#ドンブリ経営 に関連するブログ
-
会社の「血流」を改善する3つの処方箋 ~「お金がない」を防ぐキャッシュフロー経営入門
2025.08.08
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
「売上は好調なのに、なぜか手元にお金が残らない」
「月末の支払いがいつも不安で、頭から離れない」
もし、あなたがそう感じているなら、
それは決算書の「利益」と、会社の「現金」の流れが一致していないからです。
会社の生命線ともいえるキャッシュフロー(現金の流れ)は、
営業、投資、財務の3つの活動がバランス良く循環してこそ、健全な状態を保てます。
この3つの流れを、それぞれ「呼吸」「筋肉増強」「循環」と捉え、
あなたの会社のお金がなぜ残らないのか、その原因と具体的な改善策を見ていきましょう。
1. 営業キャッシュフロー 「呼吸」を深くする
営業キャッシュフローは、本業でどれだけの現金を稼ぎ出したかを示すものです。
ここがマイナスということは、まさに「呼吸困難」の状態。
まずは、楽に息ができるように、お金の流れをスムーズにすることから始めましょう。
改善のヒント
1. 売掛金の回収を早める
取引先に「支払サイトの短縮」を交渉してみましょう。
「そんなこと無理だ」と思うかもしれません。
しかし、支払いを少しでも早くしてもらえれば、
その分、運転資金として借りているお金を減らせます。当然、利息の負担も軽くなります。
せっかく稼いだ利益が、銀行への利息で消えていくのはもったいないですよね。
そのお金は、もっと前向きなことに使いましょう。
また、高額な売掛金は分割請求も検討し、入金までのタイムラグを圧縮することで、資金繰りに余裕が生まれます。
2. 在庫を圧縮する
いつまでも売れない在庫は、思い切って「処分セール」で現金化しましょう。
そして、発注ロットを見直し、過剰な在庫を持たないように最適化することも重要です。
「年に一度の注文でも、在庫を切らせたくない」という話を聞きます。気持ちわかります。
しかし、その「年一回の注文」の時期を特定し、
その時期に合わせて在庫を確保するなどの工夫はできませんか?
在庫は「眠っているお金」です。お金が固定化されている状態は、資金繰りを圧迫します。
滞留在庫のことを「罪庫」と呼ぶこともあります。
この「罪庫」を解消することは、キャッシュフロー改善に直結します。
3. 仕入れ条件を改善する
仕入先に「支払サイトの延長」を交渉してみるのも一つの手です。
これも難しいと感じるかもしれません。
しかし、取引先にとっても、未回収になるよりはマシなはずです。
選択肢として捨てるべきではありません。
また、もし可能であれば、同業他社と共同で仕入れすることで、
交渉力が上がり、仕入れコストを下げられる可能性もあります。
4. 売上を上げる
これは言わずもがな。キャッシュフローを改善する最も直接的な方法です。
2. 投資キャッシュフロー 「成長の刃」を研ぐ
投資キャッシュフローは、会社の将来的な成長のために行う設備投資や不動産の売買などを示すものです。
リスクとリターンをしっかり見極め、確実に成果を出すことが重要です。
投資3原則
1.スモールテスト → 検証 → 拡大
まず小規模に導入し、成果を確認してから本投資へ向かうようにしましょう。
2.PBP(投資回収期間)を算定
借入金の返済期間や減価償却年数を超えるような投資は
「夢」ではなく「賭け」かもしれません。再検討が必要です。
3.眠れる資産をキャッシュ化
使っていない設備・不動産は売却を検討しましょう。
「いつか使うかも」「いつか値上がりするかも」
これも、その気持ちよくわかります。
しかし、1円も生んでいない資産を持つことは
会社経営として正しい状態ではありません。
3. 財務キャッシュフロー 「循環系」を整える
1. 資金の用途と期間を一致させる
設備投資には、その設備の耐用年数に応じた「長期融資」を、
短期的な運転資金には「短期融資」を使いましょう。
長期借入で運転資金を賄ってしまうと、月々の返済負担が増えてしまいます。
補足
本来は「短期資金は短期借入、設備資金は長期借入」が原則。
長期借入で運転資金を賄うこと自体が“悪”というより、
上記記述は、返済年限が用途より長すぎても短すぎても資金繰りを圧迫するという意味です。
2. 借入は「金額」ではなく「本数」に注意する
「多額の借金で経営破綻」というニュースをよく見ますが、
実は問題は「借入金の総額」だけではありません。
以下の例を見てみましょう。わかりやすさを重視するため
利息は考えないものとします。
借入金A:1200万円(10年返済、月々10万円)
5年後に残債600万円
5年間の返済後、追加で600万円を借り入れたとします
(新たな借入金B、10年返済、月々5万円)
借入総額は1200万円で変わりませんが、
月々の返済額は15万円に増えてしまいます。
(借入Aの返済分10万円と借入Bの返済分5万円)
更に返済期間も実質6.6年と短くなります。
(1200万円÷(15万円×12か月)=6.666年)
金利の低さだけに目を奪われ、無計画に借入を重ねると、
このように月々の返済額が増え、資金繰りが厳しくなることがあります。
銀行へ融資を申し込む際には「借入総額」や「金利の高低」ではなく
「月々の返済金額」と「返済期間」を確認することが大切です。
まとめ
営業CF=呼吸、投資CF=筋肉増強、財務CF=循環です。
「営業CFで生んだ余剰→投資CFへ→足りない分は財務CFで補う」
どれか一つでも滞れば、会社は酸欠や出血多量で倒れてしまいます。
資金難は「数字が苦手」から始まります。
そして、「数字を直視」した瞬間から改善は始まります。
今日から3つのキャッシュフローを診断し、「お金の調子」を整えましょう。
あなたの会社の血液は、きっと再び力強く巡り始め
筋肉質で、美しい経営体質へと変貌するはずです。
本文とは、全く関係ないですが、この兄弟
昨日6歳になりました。
-
生き残る会社の財務習慣:「バスタブ理論」と「現金>利益>売上の法則」1
2025.08.07
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
夏の暑さが続く中、またひとつ、私の商圏から会社が消えてしまいました。
運送業を営むその会社は、運賃問題、人手不足、就労時間の制限といった厳しい環境の中で、
奮闘していたはずです。詳しい経営破綻の理由はわかりませんが、非常に残念な思いです。
会社が破産に至る唯一の条件は、「資金ショート」です。
つまり、現金が底をついた時です。
それは「ある日突然」起こるように見えるかもしれませんが、
多くの場合、前兆があります。
仮に突然死だったとしても、その時がいつ来るかは、事前に把握できる場合が大半です。
今回は、会社の経営破綻を防ぐために、
最低限押さえておきたいキャッシュフロー経営のポイントをお伝えします。
この「最低限」を実践することは、決して難しくありません。
「やり方がわからない」という方は、
会計士や税理士、商工会議所、そして私たちのようなお金の専門家に、ぜひ相談してみてください。
1 最重要原則:売上よりも現金を優先する
まず、すべての経営者が腹に落とすべき大前提があります。
会社の財務を根本から改善するには、
①売上高 ②利益 ③現金
この「常識的」とも思える順番をひっくり返す必要があります。
会社にとって本当に大切なのは、この順番です。
1. 現金
2. 利益
3. 売上
「そんなことはわかっている」と多くの経営者は言います。
しかし、手元のお金が減り始めると、
真っ先に考えはじめるのは「どうやって売上を上げるか」ではないでしょうか。
売上を上げること自体は悪いことではありません。
しかし、問題は「順序」と「効果が現れるまでの時間」です。
バスタブの「栓」と「蛇口からの水」
会社の現金は、多くのケースで「年単位」の時間をかけて少しずつ減少していきます。
その間も売上はあったはずですし、
銀行からの融資や資産売却で現金が一時的にでも増えたりしていたはずです。
それにもかかわらず現金が減っていく状態は、
まさに「栓をしていないバスタブにお湯を入れている」のと同じです。
これではいつまで経ってもお湯はたまりません。
最初にやるべきことは、まず「バスタブの栓」をすることです。
この「栓」とは、経費削減や業務プロセスの見直し、在庫管理の適正化など、
自社の努力だけでコントロールできることです。
一方、「バスタブの蛇口から出る水」は、
売上増や資金の回収サイトの変更、銀行からの借入方法の見直しなど、
外部の理解や協力がなければ実現できないことを指します。
早く利益を生むためには、まず自社でできる「栓」をすることが不可欠です。
強靭な「生身の体」をつくる
利益を増やすための施策も、やはり「自社内」でできることの方がより効果的です。
なぜなら、一度会社の収益構造を見直して筋肉質な体質に改善すれば、
その状態は持続するからです。人間と違い、「リバウンド」は基本的にありません。
売上は「鎧」のようなものです。
鎧を着ている間は強く見えますが、ひとたび脱いでしまえば(=売上が停滞・下降すれば)、
その真の強さが試されます。
日頃から収益構造という「生身の体」を鍛えていなければ、
厳しい環境下で生き残ることは難しいでしょう。
まずは、社内でできることから着手し、会社の収益構造を鍛え上げること。
それが会社の未来を守るための第一歩なのです。
次回は、「3つのキャッシュフロー」の話から
より具体的な「打ち手」をご紹介します。
本を読めば書いてある話です。
しかし、本を読むのにかかる「数日間」を
ほんの「5分程度」で読めるようにします。
これも、効果が出るまでの「時短」の1つです。
-
「わからない」は最大のチャンス ~元・数字オンチ社長の告白~
2025.07.23
私は最近、右ひじに余計なカルシウムができ
そのせいで、少し負荷をかけると
右ひじから手先までが痛む。
二人の医師に診察してもらったのですが
私の症状に対してかけられた言葉が正反対で驚いた。
一人は
「痛いなら、動かさなければいいでしょ」
もう一人は
「以前のように動きたいから、治療を受けに来たんだよね」
どちらが、患者にとって前向きに希望を持ち
手術やリハビリに前向きに取り組めるか
答えは、言うまでもありませんよね。
このように、同じ現象や症状に対してでも
「使う言葉」によって全く違う効果や結果が出ることが
ご理解いただけると思います。
本日は、その病院の待合時間に読んだ本
「言いかえ 便利帳」
著者 みらいクリニック院長 今井一彰 より、
寺田寅彦の言葉を基に、財務や決算書が苦手で
その知識が必要なのはわかっているが
後回しにしてしまうことが多い経営者向けに書いていきます。
もちろん一般論として、なかなか最初の一歩を踏み出せないという方の
参考にもなると思います。
「病人には回復という楽しみがある」
「健康な人には病気になるという心配があるが
病人には回復するという楽しみがある」
この言葉を残したのは、物理学者で随筆家の寺田寅彦です。
私たちは、とかく今の状態を「良い」「悪い」
と決めつけてしまいがちです。
しかし、視点を変えるだけで、見える景色は一変します。
これは、経営や財務にもまったく同じことが言えます。
財務は「未来の地図」
中小企業の経営者の多くが、「数字は苦手で」とおっしゃいます。
決算書を見てもピンとこないし、資金繰り表も税理士さん任せ。
「ウチの経営は、感覚と経験が頼りなんだよ」と。
確かに、創業経営者の方々は、鋭い感覚と
豊富な経験を持っている方が多いのは事実です。
しかし、2代目以降は、そうはいきませんよね。
だからと言って、立ち止まっているわけにはいきません。
まずは、視点を少し変えてみてほしいのです。
財務の数字は、あなたの会社の「健康診断書」であり、
「未来への地図」でもあります。
そして、もし今その数字が芳しくないのだとしたら、
それは「伸びしろ」であり、「回復という楽しみ」があるということなのです。
数字が見えないと、不安になる。
数字が見えると、希望が持てる。
たとえば、資金繰りが厳しいとき、
「もう終わりだ…」と感じてしまうのは当然です。
でも、冷静に数字を整理してみると
「売上は変わっていないのに
利益が減ってる。固定費が増えたせいだ」
「在庫が増えて資金が詰まってるだけだ」と
原因と対策が見えてきます。
それはまるで、暗闇の中で光を見つけたような感覚です。
このように、視点が変われば、やるべきことがわかり
行動が変わるはずです。
そして、行動が変われば、結果も変わるはずです。
「わからない」は「チャンス」でもある
私は様々な業種の経営者とお会いしてきました。
どの社長さんも、最初は「わからないことが恥ずかしい」
と思っておられました。
そりゃそうですよね。
経営者という立場にも関わらず、経営数字が読めないだなんて
大っぴらに言えるはずはありません。
何を隠そう、私も7~8年前までは
決算書を読み、戦略や計画を立てるなんて
大企業のやることであり、必要ないだろうと
思っていましたし、それを言い訳にして
全く学ぼうとも思っていませんでした。
1つ1つの勘定科目の意味すら知りませんでした。
しかし、今なら経験上ハッキリ言えます。
「わからないなら、学べばいい」
「わからない」は、「わかるようになれる」という
大きなチャンスだと。
むしろ、今の段階で「数字が見えていない」からこそ
財務の力で会社を大きく変えることができるのです。
社長にしかできない「視点の転換」
良い悪いではなく、当たり前のこととして
社員は自分の「給与を守ること」で精一杯です。
でも社長だけは、視点を変えることができる存在です。
売上が減った →「 ピンチだ」ではなく
売上が減った → 「利益構造を見直すチャンスだ」
資金繰りが悪い → 「不安だ」ではなく
資金繰りが悪い →「 ビジネスモデルを見直す好機だ」
こんなふうに、同じ現象を「どう見るか」で
行動が変わり、未来が変わります。
視点を変えることは、新たな武器を手に入れる
チャンスとも言えます。
経営は常に「決断の連続」です。
そして、その決断は「視点の質や位置」によって変わってきます。
私自身の例ですが
経営の勉強をし、自分の会社の存在意義や目的を明文化し
そのうえに、財務の考え方を積み上げた結果
内部留保は、ここ5年間で5倍以上に増やすことができました。
その結果、今年と2年後に、大きな投資が可能となりました。
ちなみに私は、大学で経済や経営を学んできたわけではありません。
(今、とある市長のおかげで名前が出てくる大学の文学部教育学科卒です)
こんな私だからこそ言います。
「悪いところは良くなるだけ」
「わからないことは、のびしろである」
最後に、寺田寅彦の言葉を、
私の解釈に置き換え、要約してみます。
「不安」は、「希望」の裏返し
「苦手」「わからない」は、「のびしろ」の別名
「売上」や「利益」だけでなく、数字を見る視点を変えれば、
財務や決算書は「経営判断の力強い味方」になります。
さあ、今日から視点を変えて、未来を動かしましょう。
あなたの会社やあなた自身には、まだまだ伸びしろがあるはずです。
「いつか、必ず上がるはず! 可能性は無限大」
(個人的に、この絵ずら大好きです)
-
朝ラーで売上30%増!少しの変化が利益3倍を生む理由
2025.07.16
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
函館はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
朝のテレビ番組内で、ここ数年、日中が暑すぎるので
営業時間を「午前8時」に繰り上げたラーメン屋さんが
テレビに出ていた
いわゆる「朝ラー」ってやつですね。
順番待ちで並ぶのも、気温が低い朝ならば
お客様も楽なので、好評のようだ
私が記事にしようと思ったのは、
そのような工夫が大切ということではなく
瞬時に私の頭の中に出てきた「驚き」によるものです
その「驚き」とは
「売上が30%も伸びたら、一体、利益は何倍になったんだ?」
この場合、私の言っている利益とは
誰もが大好き?「経常利益」のことです
よく、セミナーの席で同じような質問をするのですが
多くの場合、「30%増」と答えられます
では、正解は「何%増」なのでしょうか?
