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正しい節税とは?社長!確認してください!節税戦略とリスク ①
2024.10.07
世の中には、さまざまな「節税方法」が存在しますが、その多くが誤解されていることも少なくありません。
この記事では、正しい節税の考え方や、それが企業成長にどう関わるのかについて解説していきます。
一度では書ききれないので、数回シリーズにして、お送り致します。
節税の定義とは?
まず、「節税」とは何か? その基本的な定義を確認しましょう。
節税とは、法律に基づいて合法的に税負担を軽減する行為のことを指します。
重要なのは、税法の「範囲内」で行うことが条件であり、範囲を超えた行為は当然「脱税」と見なされます。
税法は時折見直され、今までの節税方法が使えなくなることもあります。
最新の情報を確認することが必要です。
また、税務署や税理士の前では、「節税」という言葉を避け、
「適正な税負担」と表現するのがマナーです。
節税に関する注意点
近年、YouTubeなどやSNSでも節税に関する情報が数多く配信されていますが、
全ての情報が信頼できるわけではありません。
また、YouTubeで紹介された節税方法が税制の変更に影響を与えたケースがあるくらい、
最近は、国をも動かすほどの影響力をもった番組まで現れましたので
全てを鵜呑みにせず、最新の情報を信頼できる人間と一緒にチェックすることも大切です。
会社のステージに応じた節税戦略
節税が効果的かどうか、必要かどうかなどは、会社の成長段階によって異なります。
企業は「誕生期」「成長期」「安定期」「衰退期」「消滅期」のようなステージを辿り、
それぞれの段階に応じた財務戦略が求められます。
このタイミングを誤ると、将来的に「こうしておけばよかった」と後悔する場面が出てきますし
利益が出ているにも関わらず、いつまでたっても「体力がなく」「体質の弱い」会社から脱することができず
しいては、銀行からの借入れの際にも、思ったような額や条件で借りられなかったり
コロナや災害の発生時や〇〇ショックといわれる「10年に一度」程度の間隔で発生する
自分の力では、どうにもできない災害や不況の際に、簡単に苦境に陥ってしまいます。
「今期、利益が出たから節税する」が来期以降の会社の苦境の際にあだとならぬよう
「税務」に詳しいではなく「財務」詳しい人間と関わりをもつことは、とても重要です。
あま~い囁き「節税できますよ」の誘い文句
「節税になります」「節税できますよ」の誘い文句には、十分気を付けましょう。
節税と言われるものの多くは「税金は安くなる」が安くなる税金の額より多くのお金がなくなる
なんてものが、多いのは事実です。それでは、「本末転倒」ですよね。
節税すべき状態や環境かどうか、もしくは、社長自身が、一番守りたいものや
どのような会社にしたいのかなどによって、節税をするしないは勿論
どのような節税をするかも、変わってきます。
その決断ができるのは、まさに「社長たったひとり」なのです。
慎重には慎重を重ねて、お考え下さいね。
では、明日以降、具体的な話を交えながら、書き進めていこうと思います。
晴れた日に、見通しが良くても
一度立ち止まり「確認、確認」
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銀行との賢い付き合い方:晴れた日にこそ備えるべき理由とは?
2024.10.04
「銀行は晴れた日に傘を貸し、雨の日には取り上げる」とよく言われます。
これは、経営が順調な時には融資が受けやすいのに、経営に陰りが出てくると
急に融資が難しくなるという状況を表しています。
言い換えれば、銀行は「返済が確実にできる状態でないとお金を貸さない」
というごく当たり前のビジネスを行っていることを指しています。
では、企業経営において「晴れた日」とはどのような状態でしょうか?
