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朝ラーで売上30%増!少しの変化が利益3倍を生む理由
2025.07.16
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
函館はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
朝のテレビ番組内で、ここ数年、日中が暑すぎるので
営業時間を「午前8時」に繰り上げたラーメン屋さんが
テレビに出ていた
いわゆる「朝ラー」ってやつですね。
順番待ちで並ぶのも、気温が低い朝ならば
お客様も楽なので、好評のようだ
私が記事にしようと思ったのは、
そのような工夫が大切ということではなく
瞬時に私の頭の中に出てきた「驚き」によるものです
その「驚き」とは
「売上が30%も伸びたら、一体、利益は何倍になったんだ?」
この場合、私の言っている利益とは
誰もが大好き?「経常利益」のことです
よく、セミナーの席で同じような質問をするのですが
多くの場合、「30%増」と答えられます
では、正解は「何%増」なのでしょうか?
早速、わかりやすく検証していきます
基本の損益構造をおさらい
まずは、ラーメン屋さんの一般的なケースを例にとってみましょう
今回は、「わかりやすさ」を重視するため
単純化した数値で書いていきます。
月の売上:100万円
原価(食材費):30万円(原価率30%)
粗利:70万円(粗利率70%)
固定費(人件費、家賃、水道光熱費など):60万円
経常利益:10万円
この「粗利率」や「原価率」のバランスは、
多くの飲食店でよく見られるものです
自分のお店の利益構造がどうなっているのか
確認してみてください
売上が30%アップした場合を計算
では、売上が30%増えて130万円になったとしましょう
原価率が同じ30%の場合、原価も売上に応じて増えます
・新しい原価:130万円 × 30% = 39万円
・新しい粗利額:130万円 − 39万円 = 91万円
固定費は、売上が増えても通常すぐには増えません
今回も60万円のままと仮定します
・新しい経常利益:91万円 − 60万円 = 31万円
経常利益の増加額は
31万円 −10万円 =21万円
では、増加率はどれくらいでしょうか?
・21万円 ÷10万円 ×100 = 210%
増加率は210%、利益額は約3.1倍となりました
まとめ:少しの売上アップが、大きな利益につながる
今回のシンプルな例からも分かる通り、
飲食店においては
売上が少し増えるだけで利益が大きく伸びることがあります。
【実際の計算例まとめ】
現状
売上30%増後
売上
100万円
130万円
原価
30万円
39万円
粗利
70万円
91万円
固定費
60万円
60万円
経常利益
10万円
31万円
・売上は30%アップ
・経常利益増加額は210%(3.1倍)
このように、売上の上積みが
そのまま利益増につながることは、
経営判断をするうえでとても重要なポイントです。
逆に、売上が下がれば
利益も一気に減ってしまうこともあるので、
日々の売上管理や集客の工夫は欠かせません。
「うちの店の場合はどうだろう?」
そんな時は、ぜひ自店の数字でも同じように
計算してみてください。
数字に強くなることが、
より安定した経営につながりますし
より多くの利益を生むことも可能になります。
今後も、経営やお金のしくみを分かりやすく
お伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください!
「最近、蒸し暑い」 「少しは涼しくなりました?」
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たった3つの数字で見極める!ラーメン屋で学ぶ価格転嫁の「超」実践法
2025.06.12
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
6/11付けの北海道新聞に
「価格転嫁 悩む道内企業」
という記事が書かれていた。
帝国データバンク札幌支店の調査によると
「もし金利が1%上昇したら」の問いに
「財務体質の改善」「価格転嫁」と答えた割合が
どちらも約25%との回答でした。
また、「経営に悪影響」と答えた割合は56.6%
との回答でした。
「財務体質の改善」中でも「経費削減による改善」は
既に多くの企業で限界を迎えているのではないかと
思われます。それでも「乾ききった雑巾」を
まだ絞るということになりますから
たとえ絞れたとしても、その効果はかなり限られたものに
なるのではないかと思います。
となると、次に来るのが
「価格転嫁」ということになりますが
「顧客離れ」や「販売量の減少」が怖くて
なかなか決断できないというのが
多くの経営者の悩みではないでしょうか。
では、どれくらいの「客離れ」や「売上低下」がおこると
自社が赤字に転落するのでしょうか?
この問いに、「根拠を持った数字」を示せる経営者が
どれくらいいるのでしょうか?
おそらく、1~2割程度ではないかと思われます。
私たち財務コンサルタントは
このような問いに対し、根拠ある数字をもって
値上げの有無や幅を経営者が判断できるように
お手伝いさせていただくわけですが
一般の経営者が、難解な管理会計の教科書を開き
勉強する前に、たった3つの数字を押さえるだけで
意思決定の8割はできるようになる方法を
ラーメン屋さんを題材にお伝えします。
(材料は全て仕入れするものとします)
決算書と電卓を片手に読み進めてみてください。
STEP1 費用を「動く」「動かない」で仕分けする
まずは会社のお金を 変動費(動く費用) と 固定費(動かない費用) に分けます。
ラーメン屋さんの主な変動費は
麺やスープのような材料です。
ラーメンを1杯売れれば使う麵は1玉
ラーメンを2杯売れば2玉
ラーメンが売れなければ0玉
このように「売れた分と連動して増減する」費用が変動費
一方
お客様が1人だけ来店しても
100人来店しても変わらない費用
給料や家賃や利息などのように
「売上に関係なく毎月ほぼ一定」な費用を固定費
決算書に書かれているさまざまな費用を
この2つに振り分けていきます。
ここまでが、第一段階です。
これを専門用語でいうと「固変分解」といいます。
名前を憶えても1円にもなりません。
この作業が終わったら
A4 用紙に次の式を書き出しましょう。
売上高 -変動費 (動く費用) = 手元に残るお金(限界利益)
この「手元に残るお金(限界利益)」が
経営判断を行う上で、とても大切な数字となります。
STEP2 「限界利益率」を算出する
限界利益を売上高で割った数字に100を掛けた数字を
限界利益率 といいます。
例)ラーメン1杯1,000 円
材料費 600 円 → 限界利益額 400 円
限界利益率 = (400 ÷1,000)✖100 = 40%
もし材料費が 10%(60 円)上がり
原価上昇分の60円をそのまま売価に転嫁し
同じ限界利益額 400 円を確保したとすると
限界利益率 = 400 ÷1,060 = 37.7%となり
「額」はキープできても「率」は低下します。
では「率」をキープするためには売価をいくらに
設定する必要があるかですが
限界利益率を(元の水準に)維持するには、
売価を約10%アップさせる必要がありますので、
算式としては
660円(変動費)÷0.6(変動費率)=1,100円
となります。
値上げのシミュレーションは、
「額を守る」か「率を守る」か で変わります。
とはいえ、一般的な中小企業なら、
まずは「額」を重視での判断が優先されるであろうと思います。
しかし、全ての商品や全ての判断基準を
「額」にしてしまうと、後々問題が発生します。
面倒がらずに、商品1品ごとに判断することをお勧めします。
この手間を惜しんで「ドンブリ経営」を続けても
何一つとして良いことは起こりません。
今回は、「額と率」の判断基準までは書きませんので
興味のある方は、ご連絡ください。
STEP3 「どこまで客数が減っても黒字なの?」をチェックする
最後は“赤字ライン”を確認します。
赤字にならない売上高 = 動かない費用 ÷ 限界利益率
(値引きなど、販売条件は変えない前提です)
例:月間固定費300万円、限界利益率40%。
現在の売上高が1000万円で、
限界利益額が400万円のラーメン屋さんであれば、
400万(限界利益額)-300万(固定費)=100万円で、
現在の経常利益は100万円ということになります。
この条件で赤字ラインを計算すると…」
赤字ライン = 300 ÷ 0.4 = 750 万円
現在の売上高 1,000 万円なら、
黒字確保まで、許される売上ダウン金額は
1000万円―750 万円=250万円となり
仮に値上げで売上が 100万円ダウンし、900 万円に落ちても
750 万円を上回るため、まだ黒字圏内です。
黒字確保までの猶予額250 万円を
平均顧客単価で割ってやれば
顧客減数の許容範囲を把握可能となります。
ここまで把握できれば「値上げ幅」と「客離れの許容度」が
数字でクリアになります。
ただし、ここだけは勘違いしないでください!