早速、わかりやすく検証していきます
基本の損益構造をおさらい
まずは、ラーメン屋さんの一般的なケースを例にとってみましょう
今回は、「わかりやすさ」を重視するため
単純化した数値で書いていきます。
月の売上:100万円
原価(食材費):30万円(原価率30%)
粗利:70万円(粗利率70%)
固定費(人件費、家賃、水道光熱費など):60万円
経常利益:10万円
この「粗利率」や「原価率」のバランスは、
多くの飲食店でよく見られるものです
自分のお店の利益構造がどうなっているのか
確認してみてください
売上が30%アップした場合を計算
では、売上が30%増えて130万円になったとしましょう
原価率が同じ30%の場合、原価も売上に応じて増えます
・新しい原価:130万円 × 30% = 39万円
・新しい粗利額:130万円 − 39万円 = 91万円
固定費は、売上が増えても通常すぐには増えません
今回も60万円のままと仮定します
・新しい経常利益:91万円 − 60万円 = 31万円
経常利益の増加額は
31万円 −10万円 =21万円
では、増加率はどれくらいでしょうか?
・21万円 ÷10万円 ×100 = 210%
増加率は210%、利益額は約3.1倍となりました
まとめ:少しの売上アップが、大きな利益につながる
今回のシンプルな例からも分かる通り、
飲食店においては
売上が少し増えるだけで利益が大きく伸びることがあります。
【実際の計算例まとめ】
現状
売上30%増後
売上
100万円
130万円
原価
30万円
39万円
粗利
70万円
91万円
固定費
60万円
60万円
経常利益
10万円
31万円
・売上は30%アップ
・経常利益増加額は210%(3.1倍)
このように、売上の上積みが
そのまま利益増につながることは、
経営判断をするうえでとても重要なポイントです。
逆に、売上が下がれば
利益も一気に減ってしまうこともあるので、
日々の売上管理や集客の工夫は欠かせません。
「うちの店の場合はどうだろう?」
そんな時は、ぜひ自店の数字でも同じように
計算してみてください。
数字に強くなることが、
より安定した経営につながりますし
より多くの利益を生むことも可能になります。
今後も、経営やお金のしくみを分かりやすく
お伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください!
「最近、蒸し暑い」 「少しは涼しくなりました?」
-
シニア世代の住宅ローン破綻が急増!FP×財務コンサルが解説するリスク管理と3つの対策
2025.07.04
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
函館はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
本日は、いつもと少し毛色の違うお話です。
最近、「シニア世代」の住宅ローン破綻が増えているみたいです。
その記事を読んでいて
https://news.yahoo.co.jp/articles/10465338fec7fb92bccab9d72f24ffca9c5fdc1f
お金に関する問題は
「結局は個人も法人も大差ない」と感じるところが
多々あったので、今回は
「FP」と「財務コンサルタント」両方の立場から
個人にも経営者にも役に立つような内容の記事を
書いてみたいと思います。
住宅ローン破綻はなぜ起こる? 具体例から見る共通点
住宅ローンの返済に苦しみ、
最終的に自宅を売却したシニア世代の例は
枚挙にいとまがありません。
参考記事によると
① ある50代男性は、55歳で一軒家を購入し、
70歳での完済を目指していました。
しかし、退職後に再就職がうまくいかず、
生活費や介護費用が家計を圧迫。
貯蓄を取り崩し頑張っていましたが、
最終的にはローンの返済が滞り、
自宅売却を余儀なくされました。
② 自営業で一時的に年商5000万円を
超えていた別の男性は、
繰り上げ返済も視野に入れていたようですが
業績悪化とコロナ禍の影響で経済状況が急激に悪化。
さらに妻の病気や葬儀費用といった予期せぬ出費が重なり、
ローン返済が不可能となり、自宅を手放すことになりました。
これらの事例から浮かび上がる共通点は、
「経済環境や人生の変化に対するリスク管理不足」という点です。
具体的に見ていきましょう。
①の例の問題点
何といっても「退職後の再就職」の部分ですよね。
通常、退職するような年齢での再就職の場合
「収入は減少」します。
まずは、この現実をしっかりと自覚する必要があります。
もちろん、増加に転じる方もいます。
しかし、ごく一部でしょう。
では、収入を増やすには、どうしたらよいでしょう。
最もわかりやすい例の1つは「国家資格等の取得」です。
それまでの経験を活かし、中小企業診断士などを取得し
活躍している方は少なからず存在します。
また、資格に頼らなくても、現役時代に「唯一無二」の
スキルを身に着けておくことも、収入増へ向けた手段でしょう。
どちらにしても言えることは
「現在の状況に満足している場合ではない」
ということです。
「記憶が」「体力が」など口にしていてはいけません。
②の例の問題点
ここは、少し財務の観点から見ていきましょう。
そうすると最大の見落としの原因は
「年商5000万円」という売上高に目を奪われ
気が緩んでしまった点だと言えます。
大切な数字は「年商」ではありません。
「利益」や「キャッシュ」です。
借入金に関しても同じです。
借入金の大小が問題ではなく
返済できるだけの、事業を維持するだけの
利益やキャッシュがあるかどうかが大切です。
確かに、コロナによる業績への悪影響は
非常に大きなものでした。
ですが、そのような予期せぬ災難やトラブルの際に
会社を維持できるような「体質」や「体力」を
平時に整えておくことこそが経営者の最大の仕事です。
また、どちらにも共通していることとして
老後や高齢期になると、「お金の使い道」が
それまでとは大きく変化するということです。
収入の柱や社会的立場も大きく変わってきます。
「給与」⇒「年金」
「正社員」⇒「パート」など
このような避けがたい変化は、事前に想像できますので
的確に対応する必要があります。
シニアの住宅ローン破綻が増える社会背景
なぜ、これほどまでにシニア世代の
住宅ローン破綻が増えているのでしょうか。
そこには複数の社会問題が絡んでいるようです。
・住宅取得年齢の高齢化:
晩婚化の影響で住宅購入年齢が上がり、
定年後もローン返済が続くケースが増加しています。
退職金の大幅な減少:
1997年には約2800万円あった大卒の退職金が、
2022年には約1900万円まで減少しています。
(厚生労働省「就労条件総合調査」(平成9年調査および令和5年調査))
社会保険料の増加:
手取り収入が年々減少しており、
家計を圧迫する要因となっています。
上記3つの中から、
FPの立場から「社会保険料の増加」と
「年金の繰り下げ受給」の話です。
年金受給を1か月繰り下げると0.7%
受給額が増えます。
なので、退職後も働き、年金受給を繰り下げつつ
住宅ローンを返済し続け、後に増えた年金額を
ローン返済の一部に充てるという考えですが
これは「捕らぬ狸の皮算用」です。やめましょう。
その時の社会保険料がいくらになるか
わからない上に、繰り下げ受給により年金受給額が増えると
「社会保険料が高くなる可能性があります」
(同じ理屈で、税金も)
つまり、多くのFPが示しているのは「支給額」であり
そこから税金や社会保険料が引かれた額
「手取り額」を示してはいません。
つまり、予定よりも、少なくなる可能性があるわけです。
いかがですか?「皮算用」であることを
ご理解いただけたと思います。
住宅ローン破綻を防ぐための3つの対策
では、こうした事態を避けるためにはどうすれば良いのでしょうか。
1.「最悪の状況」を想定した資金計画を立てる
住宅ローンを組む際は、現在の収入だけでなく、
将来の収入減や予期せぬ出費を考慮した
綿密な資金計画が必要です。
特に定年後もローンが残るような長期ローンは避けましょう。
退職時の住宅ローン残高を早めに確認し、
必要に応じて返済計画を柔軟に見直す姿勢が重要です。
2.金利変動リスクを軽視しない
今後、金利上昇の可能性があります。
変動金利型のローンを利用している場合は、
返済額が増加するリスクを常に意識しましょう。
金利上昇に備え、常に家計に余裕を持たせることが大切です。
反対に、金利が安いというだけで
ローンの乗り換えはやめましょう。
ローン乗り換えの手続きには
様々な手数料が発生します。
しっかり確認した上で、乗り換えを考えましょう。
3.万が一に備えた貯蓄を確保する
収入減少や病気、介護といった想定外の事態に備え、
最低でも住宅ローン返済額の6カ月分程度の貯蓄
(企業の場合は運転資金として
固定費の6カ月分を確保するのと同じ発想です)
を確保しておくことが強く推奨されます。
この備えがあれば、一時的に収入が途絶えたり、
大きな出費があっても、慌てずに対応できます。
また、生命保険の活用も有効です。
ただし、考えられるリスクを
生命保険で全てカバーするのではなく
すでに準備されている「社会保険制度」をフル活用し
それでも足りない部分を民間の保険でカバーしましょう。
住宅ローン破綻は、決して他人事ではありません。
将来の不確実性を念頭に置き、
長期的で柔軟な視点を持った資金計画を立てることが、
ご自身とご家族の未来を守る最善の方法となります。
家庭ですら、このような資金計画が必要なのですから
企業に事業計画や資金繰り表が必要なのは
当たり前のことと言えます。
家庭も会社も「脱★ドンブリ」で、いきましょう!
-
たった3つの数字で見極める!ラーメン屋で学ぶ価格転嫁の「超」実践法
2025.06.12
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
6/11付けの北海道新聞に
「価格転嫁 悩む道内企業」
という記事が書かれていた。
帝国データバンク札幌支店の調査によると
「もし金利が1%上昇したら」の問いに
「財務体質の改善」「価格転嫁」と答えた割合が
どちらも約25%との回答でした。
また、「経営に悪影響」と答えた割合は56.6%
との回答でした。
「財務体質の改善」中でも「経費削減による改善」は
既に多くの企業で限界を迎えているのではないかと
思われます。それでも「乾ききった雑巾」を
まだ絞るということになりますから
たとえ絞れたとしても、その効果はかなり限られたものに
なるのではないかと思います。
となると、次に来るのが
「価格転嫁」ということになりますが
「顧客離れ」や「販売量の減少」が怖くて
なかなか決断できないというのが
多くの経営者の悩みではないでしょうか。
では、どれくらいの「客離れ」や「売上低下」がおこると
自社が赤字に転落するのでしょうか?
この問いに、「根拠を持った数字」を示せる経営者が
どれくらいいるのでしょうか?
おそらく、1~2割程度ではないかと思われます。
私たち財務コンサルタントは
このような問いに対し、根拠ある数字をもって
値上げの有無や幅を経営者が判断できるように
お手伝いさせていただくわけですが
一般の経営者が、難解な管理会計の教科書を開き
勉強する前に、たった3つの数字を押さえるだけで
意思決定の8割はできるようになる方法を
ラーメン屋さんを題材にお伝えします。
(材料は全て仕入れするものとします)
決算書と電卓を片手に読み進めてみてください。
STEP1 費用を「動く」「動かない」で仕分けする
まずは会社のお金を 変動費(動く費用) と 固定費(動かない費用) に分けます。
ラーメン屋さんの主な変動費は
麺やスープのような材料です。
ラーメンを1杯売れれば使う麵は1玉
ラーメンを2杯売れば2玉
ラーメンが売れなければ0玉
このように「売れた分と連動して増減する」費用が変動費
一方
お客様が1人だけ来店しても
100人来店しても変わらない費用
給料や家賃や利息などのように
「売上に関係なく毎月ほぼ一定」な費用を固定費
決算書に書かれているさまざまな費用を
この2つに振り分けていきます。
ここまでが、第一段階です。
これを専門用語でいうと「固変分解」といいます。
名前を憶えても1円にもなりません。
この作業が終わったら
A4 用紙に次の式を書き出しましょう。
売上高 -変動費 (動く費用) = 手元に残るお金(限界利益)
この「手元に残るお金(限界利益)」が
経営判断を行う上で、とても大切な数字となります。
STEP2 「限界利益率」を算出する
限界利益を売上高で割った数字に100を掛けた数字を
限界利益率 といいます。
例)ラーメン1杯1,000 円
材料費 600 円 → 限界利益額 400 円
限界利益率 = (400 ÷1,000)✖100 = 40%
もし材料費が 10%(60 円)上がり
原価上昇分の60円をそのまま売価に転嫁し
同じ限界利益額 400 円を確保したとすると
限界利益率 = 400 ÷1,060 = 37.7%となり
「額」はキープできても「率」は低下します。
では「率」をキープするためには売価をいくらに
設定する必要があるかですが
限界利益率を(元の水準に)維持するには、
売価を約10%アップさせる必要がありますので、
算式としては
660円(変動費)÷0.6(変動費率)=1,100円
となります。
値上げのシミュレーションは、
「額を守る」か「率を守る」か で変わります。
とはいえ、一般的な中小企業なら、
まずは「額」を重視での判断が優先されるであろうと思います。
しかし、全ての商品や全ての判断基準を
「額」にしてしまうと、後々問題が発生します。
面倒がらずに、商品1品ごとに判断することをお勧めします。
この手間を惜しんで「ドンブリ経営」を続けても
何一つとして良いことは起こりません。
今回は、「額と率」の判断基準までは書きませんので
興味のある方は、ご連絡ください。
STEP3 「どこまで客数が減っても黒字なの?」をチェックする
最後は“赤字ライン”を確認します。
赤字にならない売上高 = 動かない費用 ÷ 限界利益率
(値引きなど、販売条件は変えない前提です)
例:月間固定費300万円、限界利益率40%。
現在の売上高が1000万円で、
限界利益額が400万円のラーメン屋さんであれば、
400万(限界利益額)-300万(固定費)=100万円で、
現在の経常利益は100万円ということになります。
この条件で赤字ラインを計算すると…」
赤字ライン = 300 ÷ 0.4 = 750 万円
現在の売上高 1,000 万円なら、
黒字確保まで、許される売上ダウン金額は
1000万円―750 万円=250万円となり
仮に値上げで売上が 100万円ダウンし、900 万円に落ちても
750 万円を上回るため、まだ黒字圏内です。
黒字確保までの猶予額250 万円を
平均顧客単価で割ってやれば
顧客減数の許容範囲を把握可能となります。
ここまで把握できれば「値上げ幅」と「客離れの許容度」が
数字でクリアになります。
ただし、ここだけは勘違いしないでください!
