#会社経営 に関連するブログ
-
「うちは値上げなんて無理」と言う前に読むべき話 ~社長!やれば必ずできる!~
2025.04.17
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
値上げラッシュの今、中小企業も避けて通れない価格改定
ここ数年、私たちを取り巻くビジネス環境は大きく変化しています。
とりわけ顕著なのが、あらゆるモノの値上がり
原材料費、燃料費、物流費、人件費……
どれをとっても右肩上がり。
特に中小企業にとって、
仕入れコストや外注費の上昇は経営に直撃します。
そして、多くの経営者が口にする言葉が
「うちは値上げなんてできないから・・・」
でも、値上げをせずにこの状況を耐えようとすると、
最終的に待っているのは「粗利の減少と赤字化」
そして「従業員への給与還元ができない構造」です。
それでもなお、値上げに踏み切れない企業が多いのはなぜでしょうか?
社員任せの値上げ交渉がうまくいかないワケ
よくあるのが、社長が社員にこう指示するケースです。
「仕入先に値上げ交渉できないか」
「価格の見直しをお願いできる取引先はないか」
いつも、取引先と接し、相手の「商売の塩梅」を
聞いている社員は、相手に、渋々気まずそうに
話をしてきた社員からは
「やはり、無理でした」最悪の場合は
「それなら取引を考えるぞ!と言われました」の声が。
なぜ、こうなるのでしょうか?
交渉相手からは
「なんで値上げなんかするんだ」
「他にもっと安いところもある」
「経営努力が足りないんじゃないのか?」
このような言葉を投げかけられながらも耐え
現実、そんな言葉と戦ったところで、
自分の給与が上がるわけではない。
プレッシャーとストレスばかりがのしかかる仕事。
それが、社員にとっての「値上げ交渉」なのです。
つまり、成功しても報われず、失敗すれば責められる。
こんな状況で、社員が本気で交渉に臨めるはずがありません。
社長が前線に立つと、交渉の質がまったく変わる
一方で、社長自身が交渉の場に立つと、状況はまったく変わります。
経営の数字を把握しているからこそ、
「どこまで譲れて、どこが譲れないか」も明確ですし、
自社の立場と今後の方針を論理的に、
そして熱意を持って伝えることができる。
何より、社長自身が
「この値上げは会社の未来を守るために必要だ」
という覚悟を持って交渉するわけですから、本気度が違うのです。
取引先も、その「覚悟」を感じ取ります。
「あ、この人は本気でこの会社を守ろうとしているんだな」と。
交渉の場において最も重要なのは、
価格表ではなく「熱意と誠意」なのかもしれません。
【今頃、ホワイトハウスで、
社長(石破総理)代理の(赤沢亮正経済財政・再生相)が
奮闘していることでしょう。
相手は、社長(トランプ大統領)が出席していますね】
値上げ交渉は、経営判断そのものである
私は日頃から、中小企業の社長にこう伝えています。
「値上げ交渉は、社員に任せるものではありません。
社長が自ら行う経営の責任仕事です」
相手先が大手企業であればあるほど
立場は厳しくなります。
だからといって引いてばかりいては、会社を守れません。
価格交渉は単なる営業活動ではなく、経営そのもの。
それを他人任せにしていては、経営の舵取りができないのです。
「値決めは経営である」
値決めは経営の最重要事項の一つであり、
経営者自らが責任を持って行うべきである
稲盛和夫氏の有名な言葉です。
値上げは悪ではない。信頼を築くチャンスにもなる
ここで、ひとつ大事な視点を。
「値上げ=相手に迷惑をかけること」
という印象を持っている方も多いかもしれません。
しかし実際には、理由を明確にし、
丁寧に説明すれば、意外と理解を得られるものです。
むしろ、「あの会社は正直に現状を説明してくれた」
と信頼を得ることもあります。
特にBtoBでは、「長く付き合っていきたい」と
思ってもらえるかどうかが重要です。
目先の安さではなく、
真摯な姿勢と未来志向の提案が
評価されるケースも少なくありません。
参考までに、「値上げの根拠」となる資料が作れるサイトを
ご紹介しておきます。
どちらも、国や行政が運営していますので
安心して使えると思います。
実際、私も使ってます。
価格転嫁検討ツール(中小機構)
検討ツール
価格交渉支援ツール(埼玉県庁)
価格交渉に役立つ各種支援ツール - 埼玉県
価格改定は「責任ある勇気」で決めること
今の時代、価格を上げる勇気を持てるかどうかは、
経営者としてのひとつの資質だと私は思います。
何もしなければ、ジリ貧になる。
でも、覚悟を持って動けば、流れは変わる。
中小企業の値上げ交渉は、確かに簡単ではありません。
だからこそ、それはまぎれもなく、
社長にしかできない仕事なのです。
「私は困難なことを問題とは呼びません
むしろ、チャンスと呼びます」
マザー・テレサ
「成功する人間と、そうじゃない人間の違いは
体力の差でも知識の差でもない。 意思の差だ」
柔道家 古賀 稔彦
サラリーマンだって戦ってます!
-
若手経営者のための財務入門:視覚で理解する貸借対照表の基本とリスク判断
2025.04.11
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
本日は、決算書の活かし方のうち
「とても大切」でも「ほとんど見てない」
そうです!
「貸借対照表」(バランスシート) 略称 B/S
についてのお話です。
多くの経営者は、「損益計算書」(プロフィト&ロスステイトメント)
略称 P/Lは見ていると思います。
多くの会社がこれから迎えるであろう「決算」
その数か月後に「決算説明」と言う名の
税理士さんからの説明。
残念ながら、その場でも税理士さんからの説明のほとんどの時間は
P/Lの説明だと思います。
うちの会計事務所も、そうなんです。
しかし、大切なので何度でも言います。
「会社は、P/Lでは潰れません。B/Sで潰れるのです」
経営者として、自分の会社を倒産させてもいいなんて人は
一人もいないと思います。
そのためにもまずはB/Sから見る癖をつけましょう。
決算書の並びもB/S ⇒P/L⇒C/Fの順に並んでいます。
普通、本を読む場合だって、いきなり、真ん中からは
読まないと思います。それと同じことです。
「でも、B/Sて、どう見ればいいの?」
この疑問を持っている方いるのではないでしょうか?
色々な見方はあります。
分析の仕方が難しく、普通の会計の勉強した人には
なかなか理解しづらいため、浸透していないが
自社の弱みがわかる「資金別貸借対照表」なんてものもあります。
しかし、これを普通の経営者が使いこなすのは
正直、「時間とお金」の無駄です。
見つけるのは難しいかもしれませんが
使いこなせるコンサルタントを探して
アドバイスを受けましょう。
では、どうするのかですが
B/Sを「色分けした箱」にしてしまいましょう。
色分けの方法は、とても簡単
B/Sの見た目通りに分けるだけなんです。
まずは、B/Sの基本の形から。
このように、5つの箱で作られています。
まずは、それぞれの項目別に、合計金額を把握します。
次に、資産の中で「流動資産」が何割あるのか
「固定資産」が何割あるのかを把握します。
負債の方も同じように、3つの項目が何割づつあるのかを
把握してください。
コピー用紙に、縦横15cmの正方形を書きます。
その正方形の中に、それぞれの項目が資産や負債に
占める割合に合わせた線を書きこみます。
例えば、流動資産が50%なら、上から7.5cmの
ところに横線を入れます。
それぞれの項目を色分けすると、
感覚的にとらえやすいかもしれません。
作業は、これだけです。簡単ですよね。
数字をブロックにしただけですので
「ブロックB/S」と名付けました。
「ブロックB/S」の使い方
使い方というか、分析の仕方もいたって簡単です。
まず、見るべきところは
「流動資産」の大きさです。
どうしても大きな「固定資産」をかかえなければならない業種も
存在しますが、大切なのは「流動資産」です。
では、その流動資産の箱の大きさが
どのようになっていればいいのかですが
究極の結論から言うと「資産のすべてが流動資産」
ということになりますが
会社を解散する時以外は、あまりにも、非現実的ですので
現実的に言うと
「流動資産の箱は大きいほどいい」
「安全な経営をしている」
ということになります。
次に、負債側の箱の大きさとの対比ですが
流動資産の箱の大きさが「流動負債」と「固定負債」の
2つの箱より大きい場合「very good」
同じ、ほぼ同じ場合「good」
逆に、大きさが小さい場合は、
小さければ小さいほど「bad」
「経営が安定していない」ということになります。
「固定資産」についてですが
流動資産で負債の全てを、賄い切れていない場合に
固定資産を売却することにより、現金を捻出し
負債を返すという考え方が基本です。
中小企業の場合、土地などが一番大きな固定資産
となる場合が多いと思いますが、
決算書上は「買った時の価格」のままになっていますので
土地が持つ本当の実力を表していません。
本来であれば、決算書上に出ている土地の金額は
時価に引き直すと、より実態に近い状態での分析ができます。
とりあえず、小難しいことは抜きにして
流動資産と固定資産の合計の箱が流動負債と固定負債の
合計の箱より大きいのが「good」な状態です。
逆に「資産の合計の箱」より「負債の合計の箱」が
大きい場合は、財務上は「危険水域」ということになります。
聞いたこと、ありますよね?
「債務超過」というやつです。
債務超過だからといって、会社がすぐに倒産してしまう
わけではありませんので、ご安心を。
ただし、銀行からの新規の融資がとても受けずらいなど
非常に苦しい状態に追い込まれることは事実です。
もう一つ、形があります。
「流動資産+固定資産」<「流動負債」
業種によっては「流動資産」<「流動負債」
言葉にすれば「短期の支払いに回す資金が足りない」
この状態を、これまた聞いたことがあると思います。
そうです「自転車操業」というやつです。
この状態も、避けなければなりませんね。
「別に、数字で見比べればいいじゃん」と
思われる方もいるかもしれません。
上級者は、それでいいと思いますが
「これから」という若手や次世代の経営者の方は
「図形」を使った数字の捉え方の方がお勧めです。
感覚や視覚で、数字を捉えることは
経営感覚を磨く上で、とても有効です。
今回のB/Sに限らず、ストラック図や
お金のブロックパズルも図形による経営判断の
助けとなりますし、「ラーメン屋さん」に入った時でも
経営感覚を習得するトレーニングができます。
お勧めです!
いかがですか?
このようにB/Sは、「会社の健康状態」を表しています。
自分の体に不調をきたした時に、病院に行き
診察・検査・治療・投薬・手術など
健康な体に戻すため、様々なことをやっていると思います。
企業だって同じです。
現在の医療は「予病」つまり「病気の予防」に
軸足が移っています。歯科業界に関しては
とっくの昔から、そうなっています。
しかし、多くの場合、会社が「余命何か月」となってから
相談にこられるのですが、そこまでいくと
打てる手は、限られてきます。
経営者の皆さんも是非
「ご自身の体」と「会社の財務」は
「予病」をメインとしたメンテナンスを心がけてください。
元気が余っています! 「遊んでください」
-
「二代目社長が知るべき“宿命”と“武器”──受け継ぐ使命と変わる勇気」 ②
2025.04.09
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
すいません。月曜日にアップする予定でしたが
遅れてしまいました。
https://sato-insurance.jp/blog/358/
4. 変化を恐れずに挑戦する勇気
時代の変化は激しく、現状維持は衰退を意味します。
新たな技術やビジネスモデルを導入するなど、
変化を恐れずに挑戦していくことが求められます。
とはいえ、新たなことに挑戦するには
相応の覚悟や勇気は勿論、「時間」と「お金」が必要となります。
「時間」に関してはDXなど、
最新の技術や今まで手作業だったものを
機械やデジタルの力を利用することにより
大幅に削減することが可能となりました。
私も、様々なデジタル技術やAIの活用により
かなりの時間を創出することができました。
ここへの投資は、「経費削減」という観点からみると
非常に有効な投資だと実感しています。
では「お金」はどうでしょうか?
2代目経営者として、会社のお金を減らすことは
当然ながら避けたいことです。
なぜなら、会社のお金が0になったら
引き継いだ会社は、なくなってしまうからです。
そういうことにならないようにするためには
「売上を上げる」か「経費を減らす」以外にありません。
「投資をする」と答える方もいると思いますが
間違いなく、自社もしくは自身に投資するのが
一番リターンが大きいはずです。
投資で得られる利益は、5%程度ではありませんか?
もしも、自社の商品を販売して得られる利益が5%以下なら
投資をすることをお勧めします。
というより、「利益5%以下」ならば、
はっきり言って、そんな商売はやめましょう。
お金の垂れ流し状態でしょうから。
では、何をするべきかというと
やはり「財務」の勉強をすべきだと思います。
「経理」や「決算書」の勉強ではありませんよ。
「財務」の勉強です。
「売上をあげるためには、どこに手を打つべきか」
「どこの経費を削減するのが、一番効果的か」
そして、このような手を打つことにより
「どれだけ利益が増えるのか」
「自社が存続するために、最低限必要な売上高はいくらか」
「自社が存続するために、最低限必要な現金はいくらか」
など、経営に必要な数字はもちろん
「会社を潰さない」ために知らなければならない数字があります。
しかし残念ながら、こんな大切な数字さえ知らずに
会社経営に挑んでいる方々が、ほとんどなのが現状です。
では何故、創業社長は、このような数字や財務を知らなくても
なぜ会社を経営できたのでしょうか?