「売上が10%ダウン」=「経常利益も10%」
ではありません!
「黒字圏内」なだけです!
あくまで「売上―経費」が黒字というだけの話です。
計算式のレベルでいうと「ただの引き算」レベルです。
参考までに、このラーメン屋さんですと
売上が10%ダウンすると
経常利益は40%ダウンの「60万円」となります。
もし、銀行への借入金返済額が月々80万円あった場合
このラーメン屋さんは、「毎月20万円」の現金を
どこからか調達しなければ
銀行への返済ができなくなるということです。
こんなことを続けていれば、どうなるか?
結論は、見えていますよね。
応用編:一律ではなく「厚い商品」から値上げ
「限界利益率が高い」つまり「粗利の厚い」商品ほど値上げによる
客離れの痛手も小さくて済みます。
多くの場合、利幅が大きい商品は、競合が真似しづらいサービスや機能
また、ファンの多い看板商品が多いと思われます。
よって優先的に改定しても受け入れられやすい
「価格耐久性」が高い商品と言えます。
すべての商品を一律に上げるのではなく
商品ごとの細かな調整を考えていきましょう。
まとめ:たった3つを明確にし決断力アップ
1.費用を「動く/動かない」に分類
2.限界利益率と額を確認
3.赤字にならない売上高を計算し、顧客離れ余裕度を把握
以上、わずか3ステップにより
数字という「事実」を把握することで
値上げへの不安はぐっと小さくなります。
一刻も早く「勘による値決め」から卒業し
「根拠ある経営」にステージアップしていきましょう。
数字はあなたの背中を押す最強の味方です!
小さな利益の積み重ねが大切ですね
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「失敗を恐れる心の正体~損失回避の法則を味方につける経営戦略~」
2025.06.06
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
今朝のテレビで一瞬だったのですが
こんなことを相談している小学生がいました。
「失敗すると、それが気になり集中できない」
「え!小学生が!」私はショックを受けました。
同時に、違うかもしれませんが
あの子は失敗するたびに、周りの大人に
「なぜ、失敗したのか」みたいな言葉を
幼いころから投げかけられていたのかなと思い
とても、残念に思いました。
(個人の勝手な思いです)
もし、失敗という事実は受け止め
チャレンジした過程を褒めていたら
「うまくいかなかったね、残念。
でも、このチャレンジをしたあなたは
すごいと思うよ」
こう語りかけていたら
きっと、あの子はそんな質問しないだろうな~と
勝手に考えてしまいました。
今日のブログは、その想いから生まれ出たものです。
振り返ってみると、私自身も含め
「それ、アカンやろー」という言葉を発しているなと思い
自戒の念も含めて書いてみました。
前段からは想像もつかない程
ビジネス寄りの内容です。
「もし失敗したらどうしよう」
新しい挑戦を前に足が止まるとき、
あなたの頭に浮かぶのは成功のイメージよりも、
失敗して失うかもしれない時間やお金ではないでしょうか。
これは性格の弱さではなく、人類に共通する心理的傾向です。
行動経済学者ダニエル・カーネマンと
エイモス・トヴェルスキーが提唱した
プロスペクト理論によれば、
人は利益よりも損失を約2~2.5倍強く感じ取ると言われています。
この現象を「損失回避の法則(Loss Aversion)」と呼びます。
ビジネスの世界でも、この法則に則ってしまい
チャンスを逸することが少なくありません。
申し訳ないのですが、行政のやることは
私が見ている限り「ほぼ100%」、この法則にハマります。
「仕方ない」と言えばそれまでですが
あらゆる世界の概念が急速に変わっている今
行政だけが、「以前のまま」でいいわけはありません。
特に、衰退が激しい地方都市の自治体においては
「損失回避の法則」を勇気をもって打ち破らなければ
また、そのような文化を育成しなければ
衰退の速度が増し、手遅れとなると思われます。
(そうです。私の住んでる街「函館」のことを
言っているのです)
では、「何をどうすればいいのか」ですが
ブログを読み進めていってもらえれば
そのヒントが書いてあります。
1. 数字で味わう損失の痛み
あなたに二つの選択肢があるとします。
A:確実に1万円もらえる
B:50%の確率で2万円もらえるが、50%の確率で0円
多くの人はAを選びます。
Bの期待値は1万円で同じにもかかわらず、
「もらえない」リスクを避けたいからです。
ところが場面を「損失」に変えると判断は逆転します。
C:確実に1万円失う
D:50%の確率で2万円失うが、50%の確率で0円
今度はDを選ぶ人が増えます。
確実な損失を避けるために、
ギャンブル的な選択に手を伸ばすのです。
利益と損失で意思決定の軸が入れ替わる典型例と言えます。
2.ビジネス現場に潜む損失回避
損失回避は会議室でもコンビニのレジ前でも姿を現します。
導入決定が遅れる
新しい商品の市場への導入は
導入効果より「売れなかったら大損」という
不安で棚上げされがちです。
もちろん、限界利益など
採算をとるために最低限必要な売上高や売上個数を
事前に把握するためにも「管理会計」の導入は
必要不可欠ですが、
そのような「数字の裏付け」があっても
「予定通りにいかなかった場合」つまりは
「損失」のことが頭の中を支配し
なかなか前に進めないことが少なくありません。
値決め戦略が保守的になる
価格を上げれば利益率向上が見込めても、
「顧客離れ」という損失が怖くて踏み切れない。
これも、多くの中小企業で起きている現象です。
大手と言われるところは、消費者からすると
「問答無用」状態で値上げし
確実に利益を確保しています。
そうしなければ、顧客へのサービスや
商品提供ができなくなるからです。
そうするかどうかは、個別の判断ですが
今は値上げし、原価等が下がったら
値下げをし顧客に喜んでいただく。
こうやって、世の中に合わせ、フレキシブルに
値決めをしていくことが、必要なのかもしれません。
マーケティング的にいうのなら「今だけ」が効く
「本日終了」「残り3席」といった表現は、
得を逃す=損失と感じさせ、購買率を高めます。
昔で言えば、万年「閉店セール」ですね。
(これ知ってる人は、それなりの年齢の方だけですね)
また、日付や席数や個数など
目に見えるものだけではなく
最近では「特別な経験」など
形のないものでも、購買意欲を高める手法が
使われています。
やはり「限定」や「あなただけに」は
心揺さぶられますよね。
「このチャンスを逸しては損だ」という心理を
ついているわけです。
3.損失回避を乗り越える4つのステップ
1.リスクを数字で「見える化」する
感情ではなくデータで判断する癖をつけましょう。
その為にも、やはり「管理会計」の導入は
企業経営には必須です。
例を書きます。
決算書の「損益計算書」を思い浮かべてください。
新商品のお菓子を発売したとしましょう。
今回は、わかりやすいように
今回発売する「お菓子のみ」しか扱っていない会社とします。
売上600万-製造原価300万=利益300万
つい、このように考えてしまいませんか?
製造し、すぐに市場に投入し、一瞬で完売なら
ほぼ、この計算で間違いありません。
では、完売まで3か月かかったらどうなるでしょうか?
実は利益がグッと下がります。
なぜなら、製造していなくても原価が増えるからです。
何が増えるのか?
