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「決算書は、よくわからん」とお考えの経営者必見!たった2割の数字で会社の経営判断ができる
2025.01.28
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
「うちの会社、このままでいいのかな・・・?」
「なんで、黒字なのに、お金がないのだろう・・・?」
「今、銀行が手を引いたら、うちの会社どうなるだろう・・・?」
そんな不安を抱えていませんか?
多くの経営者は、決算書が黒字であれば安心し、
具体的な数字の裏側にある、会社の真実に気づいていません。
では、「会社の真の姿」は
どうすれば見えるようになるのでしょうか?
思ったような姿になるためには、何をすればよいのでしょうか?
その答えの多くは「決算書」の中に、そのヒントが隠れています。
しかし、
「決算書を読むのは難しい」
「何度も、セミナーを受けているが、なかなか身に付かない」
という方が、大多数ではないでしょうか?
何を隠そう、私も10年ほど前は、
まさに「大多数の1人」でした。
そんな私がだからこそ、お伝えできる
決算書内の2割の数字を使い8割の経営判断ができる
「決算書の数字にとらわれず、会社の真の姿
を見極める方法を解説します。
目次
1. 黒字倒産!?決算書の落とし穴
2. 会社を強くする「利益の法則」
3. 利益は多ければいいってもんじゃない!?
4. 経営計画で「儲かる仕組み」を考える
5. 「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
6. 銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
1.黒字倒産!?決算書の落とし穴
決算書が黒字でも、安心はできません。
なぜなら、多くの経営者が、決算書の本当の意味を理解していないからです。
わずかな黒字では、会社の未来を築くことはできません。
銀行から融資を受けやすく、税金も抑えられるかもしれませんが、
それは一時しのぎに過ぎません。
大切なのは、「会社を強くする利益」を生み出しているか?
その答えは、決算書を組み替えると見えてきます。
2.会社を強くする「利益の法則」
利益の金額や売上高経常利益率などの指数は、
会社の規模や業種によって大きく異なるため、
自社が順調なのかどうかを計る上で、適切な指標とは言えません。
ましてや、売上の大小は、会社の健全経営にとっては
何の意味もなしません。
もし、売上の大小が会社を強くしているのなら
株式を上場している会社の倒産はあり得ないことになります。
真の「儲ける力」を測る上で、最も簡単な数字の1つに
「限界利益」があります。
限界利益とは、売上から直接的に外部へ支払ったコスト
商品の仕入れ代金や原価などを差し引いた利益のこと。
そして、この限界利益から固定費を差し引いたものが経常利益となります。
目安として
「 経常利益÷限界利益 = 20%以上」
この式が、会社を強くする「利益の法則」です。
つまり、限界利益の80%で固定費をまかない、
20%以上を残すことができれば、会社は安定した利益を確保し、
未来への投資を継続できるということです。
限界利益率20%という目標は、
すべての業種に共通した目標と言えます。
是非一度、自社の数値が何%あるのか
はじき出してみてください。
この「20%」を達成することで、
盤石な経営基盤を築くことができます。
3.利益は多ければいいってもんじゃない!?
では、限界利益率や経常利益は
高ければ高いほど良いのでしょうか?
答えはNOです。
過剰な利益追求は、将来への投資を阻害し、
会社の成長を止めてしまう可能性があります。
必要なのは、「未来への投資」と「安定した利益」のバランスです。
仕入れ先への過度な値下げ交渉は
結局は自社のサプライチェーンを弱らせますし
品質の低下をも招く可能性があります。
また、人件費の削減や将来への投資を控えることは
「未来の利益」を先細りさせている可能性があり
結局は、会社の成長を阻害することとなります。
確かに、「人件費の削減」などは、
早期で短期の財務改善にはなりますが
「未来の会社」という観点から見ると
悪影響を及ぼしかねません。
これらの経費削減策は
「もろ刃の剣」であることを確認しておきましょう。
4.経営計画で「儲かる仕組み」を考える
多くの中小企業では、経営計画書を作成していません。
簡単に言えば「目的地がない旅に出ている」と言えます。
このように言えば、かっこよく聞こえますが
ようは、社員も取引先も「路頭に迷わせている」だけです。
「利益がいくら出るのか」はおろか
「利益が出るのかどうか」もわからない。
「期末までのお楽しみ~」
これでは、「売上をあげろ」と言われた社員さんも
たまったもんじゃありません。
経営計画は、会社の未来を創造する羅針盤です。
さまざまなアイデアや施策を検討し、
売上を最大化し、コストを最小化する
「儲かる仕組み」を作り上げましょう。
5.「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
利益を最大化し、お金をためる経営を実践することで、
・ 従業員の給与アップ
・ 設備投資による生産性向上
・ 新規事業への挑戦
など、会社を成長させるための原資を確保することができます。
では、「貯まったお金」はどこに書いてあるのでしょうか?
そうです。貸借対照表(バランスシート B/S)の
一番左上と2段目に書いてあります。
「現金」「預金」です。これは、ご存じですよね。
では、なぜB/Sの一番左上(トップライン)に書いてあるのでしょうか?
答えは「一番大切だから」です。
基本的な考え方として
ここが、0円以下になれば、会社は死んでしまいます。
6.銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
金融機関は、会社の将来性を見据えて融資を行います。
とはいえ、あくまでも「未来は過去の延長線上にある」
という考え方です。
簡単に言えば「決算書」で可否を判断するということです。
当たり前ですよね。
昨日まで、販売不振だった会社が
今日いきなり、売上NO.1になる確率は、限りなく0に近い。
私たちが誰かにお金を貸すとしたら
同じような判断をすると思います。
そして、B/Sの現預金は、決算書上は年1回しか動きません。
つまりは、1年前、2年前、3年前・・・・・と
過去の積み重ねによってしか、増えていかない数字なのです。
よって、安定した収益力と成長性を持つことや
一定の条件を満たす前に、節税という名の誘惑に負けないことは
融資を受けやすくなるだけでなく、
有利な条件を引き出すことにつながります。
ここまでのことを実行するために必要なことをまとめます。
1. 損益計算書(P/L)から、固定費を拾う
2. その他の経費は「変動費」とする
3. 売上高を確認
4. 経常利益を確認
5. 貸借対照表(B/S)の現預金を確認
これだけです。
1だけは、手作業になりますが、固定費を拾うだけなら5分もかかりません。
2は、費用全体から1を引くだけ。引き算ですから小学生でもできます。
3・4・5は、一度も決算書を見たことがないという方でなければ
わかるはずです。ましてや、3はP/Lの、5はB/Sのトップライン
左上の一番最初ですから、探せないはずはありません。
いかがですか?冒頭に書いた通り
決算書の2割程度しか、使ってませんよね?
その上で、会社の成長度合いや、健全性、将来への投資の判断
人件費アップの判断など、正確な判断には、
私たち財務の専門家の力をもう少しだけ借りる必要性はありますが
投資や人件費アップなどを実行できそうかどうかの判断は
十分可能だと思います。
あとは、「やってみるかどうか」それだけの問題です。
「強くて、どんどん大きくなって、
銀行からお金を借りてほしいと頼まれる」
そんな会社になってみませんか? 応援します!!!
「食べて・寝て・遊んで」 今では30kgになりました!
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【中小企業の利益確保戦略】原価高騰時代を生き抜くための具体的施策
2024.12.02
現代の経済環境では、企業は頻繁に「値上げ」
の選択を考慮しなければならない状況に直面しています。
確かに値上げは、顧客離れのリスクもあり、
簡単に決断できるものではありません。
しかし、原材料費や人件費、光熱費の高騰が続く中、
企業が生き残るためには、
もはや「値上げ」は避けて通れない課題となっています。
この記事では、値上げ以外の選択肢が縮小している現実を、
具体的な数字を用いて解説。
さらに、「1%の改善」の積み重ねで
黒字経営を実現する具体的な戦略をご紹介します。
まずは、基本の図から
利益の「1000万円」が一体どう動くでしょうか?