「売上が10%ダウン」=「経常利益も10%」
ではありません!
「黒字圏内」なだけです!
あくまで「売上―経費」が黒字というだけの話です。
計算式のレベルでいうと「ただの引き算」レベルです。
参考までに、このラーメン屋さんですと
売上が10%ダウンすると
経常利益は40%ダウンの「60万円」となります。
もし、銀行への借入金返済額が月々80万円あった場合
このラーメン屋さんは、「毎月20万円」の現金を
どこからか調達しなければ
銀行への返済ができなくなるということです。
こんなことを続けていれば、どうなるか?
結論は、見えていますよね。
応用編:一律ではなく「厚い商品」から値上げ
「限界利益率が高い」つまり「粗利の厚い」商品ほど値上げによる
客離れの痛手も小さくて済みます。
多くの場合、利幅が大きい商品は、競合が真似しづらいサービスや機能
また、ファンの多い看板商品が多いと思われます。
よって優先的に改定しても受け入れられやすい
「価格耐久性」が高い商品と言えます。
すべての商品を一律に上げるのではなく
商品ごとの細かな調整を考えていきましょう。
まとめ:たった3つを明確にし決断力アップ
1.費用を「動く/動かない」に分類
2.限界利益率と額を確認
3.赤字にならない売上高を計算し、顧客離れ余裕度を把握
以上、わずか3ステップにより
数字という「事実」を把握することで
値上げへの不安はぐっと小さくなります。
一刻も早く「勘による値決め」から卒業し
「根拠ある経営」にステージアップしていきましょう。
数字はあなたの背中を押す最強の味方です!
小さな利益の積み重ねが大切ですね
-
「過去と未来」をつなぐお金のプロ 税理士と財務(経営)コンサルタントの役割と使い分け
2025.05.16
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
企業経営に欠かせない「お金」の専門家。
その代表格が「税理士」と「財務コンサルタント」ですが、
この2つの職種にはどんな違いがあるのでしょうか?
『経理』と『財務』の違いとも共通点が多いため、
併せて参考にしてください。
1. 税理士の主な仕事・役割
● 税務のスペシャリスト
税理士は、何といっても安心の
「国家資格」保有者であり
「税金」に関する専門家です。
具体的には、
・記帳代行
・決算書や確定申告書の作成
・税務署への各種申告・届出
・節税対策のアドバイス
・税務調査の立ち会い・対応
・銀行融資の際の資料作りやアドバイス など
もちろん、財務に強い税理士もいますが、
全体としてはまだ多くありません。
また、元々、「財務の専門家」ではないのも事実です。
● 「過去」の数字を扱うプロ
税理士の仕事は、過去1年間の会計データを整理し、
正しく税務申告すること。
つまり、過去の数字に基づいて
「現在の納税額」を算出し、法令遵守をサポートするのが役割です。
確かに「節税」は未来に対するアクションの1つですが
現在の「節税」に対するアドバイスどまりが多い
ように感じます。
銀行融資の際は、
とても心強いパートナーとなってくれますが
正しい借り方などのアドバイスまでは
なかなか難しいと思われます。
2. 財務(経営)コンサルタントの主な仕事・役割
● 未来志向の財務アドバイザー
財務(経営)コンサルタントは、
会社の資金繰りや利益計画、経営戦略など
「これから」の数字をどう動かすかを考える専門家です。
しかし、日本において「経営コンサルタント」といえる国家資格は
一般的には「中小企業診断士」しかなく、他は全て民間資格です。
主な業務は
・事業計画・資金繰り表の作成支援
・銀行交渉や融資サポート
・売上・利益の目標設定と実現策
・キャッシュフロー改善のための提案
・経営者への財務コーチング
・事業の立て直しや再生
・ミッション/ビジョン/バリュー/の策定援助
・社長の相談役
・社長と社員間のギャップを埋める支援 など
それぞれが持つバックボーンにより
その業務範囲は多岐にわたります。
● 「未来」を描くパートナー
財務(経営)コンサルタントは、
会社の未来を社長や社員と一緒に考え、設計し、
「どうすればお金が残るか」
「どこに手を打てば利益が出るのか」
「社長や社員の夢を叶えるために必要なことは何か」など、
経営者に寄り添いアドバイスを行います。
ちなみに、「経理」と「財務」の違いも
「会計」と「資金繰り」
「過去」と「未来」
「現金等の入出金管理」と「キャッシュフロー管理」 など
税理士とコンサルタントの違いと
似ているところがあります。
3. どちらが必要?両者の活用ポイント
税理士は、ほとんどの中小企業で必須ですが、
財務コンサルタントは必須とは言えません。
しかし、「経営や会社全体の強化や改善」
には力を発揮します。
また、メインで使う「会計」の種類が異なります。
税理士は「財務会計」や「税務会計」といわれるもので
コンサルタントは「管理会計」といわれるものです。
一番の違いは
「財務会計」は外部の人のために作成するもの
「管理会計」は内部の人のために作成するもの
外部とは、投資家・取引先・銀行・税務署
内部とは、社長・社員
イメージでいうのなら
「管理会計」⇒経営判断・計画策定・行動指針
「財務会計」⇒「管理会計」から導かれたことを
実行した結果の集計表
しかし、管理会計は税理士の先生が財務会計にのっとり作った
「決算書」や「試算表」や「総勘定元帳」などから
数字を組み替えて作ります。
よって、結果的に税理士とコンサルタントは
会社経営にとって「両輪」と言えます。
財務(経営)コンサルは
「必要だとわかってはいるが、急ぎではない」領域と
よく言われます。
しかし、残念ながらここが「手遅れ」の第一歩と
なることが多いのも事実です。
例をあげると
「銀行融資」をメインとした銀行交渉の時
気づいたら「現金がない」なんて時
「人を増やす」「設備投資」の正しい判断
「利益が出ない」時の施策作成時
誤った「経費削減」 など
「経営判断」の遅れや過ちを防ぎ、「数字の裏付け」を伴った
判断や行動をするための相談役と言えます。
もう一つ、是非覚えておいていただきたいのが
財務コンサルタントは「B/S」(貸借対照表)を改善するのが
メインの仕事になります。
つまりは、「潰れにくい会社」や
「社長をお金の心配から解放する」のが主な仕事となります。
P/L(損益計算書)の数字は、会社のみんなで
作る仕事となります。
もちろん、可能な限りのお手伝いはしますが
コンサルタントが御社の商材を売ったり仕入れたり
するわけではありません。
この話をすると
「売れれば利益が上がるから、コンサルは必要ないね」と
お考えになる方がいますが
それは「昭和以前の経営」です。
黙っていても人口が増えていた時代の経営です。
現在の状況は「人口減」「利益幅減」
「商品サイクルの激流化」など
頑張って売ればなんとかなった時代とは
ビジネスの形が異なっています。
それにともない経営者がライバルや市場と
戦うための新たな武器として
「財務」が必須となっているのです。
税理士は、正確な申告や節税対策をお願いしたい時に。
財務コンサルタントは、「もっと会社を良くしたい」
「資金繰りを強くしたい」「未来を描きたい」時に。
両者の役割を理解し、
目的に応じて上手に使い分けることが、経営の成功のカギです。
みなさ~ん 「よい週末を」
-
「B/Sで見る“会社の体力”―3つの指標と資金繰り改善のポイント」
2025.05.09
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
昨日、地元の水産物販売などを
メインとした会社が倒産したという
ニュースが流れた。
従業員が新会社を設立し、販売部門を引き継ぐ
ようですが取引先等がスムーズに
取引してくれるのかは、疑問視されます。
どうか、頑張ってください。
二度と同じことが起きないよう
しっかりと「会社のお金」の勉強をし
強い会社を作ってください。
先日、B/S全体を図形によって把握する方法を
書きましたが、本日は、
B/Sの勘定科目を使った「自社の体力測定」の方法
を書いてみようと思います。
(前回の記事)
https://sato-insurance.jp/blog/377/
本題に入る前に、大切なことなので
繰り返し言います!
「会社は、P/L(売上)ではなく、B/S(資金・現預金)で倒産します」
新聞等のメディアには「コロナにより売上急減」や
「融資残高」つまり「借金の額」などの
数字がピックアップされますが
誤解を恐れずに言うのなら
「売上が減る」や「借金が多い」は
倒産の直接的な原因ではありません。
「そんな、馬鹿言ってんじゃない」という方
日産を見てください。2024年度の決算予測が
7500億の巨額な赤字ですよ。
(うち、5000億程度は減損損失)
しかし、全く「倒産」だなんて聞きません。
どころか、発表後一時株価が上がりました。
何故か?
2024年3月末の時点で現預金が
「1兆8000億円」あるからです。
もし、現預金が8000億円しかなかったら
そりゃもう、大騒ぎとなるはずです。
「うちは売上があるから大丈夫」
「うちは売り上げが上がっているから大丈夫」
そう思っていませんか?
本当にそうでしょうか?
決算書上は利益が出ていても、
ある日突然資金ショートに陥ってしまい、
黒字倒産してしまう企業は少なくありません。
実際、倒産した会社の約5割が
「P/L上は黒字」だと言われています。
企業の「本当の体力」は売上や利益ではなく、
「現金(キャッシュ)」なのです。
もし明日、仕入先への支払いができなくなったら?
従業員の給与が払えなくなったら?