様々な要因が考えられます。
1 時代背景 2 市場 3 想いの力 4 肌感覚の鋭さ
時代背景として「物がない時代」「情報がない時代」でしたので
今よりは、物を作れば売れる時代だったのです。
ですから、「どうやってたくさん作るか」
「他社商品との性能の違いをどう伝えるか」などを
考えて商売することにより、勝利へと近づいていきました。
また、市場も「拡大」していましたから
分母にあたるお客様の総数は、黙っていても増えたわけです。
そして、「想いの強さ」からくる
「がむしゃらさ」や「懸命さ」などにより
売上は支えられていました。
見習うべき所はたくさんありますが
現代に、そのまま持ってきたのなら、
一瞬で倒産してしまう可能性が高まります。
法令にもひっかかりますよね。
「ブラック企業」て言われ兼ねません。
そして、伝えようがないのが「肌感覚の鋭さ」
「この時期やこの取引をするとお金が足りなくなるな」
ということを、長年の経験から来る、勘と肌で、わかってしまうのです。
これは、苦労を重ねた創業社長だけに備わった「技」です。
しかし、そんな創業社長にお聞きしても
「できることなら、財務の勉強をしてみたかった。
必要なのは、わかっている」
このような言葉が出てきます。
2代目社長の皆さんは、どうですか?
これだけ変化のスピードが速い時代
周りの環境が目まぐるしく変わっていく時代に
「勘」という武器も
「肌感覚」という鎧も
ないままに、裸でライバルひしめく市場で戦うのですか?
と、このまま不安をあおって〆たいところですが
それでは、このブログの価値が下がるで
現実を踏まえた、逆の考え方をお勧めします。
現実的に、市場で戦っているライバルも
今なら、ほぼ全員「裸」です。
体の大きさで勝負しているのが現状です。
もう、おわかりですね?
相手は、「裸」で、しかも「丸腰」。
そこに財務という鎧と武器を持った2代目社長が
戦いを挑んだら・・・
勝てそうじゃありませんか?
いやもう、「勝ち確定」では、ないでしょうか。
5. 企業理念や価値観の継承と進化
2代目社長に課せられた使命は
とてもデリケートなものが多いと思いますが
創業社長が築き上げた
企業のアイデンティティをしっかりと継承しつつ、
時代の変化に合わせて進化・変容させていくことで、
社員の心を一つにし、企業の永続的な発展につなげることができます。
二代目社長は、創業者ではないというコンプレックスや、
周囲からのプレッシャーに直面することもあるでしょう。
しかし、創業社長が築き上げた礎の上に立ち、
新たな時代を創造していくことができるのは、
二代目社長である、あなたしかいません。
困難な課題に立ち向かう勇気と、
未来を創造する情熱と
経営者に必要とされる新たな武器と鎧を纏い、
市場やライバルと戦い、勝ち続けることにより
企業の成長、発展に貢献していきましょう。
私は、いつでも、応援に駆け付けます!
私も「二代目」です。
「できる できる 君ならできる」
-
「二代目社長が知るべき“宿命”と“武器”──受け継ぐ使命と変わる勇気」 ①
2025.04.04
いつも、ブログを読んでいただき、ありがとうございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
本日は「創業社長」と「2代目社長」の違いと
求められる役割や能力について書こうと思う。
何を隠そう、個人事業主時代から数えると
私は「3代目」である。
事実上、先代が作った会社なので実質「2代目」
トータルでみると、50年を超える会社となっています。
そんな私ですので、今回も自分自身のことを
書くことになります。
2代目や次世代の経営者のみなさんにとって
なんらかの参考になれば幸いです。
「創業社長」と「2代目社長」の埋められない違い
創業社長と2代目社長では、
ビジネスの立ち上げ経緯や周囲の環境が大きく異なるため、
同じ「社長」という肩書きでも
求められる役割や考え方に違いが生まれます。
創業社長は、自らゼロから事業を興し、
会社の方向性やビジョンを独自に打ち立てる姿があります。
一方で2代目社長は、すでに築きあげられた土台の上に立ち、
事業を継承しさらに発展させていく使命を担います。
これは、各々の「人として」の問題ではなく
言ってみれば「宿命」と言えます。
抗っても意味がありません。
もう少し、詳しくみていきましょう。
1. 企業に対する思い入れ、経験値の違い
創業社長は、自身のビジョンや情熱を形にするために、
文字通り人生を賭けて事業を立ち上げ、
幾多の困難を乗り越えてきました。
企業への思い入れは誰よりも強く、
その経験から得た知識や直感は、
他の誰にも真似できない貴重な財産です。
一方、二代目社長は、
創業社長ほど企業の歴史や苦労を知ることはできません。
しかし、一歩引いた客観的な視点から、企業や市場を分析し、
冷静な判断をスピーディーに下すことが期待されます。
ましてや、企業を取り巻く環境は、創業社長のそれに比べ
変化のスピードは格段に上がり
お客様の嗜好はもちろん、取り巻く法規の変化も
大変激しくなっています。
それ自体を否定するつもりはありませんが
「一生懸命」だけでは、生き残るのが難しくなっています。
2. リーダーシップのスタイルの違い
創業期は、カリスマ性を持ったリーダーシップが求められることが多く、
創業社長は、強いリーダーシップで社員を牽引し、
事業を推進してきたケースが多く見られます。
「俺についてこい!」「背中を見せる」
こんな感じのリーダーが多かったのではないでしょうか。
一方、2代目社長は、組織がすでに成熟していて、
もしくは、ある程度の形ができているため
そこに既に属する多様な人材をまとめ、
それぞれの強みを活かす組織的なリーダーシップが必要となります。
それに加えて、すでに築かれた会社の仕組みや文化、
従業員との関係、既存顧客や金融機関との信頼関係など、
多様な利害関係を考慮しながら舵取りをする必要があります。
これは、創業時に比べて事業基盤が整備されているため
安定感があるとも言えますが、
他方で「先代から受け継いだしがらみ」や
「これまでのやり方に固執する一部従業員への対応」など、
創業社長が直面しなかった課題に対処しなければなりません。
二代目社長は、創業社長とは異なるリーダーシップを発揮し、
組織全体の力を最大限に引き出すことが求められます。
時代背景と求められる役割の違い
創業社長は、特定の時代背景や市場環境の中で、
チャンスを掴み、事業を軌道に乗せることに注力してきました。
しかし、時代は常に変化し、企業を取り巻く環境も変化していきます。
二代目社長は、変化する時代や顧客ニーズをいち早く捉え、
新たな事業やサービスを生み出すイノベーション、
あるいは既存事業の改革など、変化に対応していくことが求められます。
では、二代目社長にはどのような考え方、
知識、心構えが必要なのでしょうか?
1. 謙虚さと学ぶ姿勢
創業社長の功績を尊重し、社員や顧客、
取引先への感謝の気持ちを常に持ち続けることが大切です。
同時に、過去の成功体験にとらわれず、
常に学ぶ姿勢を持ち続けることが重要です。
2. 未来を見据えたビジョンと戦略
創業社長の想いを継承しつつ、過去の成功体験にとらわれず、
未来を見据えたビジョンと戦略を
明確に打ち立てることが必要となります。
私は、自社の「MVV」(ミッション・ビジョン・バリュー)を
自分が社長を引き継いだ時に、新たに掲げました。
先代の掲げたものも、社内にそのまま掲示しています。
何故、新たなものを作ったのかですが
目指すべきゴールは、恐らく同じだと思うのですが
「自分の言葉」になっていなかったため
腹落ちの具合がよくなかったからです。
だれかに、質問された際に明確に答える自信がなかったのです。
「ゴールはここです。そこにいく為に私は、
この道をこのように通っていきます。
その道を歩む為に、必要なことはこれであり
現在不足している部分はこれです。みなさん力を貸してください」
このように、2代目社長は、自分の言葉で明確に語り
質問や疑問には真摯に答える必要があります。
そして、その答えには必ず「一貫性」が必要となります。
その一貫性の土台や源となるのが「MVV」です。
ですから、私は2代目社長には必ず、ご自身の言葉での
「MVV」を作成するように、お伝えしていますし
その為に必要になる「壁打ちの壁」としての役割を
担うようにしています。
私にも、壁打ちの壁役の方がいました。
壁に打ち込むと、加速度を付けてボールを返してくる
ような壁でしたので、ほんとに大変でした。
そんな壁と半年の間、壁打ちをやりました。
そこまでして完成させたわけですが
「ちょっと違うな」「もっと伝わる言葉があるな」などと感じたら
すぐに変えるつもりです。
これは、環境の変化に対応するためであり
同時に、戦い方や戦う場所を変える
「経営戦略」そのものだと私は考えるからです。
今までは「一生もの」的な感じで考えられていましたし
環境の変化も、現代より大きくはありませんでした。
しかし、これからは変化し続けれない企業は
いくら「勝ち筋」を持っていても、
大概の場合は、すぐにコモディティ化してしまい
有利な立場は、あっという間に崩れてしまうことに気づきましょう。
3. 多様な人材とのコミュニケーションと巻き込み
企業の成長には、多様な人材の力が必要です。
社員一人ひとりの意見に耳を傾け、モチベーションを高め、
共通の目標に向かって進むためのコミュニケーション能力が求められます。
創業社長時代からのベテラン社員とも
積極的にコミュニケーションを取り、
彼らの経験と知識を活かすことが重要です。
いわゆる「組織マネジメント力」と言われるやつです。
ここから先は、来週の月曜日にアップ致します。
お愉しみに~
早く食べたいよ~
-
保険大国日本で広がる保障不足~家族や会社が守れない~
2025.03.28
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
先日、気になる記事を見つけたので
私なりに考えてみたことを書こうと思う。
その記事とは
「深刻化する日本の死亡保障ギャップの実態」
昔からよく「日本人は保険好き」と言われていました。
そのため、日本の貿易黒字が大きすぎた時期に
諸外国、特にアメリカから「保険市場の開放」を迫られ
保険市場は他の市場に比べ、早い時期に
グローバル化しています。
しかし、その日本の保険市場、その中でも
生命保険の「死亡保険」の市場に
今の日本の没落を象徴するような事象が起きているのです。
それが、「死亡保障ギャップ」
2024年11月末に生命保険文化センターが発表した
「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査<速報版>」
によると、世帯主が備えている死亡保険金額は減少傾向にある一方で、
残された家族が必要と考える生活資金は増加しており、
家族の暮らしに影響を及ぼす深刻な問題となっています。
死亡保障ギャップとは?
死亡保障ギャップとは、
「一家の稼ぎ手が万が一死亡した場合に必要となる生活資金」と
「実際に用意されている死亡保険の保障額や貯蓄などの資産」の
差額を指します。
必要な資金に対して十分な保険や金融資産を備えていない状態だと、
残された家族が生活費や教育費、住宅ローンなどの支払いや
老後の生活費などに困窮するリスクが高まります。
スイス再保険が公開した2019年時点のデータによれば、
日本の死亡保障ギャップは約8兆米ドルにのぼり、
必要と見込まれる金額の61%が不足していると報告されています。
これは、平均的な日本の世帯では
「必要な生活資金のうち約6割しか準備できていない」
深刻な状況にあることを意味します。
経営者に関しては、「個人の生活」以外に「会社の存続」も
検討し対策する必要があります。
不足分の数値は出ていませんが
「借入金1億円」に対応するための保険として
「保険金額1億円」なんていう
全く財務を知らないような保険が多数存在している実態を
鑑みても、不足分の理由は別として
法人契約の保険でも、保険金額の不足が多々発生している
ことは、容易に想像がつきます。
日本の死亡保障不足が発生している理由
(1) 保険料負担の実質的上昇
長引く低金利、急激かつ全体的な物価上昇
安売り合戦による企業の収益構造の劣化など
家計を圧迫する要因はきりがないほど考えられる。
結果、保険料を抑える傾向が挙げられます。
また、国の施策により、若年層ほど
「死亡保障よりも貯蓄や投資を優先したい」と考える人が多く、
生命保険の契約を見直したり
解約するケースが増えているのも要因です。
決して、投資は悪いことではありません。
むしろ現代においては、物価の上昇を勘案すると
「投資をしない」ということは「お金を減らしている」
と同義語だと考えています。
しかし、昔から
「貯金は三角 保険は四角」というように
投資や貯金と生命保険では
「将来への備え」と「直近への備え」という
違う役割がある以上、そもそも並べて論じるものではありません。
(2) 必要保障額の過小評価
万が一の場合に必要な生活費や教育費、
住宅ローンの残高、老後の備えなどを
正しく見積もれていない世帯も少なくありません。
将来のインフレや子どもの進学コストなどを
十分に考慮していない結果、
本来はもっと高い保障が必要でも、
「これくらいで足りるだろう」と思い込んで
しまっていることが多いのです。
インフレ・デフレを勘案せずに
今の月の生活費✖12✖必要年数
実際に保険を検討する場合には、ここから
預貯金や、すでに手当されている社会保険等の金額等を
勘案して、必要額、つまりは保険金額を算出してみて下さい。
電卓さえあれば、この程度なら誰でもできるはずです。
最低限、これくらいはやってみましょう。
この程度のことさえやらずに、保険商品を選ぶのは
自分の体のサイズを考えずに、服を買うのと同じです。
身長190cm 体重 100kg の人間が
店員さんに「すごく、お似合いですよ」と言われても
まさか、Sサイズの服は買いませんよね?