そうです。人件費です。
たとえ工場が止まっていても、工場で働く人の
給料は、発生し続けます。
これが、損益計算書(P/L)経営の落とし穴なのです。
このような計算ミスを防ぐためにも
会社経営には「管理会計」が必須なのです。
2.スモールスタート
大きな変化ではなく、少しずつ試し
失敗コストを最小化し
心理的ハードルを下げることが大切です。
いきなりの設備投資や人員増強は避け
「失敗しても痛くない」もしくは
「失敗しても会社の経営に支障はない」程度から
スタートしましょう。
では、「痛くない」や「経営に支障がない」投資金額て
どれくらいなのでしょう?
ここでも、「感情」による判断をしてはいけません。
やはり「数字」による判断が必要です。
具体的には、というより論理的には
今度は「貸借対照表」(B/S)の数字で判断します。
どの数字か?
そうです。一番右下の「繰越利益剰余金」です。
この金額の範囲内なら、たとえ新事業が失敗しても
会社が「債務超過」などに陥ることはありません。
(ただし、あくまで会計上のお金ですから
いわゆる「現金」とは違います)
3.損失の上限を設計
「最悪でもここでやめる」という出口戦略を決めましょう。
つまりは「引き際」をはじめから設定しておくのです。
ここでもつい「損したくない」「損を取り返した」
「せめて投資額だけでも、回収したい」という
損失回避の法則が働きます。
しかし、その判断もやはり「感情」による判断と言えます。
やはりここでも「1000万損失を出したら撤退」など
数字による明確な意思決定が大切です。
撤退の金額の目安は、先ほど書いた通りです。
4.学習コストという投資思考
失敗=損ではなく、
次の成功確率を上げるデータ取得と捉えましょう。
この考え方を腹落ちさせると
理論上は世の中から失敗はなくなります。
トライ&エラーを恐れず繰り返し
知識資産を蓄積しましょう。
4.現状維持バイアスとの関係
損失回避は「現状維持が一番安全」
という誤解を強化します。
しかし環境が変わり続ける現代において、
現状維持は実質的な後退です。
短期的な安心と引き換えに、
中長期的な機会損失を抱え込むリスクに
気づく必要があります。
これが冒頭に書いた「行政機関」の陥っている穴の正体です。
民間企業である私たちは、
是非とも「現状維持バイアス」の居心地の良さに打ち勝ち
前進し続けていきましょう。
5.最後に──恐怖の正体を数字で照らす
「失敗したらどうしよう」という声が聞こえたら、
それは損失回避の法則が働いている証拠です。
その声を無視するのではなく、
認識し、分析し、そして活用しましょう。
リスクを数値化し、段階的に進み、
学習機会として捉える。
そして時には、損失回避の力を借りて、
より良い習慣や仕組みを作る。
私たちの脳に組み込まれた
この古代からの警報システムを理解することで、
より賢明な選択ができるようになるのです。
「恐怖に支配されるのではなく、恐怖と共に前進する。」
それが、現代を生きる私たちに求められる知恵なのかもしれません。
「真っ黒だけど、いつもの私です」
みなさん、熱中症には、気を付けて下さいね~
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「決算書は、よくわからん」とお考えの経営者必見!たった2割の数字で会社の経営判断ができる
2025.01.28
黒字なのにお金がない…を終わらせる
忙しいあなたへ:1分で読めるAI要約
結論: 「黒字なのにお金がない」「銀行が手を引いたら不安」は、決算書を“税務の報告書”として見るだけで終わり、
利益とキャッシュの違いを経営判断に活かしきれていないことが原因です。
決算書は、難解な全部を読む必要はありません。
まずは ①粗利(限界利益)②固定費③経常利益④現預金⑤借入金(返済含む) の「5つ」を押さえるだけで、
会社の体力・危険度・伸びしろが見えます。
ポイントは、P/Lを 固定費と変動費に分けて利益構造を見える化し、
B/Sでは 現預金(酸素)と借入(重り) を確認すること。
「利益は多ければ良い」でも「節税が正解」でもなく、必要なのは 安全資金+未来投資+適正利益 のバランス。
今日から「決算書の2割」で、経営の8割を判断できる状態を作りましょう。
はじめに:その不安は「あなたのせい」ではなく「見方の問題」
「うちの会社、このままでいいのかな…?」
「なんで黒字なのに、お金がないんだろう…?」
「今、銀行が手を引いたら、どうなるんだろう…?」
この不安は、珍しいものではありません。
多くの場合、原因は「経営能力の不足」ではなく、数字の見方が「税務の目線」に寄っていることです。
決算書は「過去の結果」。これは事実です。
でも、過去の結果には 「未来を変えるヒント」 が詰まっています。
そのヒントを取り出すのが、今回お伝えする「生きた数字」の考え方です。
1. 黒字倒産はなぜ起きる?「決算書の落とし穴」
黒字倒産とは、利益が出ているのに支払いができない状態です。
原因は、だいたい次の3つに集約されます。
売掛金の回収が遅い(入金が先延ばしになる)
在庫が増えすぎる(お金が棚に乗る)
借入返済が重い(利益が返済に吸われる)
つまり、黒字でも安心できないのは、
利益(P/L)とお金(キャッシュ)が別物だからです。
2. 会社を強くする「利益の法則」:重要なのは「利益率」より「利益構造」
売上や利益率だけで、会社の強さは測れません。
売上が大きくても、固定費が重く、粗利が薄く、現預金が増えない会社は危険です。
ここで一つ、経営の「急所」になる数字があります。
限界利益(粗利)とは?
限界利益(粗利)= 売上 − 変動費(仕入・材料・外注など)
そして利益は、ざっくりこう理解できます。
経常利益 ≒ 限界利益(粗利) − 固定費(人件費・家賃など)
経常利益 ÷ 限界利益(粗利) は「体力」を見る参考になります
ただし、「20%が全業種の正解」ではありません。
業種で粗利率・固定費構造が違うため、
まずは 前年対比・目標逆算・同業比較で使うのが安全です。
3. 利益は「多ければ良い」わけでも、「削れば良い」わけでもない
ここが、経営者が一番迷うところです。
利益を削りすぎる節税 → 現預金が増えない/銀行評価が弱る/投資できない
利益を取りすぎる → 仕入先・品質・人材投資が痩せる/成長が止まる
必要なのは 「安全資金」+「未来投資」+「適正利益」 のバランスです。
特に、人件費削減などは短期的には効きますが、
長期では「未来の利益」を細らせる可能性もあります。
まさに もろ刃の剣。ここは冷静に見極めたいところです。
4. 経営計画は「儲かる仕組み」を作る設計図
経営計画がない会社は、言い換えると 目的地のない旅です。
社員も取引先も「どこに向かうか」が見えない。
経営計画とは、カッコつけるための書類ではなく、
売上
粗利(限界利益)
固定費
投資
人件費
を整合させ、儲かる仕組みを設計する羅針盤です。
5. 「お金をためる経営」=B/Sの現預金(会社の酸素)を増やす
「貯まったお金」はどこにあるのか?
答えは、貸借対照表(B/S)の 現金・預金です。
現預金は、毎日動きます。
ただし、決算書に出てくる現預金は「ある時点のスナップショット」。
銀行や外部から見ると、過去の積み上げの結果として評価されやすい数字です。
会社は、現預金(酸素)が薄いと、黒字でも不安が消えません。
現預金が厚いと、多少の雨でも耐えられます。
6. 銀行が「貸したくなる会社」になるには?