このままでは赤字転落!?中小企業を襲う3つの試練
試練1:原材料費の高騰
「原材料費(変動費)のみ20%上がった場合」
利益は400万円となり「60%ダウン」
現在の物価上昇を考えると、十分現実的ですよね
試練2:固定費の増加
「人件費(固定費)のみ10%上がった場合」
利益は400万円となり「60%ダウン」(偶然の一致です)
現在の人件費の上昇を考えると、こちらも、十分現実的ですよね
試練3:これが現在の「現実」
「原材料費(変動費)が20%上がり」「人件費(固定費)が10%上がった場合」
利益は▲200万円となり、ついに「赤字転落」
現在の経済状況を考えると、この程度の収支構造の変化は、十分現実的ですよね
「決算をしてみたら赤字」なんていう「ドンブリ経営」だと
この状態に気付けませんね。
節税などにより、「内部留保」もしくは「現金」が少ない企業なら
こんな状態が2~3年続いたら、
銀行からの借入も、ままならなくなりませんか?
当然ながら「債務超過」も現実のものとなりかねません。
また、売上のアップは、自助努力だけでは
どうにもならない部分がありますよね。
それでは、経費削減と考えるでしょうが
中小企業は、元々、大企業のように恵まれた福利厚生などが
実施されているわけではないので、こちらも厳しい部分が
多いのではないでしょうか。
なかなか、打つ手が見つからないという状態が
続いているのが現実です。
とはいえ、泣き言ばかり言っていられません!
ならば「どうするか」
この提案なら、努力次第で可能ではありませんか?
売上1%アップ 変動費1%アップ 固定費1%ダウン
いかがでしょうか?
わずか、1%の増減だけで、利益が13%もアップしました。
売上1%アップ 固定費1%ダウンで
原材料費(変動費)が10%アップしたとしても
利益は860万円となります。
「1%改善」の積み重ねが大きな成果を生む
「経費削減1%」「売上アップ1%」「値上げ1%」など、
それぞれわずか1%の改善でも、組み合わせることで、
大きな利益を生み出すことが可能になります。
例えば…
不要な消耗品の見直しや、業務効率化による残業時間削減など、
小さな経費削減を積み重ねる
ターゲットを絞った広告戦略や、顧客満足度向上による
リピート率アップで売上アップを目指す
顧客への丁寧な説明を徹底し、値上げによる価値提供を理解してもらう
これらの取り組みは、一見小さな変化に思えるかもしれません。
しかし、継続的に実践することで、企業の収益力向上に大きく貢献します。
まずはできる「1%改善」から始めよう
中小企業にとって、厳しい経営環境が続きますが、
諦める必要はありません。
数字に基づいた冷静な分析と具体的な戦略によって、
必ず活路を見出すことができます。
まずは、できることから「1%改善」に取り組んでみましょう。
もしも、「自社でやってみたいが、どうやるのかがわからない」
という経営者の方がいらっしゃいましたら
お気軽に、このページの右上の「問い合わせ」からご連絡ください。
初回相談は無料となっております。
いつもは、「トロい」が、私だって
「やる時はやるんだ!」
(実は、走っても遅いのです・・・)
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【図解】売上10%減で利益はどうなる?誰でもわかる利益に直結する収益構造を解説
2024.11.29
やっと、Wordpressにログインすることができました。
助けてくれたみなさん、ありがとうございます。
しかし、相変わらず「図形」は上手く載せられません。
これまた、色々と教えていただいたのですが
私の知識では、上手くできませんでした。
なので、格好は悪いのですが図形は「写真」として
載せることとしました。
いつの日か、図形として載せれるよう頑張ってみたいと思います。
「会社の売上減が利益にどれくらい影響するのか?」
前回は計算式で解説しましたが、
今回はより直感的に理解できるよう図解で解説します。
簡単な図で、売上減少が利益に与えるインパクトを、
視覚的に捉えることができると思います。
前提となる収益構造
まずは、以下の図をご覧ください。
前回の記事と同じ会社です。
売上が1億円
変動費が3000万円
粗利が7000万円
固定費が6000万円
利益が1000万円
(見た目悪いのですが、必死さだけは伝わってください)
売上10%減の場合の利益への影響
売上が10%減少すると、利益はどうなるのでしょうか?
セミナーなどで「利益を倍にするには、売上はいくら必要ですか?」
とお聞きします。
普通に「売上も2倍必要」と言う答えが返ってきます。
となると、「売上10%減は、利益も10%減」となるでしょうか?
答えは
売上10%減により、利益は70%減の300万円に減少しました。
収益構造により、各社、違いはありますが
売上減少の影響が、利益に大きく響いていることがわかります。
売上10%増の場合の利益への影響
では、売上が10%増加した場合はどうなるでしょうか?
もう、「利益も10%増」と思っている方はいませんよね。
答えは
売上10%増により、利益は70%増の1700万円に増加しました。
なんと、利益は、1.7倍です!
売上増加は、利益を大きく伸ばすことがわかります。
収益構造を理解して利益の出し方を見極める
これらの図からわかるように、売上は利益に大きく影響します。
そして、自社の収益構造を理解することが、利益を最大化する鍵となります。
また、事業計画や販売計画を立てる際に、
「対前10%up」や「ライバル社に負けるな!」というような
「根拠のない計画」を避けることができるようになります。
正直、社員さんは社長の気合の入った
「対前10%up」や「ライバル社に負けるな!」を聞いても
私の経験上、残念ながら「またかよ・・・」程度しか捉えていません。
ちきんと立てた目標数字の根拠を示し、そのうえで
目標達成時には「ボーナス」などの見返りがあることを示せれば
当然ですが、頑張りようも変わると思いませんか?
また、売上を上げるだけではなく「経費を見直す」でも
当然、利益は増えます。
しかし、ここに関してもよく聞こえるのが
「経費削減だ」という社長の声
社長は一体、どの経費を下げろ、もしくは下げると
言っているのでしょうか?
上記の図でも、わかるように経費には2種類
変動費(売上原価):売上高に応じて変動する費用
固定費(一般管理費):売上高に関わらず一定額発生する費用
どちらの費用を削減すべきかは、会社の状況によって異なります。
例えば、変動費率が高い場合は、
原材料の見直しや製造工程の効率化など、
売上原価を下げる施策が有効です。
一方、固定費率が高い場合は、
家賃交渉や広告費の見直しなどの施策が効果的です。
重要なのは、自社の収益構造を把握し、適切な対策を講じることです。
当たり前ですが、人件費は一番最後です。
人(人件費)や物(設備投資)を削減するのは
確かに効果が高いのですが、同時に「将来の成長の芽」を
摘むことにもなり、もろ刃の剣と言えます。
次回は「値上げ」について解説
今回は、図解で売上と利益の関係性を解説しました。
次回は、原材料費や人件費の高騰が続く中での「値上げ」について解説します。
「値上げはしたいけど、顧客離れが怖い・・・」
わかります。十分、わかります。
「厳しい現実」と「悩みを解決するヒント」をお届けします。
また「見た目は悪いが中身は充実」の内容です。
「いや~、ブログ再開できて、よかったよかった」
(目の前のケーキに夢中なだけなんですが)
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【経営者必見】売上10%減で会社が危ない?知らないと怖い利益構造の基本と対策
2024.11.11
「来月の売上、10%減少しそうです…」
そんな報告を受けたら、あなたはどうしますか?
「たいしたことない」「来月挽回すればいい」
そう思っていませんか?
しかし、それは危険信号かもしれません。
売上10%減の影には、
会社の経営を揺るがす大きな問題が潜んでいる可能性があるのです。
本記事では、あらゆる業種に共通する利益構造の秘密を、
誰でも理解しやすいように解説します。
今回は、考え方の「概論」です。
何回かに分けて書いていきますので
「利益を増やしたい」「利益を残した」という経営者の方
お見逃しないようにしてください。
ステップ1:費用を「仕分け」するだけで、利益のカラクリが見えてくる!
(~今日からできる利益管理術~)
まず、決算書を用意してください。最低2期、できれば3期分
まずは、決算書を「じっくり」見ます。
「売上があかった! 下がった」「利益が増えた! 減った」
「現預金が増えた! 減った」
余程のプロでもない限り、じっくりと見ても
そこからわかるのは、この程度ではないでしょうか?
私が見ても、そんなもんで限界です。
確かに、増えた減ったは知りたいと思いますが
それを知ったところで「だから?」ではないでしょうか。
経営に必要なことは、決算書の数字の意味や増減ではなく
「なぜ、そうなったのか?」ですよね?
