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『社長個人の生命保険設計:家族と会社を同時に守る方法』
2025.08.29
先日に続き第2弾として、今日は社長や経営者の生命保険は
なぜ法人契約だけでは不十分なのか?を解説します。
https://sato-insurance.jp/blog/985/
第2章:社長個人の生命保険 - なぜ法人契約だけでは不十分なのか?
「法人で数億円の保険に入っているから、個人では備える必要はない」と考えるのは早計です。
なぜなら、結論から言うと、
法人契約は会社を守るための資金、個人契約は家族を守るための資金だからです。
同じ「死亡時の備え」でも、保険金の受取人・税制・入金スピード・使途がまったく異なるため、
法人契約だけでは家族の生活防衛が穴あきになりやすいのです。
法人契約の生命保険の保険金は一部の生命保険を除き、一度会社の資産となり、
そこからご遺族に渡すには「死亡退職金」などの形で会社の決議を経て
もしくは、会社の定める規定により支払われる必要があります。
会社の経営状況や財務の状態、他の株主の意向によっては、
ご遺族が望む金額を、望むタイミングで受け取れない可能性があるのです。
そこで重要になるのが、社長個人で契約する生命保険です。
個人契約でしか果たせない3つの役割
1. ご遺族の生活を直接守る
個人契約の保険金は、指定された受取人(配偶者やお子様など)が直接受け取ることができます。
会社の経営状況に関わらず、ご遺族の当面の生活費や教育資金などを確実に遺すことができます。
また、直接遺族が保険金を受け取るため、規定や支給額、税制などを加味して
支給額を判断する法人契約の生命保険に比べ、受取までのスピードが速い。
2. スムーズな相続を実現する
生命保険金は「みなし相続財産」として相続税の課税対象ですが、
保険金全体に対しては「500万円×法定相続人の数」という非課税枠があります。
注意 (保険金を複数人で受け取った場合の計算は別となります。今回は割愛)
また、受取人を指定でき、遺産分割協議の対象外となり、
特定の家族に確実に資産を遺す「争族対策」などとしても有効です。
よって、相続人の納税資金の準備にも役立てることができます。
3. ご自身の老後資金を準備する
会社の退職金とは別に、個人年金保険や終身保険などを活用して、
ご自身のセカンドライフのための資金を計画的に準備することができます。
第3章:【実践編】法人と個人のベストな組み合わせ例
会社のステージと社長のライフプランによって、最適な保険の組み合わせは変わります。
年代別に、一般的に考えられる例を書きます。
ケース1:創業期の30代~40代の社長(借入金が多く、お子様が小さい)
法人契約:
借入金の返済(法人税を考慮した金額)と当面の運転資金をカバーするため、
保険料が割安な定期保険や逓減定期保険で大きな事業保障を確保することを優先
個人契約:
ご自身の万が一の際に、残されたご家族が生活に困らないよう、
収入保障保険で生活費を、学資保険や終身保険などで教育資金を準備
ケース2:安定期の50代以上の社長(子供が自立 利益が安定し、事業承継を検討中)
法人契約:
事業保障に加え、役員退職金の準備として、解約返戻金のある定期保険や終身保険などを活用
将来の事業承継に必要な資金準備も視野に入れる
個人契約:
自社株など相続税の納税資金や、遺産分割対策として終身保険に加入
ご自身の老後資金として個人年金保険の検討も始める。
まとめ
法人契約と個人契約の生命保険は、守るべき対象が異なる、車の両輪のような存在です。
法人保険: 会社と従業員を守る「事業保障」
個人保険: 残されたご家族を守る「生活保障」と「資産承継」
それぞれの目的を明確にし、自社の状況とご自身のライフプランに合わせて適切に組み合わせることが、
「社長と会社」そして「大切なご家族の未来」を守るための鍵となります。
保険や税務は非常に専門的な知識が求められる分野です。
この記事をきっかけに、一度、信頼できる専門家(保険代理店や顧問税理士)にご相談の上、
現在の保険ポートフォリオが最適かどうかを確認してみてはいかがでしょうか。
会社を守る器と、家族を守る器は別物。
二刀流の設計で、事業も生活も止めない。これが、社長の「責任ある優しさ」です。
第2章:社長個人の生命保険 - なぜ法人契約だけでは不十分なのか?
「法人で数億円の保険に入っているから、個人では備える必要はない」と考えるのは早計です。
なぜなら、結論から言うと、
法人契約は会社を守るための資金、個人契約は家族を守るための資金だからです。
同じ「死亡時の備え」でも、保険金の受取人・税制・入金スピード・使途がまったく異なるため、
法人契約だけでは家族の生活防衛が穴あきになりやすいのです。
法人契約の生命保険の保険金は一部の生命保険を除き、一度会社の資産となり、
そこからご遺族に渡すには「死亡退職金」などの形で会社の決議を経て
もしくは、会社の定める規定により支払われる必要があります。
会社の経営状況や財務の状態、他の株主の意向によっては、
ご遺族が望む金額を、望むタイミングで受け取れない可能性があるのです。
そこで重要になるのが、社長個人で契約する生命保険です。
個人契約でしか果たせない3つの役割
1. ご遺族の生活を直接守る
個人契約の保険金は、指定された受取人(配偶者やお子様など)が直接受け取ることができます。
会社の経営状況に関わらず、ご遺族の当面の生活費や教育資金などを確実に遺すことができます。
また、直接遺族が保険金を受け取るため、規定や支給額、税制などを加味して
支給額を判断する法人契約の生命保険に比べ、受取までのスピードが速い。
2. スムーズな相続を実現する
生命保険金は「みなし相続財産」として相続税の課税対象ですが、
保険金全体に対しては「500万円×法定相続人の数」という非課税枠があります。
注意 (保険金を複数人で受け取った場合の計算は別となります。今回は割愛)
また、受取人を指定でき、遺産分割協議の対象外となり、
特定の家族に確実に資産を遺す「争族対策」などとしても有効です。
よって、相続人の納税資金の準備にも役立てることができます。
3. ご自身の老後資金を準備する
会社の退職金とは別に、個人年金保険や終身保険などを活用して、
ご自身のセカンドライフのための資金を計画的に準備することができます。
第3章:【実践編】法人と個人のベストな組み合わせ例
会社のステージと社長のライフプランによって、最適な保険の組み合わせは変わります。
年代別に、一般的に考えられる例を書きます。
ケース1:創業期の30代~40代の社長(借入金が多く、お子様が小さい)
法人契約:
借入金の返済(法人税を考慮した金額)と当面の運転資金をカバーするため、
保険料が割安な定期保険や逓減定期保険で大きな事業保障を確保することを優先
個人契約:
ご自身の万が一の際に、残されたご家族が生活に困らないよう、
収入保障保険で生活費を、学資保険や終身保険などで教育資金を準備
ケース2:安定期の50代以上の社長(子供が自立 利益が安定し、事業承継を検討中)
法人契約:
事業保障に加え、役員退職金の準備として、解約返戻金のある定期保険や終身保険などを活用
将来の事業承継に必要な資金準備も視野に入れる
個人契約:
自社株など相続税の納税資金や、遺産分割対策として終身保険に加入
ご自身の老後資金として個人年金保険の検討も始める。
まとめ
法人契約と個人契約の生命保険は、守るべき対象が異なる、車の両輪のような存在です。
法人保険: 会社と従業員を守る「事業保障」
個人保険: 残されたご家族を守る「生活保障」と「資産承継」
それぞれの目的を明確にし、自社の状況とご自身のライフプランに合わせて適切に組み合わせることが、
「社長と会社」そして「大切なご家族の未来」を守るための鍵となります。
保険や税務は非常に専門的な知識が求められる分野です。
この記事をきっかけに、一度、信頼できる専門家(保険代理店や顧問税理士)にご相談の上、
現在の保険ポートフォリオが最適かどうかを確認してみてはいかがでしょうか。
会社を守る器と、家族を守る器は別物。
二刀流の設計で、事業も生活も止めない。これが、社長の「責任ある優しさ」です。
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「経営者のための生命保険戦略 – 会社を守る正しい選び方」
2025.08.28
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、
「お金に困まらない経営をしたいあなたに届け」
その想いで、一生懸命書き続けます。
生命保険を選ぶ際の「大前提」
合言葉:目的 → 金額 → 商品 → 税務(順番を逆にしない)
保険は「手段」まず何のために、いくら必要かを数字で決め、その後に商品と税務を当てはめます。
また、残念なことですが「保険募集人」が持つ知識レベルには大きな差があります。
「お付き合い」を保険募集人や契約の判断基準とするのは法人契約の場合
最悪「会社の生死」を「お付き合い」に任せるのと同じことと言えます。
実際に現場では「保険金額の設定ミス」「契約者や保険金受取人の設定ミス」
「初歩的な税務知識を基にした保険販売による財務の棄損」など
想像をはるかに超える数の、実態やニーズに合っていない生命保険契約が存在しています。
つまり、この大前提を外すと、ムダ契約・資金繰り悪化・受取人設計ミスに直結することになります。
また、「法人契約」と「個人契約」とでは、その「目的」も「はたすべき役割も」異なります。
全くの別物として考える必要があります。
では、はじめに「法人契約」の生命保険から見ていきましょう。
第1章:法人契約の生命保険 - その目的と正しい保険金額の設定方法
法人で契約する生命保険は、社長個人やその家族のためではなく、
あくまで「会社を守るため」のものです。主な目的は以下の3つに大別されます。
1. 事業保障や運転資金の確保
社長に万が一のことがあった場合、会社の信用は大きく揺らぎます。
金融機関からの一括返済を求められたり、取引先との関係が悪化したりするリスクも考えられます。
こうした事態に備え、会社を存続させるための資金を確保します。
また、中小企業の場合、社長の存在は売上の減少に直結するリスクが
少なからず存在します。そのような事態を見据えた資金確保が必要です。
2. 役員退職慰労金の準備
役員の退職金を計画的に準備するための資金です。
保険を活用することで、将来の大きな支出に備えつつ、
保険の種類によっては税務上のメリットを得られる場合があります。
3. 事業承継対策
後継者が自社株を買い取るための資金や、相続に伴う納税資金などを準備します。
また、生命保険の活用の前に「自社株対策」「次期経営者の選定と育成」
「現社長の死亡に伴う、新社長選任の手続き方法の確認」など
しっかりと準備しておく必要があります。
このように複数の条件が整わなければ、生命保険の保険金の請求などが
迅速にできないようになっている契約がほとんどですので注意が必要です。
さらに最悪、1つ手続きを間違えただけで「多額の借金」を背負うことにもなりかねません。
事業承継や相続は基本的に「プラスだけ」を引き継ぐものではなく
「マイナス」も引き継ぐものと考え、慎重に対処する必要があります。
正しい保険金額の算出方法
では、具体的にどれくらいの保険金があれば会社を守れるのでしょうか?
「事業保障資金」を例に、必要な保障額の目安を計算してみましょう。
【事業保障に必要な資金の内訳】
A. 死亡退職金・弔慰金
役員退職慰労金規程に基づきます。(例:最終月額報酬 × 在任年数 × 功績倍率)
既定がない場合などは、議事録の作成など手間が増えます。
B. 借入金の返済資金
社長に万が一のことがあった際、金融機関からの借入金を返済するための資金です。
ここで最も注意すべき点は、法人が受け取る死亡保険金には法人税が課税されるということです。
したがって、借入金の残高と同額の保険金を用意するだけでは、
納税後に資金が不足し、完済できなくなってしまいます。
税金を支払った後に、借入金を全額返済できるだけの資金が手元に残るように、
以下の計算式で保険金額を設定する必要があります。
計算式と具体例: 借入金残高1億円、法人税の実効税率30%の場合
1億円÷(1-0.3)=1億4300万円
となり、約1億4300万円の保険金が必要となります
C. 当面の運転資金
売上が回復するまでの運転資金。一般的に月商の3〜6ヶ月分
もしくは、固定費の6か月分を目安にしましょう
D. 会社の自己資金
会社が保有する現金・預金など、すぐに使える資金
すぐに現金化できる、商品や設備などを含める場合もあります。
不動産等、すぐには現金化できない資産は勘案してはいけません。
【必要保障額の計算式】
必要保障額=(A+B(税金考慮後の金額)+C)−D
この計算式を基に、自社の財務状況を当てはめてみてください。
また、会社は生き物です。成長もしますし、
それに伴い借入金が変動するのが当たり前です。
保障額は適宜見直すことが非常に重要です。
長くなりましたので次回
『社長個人の生命保険設計:家族と会社を同時に守る方法』と題して
お届けします。
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「半分の水」思考で成果を出す——10分でできる経営改善
2025.08.26
みなさんも聞いたことがあると思います。
「コップに半分の水」の話。
本稿は、この話を中小企業のビジネスにどのように生かすかを
書きたいと思います。
ベースとなるのは「最善主義」と視点こそ違え「フレーミング効果」
最後に、自分を動かすための「ペップトーク」です。
コップの中の水を、ビジネスでいう「時間・人・お金」と捉え
「まだ、半分もある」という視点で見て
「ないものを嘆くのではなく、今あるものを使い切る」考え方への転換の
ヒントになれば幸いです。
なお、恥ずかしながら本稿は、以前、私の会社で実際に起きていた「困り事」を
ベースに「どのように改善していったのか」(現在も改善中なのですが)を
書いています。
まず、視点を整える:フレーミング効果の一言メモ
同じ事実でも、言い換え次第で行動が変わります。
(例)「生存率90%」と「死亡率10%」は同じ情報です。しかし受け取り方が変わると思います。
経営でも、
「会議を30分短縮」=「30分の売上づくり時間を確保」
「在庫20%削減」=「倉庫に眠る現金を20%通帳に戻す」のように、「ある」側から言い換えるのがコツです。
最善主義の3つのアクション
最善主義=完璧を待たず、今あるものを使い切る。
そのために、やることは3つだけです。
1. 10分だけやる:大きな計画より、確実な一歩を。
2. 半分に削る:やることを絞り、ムダを落とす。
3. 完了の一行を決める:「何ができたら終わりか」を先に決めてから着手する。
合言葉:「できる、できる、私ならできる」(背中を押す短いペップ)
ケーススタディ:いますぐ試せる3つの改善術
ケース1:時間(会議が長くて仕事が進まない)
こんな心当たりありませんか?