いずれも事業の継続は極めて難しくなってしまいます。
経営者はまず、「会社の体力=資金力」を測るために
次の3つの指標を押さえください。
そのうえで資金繰りを改善するための
具体的なアクションをわかりやすくご紹介します。
今のうちに会社のお金の「見える化」を進めておけば、
いざという時にも柔軟に対応できるでしょうし
その「いざ」がいつ訪れるのかを把握できます。
1.会社の資金体力を把握する3つの指標
① 運転資金の残り月数(資金繰りの耐久度)
「運転資金の残り月数」とは、
現預金が毎月の固定費もしくは、月商に対して
どれほどの期間を支えられるかの目安です。
計算式は至ってシンプルで、
「現預金 ÷ 毎月の固定費」
最低でも3か月分が望ましく、
できれば6か月分を確保しておくと安心です。
コロナのような自力では防ぎようのない現象や
仕入先や取引先の突然の倒産による売掛金回収不能
大口取引先との取引消滅などの際にも
数か月の余力があれば立て直しや
銀行からの資金調達などの猶予が生まれます。
もし、どうしても現金は持ちたくないという方は
「当座貸越」の設定にチャレンジしましょう。
詳しくは書きませんが、銀行への十分な信用力があれば
可能です。
② 売掛金サイトと買掛金サイトのズレの確認
売掛金が回収できるのが3か月後なのに、
買掛金の支払いは2か月後……。
このように、入金サイトと出金サイトにズレがあれば、
その分1か月分の資金が不足してしまいます。
図や表を使い、今後のキャッシュフローを予測してみると、
このギャップが一目瞭然。
入金と出金のタイミングを調整できれば、
資金ショートのリスクを減らせるのです。
一番いい状態は「売掛金が先 買掛金が後」
Amazonは、その代表格と言えます。
売掛金回転率が12.5回/年
買掛金回転率が4.38回/年
(2023年度の財務データから算出)
年間4.38回支払い 12.5回入金がある
羨ましい限りです。
③ 毎月の資金繰り表の作成
会社のキャッシュを安定的に回すには、
「今後どれくらいの入出金があり、
いつごろ現金が不足するのか」を
見える化する必要があります。
そこでおすすめしたいのが、
1か月単位の資金繰り表の作成です。
まずは、ザックリでも構いませんので、
翌月以降の現金残高をシミュレーションしてみましょう。
早めに危機を察知できれば、
金融機関への借入打診や、支出の削減など、
手を打つ時間が十分に取れます。
とはいえ、資金繰り表を作っている中小企業は
非常に少ないのが現実です。
理由としては
「そもそも、作り方がわからない」
「伝票類が整理されていない」
「時間がない」 などなど
上記の問題を1発で解消するとすれば
売掛の伝票を毎日整理する「仕組み」を作ったうえで
経理の専門職の人間を雇うこと
これが一番早い解決策です。
そのうえで、可能であれば会計事務所と連携した
会計ソフトを導入すれば、ほぼ完璧です。
「・・・・・・年間何百万の支出増」
厳しいですよね。
現実的な解決策としては
「1日10分だけ、時間を空ける」(伝票整理)
これだけです。
可能であれば「出納簿」をつけましょう。
そして、月が明けたら整理した伝票と出納簿を
会計事務所に即提出
「勘定元帳」を作ってもらったうえで
会計事務所や私たちのようなコンサルタントに
資金繰り表を作ってもらいましょう。
どのような資金繰り表になるかは
それぞれなのでわかりませんが
例えば私なら、資金繰り表をもとに
事業計画や資金計画、銀行借り入れの際の資料などに
なるような資金繰り表を作ります。
デメリットとしては
会計事務所もしくはコンサルタントへ
新たな報酬の支払いが発生することです。
しかし、経営者と一緒になり経営計画を立てたり
銀行交渉の手助けができたり
社長と社員の数字に対する「意識のズレ」を
修正してくれたりしてくれれば、
支払った報酬以上の成果が生まれるでしょうし、
なにより、経理担当者を雇用するより、遥かに低額で
「社長の右腕」を得ることができるメリットが生まれます。
3.資金体力を改善する3つのアクション
① 無駄な支出の削減
まず手を付けやすいのは、固定費の削減です。
オフィスの家賃や通信費、サブスクリプション契約など
不要な出費はないか、定期的に洗い出しましょう。
なお、固定費の代名詞である「人件費」
ここに手を付けるのは最後にしましょう。
現在の売り上げの減少はもちろん
将来の会社の成長の芽を摘み取ってしまう
可能性があります。
確かに経費削減としては、効果が高いですが
「もろ刃の剣」であることをお忘れなく。
「人件費」は「コスト」ではなく「投資」である。
基本はこのスタンスで経営にあたりましょう。
② 入金サイトの短縮/出金サイトの交渉
取引先との契約内容を見直し、
入金サイトを短縮できるよう交渉することも一案です。
また、支払いサイクルを後ろ倒しにできるよう、
仕入先と相談するのも有効。
お互いの信頼関係を大切にしつつ、
少しでも資金ギャップを埋める努力が必要です。
とはいえ、こんな教科書的なこと言っても
当たり前すぎますし、上記は全て「相手」がある話です。
つまりは、自分の努力だけでは解決できないことです。
そこで、「一人支払いサイクル改善作戦」
自社の商品や在庫1点1点を見直しましょう。
「受注販売できるものはないか?」
もしくは、「その体制に移行できそうなものはないか?」
「数年に1度くらいしか、売れない商品はないか?」
販売機会をロスする可能性はありますが
こまめな仕入れや在庫整理は
確実に利益やキャッシュ増に貢献します。
しかも、自社の努力だけでできることですから
「やらない」という選択肢はないはずです。
③ 資金繰り表や借入残高一覧表の作成
資金繰り表の作成、銀行への提出は
みなさんが思っている以上に銀行へのアピールになります。
インパクトや破壊力があると言ってもいいでしょう。
また、借入残高一覧の作成により
信用保証枠の事前確認や適切な借入方法への転換が
一目でわかるようになります。
プロパー融資や当座貸越の設定など
金融機関との交渉時にも役に立ちます。
銀行担当者に見せることにより
思わぬ好条件の融資の紹介などの
きっかけとなりますので、お勧めです。
このようにして、金融機関と日頃から関係を
築いておくことがポイントです。
「借入残高一覧表」フォーマット
各種書式ダウンロード | 南日本銀行
(金融機関取引状況表)
他にも、たくさん無料のものがあります。
「資金繰り表ってどう作ればいいの?」
「自社の資金耐久月数を知りたい!」
そんな方は、お気軽に無料相談をお使いください。
今すぐ「資金の見える化」を始めましょう。
本当の意味での「強い会社」を目指して一歩を踏み出しましょう。
この本「お勧め」ですよ
-
ドンブリ経営はもう卒業!会社の未来を守る「お金の勉強」を始めよう!
2025.02.28
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
と言いつつ、約10日ぶりの投稿です。
実は「牡蠣」にやられてしまいました。
近くの漁協から、ホタテと牡蠣の貝毒が発生し
出荷停止との発表が先日ありました。
どのようなタイミングで検査するのかはわかりませんが
貝毒検出の数日前の牡蠣を食べたわけですが
一緒に食べた4人全員がやられてしまいました。
ある意味、気を付けようがないわけですが
皆さんもお気を付けください。
(やっぱり、火を通すしかないのかな~)
さて、本日は
とある経営者からのご相談のお話です。
想像するに、多くの経営者の方にも共通するものがあると
思いましたので、書いてみようと思います。
相談内容は
「今まで、曲がりなりにもやってきたけど
少し会社が大きくなってきた今、今まで通りの
ドンブリ経営に不安を感じる。
本を読んだりセミナーをのぞいたりしているが
マネジメントとか何から手をつけていいかわからない」
こんな感じの相談でした。
どうでしょう?「私も!」って方
いるのではないでしょうか?
その経営者に私は、こう答えました。
何も気に病むことはないと思いますよ。
「社長」って、特別に勉強や資格がなくても、
誰でも手を上げればなれる職業ですから。
「マネジメント」ですが、勉強して損はありませんが
まだ今の状況なら社長が全体に目が届く規模ではないでしょうか。
であれば、全ての社員さんが、お客様や自分の行動に対し
同じ判断をくだせ、行動できるようになるために
「経営理念」や「ミッション」などをしっかりと作成し
「浸透」させるのはどうでしょうか?
現在の社員さんはもちろん、新規採用時にも「経営理念」は
ミスマッチを減らす役割を果たしますから
「人財」の流失防止にも一役買います。
その上で今は、「会社のお金」に関する勉強に
集中なされるのが賢明かと思います。
会社が大きくなってからですと、
今勉強を始めるより何倍もの時間と労力がかかります。
資金繰り表なんて、取引先が多くなると、
もう手に負えなくなりますから
今のうちに、資金繰り表作成のための「仕組みづくり」をお勧めします。
マネジメントなどと違い、資金繰り表作成なんて、
1円にもならない作業です。
しかし、あるとないでは、天と地の差がでてきます。
会社は「現金」のあるなしが生死を分けます。
つい、「売上」や「利益」に目がいきがちですが
どちらも言ってみれば「机上の数字」です。
その証拠に「売上が上がっていて、利益も出ている」会社が
たくさん倒産しています。
いわゆる「黒字倒産」てやつです。
倒産企業の半数が黒字倒産です。
どの会社の社長さんだって、会社を倒産させたくないはずです。
なのに、資金繰り表をつけている会社は少ない。
一番簡単で確実に会社の現金の推移を見ることができるのが
資金繰り表ですから、作成することをお勧めします。
ところで、「お金の勉強」て私、言ってますが
「会社のお金の勉強」となるとどんな勉強を想像なさいますか?
やはり、決算書の読み方とか活かし方ですかね?
実はその勉強はあまり必要ありません。
確かに、貸借対照表(B/S)は読めるようになった方がいいですが
損益計算書(P/L)は、いくら眺めても妙案や対策は出てきません。
更に言えば、会社はB/Sで倒産しP/Lでは倒産しません。
会社経営のどこに手を加えるか、どんな手を打つかの
「経営判断」をしたり「経営計画」を立てるには
「管理会計」がお勧めです。
正直、社長がお金の勉強を始めるのなら「これ一択」だと思います。
売上―経費=利益(黒字! やったー)
決算書の勉強をすると、陥りやすい罠です。
会社経営では「売上」や「利益」よりも、
一番最初に確認すべきは「現金」です。
また、決算書から事業計画を立てるのは、
とても高度な知識が必要です。
「どこに手を打てば利益がでるのか」を知り、
打ち手を考え、会社全体で行動すれば、
社員さんの給料が増え、会社の利益も増えます。
是非、管理会計を身に着けて、使いこなせるようになって下さい。
手前みそになりますが、もし相談して頂ければ
私は「キャッシュフローコーチ」として
社長自身が、数字の根拠を持った
「経営判断」や「計画立案」ができるように
サポートさせていただきます。
こんな会話をしました。
何かの参考になれば幸いです。
みなさん、お久しぶりです!
父! 早よ元気になれ!
-
『収支分岐点と損益分岐点の実務活用法 〜現金と利益の視点から見る経営戦略〜』
2025.01.27
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
前回のブログで「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
簡単な出し方について書きました。
https://sato-insurance.jp/blog/278/
今回は、計算した数字を、
実際の経営にどのように活かすかについて
書いていこうと思います。
「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
話の前に、よくある話をします。
「利益」と「現金」の違いです。
わかっている方は、飛ばして下さい。
よく経営者の口から出てくる言葉に
「利益は出ているんだけど、思ったように現金が増えない」
があります。
いわゆる「稼いだ金は、どこに行った?」です。
一言で言えば「利益と現金は違う」となってしまいますが
わかりやすく違いを書きます。
「利益」とは
企業が一定期間(多くは1年間)に得た収入(多くは売上)から、
経費や費用(変動費や固定費)を差し引いた残りの金額です。
これは、企業の経済活動の成果を示す指標であり、
損益計算書に書いてある数字です。
ここで大切なのは、利益は「金額」であり「指標」である
ということです。
言ってみれば「計算上の数字」ということです。
「現金」とは
現金は、企業が手元に持っている実際のお金を指します。
これは、銀行口座にある預金や、手元にある現金など、
すぐに使用できる資産です。
現金は、企業の流動性を示す重要な指標です。
もっと平たく言うと
格闘ゲームでいう「HP」つまり「残りの体力」のことです。
ゲームでも、HPが0になったらゲームオーバーですよね。
それと同じです。
ちなみに、「利益」が0になっても、
一般的な企業は、ゲームオーバーになりませんよね。
もっと言えば赤字になっても、ゲームオーバーとは
ならない方が多いはずです。
それは、実際の体力(HP)ではない証拠です。
ここだけ見ても、利益と現金は違うことがわかると思います。
この概念を踏まえた上で、読んでみてください。
1. 収支分岐点売上高:キャッシュフローの視点
収支分岐点売上高は、
企業の収入と支出が均衡する売上高を示します。
つまり、キャッシュの流入と流出が同額となり、
収支が「トントン」になっている状態を指します。
「トントン」と言えば聞こえはいいですが
実際の会社で言えば「顔が水面ギリギリ」
と言う方が正確だと思います。
すなわち「収支分岐点売上高」を下回った売上しか
上げれなかった場合「溺れる」ことになります。
特徴として
・ キャッシュフローに着目した数字
・ 資金ショートのリスクを把握できる
・ 短期的な経営判断に有効
・売上げ目標数字を立てる時に有効
実務での活用例
1. 経営戦略の策定
収支損益分岐点を把握することで、
企業はどの程度の売上が必要かを明確に理解できます。
これにより、価格設定や販売戦略を見直すことができます。
2. 投資判断
新しいプロジェクトや製品の導入を検討する際、
収支損益分岐点を計算することで、
そのプロジェクトが現金を生むかどうかを判断できます。
3. パフォーマンスのモニタリング
企業や商品のパフォーマンスをモニタリングできます。
原材料などが値上がりしている昨今
「本当の利益」言い換えると「現金」を生み出している
商品かどうかなどを知ることができます。
市場環境やコスト構造が変化が激しい今
この数値を把握することで迅速な対応が可能になります。
4. 価格戦略の見直し
製品やサービスの価格戦略を見直すことができます。
競合他社の価格や市場の需要に応じて、
価格を調整することで、利益を確保することが可能です。
2. 損益分岐点売上高:利益の視点
損益分岐点売上高は、売上高から費用を差し引いた
利益がゼロになる売上高を示します。
つまり、この売上高を超えると利益が生まれ、
下回ると損失が出るという、企業の収益力を示す指標です。
特徴として
・ 利益に着目した数字である
・ 企業の収益構造を把握できる
・ 長期的な経営戦略に有効である
実務での活用例
1. 経営計画の策定
損益分岐点を把握することで、企業は売上目標を設定しやすくなります。
例えば、固定費や変動費を考慮し、
どの程度の売上が必要かを明確にすることで、
現実的な経営計画を立てることができます。
これにより、資金繰りや投資計画も立てやすくなります。
2. 価格設定の戦略
損益分岐点を理解することで、
製品やサービスの価格設定においても
戦略的な判断が可能になります。
例えば、価格を「10円」引き上げるた場合に
どれくらいの利益が生まれるのかや、
競合他社との価格競争の際にも、
どこまでなら下げても「利益」がでるのかなどを
計算できます。
3. コストの管理
損益分岐点を基に、固定費や変動費の管理が行いやすくなります。
コスト削減のための施策を講じる際、
「どの費用を削減」すれば損益分岐点を下げられるかを
シミュレーションすることができます。
これにより、効果的で根拠を持った経費削減が可能になり
企業の成長の妨げになるような経費削減を回避することが可能になります。
4. 売上のシミュレーション
損益分岐点を用いて、異なる売上シナリオを
シミュレーションすることができます。
例えば、売上が10%増加した場合や、逆に5%減少した場合や
仕入れ値を@1円下げた場合、家賃を10%下げたらなど
様々な場面を想定した利益状況を予測が可能になります。
5. 投資判断
新規事業や新製品の導入を検討する際、
損益分岐点を計算することで、
その事業がどの程度の売上を必要とするかを把握できます。
これにより、投資の妥当性を評価し、
投資リスクを最小限に抑えることができます。
6. その他
現在の売上高と損益分岐点売上高を比べることにより
あとどれくらいまで売上が下がっても赤字にならないかや
企業の安全性を示す数値の1つとして「安全余裕率」も
はじき出すことができます。
これらは、企業の営業活動、ようは「売上高」が
赤字になるまでどの程度余裕があるかを示しています。
(利益率を変えない。目標売上高達成のための
値引き販売はしない前提の話です)
また、「目標利益」を達成するための売上高の設定も可能です。
長期の視点で計画を立てる際、
現金の出入りは、不確実性が高いと言えますので
中・長期の計画策定には、こちらの方が適していると言えます。
収支分岐点と損益分岐点を活用した経営戦略
収支分岐点と損益分岐点は、
それぞれ単独で活用するだけでなく、
組み合わせて分析することで、より効果的な経営判断が可能になります。
明確な違いは「現金ベース」か「利益ベース」なのかであり
双方とも、実際の活用方法に大きな差異はみつかりません。
よって例えば、新規事業を立ち上げる場合、
損益分岐点分析で長期的な収益性を評価すると同時に、
収支分岐点分析で短期的な資金繰りの
安全性も確認する必要があります。
また、既存事業においても、
損益分岐点を下げるためのコスト削減や販売価格の見直しを行いながら、
収支分岐点を意識した資金管理を行うことで、
安定した経営基盤を築くことができます。
それぞれの指標の特徴を理解し、
適切に活用することで、企業は収益性と安全性を
両立させた経営を実現することができます。
兄弟(本物の兄弟です)で1つの「目標?」見つめてます
2025.08.08

数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
「売上は好調なのに、なぜか手元にお金が残らない」
「月末の支払いがいつも不安で、頭から離れない」
もし、あなたがそう感じているなら、
それは決算書の「利益」と、会社の「現金」の流れが一致していないからです。
会社の生命線ともいえるキャッシュフロー(現金の流れ)は、
営業、投資、財務の3つの活動がバランス良く循環してこそ、健全な状態を保てます。
この3つの流れを、それぞれ「呼吸」「筋肉増強」「循環」と捉え、
あなたの会社のお金がなぜ残らないのか、その原因と具体的な改善策を見ていきましょう。
1. 営業キャッシュフロー 「呼吸」を深くする
営業キャッシュフローは、本業でどれだけの現金を稼ぎ出したかを示すものです。
ここがマイナスということは、まさに「呼吸困難」の状態。
まずは、楽に息ができるように、お金の流れをスムーズにすることから始めましょう。
改善のヒント
1. 売掛金の回収を早める
取引先に「支払サイトの短縮」を交渉してみましょう。
「そんなこと無理だ」と思うかもしれません。
しかし、支払いを少しでも早くしてもらえれば、
その分、運転資金として借りているお金を減らせます。当然、利息の負担も軽くなります。
せっかく稼いだ利益が、銀行への利息で消えていくのはもったいないですよね。
そのお金は、もっと前向きなことに使いましょう。
また、高額な売掛金は分割請求も検討し、入金までのタイムラグを圧縮することで、資金繰りに余裕が生まれます。
2. 在庫を圧縮する
いつまでも売れない在庫は、思い切って「処分セール」で現金化しましょう。
そして、発注ロットを見直し、過剰な在庫を持たないように最適化することも重要です。
「年に一度の注文でも、在庫を切らせたくない」という話を聞きます。気持ちわかります。
しかし、その「年一回の注文」の時期を特定し、
その時期に合わせて在庫を確保するなどの工夫はできませんか?