ましてや、決算書は「過去の数字」
経営者が知りたいのは「未来の数字」や「未来への打ち手」
ですよね?
また、決算書は外部のステークホルダー
(税務署・銀行・投資家など)のために作るもので
「経営に生かす」ために作られたものではありません。
確かに、バランスシート(B/S)は、経営目標などの目安に
できるものがたくさん出ていますが
残念ながらB/Sを経営に生かしている経営者は非常に少数。
会計事務所からの決算報告時などでも
説明されることは、ほとんどないのではないため
どう見たらよいのかも、わからないのではないでしょうか。
このような理由から、決算書を穴が開くほど見ても
経営判断に役立つ数字は、ほぼ見つけられないと言えます。
では、どうするか。
まずは、損益計算書(P/L)に出ている項目(勘定科目)を
「固定費」と「変動費」に分ける作業をします。
固定費とは「売上が0でも、かかる経費」
(人件費・家賃・光熱費など)
変動費とは「売上に比例して増減する経費」
(仕入れ原価・材料費・外注費など)
この2つのどちらかに、経費を分けます。
そんなに難しくはありません。
(〇〇原価報告書がある業種だけは、注意が必要)
変動費なら変動費をピックアップしたら
それ以外は「固定費」にしてしまうくらいで
問題ありません。
大切なのは「脱 完璧主義」
つい、完璧にやりたくなりますが
はじめから完璧を求めると前に進みません。
まずは、深く考えず分けてみましょう。
1つだけ、顧問先で、よく出る質問があります。
パートさんの人件費です。
海の家を経営してるとかなら、勘案する必要性がありそうですが
「忙しい時に増員する」程度なら固定費で問題ありません。
最近は「すき間バイト」なるものが出てきましたが
考え方として
「売上が2倍(1/2)になったら、バイト賃金が2倍(1/2)になるのか?」
と考えてみてください。通常はならないはずです。
では、このシリーズでの前提となる企業を最後書きます。
固定費と変動費を分けたスタイルで書きます。
具体例(前提条件):
売上:1億円
変動費:3000万円(仕入れ原価) 原価率(変動費率)30%
固定費:6500万円
(内訳)
給与総額:5000万円
家賃:500万円
その他経費:1000万円
利益 500万円
慣れるまでは、これくらいの分け方で十分です。
では、次回から、この企業の売上の増減が
経営にどれほどの影響を及ぼすかをお見せします。
数字に強くない方でもわかるように書きたいと思いますので
「会社の数字が、わかるようになりたい」という方
ブックマークをお忘れなく。
見えなかったものが
ドンドン見えてきます
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コスト高騰時代における価格戦略:データとストラック図で利益を守る方法
2024.10.23
近年、仕入れコストや原材料費の増加、円安の影響、異常気象、
さらには各地での紛争によるガソリン価格の高騰など、企業を取り巻く経済環境は厳しさを増しています。
また、人手不足に伴う人材獲得競争と、それに伴う人件費の上昇、
さらに2024年問題と、経営を圧迫する問題をあげたらきりがありません。
こうした背景で、企業の「費用」や「経費」の高騰はもはや限界を超え、
企業努力だけでは乗り越えられない問題となっていることが現実です。
結果として、販売価格の見直し、すなわち「値上げ」を行わざるを得ない企業も少なくありません。
一部では、「値上げしない企業は生き残れない」という声も聞かれ、
値上げ交渉が活発化しています。
しかし、このような状況下であっても、「値上げ」に対する恐怖はつきまといます。
それをうまく乗り越えるためにはデータ分析や価格設定に対する正しいアプローチが必要です。
1. 値上げ前後のデータをとろう
値上げを行う際、まずはデータを基に状況を正確に把握することが重要です。
以下のデータを最低半年間、過去のデータと比較して継続的にモニタリングすることをお勧めします。
1.値上げ前後の日別・週別・月別・年別の売上データ
2.商品別の販売個数
3.天気やライバル店の状況など、外的要因
これらを分析することで、「一時的な影響」なのか「持続的なトレンド」なのかを判断したり、
値上げにより、離れたと予想される顧客が再び戻ってきているかどうかなども確認できます。
また、現場の声による状況把握も併せて行いましょう。
2. 売上高の構成要素と値上げの壁を乗り越えるために
多くの企業が値上げによる、売上減少や顧客喪失を恐れていますが、
むやみに恐れるのではなく、上記のようなデータに基づき
こまやかな分析と対応策を考える必要があります。
例えば、売上高は「販売単価×販売数量×リピート回数」で成り立っており、
どの要素に問題があるのかを正確に理解することが必要です。
考え方の要点ですが
自社や自社製品の価値を見直す
自社の製品やサービスが顧客に与える価値を言語化する
値上げの理由や性能やサービスの向上した点を文章化する
などの施策が必要となります。
(出典 コンサルタントの父が大学生の娘に教えるシンプルな会計 和仁達也著)
値上げに対する顧客の理解を得るためには、「なぜ値上げが必要なのか」を
明確に伝える必要があります。
3. 数字に裏付けされた経営判断とは
値上げ以外にも利益を増やす、もしくは減らさない代表的な方法として
次の2つがあります。
1.固定費や変動費の見直し
2.ステルス値上げ(価格据え置きで内容量やサービスを減らす)
当たり前のことなのですが
実際にこの2つの施策を行った場合の具体的な効果を
きちんと把握した上で、「数字に裏付けされた経営判断」をすることが必要です。
よく「経費削減」と言う言葉を耳にします。
しかし、この「経費」は、大きく分けて2種類にわけられます。
1.「固定費」
2.「変動費」
まず、会社の経費をこの2つに分ける必要があります。
固定費とは、たとえ売り上げが0円であっても、かかる経費
変動費とは、売上の増減に比例し増えたり減ったりする経費
ザックリと言ってしまえば、はじめは「固定費以外の経費」
と考えていただくのがいいと思います。
この2つの費用の比率は、会社や業種によって、まちまちです。
また、どちらに振り分けられるのかも、まちまちです。
振り分けるに際し大切なことは「脱 完璧主義」であることです。
例えば、人件費などは、厳密に分ける方法もありますが
中小企業の場合、そこまでの精度は必要ありません。
必要なのは「経営者自身が、はじき出せるようになること」と「そのスビート」です。
まずは、P/Lをもとに、上記の分け方を参考に、分けてみてください。
4.ストラック図を活用した経営判断
固定費と変動費に経費を分けたら
次にやることは「ストラック図」にその数値を入れていくことです。
ストラック図の説明は、web検索してみてください。
また、ストラック図の見本やフォームは、web上にたくさんありますので
ダウンロードしてみてください。
ストラック図を使うことにより
1. 会社全体もしくは商品別、部門別などの「粗利率」「労働分配率」「経常利益」
2. 値上げや値下げによる利益の変化
3. 会社を維持するために最低限必要な売上高
その他にも、たくさんの「経営判断に必要な数字」が簡単に手に入ります。
このように計算やシミュレーションを行うことにより
経営者は、数字に基づいた最適な判断を下すことが可能になります。
また、複数年にわたる会社の「儲けのからくり」を可視化することにより
数年前の会社の状態と現在の状態はもちろん
未来の会社の状況も予測することができますので、ぜひ導入を検討してみてください。
ちなみに、私たちキャッシュフローコーチは、このストラック図を
更に発展させたものを用いて、経営者の右腕として、
経営判断に必要な数字をサポートしていますので
わからない点や導入時のサポートなど必要ありましたら、お問い合わせください。
本日は、値上げに関する、お金の話と外部対応の話をしました。
このように、値上げの際には「経営者」や「営業部門」はもちろん
商品価値の向上などのために必要な「製造部門」
サービス向上などのために必要な「アフターサービス部門」
削減できる経費はないか考える「管理部門」 など
全社員が一丸となって取り組む必要があります。
「うちは、値上げは難しいね~」
コンサルの現場で、値上げの話をすると、必ずこの言葉がでます。
見方を変えれば、値上げできる企業なんてないということになります。
そうなると、経費を削減するしか利益を確保する方法はなくなります。
「では、削れる経費はありますか?」とお聞きすると
「もう、削れるものは削ったよ~」と返ってきます。
こうなると、残された手段は
「新規の顧客を獲得する」か「既存客に、もっと買ってもらう」
しかなくなります。
「値上げ」「経費削減」「販売強化」
このどれか1つを強烈に推進することは、
「客離れ」「将来の利益の喪失」「社員の離職」を
進めることになりかねません。
では!
