。
企業の未来を左右する重要な要素「理念浸透」
『「企業理念」や「ミッション・ビジョン・バリュー」を
教えてください』とお聞きすると
結構な数の経営者が「・・・」となってしまいます。
しかし、「そんなのありません」「それがどうしたというの」と
おっしゃる経営者も、今まで1人もいませんでした。
言葉が出てこない原因は、どこにあるのだろうかと
いつも考えさせられます。
私なりに、その原因を考えてみました。
1. 経営者自身が理念浸透の重要性を腹落ちしておらず、本気で取り組んでいない
2. 社員が日々の行動に落とし込めるほど、理念が具体的になっていない
3. そもそも、理念やミッションを常日頃から口にしていない
私の経験上からの意見ですので「違う」という方は、ご勘弁を。
また、「立場」でいうのなら「2代目経営者」の口から
出てくることは、少ないと思います。
特に、社長就任間もないころは、言葉が出てこないことが多いです。
更に言うと、先代と「親子関係」の方が
スルッと言葉が出てこないことが多いかもしれません。
親子間で事業承継なさった方、
よかったら、「理念やミッションは何だ」と聞いてみて下さい。
もちろん逆質問されることを覚悟してくださいね。
何を隠そう、私も2代目(個人事業主時代も含めると3代目)
恥ずかしながら、先代(父親)から理念やミッションなんて
聞いたことはありませんでしたし、
壁に「いい言葉」が貼ってありましたが
どれが先代の想いなのか、わかりませんでした。
もちろん、聞いたこともありませんでした。
これを「甘え」と言われれば、そうかもしれません。
しかし、このような現象は間違いなく
「双方が甘えている」と私は思います。
そうです。
「言わなくても、わかる(伝わる)だろう」
「どこか、恥ずかしいような・・・」
こんな感じ、ありませんか?
こういったことが「理念の浸透」の妨げとなっている一因にあり、
結局は、理念やミッションが「絵に描いた餅」となってしまい
会社の成長エンジンが上手く回らない根本原因となっていると思います。
では、具体的にどのようなことを進めていけばよいのか
自戒の念も含めて、普段私が現場で行なっていることを
ご紹介いたします。
昨年の3月に先代が亡くなったことをきっかけに
私の中で渦巻いた不安みたいなものに対して
どう解決の道筋をつけたのかを書いていきます。
1. 経営者自身が理念の重要性を腹落ちしておらず、本気で取り組んでいない
こんなこと言うと生意気に聞こえるかもしれませんが
「こうなりたい」「こうありたい」「ここに(目標やゴール)行くんだ」
理念やビジョンを平たく言えば、
こんな感じではないでしょうか?
カッコいい言葉じゃなくてもいいんです。
こんなところから、スタートしてみましょう。
その上で、出てきた言葉を「誰かに」ぶつけてみてください。
可能であれば、私たち「キャッシュフローコーチ」のように
「壁打ちの壁」となり、社長の頭の整理を手伝ってくれる
人間を探してください。
ある時突然「あ!」と電撃的に「カッコいい言葉」が
みつかるはずです。
ここまでくれば、十分に腹落ちもしているはずですし
あとは体に浸み込ませるつもりで毎日「意識」すれば
行動や判断基準にも、一本筋が通るようになるはずです。
経験上、私が壁となり、一緒に言語化する作業を
月1回行うと、3か月程度の時間がかかると思います。
2. 社員が日々の行動に落とし込めるほど、理念が具体的になっていない
社員さんの日々の行動指針となるためには
当然ですが、社員さんに理解、いや、覚えてもらっていなければなりません。
だからこそ、カッコいい言葉や難しい言葉は避けるべきです。
よく、朝礼の際に、みんなで復唱なんてことありますが
まずは、社長が常に1本筋の通った言動を見せることが大切です。
その上で、社員さん一人一人に、ご自身の想いを伝える行動が
必要になります。
残念ながら「根性や気合」という時代ではない以上
折を見て、少しづづ、回数を多く「夢」を語るべきです。
その夢の実現のために、「この会社は、こう進むんだ」と
話しかけてみてください。
この部分は、社員数にもよりますが
「年単位」の時間が必要になります。
社長から社員へのニュースレターの活用などにより
可能な限り早く浸透させる工夫も必要です。
3. そもそも、理念やミッションを常日頃から口にしていない
アメリカを代表する企業である
「GE」でCEOを務めたジャック・ウェルチ氏も
「経営者の役割というのは、ミッションやビジョンを、
吐きそうになるくらい言い続けることなのだ 」と言っていたそうです。
すさまじい労力が必要に感じますが、
大丈夫です。永遠に言い続けることはありません。
あなたの会社の社員さんなら、1~2年のうちに
自分の行動指針や判断基準として受け止め
日々「自発的に」動き始めるはずです。
企業の成長はもちろん人事戦略にも
理念は全社員の羅針盤となり、自律的な行動と成長を促進します。
その結果、社員の自信と定着率が向上し、
企業の成長へと繋がる好循環が生まれます。
そして、理念浸透を加速させるためには、
人事戦略との連携が欠かせません。
たとえば、採用の段階では「共に未来を創造していく仲間」を
見つけ出すことにつながりますし
目的や目標がみんな一緒という組織になれば
「人財」の定着率も向上します。
評価・登用においても、理念に基づいた評価基準を明確化することで、
社員一人ひとりの成長を促し、
理念に基づいた行動を強化していくことができます。
いかがでしたか。
「理念で飯は食えません」が、理念がなければ組織は成り立ちません。
本年は「理念作成・浸透」を経営の最重要課題に据え、
人事戦略と連動した取り組みを強化してみてはいかがでしょうか。
それが、変化の激しい時代を生き抜き、
持続的な成長を遂げるための、確固たる土台となるはずです。
「何があってブレないぞ!動くもんか!」
(いいから、帰るよ!)
