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「中小企業が勝ち残るための戦略:安売り競争からの脱却と差別化戦略」
2024.12.23
多くの業界で依然として価格競争が続いています。
しかし、この安売り合戦には大きな落とし穴があります。
それは、
最終的な勝者は、規模の経済を活かせる大手企業1社のみとなることです。
現実的には、法律の問題もあり「1業種1社」とはなりませんが
最後の最後まで、戦ったのならば、勝ち残るのは必ず1社となります。
ですので、中小企業が生き残るためには、
安売り競争から抜け出し、独自の戦略で戦う必要があります。
では、中小企業はどのように競争優位性を確立すべきでしょうか。
ここでは、私自身が抱える悩みを基にした具体例を交えながら、
中小企業が取り組むべき3つの戦略について考えてみましょう。
なぜ「安売り合戦」に巻き込まれてはいけないのか?
「少しでも安く」という顧客心理は当然ですが、
良い意味で、「安売り」の世界に参入すると
一時的な売上アップにつながるかもしれませんが
長期的な視点で見ると、それは衰退への道を辿る危険な賭けとなります。
なぜなら、安売り合戦に参加するということは、
価格競争という泥沼に自ら飛び込むようなものだからです。
資金力のある大企業は、多少の赤字を出しながらも、
体力の限界を迎えた競合他社が撤退するまで、
延々と価格競争を続けることができます。
しかし、中小企業には、大企業のような体力はありません。
価格競争に巻き込まれれば、利益を圧迫され、
最終的には、事業の継続すら危ぶまれる可能性があります。
成功する差別化戦略の3つの柱
では、私たち中小企業はどのような戦略を取るべきでしょうか?
1. 差別化
差別化とは、自社の商品やサービスを他社と明確に区別し、
独自の価値を提供することです。
差別化することで、競争市場でのユニークなポジションを築き、
他社が簡単には模倣できない強みを持つことが重要です。
例えば、顧客の特定のニーズに応じた機能など、
顧客にとって特別な価値を提供することが差別化の一例です。
これにより、価格だけに頼らずとも選ばれる商品やサービスを実現できます。
2. 付加価値
付加価値とは、商品やサービスが提供する基本的な機能以上に、
顧客にとって有益な追加の価値です。
例えば、車のシートに特殊加工を施すことで犬の毛が絡みにくくし、
掃除を容易にするといった追加の利便性を提供することが挙げられます。
付加価値を提供することで、顧客は他社製品では得られない
特別なメリットを享受でき、価格競争から一線を画することが可能です。
また、高付加価値になればなるほど、販売価格を高めに設定でき
多くの利益を稼ぎ出すことも可能になります。
3. 伝える力
日本人のビジネスマンは、これが「弱い」
もしくは「伝えていない」ことが非常に多いと言われています。
伝える力は、単なる商品の特徴を伝えるだけでなく、
顧客がその商品を手にすることでどんな問題が解決され、
どんな未来が待っているかを効果的に訴求する能力です。
具体的な未来のビジョンを顧客に描かせることで、
製品説明を超えた感情的な共鳴を得ることができます。
(「そうそう! それなのよ」ってやつです)
顧客は単に商品を手にすることが目的ではなく、
その商品によって得られる「明るい未来」や「楽しい未来」
もしくは、「困った」が解消された未来を購入するのです。
また、自社の独自性は積極的にアピールしましょう。
「他社にはなく自社にあるもの」「製品・商品に込めた想い」は勿論
1個人として言うべきこととしては
「なぜ、この仕事をしているのか」
「この仕事を通じて、社会にどんな影響を与え
どんな貢献をしたいのか」を話しましょう。
このように単に商品の説明が上手いだけではなく
そこに存在する「商品に込められた想いやバックグラウンド」を
伝えることは、商品選定時の消費者に大きな影響を与えます。
車の販売における具体例
実は私自身、そろそろ車を買い替えようと考えています。
どのように営業されたら、「ググっと」心が動くかなと考えてみました。