「1%の値上げ」「1%の経費削減」「1%の売り上げ増加」
この3つを実現したら、利益が10%程度伸びるとしたら
どう思いますか?
「そんなはずない」と思われた方!
ストラック図使ってみてください!
利益の増加割合に驚きますよ。
え!
利益が増えたら私のごはん「マシマシ」でお願いします!
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中小企業経営における計画作成と実行の重要性:成功へのステップと目標設定法
2024.10.18
前回の記事でお伝えしたように、「計画」は必要な利益から逆算して作ることがお勧めです。
しかし、計画を立てるだけでは不十分で、実際に「実行」されることで初めて意味を持ちます。
特に、中小企業にとって、この実行が大きな課題になることが少なくありません。
ここでは、計画を立て、実行することによる効果を解説します。
1.計画が実現困難な場合の課題と解決策
まず多くの中小企業が直面する課題の一つに「目標設定が高すぎる」という問題があります。
例えば、売上目標を前年度比で毎年10%増加させたり、
固定費を20%削減するような計画を立てると、
社員さん達に、スタート時点で「到達不可能」と思われてしまいます。
こうならないよう、何度も必要なキャッシュや利益や
かかる経費を見直し、計画を調整することが必要です。
しかし、このプロセスを社長一人で行うのは非常に負担が大きいため
コンサルタントや経営数字の立て方に詳しい士業の先生と共に計画を立てることをお勧めします。
2.経営計画の結果が「決算書」その重要性
1年間会社一丸となり、立てた計画に基づいて
ゴールに向けて頑張った結果を表すのが「決算書」です。
この決算書は、銀行融資や信用取引の判断材料としても使用されるため、その重要性は高いものです。
例えば、銀行からの融資を受ける際、多くの場合、
1番の判断資料は昔も今も「決算書」です。
金融庁も銀行に対し、過去の成績(決算書)だけでなく
将来性を判断基準に入れるよう指導していますが、現実的には、そうはなってません。
理由の1つとして銀行員は、計画がその通りに進むことは稀であることを知っています。
だからこそ、未来向けた計画に重点を置き、融資の可否を判断するのは難しいとなるのです。
3.計画は過去の積み重ねを基に作る
経営計画は、新規開業企業でない限り、現状の延長線上に成り立っています。
過去の成績が悪かった会社が、急に「優良企業」になることは通常期待できませんから
計画上、「毎年10%アップで成長や回復します」なんて計画書は信用度が低いとなります。
計画は未来を描くもののように見えますが、
実際には「過去の悪い部分をどう改善するか」を考え、計画に落とし込む作業と言えます。
そのため、現実離れした計画ではなく、
現状を踏まえた実現可能な計画を立てることが重要ですし
そのような計画書は、銀行をはじめとした、
ステークホルダー側も受け入れやすいものとなります。
4.成功するためのスタートは小さな目標から
計画を立てる際、目標とするゴールを「無理だ」と思うような
高い設定にすることはお勧めできません。
「これならできるかも」というレベルから始めることが大切です。
小さな成功体験を積み重ねることで、大きな目標達成への道が開けます。
中小企業の場合、この「小さな成功体験」を計画的に体験させることができるのは
多くの場合、社長なのではないかと思います。
そして、成功の味を知った社員さんたちが、会社を支え、部下を育ててくれる。
このような流れができてしまえば、会社は自ずと成長するはずです。
このように、計画を立てることも、実行することも大変な作業と言えますが
トライアンドエラーを繰り返す根拠も、小さな成功を味わうことができるのも
計画書や、そこに書かれたゴールがあるからこそなのです。
そして、スタートラインである「計画の立案・作成」は「社長の仕事」なのです。
「よし!やるぞ!」と思った社長さん。全力応援しますよ。
根拠ある目標があれば
みんな同じ方向を向ける
-
計画作成で成果を最大化!逆算思考で売上目標と利益を明確にする方法
2024.10.17
本日は、会社経営における、「計画の立て方」について。
売上目標計画や利益計画を立てる際に、みなさんはどのように考えて策定しますか?
多く見られるのが「対前年〇%アップ」もしくは、ライバル社等の「他社対比」ではないでしょうか?
もちろん、それ自体が悪いとはいいません。
しかし、そのような目標数字に対して社員さんから「なぜ、その売上が必要なのですか?」
と聞かれた際に、明確に根拠を説明できるでしょうか?
また、そのような根拠の薄い目標に対し、社員さんは「よし!やるぞ!」と
高いモチベーションを持ち、1年間走り続けることができるでしょうか?
そこで、今回は、「社長さんも社員さんも納得」の目標の立て方の1例を書きます。
1. 会社に必要な最低限の「利益」
みなさんの会社を維持するために、最低限必要な利益はどれくらいなのかを計算したことありますか?
考え方としては、「売上が0であっても出ていくお金」のことです。
その会社により、多少の違いはありますが、代表的なものとして
・銀行借り入れに対する元本返済額 ・人件費 ・家賃 ・その他固定費
その以外にも、投資のためのお金 万が一などへの備えのお金 生命保険料の資産計上分 など
があります。青字の3つは、最悪0の場合もあるでしょうが
赤字の3つは、会社が存続している以上、ほぼ必ず必要となるお金でしょう。
まず、ここがスタートラインとなります。
人の出入りや社屋の引っ越しなどがなければ、この部分の昨年の数字を拾うだけですから
難しくはありませんよね。
では、次のステップ
2. 計画は「逆算の思考」で考える
先ほど書いた
銀行借り入れに対する元本返済額 投資のためのお金 万が一などへの備えのお金 生命保険料の資産計上分
このお金は決算書のどの部分から出ていくお金でしょうか?
そうなんです。決算書には書いていない「お金の出」なのです。
決算書で言うのならば「税引き後利益」から出ていくお金なのです。
この部分の金額を計算し、その金額に法人税を勘案してあげると「税引き前利益」となります。
本来は、ここに「減価償却費」や「営業外の損益」を足し引きしてあげるのですが
ここでは、わかりやすくするために割愛します。
(「少しでも正確に知りたい」という方は、お問い合わせください)
上記の数字に人件費や家賃や法定福利費などの「固定費」を足してあげます。
そうすると、これらを賄うために必要な「最低限の利益額」≒「粗利」が出てきます。
ここまで来たら、あと1歩です。
出てきた「粗利」に昨年度などの「粗利率」で、割り返えしてあげます。
例 粗利 6000 粗利率 60% なら
6000÷0.6=10000
この10000が、最低限必要な「売上」となります。
3.お金のブロックパズルで会社のお金が見える
一度、逆算による計画立案をマスターすれば、今後も長期間にわたって効果的なビジネス戦略を立てることができます。
この手法は、中小企業の経営者にとって特に有効です。
年初の計画時と、年度末に下記の図を再度作成してみてください。
「売上目標は達成したのに、利益がない」理由が一目でわかります。
イメージしやすいように図形を載せておきます。
この図形を「お金のブロックパズル」といいます。
私たち、日本キャッシュコーチ協会に所属する「キャッシュフローコーチ」は
この図をそれぞれに工夫し駆使して、コンサルティングに役立てています。
本日のブログ記事は、この図を右下から左上に逆算したことを文字にしています。
4.「社長」も「社員」も喜ぶ計画とは
さて、ここまでの作業で出来上がった計画は、いってみれば最低限の計画です。
ここから、計画に「夢と希望」を注入しましょう!
今回は、「お金のブロックパズル」自体の説明ではありませんので詳しくは書きません。
(この内容は、セミナーや顧問先でお話させていただいております。
ご希望の方は、トップページ右上のお問い合わせよりご連絡下さい)
今出した「最低限の売上」を10%アップしてみましょう。
上記の図で説明します。
売上10%アップすると
・売上 110
・粗利 88
・人件費 44
・利益 14
!!!
人件費は10%アップ
利益は 40%アップ
どうでしょう。社長さんも社員さんも「みんな喜ぶ計画」に変身していませんか?