それと同じことです。
また、どうしても、もっと正確に「オーダースーツ」が欲しならば
プロの保険募集人やFPなどに必要補償額を
算出してもらうといいでしょう。
一方、経営者などに万が一のことがあった際に備える生命保険は
財務やキャッシュフローはもちろん
相続・事業承継まで考える必要がありますので
ここに関しては、「オーダーメイド」しなければ
後に大変なことになりかねませんので、ご注意ください。
(3) 死亡リスクに対する意識の低さ
「自分はまだ若いから大丈夫」
「まさか自分に限って重大なことは起きないはず」
といった楽観的な見方も、死亡保障不足を招く大きな原因です。
こうした意識から、保障を見直す時期を逃し、
結果的に家族の生活にリスクを残してしまうケースが後を絶ちません。
これを防ぐためには「将来、どうなりたいのか」
「どういった生活を送りたい・迎えたいのか」を
考える必要があります。
「そんなこと、どうやって考えればいいの?」
「考えたこと、ないな~」と言う方、大丈夫です。
プロの保険募集人なら、黙っていても、それを聞いてくれます。
必要なことは「信頼できる保険募集人」を見つけることです。
色々な「商品を比べる」ことより
色々な「保険募集人を比べる」方が
遥かに価値ある保険商品に出会えます。
(4) アジアの諸外国との比較
スイス再保険が行ったアジア市場の比較調査(2020年)では、
日本の死亡保障不足は香港やシンガポール、韓国など
近隣の国と比較しても深刻と指摘されています。
すでに日本は「保険大国」ではないのです。
国民の所得金額だけでなく、保険金額でも
すでに日本は、アジアのトップではないのです。
まとめ:早めの対策が未来を守るカギ
日本の死亡保障ギャップは、
少子高齢化や経済環境の変化を背景にますます深刻化しています。
保険料の負担を抑えたい気持ちは理解できますが、
万が一の備えが不足していれば、
残された家族が大きな苦労を強いられることになりかねません。
ましてや、会社経営者が契約している
法人契約の保険などは、借入金に対する保証人の地位などで
ご自身の家族に迷惑がかかるだけでなく
社員、取引先、銀行など、多方面に大きな影響がでる
可能性があります。
個人であれ法人であれ、早めに保障内容はもちろん
保険金額の見直しを行うことは、大変重要になってきます。
現在の保険で本当に十分な保障が得られるのか、
子どもの教育費や住宅ローン、老後資金などを踏まえた上で
再検討してみてください。
必要に応じて専門家の力を借り、
最適な保障を確保しておくことが
家族の暮らしや会社の経営を守る第一歩です。
「自分は大丈夫」と思わずに、
まずは一度シミュレーションをしてみることをおすすめします。
将来の不安を軽減し、家族全員、社員全員が安心して暮らせるよう、
今から適切な措置を講じておきましょう。
安心しきって、お昼寝ですzzz
-
「残ったお金」から卒業! 『収入-必要なお金=使えるお金』で攻めの経営を実現する方法
2025.03.25
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
3月決算という会社は多いと思う。
既に、新年度の計画を立てている会社もあれば
今まさに作成中なんて会社もあれば
「計画を立てたことがない」もしくは
「立て方がわからない」という会社もあると思う。
そんな時期だからこそ、本日は「会社のお金」に対する
言われてみれば当たり前だけど
多くの経営者が無意識にやってしまっている「思考」
について書いていこうと思う。
「お金」には2つの考え方がある
あなたは、会社のお金をどのように捉えていますか?
「収入-使ったお金=残ったお金」
多くの人が、無意識にこのような式を
思い浮かべているのではないでしょうか。
しかし、この考え方は、
事業を成長させ続ける上で大きな落とし穴になりかねません。
真に事業を成長させ、安定した経営を実現するためには、
「収入-必要なお金=使えるお金」
この式で考える必要があります。
「残ったお金」は受け身、「使えるお金」は攻め
「残ったお金」は、収入から様々な経費や支払いを差し引いた
「結果」として残ったものです。
ここには、計画的に事業を成長させよう、
積極的に投資しようという意図は見えません。
いわば受け身の姿勢で生まれたお金と言えます。
「収入-使ったお金=残ったお金」という考え方は、
一見すると理にかなっているように思えます。
実際、多くの人は家計管理や個人の小遣い管理で
同じ発想を用いているかもしれません。
確かに、日常レベルでの管理ならば
この程度の管理や意識でも、大怪我はしません。
しかし、経営という視点で考えると、
この方法ではリスク管理が甘くなる可能性があります。
最初に“使うだけ使って”しまうと、
あらためて必要な費用を支払う段階になって
「資金がショートしてしまう」事態が起こりやすくなります。
特にビジネスには売上のタイミングのズレや、
仕入れや外注費の支払いサイトなど、
予想と実際がずれる要素が多分にあります。
そのズレがあることを前提として、
あらかじめ必要なお金を守る仕組みを作る必要があるのです。
また、この「残ったお金」の考え方ですと、
気になるのは「今月はいくら残ったか」ということになり
「お金が残ったら、〇〇をする」というような思考となり
ビジネスチャンスや経営者や社員への投資が
結果的にできない、しないことにつながります。
よくある話ですが、経営者向けの勉強会などに参加する際に
なかなか会社を上手く成長させられていない経営者は
「今は、お金がないから、お金が準備できたら参加します」
とおっしゃいますが、後日、
お金ができたから参加するという方は、ほぼいません。
理由は簡単で、「収入-使ったお金=残ったお金」思考では
最終的にお金が残らないことが多いからです。
一方、「使えるお金」は、あらかじめ事業計画に基づいて
明確な目的のために確保されたお金です。
新たな設備投資、人材育成、新規事業開発など、
未来に向けた攻めの投資を行うことで、
さらなる収益を生み出すための原動力となります。
先ほどの勉強会の話にしても
会社をうまく成長させている経営者は
参加意思の表明がとても速い方が多いです。
そのため、多くの勉強会の募集期間は
とても短く設定されているものが多いのです。
募集期間を1か月で設定しても1週間で設定しても
参加者の数は、ほとんど変わりません。
「使えるお金」を増やす方法とは
「使えるお金」を生み出すために最も重要なのは、
「必要なお金」を明確化することです。
短期的な視点での「必要なお金」とは
毎月の運転資金や人件費、家賃、光熱費などの固定費、
そして仕入れ費用や広告費といった変動費など、
事業を維持するために必要な費用です。
一方、長期的な視点での「必要なお金」とは
事業を成長させるための設備投資、
新規事業開発、人材育成、マーケティング、
また、コロナやリーマンショックのような
自身の力では防ぎようのない、
不可抗力的で予測不能な事態
に対応するための「内部留保・貯金」など
未来への投資や備えに必要な資金です。
これらの必要なお金を洗い出し、
具体的な金額を設定し把握することで、
初めて「使えるお金」の範囲が見えてきます。
これにより、「適切な時期に、適切な金額を、適切な場所に」
投資することが可能になり会社の成長の原動力となります。
まとめ
事業を成長させるためには、
「収入-必要なお金=使えるお金」と考え、
まずは重要な支出と貯蓄・投資を
先に確保する仕組みをつくることが効果的です。
そのうえで、残ったお金を自由に使えるようにすれば、
お金のリスク管理も万全ですし、
安心して新しい挑戦や投資を行うことができます。
反対に「収入-使ったお金=残ったお金」
という考え方から抜け出せないと、
常に“残り”を気にするがゆえに、
不意の出費や機会損失を起こすリスクが高まります。
ぜひ、あなたのビジネスでも
「先に必要なお金を確保する」手法を導入してみてください。
毎月の資金繰りがクリアになり、
戦略的に投資を行える安定基盤ができるはずです。
事業を次のステージへ引き上げるためにも、
この考え方を習慣化し、ゆとりある経営を実現していきましょう。
ゆとり?いや「油断」しすぎですよ
-
「なぜ資金繰りが苦しい? 経営者がチェックすべき“キャッシュフロー”の真実」
2025.03.19
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
「うちは黒字経営だし、銀行とも問題なく取引できている。
なのに、なぜか資金繰りが厳しい」
そんな悩みを抱えている経営者の方はいませんか?
実は、それは「決算書で見るべき数字」を
誤っている可能性が高いのです。
本日は、黒字経営でも資金繰りが苦しくなる
意外な落とし穴について解説します。
利益が出ているのに資金繰りが厳しい?そのワケは?
企業の資金繰りを左右する重要な要素の一つに
「キャッシュフロー」があります。
簡単に言うと、手元資金の出入りを表す指標です。
簡易なキャッシュフローは、以下の式で計算できます。
当期税引き後利益 + 減価償却費 = キャッシュフロー
健全な資金繰りのためには、このキャッシュフローが、
とても大切な数字となります。
実は、ここを確認していない経営者は意外と多いのです。
経営者の方はよく「損益計算書」(P/L)は
確認していると思います。
P/Lの中でも「営業利益」や「経常利益」の確認をし
たくさん利益が出ていると「節税」が頭をよぎり
車や、そのうち使う備品を購入したり
保険やリースなどを契約なさったりすると思います。
しかし、上記のキャッシュフローとは、
P/Lの一番最後にある「税引き後利益」が基礎数字
となります。
その数字に、「減価償却費」を足した数字ですから
決算書を見ただけでは、決してわからない
書いていない数字なのです。
では、その書いていない数字である
キャッシュフローと言われるお金から出ていくものは
どんなものがあるのでしょう?
まずは、「銀行からの借入金の元本部分の返済金」
利息部分は経費となりますが
元本部分は経費ではなく「最後に手元に残ったお金」からの
返済となります。
これ以外ですと、「将来の設備投資など計画的に貯めるお金」や
予期せぬ事態が発生した際に会社が「生き延びるためのお金」
生命保険の「資産計上部分にあたるお金」
などとなります。
「銀行への返済がきつい」と感じる原因は
これなのです。税金も支払った後に残った
「乾いたタオル」であるお金から支払っているのです。
では、資金繰りを改善するためには
どんなことを実行すればよいのでしょう。
1.キャッシュフローの確認
2.毎月の銀行への返済額の確認
3.会社の将来への貯金目標額
4.生命保険の資産計上分の金額
5.銀行からの借入金の借り方の変更
最初に書いときます。5番に関しては
ここには書きません。長くなるので。
しかし、効果は「爆発的」にあります。
キャッシュフローを意識した経営をなさるならば
細かなことはおいておいて、
まずは上記の4つを確認しましょう。
4つの数字を確認できたら、
キャッシュフローの金額から、2~4番を引いてみましょう。
1-2-3-4
この計算式の答えがプラスなら
キャッシュフローが健全であるということです。
しかし、残念ながら、多くの中小企業では
マイナスやほぼ0という企業が多いのが現実です。
マイナスはおろか、ほぼ0とは
家庭で言えば「貯金0」ということになります。
どうですか?
生きていくうえで、貯金0円の生活て。
会社経営なら平気だが家庭に置き換えると、
その危うさを実感なさると思います。
これが、マイナスとなるとどうでしょう?
家庭において、毎月のお金が足りないとなると
どこにお金を借りに行くでしょうか?
銀行に「生活費が足りないのでお金貸してください」
と言っても、貸してくれませんよね。
ところが、これが「会社」となると銀行は「融資」
と言う名のもとに、お金を貸してくれます。
そして毎年、足りないとなると「返しては借りる」
ということを繰り返します。
ここで、経営者は、お金が借りれるので、
つい安心してしまいます。
しかしここで立ち止まって、考えてみてください。
「もう貸しません」と言われたら、どうなるのかを。
通常の流れとして、貸してもらえなくなったら、
それまで社長個人が貯めていたお金を会社につぎ込みます。
やがて、そのお金は尽きます。
様々な、金策をし、お金をかき集めますが
それも、手が尽きます。
ゴールは、見えましたね。
最近は、そうなる前に「リスケジュール」という手段を
使うのが一般的です。
ざっくりいうと銀行に返済金額や期間の変更を願い出たりして
資金繰りを改善することです。
金融庁の指導の下、ほぼ全ての案件は承認されています。
しかし、当然ですが、リスケを承認してもらうためには
たくさんの資料を提出することとなりますし
提出した再建計画に沿って、会社を立て直す必要があります。
ここで、私が伝えたいのは
「財務状態が悪くなればなるほど、
たくさんの資料作成と費用がかかる」ということなのです。
本日の主題である「キャッシュフロー」の計算とは
比べ物にならないほど大変な思いをします。
当然、読者のみなさんには、そんな思いを
してほしくないので、キャッシュフローが
「プラスかマイナスか」は是非、
確認していただきたいと思います。
解決策はないの?
当然あります。
企業ごとに様々なので基本的には
私たちのような財務の専門家の力を借りて
どこに手を打つべきかをみつけ
地道に改善していくことをお勧めします。
なので、ここでは一般的な解決策を書きます。
1. 節税をしない
2. 資金繰り表をつける
3. 借入金の「借り方」を変える
4. 生命保険の上手な「見直し」
5. 手を付けるべき経費はどこか見極める
1と2は、専門家の手を借りなくてもできます。
3と5は、専門家と一緒にやるのが賢明です。
4に関しては過去のブログを参考にしてください。
とはいえ、財務に精通した保険担当者がいると
心強いでしょう。
https://sato-insurance.jp/blog/255/
重要なのは、現状を正しく認識し、
経営者自身が財務の知識が十分ではないのなら
早めに専門家に相談することです。
とかく財務に関しては
「明日、会社が倒産するわけではないし・・・」と
「重要だけど、緊急ではない」問題として認識してしまいます。
また、多くの経営者は、
資金繰りの厳しさに漠然とした不安を抱えながらも、
「こんなものかな」と諦めてしまいがちです。
そんな経営者に提案です。
財務に関わらず「重要だけど緊急ではない」物事に
着手するための考え方として
まず手始めに「周りの人」を見てください。
配偶者や子供、社員、取引先、ロータリー・ライオンズの仲間
商工会議所や法人会の仲間 などなど
あなたの会社に万が一のことがあった際に
どれだけ多くの方に迷惑や心配をかけますか?
ましてや、配偶者や子供に大変な思いは
してほしくないはずです。
そうです! 「あなたのために」行動は起こせなくとも
「周りの大切な人」のためになら
行動を起こせるはずです!
