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「決算書は、よくわからん」とお考えの経営者必見!たった2割の数字で会社の経営判断ができる
2025.01.28
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
「うちの会社、このままでいいのかな・・・?」
「なんで、黒字なのに、お金がないのだろう・・・?」
「今、銀行が手を引いたら、うちの会社どうなるだろう・・・?」
そんな不安を抱えていませんか?
多くの経営者は、決算書が黒字であれば安心し、
具体的な数字の裏側にある、会社の真実に気づいていません。
では、「会社の真の姿」は
どうすれば見えるようになるのでしょうか?
思ったような姿になるためには、何をすればよいのでしょうか?
その答えの多くは「決算書」の中に、そのヒントが隠れています。
しかし、
「決算書を読むのは難しい」
「何度も、セミナーを受けているが、なかなか身に付かない」
という方が、大多数ではないでしょうか?
何を隠そう、私も10年ほど前は、
まさに「大多数の1人」でした。
そんな私がだからこそ、お伝えできる
決算書内の2割の数字を使い8割の経営判断ができる
「決算書の数字にとらわれず、会社の真の姿
を見極める方法を解説します。
目次
1. 黒字倒産!?決算書の落とし穴
2. 会社を強くする「利益の法則」
3. 利益は多ければいいってもんじゃない!?
4. 経営計画で「儲かる仕組み」を考える
5. 「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
6. 銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
1.黒字倒産!?決算書の落とし穴
決算書が黒字でも、安心はできません。
なぜなら、多くの経営者が、決算書の本当の意味を理解していないからです。
わずかな黒字では、会社の未来を築くことはできません。
銀行から融資を受けやすく、税金も抑えられるかもしれませんが、
それは一時しのぎに過ぎません。
大切なのは、「会社を強くする利益」を生み出しているか?
その答えは、決算書を組み替えると見えてきます。
2.会社を強くする「利益の法則」
利益の金額や売上高経常利益率などの指数は、
会社の規模や業種によって大きく異なるため、
自社が順調なのかどうかを計る上で、適切な指標とは言えません。
ましてや、売上の大小は、会社の健全経営にとっては
何の意味もなしません。
もし、売上の大小が会社を強くしているのなら
株式を上場している会社の倒産はあり得ないことになります。
真の「儲ける力」を測る上で、最も簡単な数字の1つに
「限界利益」があります。
限界利益とは、売上から直接的に外部へ支払ったコスト
商品の仕入れ代金や原価などを差し引いた利益のこと。
そして、この限界利益から固定費を差し引いたものが経常利益となります。
目安として
「 経常利益÷限界利益 = 20%以上」
この式が、会社を強くする「利益の法則」です。
つまり、限界利益の80%で固定費をまかない、
20%以上を残すことができれば、会社は安定した利益を確保し、
未来への投資を継続できるということです。
限界利益率20%という目標は、
すべての業種に共通した目標と言えます。
是非一度、自社の数値が何%あるのか
はじき出してみてください。
この「20%」を達成することで、
盤石な経営基盤を築くことができます。
3.利益は多ければいいってもんじゃない!?
では、限界利益率や経常利益は
高ければ高いほど良いのでしょうか?
答えはNOです。
過剰な利益追求は、将来への投資を阻害し、
会社の成長を止めてしまう可能性があります。
必要なのは、「未来への投資」と「安定した利益」のバランスです。
仕入れ先への過度な値下げ交渉は
結局は自社のサプライチェーンを弱らせますし
品質の低下をも招く可能性があります。
また、人件費の削減や将来への投資を控えることは
「未来の利益」を先細りさせている可能性があり
結局は、会社の成長を阻害することとなります。
確かに、「人件費の削減」などは、
早期で短期の財務改善にはなりますが
「未来の会社」という観点から見ると
悪影響を及ぼしかねません。
これらの経費削減策は
「もろ刃の剣」であることを確認しておきましょう。
4.経営計画で「儲かる仕組み」を考える
多くの中小企業では、経営計画書を作成していません。
簡単に言えば「目的地がない旅に出ている」と言えます。
このように言えば、かっこよく聞こえますが
ようは、社員も取引先も「路頭に迷わせている」だけです。
「利益がいくら出るのか」はおろか
「利益が出るのかどうか」もわからない。
「期末までのお楽しみ~」
これでは、「売上をあげろ」と言われた社員さんも
たまったもんじゃありません。
経営計画は、会社の未来を創造する羅針盤です。
さまざまなアイデアや施策を検討し、
売上を最大化し、コストを最小化する
「儲かる仕組み」を作り上げましょう。
5.「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
利益を最大化し、お金をためる経営を実践することで、
・ 従業員の給与アップ
・ 設備投資による生産性向上
・ 新規事業への挑戦
など、会社を成長させるための原資を確保することができます。
では、「貯まったお金」はどこに書いてあるのでしょうか?
そうです。貸借対照表(バランスシート B/S)の
一番左上と2段目に書いてあります。
「現金」「預金」です。これは、ご存じですよね。
では、なぜB/Sの一番左上(トップライン)に書いてあるのでしょうか?
答えは「一番大切だから」です。
基本的な考え方として
ここが、0円以下になれば、会社は死んでしまいます。
6.銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
金融機関は、会社の将来性を見据えて融資を行います。
とはいえ、あくまでも「未来は過去の延長線上にある」
という考え方です。
簡単に言えば「決算書」で可否を判断するということです。
当たり前ですよね。
昨日まで、販売不振だった会社が
今日いきなり、売上NO.1になる確率は、限りなく0に近い。
私たちが誰かにお金を貸すとしたら
同じような判断をすると思います。
そして、B/Sの現預金は、決算書上は年1回しか動きません。
つまりは、1年前、2年前、3年前・・・・・と
過去の積み重ねによってしか、増えていかない数字なのです。
よって、安定した収益力と成長性を持つことや
一定の条件を満たす前に、節税という名の誘惑に負けないことは
融資を受けやすくなるだけでなく、
有利な条件を引き出すことにつながります。
ここまでのことを実行するために必要なことをまとめます。
1. 損益計算書(P/L)から、固定費を拾う
2. その他の経費は「変動費」とする
3. 売上高を確認
4. 経常利益を確認
5. 貸借対照表(B/S)の現預金を確認
これだけです。
1だけは、手作業になりますが、固定費を拾うだけなら5分もかかりません。
2は、費用全体から1を引くだけ。引き算ですから小学生でもできます。
3・4・5は、一度も決算書を見たことがないという方でなければ
わかるはずです。ましてや、3はP/Lの、5はB/Sのトップライン
左上の一番最初ですから、探せないはずはありません。
いかがですか?冒頭に書いた通り
決算書の2割程度しか、使ってませんよね?
その上で、会社の成長度合いや、健全性、将来への投資の判断
人件費アップの判断など、正確な判断には、
私たち財務の専門家の力をもう少しだけ借りる必要性はありますが
投資や人件費アップなどを実行できそうかどうかの判断は
十分可能だと思います。
あとは、「やってみるかどうか」それだけの問題です。
「強くて、どんどん大きくなって、
銀行からお金を借りてほしいと頼まれる」
そんな会社になってみませんか? 応援します!!!
「食べて・寝て・遊んで」 今では30kgになりました!
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『収支分岐点と損益分岐点の実務活用法 〜現金と利益の視点から見る経営戦略〜』
2025.01.27
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
前回のブログで「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
簡単な出し方について書きました。
https://sato-insurance.jp/blog/278/
今回は、計算した数字を、
実際の経営にどのように活かすかについて
書いていこうと思います。
「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
話の前に、よくある話をします。
「利益」と「現金」の違いです。
わかっている方は、飛ばして下さい。
よく経営者の口から出てくる言葉に
「利益は出ているんだけど、思ったように現金が増えない」
があります。
いわゆる「稼いだ金は、どこに行った?」です。
一言で言えば「利益と現金は違う」となってしまいますが
わかりやすく違いを書きます。
「利益」とは
企業が一定期間(多くは1年間)に得た収入(多くは売上)から、
経費や費用(変動費や固定費)を差し引いた残りの金額です。
これは、企業の経済活動の成果を示す指標であり、
損益計算書に書いてある数字です。
ここで大切なのは、利益は「金額」であり「指標」である
ということです。
言ってみれば「計算上の数字」ということです。
「現金」とは
現金は、企業が手元に持っている実際のお金を指します。
これは、銀行口座にある預金や、手元にある現金など、
すぐに使用できる資産です。
現金は、企業の流動性を示す重要な指標です。
もっと平たく言うと
格闘ゲームでいう「HP」つまり「残りの体力」のことです。
ゲームでも、HPが0になったらゲームオーバーですよね。
それと同じです。
ちなみに、「利益」が0になっても、
一般的な企業は、ゲームオーバーになりませんよね。
もっと言えば赤字になっても、ゲームオーバーとは
ならない方が多いはずです。
それは、実際の体力(HP)ではない証拠です。
ここだけ見ても、利益と現金は違うことがわかると思います。
この概念を踏まえた上で、読んでみてください。
1. 収支分岐点売上高:キャッシュフローの視点
収支分岐点売上高は、
企業の収入と支出が均衡する売上高を示します。
つまり、キャッシュの流入と流出が同額となり、
収支が「トントン」になっている状態を指します。
「トントン」と言えば聞こえはいいですが
実際の会社で言えば「顔が水面ギリギリ」
と言う方が正確だと思います。
すなわち「収支分岐点売上高」を下回った売上しか
上げれなかった場合「溺れる」ことになります。
特徴として
・ キャッシュフローに着目した数字
・ 資金ショートのリスクを把握できる
・ 短期的な経営判断に有効
・売上げ目標数字を立てる時に有効
実務での活用例
1. 経営戦略の策定
収支損益分岐点を把握することで、
企業はどの程度の売上が必要かを明確に理解できます。
これにより、価格設定や販売戦略を見直すことができます。
2. 投資判断
新しいプロジェクトや製品の導入を検討する際、
収支損益分岐点を計算することで、
そのプロジェクトが現金を生むかどうかを判断できます。
3. パフォーマンスのモニタリング
企業や商品のパフォーマンスをモニタリングできます。
原材料などが値上がりしている昨今
「本当の利益」言い換えると「現金」を生み出している
商品かどうかなどを知ることができます。
市場環境やコスト構造が変化が激しい今
この数値を把握することで迅速な対応が可能になります。
4. 価格戦略の見直し
製品やサービスの価格戦略を見直すことができます。
競合他社の価格や市場の需要に応じて、
価格を調整することで、利益を確保することが可能です。
2. 損益分岐点売上高:利益の視点
損益分岐点売上高は、売上高から費用を差し引いた
利益がゼロになる売上高を示します。
つまり、この売上高を超えると利益が生まれ、
下回ると損失が出るという、企業の収益力を示す指標です。
特徴として
・ 利益に着目した数字である
・ 企業の収益構造を把握できる
・ 長期的な経営戦略に有効である
実務での活用例
1. 経営計画の策定
損益分岐点を把握することで、企業は売上目標を設定しやすくなります。
例えば、固定費や変動費を考慮し、
どの程度の売上が必要かを明確にすることで、
現実的な経営計画を立てることができます。
これにより、資金繰りや投資計画も立てやすくなります。
2. 価格設定の戦略
損益分岐点を理解することで、
製品やサービスの価格設定においても
戦略的な判断が可能になります。
例えば、価格を「10円」引き上げるた場合に
どれくらいの利益が生まれるのかや、
競合他社との価格競争の際にも、
どこまでなら下げても「利益」がでるのかなどを
計算できます。
3. コストの管理
損益分岐点を基に、固定費や変動費の管理が行いやすくなります。
コスト削減のための施策を講じる際、
「どの費用を削減」すれば損益分岐点を下げられるかを
シミュレーションすることができます。
これにより、効果的で根拠を持った経費削減が可能になり
企業の成長の妨げになるような経費削減を回避することが可能になります。
4. 売上のシミュレーション
損益分岐点を用いて、異なる売上シナリオを
シミュレーションすることができます。
例えば、売上が10%増加した場合や、逆に5%減少した場合や
仕入れ値を@1円下げた場合、家賃を10%下げたらなど
様々な場面を想定した利益状況を予測が可能になります。
5. 投資判断
新規事業や新製品の導入を検討する際、
損益分岐点を計算することで、
その事業がどの程度の売上を必要とするかを把握できます。
これにより、投資の妥当性を評価し、
投資リスクを最小限に抑えることができます。
6. その他
現在の売上高と損益分岐点売上高を比べることにより
あとどれくらいまで売上が下がっても赤字にならないかや
企業の安全性を示す数値の1つとして「安全余裕率」も
はじき出すことができます。
これらは、企業の営業活動、ようは「売上高」が
赤字になるまでどの程度余裕があるかを示しています。
(利益率を変えない。目標売上高達成のための
値引き販売はしない前提の話です)
また、「目標利益」を達成するための売上高の設定も可能です。
長期の視点で計画を立てる際、
現金の出入りは、不確実性が高いと言えますので
中・長期の計画策定には、こちらの方が適していると言えます。
収支分岐点と損益分岐点を活用した経営戦略
収支分岐点と損益分岐点は、
それぞれ単独で活用するだけでなく、
組み合わせて分析することで、より効果的な経営判断が可能になります。
明確な違いは「現金ベース」か「利益ベース」なのかであり
双方とも、実際の活用方法に大きな差異はみつかりません。
よって例えば、新規事業を立ち上げる場合、
損益分岐点分析で長期的な収益性を評価すると同時に、
収支分岐点分析で短期的な資金繰りの
安全性も確認する必要があります。
また、既存事業においても、
損益分岐点を下げるためのコスト削減や販売価格の見直しを行いながら、
収支分岐点を意識した資金管理を行うことで、
安定した経営基盤を築くことができます。
それぞれの指標の特徴を理解し、
適切に活用することで、企業は収益性と安全性を
両立させた経営を実現することができます。
兄弟(本物の兄弟です)で1つの「目標?」見つめてます
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岡田武史氏から学ぶ、変革の時代を生き抜く力 ~挑戦と変化の重要性~
2025.01.17
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
岡田武史氏の番組より
前回の続きです。
今治にサッカースタジアムを
今治には、サッカー専用スタジアムがあります。
総工費約40億円
現在の今治に投資してくれる企業はなく
行政からの援助もない中、岡田氏は孤軍奮闘。
自身でも「絶対無理だろう」と思ったそうです。
しかし、スタジアムが担う役割を
都会などで、心が弱ってしまった人が人間性を取り戻せる場所
ただ朽ちていくコンクリートの塊ではない
どんどん緑豊かになり、地元の人の、心のよりどころになる
里山のような場所
と位置づけ、その熱い思いをストーリーとして人々に伝え
その結果として、特定の企業や行政が中心となって建設された
ようなものではない、多くの人たちの手によるスタジアムを
完成させました。
そのせいでしょうか。
スタジアムの雰囲気は、とても暖かいそうです。
この行動力はどこから出てくるのか
ジョホールバルで遺伝子にスイッチが入り、
その後の人生を大きく変えた、岡田氏。
FC今治のオーナー就任10周年の際に
スタジアムに集まった人々に、こう挨拶をなされました。
「僕を信じて、集まってくれた社員・スタッフ
そして、信じて支援してくれた人たち、
この人たちを絶対に裏切らない。
強いチームになって、支援してくれた人、信じてくれた人に
喜んでもらいたい」
この10年、この想いだけでやってきたそうです。
その上で
「信じてくれた人の笑顔をみていると
ほんと、頑張ってよかったなと思う。
それが次への活力になる。
人て、自分の為に、こんなバカみたいに頑張れない。
多くの人に力を貰って、頑張れる」
と話していました。
ほんとに、その通りだなと思います。
自分のためだけではなく、「だれかのため」となると
「もう少し頑張ろう」てなれますよね。
私で言えば
「家族のため」「社員のため」「お客様のため」
「函館のため」「北海道のため」「日本のため」
ん~なにか、ワクワクと共に、力が湧いてきます!