会社の定例会議。時間が90分。
話をしている人は、いつも決まった人ばかりで
結局は「何も決まらない」「とにかく、やれ」のみ。
正直、私も聞かされる立場だった時は「うんざり」でした。
会議開始前から「どうせ、いつもと同じ」としか思っておらず
結果も、ほぼ予想の範囲内。何も決まらず「情報の共有」程度で終了。
なので、思い切って この「無駄な時間」を半分に削ってみました。
(現実的には30分)
やること(3ステップ)
1. 事前に情報共有:資料は会議前に送る
2. 決めることを絞る:議題は「決めること」3つに限定
3. 終わり時間を先に宣言:「今日は60分で終了します」
完了の一行 「次回の議題=次回の会議で決めること3つを決める」
見える変化
会議時間が90→60分に
会議1回で決定が最低3つ出る
浮いた30分で売上に結び付きそうなことを1つやる
ケース2:人(人手が足りない気がする)
新しい人が欲しい。でもなかなか採用ができない。
採用の前に、今のいる人を活かしきっていますか?
「今いる人」というリソースを最大限に活かす方法を考えましょう
やること(3ステップ)
1. 強みを書き出す:各メンバーの得意なこと3つをメモ
2. ズレを減らす:得意じゃない仕事を減らす
3. 強みを増やす:得意な仕事を増やす
完了の一行 「担当(仕事)を1つ入れ替える合意できたら完了」
見える変化
同じ人数でも仕事の効率が上がる。
ミスが減る。
メンバーの表情が少し軽くなる。
ケース3:現金(黒字なのにお金が残らない)
売上は出ているのに、月末の通帳は心細い。
この状態は、「現金」の流れが見えていないことが原因です。
やること(3ステップ)
1. 見える化:30日先までの入出金と残高を1枚にまとめる。
2. 止血:まずは、1つの支出項目の支出金額を半分だけ止める。
3. 全社員共通の言語を導入:お金や利益に関する共通言語
「お金のブロックパズル」を導入する。
完了の一行 「毎日、今月の入出金3件ずつを資金繰り表に書き込めたら完了」
見える変化
来月末の残高が前もって見える
今月の出費が必要最小限に締まる
経営者と社員間のお金や利益に対する認識のズレが解消できる
最後の宿題(やることは、本当に1つだけです)
この記事を閉じた後、たった10分だけ時間をつくってください。
そして、ノートかスマホのメモ帳に、上記を参考に、
すぐにできそうな「最善の施策」を書き出し、「最善の一歩」を1つだけ実行してみてください。
くれぐれも「完了(ゴール)」の設定も忘れずに。
そして、完璧ではなくても最善に向けて一歩でも進めば「今日の私は合格」と
自分に「OK」を出しましょう。
完璧な計画はいりません。この小さな一歩が、明日を変える最も確実な打ち手です。
できる、できる、あなたならできる。
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成果を出す人が、「完璧」を目指していない理由 ~デキる人ほどハマりやすい「完璧主義」という落とし穴~
2025.08.22
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、
「お金に困まらない経営をしたいあなたに届け」
その想いで、一生懸命書き続けます。
完璧じゃなくていい。今できる最善を尽くそう
「積み上げてきた学びと経験は、もう十分にある」
なのに、いざという時に動けない自分がいる。
「もっと準備してから…」 「もう少し勉強してから…」
そんな声が頭の中でループして、自分に静かにブレーキをかけ、
結局何も行動できずに一日が終わる。 あなたにも、そんな経験はありませんか?
「ちゃんとしなきゃ」の呪縛
「間違えたくない」「失敗は避けたい」「プロとして完璧なものを見せたい」「これじゃ、恥ずかしい」
立場が上がるほど、「自分の見え方」が気になります。
誠実だからこそ「中途半端はイヤだ」と思い、
その結果、「動かない」を選んでしまう人は少なくありません。
「今は、そのタイミングじゃない」「お金や時間ができたらやってみよう」
様々な理由をつけて、自分を納得させたかのように装ってしまう。
そんな気持ちは、とても自然だと思います。
かつての私は勿論、恥ずかしながら、今の私に至ってもまだ、そういう気持ちが湧いてきます。
心が軽くなるお守り。「最善主義」という考え方
そんなとき、心がふっと軽くなる「最善主義」という考え方があります。
それは、「完璧じゃなくていい。 いまの自分にできることを、できるかぎり丁寧にやる」
という、とてもシンプルな考え方。
たとえ今の自分にできることが60点だったとしても、その「60点」に心を込めて行動する。
完璧な100点を目指して立ち止まってしまうより、今のベストを尽くして一歩踏み出す。
その一歩が、誰かの役に立ったり、「ありがとう」という言葉につながったりする。
そうやって、未来の自分への信頼が少しずつ育っていくんです。
コラム
「『下書き』だらけだった私が、たった一言で走り出せた日」
以前の私は、こうやってブログ記事をアップするまでに
1記事に何週間もかけて書いていました。
「書いては見直し、見直しては書き直し」この繰り返し。
いつしか、ホルダーには「下書き」として保存されている文章ばかりが。
『もっと良い表現があるはず』と悩み、結局公開できずにいたのです。
でもある時、『完璧じゃなくても、誰か一人の役に立てばいい』と思い「えいやっ」と公開してみたら、
『この記事わかりやすかったです』というたった一言のコメントが届きました。
あの時の感動が、今の私のブログ作成を支えています。
「最善」で動くから、未来が変わる
もし「完璧じゃなくてもいいや」と思えたら、あなたは、どんな行動ができそうでしょうか。
たとえば、こんな小さな一歩が踏み出せるかもしれません。
SNSで、自分の考えをひとこと発信してみる
温めていた企画を、まずは信頼できる友人に話してみる
「こんなことで困っていませんか?」と、そっと声をかけてみる
結果がどうなるかは、やってみないとわかりません。
でも、「今の私にできるベストは尽くせた」と思える行動は、
確実に次のチャンスを連れてきてくれます。
私の周りの成果を重ねている人たちは口をそろえて言います。
「まずやってみた」「数を打った」「動きながら調整した」と。
動いたからこそ見える景色があり、最善を尽くしたからこそ得られる手応えがあるのです。
「できる、できる、俺ならできる」
これは単なる精神論じゃありません。
今まで積み上げてきたものを信じ、そっと背中を押してくれる
おまじないのような言葉「ペップトーク」です。
あなたにも必ずあるはずです。 学んできたこと、努力してきたこと、大切にしてきたことが。
「完璧主義」から「最善主義」への転換。
今日から、そうやって進んでいけたら、
その先に、思ってもみなかった景色が広がっているかもしれません。
あなたの『今日の最善の一歩』は何ですか?
まずは、その小さな一歩を大切に踏み出してみませんか?
行動した結果には「失敗」は存在しません。
「成功」か「学び」のどちらかしかないのですから。
肩の力を抜いて「リラ~ックス」
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「聞き上手」だけでは二流で終わるかも──トップセールスが育てるのは「対話の循環」
2025.08.19
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
「聞くこと」と「話すこと」は、実は同じ根っこから生まれている
〜ビジネスの現場で、見落とされている「対話の本質」〜
「聞くことは大切」──それって、本当?
「営業は聞くのが仕事」「ヒアリング力がある営業が売れる」
よく耳にする言葉です。たしかに成果の条件として「聞くこと」は欠かせません。
でも、なぜそれが大切なのか。
そこを本気で掘り下げずに、形だけの「ヒアリング」になっていないでしょうか。
原点の体験:飛び込み営業3万件からの学び
私のサラリーマン時代の営業スタイルは、完全な飛び込み営業でした。
1日50件、年間1万件超。これがノルマ。
最上階から非常階段で階を降り、見えない扉も遠慮なく開ける。
なので、時には「修羅場」に出くわすこともあれば、
その場でスカウトされることもありました。
ですが、「聞いてもらえる」ことは滅多にありません。
なので当時から、私の最大のテーマの1つがこれでした。
「どうしたら、話を聞いてもらえるか」
この問いが、のちに「聞く」と「話す」の本質に私を連れていきます。
「聞く」と「話す」はコインの裏表
現場での対話を重ねて気づいたのは、
「聞く」と「話す」は同じ源泉から生まれているということ。
「聞く」:相手を理解したいという、こちらから相手へ向かう能動的な関心
「話す」:自分をわかってほしいという、こちらから相手へ向かう表現の欲求
どちらもベクトルは「自分 → 相手」
つまり、両方とも「自分から相手への欲求」です。
相対するスキルではなく、関係性をつくるためのスキルであり
根っこは、同一で、エネルギーの使い方が違うだけなのです。
なぜ、あなたのヒアリングは「聞いてるつもり」で終わるのか
多くの現場で「聞く姿勢」が形式化もしくは形骸化しています。
チェックリスト通りに質問→メモ(リストにチェック)→商品を「当てにいく」
営業スキルを良い意味で均一化する目的で、多くの企業でこのようになっています。
これでは、語られていない本音に届きません。相手はこう感じます。
「この人、聞いてるようで聞いていない」
本当に聞くとは、言葉の背後にある感情・価値観・未言のニーズに関心を向けること。
テクニックというより、人間力の領域です。
これこそが意識はしていても、簡単には身に付かない理由です。
逆も真なり:「聞く準備」がない相手には、話は届かない
いくら想いを込めて提案しても、相手が聞いていない。
この状態を「独り言」と言います。
残念ながら人は「聞きたいことしか聞かない」ものなのです。
心理学的に言うと「確証バイアス」や「 動機づけられた推論」といいます。
だからこそ、話す前に相手の「聞く準備」をつくることが鍵です。
最初に相手の語りを引き出し、受け入れ、共感と安心をつくる。
そこからはじめて、あなたの提案が生きてきます。
この部分をまとめると
・信頼・安心という土台の上で
・言葉にならない感情に寄り添い、行動のエンジンを始動させ
・言葉でその道を照らしてあげる
こんな感じになります。
信頼は「対話の循環」から生まれる
成果を生むコミュニケーションは、
聞く → 話す → また聞く → また話す の循環です。
聞く→話させる→また聞く→また話させる でもいいでしょう。
あなたが相手に対し「純粋な関心」を持ち聞く
相手は「わかってもらえた」と感じ、心を開く
その本音を受け止め、あなたが要点を言葉にして返す
相手はさらに聞く姿勢になり、関係が深まる
この循環が育つほど、相手にとって価値ある提案が生まれます。
「売れる営業」とは、「話が上手い人」でも「聞き上手な人」でもなく、
「対話の循環」を育てられる人といえます。
実践:対話を循環させる7つの習慣
1.2秒ルール:相手の発言後、2秒沈黙してから応答
話をかぶせたり、話を食うことが防げます
2.相手の言葉で要約:「つまり〇〇ということですね」
相手の言葉を使った言語化は「わかってもらえた感」を生みます
3.問いを一段深く:「何が欲しいですか?」より「なぜそれが重要ですか?」
欲を満たすではなく、問題が解決できることが大切
4.聞く→要約→問い→提案:順番を守る。提案は最後が基本
慣れてくるとつい自己流に「自己流は事故のもと」
5.小さな自己開示:「実は私も」
等身大の自分や失敗の共有が安全地帯をつくる
6.感情の鏡:「不安」「もやもや」など、感情語をそっと返す
「沈黙」は大切な感情表現です。怖がらず一緒に沈黙しましょう
7.次の一歩を一緒に決める:合意は「行動」で締める
「では最初に〇〇から始めてみませんか」
3つのセルフ診断
直近の会話の中で、予想外の本音を引き出せたかましたか?