私が、「営業マン」なら、まずは今の車が抱える問題点から聞いていきます。
「こんにちは。お車をご検討なされているようですが
今乗られているお車で、何か不都合等ございましたか?」
「私は、大型犬と3人家族で大型犬と暮らしています。
普段から犬を連れて旅行やドライブに出かけますが、
車内のラゲッジスペースや犬の毛の掃除の手間に悩んでいます。」
こんな硬くは話しませんが、こんな感じからスタートします。
このように、相手の「困り事」をリサーチした上で、こう提案します。
「こちらの車は、ご家族3人がゆったりとくつろげるスペースがあり、
大型の荷物を積むことができるラゲッジスペースも確保されています。
加えてシートに当社独自の特殊な加工をしていますので
犬の毛がシートに絡まりにくく、掃除機一つで簡単に清掃ができます。
これにより、煩わしい掃除から解放され、
ご家族との楽しい思い出作りに集中できるでしょう。
車は、走る・止まる・曲がるの基本性能は勿論大切ですが
家族との大切な思い出作りをお手伝いできる商品ですので
納得できるまで、ごゆっくり検討いただければと思います。
実は、私も犬を連れて、旅行に行くもので
犬の毛の問題で困っていました。
今は、その問題も解消され、快適なカーライフを過ごしています。
掃除の仕方など、お教えしますので、お気軽に声をかけてください」
実際にこんな車があるのかどうか、わかりませんし
こんな堅苦しくは話しませんが
このように「差別化」「付加価値」「伝える力」を組み合わせることで、
私の困り事を解決しつつ、家族との楽しい未来を予感させられたら
少なくとも「候補の1つ」には入ると思います。
その結果、単なる安売り競争から抜け出し、競争力を高めることができます。
価格競争から脱却し、持続可能な事業を展開するためには、
明確な差別化戦略が不可欠です。
顧客の課題を深く理解し、その解決策を提供することで、
価格以外の価値を創造することができます。
重要なのは、単なる商品やサービスの提供ではなく、
顧客の「より良い未来」を提案し
商品・サービスを購入した「結果」にスポットを当てることです。
そのためには、「差別化」・「付加価値」・「伝える力」の
3要素を効果的に組み合わせることが重要です。
自社の強みを活かした差別化戦略を実践することで、
大手企業との価格競争を避け、
独自の市場ポジションを確立することが可能となります。
最後になりますが、上記のような話をさせていただくと
高確率で、出てくる返答があります。
「言ってることはわかるけど、そんな強みや想いなんて
考えたこともないし、あるのかどうかも、わからないよ」
そんな時は、「壁打ちの壁」になってくれる人を探してください。
社内でも家庭内でも、いいと思います。
「そんな人間は、いないな・・・」という方は
私たち「キャッシュフローコーチ」にお声がけ下さい。
頭の整理をし、自身が気づいていない強みの発見などを
お手伝いできるように日々訓練しています。
お気軽に、ご相談下さい。
私の旅行の時の荷物は、これだけです
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付加価値で差をつける!効果的な値決め方法と成功事例
2024.10.21
値決めは経営である
価格競争から抜け出す「付加価値×伝え方」設計
忙しいあなたへ:1分で読めるAI要約
結論: 値決めは事務作業ではなく、利益とキャッシュフローを左右する「経営者の仕事」です。
営業が売上目標だけを追って値引きを続けると、原価割れや利益消失で経営は立ち行かなくなります。
稲盛和夫氏は「値決めは経営である」とし、数量×利幅が最大になり、
かつ“お客様と会社の双方がハッピー”になる一点を探し抜くことが経営者の責任だと述べています。
多くの会社は「原価+利益」で価格を決めますが、この利益は言い換えれば付加価値。
「利益を乗せる」ではなく「付加価値を乗せる」という発想に変えると、価格競争から抜け出す道が見えます。
付加価値は中身だけでなく、言葉・ストーリー・見せ方でも高められます。