これから時代は「トライ」が必要
これからの時代に対し岡田氏は、ある危機感を持っているそうです。
「今までの、ロールモデルが通用しない。
そのため、以前の成功体験が通用しない時代」となっているため
「とにかく、まずは、やってみる」
「ダメだったら、戻って、再びチャレンジする」
そういう体力や精神力や行動力が
今まで以上に、必要となる。
これまでの日本は、失敗が許されない社会だったため
「失敗しないこと」に注力した教育や育成でした。
しかし、先人の成功を真似ても、うまくいかないことが
増々増えていく世の中になってしまったわけですから
「トライ アンド エラー」「トライ アンド ラーニング」を
繰り返して前に進んでいくしかないのです。
この考え方は、「社員教育」においても重要だと思います。
市場は、急速に縮小、高齢化していきますし
変化のスピードは、すでに「マウスイヤー」の速度。
昨日まで売れていてものが、SNSなどの発信により
今日は全く売れないなんて、珍しいことではありません。
となると、勝つために最低限すべきことは「トライ」となります。
結果がエラーなら、そこからラーニングする。
この行動を、スピード感と諦めない情熱をもって繰り返すしか
ないのではないでしょうか。
中小企業は、社長が変われば、会社が変わります。
裏を返せば、社長が「現在地」に座っていたら
会社は変わらないし、時代の流れが猛スピードで進む以上
「現在地」にいることは、「後退」を意味します。
最後に、FC今治の「プロミス」(行動指針)をご紹介します。
「遠い夢を追い、近くの目標を見つめ、今できることに全力を尽くす」
まさに、「ビジョン ミッション バリュー」そのものですね。
中小企業の経営者の皆さん! 一緒に頑張りましょう!
私も、経営者のよき右腕として、さらに頑張っていきます!
どちら様? 変化しすぎだろ!
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遺伝子にスイッチを入れる: 岡田武史に学ぶ挑戦の心得 ~顧客インサイトは、ビジネス成功の鍵
2025.01.16
先日、NHKの番組で、
元サッカー日本代表監督 現J2 FC今治のオーナーである
岡田武史氏の現地点までの歩みを本人のインタビューを中心に
放送していた。
それを見て、野球の街「今治」にサッカーチームFC今治を根付かせ
更に発展させていこうという姿は
私たち事業家にとっても、大変役に立ち、見習うべき事柄が
たくさんあるなと思い、ここに、ご紹介したいと思う。
私は、幼いころからサッカーを10年以上の間やってきた。
私が、始めたころは、みんな野球ばかりで
私のサッカーの練習相手になってくれる人は誰もいなかった。
中学・高校と市内の大会を制したのは、今でもうれしい思い出である。
「遺伝子にスイッチを入れる」
岡田さんも、野球の街「今治」で、はじめは、とても苦労なされたようです。
しかし、諦めずにここまで来た原点は、
ワールドカップアジア予選で急遽監督となり
出場権をかけたあの、「ジョホールバルでのイラン戦」
の時にあったようです。
吐き気がするようなプレッシャーの中、こう思ったそうです。
「俺は、明日急に名将にはなれない。今持っている全ての力を出し切る。
それで負けたら、謝るしかない。しかし、悪いのは自分ではなく
俺を選んだ協会のお偉いさんだ」
このように開き直った瞬間に
「遺伝子にスイッチが入った」そうです。
これが、現在の岡田さんの原点だそうです。
正直私は、「ガツン」と頭を殴られように感じました。
私が「何かを変えよう」「そのために、こう行動しよう」
としても、なかなか動けない、壁にぶつかると止まってしまう
変わることへのチャレンジを躊躇するのは
『「遺伝子レベル」でスイッチを入れてないから』
こう気づかされました。
岡田さんは現在、今治で学校を設立したそうですが
ここでも、子供たちの遺伝子にスイッチを入れる教育をなさっています。
「安心・安全」な「ぬるま湯のような世界」にしかいないと
「遺伝子にスイッチが入らない」
そのため「お遍路」をチームを作り生徒にさせているそうです。
「チームのみんなが、仲がいいわけでもないし、気が合うわけでもない
しかし、それでもみんなで協力し、1つの目標に向かい力を合わせる」
そんな体験をさせているそうです。
ここにも、私たちの経営する会社にも通ずるものを感じます。
「なぜ、お客様はサッカーを見に来ているのか」
~お客様の「インサイト」を考え抜く~
「今治で、サッカーだなんて、だれが見に行くんじゃ」
こんな状態からスタートしたそうです。
ましてや、ワールドカップでも指揮を執った有名人。
「どうせ、ちょろっとなんかやって、すぐに帰るだろう」
と思われていたそうです。
ある時、FC今治の試合をスタジアムで見た時、
約2000人のサポーターを見て
「サッカーが好きでここに見に来ている人はどれくらいいるのだろう?」
と社員に話しかけた時に
「せいぜい200人程度しかいないだろう。
残りの人は、街中歩いてても、誰にも会わない。
でも、あのスタジアムに行けば、何か「ワクワク」する。
そして、新たなつながり、きずな、出会いがある。
そう感じるからこそ、来てくださっている。
僕らが普段口にしている、「うちのチーム強いですよ。
サッカーて楽しいですよ」では、だめだ」と気づき
「スタジアムビジョン」を策定したそうです。
「そこにいる全ての人たちが、心震える感動
心躍るワクワク感、心温まる絆ができる、夢スタジアム」
これに合致することは何でもやると決め
社員一丸となって進んで行きました。
サッカークラブですから、売っているのは「サッカー」
もしくは、その勝利や結果のはずです。
しかしそれが、お客様の「インサイト」ではないことを理解し
上記のような「スタジアムビジョン」を作ったそうです。
私たちのビジネスに落とし込んでみましょう。
例えば「花屋さん」
お客様のインサイトを考えると
少なくとも、花屋さんは
「花を売る」ことが仕事ではないことがわかります。
花を買う人は、その花に様々な想いや
もしかしたら言葉まで載せて送っているのではないでしょうか。
自分のために買う人だって、その花から得られる
癒しや、潤いを求めているのではないでしょうか。
つまり花屋さんは、「花」という物体を通して
感謝や感動や癒しや悲しみなどの人間がもつ「心」を
世の中に伝えている仕事なのです。
この部分を、自分の会社や仕事に落とし込んで出できたものが
「ビジョン」や「ミッション」や「理念」です。
「ミッションやビジョンで飯が食えるか!」よく聞きます。
しかし、ミッションやビジョンこそが判断の基準であり、
行動指針であり、会社の存在価値の根源なのです。
続きは、次回のブログにしたいと思います。
とうちゃん、サッカー絡むと「熱いね」
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社員の心を掴み、成長を加速する!「理念浸透」のその先へ ~2代目社長の実体験より~
2025.01.10
本日も、ブログへのご訪問ありがとうございます!
「日本中の中小企業を元気にする」
「お金に困らない会社経営を目指す」
この言葉を胸に
「中小企業を全力応援」していきます!
それでは、スタート!
社長として、あなたは日々様々な課題に直面していることでしょう。
実際に何人もの社長にお話しをお聞きすると
資金繰り、売上、採用、成長戦略、財務の見える化…など
どれも重要な課題ですが、いわゆる「各論」がほとんどです。
しかし、残念ながら「各論」を一つ一つ潰して行っても
「モグラ叩き」のごとく、
解決しては新たな問題が発生を繰り返すことになってしまいます。
確かに「売上は全てを覆い隠す」という言葉はありますが
重要なのは、これらの課題の根底にある「真因」を見抜き、
中長期的な視点で解決に取り組むことです。
企業の未来を左右する重要な要素「理念浸透」
『「企業理念」や「ミッション・ビジョン・バリュー」を
教えてください』とお聞きすると
結構な数の経営者が「・・・」となってしまいます。
しかし、「そんなのありません」「それがどうしたというの」と
おっしゃる経営者も、今まで1人もいませんでした。
言葉が出てこない原因は、どこにあるのだろうかと
いつも考えさせられます。
私なりに、その原因を考えてみました。
1. 経営者自身が理念浸透の重要性を腹落ちしておらず、本気で取り組んでいない
2. 社員が日々の行動に落とし込めるほど、理念が具体的になっていない
3. そもそも、理念やミッションを常日頃から口にしていない
私の経験上からの意見ですので「違う」という方は、ご勘弁を。
また、「立場」でいうのなら「2代目経営者」の口から
出てくることは、少ないと思います。
特に、社長就任間もないころは、言葉が出てこないことが多いです。
更に言うと、先代と「親子関係」の方が
スルッと言葉が出てこないことが多いかもしれません。
親子間で事業承継なさった方、
よかったら、「理念やミッションは何だ」と聞いてみて下さい。
もちろん逆質問されることを覚悟してくださいね。
何を隠そう、私も2代目(個人事業主時代も含めると3代目)
恥ずかしながら、先代(父親)から理念やミッションなんて
聞いたことはありませんでしたし、
壁に「いい言葉」が貼ってありましたが
どれが先代の想いなのか、わかりませんでした。
もちろん、聞いたこともありませんでした。
これを「甘え」と言われれば、そうかもしれません。
しかし、このような現象は間違いなく
「双方が甘えている」と私は思います。
そうです。
「言わなくても、わかる(伝わる)だろう」
「どこか、恥ずかしいような・・・」
こんな感じ、ありませんか?
こういったことが「理念の浸透」の妨げとなっている一因にあり、
結局は、理念やミッションが「絵に描いた餅」となってしまい
会社の成長エンジンが上手く回らない根本原因となっていると思います。
では、具体的にどのようなことを進めていけばよいのか
自戒の念も含めて、普段私が現場で行なっていることを
ご紹介いたします。
昨年の3月に先代が亡くなったことをきっかけに
私の中で渦巻いた不安みたいなものに対して
どう解決の道筋をつけたのかを書いていきます。
1. 経営者自身が理念の重要性を腹落ちしておらず、本気で取り組んでいない
こんなこと言うと生意気に聞こえるかもしれませんが
「こうなりたい」「こうありたい」「ここに(目標やゴール)行くんだ」
理念やビジョンを平たく言えば、
こんな感じではないでしょうか?
カッコいい言葉じゃなくてもいいんです。
こんなところから、スタートしてみましょう。
その上で、出てきた言葉を「誰かに」ぶつけてみてください。
可能であれば、私たち「キャッシュフローコーチ」のように
「壁打ちの壁」となり、社長の頭の整理を手伝ってくれる
人間を探してください。
ある時突然「あ!」と電撃的に「カッコいい言葉」が
みつかるはずです。
ここまでくれば、十分に腹落ちもしているはずですし
あとは体に浸み込ませるつもりで毎日「意識」すれば
行動や判断基準にも、一本筋が通るようになるはずです。
経験上、私が壁となり、一緒に言語化する作業を
月1回行うと、3か月程度の時間がかかると思います。
2. 社員が日々の行動に落とし込めるほど、理念が具体的になっていない
社員さんの日々の行動指針となるためには
当然ですが、社員さんに理解、いや、覚えてもらっていなければなりません。
だからこそ、カッコいい言葉や難しい言葉は避けるべきです。
よく、朝礼の際に、みんなで復唱なんてことありますが
まずは、社長が常に1本筋の通った言動を見せることが大切です。
その上で、社員さん一人一人に、ご自身の想いを伝える行動が
必要になります。
残念ながら「根性や気合」という時代ではない以上
折を見て、少しづづ、回数を多く「夢」を語るべきです。
その夢の実現のために、「この会社は、こう進むんだ」と
話しかけてみてください。
この部分は、社員数にもよりますが
「年単位」の時間が必要になります。
社長から社員へのニュースレターの活用などにより
可能な限り早く浸透させる工夫も必要です。
3. そもそも、理念やミッションを常日頃から口にしていない
アメリカを代表する企業である
「GE」でCEOを務めたジャック・ウェルチ氏も
「経営者の役割というのは、ミッションやビジョンを、
吐きそうになるくらい言い続けることなのだ 」と言っていたそうです。
すさまじい労力が必要に感じますが、
大丈夫です。永遠に言い続けることはありません。
あなたの会社の社員さんなら、1~2年のうちに
自分の行動指針や判断基準として受け止め
日々「自発的に」動き始めるはずです。
企業の成長はもちろん人事戦略にも
理念は全社員の羅針盤となり、自律的な行動と成長を促進します。
その結果、社員の自信と定着率が向上し、
企業の成長へと繋がる好循環が生まれます。
そして、理念浸透を加速させるためには、
人事戦略との連携が欠かせません。
たとえば、採用の段階では「共に未来を創造していく仲間」を
見つけ出すことにつながりますし
目的や目標がみんな一緒という組織になれば
「人財」の定着率も向上します。
評価・登用においても、理念に基づいた評価基準を明確化することで、
社員一人ひとりの成長を促し、
理念に基づいた行動を強化していくことができます。
いかがでしたか。
「理念で飯は食えません」が、理念がなければ組織は成り立ちません。
本年は「理念作成・浸透」を経営の最重要課題に据え、
人事戦略と連動した取り組みを強化してみてはいかがでしょうか。
それが、変化の激しい時代を生き抜き、
持続的な成長を遂げるための、確固たる土台となるはずです。
「何があってブレないぞ!動くもんか!」
(いいから、帰るよ!)
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【決算に向けて上手に活用】会社で契約した生命保険、解約以外の賢い活用術!
2025.01.07
さぁ!本日も「日本中の中小企業を元気にする」
ミッション達成に向けて
一生懸命書きます。
では、スタート!
「会社で契約している生命保険、解約しようか迷っている…」
3月の決算に向けて、そろそろ考える時期に突入してきます。
生命保険の販売サイドも「作戦会議開始」でしょうか。
会社契約の生命保険は本来、会社の財務状況の確認はもちろん
社長の夢やビジョンや計画に即した設計が必要となりますが
残念ながら、販売サイドにそこまでの能力が備わっているのかは
はなはだ疑問です。
とはいえ、世の中には「法人契約」と言われる生命保険は
たくさん存在しています。
入口(契約時)の時に多い悩みは「保険料」
出口(解約時)の時に多い悩みは「解約返戻金」
会社で契約した生命保険に対する悩みの多くは
この部分かと思います。
しかし、「ちょっと待ってください!」
契約を解約してしまう前に、
「解約以外の賢い活用法」があることをご存知ですか?