銀行は基本的に 返済可能性を見ています。
判断材料はこの3つです。
決算書(過去)
資金繰り(現在)
計画(未来)
融資に強い会社の特徴は、ざっくり次の通りです。
粗利が安定している
固定費が重すぎない
現預金が薄すぎない
借入返済の余力がある
節税だけで利益を潰しすぎていない
説明できる計画がある
決算書の「2割」で8割判断する:最小チェックリスト
あなたが最初に見るべき数字は、これだけです。
(※厳密な財務ではなく、経営判断の入口として)
P/L(損益計算書)
売上
限界利益(粗利)=売上−変動費
固定費(人件費・家賃などの中核)
経常利益
B/S(貸借対照表)
現預金(会社の酸素)
借入金(できれば返済予定も)
売掛金・在庫(お金が寝ていないか)
ここまで見れば、「黒字でも苦しい理由」がかなりの確率で見えます。
5分でできる「会社の健康診断」(超実務)
紙と電卓でOK。5分で会社の危険度が見えます。
① 現預金は何か月もつ?(ざっくり)
現預金 ÷ 月の固定費(目安)
→ 何か月分の酸素があるかを把握
② 粗利で固定費を回せているか?
限界利益(粗利) − 固定費 = どれくらい残る?
→ 残らないなら「構造」が苦しい
③ 借入返済は重すぎないか?
年間返済額が、利益や粗利に対して過大ではないか
→ 「黒字でも苦しい」典型パターンを炙り出せます
④ 売掛金・在庫が膨らんでいないか?
売掛金が増える=入金が遅い/回収サイト悪化
在庫が増える=お金が棚に乗る
→ お金がどこで止まっているかが見えます
A4一枚「生きた数字」シート
以下をA4に1枚でまとめて、毎月更新してください。
(これだけで“経営の会話”が変わります)
上段:P/L(構造)
売上
変動費
限界利益(粗利)
固定費
経常利益
中段:B/S(酸素と重り)
現預金
借入金(残高)
売掛金
在庫
下段:経営の問い(3つだけ)
粗利を増やす「一手」は?(単価/数量/仕入/付加価値)
固定費を軽くする「一手」は?(増やす固定費は投資か浪費か)
現預金を増やす「一手」は?(回収/在庫/返済設計/投資回収)
FAQ(よくある質問)
Q1. 決算書は過去のものですよね?未来に使えるんですか?
A. 使えます。決算書は「過去の結果」ですが、構造を分解すると「次に何を変えればいいか」が見えます。
Q2. 固定費と変動費の分類が難しいです。
A. 最初はラフでOKです。目的は税務の正確さではなく、経営判断のスピードです。精度は後から上げられます。
Q3. 黒字なのにお金がないのはなぜ?
A. 売掛金回収の遅れ/在庫過多/返済負担など、キャッシュが別の場所に止まっていることが多いです。B/Sと資金繰りで確認します。
Q4. 節税したいけど、利益を出すと税金が・・・
A. 節税は否定しません。ただし、利益を潰しすぎると現預金が増えず、投資もできず、銀行評価も弱くなります。「順番」と「バランス」が重要です。
Q5. 銀行が怖いです。何を見ているんですか?
A. 基本は返済可能性です。決算書(過去)+資金繰り(現在)+計画(未来)の3点セットで見ています。
まとめ:あとは「やってみるかどうか」だけ
ここまで、決算書の「全部」は使っていません。
それでも、会社の強さ・危険度・次の一手は見えてきます。
決算書は、眺めるだけでは「過去」です。
でも、分解して使えば「未来」です。
「強くて、どんどん大きくなって、銀行から「借りてほしい」と言われる会社」
一緒に目指しませんか。応援します。
「食べて・寝て・遊んで」 今では30kgになりました!
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【決算書が劇的に変わる!】中小企業経営者必見!「生きた数字」で黒字経営へ!
2024.11.15
売上1割減で利益は7割消える?決算書を「未来の武器」に変える最強の視点
忙しいあなたへ:1分で読めるAI要約
【結論】決算書を「過去の記録」として眺めるのは今日で終わりにしましょう。
利益を劇的に変える鍵は、費用を「固定費」と「変動費」に分ける「管理会計」にあります。
売上の10%の増減が、利益を70%も激変させる構造(営業レバレッジ)を理解すれば、
経営判断のスピードと精度は圧倒的に高まります。
数字に命を吹き込み、黒字経営への逆算を開始しましょう。
1. なぜ中小企業の7割が「利益率5%以下」なのか?
中小企業庁の調査でも明らかになっているこの厳しい現実は、
能力の差ではなく「数字の捉え方」の差から生まれています。
多くの経営者は決算書を「税務申告のための過去のデータ」として扱っています。
しかし、本当に必要なのは「これからどう動けば利益が出るか」を導き出すツールとしての活用です。
「数字は苦手」という先入観を捨てて、以下のシンプルな構造を見てください。
2. 衝撃のシミュレーション:売上10%の変動がもたらす結末
ラーメン屋などの飲食業を例に、利益構造を可視化してみましょう。
基本構造(売上1億円の場合)
売上高: 1億円
変動費(原価): 3,000万円(30%)
固定費(給与・家賃等): 6,000万円
経常利益: 1,000万円
ここで、売上が10%増減した時の利益の変化を計算すると、驚くべき事実が判明します。
利益 = 売上高 - 変動費(売上の30\%) - 固定費(6,000万円)
項目
売上10%ダウン(9,000万)
売上10%アップ(1.1億)
変動費
2,700万円
3,300万円
固定費
6,000万円(不変)
6,000万円(不変)
利益
300万円
1,700万円
利益の変化
70%減少
70%増加
「売上が1割下がると、利益は1割下がる」のではありません。
この例では「7割」も吹き飛ぶのです。
いかに「固定費」という存在が経営に重くのしかかっているか、
そしてわずかな売上増がいかに爆発的な利益を生むかがわかります。
3. 「管理会計」で数字に命を吹き込む
通常の損益計算書(P/L)を眺めているだけでは、この構造には気づけません。
しかし、費用を「固定費」と「変動費」に分けるだけで、味気ない数字が「生きた戦略」へと変身します。
目標からの逆算: 「利益を1,700万円にしたい」なら、売上はいくら必要か?
固定費の検討: 「利益を出すために、どの固定費を最適化すべきか?」
ワクワクする経営: 「あと10%売上を上げれば利益は1.7倍になる」と分かれば、施策を考えるのが楽しくなります。
難しい理屈は不要です。固定費を決めて、残りを変動費とする。
この一歩が、根拠のない不安を「確信を持った攻め」に変えるのです。
4. 「よくある質問(FAQ)」
Q:変動費と固定費の切り分けが難しいのですが?
A: 最初は厳密でなくても構いません。「売上に比例して増えるもの(仕入れ等)」が変動費、「売上に関わらずかかるもの(家賃・人件費等)」が固定費、と決めてしまうことが大切です。分けることで初めて対策が見えてきます。
Q:利益が7割増えるなら、どんどん売上を追うべきですか?
A: はい、ただし「粗利益率(変動費比率)」を維持することが条件です。安売りをして売上を10%上げても、変動費比率が上がれば利益は残りません。管理会計を使えば、その「安売りの限界点」も見極められるようになります。
【著者】
日本唯一のペップトーカー財務コンサルタント
佐藤保険事務所 代表 佐藤 和也
【専門領域】
財務の「見える化」を通じた資金繰り改善、キャッシュフローコーチング、組織の挑戦心を高めるペップトーク。
【メッセージ】
経営は「知っているか、知らないか」で決まります。数字を武器にして、共に強固な経営基盤を築きましょう。
今回は、決算書の数字を「生きた数字」
に変えた途端に起きる変化を解説しました。
ぜひ、本記事を参考に、決算書を組み替えて、
御社の黒字経営、利益倍増計画を実現してください!
さて次回は、今回の文章を図形を用いて解説します。
困りました・・・
Wordpressにエクセルを張り付けることができません。
一旦、パワポに張り付ける方法も、上手くいきません。
どなたか、簡単に張り付ける方法知っていたら教えて下さい
ここまでいけば、「数字がよくわからん」という方も
いなくなるはずです。
一緒に、黒字化して、キャッシュリッチな企業になりましょう!