在庫は「眠っているお金」です。お金が固定化されている状態は、資金繰りを圧迫します。
滞留在庫のことを「罪庫」と呼ぶこともあります。
この「罪庫」を解消することは、キャッシュフロー改善に直結します。
3. 仕入れ条件を改善する
仕入先に「支払サイトの延長」を交渉してみるのも一つの手です。
これも難しいと感じるかもしれません。
しかし、取引先にとっても、未回収になるよりはマシなはずです。
選択肢として捨てるべきではありません。
また、もし可能であれば、同業他社と共同で仕入れすることで、
交渉力が上がり、仕入れコストを下げられる可能性もあります。
4. 売上を上げる
これは言わずもがな。キャッシュフローを改善する最も直接的な方法です。
2. 投資キャッシュフロー 「成長の刃」を研ぐ
投資キャッシュフローは、会社の将来的な成長のために行う設備投資や不動産の売買などを示すものです。
リスクとリターンをしっかり見極め、確実に成果を出すことが重要です。
投資3原則
1.スモールテスト → 検証 → 拡大
まず小規模に導入し、成果を確認してから本投資へ向かうようにしましょう。
2.PBP(投資回収期間)を算定
借入金の返済期間や減価償却年数を超えるような投資は
「夢」ではなく「賭け」かもしれません。再検討が必要です。
3.眠れる資産をキャッシュ化
使っていない設備・不動産は売却を検討しましょう。
「いつか使うかも」「いつか値上がりするかも」
これも、その気持ちよくわかります。
しかし、1円も生んでいない資産を持つことは
会社経営として正しい状態ではありません。
3. 財務キャッシュフロー 「循環系」を整える
1. 資金の用途と期間を一致させる
設備投資には、その設備の耐用年数に応じた「長期融資」を、
短期的な運転資金には「短期融資」を使いましょう。
長期借入で運転資金を賄ってしまうと、月々の返済負担が増えてしまいます。
補足
本来は「短期資金は短期借入、設備資金は長期借入」が原則。
長期借入で運転資金を賄うこと自体が“悪”というより、
上記記述は、返済年限が用途より長すぎても短すぎても資金繰りを圧迫するという意味です。
2. 借入は「金額」ではなく「本数」に注意する
「多額の借金で経営破綻」というニュースをよく見ますが、
実は問題は「借入金の総額」だけではありません。
以下の例を見てみましょう。わかりやすさを重視するため
利息は考えないものとします。
借入金A:1200万円(10年返済、月々10万円)
5年後に残債600万円
5年間の返済後、追加で600万円を借り入れたとします
(新たな借入金B、10年返済、月々5万円)
借入総額は1200万円で変わりませんが、
月々の返済額は15万円に増えてしまいます。
(借入Aの返済分10万円と借入Bの返済分5万円)
更に返済期間も実質6.6年と短くなります。
(1200万円÷(15万円×12か月)=6.666年)
金利の低さだけに目を奪われ、無計画に借入を重ねると、
このように月々の返済額が増え、資金繰りが厳しくなることがあります。
銀行へ融資を申し込む際には「借入総額」や「金利の高低」ではなく
「月々の返済金額」と「返済期間」を確認することが大切です。
まとめ
営業CF=呼吸、投資CF=筋肉増強、財務CF=循環です。
「営業CFで生んだ余剰→投資CFへ→足りない分は財務CFで補う」
どれか一つでも滞れば、会社は酸欠や出血多量で倒れてしまいます。
資金難は「数字が苦手」から始まります。
そして、「数字を直視」した瞬間から改善は始まります。
今日から3つのキャッシュフローを診断し、「お金の調子」を整えましょう。
あなたの会社の血液は、きっと再び力強く巡り始め
筋肉質で、美しい経営体質へと変貌するはずです。
本文とは、全く関係ないですが、この兄弟
昨日6歳になりました。
2025.08.07

数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
夏の暑さが続く中、またひとつ、私の商圏から会社が消えてしまいました。
運送業を営むその会社は、運賃問題、人手不足、就労時間の制限といった厳しい環境の中で、
奮闘していたはずです。詳しい経営破綻の理由はわかりませんが、非常に残念な思いです。
会社が破産に至る唯一の条件は、「資金ショート」です。
つまり、現金が底をついた時です。
それは「ある日突然」起こるように見えるかもしれませんが、
多くの場合、前兆があります。
仮に突然死だったとしても、その時がいつ来るかは、事前に把握できる場合が大半です。
今回は、会社の経営破綻を防ぐために、
最低限押さえておきたいキャッシュフロー経営のポイントをお伝えします。
この「最低限」を実践することは、決して難しくありません。
「やり方がわからない」という方は、
会計士や税理士、商工会議所、そして私たちのようなお金の専門家に、ぜひ相談してみてください。
1 最重要原則:売上よりも現金を優先する
まず、すべての経営者が腹に落とすべき大前提があります。
会社の財務を根本から改善するには、
①売上高 ②利益 ③現金
この「常識的」とも思える順番をひっくり返す必要があります。
会社にとって本当に大切なのは、この順番です。
1. 現金
2. 利益
3. 売上
「そんなことはわかっている」と多くの経営者は言います。
しかし、手元のお金が減り始めると、
真っ先に考えはじめるのは「どうやって売上を上げるか」ではないでしょうか。
売上を上げること自体は悪いことではありません。
しかし、問題は「順序」と「効果が現れるまでの時間」です。
バスタブの「栓」と「蛇口からの水」
会社の現金は、多くのケースで「年単位」の時間をかけて少しずつ減少していきます。
その間も売上はあったはずですし、
銀行からの融資や資産売却で現金が一時的にでも増えたりしていたはずです。
それにもかかわらず現金が減っていく状態は、
まさに「栓をしていないバスタブにお湯を入れている」のと同じです。
これではいつまで経ってもお湯はたまりません。
最初にやるべきことは、まず「バスタブの栓」をすることです。
この「栓」とは、経費削減や業務プロセスの見直し、在庫管理の適正化など、
自社の努力だけでコントロールできることです。
一方、「バスタブの蛇口から出る水」は、
売上増や資金の回収サイトの変更、銀行からの借入方法の見直しなど、
外部の理解や協力がなければ実現できないことを指します。
早く利益を生むためには、まず自社でできる「栓」をすることが不可欠です。
強靭な「生身の体」をつくる
利益を増やすための施策も、やはり「自社内」でできることの方がより効果的です。
なぜなら、一度会社の収益構造を見直して筋肉質な体質に改善すれば、
その状態は持続するからです。人間と違い、「リバウンド」は基本的にありません。
売上は「鎧」のようなものです。
鎧を着ている間は強く見えますが、ひとたび脱いでしまえば(=売上が停滞・下降すれば)、
その真の強さが試されます。
日頃から収益構造という「生身の体」を鍛えていなければ、
厳しい環境下で生き残ることは難しいでしょう。
まずは、社内でできることから着手し、会社の収益構造を鍛え上げること。
それが会社の未来を守るための第一歩なのです。
次回は、「3つのキャッシュフロー」の話から
より具体的な「打ち手」をご紹介します。
本を読めば書いてある話です。
しかし、本を読むのにかかる「数日間」を
ほんの「5分程度」で読めるようにします。
これも、効果が出るまでの「時短」の1つです。
2025.07.23

私は最近、右ひじに余計なカルシウムができ
そのせいで、少し負荷をかけると
右ひじから手先までが痛む。
二人の医師に診察してもらったのですが
私の症状に対してかけられた言葉が正反対で驚いた。
一人は
「痛いなら、動かさなければいいでしょ」
もう一人は
「以前のように動きたいから、治療を受けに来たんだよね」
どちらが、患者にとって前向きに希望を持ち
手術やリハビリに前向きに取り組めるか
答えは、言うまでもありませんよね。
このように、同じ現象や症状に対してでも
「使う言葉」によって全く違う効果や結果が出ることが
ご理解いただけると思います。
本日は、その病院の待合時間に読んだ本
「言いかえ 便利帳」
著者 みらいクリニック院長 今井一彰 より、
寺田寅彦の言葉を基に、財務や決算書が苦手で
その知識が必要なのはわかっているが
後回しにしてしまうことが多い経営者向けに書いていきます。
もちろん一般論として、なかなか最初の一歩を踏み出せないという方の
参考にもなると思います。
「病人には回復という楽しみがある」
「健康な人には病気になるという心配があるが
病人には回復するという楽しみがある」
この言葉を残したのは、物理学者で随筆家の寺田寅彦です。
私たちは、とかく今の状態を「良い」「悪い」
と決めつけてしまいがちです。
しかし、視点を変えるだけで、見える景色は一変します。
これは、経営や財務にもまったく同じことが言えます。
財務は「未来の地図」
中小企業の経営者の多くが、「数字は苦手で」とおっしゃいます。
決算書を見てもピンとこないし、資金繰り表も税理士さん任せ。
「ウチの経営は、感覚と経験が頼りなんだよ」と。
確かに、創業経営者の方々は、鋭い感覚と
豊富な経験を持っている方が多いのは事実です。
しかし、2代目以降は、そうはいきませんよね。
だからと言って、立ち止まっているわけにはいきません。
まずは、視点を少し変えてみてほしいのです。
財務の数字は、あなたの会社の「健康診断書」であり、
「未来への地図」でもあります。
そして、もし今その数字が芳しくないのだとしたら、
それは「伸びしろ」であり、「回復という楽しみ」があるということなのです。
数字が見えないと、不安になる。
数字が見えると、希望が持てる。
たとえば、資金繰りが厳しいとき、
「もう終わりだ…」と感じてしまうのは当然です。
でも、冷静に数字を整理してみると
「売上は変わっていないのに
利益が減ってる。固定費が増えたせいだ」
「在庫が増えて資金が詰まってるだけだ」と
原因と対策が見えてきます。
それはまるで、暗闇の中で光を見つけたような感覚です。
このように、視点が変われば、やるべきことがわかり
行動が変わるはずです。
そして、行動が変われば、結果も変わるはずです。
「わからない」は「チャンス」でもある
私は様々な業種の経営者とお会いしてきました。
どの社長さんも、最初は「わからないことが恥ずかしい」
と思っておられました。
そりゃそうですよね。
経営者という立場にも関わらず、経営数字が読めないだなんて
大っぴらに言えるはずはありません。
何を隠そう、私も7~8年前までは
決算書を読み、戦略や計画を立てるなんて
大企業のやることであり、必要ないだろうと
思っていましたし、それを言い訳にして
全く学ぼうとも思っていませんでした。
1つ1つの勘定科目の意味すら知りませんでした。
しかし、今なら経験上ハッキリ言えます。
「わからないなら、学べばいい」
「わからない」は、「わかるようになれる」という
大きなチャンスだと。
むしろ、今の段階で「数字が見えていない」からこそ
財務の力で会社を大きく変えることができるのです。
社長にしかできない「視点の転換」
良い悪いではなく、当たり前のこととして
社員は自分の「給与を守ること」で精一杯です。
でも社長だけは、視点を変えることができる存在です。
売上が減った →「 ピンチだ」ではなく
売上が減った → 「利益構造を見直すチャンスだ」
資金繰りが悪い → 「不安だ」ではなく
資金繰りが悪い →「 ビジネスモデルを見直す好機だ」
こんなふうに、同じ現象を「どう見るか」で
行動が変わり、未来が変わります。
視点を変えることは、新たな武器を手に入れる
チャンスとも言えます。
経営は常に「決断の連続」です。
そして、その決断は「視点の質や位置」によって変わってきます。
私自身の例ですが
経営の勉強をし、自分の会社の存在意義や目的を明文化し
そのうえに、財務の考え方を積み上げた結果
内部留保は、ここ5年間で5倍以上に増やすことができました。
その結果、今年と2年後に、大きな投資が可能となりました。
ちなみに私は、大学で経済や経営を学んできたわけではありません。
(今、とある市長のおかげで名前が出てくる大学の文学部教育学科卒です)
こんな私だからこそ言います。
「悪いところは良くなるだけ」
「わからないことは、のびしろである」
最後に、寺田寅彦の言葉を、
私の解釈に置き換え、要約してみます。
「不安」は、「希望」の裏返し
「苦手」「わからない」は、「のびしろ」の別名
「売上」や「利益」だけでなく、数字を見る視点を変えれば、
財務や決算書は「経営判断の力強い味方」になります。
さあ、今日から視点を変えて、未来を動かしましょう。
あなたの会社やあなた自身には、まだまだ伸びしろがあるはずです。
「いつか、必ず上がるはず! 可能性は無限大」
(個人的に、この絵ずら大好きです)
2025.07.16

数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
函館はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
朝のテレビ番組内で、ここ数年、日中が暑すぎるので
営業時間を「午前8時」に繰り上げたラーメン屋さんが
テレビに出ていた
いわゆる「朝ラー」ってやつですね。
順番待ちで並ぶのも、気温が低い朝ならば
お客様も楽なので、好評のようだ
私が記事にしようと思ったのは、
そのような工夫が大切ということではなく
瞬時に私の頭の中に出てきた「驚き」によるものです
その「驚き」とは
「売上が30%も伸びたら、一体、利益は何倍になったんだ?」
この場合、私の言っている利益とは
誰もが大好き?「経常利益」のことです
よく、セミナーの席で同じような質問をするのですが
多くの場合、「30%増」と答えられます
では、正解は「何%増」なのでしょうか?