2025.01.07

さぁ!本日も「日本中の中小企業を元気にする」
ミッション達成に向けて
一生懸命書きます。
では、スタート!
「会社で契約している生命保険、解約しようか迷っている…」
3月の決算に向けて、そろそろ考える時期に突入してきます。
生命保険の販売サイドも「作戦会議開始」でしょうか。
会社契約の生命保険は本来、会社の財務状況の確認はもちろん
社長の夢やビジョンや計画に即した設計が必要となりますが
残念ながら、販売サイドにそこまでの能力が備わっているのかは
はなはだ疑問です。
とはいえ、世の中には「法人契約」と言われる生命保険は
たくさん存在しています。
入口(契約時)の時に多い悩みは「保険料」
出口(解約時)の時に多い悩みは「解約返戻金」
会社で契約した生命保険に対する悩みの多くは
この部分かと思います。
しかし、「ちょっと待ってください!」
契約を解約してしまう前に、
「解約以外の賢い活用法」があることをご存知ですか?
解約は最後の手段。保険をもっと戦略的に活用することにより、
会社の財務状況を改善したり、
社長の夢や目標へ近づくことが可能になります。
このブログを読み、一度立ち止まって考えてみて下さい。
法人契約の生命保険に対する考え方
まずは、大前提としての話です。
一昔前まで「節税になる」と人気だった「損金タイプの生命保険」
しかし、実際には「節税」になっているわけではなく
あくまで「利益の先延ばし」になっているだけということを
確認しておきましょう。
この話をすると「赤字とぶつければ節税になる」と話す専門家も
いますが、そもそも、赤字の時を考えるのならば
損金タイプの生命保険を契約してはいけません。
赤字ですから、税金を納める必要がないので
契約時に渡される設計書の通りの節税効果はありません。
ましてや、赤字なのに外部に
「キャッシュアウト」している場合ではないはずです。
また、昨今は「保障がついている投資保険」が発売されていますが
このような保険自体が良い悪いではなく
経営者として会社のお金を「本業以外の投資」に使うのは
そもそも論として「アウト」です。
考えてみてください。
あなたが銀行員だとして、そのようなお金の使い方をしている経営者に
お金を貸したいと思いますか?
私なら、貸しません。「貸したお金が何に使われるかわからない」
ということは、「返してもらえるかわからない」
ということになってしまいますから。
もちろん一方で「契約すべき生命保険」も存在しています。
どこの生命保険会社でも販売しています。
「他人や家族に迷惑を掛けない」
これこそが、経営者として必ず契約すべき生命保険です。
説得力ある根拠の元に提案ができる「生命保険募集人」を探しましょう。
いかがですか?