結論:値決めは「売上」ではなく「利益」を決める経営行為
値決めは、経営者にしかできない非常に重要な仕事です。
もし営業担当が自由に値段を決め、売上達成のために値引きや原価割れを繰り返せば、
会社の利益は削られ、最悪の場合は経営が成り立たなくなります。
つまり、値決めは「売上を作る行為」ではなく、利益と会社の体力を守る行為です。
理由:価格競争に巻き込まれるのは「価値が伝わっていない」から
値下げが起きる背景には、多くの場合こういう状態があります。
お客様から見て違いが分からない
比較軸が「価格」しかない
だから「安い方が選ばれる」
この状況を変えるには、原価計算だけでは不十分です。
必要なのは 価値を作り、価値を伝える ことです。
稲盛和夫氏の示唆:「値決めは経営である」
稲盛和夫氏は「値決めは経営である」と述べ、次のポイントを示しています。
自社製品の価値を正確に認識する
数量×利幅が最大になる一点を探す
その一点は お客様と会社の双方がハッピーである必要がある
だから値決めは 熟慮が必要
要するに、価格は「原価から自動的に決まる数字」ではなく、
価値の認識と設計から導き出す数字です。
具体例:同じ魚でも値段が変わるのは「付加価値」が違うから
魚を例にすると分かりやすいです。
海を泳いでいる魚自体の価値は「0円」
漁師が知恵と経験で獲ると価値が生まれる(浜値)
さらに
生きたまま運ぶ
鮮度管理をする
熟成・下処理をする
調理・提供を工夫する
で、同じ魚でも値段はどんどん上がります。
これは、付加価値が価格を押し上げる典型例です。
ポイント:付加価値は「中身」だけでなく「伝え方」でも増える
付加価値を高めるのは、品質だけではありません。
言葉・表現・ストーリーでも、お客様の感じる価値は変わります。
おにぎりのCMの例
「おいしい」より「うっまい」の方が、体感価値が上がる
レッドブルの例
「翼を授ける」というコピーで、単なる飲料ではなく“体験価値”を作った
同じ商品でも、何を約束し、どう語るかで「価格の納得感」は変わります。
価格競争から抜ける「値決め」5ステップ
値決めを「経営」として回すための順番です。
① 原価と最低ラインを押さえる(生存ライン)
原価+固定費回収を含めた最低売価を把握する
(ここを知らずに値引くと赤字が常態化します)
② お客様が買っている「理想の未来」を言語化する
お客様は商品そのものではなく「得られるメリット・未来」を買う
例:安心/時短/失敗回避/見栄え/体験/自己実現
③ 付加価値を棚卸しする(中身×仕組み)
品質、スピード、保証、サポート、導入支援、カスタム、実績、安心設計
「お客様の未来に効く要素」を拾い出す
④ 伝え方を設計する(証拠×言葉)
ビフォーアフター、数字、お客様の声、事例、比較表、ストーリー
「高品質」「お客様第一」ではなく、具体例で想像させる
⑤ 価格の「納得」を作る(価値=価格の理由)
「何が違うから、この価格なのか」を一文で言える状態にする
例:「◯時間短縮+◯年保証+導入支援込み」など
FAQ
Q1. 値上げしたらお客様が離れませんか?
A. 離れるのは「価値が伝わっていない」場合です。付加価値と証拠(事例・数字・声)を揃えると、納得して買うお客様が残ります。
Q2. うちは差別化できる付加価値がありません。
A. 付加価値は中身だけでなく「体験・安心・導入支援・言葉の設計」でも作れます。まずは、お客様の「理想の未来」に効く要素を棚卸ししてください。
Q3. 営業が値引きしてしまいます。どうすれば?
A. 値引きの原因は「比較軸が価格しかない」こと。比較表・事例・保証・サポートなど、価格以外の判断基準を先に用意すると値引きが減ります。
まとめ:値決めとは「価値づくり」と「価値の伝え方」を含む経営テーマ
値決めは、原価計算だけでは完結しません。
価値を作り、価値を伝え、納得できる価格にする。
ここまで含めて、値決めは「経営」になります。
今日からはぜひ、こう発想を変えてみてください。
「利益を乗せる」ではなく
「付加価値を乗せる」
この視点が、価格競争から抜け出す第一歩になります。
そんなに「うっま!」そうですか?