後回しにせずに、今度こそ一歩前に踏み出してみましょう。
その一歩が、「大切な人を守る一歩」となります。
「ライバルの一歩前に出る」こととなります。
私が応援します。声かけてください。
「力の限り、かじります!」
「か、硬ったいな~」
-
企業理念こそ究極の「差別化戦略」~社員もお客様も巻き込む「共感」を生み出せ!~
2025.03.04
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
最近、新聞に「ニトリ」さんの企業理念改定の話が出ていた。
企業理念というと、「一度策定したら変えてはいけない」的な
感覚をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
新聞によると「ニトリ」は2003年にも変えているそうです。
また、企業理念を「ロマン」と呼び
現在のロマンは
「暮らしの豊かさを世界の人々に提供する。」
新聞によると、2003年より前は
「世界」の部分が「日本」 であったらしい。
そして、今回は
「暮らし」の部分が「住まい」から改定された。
なるほどニトリは「日本」から「世界」へ羽ばたき
「家具」は勿論「家電」へと、そのビジネスを広げている。
変更した理由はどうあれ、会社が進む方向を
社員はおろか、お客様まで一目でわかる
とてもすばらしい企業理念(ロマン)であると思う。
これは、「ニトリ」だからできたことだろうか?
全く持って、そんなことはないはずだ。
全ての企業で十分可能なことではないだろうか?
では私たち中小企業はどうだろう?
「改定」はおろか、残念ながら「規定」している会社も
少ないのが現実ではないだろうか?
あったとしても、「先代」の時代に定めてものが多いと思う。
このこと自体が良い悪いではないが
現代の自社の活動や方向性に、果たして合致しているだろうか?
別のコラムで読んだ中に、株式会社アクラム代表取締役 勝谷 仁彦様
の記事があり、企業理念が会社復活に大きな力の1つとなった
事例が出ていましたので、かい摘んでお伝えしようと思う。
(出典元 https://bizhint.jp/report/1167927)
お父様から会社を引き継いだ時は、財務状況は既に「ボロボロ」
なんとか資金ショートを回避し営業を続けるも
コミュニケーション等で苦戦。
それでもなんとか乗り越え、
「下請けだけではいけない」と、新自社ブランドを立ち上げ
「自らブランドを持ち、自分たちが作りたい商品を売りたい値段で勝負したい」
という決意のもと奮闘します。
やがて、事業は軌道にのり、大成功なさるのです。
私はこの「奮闘」の部分にとても感銘を受けました。
当初、昇華プリントという技術を使って
「納期が早い」「見た目が美しい」「汗をよく吸う」といった
機能性や利便性を訴求していましたが、
うまくいかなかったそうです。
それは、何故か?
それだけでは差別化できないからです。
私たちはつい、「納期が早い」「見た目が美しい」「汗をよく吸う」など
機能性や利便性を訴求してしまいますよね。
「この理由により、優れた商品」だと考え、
相手に買ってもらうために一生懸命説明をします。
しかし、よく考えると、機能性や利便性は他社が同じものを
売りはじめたら、同じことを言い始めますよね。
なのでライバルが増えると売上はなかなか伸びなくなります。
そこで熟考し、気づかれたそうです。
「機能性や利便性は、ただ特徴に過ぎない」
ブランドに必要なのは機能だけではなく、
ブランド哲学、作り手のビジョン、
そして物語が込められていなければいけないと。
その後、様々なブランドを研究し、辿り着いた答えが
「事業を通じて、地球上の人類がひとつのチームになれるようになりたい。
また製品を通じてそのお手伝いがしたい」
ユニフォームのタグの裏には
現在のブランドメッセージにもなっている
“「勝つ」ことだけが目的では、勝負には勝てない。”
というフレーズの刺繍を入れたそうです。
「勝利」つまり売上や利益だけを目的としていては、
会社が存在する意味がない。
我々が存在する意義は理念の実現にある
そういった想いがこもっているそうです。
やがて、その理念は多くの人々に知れ渡り
共感を得、見事に業績をV字回復させました。
と、ここまでが私が感銘を受けた部分だけの要約ですが
みなさん、どう思われました?
現代よく言われることとのひとつとして「コモディティ化」があります。
ようは、「すぐにマネされて、どれも一緒」ゆえに
せっかくの新商品もすぐに「価格競争」に巻き込まれる。
さらにそこに大手が参入したのなら、
我々、中小企業は太刀打ちできない。
物が少なかった時代、古き良き日本の時代は、
「商品売り」という手法で商売ができましたが
現代では、長くは通用しません。
そこで必要になってくるものが
「企業理念に基づいた商品開発と販売」
それに伴って、自然発生的に完成される「想い」や「物語」
そして、その物語の「言語化」
こういうことが必要になるのだと思います。
いかがでしたか?
企業理念やミッション・ビジョンなどを考えようとしても
つい日常の仕事に忙殺され、
優先順位が下がってしまいます。
また「理念で飯は食えない」なんておっしゃる方がいるのも事実。
とはいえ、ほぼ全ての経営者が、理念やミッション策定の
必要性は理解なさっています。
当社のミッション等は、私が作りました。
壁には先代が作った企業理念が飾られています。
当然、私の作ったものとは全然違います。
私は現在のミッションを策定するために
約2年の時間を要しました。
「壁打ち」の相手となっていただいた方の数は約25名です。
しかし、既に「少し違うな」と思っています。
私の進歩にともない、目指すべきところや、やるべき仕事が
変容していっているからです。
また、私が壁打ちの壁になる機会も増えていくにつれ
変容の速度もどんどん増しています。
すでに3月。年度末という会社も多いと思います。
可能であれば、新年度に「企業理念」の発表ができれば
カッコいいと思いますが
「目的地」と「未来へ続く道」そして「その歩き方」の発表に
時期なんて関係ありません。
一人で考えるのは、正直大変ですから
信頼できる「壁」をみつけ、何度も壁打ちし
社員はもちろん、お客様にまで、世界で唯一の
御社の「想い」を伝えてみませんか?
御社発の誰にもマネできない「永遠の独自商品」となりますよ。
先代(黒ラブ)と2代目(白ゴル)の広報部長
並んでいても「い~んです」(古い・・・)
-
ドンブリ経営はもう卒業!会社の未来を守る「お金の勉強」を始めよう!
2025.02.28
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
と言いつつ、約10日ぶりの投稿です。
実は「牡蠣」にやられてしまいました。
近くの漁協から、ホタテと牡蠣の貝毒が発生し
出荷停止との発表が先日ありました。
どのようなタイミングで検査するのかはわかりませんが
貝毒検出の数日前の牡蠣を食べたわけですが
一緒に食べた4人全員がやられてしまいました。
ある意味、気を付けようがないわけですが
皆さんもお気を付けください。
(やっぱり、火を通すしかないのかな~)
さて、本日は
とある経営者からのご相談のお話です。
想像するに、多くの経営者の方にも共通するものがあると
思いましたので、書いてみようと思います。
相談内容は
「今まで、曲がりなりにもやってきたけど
少し会社が大きくなってきた今、今まで通りの
ドンブリ経営に不安を感じる。
本を読んだりセミナーをのぞいたりしているが
マネジメントとか何から手をつけていいかわからない」
こんな感じの相談でした。
どうでしょう?「私も!」って方
いるのではないでしょうか?
その経営者に私は、こう答えました。
何も気に病むことはないと思いますよ。
「社長」って、特別に勉強や資格がなくても、
誰でも手を上げればなれる職業ですから。
「マネジメント」ですが、勉強して損はありませんが
まだ今の状況なら社長が全体に目が届く規模ではないでしょうか。
であれば、全ての社員さんが、お客様や自分の行動に対し
同じ判断をくだせ、行動できるようになるために
「経営理念」や「ミッション」などをしっかりと作成し
「浸透」させるのはどうでしょうか?
現在の社員さんはもちろん、新規採用時にも「経営理念」は
ミスマッチを減らす役割を果たしますから
「人財」の流失防止にも一役買います。
その上で今は、「会社のお金」に関する勉強に
集中なされるのが賢明かと思います。
会社が大きくなってからですと、
今勉強を始めるより何倍もの時間と労力がかかります。
資金繰り表なんて、取引先が多くなると、
もう手に負えなくなりますから
今のうちに、資金繰り表作成のための「仕組みづくり」をお勧めします。
マネジメントなどと違い、資金繰り表作成なんて、
1円にもならない作業です。
しかし、あるとないでは、天と地の差がでてきます。
会社は「現金」のあるなしが生死を分けます。
つい、「売上」や「利益」に目がいきがちですが
どちらも言ってみれば「机上の数字」です。
その証拠に「売上が上がっていて、利益も出ている」会社が
たくさん倒産しています。
いわゆる「黒字倒産」てやつです。
倒産企業の半数が黒字倒産です。
どの会社の社長さんだって、会社を倒産させたくないはずです。
なのに、資金繰り表をつけている会社は少ない。
一番簡単で確実に会社の現金の推移を見ることができるのが
資金繰り表ですから、作成することをお勧めします。
ところで、「お金の勉強」て私、言ってますが
「会社のお金の勉強」となるとどんな勉強を想像なさいますか?
やはり、決算書の読み方とか活かし方ですかね?
実はその勉強はあまり必要ありません。
確かに、貸借対照表(B/S)は読めるようになった方がいいですが
損益計算書(P/L)は、いくら眺めても妙案や対策は出てきません。
更に言えば、会社はB/Sで倒産しP/Lでは倒産しません。
会社経営のどこに手を加えるか、どんな手を打つかの
「経営判断」をしたり「経営計画」を立てるには
「管理会計」がお勧めです。
正直、社長がお金の勉強を始めるのなら「これ一択」だと思います。
売上―経費=利益(黒字! やったー)
決算書の勉強をすると、陥りやすい罠です。
会社経営では「売上」や「利益」よりも、
一番最初に確認すべきは「現金」です。
また、決算書から事業計画を立てるのは、
とても高度な知識が必要です。
「どこに手を打てば利益がでるのか」を知り、
打ち手を考え、会社全体で行動すれば、
社員さんの給料が増え、会社の利益も増えます。
是非、管理会計を身に着けて、使いこなせるようになって下さい。
手前みそになりますが、もし相談して頂ければ
私は「キャッシュフローコーチ」として
社長自身が、数字の根拠を持った
「経営判断」や「計画立案」ができるように
サポートさせていただきます。
こんな会話をしました。
何かの参考になれば幸いです。
みなさん、お久しぶりです!
父! 早よ元気になれ!
-
【決算期前に考える】銀行からお金を借りるべき5つの理由。自己資金を減らさない経営術を解説!
2025.02.19
いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
本日は、「お金を借りる?借りない?」のお話。
そろそろ決算期を迎え、来期の計画を立てている会社もあると思います。
その際に「新規事業を立ち上げる」や「設備投資をする」など
大きな投資を必要とする計画があった場合
「銀行融資」か「自己資金」かで迷った際に
どちらを選択するかですが、みなさんならどちらにしますか?
「自己資金で払えないこともないけれど・・・」
そう思った社長さん、ちょっと待ってください!
私は、事業規模に関わらず、「銀行融資」の活用をお勧めします。
なぜなら、「自己資金はあなたの会社の生命線」ともいえるものだからです。
1. 何故なぜ自己資金を減らさない方がいいのか?
自己資金は、予想外のピンチを乗り越えるための「最後の砦」です。
ビジネスの世界は、何が起こるかわかりません。
・ 景気の変動
・ 顧客のトレンド(売れ筋)の変化
・ 自然災害や予期せぬ事故 など
このような事態は、突然やってきます。
そうなった時に頼りになるのは、銀行からの融資ではなく、
「自己資金」つまりは、手持ちの自由になるお金なのです。
もし、上記の3つのようなことが起き
会社の資金繰りや売上が傾き始めたのなら
残念ながら、銀行は、一般的に融資を渋る傾向があります。
でもこれ、仕方がないことですよね。
貸したお金を返してもらえないかもしれない会社にお金は貸せません。
貸したお金を返してもらえるかどうかわからない友達に
お金は貸せないのと同じです。
「うちは、いつでもお金を貸すと言ってもらえている」
「メインバンクとは、もう長い付き合いだから大丈夫」
もしかして、「片思い」なんてことありませんか?
「晴れた日に傘を貸し、雨が降ったら取り上げる」
以前もブログで取り上げました。
https://sato-insurance.jp/blog/82/
2. 一瞬のチャンスを逃さない
ビジネスチャンスは、いつ、どこで訪れるかわかりません。
・ 画期的な新技術との出会い
・ 魅力的なM&Aの話
・ 是非ともほしい「人財」との出会い など
こんな時に、現金があるかどうかで、
チャンスを掴めるかどうかの確率は変わります。
自己資金がなければ、準備に時間を要する銀行融資に頼らざるを得ません。
せっかくのチャンスも、ライバルに先を越されてしまうかもしれません。
3. 精神的な余裕を生み出す「枕を高くして眠る」
自己資金が十分にある状態は、経営者に精神的な余裕を与えてくれます。
心に余裕があると、冷静で的確な判断ができますし、
新しいことにも積極的にチャレンジできます。
なにより、お客様のことを考え、提供する商品やサービスを充実させる
など、様々な「前向きな施策」を考え、実行してみることができます。
反対に、自己資金が減ってしまうと、
精神的に不安定になり、焦って間違った決断をしてしまう可能性も出てきます。
明日の資金繰りをいつも考えなければならない状態で
いい仕事はできませんよね。
4. 投資は「借入」を検討しよう!
「借金は怖い…」そう思っていませんか?
確かに、むやみに借金をするのは危険です。
しかし、上がったとはいえ低金利時代の今、
うまく活用すれば、事業を大きく成長させるための強力な武器になります。
聞いたことあると思います。
「レバレッジを効かす」てやつです。
同じ事業に、「手持ちの1000万円」を投資するのと
「借入の3000万円」を投資するのでは
どちらの方が、打てる手が増え、成功に近いと考えますか?
どちらの方が、利益が多くなりそうですか?