※ 当社では、管理会計を用いた経営指南や決算書分析
経営戦略立案のサポートも行っております。
ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
問い合わせ先
こんな私でも、たまには「キリッ」とするんです
2025.07.16
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
函館はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
朝のテレビ番組内で、ここ数年、日中が暑すぎるので
営業時間を「午前8時」に繰り上げたラーメン屋さんが
テレビに出ていた
いわゆる「朝ラー」ってやつですね。
順番待ちで並ぶのも、気温が低い朝ならば
お客様も楽なので、好評のようだ
私が記事にしようと思ったのは、
そのような工夫が大切ということではなく
瞬時に私の頭の中に出てきた「驚き」によるものです
その「驚き」とは
「売上が30%も伸びたら、一体、利益は何倍になったんだ?」
この場合、私の言っている利益とは
誰もが大好き?「経常利益」のことです
よく、セミナーの席で同じような質問をするのですが
多くの場合、「30%増」と答えられます
では、正解は「何%増」なのでしょうか?
早速、わかりやすく検証していきます
基本の損益構造をおさらい
まずは、ラーメン屋さんの一般的なケースを例にとってみましょう
今回は、「わかりやすさ」を重視するため
単純化した数値で書いていきます。
月の売上:100万円
原価(食材費):30万円(原価率30%)
粗利:70万円(粗利率70%)
固定費(人件費、家賃、水道光熱費など):60万円
経常利益:10万円
この「粗利率」や「原価率」のバランスは、
多くの飲食店でよく見られるものです
自分のお店の利益構造がどうなっているのか
確認してみてください
売上が30%アップした場合を計算
では、売上が30%増えて130万円になったとしましょう
原価率が同じ30%の場合、原価も売上に応じて増えます
・新しい原価:130万円 × 30% = 39万円
・新しい粗利額:130万円 − 39万円 = 91万円
固定費は、売上が増えても通常すぐには増えません
今回も60万円のままと仮定します
・新しい経常利益:91万円 − 60万円 = 31万円
経常利益の増加額は
31万円 −10万円 =21万円
では、増加率はどれくらいでしょうか?
・21万円 ÷10万円 ×100 = 210%
増加率は210%、利益額は約3.1倍となりました
まとめ:少しの売上アップが、大きな利益につながる
今回のシンプルな例からも分かる通り、
飲食店においては
売上が少し増えるだけで利益が大きく伸びることがあります。
【実際の計算例まとめ】
現状
売上30%増後
売上
100万円
130万円
原価
30万円
39万円
粗利
70万円
91万円
固定費
60万円
60万円
経常利益
10万円
31万円
・売上は30%アップ
・経常利益増加額は210%(3.1倍)
このように、売上の上積みが
そのまま利益増につながることは、
経営判断をするうえでとても重要なポイントです。
逆に、売上が下がれば
利益も一気に減ってしまうこともあるので、
日々の売上管理や集客の工夫は欠かせません。
「うちの店の場合はどうだろう?」
そんな時は、ぜひ自店の数字でも同じように
計算してみてください。
数字に強くなることが、
より安定した経営につながりますし
より多くの利益を生むことも可能になります。
今後も、経営やお金のしくみを分かりやすく
お伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください!
「最近、蒸し暑い」 「少しは涼しくなりました?」
2025.06.12
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
6/11付けの北海道新聞に
「価格転嫁 悩む道内企業」
という記事が書かれていた。
帝国データバンク札幌支店の調査によると
「もし金利が1%上昇したら」の問いに
「財務体質の改善」「価格転嫁」と答えた割合が
どちらも約25%との回答でした。
また、「経営に悪影響」と答えた割合は56.6%
との回答でした。
「財務体質の改善」中でも「経費削減による改善」は
既に多くの企業で限界を迎えているのではないかと
思われます。それでも「乾ききった雑巾」を
まだ絞るということになりますから
たとえ絞れたとしても、その効果はかなり限られたものに
なるのではないかと思います。
となると、次に来るのが
「価格転嫁」ということになりますが
「顧客離れ」や「販売量の減少」が怖くて
なかなか決断できないというのが
多くの経営者の悩みではないでしょうか。
では、どれくらいの「客離れ」や「売上低下」がおこると
自社が赤字に転落するのでしょうか?
この問いに、「根拠を持った数字」を示せる経営者が
どれくらいいるのでしょうか?
おそらく、1~2割程度ではないかと思われます。
私たち財務コンサルタントは
このような問いに対し、根拠ある数字をもって
値上げの有無や幅を経営者が判断できるように
お手伝いさせていただくわけですが
一般の経営者が、難解な管理会計の教科書を開き
勉強する前に、たった3つの数字を押さえるだけで
意思決定の8割はできるようになる方法を
ラーメン屋さんを題材にお伝えします。
(材料は全て仕入れするものとします)
決算書と電卓を片手に読み進めてみてください。
STEP1 費用を「動く」「動かない」で仕分けする
まずは会社のお金を 変動費(動く費用) と 固定費(動かない費用) に分けます。
ラーメン屋さんの主な変動費は
麺やスープのような材料です。
ラーメンを1杯売れれば使う麵は1玉
ラーメンを2杯売れば2玉
ラーメンが売れなければ0玉
このように「売れた分と連動して増減する」費用が変動費
一方
お客様が1人だけ来店しても
100人来店しても変わらない費用
給料や家賃や利息などのように
「売上に関係なく毎月ほぼ一定」な費用を固定費
決算書に書かれているさまざまな費用を
この2つに振り分けていきます。
ここまでが、第一段階です。
これを専門用語でいうと「固変分解」といいます。
名前を憶えても1円にもなりません。
この作業が終わったら
A4 用紙に次の式を書き出しましょう。
売上高 -変動費 (動く費用) = 手元に残るお金(限界利益)
この「手元に残るお金(限界利益)」が
経営判断を行う上で、とても大切な数字となります。
STEP2 「限界利益率」を算出する
限界利益を売上高で割った数字に100を掛けた数字を
限界利益率 といいます。
例)ラーメン1杯1,000 円
材料費 600 円 → 限界利益額 400 円
限界利益率 = (400 ÷1,000)✖100 = 40%
もし材料費が 10%(60 円)上がり
原価上昇分の60円をそのまま売価に転嫁し
同じ限界利益額 400 円を確保したとすると
限界利益率 = 400 ÷1,060 = 37.7%となり
「額」はキープできても「率」は低下します。
では「率」をキープするためには売価をいくらに
設定する必要があるかですが
限界利益率を(元の水準に)維持するには、
売価を約10%アップさせる必要がありますので、
算式としては
660円(変動費)÷0.6(変動費率)=1,100円
となります。
値上げのシミュレーションは、
「額を守る」か「率を守る」か で変わります。
とはいえ、一般的な中小企業なら、
まずは「額」を重視での判断が優先されるであろうと思います。
しかし、全ての商品や全ての判断基準を
「額」にしてしまうと、後々問題が発生します。
面倒がらずに、商品1品ごとに判断することをお勧めします。
この手間を惜しんで「ドンブリ経営」を続けても
何一つとして良いことは起こりません。
今回は、「額と率」の判断基準までは書きませんので
興味のある方は、ご連絡ください。
STEP3 「どこまで客数が減っても黒字なの?」をチェックする
最後は“赤字ライン”を確認します。
赤字にならない売上高 = 動かない費用 ÷ 限界利益率
(値引きなど、販売条件は変えない前提です)
例:月間固定費300万円、限界利益率40%。
現在の売上高が1000万円で、
限界利益額が400万円のラーメン屋さんであれば、
400万(限界利益額)-300万(固定費)=100万円で、
現在の経常利益は100万円ということになります。
この条件で赤字ラインを計算すると…」
赤字ライン = 300 ÷ 0.4 = 750 万円
現在の売上高 1,000 万円なら、
黒字確保まで、許される売上ダウン金額は
1000万円―750 万円=250万円となり
仮に値上げで売上が 100万円ダウンし、900 万円に落ちても
750 万円を上回るため、まだ黒字圏内です。
黒字確保までの猶予額250 万円を
平均顧客単価で割ってやれば
顧客減数の許容範囲を把握可能となります。
ここまで把握できれば「値上げ幅」と「客離れの許容度」が
数字でクリアになります。
ただし、ここだけは勘違いしないでください!