あなたの提案を、相手は身を乗り出して聞いていましたか?
商談後、相手から「また話したい」と言われた、もしくは 次のアポイントが取れましたか?
「NO」が多いなら、聞く/話すのいずれかに偏っているサインです
私の原点:聞いてもらえなかった子ども時代
少し私の子どもの頃の話をします。
私は自分の話を親に聞いてもらえた実感がありませんでした。
特に、父親には聞いてもらえた記憶も褒められた記憶もありません。
大人になってから「褒めてくれ」と言ったことがあるくらいです。
そのせいでしょうか?だから今、「話すとは?」「聞くとは?」に誰よりも真剣です。
人の話を本当に聞ける人であること。そして、自分の声も自分で聞いてあげること。
仕事上でも家庭でも、この二つを、私はともて大切に考えるようになりました。
突き詰めれば、理由は「自分のことをわかってほしい。話を聞いてもらいたい」
ここに行きつくことを自覚するようになりました。
終わりに──あなたにとっての「聞く」「話す」とは?
営業でも経営でも、人との関わりでも、
「聞く」と「話す」は分けて語られがち。
でも実は、同じ根っこを持つ一つの営みです。
会社内や家庭内、営業先などで、是非「対話の循環」を意識してみてください。
きっと、これまで見えなかった可能性が見えてきます。
もし相手の反応が変わったら、ぜひ教えてください。
いつも、一生懸命聞いてくれます
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もう迷わない!火災保険の選び方と活用術~プロが教える実践ガイド
2025.08.13
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
せっかくのお盆休みだというのに、今も日本のどこかで
大雨や強風、それに伴う洪水・土砂崩れ・屋根や建物の破損が
起きているといっても過言ではない日本列島。
ブログをはじめて1年弱となりますが
これまで損害保険については書いたことがありません。
近年の多発する自然災害とその被害の大きさ
販売サイドにいるはずの私たちでも感じている
度を越した保険料の値上がり。
このまま進むと「販売側(保険会社)」も「購入側(契約者)」双方にとって
望まない方向に進む懸念を感じる今、
初めて「火災保険」について書いてみようと思います。
なお、個別商品の説明をするわけではありません。
本稿は、一般的な火災保険についての「実践ガイドブック」となります。
まず押さえる「火災保険の基本」
火災保険は「火災だけ」の補償ではありません。
設計により、必要な補償を選択することも可能です。
一般的に「火災・落雷・破裂/爆発」に加え、
風災・ひょう災・雪災
水災(洪水・土砂・高潮)
漏水などによる水ぬれ損害
盗難、破損・汚損などをカバー(商品により差あり)
地震・噴火・津波と地震を原因とする火災は地震保険の領域
火災保険だけではカバーされないため、必要に応じて付帯を検討
契約前に決める5つのこと
1.保険の対象
建物のみ/家財のみ/建物+家財 の3パターン
持ち家:原則 建物+家財 賃貸:家財+借家人・個人賠償が基本
2.補償範囲(どこまで守るか)
風災・ひょう災・雪災/水災/水ぬれ(給排水事故)/盗難/破損・汚損 等の要否を決める
低地や河川近くは水災の検討を
3.保険金額(いくらまで守るか)
建物は再調達価額(新価)を目安に設定
家財は世帯人数・持ち物の総額感で設定
4.免責金額(自己負担額)
例:1万/3万/5万/10万など。免責を上げる=保険料は下がるが、小口の請求は自己負担に
5.期間・支払い方法と地震保険
長期契約の上限は5年。月払い/年払/一括払で保険料が変わる
地震保険の付帯有無を決める。ただし、火災保険とセットで契約(保険金額は下限・上限あり)
住まい別チェックリスト
戸建て
構造(木造/耐火)で保険料が大きく変わる
水災(洪水・土砂)の要否はハザードマップと地域特性で判断
太陽光パネル・門塀・物置など付属物の扱いを確認
分譲マンション(区分所有)
管理組合の共用部保険と自室(専有部)保険の役割分担を確認
下階の水ぬれ事故への備え(家財+水ぬれ補償)
地震保険は家財にも付帯可。高層階は、家具固定と家財補償を検討
賃貸
貸主指定の保険だけでは不足しがち。家財と借家人賠償、個人賠償のセットが基本
地域リスクの見極め
1.国のハザードマップ(重ねるハザードマップ)で自宅位置を検索
ハザードマップポータルサイト
2.洪水・土砂・高潮・津波などを重ねてリスク確認
3.リスクが高い項目は補償を外さない。逆に可能性が低い項目は免責設定で保険料を抑える
例 川が近い 台風がよく接近する 海からの高低さが小さい
地域差ではないが「地下(地盤面より下)に部屋や設備がある
保険会社と契約者との認識のズレQ&A
Q:地震で出火した火災は火災保険で出ますか?
A:いいえ。地震が原因の火災(類焼を含む)の損害は地震保険の対象です
Q:給水管の破裂やピンホールで床や家具がびしょ濡れ どの補償?
A:水ぬれ(給排水設備の事故)補償
ただし配管そのものの損害は対象外の商品が一般的(特約あり)
実は、この事故がとても多いのも事実
Q:隣家に延焼させたら賠償が必要?
A:重過失でなければ法律上の賠償責任を負わない(失火責任法)
心情対応・近隣配慮として類焼損害特約を検討は可
Q:古い家(建物)だから、高額な保険金額はいらない?
A:火災保険の考え方として「古い」「新しい」は保険金額には反映させない
「今、建て直したらいくらかかるか」が基本的な考え方(再調達価格)
以下、わかりやすい?理由
分損(一部損)の修理をする際に「現在の価格」での修理となります
古い家だからといって、修理代が何十年前の価格とはならないから
Q:古い家(建物)や事故が発生した建物は、保険契約できない?
A:確かに、古い新しいに限らず引受規定は存在しています。
「事故が起こった物件」にも規定は存在しています
古い家だからこそ、老朽化による水濡れ事故のリスクが高まったり
そもそも、保険はそのためにあるにも関わらずです
保険会社といえども、収支が赤字(出ていく保険金と入ってくる保険料の差)では
保険制度自体の維持すら危ぶまれますので、理解できないこともないのですが
「なるほどね。納得です」とはいきませんよね
ましてや、築古(古い家)は、築浅(新しい家)とくらべ
保険金額対千円当たりの保険料はデータに基づき、高く設定されています
一方で、建物メンテナンス状況や事故の状況などによっては
引受できる物件もありますので、問い合わせてみることをお勧めします
保険料の最近の動きと、ムダなく抑えるコツ
近年の自然災害増で保険料が上がる傾向
というよりも、既に数年前に比べると2倍以上となっている物件も存在
長期契約の上限は現在5年
抑え方の例:
免責(自己負担)を上げる(1万→3万→5万)
企業物件に関しては免責金額100万の設定も可能な場合あり
不要な特約を外す/重複を避ける
クレカや他保険の個人賠償と重複していないか 等
もしもの時:請求の基本フロー
まずは、安全確保 → 代理店・保険会社へ連絡 → 写真・被害メモ・見積を準備
→ 必要書類(罹災証明、損害明細、請求書 等)提出 → 調査・支払
先に修理してしまうと支払われる保険金と修理額に差額が出る可能性があるため
必ず「修理前」に代理店や保険会社に連絡を入れてください。
大規模災害の時などは、保険金の支払いを最優先しているのが事実です。
よって、特別な対応となる場合もあります。
いかがでしたか?
火災保険はもはや「高い買い物」です。
昨今の物価の上昇を考えると「事故なんてめったにないし」と
考えてしまいがちですが、ひとたび事故が発生してしまうと
一番大きな財産の喪失だけでなく、多額のローンのみ残るなんて事態も
十分あり得ます。
最後に、保険業界で30年以上、ご飯を食べさせていただき
損害・生命保険の事故を数百件以上見てきた経験をお伝えします。
私は病気を患い入院なさった人で「医療保険」に加入していなくて
退院の際に「膝から崩れ落ちた」人を見たことがありません。
一方、燃え尽きた建物を見て「火災保険」に加入していなくて
がれきの前で「膝から崩れ落ちた」人を見たことはあります。
これが現場で起きている事実です。
ちょっと湿っぽくなってしまいましたので「中和」しますね
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会社の「血流」を改善する3つの処方箋 ~「お金がない」を防ぐキャッシュフロー経営入門
2025.08.08
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
「売上は好調なのに、なぜか手元にお金が残らない」
「月末の支払いがいつも不安で、頭から離れない」
もし、あなたがそう感じているなら、
それは決算書の「利益」と、会社の「現金」の流れが一致していないからです。
会社の生命線ともいえるキャッシュフロー(現金の流れ)は、
営業、投資、財務の3つの活動がバランス良く循環してこそ、健全な状態を保てます。
この3つの流れを、それぞれ「呼吸」「筋肉増強」「循環」と捉え、
あなたの会社のお金がなぜ残らないのか、その原因と具体的な改善策を見ていきましょう。
1. 営業キャッシュフロー 「呼吸」を深くする
営業キャッシュフローは、本業でどれだけの現金を稼ぎ出したかを示すものです。
ここがマイナスということは、まさに「呼吸困難」の状態。
まずは、楽に息ができるように、お金の流れをスムーズにすることから始めましょう。
改善のヒント
1. 売掛金の回収を早める
取引先に「支払サイトの短縮」を交渉してみましょう。
「そんなこと無理だ」と思うかもしれません。
しかし、支払いを少しでも早くしてもらえれば、
その分、運転資金として借りているお金を減らせます。当然、利息の負担も軽くなります。
せっかく稼いだ利益が、銀行への利息で消えていくのはもったいないですよね。
そのお金は、もっと前向きなことに使いましょう。
また、高額な売掛金は分割請求も検討し、入金までのタイムラグを圧縮することで、資金繰りに余裕が生まれます。
2. 在庫を圧縮する
いつまでも売れない在庫は、思い切って「処分セール」で現金化しましょう。
そして、発注ロットを見直し、過剰な在庫を持たないように最適化することも重要です。
「年に一度の注文でも、在庫を切らせたくない」という話を聞きます。気持ちわかります。
しかし、その「年一回の注文」の時期を特定し、
その時期に合わせて在庫を確保するなどの工夫はできませんか?