また、仮に手元資金が総額3000万円あったとして
銀行融資で3000万円調達したとしたのなら
実質借入金は「0円」です。
言い方を変えれば、失敗したとしても会社が「即倒産」とはなりません。
しかし、手元資金の全額をつぎ込んで、残念ながら失敗したのなら
会社は非常に危険な状態となります。
「利息がかかるじゃないか」
確かにかかります。
しかし、利息は経費ですから節税効果があります。
つまりは、法人税分は実質負担金利が0円となります。
税率が30%としたら「金利3割引き」ということです。
5. 自己資金は「会社経営」の要
「攻撃は最大の防御」という言葉がありますが、
経営においては「守りを固めること」は、非常に大切です。
自己資金は、まさに会社経営の要となるものです。
自己資金を減らさずに事業を拡大する方法を常に意識し、
ビジネスを安定成長に導きましょう!
枕はないけど「ぐっすり」
2025.04.17

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
値上げラッシュの今、中小企業も避けて通れない価格改定
ここ数年、私たちを取り巻くビジネス環境は大きく変化しています。
とりわけ顕著なのが、あらゆるモノの値上がり
原材料費、燃料費、物流費、人件費……
どれをとっても右肩上がり。
特に中小企業にとって、
仕入れコストや外注費の上昇は経営に直撃します。
そして、多くの経営者が口にする言葉が
「うちは値上げなんてできないから・・・」
でも、値上げをせずにこの状況を耐えようとすると、
最終的に待っているのは「粗利の減少と赤字化」
そして「従業員への給与還元ができない構造」です。
それでもなお、値上げに踏み切れない企業が多いのはなぜでしょうか?
社員任せの値上げ交渉がうまくいかないワケ
よくあるのが、社長が社員にこう指示するケースです。
「仕入先に値上げ交渉できないか」
「価格の見直しをお願いできる取引先はないか」
いつも、取引先と接し、相手の「商売の塩梅」を
聞いている社員は、相手に、渋々気まずそうに
話をしてきた社員からは
「やはり、無理でした」最悪の場合は
「それなら取引を考えるぞ!と言われました」の声が。
なぜ、こうなるのでしょうか?
交渉相手からは
「なんで値上げなんかするんだ」
「他にもっと安いところもある」
「経営努力が足りないんじゃないのか?」
このような言葉を投げかけられながらも耐え
現実、そんな言葉と戦ったところで、
自分の給与が上がるわけではない。
プレッシャーとストレスばかりがのしかかる仕事。
それが、社員にとっての「値上げ交渉」なのです。
つまり、成功しても報われず、失敗すれば責められる。
こんな状況で、社員が本気で交渉に臨めるはずがありません。
社長が前線に立つと、交渉の質がまったく変わる
一方で、社長自身が交渉の場に立つと、状況はまったく変わります。
経営の数字を把握しているからこそ、
「どこまで譲れて、どこが譲れないか」も明確ですし、
自社の立場と今後の方針を論理的に、
そして熱意を持って伝えることができる。
何より、社長自身が
「この値上げは会社の未来を守るために必要だ」
という覚悟を持って交渉するわけですから、本気度が違うのです。
取引先も、その「覚悟」を感じ取ります。
「あ、この人は本気でこの会社を守ろうとしているんだな」と。
交渉の場において最も重要なのは、
価格表ではなく「熱意と誠意」なのかもしれません。
【今頃、ホワイトハウスで、
社長(石破総理)代理の(赤沢亮正経済財政・再生相)が
奮闘していることでしょう。
相手は、社長(トランプ大統領)が出席していますね】
値上げ交渉は、経営判断そのものである
私は日頃から、中小企業の社長にこう伝えています。
「値上げ交渉は、社員に任せるものではありません。
社長が自ら行う経営の責任仕事です」
相手先が大手企業であればあるほど
立場は厳しくなります。
だからといって引いてばかりいては、会社を守れません。
価格交渉は単なる営業活動ではなく、経営そのもの。
それを他人任せにしていては、経営の舵取りができないのです。
「値決めは経営である」
値決めは経営の最重要事項の一つであり、
経営者自らが責任を持って行うべきである
稲盛和夫氏の有名な言葉です。
値上げは悪ではない。信頼を築くチャンスにもなる
ここで、ひとつ大事な視点を。
「値上げ=相手に迷惑をかけること」
という印象を持っている方も多いかもしれません。
しかし実際には、理由を明確にし、
丁寧に説明すれば、意外と理解を得られるものです。
むしろ、「あの会社は正直に現状を説明してくれた」
と信頼を得ることもあります。
特にBtoBでは、「長く付き合っていきたい」と
思ってもらえるかどうかが重要です。
目先の安さではなく、
真摯な姿勢と未来志向の提案が
評価されるケースも少なくありません。
参考までに、「値上げの根拠」となる資料が作れるサイトを
ご紹介しておきます。
どちらも、国や行政が運営していますので
安心して使えると思います。
実際、私も使ってます。
価格転嫁検討ツール(中小機構)
検討ツール
価格交渉支援ツール(埼玉県庁)
価格交渉に役立つ各種支援ツール - 埼玉県
価格改定は「責任ある勇気」で決めること
今の時代、価格を上げる勇気を持てるかどうかは、
経営者としてのひとつの資質だと私は思います。
何もしなければ、ジリ貧になる。
でも、覚悟を持って動けば、流れは変わる。
中小企業の値上げ交渉は、確かに簡単ではありません。
だからこそ、それはまぎれもなく、
社長にしかできない仕事なのです。
「私は困難なことを問題とは呼びません
むしろ、チャンスと呼びます」
マザー・テレサ
「成功する人間と、そうじゃない人間の違いは
体力の差でも知識の差でもない。 意思の差だ」
柔道家 古賀 稔彦
サラリーマンだって戦ってます!
2025.04.11

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
本日は、決算書の活かし方のうち
「とても大切」でも「ほとんど見てない」
そうです!
「貸借対照表」(バランスシート) 略称 B/S
についてのお話です。
多くの経営者は、「損益計算書」(プロフィト&ロスステイトメント)
略称 P/Lは見ていると思います。
多くの会社がこれから迎えるであろう「決算」
その数か月後に「決算説明」と言う名の
税理士さんからの説明。
残念ながら、その場でも税理士さんからの説明のほとんどの時間は
P/Lの説明だと思います。
うちの会計事務所も、そうなんです。
しかし、大切なので何度でも言います。
「会社は、P/Lでは潰れません。B/Sで潰れるのです」
経営者として、自分の会社を倒産させてもいいなんて人は
一人もいないと思います。
そのためにもまずはB/Sから見る癖をつけましょう。
決算書の並びもB/S ⇒P/L⇒C/Fの順に並んでいます。
普通、本を読む場合だって、いきなり、真ん中からは
読まないと思います。それと同じことです。
「でも、B/Sて、どう見ればいいの?」
この疑問を持っている方いるのではないでしょうか?
色々な見方はあります。
分析の仕方が難しく、普通の会計の勉強した人には
なかなか理解しづらいため、浸透していないが
自社の弱みがわかる「資金別貸借対照表」なんてものもあります。
しかし、これを普通の経営者が使いこなすのは
正直、「時間とお金」の無駄です。
見つけるのは難しいかもしれませんが
使いこなせるコンサルタントを探して
アドバイスを受けましょう。
では、どうするのかですが
B/Sを「色分けした箱」にしてしまいましょう。
色分けの方法は、とても簡単
B/Sの見た目通りに分けるだけなんです。
まずは、B/Sの基本の形から。
このように、5つの箱で作られています。
まずは、それぞれの項目別に、合計金額を把握します。
次に、資産の中で「流動資産」が何割あるのか
「固定資産」が何割あるのかを把握します。
負債の方も同じように、3つの項目が何割づつあるのかを
把握してください。
コピー用紙に、縦横15cmの正方形を書きます。
その正方形の中に、それぞれの項目が資産や負債に
占める割合に合わせた線を書きこみます。
例えば、流動資産が50%なら、上から7.5cmの
ところに横線を入れます。
それぞれの項目を色分けすると、
感覚的にとらえやすいかもしれません。
作業は、これだけです。簡単ですよね。
数字をブロックにしただけですので
「ブロックB/S」と名付けました。
「ブロックB/S」の使い方
使い方というか、分析の仕方もいたって簡単です。
まず、見るべきところは
「流動資産」の大きさです。
どうしても大きな「固定資産」をかかえなければならない業種も
存在しますが、大切なのは「流動資産」です。
では、その流動資産の箱の大きさが
どのようになっていればいいのかですが
究極の結論から言うと「資産のすべてが流動資産」
ということになりますが
会社を解散する時以外は、あまりにも、非現実的ですので
現実的に言うと
「流動資産の箱は大きいほどいい」
「安全な経営をしている」
ということになります。
次に、負債側の箱の大きさとの対比ですが
流動資産の箱の大きさが「流動負債」と「固定負債」の
2つの箱より大きい場合「very good」
同じ、ほぼ同じ場合「good」
逆に、大きさが小さい場合は、
小さければ小さいほど「bad」
「経営が安定していない」ということになります。
「固定資産」についてですが
流動資産で負債の全てを、賄い切れていない場合に
固定資産を売却することにより、現金を捻出し
負債を返すという考え方が基本です。
中小企業の場合、土地などが一番大きな固定資産
となる場合が多いと思いますが、
決算書上は「買った時の価格」のままになっていますので
土地が持つ本当の実力を表していません。
本来であれば、決算書上に出ている土地の金額は
時価に引き直すと、より実態に近い状態での分析ができます。
とりあえず、小難しいことは抜きにして
流動資産と固定資産の合計の箱が流動負債と固定負債の
合計の箱より大きいのが「good」な状態です。
逆に「資産の合計の箱」より「負債の合計の箱」が
大きい場合は、財務上は「危険水域」ということになります。
聞いたこと、ありますよね?
「債務超過」というやつです。
債務超過だからといって、会社がすぐに倒産してしまう
わけではありませんので、ご安心を。
ただし、銀行からの新規の融資がとても受けずらいなど
非常に苦しい状態に追い込まれることは事実です。
もう一つ、形があります。
「流動資産+固定資産」<「流動負債」
業種によっては「流動資産」<「流動負債」
言葉にすれば「短期の支払いに回す資金が足りない」
この状態を、これまた聞いたことがあると思います。
そうです「自転車操業」というやつです。
この状態も、避けなければなりませんね。
「別に、数字で見比べればいいじゃん」と
思われる方もいるかもしれません。
上級者は、それでいいと思いますが
「これから」という若手や次世代の経営者の方は
「図形」を使った数字の捉え方の方がお勧めです。
感覚や視覚で、数字を捉えることは
経営感覚を磨く上で、とても有効です。
今回のB/Sに限らず、ストラック図や
お金のブロックパズルも図形による経営判断の
助けとなりますし、「ラーメン屋さん」に入った時でも
経営感覚を習得するトレーニングができます。
お勧めです!
いかがですか?
このようにB/Sは、「会社の健康状態」を表しています。
自分の体に不調をきたした時に、病院に行き
診察・検査・治療・投薬・手術など
健康な体に戻すため、様々なことをやっていると思います。
企業だって同じです。
現在の医療は「予病」つまり「病気の予防」に
軸足が移っています。歯科業界に関しては
とっくの昔から、そうなっています。
しかし、多くの場合、会社が「余命何か月」となってから
相談にこられるのですが、そこまでいくと
打てる手は、限られてきます。
経営者の皆さんも是非
「ご自身の体」と「会社の財務」は
「予病」をメインとしたメンテナンスを心がけてください。
元気が余っています! 「遊んでください」
2025.04.09

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
すいません。月曜日にアップする予定でしたが
遅れてしまいました。
https://sato-insurance.jp/blog/358/
4. 変化を恐れずに挑戦する勇気
時代の変化は激しく、現状維持は衰退を意味します。
新たな技術やビジネスモデルを導入するなど、
変化を恐れずに挑戦していくことが求められます。
とはいえ、新たなことに挑戦するには
相応の覚悟や勇気は勿論、「時間」と「お金」が必要となります。
「時間」に関してはDXなど、
最新の技術や今まで手作業だったものを
機械やデジタルの力を利用することにより
大幅に削減することが可能となりました。
私も、様々なデジタル技術やAIの活用により
かなりの時間を創出することができました。
ここへの投資は、「経費削減」という観点からみると
非常に有効な投資だと実感しています。
では「お金」はどうでしょうか?
2代目経営者として、会社のお金を減らすことは
当然ながら避けたいことです。
なぜなら、会社のお金が0になったら
引き継いだ会社は、なくなってしまうからです。
そういうことにならないようにするためには
「売上を上げる」か「経費を減らす」以外にありません。
「投資をする」と答える方もいると思いますが
間違いなく、自社もしくは自身に投資するのが
一番リターンが大きいはずです。
投資で得られる利益は、5%程度ではありませんか?
もしも、自社の商品を販売して得られる利益が5%以下なら
投資をすることをお勧めします。
というより、「利益5%以下」ならば、
はっきり言って、そんな商売はやめましょう。
お金の垂れ流し状態でしょうから。
では、何をするべきかというと
やはり「財務」の勉強をすべきだと思います。
「経理」や「決算書」の勉強ではありませんよ。
「財務」の勉強です。
「売上をあげるためには、どこに手を打つべきか」
「どこの経費を削減するのが、一番効果的か」
そして、このような手を打つことにより
「どれだけ利益が増えるのか」
「自社が存続するために、最低限必要な売上高はいくらか」
「自社が存続するために、最低限必要な現金はいくらか」
など、経営に必要な数字はもちろん
「会社を潰さない」ために知らなければならない数字があります。
しかし残念ながら、こんな大切な数字さえ知らずに
会社経営に挑んでいる方々が、ほとんどなのが現状です。
では何故、創業社長は、このような数字や財務を知らなくても
なぜ会社を経営できたのでしょうか?