「売上対前年比〇%アップが目標だ と言われて「勘弁してよ~」と思ってしまう社員さんが
頑張れば報われることが、はっきりとわかるとモチベーションアップしませんか?
社長さんもどうでしょう。利益が1.4倍ですよ!
将来に向けての夢や希望が膨らみませんか?
さぁ、いますぐ計画策定に取り掛かりましょう!
みんな「笑顔」
2025.01.28

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
「うちの会社、このままでいいのかな・・・?」
「なんで、黒字なのに、お金がないのだろう・・・?」
「今、銀行が手を引いたら、うちの会社どうなるだろう・・・?」
そんな不安を抱えていませんか?
多くの経営者は、決算書が黒字であれば安心し、
具体的な数字の裏側にある、会社の真実に気づいていません。
では、「会社の真の姿」は
どうすれば見えるようになるのでしょうか?
思ったような姿になるためには、何をすればよいのでしょうか?
その答えの多くは「決算書」の中に、そのヒントが隠れています。
しかし、
「決算書を読むのは難しい」
「何度も、セミナーを受けているが、なかなか身に付かない」
という方が、大多数ではないでしょうか?
何を隠そう、私も10年ほど前は、
まさに「大多数の1人」でした。
そんな私がだからこそ、お伝えできる
決算書内の2割の数字を使い8割の経営判断ができる
「決算書の数字にとらわれず、会社の真の姿
を見極める方法を解説します。
目次
1. 黒字倒産!?決算書の落とし穴
2. 会社を強くする「利益の法則」
3. 利益は多ければいいってもんじゃない!?
4. 経営計画で「儲かる仕組み」を考える
5. 「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
6. 銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
1.黒字倒産!?決算書の落とし穴
決算書が黒字でも、安心はできません。
なぜなら、多くの経営者が、決算書の本当の意味を理解していないからです。
わずかな黒字では、会社の未来を築くことはできません。
銀行から融資を受けやすく、税金も抑えられるかもしれませんが、
それは一時しのぎに過ぎません。
大切なのは、「会社を強くする利益」を生み出しているか?
その答えは、決算書を組み替えると見えてきます。
2.会社を強くする「利益の法則」
利益の金額や売上高経常利益率などの指数は、
会社の規模や業種によって大きく異なるため、
自社が順調なのかどうかを計る上で、適切な指標とは言えません。
ましてや、売上の大小は、会社の健全経営にとっては
何の意味もなしません。
もし、売上の大小が会社を強くしているのなら
株式を上場している会社の倒産はあり得ないことになります。
真の「儲ける力」を測る上で、最も簡単な数字の1つに
「限界利益」があります。
限界利益とは、売上から直接的に外部へ支払ったコスト
商品の仕入れ代金や原価などを差し引いた利益のこと。
そして、この限界利益から固定費を差し引いたものが経常利益となります。
目安として
「 経常利益÷限界利益 = 20%以上」
この式が、会社を強くする「利益の法則」です。
つまり、限界利益の80%で固定費をまかない、
20%以上を残すことができれば、会社は安定した利益を確保し、
未来への投資を継続できるということです。
限界利益率20%という目標は、
すべての業種に共通した目標と言えます。
是非一度、自社の数値が何%あるのか
はじき出してみてください。
この「20%」を達成することで、
盤石な経営基盤を築くことができます。
3.利益は多ければいいってもんじゃない!?
では、限界利益率や経常利益は
高ければ高いほど良いのでしょうか?
答えはNOです。
過剰な利益追求は、将来への投資を阻害し、
会社の成長を止めてしまう可能性があります。
必要なのは、「未来への投資」と「安定した利益」のバランスです。
仕入れ先への過度な値下げ交渉は
結局は自社のサプライチェーンを弱らせますし
品質の低下をも招く可能性があります。
また、人件費の削減や将来への投資を控えることは
「未来の利益」を先細りさせている可能性があり
結局は、会社の成長を阻害することとなります。
確かに、「人件費の削減」などは、
早期で短期の財務改善にはなりますが
「未来の会社」という観点から見ると
悪影響を及ぼしかねません。
これらの経費削減策は
「もろ刃の剣」であることを確認しておきましょう。
4.経営計画で「儲かる仕組み」を考える
多くの中小企業では、経営計画書を作成していません。
簡単に言えば「目的地がない旅に出ている」と言えます。
このように言えば、かっこよく聞こえますが
ようは、社員も取引先も「路頭に迷わせている」だけです。
「利益がいくら出るのか」はおろか
「利益が出るのかどうか」もわからない。
「期末までのお楽しみ~」
これでは、「売上をあげろ」と言われた社員さんも
たまったもんじゃありません。
経営計画は、会社の未来を創造する羅針盤です。
さまざまなアイデアや施策を検討し、
売上を最大化し、コストを最小化する
「儲かる仕組み」を作り上げましょう。
5.「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
利益を最大化し、お金をためる経営を実践することで、
・ 従業員の給与アップ
・ 設備投資による生産性向上
・ 新規事業への挑戦
など、会社を成長させるための原資を確保することができます。
では、「貯まったお金」はどこに書いてあるのでしょうか?
そうです。貸借対照表(バランスシート B/S)の
一番左上と2段目に書いてあります。
「現金」「預金」です。これは、ご存じですよね。
では、なぜB/Sの一番左上(トップライン)に書いてあるのでしょうか?
答えは「一番大切だから」です。
基本的な考え方として
ここが、0円以下になれば、会社は死んでしまいます。
6.銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
金融機関は、会社の将来性を見据えて融資を行います。
とはいえ、あくまでも「未来は過去の延長線上にある」
という考え方です。
簡単に言えば「決算書」で可否を判断するということです。
当たり前ですよね。
昨日まで、販売不振だった会社が
今日いきなり、売上NO.1になる確率は、限りなく0に近い。
私たちが誰かにお金を貸すとしたら
同じような判断をすると思います。
そして、B/Sの現預金は、決算書上は年1回しか動きません。
つまりは、1年前、2年前、3年前・・・・・と
過去の積み重ねによってしか、増えていかない数字なのです。
よって、安定した収益力と成長性を持つことや
一定の条件を満たす前に、節税という名の誘惑に負けないことは
融資を受けやすくなるだけでなく、
有利な条件を引き出すことにつながります。
ここまでのことを実行するために必要なことをまとめます。
1. 損益計算書(P/L)から、固定費を拾う
2. その他の経費は「変動費」とする
3. 売上高を確認
4. 経常利益を確認
5. 貸借対照表(B/S)の現預金を確認
これだけです。
1だけは、手作業になりますが、固定費を拾うだけなら5分もかかりません。
2は、費用全体から1を引くだけ。引き算ですから小学生でもできます。
3・4・5は、一度も決算書を見たことがないという方でなければ
わかるはずです。ましてや、3はP/Lの、5はB/Sのトップライン
左上の一番最初ですから、探せないはずはありません。
いかがですか?冒頭に書いた通り
決算書の2割程度しか、使ってませんよね?
その上で、会社の成長度合いや、健全性、将来への投資の判断
人件費アップの判断など、正確な判断には、
私たち財務の専門家の力をもう少しだけ借りる必要性はありますが
投資や人件費アップなどを実行できそうかどうかの判断は
十分可能だと思います。
あとは、「やってみるかどうか」それだけの問題です。
「強くて、どんどん大きくなって、
銀行からお金を借りてほしいと頼まれる」
そんな会社になってみませんか? 応援します!!!
「食べて・寝て・遊んで」 今では30kgになりました!
2024.12.02

現代の経済環境では、企業は頻繁に「値上げ」
の選択を考慮しなければならない状況に直面しています。
確かに値上げは、顧客離れのリスクもあり、
簡単に決断できるものではありません。
しかし、原材料費や人件費、光熱費の高騰が続く中、
企業が生き残るためには、
もはや「値上げ」は避けて通れない課題となっています。
この記事では、値上げ以外の選択肢が縮小している現実を、
具体的な数字を用いて解説。
さらに、「1%の改善」の積み重ねで
黒字経営を実現する具体的な戦略をご紹介します。
まずは、基本の図から
利益の「1000万円」が一体どう動くでしょうか?
