2024.11.08ブログ
【経営理念の重要性】二宮尊徳も説く「想い」と「お金」の両輪経営とは?
私が所属する日本キャッシュフローコーチ協会の勉強会に参加した際、
二宮尊徳の有名な言葉に触れる機会がありました。
それは、
「道徳なき経済は犯罪である。経済無き道徳は寝言である」
という言葉です。
二宮尊徳は、元々は、裕福な農家に生まれましたが
幼い時に、自然災害に襲われ、田畑が消失し
なんとか再建したものの、大変苦労して育ったと言われています。
貧しいながらも勉学は欠かさず、大人になってからは
その知識を活かして困窮する農村の復興に尽力した人物です。
まさに、「コンサルタント」の先駆者と言えるでしょう。
二宮尊徳の言葉
「道徳なき経済は犯罪である。経済無き道徳は寝言である」は
まさに「経営」の根幹を突いています。
企業活動において「利益」は当然重要です。
しかし、利益だけを追求し、
倫理や社会貢献を軽視するようなビジネスは、長続きしません。
そのような経営は、顧客や従業員からの信頼を失い、
やがて社会からの厳しい批判にさらされることになりかねません。
一方で、どんなに崇高な理念を掲げていても、
利益を伴わなければ「絵に描いた餅」となります。
お金がなければ、会社は倒産してしまいますから
社長の夢や願望を叶えることも
家族や従業員を幸せにすることも
素晴らしい商品やサービスや技術を届けることも
様々な形で社会の役に立つこともできなくなります。
だからこそ、「理念・ビジョン」と「財務・キャッシュ」は
車の両輪のように、バランスよく機能させる必要があるのです。
消費者の購買行動にも変化が感じられます。
確かに、同じ商品なら「高いより安い」方が売れますが
必ずしも「安ければ売れる」わけではありません。
たとえば、私も勉強させていただいている「星野リゾート」
同じ地域にあるホテルより料金が高い。
しかし、宿泊の予約を取ろうとしても
連休などの場合には、そうそう簡単に予約は取れない。
他の高級路線と言われるホテルも総じて同じ状態。
半年前に予約しなければ、部屋が取れなくても不思議ではない。
何故、料金が高いにも関わらず売れるのか?
「部屋が、料理が、お風呂が、スタッフの対応が」
目に見えるところの違いも当然ある。
しかし、上記の「特別感や満足感」を感じさせてくれるのは
間違いなく、経営者が掲げる「お客様に対する強い想い」
その想いを従業員一人一人が強く抱いているからに
他ならないと思う。
その根幹こそ、商売人(ビジネスマン)としての
ビジョンであり夢であり、尊徳の言う「道徳」なんだと思う。
そして、各企業なりの道徳を説くのが経営者の役割となる。
近年、アメリカの巨大企業がこぞって
「哲学者」を雇い入れているという話を耳にします。
目まぐるしく変化する時代において、
消費者は単なる「モノ」ではなく、
その背景にある「ストーリー」や「企業姿勢」に共感して
購入を決めるようになってきている。
くしくも、次期アメリカ大統領が昨日決まった。
ざっくり言えば「損得が判断基準」の方だと私は思う。
国のトップの基準がそうであっても、その国の企業は
したたかに哲学を経営に取り入れている。
世の中の全てのスピードが上がり
せっかく作った新商品やサービスですら
あっという間に、コモディティ化してしまう。
コモディティ化は中小企業にとって「寿命が縮まる」
ということに、他ならない。
だからこそ、資本や資源が乏しい中小企業にとって
ビジョンや夢や道徳は必要不可欠なものなのです。
なぜなら、企業のビジョン・夢・道徳は
一生、コモディティ化しない唯一の「武器」となるからです。
「道徳なき経済は犯罪である。経済無き道徳は寝言である」
二宮尊徳
さすがに今回は、こちらの画像ですよね
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