2024.12.23
多くの業界で依然として価格競争が続いています。
しかし、この安売り合戦には大きな落とし穴があります。
それは、
最終的な勝者は、規模の経済を活かせる大手企業1社のみとなることです。
現実的には、法律の問題もあり「1業種1社」とはなりませんが
最後の最後まで、戦ったのならば、勝ち残るのは必ず1社となります。
ですので、中小企業が生き残るためには、
安売り競争から抜け出し、独自の戦略で戦う必要があります。
では、中小企業はどのように競争優位性を確立すべきでしょうか。
ここでは、私自身が抱える悩みを基にした具体例を交えながら、
中小企業が取り組むべき3つの戦略について考えてみましょう。
なぜ「安売り合戦」に巻き込まれてはいけないのか?
「少しでも安く」という顧客心理は当然ですが、
良い意味で、「安売り」の世界に参入すると
一時的な売上アップにつながるかもしれませんが
長期的な視点で見ると、それは衰退への道を辿る危険な賭けとなります。
なぜなら、安売り合戦に参加するということは、
価格競争という泥沼に自ら飛び込むようなものだからです。
資金力のある大企業は、多少の赤字を出しながらも、
体力の限界を迎えた競合他社が撤退するまで、
延々と価格競争を続けることができます。
しかし、中小企業には、大企業のような体力はありません。
価格競争に巻き込まれれば、利益を圧迫され、
最終的には、事業の継続すら危ぶまれる可能性があります。
成功する差別化戦略の3つの柱
では、私たち中小企業はどのような戦略を取るべきでしょうか?
1. 差別化
差別化とは、自社の商品やサービスを他社と明確に区別し、
独自の価値を提供することです。
差別化することで、競争市場でのユニークなポジションを築き、
他社が簡単には模倣できない強みを持つことが重要です。
例えば、顧客の特定のニーズに応じた機能など、
顧客にとって特別な価値を提供することが差別化の一例です。
これにより、価格だけに頼らずとも選ばれる商品やサービスを実現できます。
2. 付加価値
付加価値とは、商品やサービスが提供する基本的な機能以上に、
顧客にとって有益な追加の価値です。
例えば、車のシートに特殊加工を施すことで犬の毛が絡みにくくし、
掃除を容易にするといった追加の利便性を提供することが挙げられます。
付加価値を提供することで、顧客は他社製品では得られない
特別なメリットを享受でき、価格競争から一線を画することが可能です。
また、高付加価値になればなるほど、販売価格を高めに設定でき
多くの利益を稼ぎ出すことも可能になります。
3. 伝える力
日本人のビジネスマンは、これが「弱い」
もしくは「伝えていない」ことが非常に多いと言われています。
伝える力は、単なる商品の特徴を伝えるだけでなく、
顧客がその商品を手にすることでどんな問題が解決され、
どんな未来が待っているかを効果的に訴求する能力です。
具体的な未来のビジョンを顧客に描かせることで、
製品説明を超えた感情的な共鳴を得ることができます。
(「そうそう! それなのよ」ってやつです)
顧客は単に商品を手にすることが目的ではなく、
その商品によって得られる「明るい未来」や「楽しい未来」
もしくは、「困った」が解消された未来を購入するのです。
また、自社の独自性は積極的にアピールしましょう。
「他社にはなく自社にあるもの」「製品・商品に込めた想い」は勿論
1個人として言うべきこととしては
「なぜ、この仕事をしているのか」
「この仕事を通じて、社会にどんな影響を与え
どんな貢献をしたいのか」を話しましょう。
このように単に商品の説明が上手いだけではなく
そこに存在する「商品に込められた想いやバックグラウンド」を
伝えることは、商品選定時の消費者に大きな影響を与えます。
車の販売における具体例
実は私自身、そろそろ車を買い替えようと考えています。
どのように営業されたら、「ググっと」心が動くかなと考えてみました。
私が、「営業マン」なら、まずは今の車が抱える問題点から聞いていきます。