解約は最後の手段。保険をもっと戦略的に活用することにより、
会社の財務状況を改善したり、
社長の夢や目標へ近づくことが可能になります。
このブログを読み、一度立ち止まって考えてみて下さい。
法人契約の生命保険に対する考え方
まずは、大前提としての話です。
一昔前まで「節税になる」と人気だった「損金タイプの生命保険」
しかし、実際には「節税」になっているわけではなく
あくまで「利益の先延ばし」になっているだけということを
確認しておきましょう。
この話をすると「赤字とぶつければ節税になる」と話す専門家も
いますが、そもそも、赤字の時を考えるのならば
損金タイプの生命保険を契約してはいけません。
赤字ですから、税金を納める必要がないので
契約時に渡される設計書の通りの節税効果はありません。
ましてや、赤字なのに外部に
「キャッシュアウト」している場合ではないはずです。
また、昨今は「保障がついている投資保険」が発売されていますが
このような保険自体が良い悪いではなく
経営者として会社のお金を「本業以外の投資」に使うのは
そもそも論として「アウト」です。
考えてみてください。
あなたが銀行員だとして、そのようなお金の使い方をしている経営者に
お金を貸したいと思いますか?
私なら、貸しません。「貸したお金が何に使われるかわからない」
ということは、「返してもらえるかわからない」
ということになってしまいますから。
もちろん一方で「契約すべき生命保険」も存在しています。
どこの生命保険会社でも販売しています。
「他人や家族に迷惑を掛けない」
これこそが、経営者として必ず契約すべき生命保険です。
説得力ある根拠の元に提案ができる「生命保険募集人」を探しましょう。
いかがですか?
「たかが保険」ですが、見る人が見れば
人柄まで透けて見えるものなのです。
解約以外の賢い活用法
1. 保険料支払猶予期間を上手に使いキャッシュフローを改善
まず、法人契約の生命保険は「決算月」に契約しましょう。
支払い方法は、「振込」を選択です。
その上で、「保険料支払い猶予期間」を上手に活用しましょう。
「支払い猶予期間」とは、読んで字のごとく
支払いを猶予してもらえる期間のことです。
保険会社や契約内容によって異なることがあるかもしれませんが
概ね「最大で2か月間」猶予期間が設けられています。
この制度の使い方ですが、
「3月決算」で「保険料支払日も3月」の場合
「今期は赤字」ならば、3月の保険料支払いをやめます。
そうするだけで、決算書が「赤字」から「黒字」へ変わることも
ありえますし、少なくとも赤字幅は小さくなります。
当然、銀行融資や信用取引などに対しても
良い効果が生まれます。
また、「半分損金・半分資産」の契約なら
資産計上分の現金が手元から出ていきませんので
キャッシュフローにも良い影響があります。
保険料は、決算が終わった4月か5月に支払いましょう。
2. 「失効」を活用して、上手に資金コントロール
生命保険には「失効」という制度があります。
失効とは、保険契約を解約せずに、保険の効力を一時的に停止する方法のこと。
これにより、「最大で3年間」解約を先延ばしすることができます。
ただし、失効中は保険の保障機能が停止するため、注意が必要です。
つまり「死亡保障はなくなる」ということです。
この制度の上手な使い方は、たくさんありますが
一言で言うと
「当座の資金需要がない時に保険の現金化を先延ばしできる」
と言えます。
予定より、勇退時期が伸びた時や予定の設備投資の延期など
様々な場面で活用することができます。
ただし、ご注意いただきたいところがあります。
この制度は、恐らく、いや確実にあと数年しか使えません。
金融庁が目を付けましたし、保険会社によっては来年から
「失効は、即時強制解約とする」みたいなこと言っています。
いずれにしても、常に情報アンテナを高く張っているような
「生命保険募集人」とのお付き合いが肝要かと思います。
3. 緊急時には「契約者貸付制度」で資金調達
「今すぐ資金が必要だ!」
そんな緊急時には、「契約者貸付制度」を利用しましょう。
これは、解約返戻金の7~8割程度を保険会社から借りることができる制度です。
無審査で、スピーディーに融資を受けられますし
自社の積み立てたお金を現金化しているだけですから
最悪、返済しなくてもよいこともあります。
ただし、掛け捨てタイプの生命保険など、
解約返戻金が少ない保険には利用できない場合があります。
「自分の会社の保険で、どの制度が使えるの?」
そう思った方は、保険証券や決算書を確認してみましょう。
「解約返戻金の推移」や「保険積立金」といった項目があれば、
いわゆる「貯金」となっている部分の有無や
おおよその金額の目安がわかります。
もちろん、保険会社に直接問い合わせるのが一番確実です。
信頼できる専門家との連携を
今回ご紹介した内容は、あくまで一般的な情報です。
保険の契約内容や保険会社によって
使える方法が異なりますし
その時の自社の状況によって最適な方法は異なります。
自社の置かれている財務内容やその時の状況を把握している
信頼できる士業や保険募集人と連携し、
あなたのビジネスに最適なアドバイスや情報を提供してもらいましょう。
特に、最近では税務当局もこれらのスキームを厳しくチェックしています。
安易な情報に飛びつかず、必ず専門家の意見を聞くようにしてください。
いかがでしたか。
本日は生命保険の賢い使い方の一例をご紹介しました。
生命保険は「個人」「法人」を問わず
「そこから先の夢やライフプラン」に沿ったものを契約しましょう。
「なんとなく」や「付き合いで」などの理由で契約していた
バブリーな時代は、とっくに終わっています。
「あなた亡き後」や「あなたの会社の大切なお金」を託す。
生命保険とは、それくらい大切な「人生や社会の部品」です。
たまには、まじめな顔することもあります!
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儲けたお金はどこへ消えた?私は、こうやってお金を貯めました!
2025.01.06
今年も、「日本中の中小企業を元気にする」
「お金に困らない会社経営を目指す」
これを基本に「中小企業を全力応援」していきます!
皆様、よろしくお願いします!
さて、新年の1発目のブログは
【儲けたお金はどこへ消えた?私は、こうやってお金を貯めました!】
と題して、私自身の実際の話を含め
会社のお金が増えた理由と対策を書いていきます。
「財務の素人」の状態で先代から会社を引き継いだ私が
どこを意識し、具体的に何をしたのか。その結果は?
までを含めて、ご紹介します。
「そのまま」「誰でも」「今日から」できることばかりです。
優秀な業績ではないので、恥ずかしい部分はありますが
理論やテクニックではない「真実」の話です。
では、スタート!
皆さん、会社の数字管理、どうされていますか?
「毎月、きちんと数字を見ています!」
先日、ある社長がおっしゃっていました。
具体的に何を見ていたかというと、「毎月の売上高」でした。
悪いとは言いませんが、正直「売上や利益」を見ていても
会社にお金は貯まりません!!!
では、何を見るのか?
ズバリ「通帳残高」
少なくとも私はそうやっていました。
私は、どちらかというと「ずぼら」でしたので
「毎日や毎週、手帳に書き出す」みたいなことは
やっていませんでしたが、
少なくとも「前月の残高」と「今月の残高」を比べていました。
何故、通帳を見るようになったのかというと
私が会社を引き継いだ時点の現金残高が
「眠れないほど、少なかったから」です。
最も少ない月だと、売上の1か月分しかありませんでした。
3年後の現在は、その当時と比べ約2.5倍の金額になっています。
その間、恥ずかしい話ですが売上は増減はあるものの
「ほぼ一緒か、右肩下がりの傾向」ですので
売上や利益が増えたからお金が増えたわけではありません。
また、何か経費を節減したわけでもありません。
むしろ、人件費は以前より増えています。
なぜ預金残高を見るのか?
売上や利益だけを見ていても、
手元にお金がなければ事業は継続できません。
売上や利益が上がっていても、
設備投資でお金が出て行ったり
掛け取引での「サイト負け」などで運転資金が増えたりしても
お金は減ります。
つまり、現金の増減は会社に起きている変化や異常を表しているのです。
ここに「売上が好調なのに、現金が減っている」会社があります。
さて、その理由は何故でしょう?
理由は、たくさん考えられます。
1. 売上増に伴い、仕入れに使うお金が増えた
2. 新規顧客は増えたものの、同時に「サイト負け」も増えた
3. 売上を増えすために、新たな人材を雇った
4. 値上げしたももの、仕入れ値アップに追い付いていない
5. 販売促進のため、安売りや値下げをした
6. 新店舗出店のため借入が増え、その分返済額が増えた
きっと、まだまだ様々な理由があると思います。
決算書や試算表を前年や前月と比べることにより
これらの理由を探ることは可能ですが
現実的に、毎月そんなことにどれだけの時間がさけるでしょうか?
それに、決算書や試算表に出てこない数字もたくさんあります。
そのため、「気づいた時には資金ショート」なんてことも
十分考えられます。
(まさに、これが「黒字倒産」てやつですね)
一方、現金の増減はどうでしょうか?
現金が増減している原因はわかりませんが
「普段と違うことが発生している」ことは、誰にでもわかるはずです。
しかも、一目で。
そうなんです!だから通帳残高を見るのです。
「なんか、頭が痛い」 これが通帳で
「検査してみよう」 これが決算書や試算表
「大変です!脳の血管が!」これが原因
難しい決算書なんて読めなくても
会社経営に必要なシグナルは十分受け取れるはずです。
区切るスパンによって様々な見え方になる
私は、前月の残高と今月の残高を比較していましたが
切り口によっては、様々なことが見えてきます。
例えば
「月初と月末」なら、その月、もしくは2~3か月前の会社の状態が
わかるはずです。前年同月と比べると会社の成長度合いや
返済額の増減なども、少し調べればわかるはずです。
詳しくは書きませんが「借入本数が財務に与えるダメージ」にも
気づくかもしれません。
四半期や半期で比べると
売上に対する季節変動や販売に対するトレンドなんかも
読み取れるかもしれません。
少なくとも、そのような理由を探るきっかけにはなるでしょう。
1年前と比べると
お金がいくら増減したのかが当然わかります。
「増えた」ということは、経営が順調であり
新たな投資や費用に対して前向きになれるのではないでしょうか?
社長の夢や希望に近づいていることも実感できるはずです。
当然、破産からの距離も遠のいたことになります。
減ってしまったのなら、原因を探り
適切な対策を講じることで、資金繰りの悪化を防ぐことができます。
専門家の活用
現預金の残高の増減を見比べるだけで、
様々な効果があることを、ご理解いただけたと思います。
とはいえ、預金残高の増減理由の分析は、
自分一人で行うのはなかなか大変です。
そこで、専門家に相談してみるのも良いでしょう。
財務や経営改善に詳しい
公認会計士・税理士・中小企業診断士・コンサルタントなどを選びましょう。
その際には、単に節税対策や補助金対策などの依頼をするのではなく、
「儲けた利益はどこへ消えたのか?」
を一緒に考えてくれる専門家を選びましょう。
預金残高の推移やその理由を共有し、
今後の資金繰り計画や財務戦略について相談することで、
より効果的な経営改善を進めることができるはずです。
「儲けたお金はどこへ消えたのか?」
この問いに答えられるように、
毎月の預金残高とその増減理由をチェックする習慣を
身につけてみてはいかがでしょうか?
それが、健全な財務体質を構築し、
安定した経営を実現するための第一歩となるはずです。
「黒字体質?」 ちょっと違うな・・・
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「財務専門家が教える!中小企業の破産防止と財務管理の極意」
2024.12.26
これが今年最後のブログとなります。
読者の皆様、今年1年間、ブログをお読みいただき
ありがとうございました。
来年も、皆様のお役に立つブログを書いていきますので
引き続きよろしくお願いします。
私は「もう2度と、会社を破産させ落ち込んだ社長の顔を見たくない」
という思いから、財務の勉強を始め、5年以上前から、
大阪・仙台、来年は予定段階ですが東京の先生のところへ
教えを請いに行っています。
大阪の先生は「企業の再生や破産防止」が得意な元銀行員
仙台の先生は「社長の夢実現を、お金(財務)とビジョンの面から実現する」
日本トップクラスの独立系コンサルタント
東京の先生は「中小企業を元気にし、日本経済の発展に寄与する」という理念の元
「継続貢献し続ける」人間を世に送り出している
元金融庁の人まで賛同し協力してくれている塾長
いずれの先生も「突き抜けている」人たちで
私にとっては「神様レベル」なのです。
幸運にも、そういった方々や、その教え子の方々の
仲間に入れていただけただけでも幸せな上に
質問や困ったことがあると「即座に、惜しみなく、全てを」
教えていただけるという、環境を今年一年で築くことができた。
私にとって、環境も知識も意識も大きな転機となった1年でした。
恐らく、来年も圧倒的な体験ができる年になると思うと、ワクワクが止まらない。
来年は、「アウトプット」に力を入れたいと思っています。
というのも、今日の新聞に、私の住む町の、とある企業の破産の記事が出ていた。
直接は知らないし、ましてやクライアント先でもないのだが
この年の瀬と相まって、心が痛む。
クリスマスも正月も、きっと大変苦しい中、過ごしたのだろうと思う。
コロナ以降、中小企業を取り巻く環境は激変している。
会社の経営、とりわけ「お金(財務)」に関して
日本の学校では、MBAなどでない限り教えてくれない。
よって、多くの中小企業の社長さんは、
「無勉強のまま」社長になってしまうのが現実。
ならば、「知れば防げた」破産は、たくさんあったはずだ。
その代表が「黒字倒産」
実に倒産企業の、ほぼ5割が黒字倒産なのが事実。
大変申し訳ないが、黒字倒産の企業にも、
税理士の先生は顧問として付いていたはずだ。
なにも「税理士の先生、何やってんだ!」
ということを言いたいのではない。
「税理士は税の専門家」であり「お金(財務)の専門家」ではないことを
中小企業の社長さんが理解していないことが問題なのである。
事実、税理士試験に「財務諸表論」こそあれど
経営に資する意味での「財務」という科目はない。
確かに、税理士の先生でも財務を勉強し顧問先にアドバイス
している先生もいらっしゃるが、中小企業の社長の経営判断に役立つような
アドバイスまでできている先生は、同業者である税理士に聞いても
「ごく一部」とおっしゃられる。
また、「税務と財務」は、ほとんどの中小企業の場合
実は、相反するものと言える。
中小企業で税務といえば、頭に浮かぶのは「節税」だと思う。
しかし、財務体質を強くするには、
「内部留保」をある一定の目安を超えるまでは
節税している場合ではないというのが現実です。
もちろん、社員への決算賞与や役員への賞与を使った
前向きな節税はありますが、
多くの場合は「やらない方がいい」節税となっているのが多いのが現実です。
では、なぜ内部留保を厚くし、強い企業にしなければいけないのでしょうか?