早速、わかりやすく検証していきます
基本の損益構造をおさらい
まずは、ラーメン屋さんの一般的なケースを例にとってみましょう
今回は、「わかりやすさ」を重視するため
単純化した数値で書いていきます。
月の売上:100万円
原価(食材費):30万円(原価率30%)
粗利:70万円(粗利率70%)
固定費(人件費、家賃、水道光熱費など):60万円
経常利益:10万円
この「粗利率」や「原価率」のバランスは、
多くの飲食店でよく見られるものです
自分のお店の利益構造がどうなっているのか
確認してみてください
売上が30%アップした場合を計算
では、売上が30%増えて130万円になったとしましょう
原価率が同じ30%の場合、原価も売上に応じて増えます
・新しい原価:130万円 × 30% = 39万円
・新しい粗利額:130万円 − 39万円 = 91万円
固定費は、売上が増えても通常すぐには増えません
今回も60万円のままと仮定します
・新しい経常利益:91万円 − 60万円 = 31万円
経常利益の増加額は
31万円 −10万円 =21万円
では、増加率はどれくらいでしょうか?
・21万円 ÷10万円 ×100 = 210%
増加率は210%、利益額は約3.1倍となりました
まとめ:少しの売上アップが、大きな利益につながる
今回のシンプルな例からも分かる通り、
飲食店においては
売上が少し増えるだけで利益が大きく伸びることがあります。
【実際の計算例まとめ】
現状
売上30%増後
売上
100万円
130万円
原価
30万円
39万円
粗利
70万円
91万円
固定費
60万円
60万円
経常利益
10万円
31万円
・売上は30%アップ
・経常利益増加額は210%(3.1倍)
このように、売上の上積みが
そのまま利益増につながることは、
経営判断をするうえでとても重要なポイントです。
逆に、売上が下がれば
利益も一気に減ってしまうこともあるので、
日々の売上管理や集客の工夫は欠かせません。
「うちの店の場合はどうだろう?」
そんな時は、ぜひ自店の数字でも同じように
計算してみてください。
数字に強くなることが、
より安定した経営につながりますし
より多くの利益を生むことも可能になります。
今後も、経営やお金のしくみを分かりやすく
お伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください!
「最近、蒸し暑い」 「少しは涼しくなりました?」
2025.07.04

数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
函館はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
本日は、いつもと少し毛色の違うお話です。
最近、「シニア世代」の住宅ローン破綻が増えているみたいです。
その記事を読んでいて
https://news.yahoo.co.jp/articles/10465338fec7fb92bccab9d72f24ffca9c5fdc1f
お金に関する問題は
「結局は個人も法人も大差ない」と感じるところが
多々あったので、今回は
「FP」と「財務コンサルタント」両方の立場から
個人にも経営者にも役に立つような内容の記事を
書いてみたいと思います。
住宅ローン破綻はなぜ起こる? 具体例から見る共通点
住宅ローンの返済に苦しみ、
最終的に自宅を売却したシニア世代の例は
枚挙にいとまがありません。
参考記事によると
① ある50代男性は、55歳で一軒家を購入し、
70歳での完済を目指していました。
しかし、退職後に再就職がうまくいかず、
生活費や介護費用が家計を圧迫。
貯蓄を取り崩し頑張っていましたが、
最終的にはローンの返済が滞り、
自宅売却を余儀なくされました。
② 自営業で一時的に年商5000万円を
超えていた別の男性は、
繰り上げ返済も視野に入れていたようですが
業績悪化とコロナ禍の影響で経済状況が急激に悪化。
さらに妻の病気や葬儀費用といった予期せぬ出費が重なり、
ローン返済が不可能となり、自宅を手放すことになりました。
これらの事例から浮かび上がる共通点は、
「経済環境や人生の変化に対するリスク管理不足」という点です。
具体的に見ていきましょう。
①の例の問題点
何といっても「退職後の再就職」の部分ですよね。
通常、退職するような年齢での再就職の場合
「収入は減少」します。
まずは、この現実をしっかりと自覚する必要があります。
もちろん、増加に転じる方もいます。
しかし、ごく一部でしょう。
では、収入を増やすには、どうしたらよいでしょう。
最もわかりやすい例の1つは「国家資格等の取得」です。
それまでの経験を活かし、中小企業診断士などを取得し
活躍している方は少なからず存在します。
また、資格に頼らなくても、現役時代に「唯一無二」の
スキルを身に着けておくことも、収入増へ向けた手段でしょう。
どちらにしても言えることは
「現在の状況に満足している場合ではない」
ということです。
「記憶が」「体力が」など口にしていてはいけません。
②の例の問題点
ここは、少し財務の観点から見ていきましょう。
そうすると最大の見落としの原因は
「年商5000万円」という売上高に目を奪われ
気が緩んでしまった点だと言えます。
大切な数字は「年商」ではありません。
「利益」や「キャッシュ」です。
借入金に関しても同じです。
借入金の大小が問題ではなく
返済できるだけの、事業を維持するだけの
利益やキャッシュがあるかどうかが大切です。
確かに、コロナによる業績への悪影響は
非常に大きなものでした。
ですが、そのような予期せぬ災難やトラブルの際に
会社を維持できるような「体質」や「体力」を
平時に整えておくことこそが経営者の最大の仕事です。
また、どちらにも共通していることとして
老後や高齢期になると、「お金の使い道」が
それまでとは大きく変化するということです。
収入の柱や社会的立場も大きく変わってきます。
「給与」⇒「年金」
「正社員」⇒「パート」など
このような避けがたい変化は、事前に想像できますので
的確に対応する必要があります。
シニアの住宅ローン破綻が増える社会背景
なぜ、これほどまでにシニア世代の
住宅ローン破綻が増えているのでしょうか。
そこには複数の社会問題が絡んでいるようです。
・住宅取得年齢の高齢化:
晩婚化の影響で住宅購入年齢が上がり、
定年後もローン返済が続くケースが増加しています。
退職金の大幅な減少:
1997年には約2800万円あった大卒の退職金が、
2022年には約1900万円まで減少しています。
(厚生労働省「就労条件総合調査」(平成9年調査および令和5年調査))
社会保険料の増加:
手取り収入が年々減少しており、
家計を圧迫する要因となっています。
上記3つの中から、
FPの立場から「社会保険料の増加」と
「年金の繰り下げ受給」の話です。
年金受給を1か月繰り下げると0.7%
受給額が増えます。
なので、退職後も働き、年金受給を繰り下げつつ
住宅ローンを返済し続け、後に増えた年金額を
ローン返済の一部に充てるという考えですが
これは「捕らぬ狸の皮算用」です。やめましょう。
その時の社会保険料がいくらになるか
わからない上に、繰り下げ受給により年金受給額が増えると
「社会保険料が高くなる可能性があります」
(同じ理屈で、税金も)
つまり、多くのFPが示しているのは「支給額」であり
そこから税金や社会保険料が引かれた額
「手取り額」を示してはいません。
つまり、予定よりも、少なくなる可能性があるわけです。
いかがですか?「皮算用」であることを
ご理解いただけたと思います。
住宅ローン破綻を防ぐための3つの対策
では、こうした事態を避けるためにはどうすれば良いのでしょうか。
1.「最悪の状況」を想定した資金計画を立てる
住宅ローンを組む際は、現在の収入だけでなく、
将来の収入減や予期せぬ出費を考慮した
綿密な資金計画が必要です。
特に定年後もローンが残るような長期ローンは避けましょう。
退職時の住宅ローン残高を早めに確認し、
必要に応じて返済計画を柔軟に見直す姿勢が重要です。
2.金利変動リスクを軽視しない
今後、金利上昇の可能性があります。
変動金利型のローンを利用している場合は、
返済額が増加するリスクを常に意識しましょう。
金利上昇に備え、常に家計に余裕を持たせることが大切です。
反対に、金利が安いというだけで
ローンの乗り換えはやめましょう。
ローン乗り換えの手続きには
様々な手数料が発生します。
しっかり確認した上で、乗り換えを考えましょう。
3.万が一に備えた貯蓄を確保する
収入減少や病気、介護といった想定外の事態に備え、
最低でも住宅ローン返済額の6カ月分程度の貯蓄
(企業の場合は運転資金として
固定費の6カ月分を確保するのと同じ発想です)
を確保しておくことが強く推奨されます。
この備えがあれば、一時的に収入が途絶えたり、
大きな出費があっても、慌てずに対応できます。
また、生命保険の活用も有効です。
ただし、考えられるリスクを
生命保険で全てカバーするのではなく
すでに準備されている「社会保険制度」をフル活用し
それでも足りない部分を民間の保険でカバーしましょう。
住宅ローン破綻は、決して他人事ではありません。
将来の不確実性を念頭に置き、
長期的で柔軟な視点を持った資金計画を立てることが、
ご自身とご家族の未来を守る最善の方法となります。
家庭ですら、このような資金計画が必要なのですから
企業に事業計画や資金繰り表が必要なのは
当たり前のことと言えます。
家庭も会社も「脱★ドンブリ」で、いきましょう!
2025.06.12

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
6/11付けの北海道新聞に
「価格転嫁 悩む道内企業」
という記事が書かれていた。
帝国データバンク札幌支店の調査によると
「もし金利が1%上昇したら」の問いに
「財務体質の改善」「価格転嫁」と答えた割合が
どちらも約25%との回答でした。
また、「経営に悪影響」と答えた割合は56.6%
との回答でした。
「財務体質の改善」中でも「経費削減による改善」は
既に多くの企業で限界を迎えているのではないかと
思われます。それでも「乾ききった雑巾」を
まだ絞るということになりますから
たとえ絞れたとしても、その効果はかなり限られたものに
なるのではないかと思います。
となると、次に来るのが
「価格転嫁」ということになりますが
「顧客離れ」や「販売量の減少」が怖くて
なかなか決断できないというのが
多くの経営者の悩みではないでしょうか。
では、どれくらいの「客離れ」や「売上低下」がおこると
自社が赤字に転落するのでしょうか?
この問いに、「根拠を持った数字」を示せる経営者が
どれくらいいるのでしょうか?
おそらく、1~2割程度ではないかと思われます。
私たち財務コンサルタントは
このような問いに対し、根拠ある数字をもって
値上げの有無や幅を経営者が判断できるように
お手伝いさせていただくわけですが
一般の経営者が、難解な管理会計の教科書を開き
勉強する前に、たった3つの数字を押さえるだけで
意思決定の8割はできるようになる方法を
ラーメン屋さんを題材にお伝えします。
(材料は全て仕入れするものとします)
決算書と電卓を片手に読み進めてみてください。
STEP1 費用を「動く」「動かない」で仕分けする
まずは会社のお金を 変動費(動く費用) と 固定費(動かない費用) に分けます。
ラーメン屋さんの主な変動費は
麺やスープのような材料です。
ラーメンを1杯売れれば使う麵は1玉
ラーメンを2杯売れば2玉
ラーメンが売れなければ0玉
このように「売れた分と連動して増減する」費用が変動費
一方
お客様が1人だけ来店しても
100人来店しても変わらない費用
給料や家賃や利息などのように
「売上に関係なく毎月ほぼ一定」な費用を固定費
決算書に書かれているさまざまな費用を
この2つに振り分けていきます。
ここまでが、第一段階です。
これを専門用語でいうと「固変分解」といいます。
名前を憶えても1円にもなりません。
この作業が終わったら
A4 用紙に次の式を書き出しましょう。
売上高 -変動費 (動く費用) = 手元に残るお金(限界利益)
この「手元に残るお金(限界利益)」が
経営判断を行う上で、とても大切な数字となります。
STEP2 「限界利益率」を算出する
限界利益を売上高で割った数字に100を掛けた数字を
限界利益率 といいます。
例)ラーメン1杯1,000 円
材料費 600 円 → 限界利益額 400 円
限界利益率 = (400 ÷1,000)✖100 = 40%
もし材料費が 10%(60 円)上がり
原価上昇分の60円をそのまま売価に転嫁し
同じ限界利益額 400 円を確保したとすると
限界利益率 = 400 ÷1,060 = 37.7%となり
「額」はキープできても「率」は低下します。
では「率」をキープするためには売価をいくらに
設定する必要があるかですが
限界利益率を(元の水準に)維持するには、
売価を約10%アップさせる必要がありますので、
算式としては
660円(変動費)÷0.6(変動費率)=1,100円
となります。
値上げのシミュレーションは、
「額を守る」か「率を守る」か で変わります。
とはいえ、一般的な中小企業なら、
まずは「額」を重視での判断が優先されるであろうと思います。
しかし、全ての商品や全ての判断基準を
「額」にしてしまうと、後々問題が発生します。
面倒がらずに、商品1品ごとに判断することをお勧めします。
この手間を惜しんで「ドンブリ経営」を続けても
何一つとして良いことは起こりません。
今回は、「額と率」の判断基準までは書きませんので
興味のある方は、ご連絡ください。
STEP3 「どこまで客数が減っても黒字なの?」をチェックする
最後は“赤字ライン”を確認します。
赤字にならない売上高 = 動かない費用 ÷ 限界利益率
(値引きなど、販売条件は変えない前提です)
例:月間固定費300万円、限界利益率40%。
現在の売上高が1000万円で、
限界利益額が400万円のラーメン屋さんであれば、
400万(限界利益額)-300万(固定費)=100万円で、
現在の経常利益は100万円ということになります。
この条件で赤字ラインを計算すると…」
赤字ライン = 300 ÷ 0.4 = 750 万円
現在の売上高 1,000 万円なら、
黒字確保まで、許される売上ダウン金額は
1000万円―750 万円=250万円となり
仮に値上げで売上が 100万円ダウンし、900 万円に落ちても
750 万円を上回るため、まだ黒字圏内です。
黒字確保までの猶予額250 万円を
平均顧客単価で割ってやれば
顧客減数の許容範囲を把握可能となります。
ここまで把握できれば「値上げ幅」と「客離れの許容度」が
数字でクリアになります。
ただし、ここだけは勘違いしないでください!