このままでは赤字転落!?中小企業を襲う3つの試練
試練1:原材料費の高騰
「原材料費(変動費)のみ20%上がった場合」
利益は400万円となり「60%ダウン」
現在の物価上昇を考えると、十分現実的ですよね
試練2:固定費の増加
「人件費(固定費)のみ10%上がった場合」
利益は400万円となり「60%ダウン」(偶然の一致です)
現在の人件費の上昇を考えると、こちらも、十分現実的ですよね
試練3:これが現在の「現実」
「原材料費(変動費)が20%上がり」「人件費(固定費)が10%上がった場合」
利益は▲200万円となり、ついに「赤字転落」
現在の経済状況を考えると、この程度の収支構造の変化は、十分現実的ですよね
「決算をしてみたら赤字」なんていう「ドンブリ経営」だと
この状態に気付けませんね。
節税などにより、「内部留保」もしくは「現金」が少ない企業なら
こんな状態が2~3年続いたら、
銀行からの借入も、ままならなくなりませんか?
当然ながら「債務超過」も現実のものとなりかねません。
また、売上のアップは、自助努力だけでは
どうにもならない部分がありますよね。
それでは、経費削減と考えるでしょうが
中小企業は、元々、大企業のように恵まれた福利厚生などが
実施されているわけではないので、こちらも厳しい部分が
多いのではないでしょうか。
なかなか、打つ手が見つからないという状態が
続いているのが現実です。
とはいえ、泣き言ばかり言っていられません!
ならば「どうするか」
この提案なら、努力次第で可能ではありませんか?
売上1%アップ 変動費1%アップ 固定費1%ダウン
いかがでしょうか?
わずか、1%の増減だけで、利益が13%もアップしました。
売上1%アップ 固定費1%ダウンで
原材料費(変動費)が10%アップしたとしても
利益は860万円となります。
「1%改善」の積み重ねが大きな成果を生む
「経費削減1%」「売上アップ1%」「値上げ1%」など、
それぞれわずか1%の改善でも、組み合わせることで、
大きな利益を生み出すことが可能になります。
例えば…
不要な消耗品の見直しや、業務効率化による残業時間削減など、
小さな経費削減を積み重ねる
ターゲットを絞った広告戦略や、顧客満足度向上による
リピート率アップで売上アップを目指す
顧客への丁寧な説明を徹底し、値上げによる価値提供を理解してもらう
これらの取り組みは、一見小さな変化に思えるかもしれません。
しかし、継続的に実践することで、企業の収益力向上に大きく貢献します。
まずはできる「1%改善」から始めよう
中小企業にとって、厳しい経営環境が続きますが、
諦める必要はありません。
数字に基づいた冷静な分析と具体的な戦略によって、
必ず活路を見出すことができます。
まずは、できることから「1%改善」に取り組んでみましょう。
もしも、「自社でやってみたいが、どうやるのかがわからない」
という経営者の方がいらっしゃいましたら
お気軽に、このページの右上の「問い合わせ」からご連絡ください。
初回相談は無料となっております。
いつもは、「トロい」が、私だって
「やる時はやるんだ!」
(実は、走っても遅いのです・・・)
2024.11.29

やっと、Wordpressにログインすることができました。
助けてくれたみなさん、ありがとうございます。
しかし、相変わらず「図形」は上手く載せられません。
これまた、色々と教えていただいたのですが
私の知識では、上手くできませんでした。
なので、格好は悪いのですが図形は「写真」として
載せることとしました。
いつの日か、図形として載せれるよう頑張ってみたいと思います。
「会社の売上減が利益にどれくらい影響するのか?」
前回は計算式で解説しましたが、
今回はより直感的に理解できるよう図解で解説します。
簡単な図で、売上減少が利益に与えるインパクトを、
視覚的に捉えることができると思います。
前提となる収益構造
まずは、以下の図をご覧ください。
前回の記事と同じ会社です。
売上が1億円
変動費が3000万円
粗利が7000万円
固定費が6000万円
利益が1000万円
(見た目悪いのですが、必死さだけは伝わってください)
売上10%減の場合の利益への影響
売上が10%減少すると、利益はどうなるのでしょうか?
セミナーなどで「利益を倍にするには、売上はいくら必要ですか?」
とお聞きします。
普通に「売上も2倍必要」と言う答えが返ってきます。
となると、「売上10%減は、利益も10%減」となるでしょうか?
答えは
売上10%減により、利益は70%減の300万円に減少しました。
収益構造により、各社、違いはありますが
売上減少の影響が、利益に大きく響いていることがわかります。
売上10%増の場合の利益への影響
では、売上が10%増加した場合はどうなるでしょうか?
もう、「利益も10%増」と思っている方はいませんよね。
答えは
売上10%増により、利益は70%増の1700万円に増加しました。
なんと、利益は、1.7倍です!
売上増加は、利益を大きく伸ばすことがわかります。
収益構造を理解して利益の出し方を見極める
これらの図からわかるように、売上は利益に大きく影響します。
そして、自社の収益構造を理解することが、利益を最大化する鍵となります。
また、事業計画や販売計画を立てる際に、
「対前10%up」や「ライバル社に負けるな!」というような
「根拠のない計画」を避けることができるようになります。
正直、社員さんは社長の気合の入った
「対前10%up」や「ライバル社に負けるな!」を聞いても
私の経験上、残念ながら「またかよ・・・」程度しか捉えていません。
ちきんと立てた目標数字の根拠を示し、そのうえで
目標達成時には「ボーナス」などの見返りがあることを示せれば
当然ですが、頑張りようも変わると思いませんか?
また、売上を上げるだけではなく「経費を見直す」でも
当然、利益は増えます。
しかし、ここに関してもよく聞こえるのが
「経費削減だ」という社長の声
社長は一体、どの経費を下げろ、もしくは下げると
言っているのでしょうか?
上記の図でも、わかるように経費には2種類
変動費(売上原価):売上高に応じて変動する費用
固定費(一般管理費):売上高に関わらず一定額発生する費用
どちらの費用を削減すべきかは、会社の状況によって異なります。
例えば、変動費率が高い場合は、
原材料の見直しや製造工程の効率化など、
売上原価を下げる施策が有効です。
一方、固定費率が高い場合は、
家賃交渉や広告費の見直しなどの施策が効果的です。
重要なのは、自社の収益構造を把握し、適切な対策を講じることです。
当たり前ですが、人件費は一番最後です。
人(人件費)や物(設備投資)を削減するのは
確かに効果が高いのですが、同時に「将来の成長の芽」を
摘むことにもなり、もろ刃の剣と言えます。
次回は「値上げ」について解説
今回は、図解で売上と利益の関係性を解説しました。
次回は、原材料費や人件費の高騰が続く中での「値上げ」について解説します。
「値上げはしたいけど、顧客離れが怖い・・・」
わかります。十分、わかります。
「厳しい現実」と「悩みを解決するヒント」をお届けします。
また「見た目は悪いが中身は充実」の内容です。
「いや~、ブログ再開できて、よかったよかった」
(目の前のケーキに夢中なだけなんですが)
2024.11.11

「来月の売上、10%減少しそうです…」
そんな報告を受けたら、あなたはどうしますか?
「たいしたことない」「来月挽回すればいい」
そう思っていませんか?
しかし、それは危険信号かもしれません。
売上10%減の影には、
会社の経営を揺るがす大きな問題が潜んでいる可能性があるのです。
本記事では、あらゆる業種に共通する利益構造の秘密を、
誰でも理解しやすいように解説します。
今回は、考え方の「概論」です。
何回かに分けて書いていきますので
「利益を増やしたい」「利益を残した」という経営者の方
お見逃しないようにしてください。
ステップ1:費用を「仕分け」するだけで、利益のカラクリが見えてくる!
(~今日からできる利益管理術~)
まず、決算書を用意してください。最低2期、できれば3期分
まずは、決算書を「じっくり」見ます。
「売上があかった! 下がった」「利益が増えた! 減った」
「現預金が増えた! 減った」
余程のプロでもない限り、じっくりと見ても
そこからわかるのは、この程度ではないでしょうか?
私が見ても、そんなもんで限界です。
確かに、増えた減ったは知りたいと思いますが
それを知ったところで「だから?」ではないでしょうか。
経営に必要なことは、決算書の数字の意味や増減ではなく
「なぜ、そうなったのか?」ですよね?
ましてや、決算書は「過去の数字」
経営者が知りたいのは「未来の数字」や「未来への打ち手」
ですよね?