それは「業績が好調で資金に余裕がある状態」を指します。
しかし、皮肉なことに、この「晴れた日」には
急激に売り上げが伸びたなどではない限り
融資を必要としない、考えないことが多いものです。
一方で、「雨の日」とは業績が悪化し、資金繰りが厳しい時。
こんなときには借入が難しく、もし借りられたとしても金利が高く、条件が厳しいことが多いのです。
銀行との良好な関係を維持し、資金調達を円滑にするためには、
好調な時期にこそ「雨に備えた借入」を検討することが賢明です。
晴れた日に借入を行うメリット
1.借入がしやすい:経営が好調な時期には、銀行からの評価が高く、スムーズに融資を受けることが可能です。
2.低金利で借りられる:会社の財務状況や企業の信用度が高ければ、金利も低く抑えられます。
3.資金繰りが安定する:余裕がある時期に手元資金を確保しておくことで、アクシデントに備えられます。
4.経営者保証が外れやすい:経営状況が良好であれば、経営者の個人保証を外せる可能性があります。
5.プロパー融資が受けられる:銀行が保証なしで直接融資する「プロパー融資」も、条件が整えば受けやすくなります。
雨の日に借入を行うリスク
逆に、業績が悪化している「雨の日」には以下のようなリスクが伴います
1.借入が難しくなる:信用が低下し、融資のハードルが高くなります。
2.金利が高くなる:回収リスクが高いと判断されるため、金利が上昇します。
3.経営者保証が必要になる:銀行から個人保証や担保を求められることが増えます。
4.審査が厳しくなる:借入自体ができなくなる可能性が高まります。
金利は「保険料」と考える
「余計な金利を払いたくない」という経営者の声もあります。
十分、理解はできます。とはいえ、借りやすい時に借りておくことのメリットは大きい。
「わかっちゃいるけど~」という経営者の方へ、こんな考え方をご提案します。
晴れた日に、お金を借りておき、手元資金を厚くしておくことは、
会社に降ってくるかもしれない「事故」に備えるようなものです。
ですから、「余計と思われる金利」は、まさに「保険料」
その上、金利は経費として扱われるため、節税効果もあります。
節税になるということは、金利の約3割は国が負担してくれているようなものです。
どうでしょう? 少しは前向きに考えられませんか?
最後になりますが、決して「借金の勧め」をしているわけでも
「銀行のフォロー」をしているわけでもありません。
いつかは、無借金経営でも、会社が回り、発展するのがベストです。
ですが、そこにたどり着くには「順番」や「段階」があるのです。
「経営者」は「消費者」ではありません。
お金を消費するのではなく、上手にお金を使い、増やしつつ
会社や従業員さんたちを守り、成長させていきましょう。
晴れてる時には、一服したい・・・。でも、休んじゃいられない・・・
会社経営て大変ですね
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無借金経営を目指すべきか?借金は本当に悪いのか?
2024.10.01
「無借金経営をしたい!」と思うのは、多くの経営者にとって目標です。
では逆に、借入金が多い会社はダメな会社でしょうか?
答えは「NO」です。
借入金の有無やその額が、会社の良し悪し判断する理由とはなりません。
借入金と会社の実態:A社 vs. B社
例を挙げてみましょう。
A社: 借入金1億円、現金1億円
B社: 借入金0円、現金0円
新規で取引するとしたら、どちらの会社と取引したいですか? 答えは明らかでしょう。
どちらも自前の資金はゼロですが、B社とは取引したくないはずです。
A社は現金があり、借入金を全額返しても資産は残らなくとも倒産しない状況です。
一方B社は、ほんの少しのアクシデントや予定外があっただけで、一瞬で資金ショートします。
このように、借入自体が悪いわけではありません。
「借りたお金を返せない」とが問題となるです。
だから、将来の利益を見込んでの借入は健全な資金運用といえます。
借金を溶かさないことが大事
借入は「将来の利益の先食い」と言われることがありますが、
それは、銀行が「将来的に返済できるだけの利益を生むだろう」と見込んで貸していることから見ても明らかです。
借りたお金を事業拡大や新製品開発に使い、結果として利益を生めば問題ありません。
しかし、赤字補填のために借入金を使うと、資金が溶けてしまい、お金がなくなります。
だから、経営が苦しい時に「お金を貸してくれ」と頼んでも、
銀行はお金を貸せないのです。お金が消えてしまう(溶けてしまう)リスクを理解しているからです。
その観点からみて、「コロナ融資」は異常な融資であると言えます。
はじめから、溶けてなくなったお金を補填する目的の融資です。
だからこそ、「返済不能」に陥る企業が増えるぞと言われているわけです。
将来生まれるであろう「利益」を見込んでの融資ではないのですから
そうなるのは、当然とも言えます。
実質無借金経営のすすめ
では、中小企業が目指すべき、財務状況とは、どんな状態でしょうか?