答えは1つです。
そう「会社を破産させない」「破産から遠ざけるため」です。
私は、社長が目指す「ビジョン」を言語化するお手伝いをしていますが
「ビジョン」や「目標」は、たとえどんなものであれ
社長が100人いれば100通りあって構わないと思いますが、
私が知る限り、社長が何万人いても共通している
「たどり着きたくないゴール」は「破産」だと思います。
そして、私の財務コンサルタントのスタート地点も同じです。
ここまで、私の「想い」を読んで下さり、ありがとうございます。
お礼といってはなんですが、破産から遠ざかる、もしくは
どれくらい破産から距離が離れているかを検証するキーポイントをお知らせします。
チェックするところは2点
1. 現預金残高
2. 自己資本金額
ブログには書けませんが、
現預金には全てのではありませんが「定期積金」は含めないでください。
そのうえで、現預金が
① 月商の3~6か月分
② 固定費の6か月分
上記のいずれかを最低限として目指しましょう。
もちろん、この水準を超えていても、なんら問題はありません。
「資金効率が悪い」などとおっしゃる方もいるかもしれませんが
それは上場企業の話です。
中小企業の株主は、多くの場合、社長が過半数以上を握っていますから
だれに文句をいわれることはないはずです。
しかし、現金がショートしたのなら、社員、取引先、銀行、家族から
文句や苦情の嵐となります。
コロナの流行時を忘れないでください。
それまでは「売上0」なんてあり得ないと思っていたはずです。
しかし、現実に「売上0」になった会社はたくさんあったのです。
たとえ、売り上げ0でも、数か月間から1年間は耐えられる
財務体質、財務の強い会社に「平時の今」なっておかなければ
必ず再び訪れるピンチの際に対応できなくなってしまいます。
次に、自己資本額ですが、
よく「自己資金比率」という言葉を耳にすると思います。
残念ながら自己資本比率は、中小企業において
ほぼ役に立たない指標だと覚えてください。
融資の際に銀行さんは気にすると言われていますが、
銀行の基準を上回っている中小企業は少ないのが現実です。
それでも、融資が実行されていますから、神経を使うところではありません。
それよりも大切なのは「額」です。
理由は1つ
「会社は「額」で破産し「率」では破産しない」からです。
自己資本額を超える負債を抱えると会社は「債務超過」となります。
債務超過は、その瞬間に破産というわけではありませんが
銀行からの新たな融資は大変難しくなります。
となると、出血(赤字)を止めない限り、資金はひたすら流出し
やがては、底をつきます。
また、新たな設備投資などもできなくなりますから
企業活動も大幅に制限されることとなります。
つまりは、「破産のはじまり」と言えます。
また、「率」を気にすると企業活動が委縮しかねません。
「率」は、借金をしなければ、簡単に上がります。
しかし、借金をし、そのお金で商売を回し利益を得るのが
中小企業のスタイルですから、基本的に借金をしなければ
企業の成長は大幅に遅くなります。
聞いたことあると思います
「レバレッジ(てこの原理)を効かす」というやつです。
上記の理由により大切なのは「額」であることが
おわかりいただけたかと思います。
是非、この記事を参考にして、強い財務体質の会社を目指してください。
さて、今年最後のブログとなりましたが
みなさんのお役に立てましたでしょうか?
来年も、地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
この想いをより強く持ち、全力で中小企業を応援していきます!
どうぞ、よろしくお願いします!
来年もよろしくお願いします!
チョットだけですが「幸運のお裾分け」です
「ハートのピノ」と「クローバーのトレー」
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「根拠ある事業計画の立て方 – 売上予測の不確実性を克服する逆算アプローチ」
2024.12.20
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
事業計画を立てるのは難しい?
「事業計画を立てましょう」とクライアントに話すと
その返答の多くは「わかっちゃいるけど、難しい」と返ってきます。
では、計画を立てる上での最大の課題は何でしょうか?
これもほぼ全ての返答が「売上予測が難しい」と返答されます。
確かに売上は、外部環境の変化などが計画に影響を与えるため、
予測通りにはいない要素はあります。
であれば、「確実性がある情報」から事業計画を
立ててみるのはいかがでしょうか?
実は「根拠ある事業計画」とは、根拠のある数字から
「逆算」して作るものなのです。
「対前年〇%アップ」や「ライバル社を上回れ」というような計画は
「何故、それだけの売り上げが必要なのか」と聞かれた時に
根拠がないため明確な答えが見つかりませんので
社員さんはもちろん、金融機関からも評価されないものとなります。
では、「根拠ある事業計画」とは、どのように作るのかご紹介します。
固定費と変動費の管理
事業計画を立案する際には、
経費を「固定費」と「変動費」に分類することが不可欠です。
固定費は売上がなくても発生する経費で、人件費、家賃、光熱費などが該当します。
変動費は売上に応じて増減する費用で、原材料費や外注費等が一般的です。
これらのデータを元に、逆算して経営計画を策定していきます。
特に計画を立てる時には「固定費」を使うことになります。
具体的なステップ
事業計画を具体的に立てる手順は以下の通りです
1 固定費の把握
人件費や家賃、光熱費、銀行への返済額など、
企業が必ず支払う必要のある経費をリストアップします。
2 減価償却費の把握
建物や設備等に投資をしていると減価償却が発生しているはずです。
減価償却費は「お金が出ていかない経費」なので
決算書上は、「経費」となっていますが
実際には「支払いの実態のない経費」ですので、お金が減ってはいません。
金額に関しては、「来年の減価償却費は、どれくらいなの?」と
税理士さんに聞いてみてください。教えていただけます。
3 粗利率の計算
前年度のデータを基に、「粗利率」を計算します。
多数の商品ラインナップの変更や
主力商品の変更がない限り、
粗利率は大きく変わることはないと思います。
計算式
粗利(売上高-変動費)÷売上高=粗利率
(まずは、始めてみることが大切ですから、細かなことや厳密さは
必要ありません。 脱 完璧主義 でいきましょう!)
参考までに、粗利率が高いとか低いとかを気にする必要はありません。
各業種や個社ごとに「率」は変わります。
何かと比べるのなら、業種ごとの平均の率と比べてみてください。
売上目標の設定
ここまで来たら、あと一息です。
まずは、銀行への借入金の返済額を出しましょう。
返済計画書や、通帳などを見てもわかるかと思います。
次に、その数字に「減価償却費」を足します。
その数値は「税引き後利益」となりますから
そこに法人税の金額を足してやります。
ざっくり、税引き後利益に0.7を乗じてあげます。
これが、「税引き前利益」というより、金融投資等がないのであれば
「経常利益」と考えて、ほぼ差し支えないかと思います。
この数字に「固定費」を足してあげます。
この数字こそが、会社維持に必要な「粗利」となります。
そして、これが最後
粗利に「粗利率」で割り返す
例えば、ここまでの数字が100で、粗利率が30%であれば
100÷0.3=333
この「333」が、最低限、目標とする売上です。
どうですか? 全然難しくないですよね?
おまけに、最低限必要な売上がわかると
その数値を超えたのなら、その後は粗利の金額が全て「経常利益」
つまり、「儲け」となります。
ワクワクしませんか? しますよね?
身体的にも、精神的にも、良さそうじゃありません?
その上、社員さんや外部の人に、事業計画書に書かれている数字の根拠を
説明できることになりますよね。
おめでとうございます! 「ドンブリ計画」卒業です!
「お金のブロックパズル」と専門家の活用
今まで、根拠の薄い計画を立てていてのなら、
是非、上記のところまでたどり着きましょう。
とはいえ、言葉だけでは「ピン!」とこないですよね。
そんな時には「お金のブロックパズル」を使いましょう。
ここまで話してきたことが、たった10数個のブロックで
示されますので、一瞬で理解が進みます。
私たちキャッシュフローコーチは、
この「お金のブロックパズル」の専門家ですので
お気軽に、相談ください。
また、下記のような計画も当然あると思います。
「5年後に借入金を〇〇〇万円まで減らしたい」
「数年後に古くなった設備を買い換えたい」
「新規事業の計画がある」
「自社ビルを持ちたい」
「社員を〇人増やしたい」
「社員の給料を〇%増やしたい」
「役員報酬を〇〇円にしたい」など
3年後や5年後のような中期目標や
「無借金経営を目指したい」というような長期目標に対しては、
「売上5%増」のような「1年きりの問題」
言い換えれば「損益計算書(P/L)」だけに着目した
計画だけでは、到達できないことがほとんどとなります。
貸借対照表(B/S)とP/Lを合わせてみる必要性がありますので
キャッシュの「フローとストック」の両方をつなぎ合わせてみれる
専門家の力を借りることをお勧めします。
なお、上記の
考え方や見方は、ブログには書きません。
混乱を招き、せっかく会社の数字に前向きになってくださった
経営者の方が、「さっぱりわからん。やめた」となってしまいますので。
ここまでの高度な計算や計画立案は、専門家に任せましょう!
(自分で書いていて、わかりずらいな~と思いましたので
ごく簡単な例を書きますね)
(借入金が3億円ある中小企業が「5年後に無借金にする」と
目標を立てたとして、1年で6000万円の税引き後利益を
たたき出すなんて、ほぼ不可能ですよね。
となると、B/Sに出ている様々な資産を勘案した
計画を立てる必要があるという話です)
今回は、「根拠ある事業計画の簡単な立て方」を書きました。
事業計画などの計画を立てている中小企業は1割程度と言われています。
また、計画もなしに経営をすることは
「目的地もなく、地図も持たずに旅に出るようなもの」と言われています。
私のブログを読んでくださっている皆さんは
「冒険のような会社経営」から是非、卒業してくださいね。
「遭難しそうです・・・」
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【社長必見】売上よりも利益を重視すべき理由とは?社員にも分かりやすく解説!
2024.12.03
「会社にとって大切なのは売上と利益、どっち?」
そう聞かれたら、多くの社長は「利益」と答えるでしょう。
しかし、社員は「売上」を重視しがちなのが現実です。
なぜなら会社や上司の口から出てくるのは「売上目標」ばかり
そのため、結果的に「利益」の重要性が社員まで
浸透していないケースが多くなります。
この記事では、会社にとって「利益」がなぜ重要なのか
そして、その重要性を社員にも理解してもらうための
分かりやすい説明方法をご紹介します。
売上よりも利益を重視すべき理由
「売上」は会社の規模を示す指標になりますが、
利益が出なければ会社は存続できません。
利益こそが、事業を継続し、成長させるための源泉となるのです。
よくメディアでは「売上〇〇億の会社経営者」などと紹介されていますが
正直、私は「そうなんだ~頑張ってますね」としか思いません。
確かに売上が大きいのは、凄いと思いますが
そこに利益が伴わなければ、売上の大きさは意味をなしません。
では、なぜ多くの会社で「売上」が重視されるのでしょうか?
それは、
「売上は目標設定しやすく、進捗を把握しやすい」
「売上は目に見える成果として評価しやすい」
といった理由が考えられます。
その為、売上を上げることが重要視され、
本来企業存続に最も必要なはずである「利益」に対する意識が
希薄になってしまうのではないでしょうか。
売上重視の落とし穴
売上を重視しすぎると「落とし穴」にハマってしまいます。
その典型例が「安売り競争」です。
安売り競争に陥ると、売上は上がっても
利益は減ってしまう可能性があります。
平常時に
仕入れ値が50円のボールペンを売価100円で売ったとしましょう。
100本売ったとしたら
(100-50) ×100=5000円の利益
ライバル店が80円で販売開始
負けてたまるかと70円で販売したところ
200本も売れました
(70-50) ×200=4000円の利益
倍の数量を売りさばいても利益は減っています。
「それでも利益が出てるんだからいいじゃん」なんて
経営者なら考えませんよね?
社員さんたちは、そう考えてしまうことが多いのではないでしょうか?
そうです。ここで出た利益は「粗利」です。
現実の会社では、この粗利から人件費や光熱費等の「固定費」が
出ていくわけです。
もし、この会社の普段の労働分配率(粗利に対する人件費の割合)が
60%ならば人件費は3000円(5000×60%)
その他固定費が1000円とすると
経常利益は「5000円-3000円-1000円=1000円」
安売り競争に参入してしまうと
経常利益は「4000円-3000円-1000円=0円」
「よかった~赤字にならなくて」なんて
経営者なら「まさか」思いませんよね?
そうです。この経常利益から
法人税が引かれ、更にそこから銀行から借り入れたお金の
「元本返済分」や生命保険の「資産計上分」が
引かれていくわけですよね。
この会社が安売り競争に参入し
頑張って普段の2倍の数量を販売したとしても
この会社の現金は確実に減ってしまうのです。
そうです。この部分が「キャッシュフロー」と呼ばれるもの考え方です。
キャッシュフローがマイナスの会社の運命は「破産」に向かっている
わけですから、その状態を放置しておくわけにはいかないはずです。
これが「安売りの落とし穴」なのです。
「安売り合戦」の勝者は1人
安売りをするということは、「薄利多売」により
利益を稼ぎ出す戦略です。
突き詰めていくと安売りや薄利多売型のビジネスモデルには
勝者は1人しかいないことがわかります。
では、それは誰なのでしょう。
答えは
「業界のトップ企業」です。
資金力と販売力により消耗戦に持ち込めばいいだけの話です。
相手は、耐えることができなくなり、消えていきます。
市場の寡占化防止のため、実際にはそんなことは起きませんが
理論的には、最も体力がある会社しか生き残れません。
つまり「安売り競争」や「薄利多売」は、
資金力のある大手企業だからできる戦略なのです。
中小企業が安易に価格競争に飛び込むと、
あっと言う間に、体力を消耗し、
最悪の場合、破産に追い込まれてしまこととなります。
社員に利益の重要性を理解させる方法
社員に利益の重要性を理解してもらうためには、
以下の2点を分かりやすく説明することが重要です。
1. 会社の利益の仕組み
2. 利益と給与の関係
1. 利益の仕組みを分かりやすくする!
普段私は、社員さんたちに対して図形を使い
会社の会計と個人の家計を連動させて説明しています。
すると、社員さんたちにも理解しやすくなります。
この図形を連動させるのです。
項目を家庭用に下記のように変えてあげるだけです。
売値 = 給与支給額
変動費 = 所得税などの税金や社会保険料
粗利 = 手取り
固定費 = 食費や家賃など
利益 = 遊興費や貯金
このように会社の図形と個人の図形を並べてあげたうえで
「一番、増やしたいところは、どのブロックですか?」
と尋ねます。
多くの方は、自分の懐に入るお金である「手取り」と答えます。
確かに「手取り」の源泉は「支給額」ですが
税金や社会保険料のしくみが階段状になっていることを
知っていれば、支給額アップにより税率や社保の保険料が
上がってしまい、手取りが減ることがわかるはずです。
今流行りの言葉で言えば「103万の壁」や「130万の壁」です。
このように、会社の収益構造と家計を対比してみると
「粗利=手取り」が一番大切なことが理解してもらえます。
2. 利益と給与の関係性を明確に!
「粗利が大きくなれば、給与もアップする、賞与も増える」
という関係性を明確に示すことが重要です。
これも、上記の図形を見ると一目瞭然となります。
給与等の人件費は中小企業の場合
「固定費」の中の大部分を占めます。
つまり、「粗利」を大きくすることが
人件費を大きくすることにつながります。
(労働分配率を下げないという前提です。
下げるのは経営判断となりますが
「頑張っても、報われない」こととなり
社員さんの雇用や、やる気に悪影響が出かねません)
売上ばかりを追求し、安易な安売りや値引きをしてしまうと、
会社の利益は減少し、結果的に給与や賞与にも
悪影響があることを理解してもらいましょう。
利益を追求し、会社も社員も共に成長を!
