忙しいあなたへ「1分で読めるAI要約」
「債務超過=即倒産」ではありません。
債務超過とは、負債が資産を上回る状態ですが、会社が本当に行き詰まる決定的な要因は「現金が尽きること」です。
つまり、キャッシュフローが回っている限り、債務超過でも会社は存続できます。
たとえば居酒屋なら、売上は現金でもらい、仕入れは掛け払いにすれば、手元に現金が残り、事業を続けられます。
このように「現金の流れ」を途切れさせないことが重要です。
また、銀行融資がある場合も、債務超過になった瞬間に融資が止まるわけではありません。
銀行は「どこまで回収できるか」と「再生の可能性」を見ており、
再建できる見込みがあれば融資継続の余地があります。
そのために企業側がすべきことは、日頃からの信頼構築です。
決算書、月次試算表、資金繰り表などを適時に提出し、状況をオープンにすることで、
銀行は実態を把握しやすくなり、信頼も蓄積されます。
銀行員は損益計算書(P/L)だけでなく、貸借対照表(B/S)の資産部分を重視し、
「現預金の動き」「資産の質」「社長のお金の使い方」を見ています。
B/Sには、ムダな資産を抱えていないか、投資が経営に役立っているかといった「社長の性格」が表れます。
自分のお金であれ、借入金であれ、「やってはいけないお金の使い方」を避け、
事業の成長につながる投資をしているかどうかが、銀行が融資を続けるかを判断するポイントの一つです。
本文
「債務超過」「負債〇千万円」といった表現をニュースや記事でよく目にしますが、会社は債務超過になった時点で必ず倒産するのでしょうか?
実は、答えは「NO」です。債務超過であっても営業を続ける企業は多く存在しています。
今回は、その理由と、倒産を防ぐためのポイントを解説します。
債務超過と倒産の違い
債務超過とは、会社の負債が資産を上回っている状態です。しかし、これだけでは会社は倒産しません。
倒産の決定的な原因は「現金がなくなること」です。
現金の流れ(キャッシュフロー)が回っていれば、たとえ債務超過でも会社は存続できます。
例えば、居酒屋の例を挙げてみましょう。
お客様からは「現金」で支払いを受け、仕入れは「買掛(後払い)」で行えば、手元に現金が残ります。
このように、現金の流れを確保していれば、資金が尽きることなく事業を続けられるのです。
銀行との信頼関係が生き残りのカギ
銀行からの融資がある場合、債務超過に陥ったからといって、すぐに融資を引き上げられるわけではありません。
銀行は、融資したお金を最大限回収できるかどうかを考えます。
会社が再生できる可能性があるならば、銀行は融資を継続する可能性も高いのです。
ここで重要になるのは、企業が普段からどのように銀行と付き合っているかという点です。
会社の再建を信じてもらうための行動
債務超過の状態でも銀行から信頼されるためには、普段からの透明な情報提供が不可欠です。
決算書や月次の試算表、資金繰り表を適時提出することで、銀行は企業の実情を把握しやすくなります。
また、定期的に報告することで、信頼を積み重ねることが可能です。
さらに、企業側は損益計算書(P/L)ばかりに目が行きがちですが
銀行員は貸借対照表(B/S)の「資産」部分をよく見ています。
現預金の増減はもちろん、資産の状況
そして、社長のお金の使い方を見ています。
例えば、経営者が資産を堅実に使っているかどうか
利益に貢献しない資産はないかなど
B/Sには、「社長の性格」がでるものです。
「自分で稼いだお金」であろうと「銀行から借りたお金」であろうと
経営者には、「やってはいけないお金の使い方」が存在するのです。
経営に資するお金の使い方(投資)をしているかどうかは
銀行が融資を続けるかどうかを判断するポイントの1つです。
まとめ:債務超過でも倒産を避けるために
会社が債務超過になっても、現金の流れを適切に管理し、銀行との信頼関係を維持することは、
倒産のリスクを減らすうえで、大変重要です。
普段から経営の透明性を高め、銀行としっかりとしたコミュニケーションを取ることが、会社の存続につながるのです。
一生懸命、頑張ります