もちろん最終的には、運転資金から設備投資まで全てを自己資金で補えるのが理想ですが
そんな簡単なものではないとことは、みなさん承知だと思います。
では、まず目指すべき姿はといえば、やはり 「実質無借金経営」ではないでしょうか。
多くの専門家も推奨しています。
これは、現預金と有利子負債がバランスする状態を指します。
たとえば、A社のように、手元資金が借入金と同額ある状態を指します。
専門用語など使わずに言えば
銀行から「すぐに、融資したお金、全額返して」と言われても
「はい、どうぞ」と返せる状態です。
余談になりますが、全額返すと手元資金が「ゼロ」となりますが
銀行からすれば、銀行の収益である「利息」が「ゼロ」となりますから
困ってしまうのは銀行となります。
企業は、別の銀行から借りればいいだけの話です。
銀行との付き合いの重要性
前段で少し銀行をディスってしまいましたが、銀行との健全なお付き合いは大変重要です。
健全なお付き合いとは、「お金を借りて、ちゃんと返す」こと。
「無借金経営」は一見魅力的ですが、「実質無借金経営」の方が「健全なお付き合い」ができます。
理由は、銀行との取引関係が維持されているからです。
銀行との健全な関係がなければ、急な資金調達が必要な際に審査に時間がかかり、
ビジネスチャンスを逃すことがあります。
健全なお付き合いを保ったうえで、定期的に資金繰り表を提出するなど、
日頃から銀行との健全な関係を築いておくことが重要です。
最後に
借りたお金を返すことは、当たり前ですが大切です。
しかし、経営者の仕事は、借りたお金を返すことではありません。
借りたお金を必要なところに投資し、「さらに増やす」ことにあります。
ですから、無用に借金を怖がる必要はありません。
自社の体力(返済能力や資金力)に応じた借入金を把握した上で
正しい資金運用とキャッシュフロー管理が、会社の長期的な成長に繋がります。
まずは、自社の状況をしっかり確認してみよう
2024.10.07
世の中には、さまざまな「節税方法」が存在しますが、その多くが誤解されていることも少なくありません。
この記事では、正しい節税の考え方や、それが企業成長にどう関わるのかについて解説していきます。
一度では書ききれないので、数回シリーズにして、お送り致します。
節税の定義とは?
まず、「節税」とは何か? その基本的な定義を確認しましょう。
節税とは、法律に基づいて合法的に税負担を軽減する行為のことを指します。
重要なのは、税法の「範囲内」で行うことが条件であり、範囲を超えた行為は当然「脱税」と見なされます。
税法は時折見直され、今までの節税方法が使えなくなることもあります。
最新の情報を確認することが必要です。
また、税務署や税理士の前では、「節税」という言葉を避け、
「適正な税負担」と表現するのがマナーです。
節税に関する注意点
近年、YouTubeなどやSNSでも節税に関する情報が数多く配信されていますが、
全ての情報が信頼できるわけではありません。
また、YouTubeで紹介された節税方法が税制の変更に影響を与えたケースがあるくらい、
最近は、国をも動かすほどの影響力をもった番組まで現れましたので
全てを鵜呑みにせず、最新の情報を信頼できる人間と一緒にチェックすることも大切です。
会社のステージに応じた節税戦略
節税が効果的かどうか、必要かどうかなどは、会社の成長段階によって異なります。
企業は「誕生期」「成長期」「安定期」「衰退期」「消滅期」のようなステージを辿り、
それぞれの段階に応じた財務戦略が求められます。
このタイミングを誤ると、将来的に「こうしておけばよかった」と後悔する場面が出てきますし
利益が出ているにも関わらず、いつまでたっても「体力がなく」「体質の弱い」会社から脱することができず
しいては、銀行からの借入れの際にも、思ったような額や条件で借りられなかったり
コロナや災害の発生時や〇〇ショックといわれる「10年に一度」程度の間隔で発生する
自分の力では、どうにもできない災害や不況の際に、簡単に苦境に陥ってしまいます。
「今期、利益が出たから節税する」が来期以降の会社の苦境の際にあだとならぬよう
「税務」に詳しいではなく「財務」詳しい人間と関わりをもつことは、とても重要です。
あま~い囁き「節税できますよ」の誘い文句
