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2025.10.22ブログ

混沌の時代を生き抜く「質問力」と「発問力」─今、求められている「思考の質を高める最強の武器」

1分で読めるAI要約文

現代は情報が溢れ、常識が日々変わる乱世のような時代です。

そんな中で経営者や教育者に必要なのは、「質問力」と「発問力」です。

これらは本質を見抜き、創造的な価値を生み、組織や人と深くつながる力を意味します。

具体的には、本質的な問いを立てることで情報の真偽を見極め、

新たなアイデアを掘り起こし、質問を通して信頼関係を築くことが求められます。

日々の習慣として、沈黙を恐れず問いを多角的に設計し記録し、

前置きで相手の思考を促すことが効果的です。

問いを持ち続けることで、混迷の時代をたくましく生き抜く力となります。

 

 

本文

情報が洪水のように押し寄せ、昨日の常識が今日に覆る時代。

経営者や教育者に必要なのは、正解を急ぐ姿勢ではなく、

物事の本質を捉え進む道を切り拓く「問いの力」です。

本稿では、ビジネスの成果の最適化に効く「質問力」と、

学習の認知プロセスを整える「発問力」を軸に、

なぜ今それが必須なのか、どう鍛え、どう使うかを具体的に示します。

なお、本稿では「質問力」と「発問力」を総称して「問いの力」とします。

 

まずはその定義ですが(読み飛ばしていただいて問題ありません)

  • 質問力: 相手や状況から本質的な情報・洞察・合意を引き出すために、

適切な問いを設計し、投げかけ、聞き取り、

次に繋げる総合的なコミュニケーション能力(主にビジネスや対人場面)

  • 発問力: 学習者の思考を促し、理解を深めるために、

学習目標に沿って問いを設計・提示する教育的な能力(主に授業・指導場面)

共通点は「目的に合う問いを設計して、思考を動かし、行動や理解に変化を生むこと」

相違点は、質問力が広く実務・対話での成果最適化、発問力が学習者の認知プロセス最適化に重心がある点

 

と整理できます(筆者の解釈を含む)

では、なぜ、経営者や教育者と言われる人たちに、この能力やスキルが必要なのでしょうか?

これには、現代の私たちを取り巻く環境や未来の社会で生き抜いていくための術が、

隠されているためだと、私は考えます。

 

 

1. 思考の解像度を上げ、本質を見抜く力

 

私たちは日々、膨大な情報に晒されています。

その中には真実もあれば、誤情報や意図が隠された情報も紛れ込んでいます。

  • 「これは本当に正しいのか?」
  • 「なぜ、このような情報が今出てくるのか?」
  • 「その根拠は何か?」

こうした問いを立てることで、情報の渦に飲み込まれることなく、

物事の表面だけをなぞるのでなく、その裏側にある本質や構造を見抜くことができます。

経営判断においても、表面的な数字や意見だけでなく、

その奥にある背景や真の課題に質問のメスを入れることで、思考の解像度が格段に上がります。

 

 

2. 常識を打ち破り、新たな価値を創造する力

 

イノベーションは、いつの時代も「当たり前」を疑う問いから生まれます

  • 「なぜ、こうでなければならないのか?」
  • 「もし、〇〇がなかったらどうなるだろう?」
  • 「もっと良い方法はないだろうか?」

 

例えば、Appleのスティーブ・ジョブズは

『なぜ電話は、こうでなければならないのか?』と問い続け、

その結果、iPhoneが生まれたと言われています。

 

このように、こうした問いは、凝り固まった常識や固定観念に風穴を開け、

誰も思いつかなかったようなアイデアや、新しい価値を創造するきっかけとなります。

変化の激しい時代において、現状維持は緩やかな衰退を意味します。

問い続けることこそが、組織の停滞を打破する原動力となるのです。

 

3. 人と深くつながり、組織を自律させる力

 

良い質問は、相手への関心の現れです。

自分の考えを一方的に話すのではなく、相手に質問を投げかけ、その答えに真摯に耳を傾ける。

この対話のプロセスを通じて、私たちは他者を深く理解し、共感し、強固な信頼関係を築くことができます。

特に経営者や管理職が「質問を投げかける」ことは、

スタッフに考えさせ、自ら答えを導き出す「癖」をつけさせるためにも非常に大切です。

多様な価値観を持つ人々が共存する現代社会において、

この対話を通じた相互理解の力は、個人としても組織としても、不可欠なスキルと言えるでしょう。

 

例えば、 Googleでは、「何がチームの生産性を最も高めるのか?」という問いに対し、

「プロジェクト・アリストテレス」という大規模な社内研究を行い、

その結果は、能力やIQの高い人間を集めるよりも、

「心理的安全性の高い組織」が最も生産性が高いという結果となったそうです。

そして、この「心理的安全性」を高める手段こそが「質問力」なのです。

 

質問力を磨くための「3つの習慣」と「考えやすい質問の仕方」

 

では、この「質問力」をどうやって磨けば良いのでしょうか?

ここでは、テクニックではなく「基本姿勢」を紹介します。

 

習慣① 沈黙を怖がらない

すぐに答えが返ってこない時に起こる「沈黙」

しかし、この「沈黙の数秒」が、思考の深さを生み出します。

「真剣に考えているんだな」という捉え方をしましょう。

 

習慣② 問いを「誰に」向けるかを意識する

相手、自分、顧客、社会

問いの矢印を変えるだけで、視点が広がり、多角的な思考が可能になります。

 

習慣③ 問いを書き留めるノートを持つ

日常の中で浮かんだ「なぜ?」「どうすれば?」をメモする習慣をつけましょう。

それが、あなたの思考を深める「元帳」になります。

 

 

スムーズに答えを引き出す「前置き」の技術

 

「もっと考えて行動してほしい」という思いから発した質問でも、

伝え方を間違えると、相手は思考を停止したり、的外れな答えを返したり、

さらには不満を感じることもあります。

相手が考えやすい質問の仕方を意識しましょう。

ポイントは、「前置きをしてから質問する」ことです

 

NG例:社長がいきなり「佐藤営業部長、先月の売上、前年対比はどうでした?」

OK例: 「1ヶ月前の会議では、『今月こそ売上目標をクリアしよう!』と皆で話し合いましたよね。

その結果を今から部長の佐藤さんに聞きたいと思います。佐藤さん、どうでしたか?」

 

このように、質問の「意図」や「背景」を前置きとして伝えることで、

相手は、対処の方法など考える準備ができ、スムーズな対話へとつながります。

これは、複数人に意見を求める際にも同様に有効です。

ちょっとしたゆとりがコミュニケーションを円滑にしてくれるのです。

 

まとめ:問いを持つ者こそが未来を創る

 

答えのない時代だからこそ、問い続けることそのものに価値があります。

経営も、人材育成も、そして人生も「正解」ではなく「問い」が未来を拓く時代です。

さあ、あなたも「問いの力」という最強の武器を手に、この混沌とした現代という名の乱世を、たくましく生き抜いていきませんか?

乱世を生き抜く者とは、答えを知る人ではありません。

問いを持ち続ける人こそが、未来を創る人になれるのです。

 

希望や自信に満ちて鞄を持ち歩いているサラリーマン。鞄には「問い」と書いてあるイラスト

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