在庫は「眠っているお金」です。お金が固定化されている状態は、資金繰りを圧迫します。
滞留在庫のことを「罪庫」と呼ぶこともあります。
この「罪庫」を解消することは、キャッシュフロー改善に直結します。
3. 仕入れ条件を改善する
仕入先に「支払サイトの延長」を交渉してみるのも一つの手です。
これも難しいと感じるかもしれません。
しかし、取引先にとっても、未回収になるよりはマシなはずです。
選択肢として捨てるべきではありません。
また、もし可能であれば、同業他社と共同で仕入れすることで、
交渉力が上がり、仕入れコストを下げられる可能性もあります。
4. 売上を上げる
これは言わずもがな。キャッシュフローを改善する最も直接的な方法です。
2. 投資キャッシュフロー 「成長の刃」を研ぐ
投資キャッシュフローは、会社の将来的な成長のために行う設備投資や不動産の売買などを示すものです。
リスクとリターンをしっかり見極め、確実に成果を出すことが重要です。
投資3原則
1.スモールテスト → 検証 → 拡大
まず小規模に導入し、成果を確認してから本投資へ向かうようにしましょう。
2.PBP(投資回収期間)を算定
借入金の返済期間や減価償却年数を超えるような投資は
「夢」ではなく「賭け」かもしれません。再検討が必要です。
3.眠れる資産をキャッシュ化
使っていない設備・不動産は売却を検討しましょう。
「いつか使うかも」「いつか値上がりするかも」
これも、その気持ちよくわかります。
しかし、1円も生んでいない資産を持つことは
会社経営として正しい状態ではありません。
3. 財務キャッシュフロー 「循環系」を整える
1. 資金の用途と期間を一致させる
設備投資には、その設備の耐用年数に応じた「長期融資」を、
短期的な運転資金には「短期融資」を使いましょう。
長期借入で運転資金を賄ってしまうと、月々の返済負担が増えてしまいます。
補足
本来は「短期資金は短期借入、設備資金は長期借入」が原則。
長期借入で運転資金を賄うこと自体が“悪”というより、
上記記述は、返済年限が用途より長すぎても短すぎても資金繰りを圧迫するという意味です。
2. 借入は「金額」ではなく「本数」に注意する
「多額の借金で経営破綻」というニュースをよく見ますが、
実は問題は「借入金の総額」だけではありません。
以下の例を見てみましょう。わかりやすさを重視するため
利息は考えないものとします。
借入金A:1200万円(10年返済、月々10万円)
5年後に残債600万円
5年間の返済後、追加で600万円を借り入れたとします
(新たな借入金B、10年返済、月々5万円)
借入総額は1200万円で変わりませんが、
月々の返済額は15万円に増えてしまいます。
(借入Aの返済分10万円と借入Bの返済分5万円)
更に返済期間も実質6.6年と短くなります。
(1200万円÷(15万円×12か月)=6.666年)
金利の低さだけに目を奪われ、無計画に借入を重ねると、
このように月々の返済額が増え、資金繰りが厳しくなることがあります。
銀行へ融資を申し込む際には「借入総額」や「金利の高低」ではなく
「月々の返済金額」と「返済期間」を確認することが大切です。
まとめ
営業CF=呼吸、投資CF=筋肉増強、財務CF=循環です。
「営業CFで生んだ余剰→投資CFへ→足りない分は財務CFで補う」
どれか一つでも滞れば、会社は酸欠や出血多量で倒れてしまいます。
資金難は「数字が苦手」から始まります。
そして、「数字を直視」した瞬間から改善は始まります。
今日から3つのキャッシュフローを診断し、「お金の調子」を整えましょう。
あなたの会社の血液は、きっと再び力強く巡り始め
筋肉質で、美しい経営体質へと変貌するはずです。
本文とは、全く関係ないですが、この兄弟
昨日6歳になりました。
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生き残る会社の財務習慣:「バスタブ理論」と「現金>利益>売上の法則」1
2025.08.07
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
夏の暑さが続く中、またひとつ、私の商圏から会社が消えてしまいました。
運送業を営むその会社は、運賃問題、人手不足、就労時間の制限といった厳しい環境の中で、
奮闘していたはずです。詳しい経営破綻の理由はわかりませんが、非常に残念な思いです。
会社が破産に至る唯一の条件は、「資金ショート」です。
つまり、現金が底をついた時です。
それは「ある日突然」起こるように見えるかもしれませんが、
多くの場合、前兆があります。
仮に突然死だったとしても、その時がいつ来るかは、事前に把握できる場合が大半です。
今回は、会社の経営破綻を防ぐために、
最低限押さえておきたいキャッシュフロー経営のポイントをお伝えします。
この「最低限」を実践することは、決して難しくありません。
「やり方がわからない」という方は、
会計士や税理士、商工会議所、そして私たちのようなお金の専門家に、ぜひ相談してみてください。
1 最重要原則:売上よりも現金を優先する
まず、すべての経営者が腹に落とすべき大前提があります。
会社の財務を根本から改善するには、
①売上高 ②利益 ③現金
この「常識的」とも思える順番をひっくり返す必要があります。
会社にとって本当に大切なのは、この順番です。
1. 現金
2. 利益
3. 売上
「そんなことはわかっている」と多くの経営者は言います。
しかし、手元のお金が減り始めると、
真っ先に考えはじめるのは「どうやって売上を上げるか」ではないでしょうか。
売上を上げること自体は悪いことではありません。
しかし、問題は「順序」と「効果が現れるまでの時間」です。
バスタブの「栓」と「蛇口からの水」
会社の現金は、多くのケースで「年単位」の時間をかけて少しずつ減少していきます。
その間も売上はあったはずですし、
銀行からの融資や資産売却で現金が一時的にでも増えたりしていたはずです。
それにもかかわらず現金が減っていく状態は、
まさに「栓をしていないバスタブにお湯を入れている」のと同じです。
これではいつまで経ってもお湯はたまりません。
最初にやるべきことは、まず「バスタブの栓」をすることです。
この「栓」とは、経費削減や業務プロセスの見直し、在庫管理の適正化など、
自社の努力だけでコントロールできることです。
一方、「バスタブの蛇口から出る水」は、
売上増や資金の回収サイトの変更、銀行からの借入方法の見直しなど、
外部の理解や協力がなければ実現できないことを指します。
早く利益を生むためには、まず自社でできる「栓」をすることが不可欠です。
強靭な「生身の体」をつくる
利益を増やすための施策も、やはり「自社内」でできることの方がより効果的です。
なぜなら、一度会社の収益構造を見直して筋肉質な体質に改善すれば、
その状態は持続するからです。人間と違い、「リバウンド」は基本的にありません。
売上は「鎧」のようなものです。
鎧を着ている間は強く見えますが、ひとたび脱いでしまえば(=売上が停滞・下降すれば)、
その真の強さが試されます。
日頃から収益構造という「生身の体」を鍛えていなければ、
厳しい環境下で生き残ることは難しいでしょう。
まずは、社内でできることから着手し、会社の収益構造を鍛え上げること。
それが会社の未来を守るための第一歩なのです。
次回は、「3つのキャッシュフロー」の話から
より具体的な「打ち手」をご紹介します。
本を読めば書いてある話です。
しかし、本を読むのにかかる「数日間」を
ほんの「5分程度」で読めるようにします。
これも、効果が出るまでの「時短」の1つです。
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数字だけでは人は動かない:キャッシュフローコーチが実践する信頼構築と思考整理術の極意
2025.07.30
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
私、佐藤をはじめ、キャッシュフローコーチである私たちは
「お金のブロックパズル」という、経営数字を一目で可視化でき
経営判断のお手伝いができる優れたツールを使い
経営者の隣に座り、会社の未来を一緒に考えるのが
仕事なのですが、実は、どんなに優れたツールを持ち
使いこなせていたとしても、それだけではたいして役には立てません。
ツールが機能する前提である「信頼関係」が不足していると、
せっかくの知識もツールも活きてこないのが現実です。
これは、私たちコーチの仕事に限らず
商品やサービスを販売や提供している全ての社会人に
共通している話です。
また、「営業がうまくいかない」「部下が話を聞いてくれない」などの
悩みを抱える方々のヒントにしてもえらたらと思います。
では、どうしなければならないのか?
私なりの考えをご紹介します。
1. ツールだけでは埋まらない「対話の土壌」
どんなに優れた商品や指導法を持っていたとしても
相手が「聞く姿勢や状態」になっていなければ
商品は売れませんし、相手を思っての指導も
聞いてはもらえません。もしくは、受け流されてしまいます。
つまり、
数字を示すだけでは、人は動かない
価値観やビジョンを共有してこそ、提案が刺さる
すなわち最低限、相手と自分が同じ土俵や目線にたっていなければ
ならないわけです。
では、そのためにはどうすればよいのか?
そのために必要なことこそ「思考整理術」や「質問力」です。
思考整理術とは、相手の考えを引き出し、整理する技術であり、
質問力はその思考整理を効果的に行うための具体的なスキルなのです。
2. 思考整理術とは?——質問と傾聴で信頼を育てる技法
以下、思考整理術を簡潔にまとめました。
押しつけゼロ:答えを与えず、問いで引き出す
内省を促進:自分の言葉で語ることで考えが整理される
関係性が深化:相手は「聴いてもらえた」と感じ、心を開く
3. 「お金のブロックパズル」と組み合わせるメリット
キャッシュフローコーチが駆使する、中小企業経営者が財務を理解する上で
最適なツールだと思われる「お金のブロックパズル」と思考整理術の関係を
簡潔に対比する形でまとめてみました。
思考整理術
お金のブロックパズル
目的 想いや本音を引き出す
数字を可視化する
着地 価値観・ビジョンが明確になる
資金の流れが一目でわかる
共有 「やりたいこと」を共有
「できること」を検証
結果:ビジョンと数字がつながり、行動計画が合意形成しやすくなる
お金のブロックパズルのところをご自身の商品・サービスに
置き換えてみて下さい。相手の思考や価値観や夢や希望に対し
自分の提供している物が、どんな価値を提供できるのかが整理できます。
4. 今すぐ使える「3つの問いかけ」例
未来志向を引き出す
「将来なりたい、こうありたいと思う姿はどんな姿ですか?」
価値観の優先順位を探る
「仕事や経営をする上で、もっとも大切にしてきたことは何でしょう?」
気づきを言語化させる
「いま話していて「ハッとしたこと」はありましたか?」
5. 仕事とは「隣に立つ」ことから始まる
説明や説得より先に、相手と同じ景色を見ることが大切です。
そのうえで「お金」と「行動」をどう両立させるのかを共に考えることで、
はじめて「提案」が提案として機能します。
相手の「困り事」起点からスタートし、その解決ができる商品・サービスを
提供できたのなら、きっとあなたの望む結果が得られるはずです。
6. あらゆる対話に応用できるスキル
「思考整理術」それを支える「質問力」は、商談時以外にも
様々な応用や活躍場面が存在します。
部下との1on1
初対面の人との会話時
友達や子供や夫婦間の会話時
思考整理術は「相手を尊重する姿勢」や「相手を知りたいと思う気持ち」が
そのベースにあると私は思います。
そして、その姿勢や気持ちは、相手に伝わり
信頼関係を築く土台となります。
では、思考整理術や質問力を身に着けるためには、どうしたらいいのか?
これは、ずばり「練習」し続けることしかありません。
私は月に1回、全国のキャッシュフローコーチ相手に練習をし
フィードバックをもらい、改善し、それを仕事先や家庭内で
意識をしながら会話をしています。
まだまだ、合格点とは思っていませんが、実践を重ねるほど対話の質が磨かれます。
あなたは、相手とどんな未来を描きますか?
そのために、まずは今日、誰かに「最も大切にしてきたことは何ですか?」
と問いかけてみませんか?
書籍のおすすめ
和仁達也『プロの思考整理術』——対話のヒントが凝縮された一冊です。
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視力検査の「C」が教えてくれた「人と組織を伸ばす方法」
2025.07.29
数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
◆ ランドルト環を見て、ふと思ったこと
視力検査でおなじみの、あの「C」のマーク
正式には「ランドルト環(かん)」って言うそうです。
円の一部が切れていて、どこが空いているかを答えることで視力を測るものだけど、
あるときふと、こんなふうに感じたんです。
「なんで切れているところを見させるんだろう?」って。
私たちの社会も、家庭も、会社も、私自身も、
知らず知らずのうちにこの「ランドルト環の構造」
みたいな視点になってないかな〜って
つまり、「できてないところ」「欠けてるところ」にばかり目を向けて、
それを指摘することに慣れてしまっている…そんな空気、ありませんか?
◆ 本当は「Cの黒い部分」が主役かもしれない
ランドルト環って、よく見ると「切れてる部分」は、ほんの少しで、
ほとんどの部分は『黒く塗られている=すでに「ある」もの』ですよね。
もしかしたら、本当に大事なのはこっちじゃないかって思ったのです。
人は誰でも、「すでに持っているもの」がある。
頑張ってきたこと、工夫していること、
うまく言葉になってない努力だってたくさんあるはずですよね。
でも、そこに気づいてもらえないと、
自信や一歩踏み出す勇気は育たない。
逆に、ちょっとでも
「ちゃんと見てもらえてる」「認めてもらえてる」と感じたとき
人の目はパッと輝き、言葉が前向きになり、心が動き出し
行動につながっていくと思うのです。
◆ 「足りない」より、「ある」に目を向ける関わり方
たとえば…
経営者が社員のミスばかりを指摘するのではなく、
「君のその行動、前より確実に良くなってるよ」って
「ある部分」に光を当てたらどうでしょう?
社内の雰囲気が変わって、報連相が増えて、利益も上がり、
離職も減ったという話をよく聞きます。
人手不足と言われている医療・介護などの業界で
採用や離職防止で実績があがっているのも事実です。
(林田一子さんの研究論文より)
親が子どもに「ここがまだできてない」って言う代わりに、
「この前より、ちょっと工夫してたね!」って伝えたら
その子はきっと、自分の工夫に誇りや自信を持つようになるはずです。
「なぜできない」ではなく
「ここまで、できるようになった」に光を当て
言葉に出すことは、とても大切なことなのです。
自分自身にも、「まだ足りない」って責める代わりに、
「でも、ここまではちゃんとできた」と言ってあげられたら
少しずつ、自信を取り戻していけるはずです。
「相手にやさしく、自分に厳しく」が理想だと言われていますが
頑張った自分を責めたり、追い込んだりしても
よほどの人間ではない限り、成長は止まってしまいます。
脳に「やってもダメな自分」という記憶を残してしまうより
「ここまで、できた。ここまで頑張れた自分」という記憶を
残してあげることは、脳科学的にもとても大切なことであるのは
専門家の間では、広く認知されています。
(ピグマリオン効果 教育心理学 より)
◆ ランドルト環の見方を変えると、関係が変わる
もし、ランドルト環の「切れてる部分」ばかり探すクセに気づいたら、
ちょっとだけ視点を変えてみてください。
黒く塗られた部分=「もうすでに、あなたや相手が持っている力」に
目を向けるようにしてほしいのです。
その見方が、会社に活気を生み、家庭にやさしさを増やし、
そして、あなた自身の心にも、じんわりと温かさを届けてくれるはずです。
その結果は、すぐには現れなくとも
必ず確実に成果として、空気や雰囲気として現れ
いつのまにか、あなたの周りに「前向きでパワー溢れる人間」を
必ずや引き寄せるはずです。
◆ 最後に:今日も、あなたの「C」は輝いている
完璧じゃなくていい。
切れてるところ(足りないところ)があってもいい。
どんな人にもちゃんと「ある」もの(できているところ)が、あるはずです。
それに気づけたとき、人は一歩前に進める。
それを伝えてあげると、人や組織に活力が溢れる。
だから今日も、あなたの「Cの黒い部分」に、そっと目を向けてあげ下さいね。
私も忘れがちです・・・
「いつも心にランドルト環」
2025.08.29

先日に続き第2弾として、今日は社長や経営者の生命保険は
なぜ法人契約だけでは不十分なのか?を解説します。
https://sato-insurance.jp/blog/985/
第2章:社長個人の生命保険 - なぜ法人契約だけでは不十分なのか?