「節税になります」「節税できますよ」の誘い文句には、十分気を付けましょう。
節税と言われるものの多くは「税金は安くなる」が安くなる税金の額より多くのお金がなくなる
なんてものが、多いのは事実です。それでは、「本末転倒」ですよね。
節税すべき状態や環境かどうか、もしくは、社長自身が、一番守りたいものや
どのような会社にしたいのかなどによって、節税をするしないは勿論
どのような節税をするかも、変わってきます。
その決断ができるのは、まさに「社長たったひとり」なのです。
慎重には慎重を重ねて、お考え下さいね。
では、明日以降、具体的な話を交えながら、書き進めていこうと思います。
晴れた日に、見通しが良くても
一度立ち止まり「確認、確認」
2024.10.04
「銀行は晴れた日に傘を貸し、雨の日には取り上げる」とよく言われます。
これは、経営が順調な時には融資が受けやすいのに、経営に陰りが出てくると
急に融資が難しくなるという状況を表しています。
言い換えれば、銀行は「返済が確実にできる状態でないとお金を貸さない」
というごく当たり前のビジネスを行っていることを指しています。
では、企業経営において「晴れた日」とはどのような状態でしょうか?
それは「業績が好調で資金に余裕がある状態」を指します。
しかし、皮肉なことに、この「晴れた日」には
急激に売り上げが伸びたなどではない限り
融資を必要としない、考えないことが多いものです。
一方で、「雨の日」とは業績が悪化し、資金繰りが厳しい時。
こんなときには借入が難しく、もし借りられたとしても金利が高く、条件が厳しいことが多いのです。
銀行との良好な関係を維持し、資金調達を円滑にするためには、
好調な時期にこそ「雨に備えた借入」を検討することが賢明です。
晴れた日に借入を行うメリット
1.借入がしやすい:経営が好調な時期には、銀行からの評価が高く、スムーズに融資を受けることが可能です。
2.低金利で借りられる:会社の財務状況や企業の信用度が高ければ、金利も低く抑えられます。
3.資金繰りが安定する:余裕がある時期に手元資金を確保しておくことで、アクシデントに備えられます。
4.経営者保証が外れやすい:経営状況が良好であれば、経営者の個人保証を外せる可能性があります。
5.プロパー融資が受けられる:銀行が保証なしで直接融資する「プロパー融資」も、条件が整えば受けやすくなります。
雨の日に借入を行うリスク
逆に、業績が悪化している「雨の日」には以下のようなリスクが伴います
1.借入が難しくなる:信用が低下し、融資のハードルが高くなります。
2.金利が高くなる:回収リスクが高いと判断されるため、金利が上昇します。
3.経営者保証が必要になる:銀行から個人保証や担保を求められることが増えます。
4.審査が厳しくなる:借入自体ができなくなる可能性が高まります。
金利は「保険料」と考える
「余計な金利を払いたくない」という経営者の声もあります。
十分、理解はできます。とはいえ、借りやすい時に借りておくことのメリットは大きい。
「わかっちゃいるけど~」という経営者の方へ、こんな考え方をご提案します。
晴れた日に、お金を借りておき、手元資金を厚くしておくことは、
会社に降ってくるかもしれない「事故」に備えるようなものです。
ですから、「余計と思われる金利」は、まさに「保険料」
その上、金利は経費として扱われるため、節税効果もあります。
節税になるということは、金利の約3割は国が負担してくれているようなものです。
どうでしょう? 少しは前向きに考えられませんか?
最後になりますが、決して「借金の勧め」をしているわけでも
「銀行のフォロー」をしているわけでもありません。
いつかは、無借金経営でも、会社が回り、発展するのがベストです。
ですが、そこにたどり着くには「順番」や「段階」があるのです。
「経営者」は「消費者」ではありません。
お金を消費するのではなく、上手にお金を使い、増やしつつ
会社や従業員さんたちを守り、成長させていきましょう。
晴れてる時には、一服したい・・・。でも、休んじゃいられない・・・
会社経営て大変ですね
2024.10.01
「無借金経営をしたい!」と思うのは、多くの経営者にとって目標です。
では逆に、借入金が多い会社はダメな会社でしょうか?