今回は、会社にとって「利益」がなぜ重要なのか、
そして、その重要性を社員にも理解してもらうための
分かりやすい説明方法をご紹介しました。
利益を追求することは、会社を成長させ、
社員の待遇を向上させることに繋がります。
ぜひ、本記事を参考にして、
社員一人ひとりが「利益」を意識して行動できるような
社内体制を構築していきましょう。
み~んな「笑顔」✨
2025.01.28
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
「うちの会社、このままでいいのかな・・・?」
「なんで、黒字なのに、お金がないのだろう・・・?」
「今、銀行が手を引いたら、うちの会社どうなるだろう・・・?」
そんな不安を抱えていませんか?
多くの経営者は、決算書が黒字であれば安心し、
具体的な数字の裏側にある、会社の真実に気づいていません。
では、「会社の真の姿」は
どうすれば見えるようになるのでしょうか?
思ったような姿になるためには、何をすればよいのでしょうか?
その答えの多くは「決算書」の中に、そのヒントが隠れています。
しかし、
「決算書を読むのは難しい」
「何度も、セミナーを受けているが、なかなか身に付かない」
という方が、大多数ではないでしょうか?
何を隠そう、私も10年ほど前は、
まさに「大多数の1人」でした。
そんな私がだからこそ、お伝えできる
決算書内の2割の数字を使い8割の経営判断ができる
「決算書の数字にとらわれず、会社の真の姿
を見極める方法を解説します。
目次
1. 黒字倒産!?決算書の落とし穴
2. 会社を強くする「利益の法則」
3. 利益は多ければいいってもんじゃない!?
4. 経営計画で「儲かる仕組み」を考える
5. 「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
6. 銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
1.黒字倒産!?決算書の落とし穴
決算書が黒字でも、安心はできません。
なぜなら、多くの経営者が、決算書の本当の意味を理解していないからです。
わずかな黒字では、会社の未来を築くことはできません。
銀行から融資を受けやすく、税金も抑えられるかもしれませんが、
それは一時しのぎに過ぎません。
大切なのは、「会社を強くする利益」を生み出しているか?
その答えは、決算書を組み替えると見えてきます。
2.会社を強くする「利益の法則」
利益の金額や売上高経常利益率などの指数は、
会社の規模や業種によって大きく異なるため、
自社が順調なのかどうかを計る上で、適切な指標とは言えません。
ましてや、売上の大小は、会社の健全経営にとっては
何の意味もなしません。
もし、売上の大小が会社を強くしているのなら
株式を上場している会社の倒産はあり得ないことになります。
真の「儲ける力」を測る上で、最も簡単な数字の1つに
「限界利益」があります。
限界利益とは、売上から直接的に外部へ支払ったコスト
商品の仕入れ代金や原価などを差し引いた利益のこと。
そして、この限界利益から固定費を差し引いたものが経常利益となります。
目安として
「 経常利益÷限界利益 = 20%以上」
この式が、会社を強くする「利益の法則」です。
つまり、限界利益の80%で固定費をまかない、
20%以上を残すことができれば、会社は安定した利益を確保し、
未来への投資を継続できるということです。
限界利益率20%という目標は、
すべての業種に共通した目標と言えます。
是非一度、自社の数値が何%あるのか
はじき出してみてください。
この「20%」を達成することで、
盤石な経営基盤を築くことができます。
3.利益は多ければいいってもんじゃない!?
では、限界利益率や経常利益は
高ければ高いほど良いのでしょうか?
答えはNOです。
過剰な利益追求は、将来への投資を阻害し、
会社の成長を止めてしまう可能性があります。
必要なのは、「未来への投資」と「安定した利益」のバランスです。
仕入れ先への過度な値下げ交渉は
結局は自社のサプライチェーンを弱らせますし
品質の低下をも招く可能性があります。
また、人件費の削減や将来への投資を控えることは
「未来の利益」を先細りさせている可能性があり
結局は、会社の成長を阻害することとなります。
確かに、「人件費の削減」などは、
早期で短期の財務改善にはなりますが
「未来の会社」という観点から見ると
悪影響を及ぼしかねません。
これらの経費削減策は
「もろ刃の剣」であることを確認しておきましょう。
4.経営計画で「儲かる仕組み」を考える
多くの中小企業では、経営計画書を作成していません。
簡単に言えば「目的地がない旅に出ている」と言えます。
このように言えば、かっこよく聞こえますが
ようは、社員も取引先も「路頭に迷わせている」だけです。
「利益がいくら出るのか」はおろか
「利益が出るのかどうか」もわからない。
「期末までのお楽しみ~」
これでは、「売上をあげろ」と言われた社員さんも
たまったもんじゃありません。
経営計画は、会社の未来を創造する羅針盤です。
さまざまなアイデアや施策を検討し、
売上を最大化し、コストを最小化する
「儲かる仕組み」を作り上げましょう。
5.「お金をためる経営」で未来を勝ち取れ!
利益を最大化し、お金をためる経営を実践することで、
・ 従業員の給与アップ
・ 設備投資による生産性向上
・ 新規事業への挑戦
など、会社を成長させるための原資を確保することができます。
では、「貯まったお金」はどこに書いてあるのでしょうか?
そうです。貸借対照表(バランスシート B/S)の
一番左上と2段目に書いてあります。
「現金」「預金」です。これは、ご存じですよね。
では、なぜB/Sの一番左上(トップライン)に書いてあるのでしょうか?
答えは「一番大切だから」です。
基本的な考え方として
ここが、0円以下になれば、会社は死んでしまいます。
6.銀行が「お金を貸したくなる」会社になるには?
金融機関は、会社の将来性を見据えて融資を行います。
とはいえ、あくまでも「未来は過去の延長線上にある」
という考え方です。
簡単に言えば「決算書」で可否を判断するということです。
当たり前ですよね。
昨日まで、販売不振だった会社が
今日いきなり、売上NO.1になる確率は、限りなく0に近い。
私たちが誰かにお金を貸すとしたら
同じような判断をすると思います。
そして、B/Sの現預金は、決算書上は年1回しか動きません。
つまりは、1年前、2年前、3年前・・・・・と
過去の積み重ねによってしか、増えていかない数字なのです。
よって、安定した収益力と成長性を持つことや
一定の条件を満たす前に、節税という名の誘惑に負けないことは
融資を受けやすくなるだけでなく、
有利な条件を引き出すことにつながります。
ここまでのことを実行するために必要なことをまとめます。
1. 損益計算書(P/L)から、固定費を拾う
2. その他の経費は「変動費」とする
3. 売上高を確認
4. 経常利益を確認
5. 貸借対照表(B/S)の現預金を確認
これだけです。
1だけは、手作業になりますが、固定費を拾うだけなら5分もかかりません。
2は、費用全体から1を引くだけ。引き算ですから小学生でもできます。
3・4・5は、一度も決算書を見たことがないという方でなければ
わかるはずです。ましてや、3はP/Lの、5はB/Sのトップライン
左上の一番最初ですから、探せないはずはありません。
いかがですか?冒頭に書いた通り
決算書の2割程度しか、使ってませんよね?
その上で、会社の成長度合いや、健全性、将来への投資の判断
人件費アップの判断など、正確な判断には、
私たち財務の専門家の力をもう少しだけ借りる必要性はありますが
投資や人件費アップなどを実行できそうかどうかの判断は
十分可能だと思います。
あとは、「やってみるかどうか」それだけの問題です。
「強くて、どんどん大きくなって、
銀行からお金を借りてほしいと頼まれる」
そんな会社になってみませんか? 応援します!!!
「食べて・寝て・遊んで」 今では30kgになりました!
2025.01.27
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
前回のブログで「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
簡単な出し方について書きました。
https://sato-insurance.jp/blog/278/
今回は、計算した数字を、
実際の経営にどのように活かすかについて
書いていこうと思います。
「収支分岐点売上高」と「損益分岐点売上高」の
話の前に、よくある話をします。
「利益」と「現金」の違いです。
わかっている方は、飛ばして下さい。
よく経営者の口から出てくる言葉に
「利益は出ているんだけど、思ったように現金が増えない」
があります。
いわゆる「稼いだ金は、どこに行った?」です。
一言で言えば「利益と現金は違う」となってしまいますが
わかりやすく違いを書きます。
「利益」とは
企業が一定期間(多くは1年間)に得た収入(多くは売上)から、
経費や費用(変動費や固定費)を差し引いた残りの金額です。
これは、企業の経済活動の成果を示す指標であり、
損益計算書に書いてある数字です。
ここで大切なのは、利益は「金額」であり「指標」である
ということです。
言ってみれば「計算上の数字」ということです。
「現金」とは
現金は、企業が手元に持っている実際のお金を指します。
これは、銀行口座にある預金や、手元にある現金など、
すぐに使用できる資産です。
現金は、企業の流動性を示す重要な指標です。
もっと平たく言うと
格闘ゲームでいう「HP」つまり「残りの体力」のことです。
ゲームでも、HPが0になったらゲームオーバーですよね。
それと同じです。
ちなみに、「利益」が0になっても、
一般的な企業は、ゲームオーバーになりませんよね。
もっと言えば赤字になっても、ゲームオーバーとは
ならない方が多いはずです。
それは、実際の体力(HP)ではない証拠です。
ここだけ見ても、利益と現金は違うことがわかると思います。
この概念を踏まえた上で、読んでみてください。
1. 収支分岐点売上高:キャッシュフローの視点
収支分岐点売上高は、
企業の収入と支出が均衡する売上高を示します。
つまり、キャッシュの流入と流出が同額となり、
収支が「トントン」になっている状態を指します。
「トントン」と言えば聞こえはいいですが
実際の会社で言えば「顔が水面ギリギリ」
と言う方が正確だと思います。
すなわち「収支分岐点売上高」を下回った売上しか
上げれなかった場合「溺れる」ことになります。
特徴として
・ キャッシュフローに着目した数字
・ 資金ショートのリスクを把握できる
・ 短期的な経営判断に有効
・売上げ目標数字を立てる時に有効
実務での活用例
1. 経営戦略の策定
収支損益分岐点を把握することで、
企業はどの程度の売上が必要かを明確に理解できます。
これにより、価格設定や販売戦略を見直すことができます。
2. 投資判断
新しいプロジェクトや製品の導入を検討する際、
収支損益分岐点を計算することで、
そのプロジェクトが現金を生むかどうかを判断できます。
3. パフォーマンスのモニタリング
企業や商品のパフォーマンスをモニタリングできます。
原材料などが値上がりしている昨今
「本当の利益」言い換えると「現金」を生み出している
商品かどうかなどを知ることができます。
市場環境やコスト構造が変化が激しい今
この数値を把握することで迅速な対応が可能になります。
4. 価格戦略の見直し
製品やサービスの価格戦略を見直すことができます。
競合他社の価格や市場の需要に応じて、
価格を調整することで、利益を確保することが可能です。
2. 損益分岐点売上高:利益の視点
損益分岐点売上高は、売上高から費用を差し引いた
利益がゼロになる売上高を示します。
つまり、この売上高を超えると利益が生まれ、
下回ると損失が出るという、企業の収益力を示す指標です。
特徴として
・ 利益に着目した数字である
・ 企業の収益構造を把握できる
・ 長期的な経営戦略に有効である
実務での活用例
1. 経営計画の策定
損益分岐点を把握することで、企業は売上目標を設定しやすくなります。
例えば、固定費や変動費を考慮し、
どの程度の売上が必要かを明確にすることで、
現実的な経営計画を立てることができます。
これにより、資金繰りや投資計画も立てやすくなります。
2. 価格設定の戦略
損益分岐点を理解することで、
製品やサービスの価格設定においても
戦略的な判断が可能になります。
例えば、価格を「10円」引き上げるた場合に
どれくらいの利益が生まれるのかや、
競合他社との価格競争の際にも、
どこまでなら下げても「利益」がでるのかなどを
計算できます。
3. コストの管理
損益分岐点を基に、固定費や変動費の管理が行いやすくなります。
コスト削減のための施策を講じる際、
「どの費用を削減」すれば損益分岐点を下げられるかを
シミュレーションすることができます。
これにより、効果的で根拠を持った経費削減が可能になり
企業の成長の妨げになるような経費削減を回避することが可能になります。
4. 売上のシミュレーション
損益分岐点を用いて、異なる売上シナリオを
シミュレーションすることができます。
例えば、売上が10%増加した場合や、逆に5%減少した場合や
仕入れ値を@1円下げた場合、家賃を10%下げたらなど
様々な場面を想定した利益状況を予測が可能になります。
5. 投資判断
新規事業や新製品の導入を検討する際、
損益分岐点を計算することで、
その事業がどの程度の売上を必要とするかを把握できます。
これにより、投資の妥当性を評価し、
投資リスクを最小限に抑えることができます。
6. その他
現在の売上高と損益分岐点売上高を比べることにより
あとどれくらいまで売上が下がっても赤字にならないかや
企業の安全性を示す数値の1つとして「安全余裕率」も
はじき出すことができます。
これらは、企業の営業活動、ようは「売上高」が
赤字になるまでどの程度余裕があるかを示しています。
(利益率を変えない。目標売上高達成のための
値引き販売はしない前提の話です)
また、「目標利益」を達成するための売上高の設定も可能です。
長期の視点で計画を立てる際、
現金の出入りは、不確実性が高いと言えますので
中・長期の計画策定には、こちらの方が適していると言えます。
収支分岐点と損益分岐点を活用した経営戦略
収支分岐点と損益分岐点は、
それぞれ単独で活用するだけでなく、
組み合わせて分析することで、より効果的な経営判断が可能になります。
明確な違いは「現金ベース」か「利益ベース」なのかであり
双方とも、実際の活用方法に大きな差異はみつかりません。
よって例えば、新規事業を立ち上げる場合、
損益分岐点分析で長期的な収益性を評価すると同時に、
収支分岐点分析で短期的な資金繰りの
安全性も確認する必要があります。
また、既存事業においても、
損益分岐点を下げるためのコスト削減や販売価格の見直しを行いながら、
収支分岐点を意識した資金管理を行うことで、
安定した経営基盤を築くことができます。
それぞれの指標の特徴を理解し、
適切に活用することで、企業は収益性と安全性を
両立させた経営を実現することができます。
兄弟(本物の兄弟です)で1つの「目標?」見つめてます
2025.01.17
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
岡田武史氏の番組より
前回の続きです。
今治にサッカースタジアムを
今治には、サッカー専用スタジアムがあります。
総工費約40億円
現在の今治に投資してくれる企業はなく
行政からの援助もない中、岡田氏は孤軍奮闘。
自身でも「絶対無理だろう」と思ったそうです。
しかし、スタジアムが担う役割を
都会などで、心が弱ってしまった人が人間性を取り戻せる場所
ただ朽ちていくコンクリートの塊ではない
どんどん緑豊かになり、地元の人の、心のよりどころになる
里山のような場所
と位置づけ、その熱い思いをストーリーとして人々に伝え
その結果として、特定の企業や行政が中心となって建設された
ようなものではない、多くの人たちの手によるスタジアムを
完成させました。
そのせいでしょうか。
スタジアムの雰囲気は、とても暖かいそうです。
この行動力はどこから出てくるのか
ジョホールバルで遺伝子にスイッチが入り、
その後の人生を大きく変えた、岡田氏。
FC今治のオーナー就任10周年の際に
スタジアムに集まった人々に、こう挨拶をなされました。
「僕を信じて、集まってくれた社員・スタッフ
そして、信じて支援してくれた人たち、
この人たちを絶対に裏切らない。
強いチームになって、支援してくれた人、信じてくれた人に
喜んでもらいたい」
この10年、この想いだけでやってきたそうです。
その上で
「信じてくれた人の笑顔をみていると
ほんと、頑張ってよかったなと思う。
それが次への活力になる。
人て、自分の為に、こんなバカみたいに頑張れない。
多くの人に力を貰って、頑張れる」
と話していました。
ほんとに、その通りだなと思います。
自分のためだけではなく、「だれかのため」となると
「もう少し頑張ろう」てなれますよね。
私で言えば
「家族のため」「社員のため」「お客様のため」
「函館のため」「北海道のため」「日本のため」
ん~なにか、ワクワクと共に、力が湧いてきます!