「法人で数億円の保険に入っているから、個人では備える必要はない」と考えるのは早計です。
なぜなら、結論から言うと、
法人契約は会社を守るための資金、個人契約は家族を守るための資金だからです。
同じ「死亡時の備え」でも、保険金の受取人・税制・入金スピード・使途がまったく異なるため、
法人契約だけでは家族の生活防衛が穴あきになりやすいのです。
法人契約の生命保険の保険金は一部の生命保険を除き、一度会社の資産となり、
そこからご遺族に渡すには「死亡退職金」などの形で会社の決議を経て
もしくは、会社の定める規定により支払われる必要があります。
会社の経営状況や財務の状態、他の株主の意向によっては、
ご遺族が望む金額を、望むタイミングで受け取れない可能性があるのです。
そこで重要になるのが、社長個人で契約する生命保険です。
個人契約でしか果たせない3つの役割
1. ご遺族の生活を直接守る
個人契約の保険金は、指定された受取人(配偶者やお子様など)が直接受け取ることができます。
会社の経営状況に関わらず、ご遺族の当面の生活費や教育資金などを確実に遺すことができます。
また、直接遺族が保険金を受け取るため、規定や支給額、税制などを加味して
支給額を判断する法人契約の生命保険に比べ、受取までのスピードが速い。
2. スムーズな相続を実現する
生命保険金は「みなし相続財産」として相続税の課税対象ですが、
保険金全体に対しては「500万円×法定相続人の数」という非課税枠があります。
注意 (保険金を複数人で受け取った場合の計算は別となります。今回は割愛)
また、受取人を指定でき、遺産分割協議の対象外となり、
特定の家族に確実に資産を遺す「争族対策」などとしても有効です。
よって、相続人の納税資金の準備にも役立てることができます。
3. ご自身の老後資金を準備する
会社の退職金とは別に、個人年金保険や終身保険などを活用して、
ご自身のセカンドライフのための資金を計画的に準備することができます。
第3章:【実践編】法人と個人のベストな組み合わせ例
会社のステージと社長のライフプランによって、最適な保険の組み合わせは変わります。
年代別に、一般的に考えられる例を書きます。
ケース1:創業期の30代~40代の社長(借入金が多く、お子様が小さい)
法人契約:
借入金の返済(法人税を考慮した金額)と当面の運転資金をカバーするため、
保険料が割安な定期保険や逓減定期保険で大きな事業保障を確保することを優先
個人契約:
ご自身の万が一の際に、残されたご家族が生活に困らないよう、
収入保障保険で生活費を、学資保険や終身保険などで教育資金を準備
ケース2:安定期の50代以上の社長(子供が自立 利益が安定し、事業承継を検討中)
法人契約:
事業保障に加え、役員退職金の準備として、解約返戻金のある定期保険や終身保険などを活用
将来の事業承継に必要な資金準備も視野に入れる
個人契約:
自社株など相続税の納税資金や、遺産分割対策として終身保険に加入
ご自身の老後資金として個人年金保険の検討も始める。
まとめ
法人契約と個人契約の生命保険は、守るべき対象が異なる、車の両輪のような存在です。
法人保険: 会社と従業員を守る「事業保障」
個人保険: 残されたご家族を守る「生活保障」と「資産承継」
それぞれの目的を明確にし、自社の状況とご自身のライフプランに合わせて適切に組み合わせることが、
「社長と会社」そして「大切なご家族の未来」を守るための鍵となります。
保険や税務は非常に専門的な知識が求められる分野です。
この記事をきっかけに、一度、信頼できる専門家(保険代理店や顧問税理士)にご相談の上、
現在の保険ポートフォリオが最適かどうかを確認してみてはいかがでしょうか。
会社を守る器と、家族を守る器は別物。
二刀流の設計で、事業も生活も止めない。これが、社長の「責任ある優しさ」です。
第2章:社長個人の生命保険 - なぜ法人契約だけでは不十分なのか?
「法人で数億円の保険に入っているから、個人では備える必要はない」と考えるのは早計です。
なぜなら、結論から言うと、
法人契約は会社を守るための資金、個人契約は家族を守るための資金だからです。
同じ「死亡時の備え」でも、保険金の受取人・税制・入金スピード・使途がまったく異なるため、
法人契約だけでは家族の生活防衛が穴あきになりやすいのです。
法人契約の生命保険の保険金は一部の生命保険を除き、一度会社の資産となり、
そこからご遺族に渡すには「死亡退職金」などの形で会社の決議を経て
もしくは、会社の定める規定により支払われる必要があります。
会社の経営状況や財務の状態、他の株主の意向によっては、
ご遺族が望む金額を、望むタイミングで受け取れない可能性があるのです。
そこで重要になるのが、社長個人で契約する生命保険です。
個人契約でしか果たせない3つの役割
1. ご遺族の生活を直接守る
個人契約の保険金は、指定された受取人(配偶者やお子様など)が直接受け取ることができます。
会社の経営状況に関わらず、ご遺族の当面の生活費や教育資金などを確実に遺すことができます。
また、直接遺族が保険金を受け取るため、規定や支給額、税制などを加味して
支給額を判断する法人契約の生命保険に比べ、受取までのスピードが速い。
2. スムーズな相続を実現する
生命保険金は「みなし相続財産」として相続税の課税対象ですが、
保険金全体に対しては「500万円×法定相続人の数」という非課税枠があります。
注意 (保険金を複数人で受け取った場合の計算は別となります。今回は割愛)
また、受取人を指定でき、遺産分割協議の対象外となり、
特定の家族に確実に資産を遺す「争族対策」などとしても有効です。
よって、相続人の納税資金の準備にも役立てることができます。
3. ご自身の老後資金を準備する
会社の退職金とは別に、個人年金保険や終身保険などを活用して、
ご自身のセカンドライフのための資金を計画的に準備することができます。
第3章:【実践編】法人と個人のベストな組み合わせ例
会社のステージと社長のライフプランによって、最適な保険の組み合わせは変わります。
年代別に、一般的に考えられる例を書きます。
ケース1:創業期の30代~40代の社長(借入金が多く、お子様が小さい)
法人契約:
借入金の返済(法人税を考慮した金額)と当面の運転資金をカバーするため、
保険料が割安な定期保険や逓減定期保険で大きな事業保障を確保することを優先
個人契約:
ご自身の万が一の際に、残されたご家族が生活に困らないよう、
収入保障保険で生活費を、学資保険や終身保険などで教育資金を準備
ケース2:安定期の50代以上の社長(子供が自立 利益が安定し、事業承継を検討中)
法人契約:
事業保障に加え、役員退職金の準備として、解約返戻金のある定期保険や終身保険などを活用
将来の事業承継に必要な資金準備も視野に入れる
個人契約:
自社株など相続税の納税資金や、遺産分割対策として終身保険に加入
ご自身の老後資金として個人年金保険の検討も始める。
まとめ
法人契約と個人契約の生命保険は、守るべき対象が異なる、車の両輪のような存在です。
法人保険: 会社と従業員を守る「事業保障」
個人保険: 残されたご家族を守る「生活保障」と「資産承継」
それぞれの目的を明確にし、自社の状況とご自身のライフプランに合わせて適切に組み合わせることが、
「社長と会社」そして「大切なご家族の未来」を守るための鍵となります。
保険や税務は非常に専門的な知識が求められる分野です。
この記事をきっかけに、一度、信頼できる専門家(保険代理店や顧問税理士)にご相談の上、
現在の保険ポートフォリオが最適かどうかを確認してみてはいかがでしょうか。
会社を守る器と、家族を守る器は別物。
二刀流の設計で、事業も生活も止めない。これが、社長の「責任ある優しさ」です。
2025.08.28

数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、
「お金に困まらない経営をしたいあなたに届け」
その想いで、一生懸命書き続けます。
生命保険を選ぶ際の「大前提」
合言葉:目的 → 金額 → 商品 → 税務(順番を逆にしない)
保険は「手段」まず何のために、いくら必要かを数字で決め、その後に商品と税務を当てはめます。
また、残念なことですが「保険募集人」が持つ知識レベルには大きな差があります。
「お付き合い」を保険募集人や契約の判断基準とするのは法人契約の場合
最悪「会社の生死」を「お付き合い」に任せるのと同じことと言えます。
実際に現場では「保険金額の設定ミス」「契約者や保険金受取人の設定ミス」
「初歩的な税務知識を基にした保険販売による財務の棄損」など
想像をはるかに超える数の、実態やニーズに合っていない生命保険契約が存在しています。
つまり、この大前提を外すと、ムダ契約・資金繰り悪化・受取人設計ミスに直結することになります。
また、「法人契約」と「個人契約」とでは、その「目的」も「はたすべき役割も」異なります。
全くの別物として考える必要があります。
では、はじめに「法人契約」の生命保険から見ていきましょう。
第1章:法人契約の生命保険 - その目的と正しい保険金額の設定方法
法人で契約する生命保険は、社長個人やその家族のためではなく、
あくまで「会社を守るため」のものです。主な目的は以下の3つに大別されます。
1. 事業保障や運転資金の確保
社長に万が一のことがあった場合、会社の信用は大きく揺らぎます。
金融機関からの一括返済を求められたり、取引先との関係が悪化したりするリスクも考えられます。
こうした事態に備え、会社を存続させるための資金を確保します。
また、中小企業の場合、社長の存在は売上の減少に直結するリスクが
少なからず存在します。そのような事態を見据えた資金確保が必要です。
2. 役員退職慰労金の準備
役員の退職金を計画的に準備するための資金です。
保険を活用することで、将来の大きな支出に備えつつ、
保険の種類によっては税務上のメリットを得られる場合があります。
3. 事業承継対策
後継者が自社株を買い取るための資金や、相続に伴う納税資金などを準備します。
また、生命保険の活用の前に「自社株対策」「次期経営者の選定と育成」
「現社長の死亡に伴う、新社長選任の手続き方法の確認」など
しっかりと準備しておく必要があります。
このように複数の条件が整わなければ、生命保険の保険金の請求などが
迅速にできないようになっている契約がほとんどですので注意が必要です。
さらに最悪、1つ手続きを間違えただけで「多額の借金」を背負うことにもなりかねません。
事業承継や相続は基本的に「プラスだけ」を引き継ぐものではなく
「マイナス」も引き継ぐものと考え、慎重に対処する必要があります。
正しい保険金額の算出方法
では、具体的にどれくらいの保険金があれば会社を守れるのでしょうか?
「事業保障資金」を例に、必要な保障額の目安を計算してみましょう。
【事業保障に必要な資金の内訳】
A. 死亡退職金・弔慰金
役員退職慰労金規程に基づきます。(例:最終月額報酬 × 在任年数 × 功績倍率)
既定がない場合などは、議事録の作成など手間が増えます。
B. 借入金の返済資金
社長に万が一のことがあった際、金融機関からの借入金を返済するための資金です。
ここで最も注意すべき点は、法人が受け取る死亡保険金には法人税が課税されるということです。
したがって、借入金の残高と同額の保険金を用意するだけでは、
納税後に資金が不足し、完済できなくなってしまいます。
税金を支払った後に、借入金を全額返済できるだけの資金が手元に残るように、
以下の計算式で保険金額を設定する必要があります。
計算式と具体例: 借入金残高1億円、法人税の実効税率30%の場合
1億円÷(1-0.3)=1億4300万円
となり、約1億4300万円の保険金が必要となります
C. 当面の運転資金
売上が回復するまでの運転資金。一般的に月商の3〜6ヶ月分
もしくは、固定費の6か月分を目安にしましょう
D. 会社の自己資金
会社が保有する現金・預金など、すぐに使える資金
すぐに現金化できる、商品や設備などを含める場合もあります。
不動産等、すぐには現金化できない資産は勘案してはいけません。
【必要保障額の計算式】
必要保障額=(A+B(税金考慮後の金額)+C)−D
この計算式を基に、自社の財務状況を当てはめてみてください。
また、会社は生き物です。成長もしますし、
それに伴い借入金が変動するのが当たり前です。
保障額は適宜見直すことが非常に重要です。
長くなりましたので次回
『社長個人の生命保険設計:家族と会社を同時に守る方法』と題して
お届けします。
2025.08.26

みなさんも聞いたことがあると思います。
「コップに半分の水」の話。
本稿は、この話を中小企業のビジネスにどのように生かすかを
書きたいと思います。
ベースとなるのは「最善主義」と視点こそ違え「フレーミング効果」
最後に、自分を動かすための「ペップトーク」です。
コップの中の水を、ビジネスでいう「時間・人・お金」と捉え
「まだ、半分もある」という視点で見て
「ないものを嘆くのではなく、今あるものを使い切る」考え方への転換の
ヒントになれば幸いです。
なお、恥ずかしながら本稿は、以前、私の会社で実際に起きていた「困り事」を
ベースに「どのように改善していったのか」(現在も改善中なのですが)を
書いています。
まず、視点を整える:フレーミング効果の一言メモ
同じ事実でも、言い換え次第で行動が変わります。
(例)「生存率90%」と「死亡率10%」は同じ情報です。しかし受け取り方が変わると思います。
経営でも、
「会議を30分短縮」=「30分の売上づくり時間を確保」
「在庫20%削減」=「倉庫に眠る現金を20%通帳に戻す」のように、「ある」側から言い換えるのがコツです。
最善主義の3つのアクション
最善主義=完璧を待たず、今あるものを使い切る。
そのために、やることは3つだけです。
1. 10分だけやる:大きな計画より、確実な一歩を。
2. 半分に削る:やることを絞り、ムダを落とす。
3. 完了の一行を決める:「何ができたら終わりか」を先に決めてから着手する。
合言葉:「できる、できる、私ならできる」(背中を押す短いペップ)
ケーススタディ:いますぐ試せる3つの改善術
ケース1:時間(会議が長くて仕事が進まない)
こんな心当たりありませんか?