答えは「NO」です。
借入金の有無やその額が、会社の良し悪し判断する理由とはなりません。
借入金と会社の実態:A社 vs. B社
例を挙げてみましょう。
A社: 借入金1億円、現金1億円
B社: 借入金0円、現金0円
新規で取引するとしたら、どちらの会社と取引したいですか? 答えは明らかでしょう。
どちらも自前の資金はゼロですが、B社とは取引したくないはずです。
A社は現金があり、借入金を全額返しても資産は残らなくとも倒産しない状況です。
一方B社は、ほんの少しのアクシデントや予定外があっただけで、一瞬で資金ショートします。
このように、借入自体が悪いわけではありません。
「借りたお金を返せない」とが問題となるです。
だから、将来の利益を見込んでの借入は健全な資金運用といえます。
借金を溶かさないことが大事
借入は「将来の利益の先食い」と言われることがありますが、
それは、銀行が「将来的に返済できるだけの利益を生むだろう」と見込んで貸していることから見ても明らかです。
借りたお金を事業拡大や新製品開発に使い、結果として利益を生めば問題ありません。
しかし、赤字補填のために借入金を使うと、資金が溶けてしまい、お金がなくなります。
だから、経営が苦しい時に「お金を貸してくれ」と頼んでも、
銀行はお金を貸せないのです。お金が消えてしまう(溶けてしまう)リスクを理解しているからです。
その観点からみて、「コロナ融資」は異常な融資であると言えます。
はじめから、溶けてなくなったお金を補填する目的の融資です。
だからこそ、「返済不能」に陥る企業が増えるぞと言われているわけです。
将来生まれるであろう「利益」を見込んでの融資ではないのですから
そうなるのは、当然とも言えます。
実質無借金経営のすすめ
では、中小企業が目指すべき、財務状況とは、どんな状態でしょうか?
もちろん最終的には、運転資金から設備投資まで全てを自己資金で補えるのが理想ですが
そんな簡単なものではないとことは、みなさん承知だと思います。
では、まず目指すべき姿はといえば、やはり 「実質無借金経営」ではないでしょうか。
多くの専門家も推奨しています。
これは、現預金と有利子負債がバランスする状態を指します。
たとえば、A社のように、手元資金が借入金と同額ある状態を指します。
専門用語など使わずに言えば
銀行から「すぐに、融資したお金、全額返して」と言われても
「はい、どうぞ」と返せる状態です。
余談になりますが、全額返すと手元資金が「ゼロ」となりますが
銀行からすれば、銀行の収益である「利息」が「ゼロ」となりますから
困ってしまうのは銀行となります。
企業は、別の銀行から借りればいいだけの話です。
銀行との付き合いの重要性
前段で少し銀行をディスってしまいましたが、銀行との健全なお付き合いは大変重要です。
健全なお付き合いとは、「お金を借りて、ちゃんと返す」こと。
「無借金経営」は一見魅力的ですが、「実質無借金経営」の方が「健全なお付き合い」ができます。
理由は、銀行との取引関係が維持されているからです。
銀行との健全な関係がなければ、急な資金調達が必要な際に審査に時間がかかり、
ビジネスチャンスを逃すことがあります。
健全なお付き合いを保ったうえで、定期的に資金繰り表を提出するなど、
日頃から銀行との健全な関係を築いておくことが重要です。
最後に
借りたお金を返すことは、当たり前ですが大切です。
しかし、経営者の仕事は、借りたお金を返すことではありません。
借りたお金を必要なところに投資し、「さらに増やす」ことにあります。
ですから、無用に借金を怖がる必要はありません。
自社の体力(返済能力や資金力)に応じた借入金を把握した上で
正しい資金運用とキャッシュフロー管理が、会社の長期的な成長に繋がります。
まずは、自社の状況をしっかり確認してみよう