「売上が10%ダウン」=「経常利益も10%」
ではありません!
「黒字圏内」なだけです!
あくまで「売上―経費」が黒字というだけの話です。
計算式のレベルでいうと「ただの引き算」レベルです。
参考までに、このラーメン屋さんですと
売上が10%ダウンすると
経常利益は40%ダウンの「60万円」となります。
もし、銀行への借入金返済額が月々80万円あった場合
このラーメン屋さんは、「毎月20万円」の現金を
どこからか調達しなければ
銀行への返済ができなくなるということです。
こんなことを続けていれば、どうなるか?
結論は、見えていますよね。
応用編:一律ではなく「厚い商品」から値上げ
「限界利益率が高い」つまり「粗利の厚い」商品ほど値上げによる
客離れの痛手も小さくて済みます。
多くの場合、利幅が大きい商品は、競合が真似しづらいサービスや機能
また、ファンの多い看板商品が多いと思われます。
よって優先的に改定しても受け入れられやすい
「価格耐久性」が高い商品と言えます。
すべての商品を一律に上げるのではなく
商品ごとの細かな調整を考えていきましょう。
まとめ:たった3つを明確にし決断力アップ
1.費用を「動く/動かない」に分類
2.限界利益率と額を確認
3.赤字にならない売上高を計算し、顧客離れ余裕度を把握
以上、わずか3ステップにより
数字という「事実」を把握することで
値上げへの不安はぐっと小さくなります。
一刻も早く「勘による値決め」から卒業し
「根拠ある経営」にステージアップしていきましょう。
数字はあなたの背中を押す最強の味方です!
小さな利益の積み重ねが大切ですね
2025.05.16

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
企業経営に欠かせない「お金」の専門家。
その代表格が「税理士」と「財務コンサルタント」ですが、
この2つの職種にはどんな違いがあるのでしょうか?
『経理』と『財務』の違いとも共通点が多いため、
併せて参考にしてください。
1. 税理士の主な仕事・役割
● 税務のスペシャリスト
税理士は、何といっても安心の
「国家資格」保有者であり
「税金」に関する専門家です。
具体的には、
・記帳代行
・決算書や確定申告書の作成
・税務署への各種申告・届出
・節税対策のアドバイス
・税務調査の立ち会い・対応
・銀行融資の際の資料作りやアドバイス など
もちろん、財務に強い税理士もいますが、
全体としてはまだ多くありません。
また、元々、「財務の専門家」ではないのも事実です。
● 「過去」の数字を扱うプロ
税理士の仕事は、過去1年間の会計データを整理し、
正しく税務申告すること。
つまり、過去の数字に基づいて
「現在の納税額」を算出し、法令遵守をサポートするのが役割です。
確かに「節税」は未来に対するアクションの1つですが
現在の「節税」に対するアドバイスどまりが多い
ように感じます。
銀行融資の際は、
とても心強いパートナーとなってくれますが
正しい借り方などのアドバイスまでは
なかなか難しいと思われます。
2. 財務(経営)コンサルタントの主な仕事・役割
● 未来志向の財務アドバイザー
財務(経営)コンサルタントは、
会社の資金繰りや利益計画、経営戦略など
「これから」の数字をどう動かすかを考える専門家です。
しかし、日本において「経営コンサルタント」といえる国家資格は
一般的には「中小企業診断士」しかなく、他は全て民間資格です。
主な業務は
・事業計画・資金繰り表の作成支援
・銀行交渉や融資サポート
・売上・利益の目標設定と実現策
・キャッシュフロー改善のための提案
・経営者への財務コーチング
・事業の立て直しや再生
・ミッション/ビジョン/バリュー/の策定援助
・社長の相談役
・社長と社員間のギャップを埋める支援 など
それぞれが持つバックボーンにより
その業務範囲は多岐にわたります。
● 「未来」を描くパートナー
財務(経営)コンサルタントは、
会社の未来を社長や社員と一緒に考え、設計し、
「どうすればお金が残るか」
「どこに手を打てば利益が出るのか」
「社長や社員の夢を叶えるために必要なことは何か」など、
経営者に寄り添いアドバイスを行います。
ちなみに、「経理」と「財務」の違いも
「会計」と「資金繰り」
「過去」と「未来」
「現金等の入出金管理」と「キャッシュフロー管理」 など
税理士とコンサルタントの違いと
似ているところがあります。
3. どちらが必要?両者の活用ポイント
税理士は、ほとんどの中小企業で必須ですが、
財務コンサルタントは必須とは言えません。
しかし、「経営や会社全体の強化や改善」
には力を発揮します。
また、メインで使う「会計」の種類が異なります。
税理士は「財務会計」や「税務会計」といわれるもので
コンサルタントは「管理会計」といわれるものです。
一番の違いは
「財務会計」は外部の人のために作成するもの
「管理会計」は内部の人のために作成するもの
外部とは、投資家・取引先・銀行・税務署
内部とは、社長・社員
イメージでいうのなら
「管理会計」⇒経営判断・計画策定・行動指針
「財務会計」⇒「管理会計」から導かれたことを
実行した結果の集計表
しかし、管理会計は税理士の先生が財務会計にのっとり作った
「決算書」や「試算表」や「総勘定元帳」などから
数字を組み替えて作ります。
よって、結果的に税理士とコンサルタントは
会社経営にとって「両輪」と言えます。
財務(経営)コンサルは
「必要だとわかってはいるが、急ぎではない」領域と
よく言われます。
しかし、残念ながらここが「手遅れ」の第一歩と
なることが多いのも事実です。
例をあげると
「銀行融資」をメインとした銀行交渉の時
気づいたら「現金がない」なんて時
「人を増やす」「設備投資」の正しい判断
「利益が出ない」時の施策作成時
誤った「経費削減」 など
「経営判断」の遅れや過ちを防ぎ、「数字の裏付け」を伴った
判断や行動をするための相談役と言えます。
もう一つ、是非覚えておいていただきたいのが
財務コンサルタントは「B/S」(貸借対照表)を改善するのが
メインの仕事になります。
つまりは、「潰れにくい会社」や
「社長をお金の心配から解放する」のが主な仕事となります。
P/L(損益計算書)の数字は、会社のみんなで
作る仕事となります。
もちろん、可能な限りのお手伝いはしますが
コンサルタントが御社の商材を売ったり仕入れたり
するわけではありません。
この話をすると
「売れれば利益が上がるから、コンサルは必要ないね」と
お考えになる方がいますが
それは「昭和以前の経営」です。
黙っていても人口が増えていた時代の経営です。
現在の状況は「人口減」「利益幅減」
「商品サイクルの激流化」など
頑張って売ればなんとかなった時代とは
ビジネスの形が異なっています。
それにともない経営者がライバルや市場と
戦うための新たな武器として
「財務」が必須となっているのです。
税理士は、正確な申告や節税対策をお願いしたい時に。
財務コンサルタントは、「もっと会社を良くしたい」
「資金繰りを強くしたい」「未来を描きたい」時に。
両者の役割を理解し、
目的に応じて上手に使い分けることが、経営の成功のカギです。
みなさ~ん 「よい週末を」
2025.05.09

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
昨日、地元の水産物販売などを
メインとした会社が倒産したという
ニュースが流れた。
従業員が新会社を設立し、販売部門を引き継ぐ
ようですが取引先等がスムーズに
取引してくれるのかは、疑問視されます。
どうか、頑張ってください。
二度と同じことが起きないよう
しっかりと「会社のお金」の勉強をし
強い会社を作ってください。
先日、B/S全体を図形によって把握する方法を
書きましたが、本日は、
B/Sの勘定科目を使った「自社の体力測定」の方法
を書いてみようと思います。
(前回の記事)
https://sato-insurance.jp/blog/377/
本題に入る前に、大切なことなので
繰り返し言います!
「会社は、P/L(売上)ではなく、B/S(資金・現預金)で倒産します」
新聞等のメディアには「コロナにより売上急減」や
「融資残高」つまり「借金の額」などの
数字がピックアップされますが
誤解を恐れずに言うのなら
「売上が減る」や「借金が多い」は
倒産の直接的な原因ではありません。
「そんな、馬鹿言ってんじゃない」という方
日産を見てください。2024年度の決算予測が
7500億の巨額な赤字ですよ。
(うち、5000億程度は減損損失)
しかし、全く「倒産」だなんて聞きません。
どころか、発表後一時株価が上がりました。
何故か?
2024年3月末の時点で現預金が
「1兆8000億円」あるからです。
もし、現預金が8000億円しかなかったら
そりゃもう、大騒ぎとなるはずです。
「うちは売上があるから大丈夫」
「うちは売り上げが上がっているから大丈夫」
そう思っていませんか?
本当にそうでしょうか?
決算書上は利益が出ていても、
ある日突然資金ショートに陥ってしまい、
黒字倒産してしまう企業は少なくありません。
実際、倒産した会社の約5割が
「P/L上は黒字」だと言われています。
企業の「本当の体力」は売上や利益ではなく、
「現金(キャッシュ)」なのです。
もし明日、仕入先への支払いができなくなったら?
従業員の給与が払えなくなったら?