会社の定例会議。時間が90分。
話をしている人は、いつも決まった人ばかりで
結局は「何も決まらない」「とにかく、やれ」のみ。
正直、私も聞かされる立場だった時は「うんざり」でした。
会議開始前から「どうせ、いつもと同じ」としか思っておらず
結果も、ほぼ予想の範囲内。何も決まらず「情報の共有」程度で終了。
なので、思い切って この「無駄な時間」を半分に削ってみました。
(現実的には30分)
やること(3ステップ)
1. 事前に情報共有:資料は会議前に送る
2. 決めることを絞る:議題は「決めること」3つに限定
3. 終わり時間を先に宣言:「今日は60分で終了します」
完了の一行 「次回の議題=次回の会議で決めること3つを決める」
見える変化
会議時間が90→60分に
会議1回で決定が最低3つ出る
浮いた30分で売上に結び付きそうなことを1つやる
ケース2:人(人手が足りない気がする)
新しい人が欲しい。でもなかなか採用ができない。
採用の前に、今のいる人を活かしきっていますか?
「今いる人」というリソースを最大限に活かす方法を考えましょう
やること(3ステップ)
1. 強みを書き出す:各メンバーの得意なこと3つをメモ
2. ズレを減らす:得意じゃない仕事を減らす
3. 強みを増やす:得意な仕事を増やす
完了の一行 「担当(仕事)を1つ入れ替える合意できたら完了」
見える変化
同じ人数でも仕事の効率が上がる。
ミスが減る。
メンバーの表情が少し軽くなる。
ケース3:現金(黒字なのにお金が残らない)
売上は出ているのに、月末の通帳は心細い。
この状態は、「現金」の流れが見えていないことが原因です。
やること(3ステップ)
1. 見える化:30日先までの入出金と残高を1枚にまとめる。
2. 止血:まずは、1つの支出項目の支出金額を半分だけ止める。
3. 全社員共通の言語を導入:お金や利益に関する共通言語
「お金のブロックパズル」を導入する。
完了の一行 「毎日、今月の入出金3件ずつを資金繰り表に書き込めたら完了」
見える変化
来月末の残高が前もって見える
今月の出費が必要最小限に締まる
経営者と社員間のお金や利益に対する認識のズレが解消できる
最後の宿題(やることは、本当に1つだけです)
この記事を閉じた後、たった10分だけ時間をつくってください。
そして、ノートかスマホのメモ帳に、上記を参考に、
すぐにできそうな「最善の施策」を書き出し、「最善の一歩」を1つだけ実行してみてください。
くれぐれも「完了(ゴール)」の設定も忘れずに。
そして、完璧ではなくても最善に向けて一歩でも進めば「今日の私は合格」と
自分に「OK」を出しましょう。
完璧な計画はいりません。この小さな一歩が、明日を変える最も確実な打ち手です。
できる、できる、あなたならできる。
2025.08.22

数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、
「お金に困まらない経営をしたいあなたに届け」
その想いで、一生懸命書き続けます。
完璧じゃなくていい。今できる最善を尽くそう
「積み上げてきた学びと経験は、もう十分にある」
なのに、いざという時に動けない自分がいる。
「もっと準備してから…」 「もう少し勉強してから…」
そんな声が頭の中でループして、自分に静かにブレーキをかけ、
結局何も行動できずに一日が終わる。 あなたにも、そんな経験はありませんか?
「ちゃんとしなきゃ」の呪縛
「間違えたくない」「失敗は避けたい」「プロとして完璧なものを見せたい」「これじゃ、恥ずかしい」
立場が上がるほど、「自分の見え方」が気になります。
誠実だからこそ「中途半端はイヤだ」と思い、
その結果、「動かない」を選んでしまう人は少なくありません。
「今は、そのタイミングじゃない」「お金や時間ができたらやってみよう」
様々な理由をつけて、自分を納得させたかのように装ってしまう。
そんな気持ちは、とても自然だと思います。
かつての私は勿論、恥ずかしながら、今の私に至ってもまだ、そういう気持ちが湧いてきます。
心が軽くなるお守り。「最善主義」という考え方
そんなとき、心がふっと軽くなる「最善主義」という考え方があります。
それは、「完璧じゃなくていい。 いまの自分にできることを、できるかぎり丁寧にやる」
という、とてもシンプルな考え方。
たとえ今の自分にできることが60点だったとしても、その「60点」に心を込めて行動する。
完璧な100点を目指して立ち止まってしまうより、今のベストを尽くして一歩踏み出す。
その一歩が、誰かの役に立ったり、「ありがとう」という言葉につながったりする。
そうやって、未来の自分への信頼が少しずつ育っていくんです。
コラム
「『下書き』だらけだった私が、たった一言で走り出せた日」
以前の私は、こうやってブログ記事をアップするまでに
1記事に何週間もかけて書いていました。
「書いては見直し、見直しては書き直し」この繰り返し。
いつしか、ホルダーには「下書き」として保存されている文章ばかりが。
『もっと良い表現があるはず』と悩み、結局公開できずにいたのです。
でもある時、『完璧じゃなくても、誰か一人の役に立てばいい』と思い「えいやっ」と公開してみたら、
『この記事わかりやすかったです』というたった一言のコメントが届きました。
あの時の感動が、今の私のブログ作成を支えています。
「最善」で動くから、未来が変わる
もし「完璧じゃなくてもいいや」と思えたら、あなたは、どんな行動ができそうでしょうか。
たとえば、こんな小さな一歩が踏み出せるかもしれません。
SNSで、自分の考えをひとこと発信してみる
温めていた企画を、まずは信頼できる友人に話してみる
「こんなことで困っていませんか?」と、そっと声をかけてみる
結果がどうなるかは、やってみないとわかりません。
でも、「今の私にできるベストは尽くせた」と思える行動は、
確実に次のチャンスを連れてきてくれます。
私の周りの成果を重ねている人たちは口をそろえて言います。
「まずやってみた」「数を打った」「動きながら調整した」と。
動いたからこそ見える景色があり、最善を尽くしたからこそ得られる手応えがあるのです。
「できる、できる、俺ならできる」
これは単なる精神論じゃありません。
今まで積み上げてきたものを信じ、そっと背中を押してくれる
おまじないのような言葉「ペップトーク」です。
あなたにも必ずあるはずです。 学んできたこと、努力してきたこと、大切にしてきたことが。
「完璧主義」から「最善主義」への転換。
今日から、そうやって進んでいけたら、
その先に、思ってもみなかった景色が広がっているかもしれません。
あなたの『今日の最善の一歩』は何ですか?
まずは、その小さな一歩を大切に踏み出してみませんか?
行動した結果には「失敗」は存在しません。
「成功」か「学び」のどちらかしかないのですから。
肩の力を抜いて「リラ~ックス」
2025.08.19

数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
「聞くこと」と「話すこと」は、実は同じ根っこから生まれている
〜ビジネスの現場で、見落とされている「対話の本質」〜
「聞くことは大切」──それって、本当?
「営業は聞くのが仕事」「ヒアリング力がある営業が売れる」
よく耳にする言葉です。たしかに成果の条件として「聞くこと」は欠かせません。
でも、なぜそれが大切なのか。
そこを本気で掘り下げずに、形だけの「ヒアリング」になっていないでしょうか。
原点の体験:飛び込み営業3万件からの学び
私のサラリーマン時代の営業スタイルは、完全な飛び込み営業でした。
1日50件、年間1万件超。これがノルマ。
最上階から非常階段で階を降り、見えない扉も遠慮なく開ける。
なので、時には「修羅場」に出くわすこともあれば、
その場でスカウトされることもありました。
ですが、「聞いてもらえる」ことは滅多にありません。
なので当時から、私の最大のテーマの1つがこれでした。
「どうしたら、話を聞いてもらえるか」
この問いが、のちに「聞く」と「話す」の本質に私を連れていきます。
「聞く」と「話す」はコインの裏表
現場での対話を重ねて気づいたのは、
「聞く」と「話す」は同じ源泉から生まれているということ。
「聞く」:相手を理解したいという、こちらから相手へ向かう能動的な関心
「話す」:自分をわかってほしいという、こちらから相手へ向かう表現の欲求
どちらもベクトルは「自分 → 相手」
つまり、両方とも「自分から相手への欲求」です。
相対するスキルではなく、関係性をつくるためのスキルであり
根っこは、同一で、エネルギーの使い方が違うだけなのです。
なぜ、あなたのヒアリングは「聞いてるつもり」で終わるのか
多くの現場で「聞く姿勢」が形式化もしくは形骸化しています。
チェックリスト通りに質問→メモ(リストにチェック)→商品を「当てにいく」
営業スキルを良い意味で均一化する目的で、多くの企業でこのようになっています。
これでは、語られていない本音に届きません。相手はこう感じます。
「この人、聞いてるようで聞いていない」
本当に聞くとは、言葉の背後にある感情・価値観・未言のニーズに関心を向けること。
テクニックというより、人間力の領域です。
これこそが意識はしていても、簡単には身に付かない理由です。
逆も真なり:「聞く準備」がない相手には、話は届かない
いくら想いを込めて提案しても、相手が聞いていない。
この状態を「独り言」と言います。
残念ながら人は「聞きたいことしか聞かない」ものなのです。
心理学的に言うと「確証バイアス」や「 動機づけられた推論」といいます。
だからこそ、話す前に相手の「聞く準備」をつくることが鍵です。
最初に相手の語りを引き出し、受け入れ、共感と安心をつくる。
そこからはじめて、あなたの提案が生きてきます。
この部分をまとめると
・信頼・安心という土台の上で
・言葉にならない感情に寄り添い、行動のエンジンを始動させ
・言葉でその道を照らしてあげる
こんな感じになります。
信頼は「対話の循環」から生まれる
成果を生むコミュニケーションは、
聞く → 話す → また聞く → また話す の循環です。
聞く→話させる→また聞く→また話させる でもいいでしょう。
あなたが相手に対し「純粋な関心」を持ち聞く
相手は「わかってもらえた」と感じ、心を開く
その本音を受け止め、あなたが要点を言葉にして返す
相手はさらに聞く姿勢になり、関係が深まる
この循環が育つほど、相手にとって価値ある提案が生まれます。
「売れる営業」とは、「話が上手い人」でも「聞き上手な人」でもなく、
「対話の循環」を育てられる人といえます。
実践:対話を循環させる7つの習慣
1.2秒ルール:相手の発言後、2秒沈黙してから応答
話をかぶせたり、話を食うことが防げます
2.相手の言葉で要約:「つまり〇〇ということですね」
相手の言葉を使った言語化は「わかってもらえた感」を生みます
3.問いを一段深く:「何が欲しいですか?」より「なぜそれが重要ですか?」
欲を満たすではなく、問題が解決できることが大切
4.聞く→要約→問い→提案:順番を守る。提案は最後が基本
慣れてくるとつい自己流に「自己流は事故のもと」
5.小さな自己開示:「実は私も」
等身大の自分や失敗の共有が安全地帯をつくる
6.感情の鏡:「不安」「もやもや」など、感情語をそっと返す
「沈黙」は大切な感情表現です。怖がらず一緒に沈黙しましょう
7.次の一歩を一緒に決める:合意は「行動」で締める
「では最初に〇〇から始めてみませんか」
3つのセルフ診断
直近の会話の中で、予想外の本音を引き出せたかましたか?
あなたの提案を、相手は身を乗り出して聞いていましたか?