「こんにちは。お車をご検討なされているようですが
今乗られているお車で、何か不都合等ございましたか?」
「私は、大型犬と3人家族で大型犬と暮らしています。
普段から犬を連れて旅行やドライブに出かけますが、
車内のラゲッジスペースや犬の毛の掃除の手間に悩んでいます。」
こんな硬くは話しませんが、こんな感じからスタートします。
このように、相手の「困り事」をリサーチした上で、こう提案します。
「こちらの車は、ご家族3人がゆったりとくつろげるスペースがあり、
大型の荷物を積むことができるラゲッジスペースも確保されています。
加えてシートに当社独自の特殊な加工をしていますので
犬の毛がシートに絡まりにくく、掃除機一つで簡単に清掃ができます。
これにより、煩わしい掃除から解放され、
ご家族との楽しい思い出作りに集中できるでしょう。
車は、走る・止まる・曲がるの基本性能は勿論大切ですが
家族との大切な思い出作りをお手伝いできる商品ですので
納得できるまで、ごゆっくり検討いただければと思います。
実は、私も犬を連れて、旅行に行くもので
犬の毛の問題で困っていました。
今は、その問題も解消され、快適なカーライフを過ごしています。
掃除の仕方など、お教えしますので、お気軽に声をかけてください」
実際にこんな車があるのかどうか、わかりませんし
こんな堅苦しくは話しませんが
このように「差別化」「付加価値」「伝える力」を組み合わせることで、
私の困り事を解決しつつ、家族との楽しい未来を予感させられたら
少なくとも「候補の1つ」には入ると思います。
その結果、単なる安売り競争から抜け出し、競争力を高めることができます。
価格競争から脱却し、持続可能な事業を展開するためには、
明確な差別化戦略が不可欠です。
顧客の課題を深く理解し、その解決策を提供することで、
価格以外の価値を創造することができます。
重要なのは、単なる商品やサービスの提供ではなく、
顧客の「より良い未来」を提案し
商品・サービスを購入した「結果」にスポットを当てることです。
そのためには、「差別化」・「付加価値」・「伝える力」の
3要素を効果的に組み合わせることが重要です。
自社の強みを活かした差別化戦略を実践することで、
大手企業との価格競争を避け、
独自の市場ポジションを確立することが可能となります。
最後になりますが、上記のような話をさせていただくと
高確率で、出てくる返答があります。
「言ってることはわかるけど、そんな強みや想いなんて
考えたこともないし、あるのかどうかも、わからないよ」
そんな時は、「壁打ちの壁」になってくれる人を探してください。
社内でも家庭内でも、いいと思います。
「そんな人間は、いないな・・・」という方は
私たち「キャッシュフローコーチ」にお声がけ下さい。
頭の整理をし、自身が気づいていない強みの発見などを
お手伝いできるように日々訓練しています。
お気軽に、ご相談下さい。
私の旅行の時の荷物は、これだけです
2024.10.21
値決めは経営である
価格競争から抜け出す「付加価値×伝え方」設計
忙しいあなたへ:1分で読めるAI要約
結論: 値決めは事務作業ではなく、利益とキャッシュフローを左右する「経営者の仕事」です。
営業が売上目標だけを追って値引きを続けると、原価割れや利益消失で経営は立ち行かなくなります。
稲盛和夫氏は「値決めは経営である」とし、数量×利幅が最大になり、
かつ“お客様と会社の双方がハッピー”になる一点を探し抜くことが経営者の責任だと述べています。
多くの会社は「原価+利益」で価格を決めますが、この利益は言い換えれば付加価値。
「利益を乗せる」ではなく「付加価値を乗せる」という発想に変えると、価格競争から抜け出す道が見えます。
付加価値は中身だけでなく、言葉・ストーリー・見せ方でも高められます。
結論:値決めは「売上」ではなく「利益」を決める経営行為
値決めは、経営者にしかできない非常に重要な仕事です。