「たかが保険」ですが、見る人が見れば
人柄まで透けて見えるものなのです。
解約以外の賢い活用法
1. 保険料支払猶予期間を上手に使いキャッシュフローを改善
まず、法人契約の生命保険は「決算月」に契約しましょう。
支払い方法は、「振込」を選択です。
その上で、「保険料支払い猶予期間」を上手に活用しましょう。
「支払い猶予期間」とは、読んで字のごとく
支払いを猶予してもらえる期間のことです。
保険会社や契約内容によって異なることがあるかもしれませんが
概ね「最大で2か月間」猶予期間が設けられています。
この制度の使い方ですが、
「3月決算」で「保険料支払日も3月」の場合
「今期は赤字」ならば、3月の保険料支払いをやめます。
そうするだけで、決算書が「赤字」から「黒字」へ変わることも
ありえますし、少なくとも赤字幅は小さくなります。
当然、銀行融資や信用取引などに対しても
良い効果が生まれます。
また、「半分損金・半分資産」の契約なら
資産計上分の現金が手元から出ていきませんので
キャッシュフローにも良い影響があります。
保険料は、決算が終わった4月か5月に支払いましょう。
2. 「失効」を活用して、上手に資金コントロール
生命保険には「失効」という制度があります。
失効とは、保険契約を解約せずに、保険の効力を一時的に停止する方法のこと。
これにより、「最大で3年間」解約を先延ばしすることができます。
ただし、失効中は保険の保障機能が停止するため、注意が必要です。
つまり「死亡保障はなくなる」ということです。
この制度の上手な使い方は、たくさんありますが
一言で言うと
「当座の資金需要がない時に保険の現金化を先延ばしできる」
と言えます。
予定より、勇退時期が伸びた時や予定の設備投資の延期など
様々な場面で活用することができます。
ただし、ご注意いただきたいところがあります。
この制度は、恐らく、いや確実にあと数年しか使えません。
金融庁が目を付けましたし、保険会社によっては来年から
「失効は、即時強制解約とする」みたいなこと言っています。
いずれにしても、常に情報アンテナを高く張っているような
「生命保険募集人」とのお付き合いが肝要かと思います。
3. 緊急時には「契約者貸付制度」で資金調達
「今すぐ資金が必要だ!」
そんな緊急時には、「契約者貸付制度」を利用しましょう。
これは、解約返戻金の7~8割程度を保険会社から借りることができる制度です。
無審査で、スピーディーに融資を受けられますし
自社の積み立てたお金を現金化しているだけですから
最悪、返済しなくてもよいこともあります。
ただし、掛け捨てタイプの生命保険など、
解約返戻金が少ない保険には利用できない場合があります。
「自分の会社の保険で、どの制度が使えるの?」
そう思った方は、保険証券や決算書を確認してみましょう。
「解約返戻金の推移」や「保険積立金」といった項目があれば、
いわゆる「貯金」となっている部分の有無や
おおよその金額の目安がわかります。
もちろん、保険会社に直接問い合わせるのが一番確実です。
信頼できる専門家との連携を
今回ご紹介した内容は、あくまで一般的な情報です。
保険の契約内容や保険会社によって
使える方法が異なりますし
その時の自社の状況によって最適な方法は異なります。
自社の置かれている財務内容やその時の状況を把握している
信頼できる士業や保険募集人と連携し、
あなたのビジネスに最適なアドバイスや情報を提供してもらいましょう。
特に、最近では税務当局もこれらのスキームを厳しくチェックしています。
安易な情報に飛びつかず、必ず専門家の意見を聞くようにしてください。
いかがでしたか。
本日は生命保険の賢い使い方の一例をご紹介しました。
生命保険は「個人」「法人」を問わず
「そこから先の夢やライフプラン」に沿ったものを契約しましょう。
「なんとなく」や「付き合いで」などの理由で契約していた
バブリーな時代は、とっくに終わっています。
「あなた亡き後」や「あなたの会社の大切なお金」を託す。
生命保険とは、それくらい大切な「人生や社会の部品」です。
たまには、まじめな顔することもあります!
2025.01.06

今年も、「日本中の中小企業を元気にする」
「お金に困らない会社経営を目指す」
これを基本に「中小企業を全力応援」していきます!
皆様、よろしくお願いします!
さて、新年の1発目のブログは
【儲けたお金はどこへ消えた?私は、こうやってお金を貯めました!】
と題して、私自身の実際の話を含め
会社のお金が増えた理由と対策を書いていきます。
「財務の素人」の状態で先代から会社を引き継いだ私が
どこを意識し、具体的に何をしたのか。その結果は?
までを含めて、ご紹介します。
「そのまま」「誰でも」「今日から」できることばかりです。
優秀な業績ではないので、恥ずかしい部分はありますが
理論やテクニックではない「真実」の話です。
では、スタート!
皆さん、会社の数字管理、どうされていますか?
「毎月、きちんと数字を見ています!」
先日、ある社長がおっしゃっていました。
具体的に何を見ていたかというと、「毎月の売上高」でした。
悪いとは言いませんが、正直「売上や利益」を見ていても
会社にお金は貯まりません!!!
では、何を見るのか?
ズバリ「通帳残高」
少なくとも私はそうやっていました。
私は、どちらかというと「ずぼら」でしたので
「毎日や毎週、手帳に書き出す」みたいなことは
やっていませんでしたが、
少なくとも「前月の残高」と「今月の残高」を比べていました。
何故、通帳を見るようになったのかというと
私が会社を引き継いだ時点の現金残高が
「眠れないほど、少なかったから」です。
最も少ない月だと、売上の1か月分しかありませんでした。
3年後の現在は、その当時と比べ約2.5倍の金額になっています。
その間、恥ずかしい話ですが売上は増減はあるものの
「ほぼ一緒か、右肩下がりの傾向」ですので
売上や利益が増えたからお金が増えたわけではありません。
また、何か経費を節減したわけでもありません。
むしろ、人件費は以前より増えています。
なぜ預金残高を見るのか?