「売上が10%ダウン」=「経常利益も10%」
ではありません!
「黒字圏内」なだけです!
あくまで「売上―経費」が黒字というだけの話です。
計算式のレベルでいうと「ただの引き算」レベルです。
参考までに、このラーメン屋さんですと
売上が10%ダウンすると
経常利益は40%ダウンの「60万円」となります。
もし、銀行への借入金返済額が月々80万円あった場合
このラーメン屋さんは、「毎月20万円」の現金を
どこからか調達しなければ
銀行への返済ができなくなるということです。
こんなことを続けていれば、どうなるか?
結論は、見えていますよね。
応用編:一律ではなく「厚い商品」から値上げ
「限界利益率が高い」つまり「粗利の厚い」商品ほど値上げによる
客離れの痛手も小さくて済みます。
多くの場合、利幅が大きい商品は、競合が真似しづらいサービスや機能
また、ファンの多い看板商品が多いと思われます。
よって優先的に改定しても受け入れられやすい
「価格耐久性」が高い商品と言えます。
すべての商品を一律に上げるのではなく
商品ごとの細かな調整を考えていきましょう。
まとめ:たった3つを明確にし決断力アップ
1.費用を「動く/動かない」に分類
2.限界利益率と額を確認
3.赤字にならない売上高を計算し、顧客離れ余裕度を把握
以上、わずか3ステップにより
数字という「事実」を把握することで
値上げへの不安はぐっと小さくなります。
一刻も早く「勘による値決め」から卒業し
「根拠ある経営」にステージアップしていきましょう。
数字はあなたの背中を押す最強の味方です!
小さな利益の積み重ねが大切ですね
2025.06.06
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
今朝のテレビで一瞬だったのですが
こんなことを相談している小学生がいました。
「失敗すると、それが気になり集中できない」
「え!小学生が!」私はショックを受けました。
同時に、違うかもしれませんが
あの子は失敗するたびに、周りの大人に
「なぜ、失敗したのか」みたいな言葉を
幼いころから投げかけられていたのかなと思い
とても、残念に思いました。
(個人の勝手な思いです)
もし、失敗という事実は受け止め
チャレンジした過程を褒めていたら
「うまくいかなかったね、残念。
でも、このチャレンジをしたあなたは
すごいと思うよ」
こう語りかけていたら
きっと、あの子はそんな質問しないだろうな~と
勝手に考えてしまいました。
今日のブログは、その想いから生まれ出たものです。
振り返ってみると、私自身も含め
「それ、アカンやろー」という言葉を発しているなと思い
自戒の念も含めて書いてみました。
前段からは想像もつかない程
ビジネス寄りの内容です。
「もし失敗したらどうしよう」
新しい挑戦を前に足が止まるとき、
あなたの頭に浮かぶのは成功のイメージよりも、
失敗して失うかもしれない時間やお金ではないでしょうか。
これは性格の弱さではなく、人類に共通する心理的傾向です。
行動経済学者ダニエル・カーネマンと
エイモス・トヴェルスキーが提唱した
プロスペクト理論によれば、
人は利益よりも損失を約2~2.5倍強く感じ取ると言われています。
この現象を「損失回避の法則(Loss Aversion)」と呼びます。
ビジネスの世界でも、この法則に則ってしまい
チャンスを逸することが少なくありません。
申し訳ないのですが、行政のやることは
私が見ている限り「ほぼ100%」、この法則にハマります。
「仕方ない」と言えばそれまでですが
あらゆる世界の概念が急速に変わっている今
行政だけが、「以前のまま」でいいわけはありません。
特に、衰退が激しい地方都市の自治体においては
「損失回避の法則」を勇気をもって打ち破らなければ
また、そのような文化を育成しなければ
衰退の速度が増し、手遅れとなると思われます。
(そうです。私の住んでる街「函館」のことを
言っているのです)
では、「何をどうすればいいのか」ですが
ブログを読み進めていってもらえれば
そのヒントが書いてあります。
1. 数字で味わう損失の痛み
あなたに二つの選択肢があるとします。
A:確実に1万円もらえる
B:50%の確率で2万円もらえるが、50%の確率で0円
多くの人はAを選びます。
Bの期待値は1万円で同じにもかかわらず、
「もらえない」リスクを避けたいからです。
ところが場面を「損失」に変えると判断は逆転します。
C:確実に1万円失う
D:50%の確率で2万円失うが、50%の確率で0円
今度はDを選ぶ人が増えます。
確実な損失を避けるために、
ギャンブル的な選択に手を伸ばすのです。
利益と損失で意思決定の軸が入れ替わる典型例と言えます。
2.ビジネス現場に潜む損失回避
損失回避は会議室でもコンビニのレジ前でも姿を現します。
導入決定が遅れる
新しい商品の市場への導入は
導入効果より「売れなかったら大損」という
不安で棚上げされがちです。
もちろん、限界利益など
採算をとるために最低限必要な売上高や売上個数を
事前に把握するためにも「管理会計」の導入は
必要不可欠ですが、
そのような「数字の裏付け」があっても
「予定通りにいかなかった場合」つまりは
「損失」のことが頭の中を支配し
なかなか前に進めないことが少なくありません。
値決め戦略が保守的になる
価格を上げれば利益率向上が見込めても、
「顧客離れ」という損失が怖くて踏み切れない。
これも、多くの中小企業で起きている現象です。
大手と言われるところは、消費者からすると
「問答無用」状態で値上げし
確実に利益を確保しています。
そうしなければ、顧客へのサービスや
商品提供ができなくなるからです。
そうするかどうかは、個別の判断ですが
今は値上げし、原価等が下がったら
値下げをし顧客に喜んでいただく。
こうやって、世の中に合わせ、フレキシブルに
値決めをしていくことが、必要なのかもしれません。
マーケティング的にいうのなら「今だけ」が効く
「本日終了」「残り3席」といった表現は、
得を逃す=損失と感じさせ、購買率を高めます。
昔で言えば、万年「閉店セール」ですね。
(これ知ってる人は、それなりの年齢の方だけですね)
また、日付や席数や個数など
目に見えるものだけではなく
最近では「特別な経験」など
形のないものでも、購買意欲を高める手法が
使われています。
やはり「限定」や「あなただけに」は
心揺さぶられますよね。
「このチャンスを逸しては損だ」という心理を
ついているわけです。
3.損失回避を乗り越える4つのステップ
1.リスクを数字で「見える化」する
感情ではなくデータで判断する癖をつけましょう。
その為にも、やはり「管理会計」の導入は
企業経営には必須です。
例を書きます。
決算書の「損益計算書」を思い浮かべてください。
新商品のお菓子を発売したとしましょう。
今回は、わかりやすいように
今回発売する「お菓子のみ」しか扱っていない会社とします。
売上600万-製造原価300万=利益300万
つい、このように考えてしまいませんか?
製造し、すぐに市場に投入し、一瞬で完売なら
ほぼ、この計算で間違いありません。
では、完売まで3か月かかったらどうなるでしょうか?
実は利益がグッと下がります。
なぜなら、製造していなくても原価が増えるからです。
何が増えるのか?