これから時代は「トライ」が必要
これからの時代に対し岡田氏は、ある危機感を持っているそうです。
「今までの、ロールモデルが通用しない。
そのため、以前の成功体験が通用しない時代」となっているため
「とにかく、まずは、やってみる」
「ダメだったら、戻って、再びチャレンジする」
そういう体力や精神力や行動力が
今まで以上に、必要となる。
これまでの日本は、失敗が許されない社会だったため
「失敗しないこと」に注力した教育や育成でした。
しかし、先人の成功を真似ても、うまくいかないことが
増々増えていく世の中になってしまったわけですから
「トライ アンド エラー」「トライ アンド ラーニング」を
繰り返して前に進んでいくしかないのです。
この考え方は、「社員教育」においても重要だと思います。
市場は、急速に縮小、高齢化していきますし
変化のスピードは、すでに「マウスイヤー」の速度。
昨日まで売れていてものが、SNSなどの発信により
今日は全く売れないなんて、珍しいことではありません。
となると、勝つために最低限すべきことは「トライ」となります。
結果がエラーなら、そこからラーニングする。
この行動を、スピード感と諦めない情熱をもって繰り返すしか
ないのではないでしょうか。
中小企業は、社長が変われば、会社が変わります。
裏を返せば、社長が「現在地」に座っていたら
会社は変わらないし、時代の流れが猛スピードで進む以上
「現在地」にいることは、「後退」を意味します。
最後に、FC今治の「プロミス」(行動指針)をご紹介します。
「遠い夢を追い、近くの目標を見つめ、今できることに全力を尽くす」
まさに、「ビジョン ミッション バリュー」そのものですね。
中小企業の経営者の皆さん! 一緒に頑張りましょう!
私も、経営者のよき右腕として、さらに頑張っていきます!
どちら様? 変化しすぎだろ!
2025.01.16
先日、NHKの番組で、
元サッカー日本代表監督 現J2 FC今治のオーナーである
岡田武史氏の現地点までの歩みを本人のインタビューを中心に
放送していた。
それを見て、野球の街「今治」にサッカーチームFC今治を根付かせ
更に発展させていこうという姿は
私たち事業家にとっても、大変役に立ち、見習うべき事柄が
たくさんあるなと思い、ここに、ご紹介したいと思う。
私は、幼いころからサッカーを10年以上の間やってきた。
私が、始めたころは、みんな野球ばかりで
私のサッカーの練習相手になってくれる人は誰もいなかった。
中学・高校と市内の大会を制したのは、今でもうれしい思い出である。
「遺伝子にスイッチを入れる」
岡田さんも、野球の街「今治」で、はじめは、とても苦労なされたようです。
しかし、諦めずにここまで来た原点は、
ワールドカップアジア予選で急遽監督となり
出場権をかけたあの、「ジョホールバルでのイラン戦」
の時にあったようです。
吐き気がするようなプレッシャーの中、こう思ったそうです。
「俺は、明日急に名将にはなれない。今持っている全ての力を出し切る。
それで負けたら、謝るしかない。しかし、悪いのは自分ではなく
俺を選んだ協会のお偉いさんだ」
このように開き直った瞬間に
「遺伝子にスイッチが入った」そうです。
これが、現在の岡田さんの原点だそうです。
正直私は、「ガツン」と頭を殴られように感じました。
私が「何かを変えよう」「そのために、こう行動しよう」
としても、なかなか動けない、壁にぶつかると止まってしまう
変わることへのチャレンジを躊躇するのは
『「遺伝子レベル」でスイッチを入れてないから』
こう気づかされました。
岡田さんは現在、今治で学校を設立したそうですが
ここでも、子供たちの遺伝子にスイッチを入れる教育をなさっています。
「安心・安全」な「ぬるま湯のような世界」にしかいないと
「遺伝子にスイッチが入らない」
そのため「お遍路」をチームを作り生徒にさせているそうです。
「チームのみんなが、仲がいいわけでもないし、気が合うわけでもない
しかし、それでもみんなで協力し、1つの目標に向かい力を合わせる」
そんな体験をさせているそうです。
ここにも、私たちの経営する会社にも通ずるものを感じます。
「なぜ、お客様はサッカーを見に来ているのか」
~お客様の「インサイト」を考え抜く~
「今治で、サッカーだなんて、だれが見に行くんじゃ」
こんな状態からスタートしたそうです。
ましてや、ワールドカップでも指揮を執った有名人。
「どうせ、ちょろっとなんかやって、すぐに帰るだろう」
と思われていたそうです。
ある時、FC今治の試合をスタジアムで見た時、
約2000人のサポーターを見て
「サッカーが好きでここに見に来ている人はどれくらいいるのだろう?」
と社員に話しかけた時に
「せいぜい200人程度しかいないだろう。
残りの人は、街中歩いてても、誰にも会わない。
でも、あのスタジアムに行けば、何か「ワクワク」する。
そして、新たなつながり、きずな、出会いがある。
そう感じるからこそ、来てくださっている。
僕らが普段口にしている、「うちのチーム強いですよ。
サッカーて楽しいですよ」では、だめだ」と気づき
「スタジアムビジョン」を策定したそうです。
「そこにいる全ての人たちが、心震える感動
心躍るワクワク感、心温まる絆ができる、夢スタジアム」
これに合致することは何でもやると決め
社員一丸となって進んで行きました。
サッカークラブですから、売っているのは「サッカー」
もしくは、その勝利や結果のはずです。
しかしそれが、お客様の「インサイト」ではないことを理解し
上記のような「スタジアムビジョン」を作ったそうです。
私たちのビジネスに落とし込んでみましょう。
例えば「花屋さん」
お客様のインサイトを考えると
少なくとも、花屋さんは
「花を売る」ことが仕事ではないことがわかります。
花を買う人は、その花に様々な想いや
もしかしたら言葉まで載せて送っているのではないでしょうか。
自分のために買う人だって、その花から得られる
癒しや、潤いを求めているのではないでしょうか。
つまり花屋さんは、「花」という物体を通して
感謝や感動や癒しや悲しみなどの人間がもつ「心」を
世の中に伝えている仕事なのです。
この部分を、自分の会社や仕事に落とし込んで出できたものが
「ビジョン」や「ミッション」や「理念」です。
「ミッションやビジョンで飯が食えるか!」よく聞きます。
しかし、ミッションやビジョンこそが判断の基準であり、
行動指針であり、会社の存在価値の根源なのです。
続きは、次回のブログにしたいと思います。
とうちゃん、サッカー絡むと「熱いね」
2025.01.10
本日も、ブログへのご訪問ありがとうございます!
「日本中の中小企業を元気にする」
「お金に困らない会社経営を目指す」
この言葉を胸に
「中小企業を全力応援」していきます!
それでは、スタート!
社長として、あなたは日々様々な課題に直面していることでしょう。
実際に何人もの社長にお話しをお聞きすると
資金繰り、売上、採用、成長戦略、財務の見える化…など
どれも重要な課題ですが、いわゆる「各論」がほとんどです。
しかし、残念ながら「各論」を一つ一つ潰して行っても
「モグラ叩き」のごとく、
解決しては新たな問題が発生を繰り返すことになってしまいます。
確かに「売上は全てを覆い隠す」という言葉はありますが
重要なのは、これらの課題の根底にある「真因」を見抜き、
中長期的な視点で解決に取り組むことです。
企業の未来を左右する重要な要素「理念浸透」
『「企業理念」や「ミッション・ビジョン・バリュー」を
教えてください』とお聞きすると
結構な数の経営者が「・・・」となってしまいます。
しかし、「そんなのありません」「それがどうしたというの」と
おっしゃる経営者も、今まで1人もいませんでした。
言葉が出てこない原因は、どこにあるのだろうかと
いつも考えさせられます。
私なりに、その原因を考えてみました。
1. 経営者自身が理念浸透の重要性を腹落ちしておらず、本気で取り組んでいない
2. 社員が日々の行動に落とし込めるほど、理念が具体的になっていない
3. そもそも、理念やミッションを常日頃から口にしていない
私の経験上からの意見ですので「違う」という方は、ご勘弁を。
また、「立場」でいうのなら「2代目経営者」の口から
出てくることは、少ないと思います。
特に、社長就任間もないころは、言葉が出てこないことが多いです。
更に言うと、先代と「親子関係」の方が
スルッと言葉が出てこないことが多いかもしれません。
親子間で事業承継なさった方、
よかったら、「理念やミッションは何だ」と聞いてみて下さい。
もちろん逆質問されることを覚悟してくださいね。
何を隠そう、私も2代目(個人事業主時代も含めると3代目)
恥ずかしながら、先代(父親)から理念やミッションなんて
聞いたことはありませんでしたし、
壁に「いい言葉」が貼ってありましたが
どれが先代の想いなのか、わかりませんでした。
もちろん、聞いたこともありませんでした。
これを「甘え」と言われれば、そうかもしれません。
しかし、このような現象は間違いなく
「双方が甘えている」と私は思います。
そうです。
「言わなくても、わかる(伝わる)だろう」
「どこか、恥ずかしいような・・・」
こんな感じ、ありませんか?
こういったことが「理念の浸透」の妨げとなっている一因にあり、
結局は、理念やミッションが「絵に描いた餅」となってしまい
会社の成長エンジンが上手く回らない根本原因となっていると思います。
では、具体的にどのようなことを進めていけばよいのか
自戒の念も含めて、普段私が現場で行なっていることを
ご紹介いたします。
昨年の3月に先代が亡くなったことをきっかけに
私の中で渦巻いた不安みたいなものに対して
どう解決の道筋をつけたのかを書いていきます。
1. 経営者自身が理念の重要性を腹落ちしておらず、本気で取り組んでいない
こんなこと言うと生意気に聞こえるかもしれませんが
「こうなりたい」「こうありたい」「ここに(目標やゴール)行くんだ」
理念やビジョンを平たく言えば、
こんな感じではないでしょうか?
カッコいい言葉じゃなくてもいいんです。
こんなところから、スタートしてみましょう。
その上で、出てきた言葉を「誰かに」ぶつけてみてください。
可能であれば、私たち「キャッシュフローコーチ」のように
「壁打ちの壁」となり、社長の頭の整理を手伝ってくれる
人間を探してください。
ある時突然「あ!」と電撃的に「カッコいい言葉」が
みつかるはずです。
ここまでくれば、十分に腹落ちもしているはずですし
あとは体に浸み込ませるつもりで毎日「意識」すれば
行動や判断基準にも、一本筋が通るようになるはずです。
経験上、私が壁となり、一緒に言語化する作業を
月1回行うと、3か月程度の時間がかかると思います。
2. 社員が日々の行動に落とし込めるほど、理念が具体的になっていない
社員さんの日々の行動指針となるためには
当然ですが、社員さんに理解、いや、覚えてもらっていなければなりません。
だからこそ、カッコいい言葉や難しい言葉は避けるべきです。
よく、朝礼の際に、みんなで復唱なんてことありますが
まずは、社長が常に1本筋の通った言動を見せることが大切です。
その上で、社員さん一人一人に、ご自身の想いを伝える行動が
必要になります。
残念ながら「根性や気合」という時代ではない以上
折を見て、少しづづ、回数を多く「夢」を語るべきです。
その夢の実現のために、「この会社は、こう進むんだ」と
話しかけてみてください。
この部分は、社員数にもよりますが
「年単位」の時間が必要になります。
社長から社員へのニュースレターの活用などにより
可能な限り早く浸透させる工夫も必要です。
3. そもそも、理念やミッションを常日頃から口にしていない
アメリカを代表する企業である
「GE」でCEOを務めたジャック・ウェルチ氏も
「経営者の役割というのは、ミッションやビジョンを、
吐きそうになるくらい言い続けることなのだ 」と言っていたそうです。
すさまじい労力が必要に感じますが、
大丈夫です。永遠に言い続けることはありません。
あなたの会社の社員さんなら、1~2年のうちに
自分の行動指針や判断基準として受け止め
日々「自発的に」動き始めるはずです。
企業の成長はもちろん人事戦略にも
理念は全社員の羅針盤となり、自律的な行動と成長を促進します。
その結果、社員の自信と定着率が向上し、
企業の成長へと繋がる好循環が生まれます。
そして、理念浸透を加速させるためには、
人事戦略との連携が欠かせません。
たとえば、採用の段階では「共に未来を創造していく仲間」を
見つけ出すことにつながりますし
目的や目標がみんな一緒という組織になれば
「人財」の定着率も向上します。
評価・登用においても、理念に基づいた評価基準を明確化することで、
社員一人ひとりの成長を促し、
理念に基づいた行動を強化していくことができます。
いかがでしたか。
「理念で飯は食えません」が、理念がなければ組織は成り立ちません。
本年は「理念作成・浸透」を経営の最重要課題に据え、
人事戦略と連動した取り組みを強化してみてはいかがでしょうか。
それが、変化の激しい時代を生き抜き、
持続的な成長を遂げるための、確固たる土台となるはずです。
「何があってブレないぞ!動くもんか!」
(いいから、帰るよ!)
2025.01.07
さぁ!本日も「日本中の中小企業を元気にする」
ミッション達成に向けて
一生懸命書きます。
では、スタート!
「会社で契約している生命保険、解約しようか迷っている…」
3月の決算に向けて、そろそろ考える時期に突入してきます。
生命保険の販売サイドも「作戦会議開始」でしょうか。
会社契約の生命保険は本来、会社の財務状況の確認はもちろん
社長の夢やビジョンや計画に即した設計が必要となりますが
残念ながら、販売サイドにそこまでの能力が備わっているのかは
はなはだ疑問です。
とはいえ、世の中には「法人契約」と言われる生命保険は
たくさん存在しています。
入口(契約時)の時に多い悩みは「保険料」
出口(解約時)の時に多い悩みは「解約返戻金」
会社で契約した生命保険に対する悩みの多くは
この部分かと思います。
しかし、「ちょっと待ってください!」
契約を解約してしまう前に、
「解約以外の賢い活用法」があることをご存知ですか?
