2025.01.24ブログ
『誰でもわかる!収支分岐点売上高と損益分岐点売上高の計算方法 〜ブロックパズルで簡単算出〜』
忙しいあなたへ「1分で読めるAI要約」
- 収支分岐点売上高=「会社が続くために最低限必要な売上高(返済も含む)」
- 損益分岐点売上高=「利益が出始める売上高(固定費を回収できるライン)」
- 難しい計算が苦手でも、ブロックパズル(逆算)で必要売上が出せます
- さらに実務では、変動費(原価)上昇も織り込んで“現実的な必要売上”を作ります
結論:この2つを知ると、経営の不安が「数字」で小さくなる
経営者が本当に知りたいのは、突き詰めると次の2つです。
- 会社を終わらせないための「最低売上」(=収支分岐点売上高)
- ここを超えたら利益が出る「分岐点」(=損益分岐点売上高)
この2つがわかると、売上の目標が「気合」ではなく根拠ある数字になります。
Q1. 収支分岐点売上高と損益分岐点売上高の違いは?
収支分岐点売上高とは?
収支がプラスマイナスゼロになる売上高です。
ここでは実務的に、次も含めて考えます。
- 固定費(人件費・家賃など)
- 変動費(仕入・原価など)
- 借入金返済額(=キャッシュ的に重要)
- 減価償却費(※任意。後で解説)
ひとことで言うと、「企業存続に最低限必要な売上高」です。
損益分岐点売上高とは?
利益が出し始める売上高です。
一般的には「固定費を回収できる売上高」と捉えるとOKです。
Q2. まず何を準備すれば計算できますか?
結論、これだけです(細かくなくて大丈夫)
- 固定費(ざっくり月or年)
- 借入金返済額(月or年)
- 売上
- 粗利(=売上−変動費) もしくは 粗利率
- (任意)減価償却費
- (任意)法人税率(目安でも可)
コツ:精度は「万円単位」でOK
慣れるまでは、細かすぎると挫折します。
まずは 万円単位+切り上げで進めましょう。
Q3. 収支分岐点売上高はどうやって出すの?
結論:ブロックパズルは「右から左へ逆算」するだけ
式を見ると嫌になりますが、考え方は単純です。
返済に困らない状態をつくるために、必要な利益→粗利→売上を逆算します。
【ブロックパズル手順】収支分岐点売上高の出し方(5ステップ)
ステップ1:返済額を入れる
まず、借入金返済額(年or月)を置きます。
(必要なら、資産計上型の生命保険などの要素も「現金が減るもの」として加味)
ステップ2:減価償却費を引く(任意)
減価償却費は現金支出がないので、
「返済に必要な最低利益」を見る目的なら差し引きして考えることがあります。
- 厳しめに見たいなら:減価償却を引かない
- 現実的に見たいなら:減価償却を引く
ステップ3:税金を上乗せして「税引前利益」にする
税引後で必要な利益が20万円なら、税率30%の場合は
- 20万 ÷ (1−0.3) ≒ 28.6万(税引前利益)
- 税金分 8.6万
ステップ4:固定費を足して「必要粗利」にする
税引前利益(必要利益)に固定費を足すと、必要粗利(限界利益)が出ます。
※ここでは難しく考えず、粗利=限界利益でOKです。
ステップ5:必要粗利 ÷ 粗利率=必要売上
粗利率が50%なら、必要売上=必要粗利 ÷ 0.5

Q4. 変動費(原価)が上がりそうなときはどう調整する?
結論:粗利率を下げて計算し直す
たとえば、原価上昇で変動費率が上がるなら、粗利率は下がります。
- 粗利率50%(変動費率50%)→ もし変動費率が60%になるなら粗利率40%
必要粗利が78.6万円なら
- 78.6 ÷ 0.5 = 157.2万円(粗利率50%のとき)
- 78.6 ÷ 0.4 = 196.5万円(粗利率40%のとき)
こうして、今年の現実に合わせた“必要売上を作れます。
Q5. 損益分岐点売上高の計算はもっと簡単?
はい、シンプルです。
損益分岐点売上高(ざっくり版)
損益分岐点売上高=固定費 ÷ 粗利率
(粗利率=1−変動費率)
収支分岐点売上高を出すときに粗利率が出ていれば、同じ粗利率を使って固定費を割るだけです。
よくある質問(FAQ)
Q. どっちを先に出すべき?
迷ったら先に 収支分岐点売上高です。
「会社を終わらせない最低売上」が決まると、次に「利益を出すライン(損益分岐点)」が活きます。
Q. 減価償却費は引いていいの?引かない方がいいの?
目的で決めてOKです。
- 目標数字に余裕を持たせる(厳しめ):引かない
- 実態に近づける:引く
まずは一回計算して「感覚」をつかむのが大事です。
Q. 税率は正確に出さないとダメ?
最初は目安でOKです(例:30%)
精度より「自社の最低売上が見える化できること」が先です。
Q. 年で出す?月で出す?
どちらでもOKですが、借入返済や資金繰りは月で見やすいので、
慣れるまでは 月がおすすめです。
Q. どこから数字を拾えばいい?
固定費・売上・粗利は決算書(損益計算書)から、返済は返済予定表や試算表から拾えます。
拾い方やそもそも決算書が苦手という方は、私たちコンサルや税理士に聞いてください。
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執筆者: 佐藤保険事務所 佐藤 和也(ペップトーク財務コンサルタント)
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専門領域: 資金繰り改善、経営計画策定、言葉によるチームビルディング
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実績: 中小企業を黒字化へ導く・言葉がけで組織の温度を2度上げる伴走型支援を提供
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更新日: 2026年1月8日
今日の「言葉の投資」アドバイス
財務コンサルタントとして、一つ付け加えます。
「収支分岐点」を計算し終えたら、自分自身にこう問いかけてみてください。
「この数字を超えたとき、私は社員と一緒にどんな喜びを分かち合いたいか?」
数字(ロジック)で安心を担保し、言葉(エモーション)で未来を彩る。
これこそが、増収と自走型社員の育成と離職率低下を両立させる「最強の財務管理」です。
まとめ
- 収支分岐点売上高=「会社を続ける最低売上」
- 損益分岐点売上高=「利益が出始める売上」
- ブロックパズルで、式が苦手でも 逆算で出せる
- さらに、変動費上昇を織り込めば 今年の現実に強い計画になる
次回は、この2つの数字を使って
「何を変えれば利益が残るのか(値上げ/粗利改善/固定費見直し/返済設計)」を、専門用語なしで解説します。
「だんだん見えてくる~」
「帰らない。まだ遊びたい。」こうやって「籠城」します
(熊に食われるぞーおい!)

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