そうです。人件費です。
たとえ工場が止まっていても、工場で働く人の
給料は、発生し続けます。
これが、損益計算書(P/L)経営の落とし穴なのです。
このような計算ミスを防ぐためにも
会社経営には「管理会計」が必須なのです。
2.スモールスタート
大きな変化ではなく、少しずつ試し
失敗コストを最小化し
心理的ハードルを下げることが大切です。
いきなりの設備投資や人員増強は避け
「失敗しても痛くない」もしくは
「失敗しても会社の経営に支障はない」程度から
スタートしましょう。
では、「痛くない」や「経営に支障がない」投資金額て
どれくらいなのでしょう?
ここでも、「感情」による判断をしてはいけません。
やはり「数字」による判断が必要です。
具体的には、というより論理的には
今度は「貸借対照表」(B/S)の数字で判断します。
どの数字か?
そうです。一番右下の「繰越利益剰余金」です。
この金額の範囲内なら、たとえ新事業が失敗しても
会社が「債務超過」などに陥ることはありません。
(ただし、あくまで会計上のお金ですから
いわゆる「現金」とは違います)
3.損失の上限を設計
「最悪でもここでやめる」という出口戦略を決めましょう。
つまりは「引き際」をはじめから設定しておくのです。
ここでもつい「損したくない」「損を取り返した」
「せめて投資額だけでも、回収したい」という
損失回避の法則が働きます。
しかし、その判断もやはり「感情」による判断と言えます。
やはりここでも「1000万損失を出したら撤退」など
数字による明確な意思決定が大切です。
撤退の金額の目安は、先ほど書いた通りです。
4.学習コストという投資思考
失敗=損ではなく、
次の成功確率を上げるデータ取得と捉えましょう。
この考え方を腹落ちさせると
理論上は世の中から失敗はなくなります。
トライ&エラーを恐れず繰り返し
知識資産を蓄積しましょう。
4.現状維持バイアスとの関係
損失回避は「現状維持が一番安全」
という誤解を強化します。
しかし環境が変わり続ける現代において、
現状維持は実質的な後退です。
短期的な安心と引き換えに、
中長期的な機会損失を抱え込むリスクに
気づく必要があります。
これが冒頭に書いた「行政機関」の陥っている穴の正体です。
民間企業である私たちは、
是非とも「現状維持バイアス」の居心地の良さに打ち勝ち
前進し続けていきましょう。
5.最後に──恐怖の正体を数字で照らす
「失敗したらどうしよう」という声が聞こえたら、
それは損失回避の法則が働いている証拠です。
その声を無視するのではなく、
認識し、分析し、そして活用しましょう。
リスクを数値化し、段階的に進み、
学習機会として捉える。
そして時には、損失回避の力を借りて、
より良い習慣や仕組みを作る。
私たちの脳に組み込まれた
この古代からの警報システムを理解することで、
より賢明な選択ができるようになるのです。
「恐怖に支配されるのではなく、恐怖と共に前進する。」
それが、現代を生きる私たちに求められる知恵なのかもしれません。
「真っ黒だけど、いつもの私です」
みなさん、熱中症には、気を付けて下さいね~
2025.01.28
黒字なのにお金がない…を終わらせる
忙しいあなたへ:1分で読めるAI要約
結論: 「黒字なのにお金がない」「銀行が手を引いたら不安」は、決算書を“税務の報告書”として見るだけで終わり、
利益とキャッシュの違いを経営判断に活かしきれていないことが原因です。
決算書は、難解な全部を読む必要はありません。
まずは ①粗利(限界利益)②固定費③経常利益④現預金⑤借入金(返済含む) の「5つ」を押さえるだけで、
会社の体力・危険度・伸びしろが見えます。
ポイントは、P/Lを 固定費と変動費に分けて利益構造を見える化し、
B/Sでは 現預金(酸素)と借入(重り) を確認すること。
「利益は多ければ良い」でも「節税が正解」でもなく、必要なのは 安全資金+未来投資+適正利益 のバランス。
今日から「決算書の2割」で、経営の8割を判断できる状態を作りましょう。
はじめに:その不安は「あなたのせい」ではなく「見方の問題」
「うちの会社、このままでいいのかな…?」
「なんで黒字なのに、お金がないんだろう…?」
「今、銀行が手を引いたら、どうなるんだろう…?」
この不安は、珍しいものではありません。
多くの場合、原因は「経営能力の不足」ではなく、数字の見方が「税務の目線」に寄っていることです。
決算書は「過去の結果」。これは事実です。
でも、過去の結果には 「未来を変えるヒント」 が詰まっています。
そのヒントを取り出すのが、今回お伝えする「生きた数字」の考え方です。
1. 黒字倒産はなぜ起きる?「決算書の落とし穴」
黒字倒産とは、利益が出ているのに支払いができない状態です。
原因は、だいたい次の3つに集約されます。
売掛金の回収が遅い(入金が先延ばしになる)
在庫が増えすぎる(お金が棚に乗る)
借入返済が重い(利益が返済に吸われる)
つまり、黒字でも安心できないのは、
利益(P/L)とお金(キャッシュ)が別物だからです。
2. 会社を強くする「利益の法則」:重要なのは「利益率」より「利益構造」
売上や利益率だけで、会社の強さは測れません。
売上が大きくても、固定費が重く、粗利が薄く、現預金が増えない会社は危険です。
ここで一つ、経営の「急所」になる数字があります。
限界利益(粗利)とは?
限界利益(粗利)= 売上 − 変動費(仕入・材料・外注など)
そして利益は、ざっくりこう理解できます。
経常利益 ≒ 限界利益(粗利) − 固定費(人件費・家賃など)
経常利益 ÷ 限界利益(粗利) は「体力」を見る参考になります
ただし、「20%が全業種の正解」ではありません。
業種で粗利率・固定費構造が違うため、
まずは 前年対比・目標逆算・同業比較で使うのが安全です。
3. 利益は「多ければ良い」わけでも、「削れば良い」わけでもない
ここが、経営者が一番迷うところです。
利益を削りすぎる節税 → 現預金が増えない/銀行評価が弱る/投資できない
利益を取りすぎる → 仕入先・品質・人材投資が痩せる/成長が止まる
必要なのは 「安全資金」+「未来投資」+「適正利益」 のバランスです。
特に、人件費削減などは短期的には効きますが、
長期では「未来の利益」を細らせる可能性もあります。
まさに もろ刃の剣。ここは冷静に見極めたいところです。
4. 経営計画は「儲かる仕組み」を作る設計図
経営計画がない会社は、言い換えると 目的地のない旅です。
社員も取引先も「どこに向かうか」が見えない。
経営計画とは、カッコつけるための書類ではなく、
売上
粗利(限界利益)
固定費
投資
人件費
を整合させ、儲かる仕組みを設計する羅針盤です。
5. 「お金をためる経営」=B/Sの現預金(会社の酸素)を増やす
「貯まったお金」はどこにあるのか?
答えは、貸借対照表(B/S)の 現金・預金です。
現預金は、毎日動きます。
ただし、決算書に出てくる現預金は「ある時点のスナップショット」。
銀行や外部から見ると、過去の積み上げの結果として評価されやすい数字です。
会社は、現預金(酸素)が薄いと、黒字でも不安が消えません。
現預金が厚いと、多少の雨でも耐えられます。
6. 銀行が「貸したくなる会社」になるには?