売上や利益だけを見ていても、
手元にお金がなければ事業は継続できません。
売上や利益が上がっていても、
設備投資でお金が出て行ったり
掛け取引での「サイト負け」などで運転資金が増えたりしても
お金は減ります。
つまり、現金の増減は会社に起きている変化や異常を表しているのです。
ここに「売上が好調なのに、現金が減っている」会社があります。
さて、その理由は何故でしょう?
理由は、たくさん考えられます。
1. 売上増に伴い、仕入れに使うお金が増えた
2. 新規顧客は増えたものの、同時に「サイト負け」も増えた
3. 売上を増えすために、新たな人材を雇った
4. 値上げしたももの、仕入れ値アップに追い付いていない
5. 販売促進のため、安売りや値下げをした
6. 新店舗出店のため借入が増え、その分返済額が増えた
きっと、まだまだ様々な理由があると思います。
決算書や試算表を前年や前月と比べることにより
これらの理由を探ることは可能ですが
現実的に、毎月そんなことにどれだけの時間がさけるでしょうか?
それに、決算書や試算表に出てこない数字もたくさんあります。
そのため、「気づいた時には資金ショート」なんてことも
十分考えられます。
(まさに、これが「黒字倒産」てやつですね)
一方、現金の増減はどうでしょうか?
現金が増減している原因はわかりませんが
「普段と違うことが発生している」ことは、誰にでもわかるはずです。
しかも、一目で。
そうなんです!だから通帳残高を見るのです。
「なんか、頭が痛い」 これが通帳で
「検査してみよう」 これが決算書や試算表
「大変です!脳の血管が!」これが原因
難しい決算書なんて読めなくても
会社経営に必要なシグナルは十分受け取れるはずです。
区切るスパンによって様々な見え方になる
私は、前月の残高と今月の残高を比較していましたが
切り口によっては、様々なことが見えてきます。
例えば
「月初と月末」なら、その月、もしくは2~3か月前の会社の状態が
わかるはずです。前年同月と比べると会社の成長度合いや
返済額の増減なども、少し調べればわかるはずです。
詳しくは書きませんが「借入本数が財務に与えるダメージ」にも
気づくかもしれません。
四半期や半期で比べると
売上に対する季節変動や販売に対するトレンドなんかも
読み取れるかもしれません。
少なくとも、そのような理由を探るきっかけにはなるでしょう。
1年前と比べると
お金がいくら増減したのかが当然わかります。
「増えた」ということは、経営が順調であり
新たな投資や費用に対して前向きになれるのではないでしょうか?
社長の夢や希望に近づいていることも実感できるはずです。
当然、破産からの距離も遠のいたことになります。
減ってしまったのなら、原因を探り
適切な対策を講じることで、資金繰りの悪化を防ぐことができます。
専門家の活用
現預金の残高の増減を見比べるだけで、
様々な効果があることを、ご理解いただけたと思います。
とはいえ、預金残高の増減理由の分析は、
自分一人で行うのはなかなか大変です。
そこで、専門家に相談してみるのも良いでしょう。
財務や経営改善に詳しい
公認会計士・税理士・中小企業診断士・コンサルタントなどを選びましょう。
その際には、単に節税対策や補助金対策などの依頼をするのではなく、
「儲けた利益はどこへ消えたのか?」
を一緒に考えてくれる専門家を選びましょう。
預金残高の推移やその理由を共有し、
今後の資金繰り計画や財務戦略について相談することで、
より効果的な経営改善を進めることができるはずです。
「儲けたお金はどこへ消えたのか?」
この問いに答えられるように、
毎月の預金残高とその増減理由をチェックする習慣を
身につけてみてはいかがでしょうか?
それが、健全な財務体質を構築し、
安定した経営を実現するための第一歩となるはずです。
「黒字体質?」 ちょっと違うな・・・
2024.12.26

年末年始休業日のお知らせ
平素は格別のお引き立てをいただき厚くお礼申し上げます。
弊社では、誠に勝手ながら下記日程にて年末年始休とさせていただきます。
■年末年始休業日
2024年12月28日(土)~2025年1月5日(日)
休業期間中にいただいたお問合せについては、
営業開始日1月6日(月)以降に順次回答させていただきます。
皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解の程お願い申し上げます。
緊急の場合は、当社代表電話へご連絡いただくと対応可能のものが
対応させていただきますが、どうしても対応できない場合もございます。
その際には
自動車の事故・故障の時は
0120-365-110 (24時間365日受付)
建物・家財などの事故の時は
0120-727-110 (24時間365日受付)
まで、ご連絡いただけるようお願い申し上げます。