様々な要因が考えられます。
1 時代背景 2 市場 3 想いの力 4 肌感覚の鋭さ
時代背景として「物がない時代」「情報がない時代」でしたので
今よりは、物を作れば売れる時代だったのです。
ですから、「どうやってたくさん作るか」
「他社商品との性能の違いをどう伝えるか」などを
考えて商売することにより、勝利へと近づいていきました。
また、市場も「拡大」していましたから
分母にあたるお客様の総数は、黙っていても増えたわけです。
そして、「想いの強さ」からくる
「がむしゃらさ」や「懸命さ」などにより
売上は支えられていました。
見習うべき所はたくさんありますが
現代に、そのまま持ってきたのなら、
一瞬で倒産してしまう可能性が高まります。
法令にもひっかかりますよね。
「ブラック企業」て言われ兼ねません。
そして、伝えようがないのが「肌感覚の鋭さ」
「この時期やこの取引をするとお金が足りなくなるな」
ということを、長年の経験から来る、勘と肌で、わかってしまうのです。
これは、苦労を重ねた創業社長だけに備わった「技」です。
しかし、そんな創業社長にお聞きしても
「できることなら、財務の勉強をしてみたかった。
必要なのは、わかっている」
このような言葉が出てきます。
2代目社長の皆さんは、どうですか?
これだけ変化のスピードが速い時代
周りの環境が目まぐるしく変わっていく時代に
「勘」という武器も
「肌感覚」という鎧も
ないままに、裸でライバルひしめく市場で戦うのですか?
と、このまま不安をあおって〆たいところですが
それでは、このブログの価値が下がるで
現実を踏まえた、逆の考え方をお勧めします。
現実的に、市場で戦っているライバルも
今なら、ほぼ全員「裸」です。
体の大きさで勝負しているのが現状です。
もう、おわかりですね?
相手は、「裸」で、しかも「丸腰」。
そこに財務という鎧と武器を持った2代目社長が
戦いを挑んだら・・・
勝てそうじゃありませんか?
いやもう、「勝ち確定」では、ないでしょうか。
5. 企業理念や価値観の継承と進化
2代目社長に課せられた使命は
とてもデリケートなものが多いと思いますが
創業社長が築き上げた
企業のアイデンティティをしっかりと継承しつつ、
時代の変化に合わせて進化・変容させていくことで、
社員の心を一つにし、企業の永続的な発展につなげることができます。
二代目社長は、創業者ではないというコンプレックスや、
周囲からのプレッシャーに直面することもあるでしょう。
しかし、創業社長が築き上げた礎の上に立ち、
新たな時代を創造していくことができるのは、
二代目社長である、あなたしかいません。
困難な課題に立ち向かう勇気と、
未来を創造する情熱と
経営者に必要とされる新たな武器と鎧を纏い、
市場やライバルと戦い、勝ち続けることにより
企業の成長、発展に貢献していきましょう。
私は、いつでも、応援に駆け付けます!
私も「二代目」です。
「できる できる 君ならできる」
2025.04.04

いつも、ブログを読んでいただき、ありがとうございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
本日は「創業社長」と「2代目社長」の違いと
求められる役割や能力について書こうと思う。
何を隠そう、個人事業主時代から数えると
私は「3代目」である。
事実上、先代が作った会社なので実質「2代目」
トータルでみると、50年を超える会社となっています。
そんな私ですので、今回も自分自身のことを
書くことになります。
2代目や次世代の経営者のみなさんにとって
なんらかの参考になれば幸いです。
「創業社長」と「2代目社長」の埋められない違い
創業社長と2代目社長では、
ビジネスの立ち上げ経緯や周囲の環境が大きく異なるため、
同じ「社長」という肩書きでも
求められる役割や考え方に違いが生まれます。
創業社長は、自らゼロから事業を興し、
会社の方向性やビジョンを独自に打ち立てる姿があります。
一方で2代目社長は、すでに築きあげられた土台の上に立ち、
事業を継承しさらに発展させていく使命を担います。
これは、各々の「人として」の問題ではなく
言ってみれば「宿命」と言えます。
抗っても意味がありません。
もう少し、詳しくみていきましょう。
1. 企業に対する思い入れ、経験値の違い
創業社長は、自身のビジョンや情熱を形にするために、
文字通り人生を賭けて事業を立ち上げ、
幾多の困難を乗り越えてきました。
企業への思い入れは誰よりも強く、
その経験から得た知識や直感は、
他の誰にも真似できない貴重な財産です。
一方、二代目社長は、
創業社長ほど企業の歴史や苦労を知ることはできません。
しかし、一歩引いた客観的な視点から、企業や市場を分析し、
冷静な判断をスピーディーに下すことが期待されます。
ましてや、企業を取り巻く環境は、創業社長のそれに比べ
変化のスピードは格段に上がり
お客様の嗜好はもちろん、取り巻く法規の変化も
大変激しくなっています。
それ自体を否定するつもりはありませんが
「一生懸命」だけでは、生き残るのが難しくなっています。
2. リーダーシップのスタイルの違い
創業期は、カリスマ性を持ったリーダーシップが求められることが多く、
創業社長は、強いリーダーシップで社員を牽引し、
事業を推進してきたケースが多く見られます。
「俺についてこい!」「背中を見せる」
こんな感じのリーダーが多かったのではないでしょうか。
一方、2代目社長は、組織がすでに成熟していて、
もしくは、ある程度の形ができているため
そこに既に属する多様な人材をまとめ、
それぞれの強みを活かす組織的なリーダーシップが必要となります。
それに加えて、すでに築かれた会社の仕組みや文化、
従業員との関係、既存顧客や金融機関との信頼関係など、
多様な利害関係を考慮しながら舵取りをする必要があります。
これは、創業時に比べて事業基盤が整備されているため
安定感があるとも言えますが、
他方で「先代から受け継いだしがらみ」や
「これまでのやり方に固執する一部従業員への対応」など、
創業社長が直面しなかった課題に対処しなければなりません。
二代目社長は、創業社長とは異なるリーダーシップを発揮し、
組織全体の力を最大限に引き出すことが求められます。
時代背景と求められる役割の違い
創業社長は、特定の時代背景や市場環境の中で、
チャンスを掴み、事業を軌道に乗せることに注力してきました。
しかし、時代は常に変化し、企業を取り巻く環境も変化していきます。
二代目社長は、変化する時代や顧客ニーズをいち早く捉え、
新たな事業やサービスを生み出すイノベーション、
あるいは既存事業の改革など、変化に対応していくことが求められます。
では、二代目社長にはどのような考え方、
知識、心構えが必要なのでしょうか?
1. 謙虚さと学ぶ姿勢
創業社長の功績を尊重し、社員や顧客、
取引先への感謝の気持ちを常に持ち続けることが大切です。
同時に、過去の成功体験にとらわれず、
常に学ぶ姿勢を持ち続けることが重要です。
2. 未来を見据えたビジョンと戦略
創業社長の想いを継承しつつ、過去の成功体験にとらわれず、
未来を見据えたビジョンと戦略を
明確に打ち立てることが必要となります。
私は、自社の「MVV」(ミッション・ビジョン・バリュー)を
自分が社長を引き継いだ時に、新たに掲げました。
先代の掲げたものも、社内にそのまま掲示しています。
何故、新たなものを作ったのかですが
目指すべきゴールは、恐らく同じだと思うのですが
「自分の言葉」になっていなかったため
腹落ちの具合がよくなかったからです。
だれかに、質問された際に明確に答える自信がなかったのです。
「ゴールはここです。そこにいく為に私は、
この道をこのように通っていきます。
その道を歩む為に、必要なことはこれであり
現在不足している部分はこれです。みなさん力を貸してください」
このように、2代目社長は、自分の言葉で明確に語り
質問や疑問には真摯に答える必要があります。
そして、その答えには必ず「一貫性」が必要となります。
その一貫性の土台や源となるのが「MVV」です。
ですから、私は2代目社長には必ず、ご自身の言葉での
「MVV」を作成するように、お伝えしていますし
その為に必要になる「壁打ちの壁」としての役割を
担うようにしています。
私にも、壁打ちの壁役の方がいました。
壁に打ち込むと、加速度を付けてボールを返してくる
ような壁でしたので、ほんとに大変でした。
そんな壁と半年の間、壁打ちをやりました。
そこまでして完成させたわけですが
「ちょっと違うな」「もっと伝わる言葉があるな」などと感じたら
すぐに変えるつもりです。
これは、環境の変化に対応するためであり
同時に、戦い方や戦う場所を変える
「経営戦略」そのものだと私は考えるからです。
今までは「一生もの」的な感じで考えられていましたし
環境の変化も、現代より大きくはありませんでした。
しかし、これからは変化し続けれない企業は
いくら「勝ち筋」を持っていても、
大概の場合は、すぐにコモディティ化してしまい
有利な立場は、あっという間に崩れてしまうことに気づきましょう。
3. 多様な人材とのコミュニケーションと巻き込み
企業の成長には、多様な人材の力が必要です。
社員一人ひとりの意見に耳を傾け、モチベーションを高め、
共通の目標に向かって進むためのコミュニケーション能力が求められます。
創業社長時代からのベテラン社員とも
積極的にコミュニケーションを取り、
彼らの経験と知識を活かすことが重要です。
いわゆる「組織マネジメント力」と言われるやつです。
ここから先は、来週の月曜日にアップ致します。
お愉しみに~
早く食べたいよ~
2025.03.28

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
先日、気になる記事を見つけたので
私なりに考えてみたことを書こうと思う。
その記事とは
「深刻化する日本の死亡保障ギャップの実態」
昔からよく「日本人は保険好き」と言われていました。
そのため、日本の貿易黒字が大きすぎた時期に
諸外国、特にアメリカから「保険市場の開放」を迫られ
保険市場は他の市場に比べ、早い時期に
グローバル化しています。
しかし、その日本の保険市場、その中でも
生命保険の「死亡保険」の市場に
今の日本の没落を象徴するような事象が起きているのです。
それが、「死亡保障ギャップ」
2024年11月末に生命保険文化センターが発表した
「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査<速報版>」
によると、世帯主が備えている死亡保険金額は減少傾向にある一方で、
残された家族が必要と考える生活資金は増加しており、
家族の暮らしに影響を及ぼす深刻な問題となっています。
死亡保障ギャップとは?
死亡保障ギャップとは、
「一家の稼ぎ手が万が一死亡した場合に必要となる生活資金」と
「実際に用意されている死亡保険の保障額や貯蓄などの資産」の
差額を指します。
必要な資金に対して十分な保険や金融資産を備えていない状態だと、
残された家族が生活費や教育費、住宅ローンなどの支払いや
老後の生活費などに困窮するリスクが高まります。
スイス再保険が公開した2019年時点のデータによれば、
日本の死亡保障ギャップは約8兆米ドルにのぼり、
必要と見込まれる金額の61%が不足していると報告されています。
これは、平均的な日本の世帯では
「必要な生活資金のうち約6割しか準備できていない」
深刻な状況にあることを意味します。
経営者に関しては、「個人の生活」以外に「会社の存続」も
検討し対策する必要があります。
不足分の数値は出ていませんが
「借入金1億円」に対応するための保険として
「保険金額1億円」なんていう
全く財務を知らないような保険が多数存在している実態を
鑑みても、不足分の理由は別として
法人契約の保険でも、保険金額の不足が多々発生している
ことは、容易に想像がつきます。
日本の死亡保障不足が発生している理由
(1) 保険料負担の実質的上昇
長引く低金利、急激かつ全体的な物価上昇
安売り合戦による企業の収益構造の劣化など
家計を圧迫する要因はきりがないほど考えられる。
結果、保険料を抑える傾向が挙げられます。
また、国の施策により、若年層ほど
「死亡保障よりも貯蓄や投資を優先したい」と考える人が多く、
生命保険の契約を見直したり
解約するケースが増えているのも要因です。
決して、投資は悪いことではありません。
むしろ現代においては、物価の上昇を勘案すると
「投資をしない」ということは「お金を減らしている」
と同義語だと考えています。
しかし、昔から
「貯金は三角 保険は四角」というように
投資や貯金と生命保険では
「将来への備え」と「直近への備え」という
違う役割がある以上、そもそも並べて論じるものではありません。
(2) 必要保障額の過小評価
万が一の場合に必要な生活費や教育費、
住宅ローンの残高、老後の備えなどを
正しく見積もれていない世帯も少なくありません。
将来のインフレや子どもの進学コストなどを
十分に考慮していない結果、
本来はもっと高い保障が必要でも、
「これくらいで足りるだろう」と思い込んで
しまっていることが多いのです。
インフレ・デフレを勘案せずに
今の月の生活費✖12✖必要年数
実際に保険を検討する場合には、ここから
預貯金や、すでに手当されている社会保険等の金額等を
勘案して、必要額、つまりは保険金額を算出してみて下さい。
電卓さえあれば、この程度なら誰でもできるはずです。
最低限、これくらいはやってみましょう。
この程度のことさえやらずに、保険商品を選ぶのは
自分の体のサイズを考えずに、服を買うのと同じです。
身長190cm 体重 100kg の人間が
店員さんに「すごく、お似合いですよ」と言われても
まさか、Sサイズの服は買いませんよね?