銀行は基本的に 返済可能性を見ています。
判断材料はこの3つです。
決算書(過去)
資金繰り(現在)
計画(未来)
融資に強い会社の特徴は、ざっくり次の通りです。
粗利が安定している
固定費が重すぎない
現預金が薄すぎない
借入返済の余力がある
節税だけで利益を潰しすぎていない
説明できる計画がある
決算書の「2割」で8割判断する:最小チェックリスト
あなたが最初に見るべき数字は、これだけです。
(※厳密な財務ではなく、経営判断の入口として)
P/L(損益計算書)
売上
限界利益(粗利)=売上−変動費
固定費(人件費・家賃などの中核)
経常利益
B/S(貸借対照表)
現預金(会社の酸素)
借入金(できれば返済予定も)
売掛金・在庫(お金が寝ていないか)
ここまで見れば、「黒字でも苦しい理由」がかなりの確率で見えます。
5分でできる「会社の健康診断」(超実務)
紙と電卓でOK。5分で会社の危険度が見えます。
① 現預金は何か月もつ?(ざっくり)
現預金 ÷ 月の固定費(目安)
→ 何か月分の酸素があるかを把握
② 粗利で固定費を回せているか?
限界利益(粗利) − 固定費 = どれくらい残る?
→ 残らないなら「構造」が苦しい
③ 借入返済は重すぎないか?
年間返済額が、利益や粗利に対して過大ではないか
→ 「黒字でも苦しい」典型パターンを炙り出せます
④ 売掛金・在庫が膨らんでいないか?
売掛金が増える=入金が遅い/回収サイト悪化
在庫が増える=お金が棚に乗る
→ お金がどこで止まっているかが見えます
A4一枚「生きた数字」シート
以下をA4に1枚でまとめて、毎月更新してください。
(これだけで“経営の会話”が変わります)
上段:P/L(構造)
売上
変動費
限界利益(粗利)
固定費
経常利益
中段:B/S(酸素と重り)
現預金
借入金(残高)
売掛金
在庫
下段:経営の問い(3つだけ)
粗利を増やす「一手」は?(単価/数量/仕入/付加価値)
固定費を軽くする「一手」は?(増やす固定費は投資か浪費か)
現預金を増やす「一手」は?(回収/在庫/返済設計/投資回収)
FAQ(よくある質問)
Q1. 決算書は過去のものですよね?未来に使えるんですか?
A. 使えます。決算書は「過去の結果」ですが、構造を分解すると「次に何を変えればいいか」が見えます。
Q2. 固定費と変動費の分類が難しいです。
A. 最初はラフでOKです。目的は税務の正確さではなく、経営判断のスピードです。精度は後から上げられます。
Q3. 黒字なのにお金がないのはなぜ?
A. 売掛金回収の遅れ/在庫過多/返済負担など、キャッシュが別の場所に止まっていることが多いです。B/Sと資金繰りで確認します。
Q4. 節税したいけど、利益を出すと税金が・・・
A. 節税は否定しません。ただし、利益を潰しすぎると現預金が増えず、投資もできず、銀行評価も弱くなります。「順番」と「バランス」が重要です。
Q5. 銀行が怖いです。何を見ているんですか?
A. 基本は返済可能性です。決算書(過去)+資金繰り(現在)+計画(未来)の3点セットで見ています。
まとめ:あとは「やってみるかどうか」だけ
ここまで、決算書の「全部」は使っていません。
それでも、会社の強さ・危険度・次の一手は見えてきます。
決算書は、眺めるだけでは「過去」です。
でも、分解して使えば「未来」です。
「強くて、どんどん大きくなって、銀行から「借りてほしい」と言われる会社」
一緒に目指しませんか。応援します。
「食べて・寝て・遊んで」 今では30kgになりました!
2024.11.15
売上1割減で利益は7割消える?決算書を「未来の武器」に変える最強の視点
忙しいあなたへ:1分で読めるAI要約
【結論】決算書を「過去の記録」として眺めるのは今日で終わりにしましょう。
利益を劇的に変える鍵は、費用を「固定費」と「変動費」に分ける「管理会計」にあります。
売上の10%の増減が、利益を70%も激変させる構造(営業レバレッジ)を理解すれば、
経営判断のスピードと精度は圧倒的に高まります。
数字に命を吹き込み、黒字経営への逆算を開始しましょう。
1. なぜ中小企業の7割が「利益率5%以下」なのか?
中小企業庁の調査でも明らかになっているこの厳しい現実は、
能力の差ではなく「数字の捉え方」の差から生まれています。
多くの経営者は決算書を「税務申告のための過去のデータ」として扱っています。
しかし、本当に必要なのは「これからどう動けば利益が出るか」を導き出すツールとしての活用です。
「数字は苦手」という先入観を捨てて、以下のシンプルな構造を見てください。
2. 衝撃のシミュレーション:売上10%の変動がもたらす結末
ラーメン屋などの飲食業を例に、利益構造を可視化してみましょう。
基本構造(売上1億円の場合)
売上高: 1億円
変動費(原価): 3,000万円(30%)
固定費(給与・家賃等): 6,000万円
経常利益: 1,000万円
ここで、売上が10%増減した時の利益の変化を計算すると、驚くべき事実が判明します。
利益 = 売上高 - 変動費(売上の30\%) - 固定費(6,000万円)
項目
売上10%ダウン(9,000万)
売上10%アップ(1.1億)
変動費
2,700万円
3,300万円
固定費
6,000万円(不変)
6,000万円(不変)
利益
300万円
1,700万円
利益の変化
70%減少
70%増加
「売上が1割下がると、利益は1割下がる」のではありません。
この例では「7割」も吹き飛ぶのです。
いかに「固定費」という存在が経営に重くのしかかっているか、
そしてわずかな売上増がいかに爆発的な利益を生むかがわかります。
3. 「管理会計」で数字に命を吹き込む
通常の損益計算書(P/L)を眺めているだけでは、この構造には気づけません。
しかし、費用を「固定費」と「変動費」に分けるだけで、味気ない数字が「生きた戦略」へと変身します。
目標からの逆算: 「利益を1,700万円にしたい」なら、売上はいくら必要か?
固定費の検討: 「利益を出すために、どの固定費を最適化すべきか?」
ワクワクする経営: 「あと10%売上を上げれば利益は1.7倍になる」と分かれば、施策を考えるのが楽しくなります。
難しい理屈は不要です。固定費を決めて、残りを変動費とする。
この一歩が、根拠のない不安を「確信を持った攻め」に変えるのです。
4. 「よくある質問(FAQ)」
Q:変動費と固定費の切り分けが難しいのですが?
A: 最初は厳密でなくても構いません。「売上に比例して増えるもの(仕入れ等)」が変動費、「売上に関わらずかかるもの(家賃・人件費等)」が固定費、と決めてしまうことが大切です。分けることで初めて対策が見えてきます。
Q:利益が7割増えるなら、どんどん売上を追うべきですか?
A: はい、ただし「粗利益率(変動費比率)」を維持することが条件です。安売りをして売上を10%上げても、変動費比率が上がれば利益は残りません。管理会計を使えば、その「安売りの限界点」も見極められるようになります。
【著者】
日本唯一のペップトーカー財務コンサルタント
佐藤保険事務所 代表 佐藤 和也
【専門領域】
財務の「見える化」を通じた資金繰り改善、キャッシュフローコーチング、組織の挑戦心を高めるペップトーク。
【メッセージ】
経営は「知っているか、知らないか」で決まります。数字を武器にして、共に強固な経営基盤を築きましょう。
今回は、決算書の数字を「生きた数字」
に変えた途端に起きる変化を解説しました。
ぜひ、本記事を参考に、決算書を組み替えて、
御社の黒字経営、利益倍増計画を実現してください!
さて次回は、今回の文章を図形を用いて解説します。
困りました・・・
Wordpressにエクセルを張り付けることができません。
一旦、パワポに張り付ける方法も、上手くいきません。
どなたか、簡単に張り付ける方法知っていたら教えて下さい
ここまでいけば、「数字がよくわからん」という方も
いなくなるはずです。
一緒に、黒字化して、キャッシュリッチな企業になりましょう!
※ 当社では、管理会計を用いた経営指南や決算書分析
経営戦略立案のサポートも行っております。
ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
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こんな私でも、たまには「キリッ」とするんです