また、決算書は外部のステークホルダー
(税務署・銀行・投資家など)のために作るもので
「経営に生かす」ために作られたものではありません。
確かに、バランスシート(B/S)は、経営目標などの目安に
できるものがたくさん出ていますが
残念ながらB/Sを経営に生かしている経営者は非常に少数。
会計事務所からの決算報告時などでも
説明されることは、ほとんどないのではないため
どう見たらよいのかも、わからないのではないでしょうか。
このような理由から、決算書を穴が開くほど見ても
経営判断に役立つ数字は、ほぼ見つけられないと言えます。
では、どうするか。
まずは、損益計算書(P/L)に出ている項目(勘定科目)を
「固定費」と「変動費」に分ける作業をします。
固定費とは「売上が0でも、かかる経費」
(人件費・家賃・光熱費など)
変動費とは「売上に比例して増減する経費」
(仕入れ原価・材料費・外注費など)
この2つのどちらかに、経費を分けます。
そんなに難しくはありません。
(〇〇原価報告書がある業種だけは、注意が必要)
変動費なら変動費をピックアップしたら
それ以外は「固定費」にしてしまうくらいで
問題ありません。
大切なのは「脱 完璧主義」
つい、完璧にやりたくなりますが
はじめから完璧を求めると前に進みません。
まずは、深く考えず分けてみましょう。
1つだけ、顧問先で、よく出る質問があります。
パートさんの人件費です。
海の家を経営してるとかなら、勘案する必要性がありそうですが
「忙しい時に増員する」程度なら固定費で問題ありません。
最近は「すき間バイト」なるものが出てきましたが
考え方として
「売上が2倍(1/2)になったら、バイト賃金が2倍(1/2)になるのか?」
と考えてみてください。通常はならないはずです。
では、このシリーズでの前提となる企業を最後書きます。
固定費と変動費を分けたスタイルで書きます。
具体例(前提条件):
売上:1億円
変動費:3000万円(仕入れ原価) 原価率(変動費率)30%
固定費:6500万円
(内訳)
給与総額:5000万円
家賃:500万円
その他経費:1000万円
利益 500万円
慣れるまでは、これくらいの分け方で十分です。
では、次回から、この企業の売上の増減が
経営にどれほどの影響を及ぼすかをお見せします。
数字に強くない方でもわかるように書きたいと思いますので
「会社の数字が、わかるようになりたい」という方
ブックマークをお忘れなく。
見えなかったものが
ドンドン見えてきます
2024.10.23

近年、仕入れコストや原材料費の増加、円安の影響、異常気象、
さらには各地での紛争によるガソリン価格の高騰など、企業を取り巻く経済環境は厳しさを増しています。
また、人手不足に伴う人材獲得競争と、それに伴う人件費の上昇、
さらに2024年問題と、経営を圧迫する問題をあげたらきりがありません。
こうした背景で、企業の「費用」や「経費」の高騰はもはや限界を超え、
企業努力だけでは乗り越えられない問題となっていることが現実です。
結果として、販売価格の見直し、すなわち「値上げ」を行わざるを得ない企業も少なくありません。
一部では、「値上げしない企業は生き残れない」という声も聞かれ、
値上げ交渉が活発化しています。
しかし、このような状況下であっても、「値上げ」に対する恐怖はつきまといます。
それをうまく乗り越えるためにはデータ分析や価格設定に対する正しいアプローチが必要です。
1. 値上げ前後のデータをとろう
値上げを行う際、まずはデータを基に状況を正確に把握することが重要です。
以下のデータを最低半年間、過去のデータと比較して継続的にモニタリングすることをお勧めします。
1.値上げ前後の日別・週別・月別・年別の売上データ
2.商品別の販売個数
3.天気やライバル店の状況など、外的要因
これらを分析することで、「一時的な影響」なのか「持続的なトレンド」なのかを判断したり、
値上げにより、離れたと予想される顧客が再び戻ってきているかどうかなども確認できます。
また、現場の声による状況把握も併せて行いましょう。
2. 売上高の構成要素と値上げの壁を乗り越えるために
多くの企業が値上げによる、売上減少や顧客喪失を恐れていますが、
むやみに恐れるのではなく、上記のようなデータに基づき
こまやかな分析と対応策を考える必要があります。
例えば、売上高は「販売単価×販売数量×リピート回数」で成り立っており、
どの要素に問題があるのかを正確に理解することが必要です。
考え方の要点ですが
自社や自社製品の価値を見直す
自社の製品やサービスが顧客に与える価値を言語化する
値上げの理由や性能やサービスの向上した点を文章化する
などの施策が必要となります。
(出典 コンサルタントの父が大学生の娘に教えるシンプルな会計 和仁達也著)
値上げに対する顧客の理解を得るためには、「なぜ値上げが必要なのか」を
明確に伝える必要があります。
3. 数字に裏付けされた経営判断とは
値上げ以外にも利益を増やす、もしくは減らさない代表的な方法として
次の2つがあります。
1.固定費や変動費の見直し
2.ステルス値上げ(価格据え置きで内容量やサービスを減らす)
当たり前のことなのですが
実際にこの2つの施策を行った場合の具体的な効果を
きちんと把握した上で、「数字に裏付けされた経営判断」をすることが必要です。
よく「経費削減」と言う言葉を耳にします。
しかし、この「経費」は、大きく分けて2種類にわけられます。
1.「固定費」
2.「変動費」
まず、会社の経費をこの2つに分ける必要があります。
固定費とは、たとえ売り上げが0円であっても、かかる経費
変動費とは、売上の増減に比例し増えたり減ったりする経費
ザックリと言ってしまえば、はじめは「固定費以外の経費」
と考えていただくのがいいと思います。
この2つの費用の比率は、会社や業種によって、まちまちです。
また、どちらに振り分けられるのかも、まちまちです。
振り分けるに際し大切なことは「脱 完璧主義」であることです。
例えば、人件費などは、厳密に分ける方法もありますが
中小企業の場合、そこまでの精度は必要ありません。
必要なのは「経営者自身が、はじき出せるようになること」と「そのスビート」です。
まずは、P/Lをもとに、上記の分け方を参考に、分けてみてください。
4.ストラック図を活用した経営判断
固定費と変動費に経費を分けたら
次にやることは「ストラック図」にその数値を入れていくことです。
ストラック図の説明は、web検索してみてください。
また、ストラック図の見本やフォームは、web上にたくさんありますので
ダウンロードしてみてください。
ストラック図を使うことにより
1. 会社全体もしくは商品別、部門別などの「粗利率」「労働分配率」「経常利益」
2. 値上げや値下げによる利益の変化
3. 会社を維持するために最低限必要な売上高
その他にも、たくさんの「経営判断に必要な数字」が簡単に手に入ります。
このように計算やシミュレーションを行うことにより
経営者は、数字に基づいた最適な判断を下すことが可能になります。
また、複数年にわたる会社の「儲けのからくり」を可視化することにより
数年前の会社の状態と現在の状態はもちろん
未来の会社の状況も予測することができますので、ぜひ導入を検討してみてください。
ちなみに、私たちキャッシュフローコーチは、このストラック図を
更に発展させたものを用いて、経営者の右腕として、
経営判断に必要な数字をサポートしていますので
わからない点や導入時のサポートなど必要ありましたら、お問い合わせください。
本日は、値上げに関する、お金の話と外部対応の話をしました。
このように、値上げの際には「経営者」や「営業部門」はもちろん
商品価値の向上などのために必要な「製造部門」
サービス向上などのために必要な「アフターサービス部門」
削減できる経費はないか考える「管理部門」 など
全社員が一丸となって取り組む必要があります。
「うちは、値上げは難しいね~」
コンサルの現場で、値上げの話をすると、必ずこの言葉がでます。
見方を変えれば、値上げできる企業なんてないということになります。
そうなると、経費を削減するしか利益を確保する方法はなくなります。
「では、削れる経費はありますか?」とお聞きすると
「もう、削れるものは削ったよ~」と返ってきます。
こうなると、残された手段は
「新規の顧客を獲得する」か「既存客に、もっと買ってもらう」
しかなくなります。
「値上げ」「経費削減」「販売強化」
このどれか1つを強烈に推進することは、
「客離れ」「将来の利益の喪失」「社員の離職」を
進めることになりかねません。
では!