それと同じことです。
また、どうしても、もっと正確に「オーダースーツ」が欲しならば
プロの保険募集人やFPなどに必要補償額を
算出してもらうといいでしょう。
一方、経営者などに万が一のことがあった際に備える生命保険は
財務やキャッシュフローはもちろん
相続・事業承継まで考える必要がありますので
ここに関しては、「オーダーメイド」しなければ
後に大変なことになりかねませんので、ご注意ください。
(3) 死亡リスクに対する意識の低さ
「自分はまだ若いから大丈夫」
「まさか自分に限って重大なことは起きないはず」
といった楽観的な見方も、死亡保障不足を招く大きな原因です。
こうした意識から、保障を見直す時期を逃し、
結果的に家族の生活にリスクを残してしまうケースが後を絶ちません。
これを防ぐためには「将来、どうなりたいのか」
「どういった生活を送りたい・迎えたいのか」を
考える必要があります。
「そんなこと、どうやって考えればいいの?」
「考えたこと、ないな~」と言う方、大丈夫です。
プロの保険募集人なら、黙っていても、それを聞いてくれます。
必要なことは「信頼できる保険募集人」を見つけることです。
色々な「商品を比べる」ことより
色々な「保険募集人を比べる」方が
遥かに価値ある保険商品に出会えます。
(4) アジアの諸外国との比較
スイス再保険が行ったアジア市場の比較調査(2020年)では、
日本の死亡保障不足は香港やシンガポール、韓国など
近隣の国と比較しても深刻と指摘されています。
すでに日本は「保険大国」ではないのです。
国民の所得金額だけでなく、保険金額でも
すでに日本は、アジアのトップではないのです。
まとめ:早めの対策が未来を守るカギ
日本の死亡保障ギャップは、
少子高齢化や経済環境の変化を背景にますます深刻化しています。
保険料の負担を抑えたい気持ちは理解できますが、
万が一の備えが不足していれば、
残された家族が大きな苦労を強いられることになりかねません。
ましてや、会社経営者が契約している
法人契約の保険などは、借入金に対する保証人の地位などで
ご自身の家族に迷惑がかかるだけでなく
社員、取引先、銀行など、多方面に大きな影響がでる
可能性があります。
個人であれ法人であれ、早めに保障内容はもちろん
保険金額の見直しを行うことは、大変重要になってきます。
現在の保険で本当に十分な保障が得られるのか、
子どもの教育費や住宅ローン、老後資金などを踏まえた上で
再検討してみてください。
必要に応じて専門家の力を借り、
最適な保障を確保しておくことが
家族の暮らしや会社の経営を守る第一歩です。
「自分は大丈夫」と思わずに、
まずは一度シミュレーションをしてみることをおすすめします。
将来の不安を軽減し、家族全員、社員全員が安心して暮らせるよう、
今から適切な措置を講じておきましょう。
安心しきって、お昼寝ですzzz
2025.03.25

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
3月決算という会社は多いと思う。
既に、新年度の計画を立てている会社もあれば
今まさに作成中なんて会社もあれば
「計画を立てたことがない」もしくは
「立て方がわからない」という会社もあると思う。
そんな時期だからこそ、本日は「会社のお金」に対する
言われてみれば当たり前だけど
多くの経営者が無意識にやってしまっている「思考」
について書いていこうと思う。
「お金」には2つの考え方がある
あなたは、会社のお金をどのように捉えていますか?
「収入-使ったお金=残ったお金」
多くの人が、無意識にこのような式を
思い浮かべているのではないでしょうか。
しかし、この考え方は、
事業を成長させ続ける上で大きな落とし穴になりかねません。
真に事業を成長させ、安定した経営を実現するためには、
「収入-必要なお金=使えるお金」
この式で考える必要があります。
「残ったお金」は受け身、「使えるお金」は攻め
「残ったお金」は、収入から様々な経費や支払いを差し引いた
「結果」として残ったものです。
ここには、計画的に事業を成長させよう、
積極的に投資しようという意図は見えません。
いわば受け身の姿勢で生まれたお金と言えます。
「収入-使ったお金=残ったお金」という考え方は、
一見すると理にかなっているように思えます。
実際、多くの人は家計管理や個人の小遣い管理で
同じ発想を用いているかもしれません。
確かに、日常レベルでの管理ならば
この程度の管理や意識でも、大怪我はしません。
しかし、経営という視点で考えると、
この方法ではリスク管理が甘くなる可能性があります。
最初に“使うだけ使って”しまうと、
あらためて必要な費用を支払う段階になって
「資金がショートしてしまう」事態が起こりやすくなります。
特にビジネスには売上のタイミングのズレや、
仕入れや外注費の支払いサイトなど、
予想と実際がずれる要素が多分にあります。
そのズレがあることを前提として、
あらかじめ必要なお金を守る仕組みを作る必要があるのです。
また、この「残ったお金」の考え方ですと、
気になるのは「今月はいくら残ったか」ということになり
「お金が残ったら、〇〇をする」というような思考となり
ビジネスチャンスや経営者や社員への投資が
結果的にできない、しないことにつながります。
よくある話ですが、経営者向けの勉強会などに参加する際に
なかなか会社を上手く成長させられていない経営者は
「今は、お金がないから、お金が準備できたら参加します」
とおっしゃいますが、後日、
お金ができたから参加するという方は、ほぼいません。
理由は簡単で、「収入-使ったお金=残ったお金」思考では
最終的にお金が残らないことが多いからです。
一方、「使えるお金」は、あらかじめ事業計画に基づいて
明確な目的のために確保されたお金です。
新たな設備投資、人材育成、新規事業開発など、
未来に向けた攻めの投資を行うことで、
さらなる収益を生み出すための原動力となります。
先ほどの勉強会の話にしても
会社をうまく成長させている経営者は
参加意思の表明がとても速い方が多いです。
そのため、多くの勉強会の募集期間は
とても短く設定されているものが多いのです。
募集期間を1か月で設定しても1週間で設定しても
参加者の数は、ほとんど変わりません。
「使えるお金」を増やす方法とは
「使えるお金」を生み出すために最も重要なのは、
「必要なお金」を明確化することです。
短期的な視点での「必要なお金」とは
毎月の運転資金や人件費、家賃、光熱費などの固定費、
そして仕入れ費用や広告費といった変動費など、
事業を維持するために必要な費用です。
一方、長期的な視点での「必要なお金」とは
事業を成長させるための設備投資、
新規事業開発、人材育成、マーケティング、
また、コロナやリーマンショックのような
自身の力では防ぎようのない、
不可抗力的で予測不能な事態
に対応するための「内部留保・貯金」など
未来への投資や備えに必要な資金です。
これらの必要なお金を洗い出し、
具体的な金額を設定し把握することで、
初めて「使えるお金」の範囲が見えてきます。
これにより、「適切な時期に、適切な金額を、適切な場所に」
投資することが可能になり会社の成長の原動力となります。
まとめ
事業を成長させるためには、
「収入-必要なお金=使えるお金」と考え、
まずは重要な支出と貯蓄・投資を
先に確保する仕組みをつくることが効果的です。
そのうえで、残ったお金を自由に使えるようにすれば、
お金のリスク管理も万全ですし、
安心して新しい挑戦や投資を行うことができます。
反対に「収入-使ったお金=残ったお金」
という考え方から抜け出せないと、
常に“残り”を気にするがゆえに、
不意の出費や機会損失を起こすリスクが高まります。
ぜひ、あなたのビジネスでも
「先に必要なお金を確保する」手法を導入してみてください。
毎月の資金繰りがクリアになり、
戦略的に投資を行える安定基盤ができるはずです。
事業を次のステージへ引き上げるためにも、
この考え方を習慣化し、ゆとりある経営を実現していきましょう。
ゆとり?いや「油断」しすぎですよ
2025.03.19

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
「うちは黒字経営だし、銀行とも問題なく取引できている。
なのに、なぜか資金繰りが厳しい」
そんな悩みを抱えている経営者の方はいませんか?
実は、それは「決算書で見るべき数字」を
誤っている可能性が高いのです。
本日は、黒字経営でも資金繰りが苦しくなる
意外な落とし穴について解説します。
利益が出ているのに資金繰りが厳しい?そのワケは?
企業の資金繰りを左右する重要な要素の一つに
「キャッシュフロー」があります。
簡単に言うと、手元資金の出入りを表す指標です。
簡易なキャッシュフローは、以下の式で計算できます。
当期税引き後利益 + 減価償却費 = キャッシュフロー
健全な資金繰りのためには、このキャッシュフローが、
とても大切な数字となります。
実は、ここを確認していない経営者は意外と多いのです。
経営者の方はよく「損益計算書」(P/L)は
確認していると思います。
P/Lの中でも「営業利益」や「経常利益」の確認をし
たくさん利益が出ていると「節税」が頭をよぎり
車や、そのうち使う備品を購入したり
保険やリースなどを契約なさったりすると思います。
しかし、上記のキャッシュフローとは、
P/Lの一番最後にある「税引き後利益」が基礎数字
となります。
その数字に、「減価償却費」を足した数字ですから
決算書を見ただけでは、決してわからない
書いていない数字なのです。
では、その書いていない数字である
キャッシュフローと言われるお金から出ていくものは
どんなものがあるのでしょう?
まずは、「銀行からの借入金の元本部分の返済金」
利息部分は経費となりますが
元本部分は経費ではなく「最後に手元に残ったお金」からの
返済となります。
これ以外ですと、「将来の設備投資など計画的に貯めるお金」や
予期せぬ事態が発生した際に会社が「生き延びるためのお金」
生命保険の「資産計上部分にあたるお金」
などとなります。
「銀行への返済がきつい」と感じる原因は
これなのです。税金も支払った後に残った
「乾いたタオル」であるお金から支払っているのです。
では、資金繰りを改善するためには
どんなことを実行すればよいのでしょう。
1.キャッシュフローの確認
2.毎月の銀行への返済額の確認
3.会社の将来への貯金目標額
4.生命保険の資産計上分の金額
5.銀行からの借入金の借り方の変更
最初に書いときます。5番に関しては
ここには書きません。長くなるので。
しかし、効果は「爆発的」にあります。
キャッシュフローを意識した経営をなさるならば
細かなことはおいておいて、
まずは上記の4つを確認しましょう。
4つの数字を確認できたら、
キャッシュフローの金額から、2~4番を引いてみましょう。
1-2-3-4
この計算式の答えがプラスなら
キャッシュフローが健全であるということです。
しかし、残念ながら、多くの中小企業では
マイナスやほぼ0という企業が多いのが現実です。
マイナスはおろか、ほぼ0とは
家庭で言えば「貯金0」ということになります。
どうですか?
生きていくうえで、貯金0円の生活て。
会社経営なら平気だが家庭に置き換えると、
その危うさを実感なさると思います。
これが、マイナスとなるとどうでしょう?
家庭において、毎月のお金が足りないとなると
どこにお金を借りに行くでしょうか?
銀行に「生活費が足りないのでお金貸してください」
と言っても、貸してくれませんよね。
ところが、これが「会社」となると銀行は「融資」
と言う名のもとに、お金を貸してくれます。
そして毎年、足りないとなると「返しては借りる」
ということを繰り返します。
ここで、経営者は、お金が借りれるので、
つい安心してしまいます。
しかしここで立ち止まって、考えてみてください。
「もう貸しません」と言われたら、どうなるのかを。
通常の流れとして、貸してもらえなくなったら、
それまで社長個人が貯めていたお金を会社につぎ込みます。
やがて、そのお金は尽きます。
様々な、金策をし、お金をかき集めますが
それも、手が尽きます。
ゴールは、見えましたね。
最近は、そうなる前に「リスケジュール」という手段を
使うのが一般的です。
ざっくりいうと銀行に返済金額や期間の変更を願い出たりして
資金繰りを改善することです。
金融庁の指導の下、ほぼ全ての案件は承認されています。
しかし、当然ですが、リスケを承認してもらうためには
たくさんの資料を提出することとなりますし
提出した再建計画に沿って、会社を立て直す必要があります。
ここで、私が伝えたいのは
「財務状態が悪くなればなるほど、
たくさんの資料作成と費用がかかる」ということなのです。
本日の主題である「キャッシュフロー」の計算とは
比べ物にならないほど大変な思いをします。
当然、読者のみなさんには、そんな思いを
してほしくないので、キャッシュフローが
「プラスかマイナスか」は是非、
確認していただきたいと思います。
解決策はないの?
当然あります。
企業ごとに様々なので基本的には
私たちのような財務の専門家の力を借りて
どこに手を打つべきかをみつけ
地道に改善していくことをお勧めします。
なので、ここでは一般的な解決策を書きます。
1. 節税をしない
2. 資金繰り表をつける
3. 借入金の「借り方」を変える
4. 生命保険の上手な「見直し」
5. 手を付けるべき経費はどこか見極める
1と2は、専門家の手を借りなくてもできます。
3と5は、専門家と一緒にやるのが賢明です。
4に関しては過去のブログを参考にしてください。
とはいえ、財務に精通した保険担当者がいると
心強いでしょう。
https://sato-insurance.jp/blog/255/
重要なのは、現状を正しく認識し、
経営者自身が財務の知識が十分ではないのなら
早めに専門家に相談することです。
とかく財務に関しては
「明日、会社が倒産するわけではないし・・・」と
「重要だけど、緊急ではない」問題として認識してしまいます。
また、多くの経営者は、
資金繰りの厳しさに漠然とした不安を抱えながらも、
「こんなものかな」と諦めてしまいがちです。
そんな経営者に提案です。
財務に関わらず「重要だけど緊急ではない」物事に
着手するための考え方として
まず手始めに「周りの人」を見てください。
配偶者や子供、社員、取引先、ロータリー・ライオンズの仲間
商工会議所や法人会の仲間 などなど
あなたの会社に万が一のことがあった際に
どれだけ多くの方に迷惑や心配をかけますか?
ましてや、配偶者や子供に大変な思いは
してほしくないはずです。
そうです! 「あなたのために」行動は起こせなくとも
「周りの大切な人」のためになら
行動を起こせるはずです!
後回しにせずに、今度こそ一歩前に踏み出してみましょう。
その一歩が、「大切な人を守る一歩」となります。
「ライバルの一歩前に出る」こととなります。
私が応援します。声かけてください。
「力の限り、かじります!」
「か、硬ったいな~」
2025.03.04

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
最近、新聞に「ニトリ」さんの企業理念改定の話が出ていた。
企業理念というと、「一度策定したら変えてはいけない」的な
感覚をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
新聞によると「ニトリ」は2003年にも変えているそうです。
また、企業理念を「ロマン」と呼び
現在のロマンは
「暮らしの豊かさを世界の人々に提供する。」
新聞によると、2003年より前は
「世界」の部分が「日本」 であったらしい。
そして、今回は
「暮らし」の部分が「住まい」から改定された。
なるほどニトリは「日本」から「世界」へ羽ばたき
「家具」は勿論「家電」へと、そのビジネスを広げている。
変更した理由はどうあれ、会社が進む方向を
社員はおろか、お客様まで一目でわかる
とてもすばらしい企業理念(ロマン)であると思う。
これは、「ニトリ」だからできたことだろうか?