いずれも事業の継続は極めて難しくなってしまいます。
経営者はまず、「会社の体力=資金力」を測るために
次の3つの指標を押さえください。
そのうえで資金繰りを改善するための
具体的なアクションをわかりやすくご紹介します。
今のうちに会社のお金の「見える化」を進めておけば、
いざという時にも柔軟に対応できるでしょうし
その「いざ」がいつ訪れるのかを把握できます。
1.会社の資金体力を把握する3つの指標
① 運転資金の残り月数(資金繰りの耐久度)
「運転資金の残り月数」とは、
現預金が毎月の固定費もしくは、月商に対して
どれほどの期間を支えられるかの目安です。
計算式は至ってシンプルで、
「現預金 ÷ 毎月の固定費」
最低でも3か月分が望ましく、
できれば6か月分を確保しておくと安心です。
コロナのような自力では防ぎようのない現象や
仕入先や取引先の突然の倒産による売掛金回収不能
大口取引先との取引消滅などの際にも
数か月の余力があれば立て直しや
銀行からの資金調達などの猶予が生まれます。
もし、どうしても現金は持ちたくないという方は
「当座貸越」の設定にチャレンジしましょう。
詳しくは書きませんが、銀行への十分な信用力があれば
可能です。
② 売掛金サイトと買掛金サイトのズレの確認
売掛金が回収できるのが3か月後なのに、
買掛金の支払いは2か月後……。
このように、入金サイトと出金サイトにズレがあれば、
その分1か月分の資金が不足してしまいます。
図や表を使い、今後のキャッシュフローを予測してみると、
このギャップが一目瞭然。
入金と出金のタイミングを調整できれば、
資金ショートのリスクを減らせるのです。
一番いい状態は「売掛金が先 買掛金が後」
Amazonは、その代表格と言えます。
売掛金回転率が12.5回/年
買掛金回転率が4.38回/年
(2023年度の財務データから算出)
年間4.38回支払い 12.5回入金がある
羨ましい限りです。
③ 毎月の資金繰り表の作成
会社のキャッシュを安定的に回すには、
「今後どれくらいの入出金があり、
いつごろ現金が不足するのか」を
見える化する必要があります。
そこでおすすめしたいのが、
1か月単位の資金繰り表の作成です。
まずは、ザックリでも構いませんので、
翌月以降の現金残高をシミュレーションしてみましょう。
早めに危機を察知できれば、
金融機関への借入打診や、支出の削減など、
手を打つ時間が十分に取れます。
とはいえ、資金繰り表を作っている中小企業は
非常に少ないのが現実です。
理由としては
「そもそも、作り方がわからない」
「伝票類が整理されていない」
「時間がない」 などなど
上記の問題を1発で解消するとすれば
売掛の伝票を毎日整理する「仕組み」を作ったうえで
経理の専門職の人間を雇うこと
これが一番早い解決策です。
そのうえで、可能であれば会計事務所と連携した
会計ソフトを導入すれば、ほぼ完璧です。
「・・・・・・年間何百万の支出増」
厳しいですよね。
現実的な解決策としては
「1日10分だけ、時間を空ける」(伝票整理)
これだけです。
可能であれば「出納簿」をつけましょう。
そして、月が明けたら整理した伝票と出納簿を
会計事務所に即提出
「勘定元帳」を作ってもらったうえで
会計事務所や私たちのようなコンサルタントに
資金繰り表を作ってもらいましょう。
どのような資金繰り表になるかは
それぞれなのでわかりませんが
例えば私なら、資金繰り表をもとに
事業計画や資金計画、銀行借り入れの際の資料などに
なるような資金繰り表を作ります。
デメリットとしては
会計事務所もしくはコンサルタントへ
新たな報酬の支払いが発生することです。
しかし、経営者と一緒になり経営計画を立てたり
銀行交渉の手助けができたり
社長と社員の数字に対する「意識のズレ」を
修正してくれたりしてくれれば、
支払った報酬以上の成果が生まれるでしょうし、
なにより、経理担当者を雇用するより、遥かに低額で
「社長の右腕」を得ることができるメリットが生まれます。
3.資金体力を改善する3つのアクション
① 無駄な支出の削減
まず手を付けやすいのは、固定費の削減です。
オフィスの家賃や通信費、サブスクリプション契約など
不要な出費はないか、定期的に洗い出しましょう。
なお、固定費の代名詞である「人件費」
ここに手を付けるのは最後にしましょう。
現在の売り上げの減少はもちろん
将来の会社の成長の芽を摘み取ってしまう
可能性があります。
確かに経費削減としては、効果が高いですが
「もろ刃の剣」であることをお忘れなく。
「人件費」は「コスト」ではなく「投資」である。
基本はこのスタンスで経営にあたりましょう。
② 入金サイトの短縮/出金サイトの交渉
取引先との契約内容を見直し、
入金サイトを短縮できるよう交渉することも一案です。
また、支払いサイクルを後ろ倒しにできるよう、
仕入先と相談するのも有効。
お互いの信頼関係を大切にしつつ、
少しでも資金ギャップを埋める努力が必要です。
とはいえ、こんな教科書的なこと言っても
当たり前すぎますし、上記は全て「相手」がある話です。
つまりは、自分の努力だけでは解決できないことです。
そこで、「一人支払いサイクル改善作戦」
自社の商品や在庫1点1点を見直しましょう。
「受注販売できるものはないか?」
もしくは、「その体制に移行できそうなものはないか?」
「数年に1度くらいしか、売れない商品はないか?」
販売機会をロスする可能性はありますが
こまめな仕入れや在庫整理は
確実に利益やキャッシュ増に貢献します。
しかも、自社の努力だけでできることですから
「やらない」という選択肢はないはずです。
③ 資金繰り表や借入残高一覧表の作成
資金繰り表の作成、銀行への提出は
みなさんが思っている以上に銀行へのアピールになります。
インパクトや破壊力があると言ってもいいでしょう。
また、借入残高一覧の作成により
信用保証枠の事前確認や適切な借入方法への転換が
一目でわかるようになります。
プロパー融資や当座貸越の設定など
金融機関との交渉時にも役に立ちます。
銀行担当者に見せることにより
思わぬ好条件の融資の紹介などの
きっかけとなりますので、お勧めです。
このようにして、金融機関と日頃から関係を
築いておくことがポイントです。
「借入残高一覧表」フォーマット
各種書式ダウンロード | 南日本銀行
(金融機関取引状況表)
他にも、たくさん無料のものがあります。
「資金繰り表ってどう作ればいいの?」
「自社の資金耐久月数を知りたい!」
そんな方は、お気軽に無料相談をお使いください。
今すぐ「資金の見える化」を始めましょう。
本当の意味での「強い会社」を目指して一歩を踏み出しましょう。
この本「お勧め」ですよ
2025.02.28

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
と言いつつ、約10日ぶりの投稿です。
実は「牡蠣」にやられてしまいました。
近くの漁協から、ホタテと牡蠣の貝毒が発生し
出荷停止との発表が先日ありました。
どのようなタイミングで検査するのかはわかりませんが
貝毒検出の数日前の牡蠣を食べたわけですが
一緒に食べた4人全員がやられてしまいました。
ある意味、気を付けようがないわけですが
皆さんもお気を付けください。
(やっぱり、火を通すしかないのかな~)
さて、本日は
とある経営者からのご相談のお話です。
想像するに、多くの経営者の方にも共通するものがあると
思いましたので、書いてみようと思います。
相談内容は
「今まで、曲がりなりにもやってきたけど
少し会社が大きくなってきた今、今まで通りの
ドンブリ経営に不安を感じる。
本を読んだりセミナーをのぞいたりしているが
マネジメントとか何から手をつけていいかわからない」
こんな感じの相談でした。
どうでしょう?「私も!」って方
いるのではないでしょうか?
その経営者に私は、こう答えました。
何も気に病むことはないと思いますよ。
「社長」って、特別に勉強や資格がなくても、
誰でも手を上げればなれる職業ですから。
「マネジメント」ですが、勉強して損はありませんが
まだ今の状況なら社長が全体に目が届く規模ではないでしょうか。
であれば、全ての社員さんが、お客様や自分の行動に対し
同じ判断をくだせ、行動できるようになるために
「経営理念」や「ミッション」などをしっかりと作成し
「浸透」させるのはどうでしょうか?
現在の社員さんはもちろん、新規採用時にも「経営理念」は
ミスマッチを減らす役割を果たしますから
「人財」の流失防止にも一役買います。
その上で今は、「会社のお金」に関する勉強に
集中なされるのが賢明かと思います。
会社が大きくなってからですと、
今勉強を始めるより何倍もの時間と労力がかかります。
資金繰り表なんて、取引先が多くなると、
もう手に負えなくなりますから
今のうちに、資金繰り表作成のための「仕組みづくり」をお勧めします。
マネジメントなどと違い、資金繰り表作成なんて、
1円にもならない作業です。
しかし、あるとないでは、天と地の差がでてきます。
会社は「現金」のあるなしが生死を分けます。
つい、「売上」や「利益」に目がいきがちですが
どちらも言ってみれば「机上の数字」です。
その証拠に「売上が上がっていて、利益も出ている」会社が
たくさん倒産しています。
いわゆる「黒字倒産」てやつです。
倒産企業の半数が黒字倒産です。
どの会社の社長さんだって、会社を倒産させたくないはずです。
なのに、資金繰り表をつけている会社は少ない。
一番簡単で確実に会社の現金の推移を見ることができるのが
資金繰り表ですから、作成することをお勧めします。
ところで、「お金の勉強」て私、言ってますが
「会社のお金の勉強」となるとどんな勉強を想像なさいますか?
やはり、決算書の読み方とか活かし方ですかね?
実はその勉強はあまり必要ありません。
確かに、貸借対照表(B/S)は読めるようになった方がいいですが
損益計算書(P/L)は、いくら眺めても妙案や対策は出てきません。
更に言えば、会社はB/Sで倒産しP/Lでは倒産しません。
会社経営のどこに手を加えるか、どんな手を打つかの
「経営判断」をしたり「経営計画」を立てるには
「管理会計」がお勧めです。
正直、社長がお金の勉強を始めるのなら「これ一択」だと思います。
売上―経費=利益(黒字! やったー)
決算書の勉強をすると、陥りやすい罠です。
会社経営では「売上」や「利益」よりも、
一番最初に確認すべきは「現金」です。
また、決算書から事業計画を立てるのは、
とても高度な知識が必要です。
「どこに手を打てば利益がでるのか」を知り、
打ち手を考え、会社全体で行動すれば、
社員さんの給料が増え、会社の利益も増えます。
是非、管理会計を身に着けて、使いこなせるようになって下さい。
手前みそになりますが、もし相談して頂ければ
私は「キャッシュフローコーチ」として
社長自身が、数字の根拠を持った
「経営判断」や「計画立案」ができるように
サポートさせていただきます。
こんな会話をしました。
何かの参考になれば幸いです。
みなさん、お久しぶりです!
父! 早よ元気になれ!
2025.01.27

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
前回のブログで「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
簡単な出し方について書きました。
https://sato-insurance.jp/blog/278/
今回は、計算した数字を、
実際の経営にどのように活かすかについて
書いていこうと思います。
「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
話の前に、よくある話をします。
「利益」と「現金」の違いです。
わかっている方は、飛ばして下さい。
よく経営者の口から出てくる言葉に
「利益は出ているんだけど、思ったように現金が増えない」
があります。
いわゆる「稼いだ金は、どこに行った?」です。
一言で言えば「利益と現金は違う」となってしまいますが
わかりやすく違いを書きます。
「利益」とは
企業が一定期間(多くは1年間)に得た収入(多くは売上)から、
経費や費用(変動費や固定費)を差し引いた残りの金額です。
これは、企業の経済活動の成果を示す指標であり、
損益計算書に書いてある数字です。
ここで大切なのは、利益は「金額」であり「指標」である
ということです。
言ってみれば「計算上の数字」ということです。
「現金」とは
現金は、企業が手元に持っている実際のお金を指します。
これは、銀行口座にある預金や、手元にある現金など、
すぐに使用できる資産です。
現金は、企業の流動性を示す重要な指標です。
もっと平たく言うと
格闘ゲームでいう「HP」つまり「残りの体力」のことです。
ゲームでも、HPが0になったらゲームオーバーですよね。
それと同じです。
ちなみに、「利益」が0になっても、
一般的な企業は、ゲームオーバーになりませんよね。
もっと言えば赤字になっても、ゲームオーバーとは
ならない方が多いはずです。
それは、実際の体力(HP)ではない証拠です。
ここだけ見ても、利益と現金は違うことがわかると思います。
この概念を踏まえた上で、読んでみてください。
1. 収支分岐点売上高:キャッシュフローの視点
収支分岐点売上高は、
企業の収入と支出が均衡する売上高を示します。
つまり、キャッシュの流入と流出が同額となり、
収支が「トントン」になっている状態を指します。
「トントン」と言えば聞こえはいいですが
実際の会社で言えば「顔が水面ギリギリ」
と言う方が正確だと思います。
すなわち「収支分岐点売上高」を下回った売上しか
上げれなかった場合「溺れる」ことになります。
特徴として
・ キャッシュフローに着目した数字
・ 資金ショートのリスクを把握できる
・ 短期的な経営判断に有効
・売上げ目標数字を立てる時に有効
実務での活用例
1. 経営戦略の策定
収支損益分岐点を把握することで、
企業はどの程度の売上が必要かを明確に理解できます。
これにより、価格設定や販売戦略を見直すことができます。
2. 投資判断
新しいプロジェクトや製品の導入を検討する際、
収支損益分岐点を計算することで、
そのプロジェクトが現金を生むかどうかを判断できます。
3. パフォーマンスのモニタリング
企業や商品のパフォーマンスをモニタリングできます。
原材料などが値上がりしている昨今
「本当の利益」言い換えると「現金」を生み出している
商品かどうかなどを知ることができます。
市場環境やコスト構造が変化が激しい今
この数値を把握することで迅速な対応が可能になります。
4. 価格戦略の見直し
製品やサービスの価格戦略を見直すことができます。
競合他社の価格や市場の需要に応じて、
価格を調整することで、利益を確保することが可能です。
2. 損益分岐点売上高:利益の視点
損益分岐点売上高は、売上高から費用を差し引いた
利益がゼロになる売上高を示します。
つまり、この売上高を超えると利益が生まれ、
下回ると損失が出るという、企業の収益力を示す指標です。
特徴として
・ 利益に着目した数字である
・ 企業の収益構造を把握できる
・ 長期的な経営戦略に有効である
実務での活用例
1. 経営計画の策定
損益分岐点を把握することで、企業は売上目標を設定しやすくなります。
例えば、固定費や変動費を考慮し、
どの程度の売上が必要かを明確にすることで、
現実的な経営計画を立てることができます。
これにより、資金繰りや投資計画も立てやすくなります。
2. 価格設定の戦略
損益分岐点を理解することで、
製品やサービスの価格設定においても
戦略的な判断が可能になります。
例えば、価格を「10円」引き上げるた場合に
どれくらいの利益が生まれるのかや、
競合他社との価格競争の際にも、
どこまでなら下げても「利益」がでるのかなどを
計算できます。
3. コストの管理
損益分岐点を基に、固定費や変動費の管理が行いやすくなります。
コスト削減のための施策を講じる際、
「どの費用を削減」すれば損益分岐点を下げられるかを
シミュレーションすることができます。
これにより、効果的で根拠を持った経費削減が可能になり
企業の成長の妨げになるような経費削減を回避することが可能になります。
4. 売上のシミュレーション
損益分岐点を用いて、異なる売上シナリオを
シミュレーションすることができます。
例えば、売上が10%増加した場合や、逆に5%減少した場合や
仕入れ値を@1円下げた場合、家賃を10%下げたらなど
様々な場面を想定した利益状況を予測が可能になります。
5. 投資判断
新規事業や新製品の導入を検討する際、
損益分岐点を計算することで、
その事業がどの程度の売上を必要とするかを把握できます。
これにより、投資の妥当性を評価し、
投資リスクを最小限に抑えることができます。
6. その他
現在の売上高と損益分岐点売上高を比べることにより
あとどれくらいまで売上が下がっても赤字にならないかや
企業の安全性を示す数値の1つとして「安全余裕率」も
はじき出すことができます。
これらは、企業の営業活動、ようは「売上高」が
赤字になるまでどの程度余裕があるかを示しています。
(利益率を変えない。目標売上高達成のための
値引き販売はしない前提の話です)
また、「目標利益」を達成するための売上高の設定も可能です。
長期の視点で計画を立てる際、
現金の出入りは、不確実性が高いと言えますので
中・長期の計画策定には、こちらの方が適していると言えます。
収支分岐点と損益分岐点を活用した経営戦略
収支分岐点と損益分岐点は、
それぞれ単独で活用するだけでなく、
組み合わせて分析することで、より効果的な経営判断が可能になります。
明確な違いは「現金ベース」か「利益ベース」なのかであり
双方とも、実際の活用方法に大きな差異はみつかりません。
よって例えば、新規事業を立ち上げる場合、
損益分岐点分析で長期的な収益性を評価すると同時に、
収支分岐点分析で短期的な資金繰りの
安全性も確認する必要があります。
また、既存事業においても、
損益分岐点を下げるためのコスト削減や販売価格の見直しを行いながら、
収支分岐点を意識した資金管理を行うことで、
安定した経営基盤を築くことができます。
それぞれの指標の特徴を理解し、
適切に活用することで、企業は収益性と安全性を
両立させた経営を実現することができます。
兄弟(本物の兄弟です)で1つの「目標?」見つめてます