「1%の値上げ」「1%の経費削減」「1%の売り上げ増加」
この3つを実現したら、利益が10%程度伸びるとしたら
どう思いますか?
「そんなはずない」と思われた方!
ストラック図使ってみてください!
利益の増加割合に驚きますよ。
え!
利益が増えたら私のごはん「マシマシ」でお願いします!
2024.10.18

前回の記事でお伝えしたように、「計画」は必要な利益から逆算して作ることがお勧めです。
しかし、計画を立てるだけでは不十分で、実際に「実行」されることで初めて意味を持ちます。
特に、中小企業にとって、この実行が大きな課題になることが少なくありません。
ここでは、計画を立て、実行することによる効果を解説します。
1.計画が実現困難な場合の課題と解決策
まず多くの中小企業が直面する課題の一つに「目標設定が高すぎる」という問題があります。
例えば、売上目標を前年度比で毎年10%増加させたり、
固定費を20%削減するような計画を立てると、
社員さん達に、スタート時点で「到達不可能」と思われてしまいます。
こうならないよう、何度も必要なキャッシュや利益や
かかる経費を見直し、計画を調整することが必要です。
しかし、このプロセスを社長一人で行うのは非常に負担が大きいため
コンサルタントや経営数字の立て方に詳しい士業の先生と共に計画を立てることをお勧めします。
2.経営計画の結果が「決算書」その重要性
1年間会社一丸となり、立てた計画に基づいて
ゴールに向けて頑張った結果を表すのが「決算書」です。
この決算書は、銀行融資や信用取引の判断材料としても使用されるため、その重要性は高いものです。
例えば、銀行からの融資を受ける際、多くの場合、
1番の判断資料は昔も今も「決算書」です。
金融庁も銀行に対し、過去の成績(決算書)だけでなく
将来性を判断基準に入れるよう指導していますが、現実的には、そうはなってません。
理由の1つとして銀行員は、計画がその通りに進むことは稀であることを知っています。
だからこそ、未来向けた計画に重点を置き、融資の可否を判断するのは難しいとなるのです。
3.計画は過去の積み重ねを基に作る
経営計画は、新規開業企業でない限り、現状の延長線上に成り立っています。
過去の成績が悪かった会社が、急に「優良企業」になることは通常期待できませんから
計画上、「毎年10%アップで成長や回復します」なんて計画書は信用度が低いとなります。
計画は未来を描くもののように見えますが、
実際には「過去の悪い部分をどう改善するか」を考え、計画に落とし込む作業と言えます。
そのため、現実離れした計画ではなく、
現状を踏まえた実現可能な計画を立てることが重要ですし
そのような計画書は、銀行をはじめとした、
ステークホルダー側も受け入れやすいものとなります。
4.成功するためのスタートは小さな目標から
計画を立てる際、目標とするゴールを「無理だ」と思うような
高い設定にすることはお勧めできません。
「これならできるかも」というレベルから始めることが大切です。
小さな成功体験を積み重ねることで、大きな目標達成への道が開けます。
中小企業の場合、この「小さな成功体験」を計画的に体験させることができるのは
多くの場合、社長なのではないかと思います。
そして、成功の味を知った社員さんたちが、会社を支え、部下を育ててくれる。
このような流れができてしまえば、会社は自ずと成長するはずです。
このように、計画を立てることも、実行することも大変な作業と言えますが
トライアンドエラーを繰り返す根拠も、小さな成功を味わうことができるのも
計画書や、そこに書かれたゴールがあるからこそなのです。
そして、スタートラインである「計画の立案・作成」は「社長の仕事」なのです。
「よし!やるぞ!」と思った社長さん。全力応援しますよ。
根拠ある目標があれば
みんな同じ方向を向ける
2024.10.17

本日は、会社経営における、「計画の立て方」について。
売上目標計画や利益計画を立てる際に、みなさんはどのように考えて策定しますか?
多く見られるのが「対前年〇%アップ」もしくは、ライバル社等の「他社対比」ではないでしょうか?
もちろん、それ自体が悪いとはいいません。
しかし、そのような目標数字に対して社員さんから「なぜ、その売上が必要なのですか?」
と聞かれた際に、明確に根拠を説明できるでしょうか?
また、そのような根拠の薄い目標に対し、社員さんは「よし!やるぞ!」と
高いモチベーションを持ち、1年間走り続けることができるでしょうか?
そこで、今回は、「社長さんも社員さんも納得」の目標の立て方の1例を書きます。
1. 会社に必要な最低限の「利益」
みなさんの会社を維持するために、最低限必要な利益はどれくらいなのかを計算したことありますか?
考え方としては、「売上が0であっても出ていくお金」のことです。
その会社により、多少の違いはありますが、代表的なものとして
・銀行借り入れに対する元本返済額 ・人件費 ・家賃 ・その他固定費
その以外にも、投資のためのお金 万が一などへの備えのお金 生命保険料の資産計上分 など
があります。青字の3つは、最悪0の場合もあるでしょうが
赤字の3つは、会社が存続している以上、ほぼ必ず必要となるお金でしょう。
まず、ここがスタートラインとなります。
人の出入りや社屋の引っ越しなどがなければ、この部分の昨年の数字を拾うだけですから
難しくはありませんよね。
では、次のステップ
2. 計画は「逆算の思考」で考える
先ほど書いた
銀行借り入れに対する元本返済額 投資のためのお金 万が一などへの備えのお金 生命保険料の資産計上分
このお金は決算書のどの部分から出ていくお金でしょうか?
そうなんです。決算書には書いていない「お金の出」なのです。
決算書で言うのならば「税引き後利益」から出ていくお金なのです。
この部分の金額を計算し、その金額に法人税を勘案してあげると「税引き前利益」となります。
本来は、ここに「減価償却費」や「営業外の損益」を足し引きしてあげるのですが
ここでは、わかりやすくするために割愛します。
(「少しでも正確に知りたい」という方は、お問い合わせください)
上記の数字に人件費や家賃や法定福利費などの「固定費」を足してあげます。
そうすると、これらを賄うために必要な「最低限の利益額」≒「粗利」が出てきます。
ここまで来たら、あと1歩です。
出てきた「粗利」に昨年度などの「粗利率」で、割り返えしてあげます。
例 粗利 6000 粗利率 60% なら
6000÷0.6=10000
この10000が、最低限必要な「売上」となります。
3.お金のブロックパズルで会社のお金が見える
一度、逆算による計画立案をマスターすれば、今後も長期間にわたって効果的なビジネス戦略を立てることができます。
この手法は、中小企業の経営者にとって特に有効です。
年初の計画時と、年度末に下記の図を再度作成してみてください。
「売上目標は達成したのに、利益がない」理由が一目でわかります。
イメージしやすいように図形を載せておきます。
この図形を「お金のブロックパズル」といいます。
私たち、日本キャッシュコーチ協会に所属する「キャッシュフローコーチ」は
この図をそれぞれに工夫し駆使して、コンサルティングに役立てています。
本日のブログ記事は、この図を右下から左上に逆算したことを文字にしています。
4.「社長」も「社員」も喜ぶ計画とは
さて、ここまでの作業で出来上がった計画は、いってみれば最低限の計画です。
ここから、計画に「夢と希望」を注入しましょう!
今回は、「お金のブロックパズル」自体の説明ではありませんので詳しくは書きません。
(この内容は、セミナーや顧問先でお話させていただいております。
ご希望の方は、トップページ右上のお問い合わせよりご連絡下さい)
今出した「最低限の売上」を10%アップしてみましょう。
上記の図で説明します。
売上10%アップすると
・売上 110
・粗利 88
・人件費 44
・利益 14
!!!
人件費は10%アップ
利益は 40%アップ
どうでしょう。社長さんも社員さんも「みんな喜ぶ計画」に変身していませんか?
「売上対前年比〇%アップが目標だ と言われて「勘弁してよ~」と思ってしまう社員さんが
頑張れば報われることが、はっきりとわかるとモチベーションアップしませんか?
社長さんもどうでしょう。利益が1.4倍ですよ!
将来に向けての夢や希望が膨らみませんか?
さぁ、いますぐ計画策定に取り掛かりましょう!
みんな「笑顔」