全く持って、そんなことはないはずだ。
全ての企業で十分可能なことではないだろうか?
では私たち中小企業はどうだろう?
「改定」はおろか、残念ながら「規定」している会社も
少ないのが現実ではないだろうか?
あったとしても、「先代」の時代に定めてものが多いと思う。
このこと自体が良い悪いではないが
現代の自社の活動や方向性に、果たして合致しているだろうか?
別のコラムで読んだ中に、株式会社アクラム代表取締役 勝谷 仁彦様
の記事があり、企業理念が会社復活に大きな力の1つとなった
事例が出ていましたので、かい摘んでお伝えしようと思う。
(出典元 https://bizhint.jp/report/1167927)
お父様から会社を引き継いだ時は、財務状況は既に「ボロボロ」
なんとか資金ショートを回避し営業を続けるも
コミュニケーション等で苦戦。
それでもなんとか乗り越え、
「下請けだけではいけない」と、新自社ブランドを立ち上げ
「自らブランドを持ち、自分たちが作りたい商品を売りたい値段で勝負したい」
という決意のもと奮闘します。
やがて、事業は軌道にのり、大成功なさるのです。
私はこの「奮闘」の部分にとても感銘を受けました。
当初、昇華プリントという技術を使って
「納期が早い」「見た目が美しい」「汗をよく吸う」といった
機能性や利便性を訴求していましたが、
うまくいかなかったそうです。
それは、何故か?
それだけでは差別化できないからです。
私たちはつい、「納期が早い」「見た目が美しい」「汗をよく吸う」など
機能性や利便性を訴求してしまいますよね。
「この理由により、優れた商品」だと考え、
相手に買ってもらうために一生懸命説明をします。
しかし、よく考えると、機能性や利便性は他社が同じものを
売りはじめたら、同じことを言い始めますよね。
なのでライバルが増えると売上はなかなか伸びなくなります。
そこで熟考し、気づかれたそうです。
「機能性や利便性は、ただ特徴に過ぎない」
ブランドに必要なのは機能だけではなく、
ブランド哲学、作り手のビジョン、
そして物語が込められていなければいけないと。
その後、様々なブランドを研究し、辿り着いた答えが
「事業を通じて、地球上の人類がひとつのチームになれるようになりたい。
また製品を通じてそのお手伝いがしたい」
ユニフォームのタグの裏には
現在のブランドメッセージにもなっている
“「勝つ」ことだけが目的では、勝負には勝てない。”
というフレーズの刺繍を入れたそうです。
「勝利」つまり売上や利益だけを目的としていては、
会社が存在する意味がない。
我々が存在する意義は理念の実現にある
そういった想いがこもっているそうです。
やがて、その理念は多くの人々に知れ渡り
共感を得、見事に業績をV字回復させました。
と、ここまでが私が感銘を受けた部分だけの要約ですが
みなさん、どう思われました?
現代よく言われることとのひとつとして「コモディティ化」があります。
ようは、「すぐにマネされて、どれも一緒」ゆえに
せっかくの新商品もすぐに「価格競争」に巻き込まれる。
さらにそこに大手が参入したのなら、
我々、中小企業は太刀打ちできない。
物が少なかった時代、古き良き日本の時代は、
「商品売り」という手法で商売ができましたが
現代では、長くは通用しません。
そこで必要になってくるものが
「企業理念に基づいた商品開発と販売」
それに伴って、自然発生的に完成される「想い」や「物語」
そして、その物語の「言語化」
こういうことが必要になるのだと思います。
いかがでしたか?
企業理念やミッション・ビジョンなどを考えようとしても
つい日常の仕事に忙殺され、
優先順位が下がってしまいます。
また「理念で飯は食えない」なんておっしゃる方がいるのも事実。
とはいえ、ほぼ全ての経営者が、理念やミッション策定の
必要性は理解なさっています。
当社のミッション等は、私が作りました。
壁には先代が作った企業理念が飾られています。
当然、私の作ったものとは全然違います。
私は現在のミッションを策定するために
約2年の時間を要しました。
「壁打ち」の相手となっていただいた方の数は約25名です。
しかし、既に「少し違うな」と思っています。
私の進歩にともない、目指すべきところや、やるべき仕事が
変容していっているからです。
また、私が壁打ちの壁になる機会も増えていくにつれ
変容の速度もどんどん増しています。
すでに3月。年度末という会社も多いと思います。
可能であれば、新年度に「企業理念」の発表ができれば
カッコいいと思いますが
「目的地」と「未来へ続く道」そして「その歩き方」の発表に
時期なんて関係ありません。
一人で考えるのは、正直大変ですから
信頼できる「壁」をみつけ、何度も壁打ちし
社員はもちろん、お客様にまで、世界で唯一の
御社の「想い」を伝えてみませんか?
御社発の誰にもマネできない「永遠の独自商品」となりますよ。
先代(黒ラブ)と2代目(白ゴル)の広報部長
並んでいても「い~んです」(古い・・・)
2025.02.28

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
と言いつつ、約10日ぶりの投稿です。
実は「牡蠣」にやられてしまいました。
近くの漁協から、ホタテと牡蠣の貝毒が発生し
出荷停止との発表が先日ありました。
どのようなタイミングで検査するのかはわかりませんが
貝毒検出の数日前の牡蠣を食べたわけですが
一緒に食べた4人全員がやられてしまいました。
ある意味、気を付けようがないわけですが
皆さんもお気を付けください。
(やっぱり、火を通すしかないのかな~)
さて、本日は
とある経営者からのご相談のお話です。
想像するに、多くの経営者の方にも共通するものがあると
思いましたので、書いてみようと思います。
相談内容は
「今まで、曲がりなりにもやってきたけど
少し会社が大きくなってきた今、今まで通りの
ドンブリ経営に不安を感じる。
本を読んだりセミナーをのぞいたりしているが
マネジメントとか何から手をつけていいかわからない」
こんな感じの相談でした。
どうでしょう?「私も!」って方
いるのではないでしょうか?
その経営者に私は、こう答えました。
何も気に病むことはないと思いますよ。
「社長」って、特別に勉強や資格がなくても、
誰でも手を上げればなれる職業ですから。
「マネジメント」ですが、勉強して損はありませんが
まだ今の状況なら社長が全体に目が届く規模ではないでしょうか。
であれば、全ての社員さんが、お客様や自分の行動に対し
同じ判断をくだせ、行動できるようになるために
「経営理念」や「ミッション」などをしっかりと作成し
「浸透」させるのはどうでしょうか?
現在の社員さんはもちろん、新規採用時にも「経営理念」は
ミスマッチを減らす役割を果たしますから
「人財」の流失防止にも一役買います。
その上で今は、「会社のお金」に関する勉強に
集中なされるのが賢明かと思います。
会社が大きくなってからですと、
今勉強を始めるより何倍もの時間と労力がかかります。
資金繰り表なんて、取引先が多くなると、
もう手に負えなくなりますから
今のうちに、資金繰り表作成のための「仕組みづくり」をお勧めします。
マネジメントなどと違い、資金繰り表作成なんて、
1円にもならない作業です。
しかし、あるとないでは、天と地の差がでてきます。
会社は「現金」のあるなしが生死を分けます。
つい、「売上」や「利益」に目がいきがちですが
どちらも言ってみれば「机上の数字」です。
その証拠に「売上が上がっていて、利益も出ている」会社が
たくさん倒産しています。
いわゆる「黒字倒産」てやつです。
倒産企業の半数が黒字倒産です。
どの会社の社長さんだって、会社を倒産させたくないはずです。
なのに、資金繰り表をつけている会社は少ない。
一番簡単で確実に会社の現金の推移を見ることができるのが
資金繰り表ですから、作成することをお勧めします。
ところで、「お金の勉強」て私、言ってますが
「会社のお金の勉強」となるとどんな勉強を想像なさいますか?
やはり、決算書の読み方とか活かし方ですかね?
実はその勉強はあまり必要ありません。
確かに、貸借対照表(B/S)は読めるようになった方がいいですが
損益計算書(P/L)は、いくら眺めても妙案や対策は出てきません。
更に言えば、会社はB/Sで倒産しP/Lでは倒産しません。
会社経営のどこに手を加えるか、どんな手を打つかの
「経営判断」をしたり「経営計画」を立てるには
「管理会計」がお勧めです。
正直、社長がお金の勉強を始めるのなら「これ一択」だと思います。
売上―経費=利益(黒字! やったー)
決算書の勉強をすると、陥りやすい罠です。
会社経営では「売上」や「利益」よりも、
一番最初に確認すべきは「現金」です。
また、決算書から事業計画を立てるのは、
とても高度な知識が必要です。
「どこに手を打てば利益がでるのか」を知り、
打ち手を考え、会社全体で行動すれば、
社員さんの給料が増え、会社の利益も増えます。
是非、管理会計を身に着けて、使いこなせるようになって下さい。
手前みそになりますが、もし相談して頂ければ
私は「キャッシュフローコーチ」として
社長自身が、数字の根拠を持った
「経営判断」や「計画立案」ができるように
サポートさせていただきます。
こんな会話をしました。
何かの参考になれば幸いです。
みなさん、お久しぶりです!
父! 早よ元気になれ!
2025.02.19

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。
地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」
そのために、一生懸命書き続けます。
本日は、「お金を借りる?借りない?」のお話。
そろそろ決算期を迎え、来期の計画を立てている会社もあると思います。
その際に「新規事業を立ち上げる」や「設備投資をする」など
大きな投資を必要とする計画があった場合
「銀行融資」か「自己資金」かで迷った際に
どちらを選択するかですが、みなさんならどちらにしますか?
「自己資金で払えないこともないけれど・・・」
そう思った社長さん、ちょっと待ってください!
私は、事業規模に関わらず、「銀行融資」の活用をお勧めします。
なぜなら、「自己資金はあなたの会社の生命線」ともいえるものだからです。
1. 何故なぜ自己資金を減らさない方がいいのか?
自己資金は、予想外のピンチを乗り越えるための「最後の砦」です。
ビジネスの世界は、何が起こるかわかりません。
・ 景気の変動
・ 顧客のトレンド(売れ筋)の変化
・ 自然災害や予期せぬ事故 など
このような事態は、突然やってきます。
そうなった時に頼りになるのは、銀行からの融資ではなく、
「自己資金」つまりは、手持ちの自由になるお金なのです。
もし、上記の3つのようなことが起き
会社の資金繰りや売上が傾き始めたのなら
残念ながら、銀行は、一般的に融資を渋る傾向があります。
でもこれ、仕方がないことですよね。
貸したお金を返してもらえないかもしれない会社にお金は貸せません。
貸したお金を返してもらえるかどうかわからない友達に
お金は貸せないのと同じです。
「うちは、いつでもお金を貸すと言ってもらえている」
「メインバンクとは、もう長い付き合いだから大丈夫」
もしかして、「片思い」なんてことありませんか?
「晴れた日に傘を貸し、雨が降ったら取り上げる」
以前もブログで取り上げました。
https://sato-insurance.jp/blog/82/
2. 一瞬のチャンスを逃さない
ビジネスチャンスは、いつ、どこで訪れるかわかりません。
・ 画期的な新技術との出会い
・ 魅力的なM&Aの話
・ 是非ともほしい「人財」との出会い など
こんな時に、現金があるかどうかで、
チャンスを掴めるかどうかの確率は変わります。
自己資金がなければ、準備に時間を要する銀行融資に頼らざるを得ません。
せっかくのチャンスも、ライバルに先を越されてしまうかもしれません。
3. 精神的な余裕を生み出す「枕を高くして眠る」
自己資金が十分にある状態は、経営者に精神的な余裕を与えてくれます。
心に余裕があると、冷静で的確な判断ができますし、
新しいことにも積極的にチャレンジできます。
なにより、お客様のことを考え、提供する商品やサービスを充実させる
など、様々な「前向きな施策」を考え、実行してみることができます。
反対に、自己資金が減ってしまうと、
精神的に不安定になり、焦って間違った決断をしてしまう可能性も出てきます。
明日の資金繰りをいつも考えなければならない状態で
いい仕事はできませんよね。
4. 投資は「借入」を検討しよう!
「借金は怖い…」そう思っていませんか?
確かに、むやみに借金をするのは危険です。
しかし、上がったとはいえ低金利時代の今、
うまく活用すれば、事業を大きく成長させるための強力な武器になります。
聞いたことあると思います。
「レバレッジを効かす」てやつです。
同じ事業に、「手持ちの1000万円」を投資するのと
「借入の3000万円」を投資するのでは
どちらの方が、打てる手が増え、成功に近いと考えますか?
どちらの方が、利益が多くなりそうですか?
また、仮に手元資金が総額3000万円あったとして
銀行融資で3000万円調達したとしたのなら
実質借入金は「0円」です。
言い方を変えれば、失敗したとしても会社が「即倒産」とはなりません。
しかし、手元資金の全額をつぎ込んで、残念ながら失敗したのなら
会社は非常に危険な状態となります。
「利息がかかるじゃないか」
確かにかかります。
しかし、利息は経費ですから節税効果があります。
つまりは、法人税分は実質負担金利が0円となります。
税率が30%としたら「金利3割引き」ということです。
5. 自己資金は「会社経営」の要
「攻撃は最大の防御」という言葉がありますが、
経営においては「守りを固めること」は、非常に大切です。
自己資金は、まさに会社経営の要となるものです。
自己資金を減らさずに事業を拡大する方法を常に意識し、
ビジネスを安定成長に導きましょう!
枕はないけど「ぐっすり」