商談後、相手から「また話したい」と言われた、もしくは 次のアポイントが取れましたか?
「NO」が多いなら、聞く/話すのいずれかに偏っているサインです
私の原点:聞いてもらえなかった子ども時代
少し私の子どもの頃の話をします。
私は自分の話を親に聞いてもらえた実感がありませんでした。
特に、父親には聞いてもらえた記憶も褒められた記憶もありません。
大人になってから「褒めてくれ」と言ったことがあるくらいです。
そのせいでしょうか?だから今、「話すとは?」「聞くとは?」に誰よりも真剣です。
人の話を本当に聞ける人であること。そして、自分の声も自分で聞いてあげること。
仕事上でも家庭でも、この二つを、私はともて大切に考えるようになりました。
突き詰めれば、理由は「自分のことをわかってほしい。話を聞いてもらいたい」
ここに行きつくことを自覚するようになりました。
終わりに──あなたにとっての「聞く」「話す」とは?
営業でも経営でも、人との関わりでも、
「聞く」と「話す」は分けて語られがち。
でも実は、同じ根っこを持つ一つの営みです。
会社内や家庭内、営業先などで、是非「対話の循環」を意識してみてください。
きっと、これまで見えなかった可能性が見えてきます。
もし相手の反応が変わったら、ぜひ教えてください。
いつも、一生懸命聞いてくれます
2025.08.13

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地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
せっかくのお盆休みだというのに、今も日本のどこかで
大雨や強風、それに伴う洪水・土砂崩れ・屋根や建物の破損が
起きているといっても過言ではない日本列島。
ブログをはじめて1年弱となりますが
これまで損害保険については書いたことがありません。
近年の多発する自然災害とその被害の大きさ
販売サイドにいるはずの私たちでも感じている
度を越した保険料の値上がり。
このまま進むと「販売側(保険会社)」も「購入側(契約者)」双方にとって
望まない方向に進む懸念を感じる今、
初めて「火災保険」について書いてみようと思います。
なお、個別商品の説明をするわけではありません。
本稿は、一般的な火災保険についての「実践ガイドブック」となります。
まず押さえる「火災保険の基本」
火災保険は「火災だけ」の補償ではありません。
設計により、必要な補償を選択することも可能です。
一般的に「火災・落雷・破裂/爆発」に加え、
風災・ひょう災・雪災
水災(洪水・土砂・高潮)
漏水などによる水ぬれ損害
盗難、破損・汚損などをカバー(商品により差あり)
地震・噴火・津波と地震を原因とする火災は地震保険の領域
火災保険だけではカバーされないため、必要に応じて付帯を検討
契約前に決める5つのこと
1.保険の対象
建物のみ/家財のみ/建物+家財 の3パターン
持ち家:原則 建物+家財 賃貸:家財+借家人・個人賠償が基本
2.補償範囲(どこまで守るか)
風災・ひょう災・雪災/水災/水ぬれ(給排水事故)/盗難/破損・汚損 等の要否を決める
低地や河川近くは水災の検討を
3.保険金額(いくらまで守るか)
建物は再調達価額(新価)を目安に設定
家財は世帯人数・持ち物の総額感で設定
4.免責金額(自己負担額)
例:1万/3万/5万/10万など。免責を上げる=保険料は下がるが、小口の請求は自己負担に
5.期間・支払い方法と地震保険
長期契約の上限は5年。月払い/年払/一括払で保険料が変わる
地震保険の付帯有無を決める。ただし、火災保険とセットで契約(保険金額は下限・上限あり)
住まい別チェックリスト
戸建て
構造(木造/耐火)で保険料が大きく変わる
水災(洪水・土砂)の要否はハザードマップと地域特性で判断
太陽光パネル・門塀・物置など付属物の扱いを確認
分譲マンション(区分所有)
管理組合の共用部保険と自室(専有部)保険の役割分担を確認
下階の水ぬれ事故への備え(家財+水ぬれ補償)
地震保険は家財にも付帯可。高層階は、家具固定と家財補償を検討
賃貸
貸主指定の保険だけでは不足しがち。家財と借家人賠償、個人賠償のセットが基本
地域リスクの見極め
1.国のハザードマップ(重ねるハザードマップ)で自宅位置を検索
ハザードマップポータルサイト
2.洪水・土砂・高潮・津波などを重ねてリスク確認
3.リスクが高い項目は補償を外さない。逆に可能性が低い項目は免責設定で保険料を抑える
例 川が近い 台風がよく接近する 海からの高低さが小さい
地域差ではないが「地下(地盤面より下)に部屋や設備がある
保険会社と契約者との認識のズレQ&A
Q:地震で出火した火災は火災保険で出ますか?
A:いいえ。地震が原因の火災(類焼を含む)の損害は地震保険の対象です
Q:給水管の破裂やピンホールで床や家具がびしょ濡れ どの補償?
A:水ぬれ(給排水設備の事故)補償
ただし配管そのものの損害は対象外の商品が一般的(特約あり)
実は、この事故がとても多いのも事実
Q:隣家に延焼させたら賠償が必要?
A:重過失でなければ法律上の賠償責任を負わない(失火責任法)
心情対応・近隣配慮として類焼損害特約を検討は可
Q:古い家(建物)だから、高額な保険金額はいらない?
A:火災保険の考え方として「古い」「新しい」は保険金額には反映させない
「今、建て直したらいくらかかるか」が基本的な考え方(再調達価格)
以下、わかりやすい?理由
分損(一部損)の修理をする際に「現在の価格」での修理となります
古い家だからといって、修理代が何十年前の価格とはならないから
Q:古い家(建物)や事故が発生した建物は、保険契約できない?
A:確かに、古い新しいに限らず引受規定は存在しています。
「事故が起こった物件」にも規定は存在しています
古い家だからこそ、老朽化による水濡れ事故のリスクが高まったり
そもそも、保険はそのためにあるにも関わらずです
保険会社といえども、収支が赤字(出ていく保険金と入ってくる保険料の差)では
保険制度自体の維持すら危ぶまれますので、理解できないこともないのですが
「なるほどね。納得です」とはいきませんよね
ましてや、築古(古い家)は、築浅(新しい家)とくらべ
保険金額対千円当たりの保険料はデータに基づき、高く設定されています
一方で、建物メンテナンス状況や事故の状況などによっては
引受できる物件もありますので、問い合わせてみることをお勧めします
保険料の最近の動きと、ムダなく抑えるコツ
近年の自然災害増で保険料が上がる傾向
というよりも、既に数年前に比べると2倍以上となっている物件も存在
長期契約の上限は現在5年
抑え方の例:
免責(自己負担)を上げる(1万→3万→5万)
企業物件に関しては免責金額100万の設定も可能な場合あり
不要な特約を外す/重複を避ける
クレカや他保険の個人賠償と重複していないか 等
もしもの時:請求の基本フロー
まずは、安全確保 → 代理店・保険会社へ連絡 → 写真・被害メモ・見積を準備
→ 必要書類(罹災証明、損害明細、請求書 等)提出 → 調査・支払
先に修理してしまうと支払われる保険金と修理額に差額が出る可能性があるため
必ず「修理前」に代理店や保険会社に連絡を入れてください。
大規模災害の時などは、保険金の支払いを最優先しているのが事実です。
よって、特別な対応となる場合もあります。
いかがでしたか?
火災保険はもはや「高い買い物」です。
昨今の物価の上昇を考えると「事故なんてめったにないし」と
考えてしまいがちですが、ひとたび事故が発生してしまうと
一番大きな財産の喪失だけでなく、多額のローンのみ残るなんて事態も
十分あり得ます。
最後に、保険業界で30年以上、ご飯を食べさせていただき
損害・生命保険の事故を数百件以上見てきた経験をお伝えします。
私は病気を患い入院なさった人で「医療保険」に加入していなくて
退院の際に「膝から崩れ落ちた」人を見たことがありません。
一方、燃え尽きた建物を見て「火災保険」に加入していなくて
がれきの前で「膝から崩れ落ちた」人を見たことはあります。
これが現場で起きている事実です。
ちょっと湿っぽくなってしまいましたので「中和」しますね
2025.08.08

数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
「売上は好調なのに、なぜか手元にお金が残らない」
「月末の支払いがいつも不安で、頭から離れない」
もし、あなたがそう感じているなら、
それは決算書の「利益」と、会社の「現金」の流れが一致していないからです。
会社の生命線ともいえるキャッシュフロー(現金の流れ)は、
営業、投資、財務の3つの活動がバランス良く循環してこそ、健全な状態を保てます。
この3つの流れを、それぞれ「呼吸」「筋肉増強」「循環」と捉え、
あなたの会社のお金がなぜ残らないのか、その原因と具体的な改善策を見ていきましょう。
1. 営業キャッシュフロー 「呼吸」を深くする
営業キャッシュフローは、本業でどれだけの現金を稼ぎ出したかを示すものです。
ここがマイナスということは、まさに「呼吸困難」の状態。
まずは、楽に息ができるように、お金の流れをスムーズにすることから始めましょう。
改善のヒント
1. 売掛金の回収を早める
取引先に「支払サイトの短縮」を交渉してみましょう。
「そんなこと無理だ」と思うかもしれません。
しかし、支払いを少しでも早くしてもらえれば、
その分、運転資金として借りているお金を減らせます。当然、利息の負担も軽くなります。
せっかく稼いだ利益が、銀行への利息で消えていくのはもったいないですよね。
そのお金は、もっと前向きなことに使いましょう。
また、高額な売掛金は分割請求も検討し、入金までのタイムラグを圧縮することで、資金繰りに余裕が生まれます。
2. 在庫を圧縮する
いつまでも売れない在庫は、思い切って「処分セール」で現金化しましょう。
そして、発注ロットを見直し、過剰な在庫を持たないように最適化することも重要です。
「年に一度の注文でも、在庫を切らせたくない」という話を聞きます。気持ちわかります。
しかし、その「年一回の注文」の時期を特定し、
その時期に合わせて在庫を確保するなどの工夫はできませんか?