もし営業担当が自由に値段を決め、売上達成のために値引きや原価割れを繰り返せば、
会社の利益は削られ、最悪の場合は経営が成り立たなくなります。
つまり、値決めは「売上を作る行為」ではなく、利益と会社の体力を守る行為です。
理由:価格競争に巻き込まれるのは「価値が伝わっていない」から
値下げが起きる背景には、多くの場合こういう状態があります。
お客様から見て違いが分からない
比較軸が「価格」しかない
だから「安い方が選ばれる」
この状況を変えるには、原価計算だけでは不十分です。
必要なのは 価値を作り、価値を伝える ことです。
稲盛和夫氏の示唆:「値決めは経営である」
稲盛和夫氏は「値決めは経営である」と述べ、次のポイントを示しています。
自社製品の価値を正確に認識する
数量×利幅が最大になる一点を探す
その一点は お客様と会社の双方がハッピーである必要がある
だから値決めは 熟慮が必要
要するに、価格は「原価から自動的に決まる数字」ではなく、
価値の認識と設計から導き出す数字です。
具体例:同じ魚でも値段が変わるのは「付加価値」が違うから
魚を例にすると分かりやすいです。
海を泳いでいる魚自体の価値は「0円」
漁師が知恵と経験で獲ると価値が生まれる(浜値)
さらに
生きたまま運ぶ
鮮度管理をする
熟成・下処理をする
調理・提供を工夫する
で、同じ魚でも値段はどんどん上がります。
これは、付加価値が価格を押し上げる典型例です。
ポイント:付加価値は「中身」だけでなく「伝え方」でも増える
付加価値を高めるのは、品質だけではありません。
言葉・表現・ストーリーでも、お客様の感じる価値は変わります。
おにぎりのCMの例
「おいしい」より「うっまい」の方が、体感価値が上がる
レッドブルの例
「翼を授ける」というコピーで、単なる飲料ではなく“体験価値”を作った
同じ商品でも、何を約束し、どう語るかで「価格の納得感」は変わります。
価格競争から抜ける「値決め」5ステップ
値決めを「経営」として回すための順番です。
① 原価と最低ラインを押さえる(生存ライン)
原価+固定費回収を含めた最低売価を把握する
(ここを知らずに値引くと赤字が常態化します)
② お客様が買っている「理想の未来」を言語化する
お客様は商品そのものではなく「得られるメリット・未来」を買う
例:安心/時短/失敗回避/見栄え/体験/自己実現
③ 付加価値を棚卸しする(中身×仕組み)
品質、スピード、保証、サポート、導入支援、カスタム、実績、安心設計
「お客様の未来に効く要素」を拾い出す
④ 伝え方を設計する(証拠×言葉)
ビフォーアフター、数字、お客様の声、事例、比較表、ストーリー
「高品質」「お客様第一」ではなく、具体例で想像させる
⑤ 価格の「納得」を作る(価値=価格の理由)
「何が違うから、この価格なのか」を一文で言える状態にする
例:「◯時間短縮+◯年保証+導入支援込み」など
FAQ
Q1. 値上げしたらお客様が離れませんか?
A. 離れるのは「価値が伝わっていない」場合です。付加価値と証拠(事例・数字・声)を揃えると、納得して買うお客様が残ります。
Q2. うちは差別化できる付加価値がありません。
A. 付加価値は中身だけでなく「体験・安心・導入支援・言葉の設計」でも作れます。まずは、お客様の「理想の未来」に効く要素を棚卸ししてください。
Q3. 営業が値引きしてしまいます。どうすれば?
A. 値引きの原因は「比較軸が価格しかない」こと。比較表・事例・保証・サポートなど、価格以外の判断基準を先に用意すると値引きが減ります。
まとめ:値決めとは「価値づくり」と「価値の伝え方」を含む経営テーマ
値決めは、原価計算だけでは完結しません。
価値を作り、価値を伝え、納得できる価格にする。
ここまで含めて、値決めは「経営」になります。
今日からはぜひ、こう発想を変えてみてください。
「利益を乗せる」ではなく
「付加価値を乗せる」
この視点が、価格競争から抜け出す第一歩になります。
そんなに「うっま!」そうですか?