解約は最後の手段。保険をもっと戦略的に活用することにより、
会社の財務状況を改善したり、
社長の夢や目標へ近づくことが可能になります。
このブログを読み、一度立ち止まって考えてみて下さい。
法人契約の生命保険に対する考え方
まずは、大前提としての話です。
一昔前まで「節税になる」と人気だった「損金タイプの生命保険」
しかし、実際には「節税」になっているわけではなく
あくまで「利益の先延ばし」になっているだけということを
確認しておきましょう。
この話をすると「赤字とぶつければ節税になる」と話す専門家も
いますが、そもそも、赤字の時を考えるのならば
損金タイプの生命保険を契約してはいけません。
赤字ですから、税金を納める必要がないので
契約時に渡される設計書の通りの節税効果はありません。
ましてや、赤字なのに外部に
「キャッシュアウト」している場合ではないはずです。
また、昨今は「保障がついている投資保険」が発売されていますが
このような保険自体が良い悪いではなく
経営者として会社のお金を「本業以外の投資」に使うのは
そもそも論として「アウト」です。
考えてみてください。
あなたが銀行員だとして、そのようなお金の使い方をしている経営者に
お金を貸したいと思いますか?
私なら、貸しません。「貸したお金が何に使われるかわからない」
ということは、「返してもらえるかわからない」
ということになってしまいますから。
もちろん一方で「契約すべき生命保険」も存在しています。
どこの生命保険会社でも販売しています。
「他人や家族に迷惑を掛けない」
これこそが、経営者として必ず契約すべき生命保険です。
説得力ある根拠の元に提案ができる「生命保険募集人」を探しましょう。
いかがですか?
「たかが保険」ですが、見る人が見れば
人柄まで透けて見えるものなのです。
解約以外の賢い活用法
1. 保険料支払猶予期間を上手に使いキャッシュフローを改善
まず、法人契約の生命保険は「決算月」に契約しましょう。
支払い方法は、「振込」を選択です。
その上で、「保険料支払い猶予期間」を上手に活用しましょう。
「支払い猶予期間」とは、読んで字のごとく
支払いを猶予してもらえる期間のことです。
保険会社や契約内容によって異なることがあるかもしれませんが
概ね「最大で2か月間」猶予期間が設けられています。
この制度の使い方ですが、
「3月決算」で「保険料支払日も3月」の場合
「今期は赤字」ならば、3月の保険料支払いをやめます。
そうするだけで、決算書が「赤字」から「黒字」へ変わることも
ありえますし、少なくとも赤字幅は小さくなります。
当然、銀行融資や信用取引などに対しても
良い効果が生まれます。
また、「半分損金・半分資産」の契約なら
資産計上分の現金が手元から出ていきませんので
キャッシュフローにも良い影響があります。
保険料は、決算が終わった4月か5月に支払いましょう。
2. 「失効」を活用して、上手に資金コントロール
生命保険には「失効」という制度があります。
失効とは、保険契約を解約せずに、保険の効力を一時的に停止する方法のこと。
これにより、「最大で3年間」解約を先延ばしすることができます。
ただし、失効中は保険の保障機能が停止するため、注意が必要です。
つまり「死亡保障はなくなる」ということです。
この制度の上手な使い方は、たくさんありますが
一言で言うと
「当座の資金需要がない時に保険の現金化を先延ばしできる」
と言えます。
予定より、勇退時期が伸びた時や予定の設備投資の延期など
様々な場面で活用することができます。
ただし、ご注意いただきたいところがあります。
この制度は、恐らく、いや確実にあと数年しか使えません。
金融庁が目を付けましたし、保険会社によっては来年から
「失効は、即時強制解約とする」みたいなこと言っています。
いずれにしても、常に情報アンテナを高く張っているような
「生命保険募集人」とのお付き合いが肝要かと思います。
3. 緊急時には「契約者貸付制度」で資金調達
「今すぐ資金が必要だ!」
そんな緊急時には、「契約者貸付制度」を利用しましょう。
これは、解約返戻金の7~8割程度を保険会社から借りることができる制度です。
無審査で、スピーディーに融資を受けられますし
自社の積み立てたお金を現金化しているだけですから
最悪、返済しなくてもよいこともあります。
ただし、掛け捨てタイプの生命保険など、
解約返戻金が少ない保険には利用できない場合があります。
「自分の会社の保険で、どの制度が使えるの?」
そう思った方は、保険証券や決算書を確認してみましょう。
「解約返戻金の推移」や「保険積立金」といった項目があれば、
いわゆる「貯金」となっている部分の有無や
おおよその金額の目安がわかります。
もちろん、保険会社に直接問い合わせるのが一番確実です。
信頼できる専門家との連携を
今回ご紹介した内容は、あくまで一般的な情報です。
保険の契約内容や保険会社によって
使える方法が異なりますし
その時の自社の状況によって最適な方法は異なります。
自社の置かれている財務内容やその時の状況を把握している
信頼できる士業や保険募集人と連携し、
あなたのビジネスに最適なアドバイスや情報を提供してもらいましょう。
特に、最近では税務当局もこれらのスキームを厳しくチェックしています。
安易な情報に飛びつかず、必ず専門家の意見を聞くようにしてください。
いかがでしたか。
本日は生命保険の賢い使い方の一例をご紹介しました。
生命保険は「個人」「法人」を問わず
「そこから先の夢やライフプラン」に沿ったものを契約しましょう。
「なんとなく」や「付き合いで」などの理由で契約していた
バブリーな時代は、とっくに終わっています。
「あなた亡き後」や「あなたの会社の大切なお金」を託す。
生命保険とは、それくらい大切な「人生や社会の部品」です。
たまには、まじめな顔することもあります!
2025.01.06
今年も、「日本中の中小企業を元気にする」
「お金に困らない会社経営を目指す」
これを基本に「中小企業を全力応援」していきます!
皆様、よろしくお願いします!
さて、新年の1発目のブログは
【儲けたお金はどこへ消えた?私は、こうやってお金を貯めました!】
と題して、私自身の実際の話を含め
会社のお金が増えた理由と対策を書いていきます。
「財務の素人」の状態で先代から会社を引き継いだ私が
どこを意識し、具体的に何をしたのか。その結果は?
までを含めて、ご紹介します。
「そのまま」「誰でも」「今日から」できることばかりです。
優秀な業績ではないので、恥ずかしい部分はありますが
理論やテクニックではない「真実」の話です。
では、スタート!
皆さん、会社の数字管理、どうされていますか?
「毎月、きちんと数字を見ています!」
先日、ある社長がおっしゃっていました。
具体的に何を見ていたかというと、「毎月の売上高」でした。
悪いとは言いませんが、正直「売上や利益」を見ていても
会社にお金は貯まりません!!!
では、何を見るのか?
ズバリ「通帳残高」
少なくとも私はそうやっていました。
私は、どちらかというと「ずぼら」でしたので
「毎日や毎週、手帳に書き出す」みたいなことは
やっていませんでしたが、
少なくとも「前月の残高」と「今月の残高」を比べていました。
何故、通帳を見るようになったのかというと
私が会社を引き継いだ時点の現金残高が
「眠れないほど、少なかったから」です。
最も少ない月だと、売上の1か月分しかありませんでした。
3年後の現在は、その当時と比べ約2.5倍の金額になっています。
その間、恥ずかしい話ですが売上は増減はあるものの
「ほぼ一緒か、右肩下がりの傾向」ですので
売上や利益が増えたからお金が増えたわけではありません。
また、何か経費を節減したわけでもありません。
むしろ、人件費は以前より増えています。
なぜ預金残高を見るのか?
売上や利益だけを見ていても、
手元にお金がなければ事業は継続できません。
売上や利益が上がっていても、
設備投資でお金が出て行ったり
掛け取引での「サイト負け」などで運転資金が増えたりしても
お金は減ります。
つまり、現金の増減は会社に起きている変化や異常を表しているのです。
ここに「売上が好調なのに、現金が減っている」会社があります。
さて、その理由は何故でしょう?
理由は、たくさん考えられます。
1. 売上増に伴い、仕入れに使うお金が増えた
2. 新規顧客は増えたものの、同時に「サイト負け」も増えた
3. 売上を増えすために、新たな人材を雇った
4. 値上げしたももの、仕入れ値アップに追い付いていない
5. 販売促進のため、安売りや値下げをした
6. 新店舗出店のため借入が増え、その分返済額が増えた
きっと、まだまだ様々な理由があると思います。
決算書や試算表を前年や前月と比べることにより
これらの理由を探ることは可能ですが
現実的に、毎月そんなことにどれだけの時間がさけるでしょうか?
それに、決算書や試算表に出てこない数字もたくさんあります。
そのため、「気づいた時には資金ショート」なんてことも
十分考えられます。
(まさに、これが「黒字倒産」てやつですね)
一方、現金の増減はどうでしょうか?
現金が増減している原因はわかりませんが
「普段と違うことが発生している」ことは、誰にでもわかるはずです。
しかも、一目で。
そうなんです!だから通帳残高を見るのです。
「なんか、頭が痛い」 これが通帳で
「検査してみよう」 これが決算書や試算表
「大変です!脳の血管が!」これが原因
難しい決算書なんて読めなくても
会社経営に必要なシグナルは十分受け取れるはずです。
区切るスパンによって様々な見え方になる
私は、前月の残高と今月の残高を比較していましたが
切り口によっては、様々なことが見えてきます。
例えば
「月初と月末」なら、その月、もしくは2~3か月前の会社の状態が
わかるはずです。前年同月と比べると会社の成長度合いや
返済額の増減なども、少し調べればわかるはずです。
詳しくは書きませんが「借入本数が財務に与えるダメージ」にも
気づくかもしれません。
四半期や半期で比べると
売上に対する季節変動や販売に対するトレンドなんかも
読み取れるかもしれません。
少なくとも、そのような理由を探るきっかけにはなるでしょう。
1年前と比べると
お金がいくら増減したのかが当然わかります。
「増えた」ということは、経営が順調であり
新たな投資や費用に対して前向きになれるのではないでしょうか?
社長の夢や希望に近づいていることも実感できるはずです。
当然、破産からの距離も遠のいたことになります。
減ってしまったのなら、原因を探り
適切な対策を講じることで、資金繰りの悪化を防ぐことができます。
専門家の活用
現預金の残高の増減を見比べるだけで、
様々な効果があることを、ご理解いただけたと思います。
とはいえ、預金残高の増減理由の分析は、
自分一人で行うのはなかなか大変です。
そこで、専門家に相談してみるのも良いでしょう。
財務や経営改善に詳しい
公認会計士・税理士・中小企業診断士・コンサルタントなどを選びましょう。
その際には、単に節税対策や補助金対策などの依頼をするのではなく、
「儲けた利益はどこへ消えたのか?」
を一緒に考えてくれる専門家を選びましょう。
預金残高の推移やその理由を共有し、
今後の資金繰り計画や財務戦略について相談することで、
より効果的な経営改善を進めることができるはずです。
「儲けたお金はどこへ消えたのか?」
この問いに答えられるように、
毎月の預金残高とその増減理由をチェックする習慣を
身につけてみてはいかがでしょうか?
それが、健全な財務体質を構築し、
安定した経営を実現するための第一歩となるはずです。
「黒字体質?」 ちょっと違うな・・・
2024.12.26
これが今年最後のブログとなります。
読者の皆様、今年1年間、ブログをお読みいただき
ありがとうございました。
来年も、皆様のお役に立つブログを書いていきますので
引き続きよろしくお願いします。
私は「もう2度と、会社を破産させ落ち込んだ社長の顔を見たくない」
という思いから、財務の勉強を始め、5年以上前から、
大阪・仙台、来年は予定段階ですが東京の先生のところへ
教えを請いに行っています。
大阪の先生は「企業の再生や破産防止」が得意な元銀行員
仙台の先生は「社長の夢実現を、お金(財務)とビジョンの面から実現する」
日本トップクラスの独立系コンサルタント
東京の先生は「中小企業を元気にし、日本経済の発展に寄与する」という理念の元
「継続貢献し続ける」人間を世に送り出している
元金融庁の人まで賛同し協力してくれている塾長
いずれの先生も「突き抜けている」人たちで
私にとっては「神様レベル」なのです。
幸運にも、そういった方々や、その教え子の方々の
仲間に入れていただけただけでも幸せな上に
質問や困ったことがあると「即座に、惜しみなく、全てを」
教えていただけるという、環境を今年一年で築くことができた。
私にとって、環境も知識も意識も大きな転機となった1年でした。
恐らく、来年も圧倒的な体験ができる年になると思うと、ワクワクが止まらない。
来年は、「アウトプット」に力を入れたいと思っています。
というのも、今日の新聞に、私の住む町の、とある企業の破産の記事が出ていた。
直接は知らないし、ましてやクライアント先でもないのだが
この年の瀬と相まって、心が痛む。
クリスマスも正月も、きっと大変苦しい中、過ごしたのだろうと思う。
コロナ以降、中小企業を取り巻く環境は激変している。
会社の経営、とりわけ「お金(財務)」に関して
日本の学校では、MBAなどでない限り教えてくれない。
よって、多くの中小企業の社長さんは、
「無勉強のまま」社長になってしまうのが現実。
ならば、「知れば防げた」破産は、たくさんあったはずだ。
その代表が「黒字倒産」
実に倒産企業の、ほぼ5割が黒字倒産なのが事実。
大変申し訳ないが、黒字倒産の企業にも、
税理士の先生は顧問として付いていたはずだ。
なにも「税理士の先生、何やってんだ!」
ということを言いたいのではない。
「税理士は税の専門家」であり「お金(財務)の専門家」ではないことを
中小企業の社長さんが理解していないことが問題なのである。
事実、税理士試験に「財務諸表論」こそあれど
経営に資する意味での「財務」という科目はない。
確かに、税理士の先生でも財務を勉強し顧問先にアドバイス
している先生もいらっしゃるが、中小企業の社長の経営判断に役立つような
アドバイスまでできている先生は、同業者である税理士に聞いても
「ごく一部」とおっしゃられる。
また、「税務と財務」は、ほとんどの中小企業の場合
実は、相反するものと言える。
中小企業で税務といえば、頭に浮かぶのは「節税」だと思う。
しかし、財務体質を強くするには、
「内部留保」をある一定の目安を超えるまでは
節税している場合ではないというのが現実です。
もちろん、社員への決算賞与や役員への賞与を使った
前向きな節税はありますが、
多くの場合は「やらない方がいい」節税となっているのが多いのが現実です。
では、なぜ内部留保を厚くし、強い企業にしなければいけないのでしょうか?