在庫は「眠っているお金」です。お金が固定化されている状態は、資金繰りを圧迫します。
滞留在庫のことを「罪庫」と呼ぶこともあります。
この「罪庫」を解消することは、キャッシュフロー改善に直結します。
3. 仕入れ条件を改善する
仕入先に「支払サイトの延長」を交渉してみるのも一つの手です。
これも難しいと感じるかもしれません。
しかし、取引先にとっても、未回収になるよりはマシなはずです。
選択肢として捨てるべきではありません。
また、もし可能であれば、同業他社と共同で仕入れすることで、
交渉力が上がり、仕入れコストを下げられる可能性もあります。
4. 売上を上げる
これは言わずもがな。キャッシュフローを改善する最も直接的な方法です。
2. 投資キャッシュフロー 「成長の刃」を研ぐ
投資キャッシュフローは、会社の将来的な成長のために行う設備投資や不動産の売買などを示すものです。
リスクとリターンをしっかり見極め、確実に成果を出すことが重要です。
投資3原則
1.スモールテスト → 検証 → 拡大
まず小規模に導入し、成果を確認してから本投資へ向かうようにしましょう。
2.PBP(投資回収期間)を算定
借入金の返済期間や減価償却年数を超えるような投資は
「夢」ではなく「賭け」かもしれません。再検討が必要です。
3.眠れる資産をキャッシュ化
使っていない設備・不動産は売却を検討しましょう。
「いつか使うかも」「いつか値上がりするかも」
これも、その気持ちよくわかります。
しかし、1円も生んでいない資産を持つことは
会社経営として正しい状態ではありません。
3. 財務キャッシュフロー 「循環系」を整える
1. 資金の用途と期間を一致させる
設備投資には、その設備の耐用年数に応じた「長期融資」を、
短期的な運転資金には「短期融資」を使いましょう。
長期借入で運転資金を賄ってしまうと、月々の返済負担が増えてしまいます。
補足
本来は「短期資金は短期借入、設備資金は長期借入」が原則。
長期借入で運転資金を賄うこと自体が“悪”というより、
上記記述は、返済年限が用途より長すぎても短すぎても資金繰りを圧迫するという意味です。
2. 借入は「金額」ではなく「本数」に注意する
「多額の借金で経営破綻」というニュースをよく見ますが、
実は問題は「借入金の総額」だけではありません。
以下の例を見てみましょう。わかりやすさを重視するため
利息は考えないものとします。
借入金A:1200万円(10年返済、月々10万円)
5年後に残債600万円
5年間の返済後、追加で600万円を借り入れたとします
(新たな借入金B、10年返済、月々5万円)
借入総額は1200万円で変わりませんが、
月々の返済額は15万円に増えてしまいます。
(借入Aの返済分10万円と借入Bの返済分5万円)
更に返済期間も実質6.6年と短くなります。
(1200万円÷(15万円×12か月)=6.666年)
金利の低さだけに目を奪われ、無計画に借入を重ねると、
このように月々の返済額が増え、資金繰りが厳しくなることがあります。
銀行へ融資を申し込む際には「借入総額」や「金利の高低」ではなく
「月々の返済金額」と「返済期間」を確認することが大切です。
まとめ
営業CF=呼吸、投資CF=筋肉増強、財務CF=循環です。
「営業CFで生んだ余剰→投資CFへ→足りない分は財務CFで補う」
どれか一つでも滞れば、会社は酸欠や出血多量で倒れてしまいます。
資金難は「数字が苦手」から始まります。
そして、「数字を直視」した瞬間から改善は始まります。
今日から3つのキャッシュフローを診断し、「お金の調子」を整えましょう。
あなたの会社の血液は、きっと再び力強く巡り始め
筋肉質で、美しい経営体質へと変貌するはずです。
本文とは、全く関係ないですが、この兄弟
昨日6歳になりました。
2025.08.07

数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「お金に困まらない経営をしたいあなた」
そのために、一生懸命書き続けます。
夏の暑さが続く中、またひとつ、私の商圏から会社が消えてしまいました。
運送業を営むその会社は、運賃問題、人手不足、就労時間の制限といった厳しい環境の中で、
奮闘していたはずです。詳しい経営破綻の理由はわかりませんが、非常に残念な思いです。
会社が破産に至る唯一の条件は、「資金ショート」です。
つまり、現金が底をついた時です。
それは「ある日突然」起こるように見えるかもしれませんが、
多くの場合、前兆があります。
仮に突然死だったとしても、その時がいつ来るかは、事前に把握できる場合が大半です。
今回は、会社の経営破綻を防ぐために、
最低限押さえておきたいキャッシュフロー経営のポイントをお伝えします。
この「最低限」を実践することは、決して難しくありません。
「やり方がわからない」という方は、
会計士や税理士、商工会議所、そして私たちのようなお金の専門家に、ぜひ相談してみてください。
1 最重要原則:売上よりも現金を優先する
まず、すべての経営者が腹に落とすべき大前提があります。
会社の財務を根本から改善するには、
①売上高 ②利益 ③現金
この「常識的」とも思える順番をひっくり返す必要があります。
会社にとって本当に大切なのは、この順番です。
1. 現金
2. 利益
3. 売上
「そんなことはわかっている」と多くの経営者は言います。
しかし、手元のお金が減り始めると、
真っ先に考えはじめるのは「どうやって売上を上げるか」ではないでしょうか。
売上を上げること自体は悪いことではありません。
しかし、問題は「順序」と「効果が現れるまでの時間」です。
バスタブの「栓」と「蛇口からの水」
会社の現金は、多くのケースで「年単位」の時間をかけて少しずつ減少していきます。
その間も売上はあったはずですし、
銀行からの融資や資産売却で現金が一時的にでも増えたりしていたはずです。
それにもかかわらず現金が減っていく状態は、
まさに「栓をしていないバスタブにお湯を入れている」のと同じです。
これではいつまで経ってもお湯はたまりません。
最初にやるべきことは、まず「バスタブの栓」をすることです。
この「栓」とは、経費削減や業務プロセスの見直し、在庫管理の適正化など、
自社の努力だけでコントロールできることです。
一方、「バスタブの蛇口から出る水」は、
売上増や資金の回収サイトの変更、銀行からの借入方法の見直しなど、
外部の理解や協力がなければ実現できないことを指します。
早く利益を生むためには、まず自社でできる「栓」をすることが不可欠です。
強靭な「生身の体」をつくる
利益を増やすための施策も、やはり「自社内」でできることの方がより効果的です。
なぜなら、一度会社の収益構造を見直して筋肉質な体質に改善すれば、
その状態は持続するからです。人間と違い、「リバウンド」は基本的にありません。
売上は「鎧」のようなものです。
鎧を着ている間は強く見えますが、ひとたび脱いでしまえば(=売上が停滞・下降すれば)、
その真の強さが試されます。
日頃から収益構造という「生身の体」を鍛えていなければ、
厳しい環境下で生き残ることは難しいでしょう。
まずは、社内でできることから着手し、会社の収益構造を鍛え上げること。
それが会社の未来を守るための第一歩なのです。
次回は、「3つのキャッシュフロー」の話から
より具体的な「打ち手」をご紹介します。
本を読めば書いてある話です。
しかし、本を読むのにかかる「数日間」を
ほんの「5分程度」で読めるようにします。
これも、効果が出るまでの「時短」の1つです。
2025.07.30

数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
私、佐藤をはじめ、キャッシュフローコーチである私たちは
「お金のブロックパズル」という、経営数字を一目で可視化でき
経営判断のお手伝いができる優れたツールを使い
経営者の隣に座り、会社の未来を一緒に考えるのが
仕事なのですが、実は、どんなに優れたツールを持ち
使いこなせていたとしても、それだけではたいして役には立てません。
ツールが機能する前提である「信頼関係」が不足していると、
せっかくの知識もツールも活きてこないのが現実です。
これは、私たちコーチの仕事に限らず
商品やサービスを販売や提供している全ての社会人に
共通している話です。
また、「営業がうまくいかない」「部下が話を聞いてくれない」などの
悩みを抱える方々のヒントにしてもえらたらと思います。
では、どうしなければならないのか?
私なりの考えをご紹介します。
1. ツールだけでは埋まらない「対話の土壌」
どんなに優れた商品や指導法を持っていたとしても
相手が「聞く姿勢や状態」になっていなければ
商品は売れませんし、相手を思っての指導も
聞いてはもらえません。もしくは、受け流されてしまいます。
つまり、
数字を示すだけでは、人は動かない
価値観やビジョンを共有してこそ、提案が刺さる
すなわち最低限、相手と自分が同じ土俵や目線にたっていなければ
ならないわけです。
では、そのためにはどうすればよいのか?
そのために必要なことこそ「思考整理術」や「質問力」です。
思考整理術とは、相手の考えを引き出し、整理する技術であり、
質問力はその思考整理を効果的に行うための具体的なスキルなのです。
2. 思考整理術とは?——質問と傾聴で信頼を育てる技法
以下、思考整理術を簡潔にまとめました。
押しつけゼロ:答えを与えず、問いで引き出す
内省を促進:自分の言葉で語ることで考えが整理される
関係性が深化:相手は「聴いてもらえた」と感じ、心を開く
3. 「お金のブロックパズル」と組み合わせるメリット
キャッシュフローコーチが駆使する、中小企業経営者が財務を理解する上で
最適なツールだと思われる「お金のブロックパズル」と思考整理術の関係を
簡潔に対比する形でまとめてみました。
思考整理術
お金のブロックパズル
目的 想いや本音を引き出す
数字を可視化する
着地 価値観・ビジョンが明確になる
資金の流れが一目でわかる
共有 「やりたいこと」を共有
「できること」を検証
結果:ビジョンと数字がつながり、行動計画が合意形成しやすくなる
お金のブロックパズルのところをご自身の商品・サービスに
置き換えてみて下さい。相手の思考や価値観や夢や希望に対し
自分の提供している物が、どんな価値を提供できるのかが整理できます。
4. 今すぐ使える「3つの問いかけ」例
未来志向を引き出す
「将来なりたい、こうありたいと思う姿はどんな姿ですか?」
価値観の優先順位を探る
「仕事や経営をする上で、もっとも大切にしてきたことは何でしょう?」
気づきを言語化させる
「いま話していて「ハッとしたこと」はありましたか?」
5. 仕事とは「隣に立つ」ことから始まる
説明や説得より先に、相手と同じ景色を見ることが大切です。
そのうえで「お金」と「行動」をどう両立させるのかを共に考えることで、
はじめて「提案」が提案として機能します。
相手の「困り事」起点からスタートし、その解決ができる商品・サービスを
提供できたのなら、きっとあなたの望む結果が得られるはずです。
6. あらゆる対話に応用できるスキル
「思考整理術」それを支える「質問力」は、商談時以外にも
様々な応用や活躍場面が存在します。
部下との1on1
初対面の人との会話時
友達や子供や夫婦間の会話時
思考整理術は「相手を尊重する姿勢」や「相手を知りたいと思う気持ち」が
そのベースにあると私は思います。
そして、その姿勢や気持ちは、相手に伝わり
信頼関係を築く土台となります。
では、思考整理術や質問力を身に着けるためには、どうしたらいいのか?
これは、ずばり「練習」し続けることしかありません。
私は月に1回、全国のキャッシュフローコーチ相手に練習をし
フィードバックをもらい、改善し、それを仕事先や家庭内で
意識をしながら会話をしています。
まだまだ、合格点とは思っていませんが、実践を重ねるほど対話の質が磨かれます。
あなたは、相手とどんな未来を描きますか?
そのために、まずは今日、誰かに「最も大切にしてきたことは何ですか?」
と問いかけてみませんか?
書籍のおすすめ
和仁達也『プロの思考整理術』——対話のヒントが凝縮された一冊です。
2025.07.29

数あるブログの中から、私のブログへの訪問、有難うございます。
地元函館や北海道はもちろん、「日本中の中小企業を元気にする」
そのために、一生懸命書き続けます。
◆ ランドルト環を見て、ふと思ったこと
視力検査でおなじみの、あの「C」のマーク
正式には「ランドルト環(かん)」って言うそうです。
円の一部が切れていて、どこが空いているかを答えることで視力を測るものだけど、
あるときふと、こんなふうに感じたんです。
「なんで切れているところを見させるんだろう?」って。
私たちの社会も、家庭も、会社も、私自身も、
知らず知らずのうちにこの「ランドルト環の構造」
みたいな視点になってないかな〜って
つまり、「できてないところ」「欠けてるところ」にばかり目を向けて、
それを指摘することに慣れてしまっている…そんな空気、ありませんか?
◆ 本当は「Cの黒い部分」が主役かもしれない
ランドルト環って、よく見ると「切れてる部分」は、ほんの少しで、
ほとんどの部分は『黒く塗られている=すでに「ある」もの』ですよね。
もしかしたら、本当に大事なのはこっちじゃないかって思ったのです。
人は誰でも、「すでに持っているもの」がある。
頑張ってきたこと、工夫していること、
うまく言葉になってない努力だってたくさんあるはずですよね。
でも、そこに気づいてもらえないと、
自信や一歩踏み出す勇気は育たない。
逆に、ちょっとでも
「ちゃんと見てもらえてる」「認めてもらえてる」と感じたとき
人の目はパッと輝き、言葉が前向きになり、心が動き出し
行動につながっていくと思うのです。
◆ 「足りない」より、「ある」に目を向ける関わり方
たとえば…
経営者が社員のミスばかりを指摘するのではなく、
「君のその行動、前より確実に良くなってるよ」って
「ある部分」に光を当てたらどうでしょう?
社内の雰囲気が変わって、報連相が増えて、利益も上がり、
離職も減ったという話をよく聞きます。
人手不足と言われている医療・介護などの業界で
採用や離職防止で実績があがっているのも事実です。
(林田一子さんの研究論文より)
親が子どもに「ここがまだできてない」って言う代わりに、
「この前より、ちょっと工夫してたね!」って伝えたら
その子はきっと、自分の工夫に誇りや自信を持つようになるはずです。
「なぜできない」ではなく
「ここまで、できるようになった」に光を当て
言葉に出すことは、とても大切なことなのです。
自分自身にも、「まだ足りない」って責める代わりに、
「でも、ここまではちゃんとできた」と言ってあげられたら
少しずつ、自信を取り戻していけるはずです。
「相手にやさしく、自分に厳しく」が理想だと言われていますが
頑張った自分を責めたり、追い込んだりしても
よほどの人間ではない限り、成長は止まってしまいます。
脳に「やってもダメな自分」という記憶を残してしまうより
「ここまで、できた。ここまで頑張れた自分」という記憶を
残してあげることは、脳科学的にもとても大切なことであるのは
専門家の間では、広く認知されています。
(ピグマリオン効果 教育心理学 より)
◆ ランドルト環の見方を変えると、関係が変わる
もし、ランドルト環の「切れてる部分」ばかり探すクセに気づいたら、
ちょっとだけ視点を変えてみてください。
黒く塗られた部分=「もうすでに、あなたや相手が持っている力」に
目を向けるようにしてほしいのです。
その見方が、会社に活気を生み、家庭にやさしさを増やし、
そして、あなた自身の心にも、じんわりと温かさを届けてくれるはずです。
その結果は、すぐには現れなくとも
必ず確実に成果として、空気や雰囲気として現れ
いつのまにか、あなたの周りに「前向きでパワー溢れる人間」を
必ずや引き寄せるはずです。
◆ 最後に:今日も、あなたの「C」は輝いている
完璧じゃなくていい。
切れてるところ(足りないところ)があってもいい。
どんな人にもちゃんと「ある」もの(できているところ)が、あるはずです。
それに気づけたとき、人は一歩前に進める。
それを伝えてあげると、人や組織に活力が溢れる。
だから今日も、あなたの「Cの黒い部分」に、そっと目を向けてあげ下さいね。
私も忘れがちです・・・
「いつも心にランドルト環」