答えは1つです。
そう「会社を破産させない」「破産から遠ざけるため」です。
私は、社長が目指す「ビジョン」を言語化するお手伝いをしていますが
「ビジョン」や「目標」は、たとえどんなものであれ
社長が100人いれば100通りあって構わないと思いますが、
私が知る限り、社長が何万人いても共通している
「たどり着きたくないゴール」は「破産」だと思います。
そして、私の財務コンサルタントのスタート地点も同じです。
ここまで、私の「想い」を読んで下さり、ありがとうございます。
お礼といってはなんですが、破産から遠ざかる、もしくは
どれくらい破産から距離が離れているかを検証するキーポイントをお知らせします。
チェックするところは2点
1. 現預金残高
2. 自己資本金額
ブログには書けませんが、
現預金には全てのではありませんが「定期積金」は含めないでください。
そのうえで、現預金が
① 月商の3~6か月分
② 固定費の6か月分
上記のいずれかを最低限として目指しましょう。
もちろん、この水準を超えていても、なんら問題はありません。
「資金効率が悪い」などとおっしゃる方もいるかもしれませんが
それは上場企業の話です。
中小企業の株主は、多くの場合、社長が過半数以上を握っていますから
だれに文句をいわれることはないはずです。
しかし、現金がショートしたのなら、社員、取引先、銀行、家族から
文句や苦情の嵐となります。
コロナの流行時を忘れないでください。
それまでは「売上0」なんてあり得ないと思っていたはずです。
しかし、現実に「売上0」になった会社はたくさんあったのです。
たとえ、売り上げ0でも、数か月間から1年間は耐えられる
財務体質、財務の強い会社に「平時の今」なっておかなければ
必ず再び訪れるピンチの際に対応できなくなってしまいます。
次に、自己資本額ですが、
よく「自己資金比率」という言葉を耳にすると思います。
残念ながら自己資本比率は、中小企業において
ほぼ役に立たない指標だと覚えてください。
融資の際に銀行さんは気にすると言われていますが、
銀行の基準を上回っている中小企業は少ないのが現実です。
それでも、融資が実行されていますから、神経を使うところではありません。
それよりも大切なのは「額」です。
理由は1つ
「会社は「額」で破産し「率」では破産しない」からです。
自己資本額を超える負債を抱えると会社は「債務超過」となります。
債務超過は、その瞬間に破産というわけではありませんが
銀行からの新たな融資は大変難しくなります。
となると、出血(赤字)を止めない限り、資金はひたすら流出し
やがては、底をつきます。
また、新たな設備投資などもできなくなりますから
企業活動も大幅に制限されることとなります。
つまりは、「破産のはじまり」と言えます。
また、「率」を気にすると企業活動が委縮しかねません。
「率」は、借金をしなければ、簡単に上がります。
しかし、借金をし、そのお金で商売を回し利益を得るのが
中小企業のスタイルですから、基本的に借金をしなければ
企業の成長は大幅に遅くなります。
聞いたことあると思います
「レバレッジ(てこの原理)を効かす」というやつです。
上記の理由により大切なのは「額」であることが
おわかりいただけたかと思います。
是非、この記事を参考にして、強い財務体質の会社を目指してください。
さて、今年最後のブログとなりましたが
みなさんのお役に立てましたでしょうか?
来年も、地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
この想いをより強く持ち、全力で中小企業を応援していきます!
どうぞ、よろしくお願いします!
来年もよろしくお願いします!
チョットだけですが「幸運のお裾分け」です
「ハートのピノ」と「クローバーのトレー」
2024.12.20
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
では、スタート!
事業計画を立てるのは難しい?
「事業計画を立てましょう」とクライアントに話すと
その返答の多くは「わかっちゃいるけど、難しい」と返ってきます。
では、計画を立てる上での最大の課題は何でしょうか?
これもほぼ全ての返答が「売上予測が難しい」と返答されます。
確かに売上は、外部環境の変化などが計画に影響を与えるため、
予測通りにはいない要素はあります。
であれば、「確実性がある情報」から事業計画を
立ててみるのはいかがでしょうか?
実は「根拠ある事業計画」とは、根拠のある数字から
「逆算」して作るものなのです。
「対前年〇%アップ」や「ライバル社を上回れ」というような計画は
「何故、それだけの売り上げが必要なのか」と聞かれた時に
根拠がないため明確な答えが見つかりませんので
社員さんはもちろん、金融機関からも評価されないものとなります。
では、「根拠ある事業計画」とは、どのように作るのかご紹介します。
固定費と変動費の管理
事業計画を立案する際には、
経費を「固定費」と「変動費」に分類することが不可欠です。
固定費は売上がなくても発生する経費で、人件費、家賃、光熱費などが該当します。
変動費は売上に応じて増減する費用で、原材料費や外注費等が一般的です。
これらのデータを元に、逆算して経営計画を策定していきます。
特に計画を立てる時には「固定費」を使うことになります。
具体的なステップ
事業計画を具体的に立てる手順は以下の通りです
1 固定費の把握
人件費や家賃、光熱費、銀行への返済額など、
企業が必ず支払う必要のある経費をリストアップします。
2 減価償却費の把握
建物や設備等に投資をしていると減価償却が発生しているはずです。
減価償却費は「お金が出ていかない経費」なので
決算書上は、「経費」となっていますが
実際には「支払いの実態のない経費」ですので、お金が減ってはいません。
金額に関しては、「来年の減価償却費は、どれくらいなの?」と
税理士さんに聞いてみてください。教えていただけます。
3 粗利率の計算
前年度のデータを基に、「粗利率」を計算します。
多数の商品ラインナップの変更や
主力商品の変更がない限り、
粗利率は大きく変わることはないと思います。
計算式
粗利(売上高-変動費)÷売上高=粗利率
(まずは、始めてみることが大切ですから、細かなことや厳密さは
必要ありません。 脱 完璧主義 でいきましょう!)
参考までに、粗利率が高いとか低いとかを気にする必要はありません。
各業種や個社ごとに「率」は変わります。
何かと比べるのなら、業種ごとの平均の率と比べてみてください。
売上目標の設定
ここまで来たら、あと一息です。
まずは、銀行への借入金の返済額を出しましょう。
返済計画書や、通帳などを見てもわかるかと思います。
次に、その数字に「減価償却費」を足します。
その数値は「税引き後利益」となりますから
そこに法人税の金額を足してやります。
ざっくり、税引き後利益に0.7を乗じてあげます。
これが、「税引き前利益」というより、金融投資等がないのであれば
「経常利益」と考えて、ほぼ差し支えないかと思います。
この数字に「固定費」を足してあげます。
この数字こそが、会社維持に必要な「粗利」となります。
そして、これが最後
粗利に「粗利率」で割り返す
例えば、ここまでの数字が100で、粗利率が30%であれば
100÷0.3=333
この「333」が、最低限、目標とする売上です。
どうですか? 全然難しくないですよね?
おまけに、最低限必要な売上がわかると
その数値を超えたのなら、その後は粗利の金額が全て「経常利益」
つまり、「儲け」となります。
ワクワクしませんか? しますよね?
身体的にも、精神的にも、良さそうじゃありません?
その上、社員さんや外部の人に、事業計画書に書かれている数字の根拠を
説明できることになりますよね。
おめでとうございます! 「ドンブリ計画」卒業です!
「お金のブロックパズル」と専門家の活用
今まで、根拠の薄い計画を立てていてのなら、
是非、上記のところまでたどり着きましょう。
とはいえ、言葉だけでは「ピン!」とこないですよね。
そんな時には「お金のブロックパズル」を使いましょう。
ここまで話してきたことが、たった10数個のブロックで
示されますので、一瞬で理解が進みます。
私たちキャッシュフローコーチは、
この「お金のブロックパズル」の専門家ですので
お気軽に、相談ください。
また、下記のような計画も当然あると思います。
「5年後に借入金を〇〇〇万円まで減らしたい」
「数年後に古くなった設備を買い換えたい」
「新規事業の計画がある」
「自社ビルを持ちたい」
「社員を〇人増やしたい」
「社員の給料を〇%増やしたい」
「役員報酬を〇〇円にしたい」など
3年後や5年後のような中期目標や
「無借金経営を目指したい」というような長期目標に対しては、
「売上5%増」のような「1年きりの問題」
言い換えれば「損益計算書(P/L)」だけに着目した
計画だけでは、到達できないことがほとんどとなります。
貸借対照表(B/S)とP/Lを合わせてみる必要性がありますので
キャッシュの「フローとストック」の両方をつなぎ合わせてみれる
専門家の力を借りることをお勧めします。
なお、上記の
考え方や見方は、ブログには書きません。
混乱を招き、せっかく会社の数字に前向きになってくださった
経営者の方が、「さっぱりわからん。やめた」となってしまいますので。
ここまでの高度な計算や計画立案は、専門家に任せましょう!
(自分で書いていて、わかりずらいな~と思いましたので
ごく簡単な例を書きますね)
(借入金が3億円ある中小企業が「5年後に無借金にする」と
目標を立てたとして、1年で6000万円の税引き後利益を
たたき出すなんて、ほぼ不可能ですよね。
となると、B/Sに出ている様々な資産を勘案した
計画を立てる必要があるという話です)
今回は、「根拠ある事業計画の簡単な立て方」を書きました。
事業計画などの計画を立てている中小企業は1割程度と言われています。
また、計画もなしに経営をすることは
「目的地もなく、地図も持たずに旅に出るようなもの」と言われています。
私のブログを読んでくださっている皆さんは
「冒険のような会社経営」から是非、卒業してくださいね。
「遭難しそうです・・・」
2024.12.03
「会社にとって大切なのは売上と利益、どっち?」
そう聞かれたら、多くの社長は「利益」と答えるでしょう。
しかし、社員は「売上」を重視しがちなのが現実です。
なぜなら会社や上司の口から出てくるのは「売上目標」ばかり
そのため、結果的に「利益」の重要性が社員まで
浸透していないケースが多くなります。
この記事では、会社にとって「利益」がなぜ重要なのか
そして、その重要性を社員にも理解してもらうための
分かりやすい説明方法をご紹介します。
売上よりも利益を重視すべき理由
「売上」は会社の規模を示す指標になりますが、
利益が出なければ会社は存続できません。
利益こそが、事業を継続し、成長させるための源泉となるのです。
よくメディアでは「売上〇〇億の会社経営者」などと紹介されていますが
正直、私は「そうなんだ~頑張ってますね」としか思いません。
確かに売上が大きいのは、凄いと思いますが
そこに利益が伴わなければ、売上の大きさは意味をなしません。
では、なぜ多くの会社で「売上」が重視されるのでしょうか?
それは、
「売上は目標設定しやすく、進捗を把握しやすい」
「売上は目に見える成果として評価しやすい」
といった理由が考えられます。
その為、売上を上げることが重要視され、
本来企業存続に最も必要なはずである「利益」に対する意識が
希薄になってしまうのではないでしょうか。
売上重視の落とし穴
売上を重視しすぎると「落とし穴」にハマってしまいます。
その典型例が「安売り競争」です。
安売り競争に陥ると、売上は上がっても
利益は減ってしまう可能性があります。
平常時に
仕入れ値が50円のボールペンを売価100円で売ったとしましょう。
100本売ったとしたら
(100-50) ×100=5000円の利益
ライバル店が80円で販売開始
負けてたまるかと70円で販売したところ
200本も売れました
(70-50) ×200=4000円の利益
倍の数量を売りさばいても利益は減っています。
「それでも利益が出てるんだからいいじゃん」なんて
経営者なら考えませんよね?
社員さんたちは、そう考えてしまうことが多いのではないでしょうか?
そうです。ここで出た利益は「粗利」です。
現実の会社では、この粗利から人件費や光熱費等の「固定費」が
出ていくわけです。
もし、この会社の普段の労働分配率(粗利に対する人件費の割合)が
60%ならば人件費は3000円(5000×60%)
その他固定費が1000円とすると
経常利益は「5000円-3000円-1000円=1000円」
安売り競争に参入してしまうと
経常利益は「4000円-3000円-1000円=0円」
「よかった~赤字にならなくて」なんて
経営者なら「まさか」思いませんよね?
そうです。この経常利益から
法人税が引かれ、更にそこから銀行から借り入れたお金の
「元本返済分」や生命保険の「資産計上分」が
引かれていくわけですよね。
この会社が安売り競争に参入し
頑張って普段の2倍の数量を販売したとしても
この会社の現金は確実に減ってしまうのです。
そうです。この部分が「キャッシュフロー」と呼ばれるもの考え方です。
キャッシュフローがマイナスの会社の運命は「破産」に向かっている
わけですから、その状態を放置しておくわけにはいかないはずです。
これが「安売りの落とし穴」なのです。
「安売り合戦」の勝者は1人
安売りをするということは、「薄利多売」により
利益を稼ぎ出す戦略です。
突き詰めていくと安売りや薄利多売型のビジネスモデルには
勝者は1人しかいないことがわかります。
では、それは誰なのでしょう。
答えは
「業界のトップ企業」です。
資金力と販売力により消耗戦に持ち込めばいいだけの話です。
相手は、耐えることができなくなり、消えていきます。
市場の寡占化防止のため、実際にはそんなことは起きませんが
理論的には、最も体力がある会社しか生き残れません。
つまり「安売り競争」や「薄利多売」は、
資金力のある大手企業だからできる戦略なのです。
中小企業が安易に価格競争に飛び込むと、
あっと言う間に、体力を消耗し、
最悪の場合、破産に追い込まれてしまこととなります。
社員に利益の重要性を理解させる方法
社員に利益の重要性を理解してもらうためには、
以下の2点を分かりやすく説明することが重要です。
1. 会社の利益の仕組み
2. 利益と給与の関係
1. 利益の仕組みを分かりやすくする!
普段私は、社員さんたちに対して図形を使い
会社の会計と個人の家計を連動させて説明しています。
すると、社員さんたちにも理解しやすくなります。
この図形を連動させるのです。
項目を家庭用に下記のように変えてあげるだけです。
売値 = 給与支給額
変動費 = 所得税などの税金や社会保険料
粗利 = 手取り
固定費 = 食費や家賃など
利益 = 遊興費や貯金
このように会社の図形と個人の図形を並べてあげたうえで
「一番、増やしたいところは、どのブロックですか?」
と尋ねます。
多くの方は、自分の懐に入るお金である「手取り」と答えます。
確かに「手取り」の源泉は「支給額」ですが
税金や社会保険料のしくみが階段状になっていることを
知っていれば、支給額アップにより税率や社保の保険料が
上がってしまい、手取りが減ることがわかるはずです。
今流行りの言葉で言えば「103万の壁」や「130万の壁」です。
このように、会社の収益構造と家計を対比してみると
「粗利=手取り」が一番大切なことが理解してもらえます。
2. 利益と給与の関係性を明確に!
「粗利が大きくなれば、給与もアップする、賞与も増える」
という関係性を明確に示すことが重要です。
これも、上記の図形を見ると一目瞭然となります。
給与等の人件費は中小企業の場合
「固定費」の中の大部分を占めます。
つまり、「粗利」を大きくすることが
人件費を大きくすることにつながります。
(労働分配率を下げないという前提です。
下げるのは経営判断となりますが
「頑張っても、報われない」こととなり
社員さんの雇用や、やる気に悪影響が出かねません)
売上ばかりを追求し、安易な安売りや値引きをしてしまうと、
会社の利益は減少し、結果的に給与や賞与にも
悪影響があることを理解してもらいましょう。
利益を追求し、会社も社員も共に成長を!
今回は、会社にとって「利益」がなぜ重要なのか、
そして、その重要性を社員にも理解してもらうための
分かりやすい説明方法をご紹介しました。
利益を追求することは、会社を成長させ、
社員の待遇を向上させることに繋がります。
ぜひ、本記事を参考にして、
社員一人ひとりが「利益」を意識して行動できるような
社内体制を構築していきましょう。
み~んな「笑顔」✨