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2025.05.16ブログ

「過去と未来」をつなぐお金のプロ  税理士と財務(経営)コンサルタントの役割と使い分け

いつも、ブログを読んでいただき、有難うございます。

地域はもちろん、「日本中の中小企業を元気にしたい」

そのために、一生懸命書き続けます。

 

企業経営に欠かせない「お金」の専門家

その代表格が「税理士」と「財務コンサルタント」ですが、

この2つの職種にはどんな違いがあるのでしょうか?

『経理』と『財務』の違いとも共通点が多いため、

併せて参考にしてください。

 

 

 

1. 税理士の主な仕事・役割

● 税務のスペシャリスト

税理士は、何といっても安心の

「国家資格」保有者であり

「税金」に関する専門家です。

 

具体的には、

・記帳代行

・決算書や確定申告書の作成

・税務署への各種申告・届出

・節税対策のアドバイス

・税務調査の立ち会い・対応

・銀行融資の際の資料作りやアドバイス など

 

もちろん、財務に強い税理士もいますが、

全体としてはまだ多くありません。

また、元々、「財務の専門家」ではないのも事実です。

 

 

● 「過去」の数字を扱うプロ

税理士の仕事は、過去1年間の会計データを整理し、

正しく税務申告すること

つまり、過去の数字に基づいて

「現在の納税額」を算出し、法令遵守をサポートするのが役割です。

確かに「節税」は未来に対するアクションの1つですが

現在の「節税」に対するアドバイスどまりが多い

ように感じます。

 

銀行融資の際は、

とても心強いパートナーとなってくれますが

正しい借り方などのアドバイスまでは

なかなか難しいと思われます。

 

 

2. 財務(経営)コンサルタントの主な仕事・役割

● 未来志向の財務アドバイザー

財務(経営)コンサルタントは、

会社の資金繰りや利益計画、経営戦略など

「これから」の数字をどう動かすかを考える専門家です。

しかし、日本において「経営コンサルタント」といえる国家資格は

一般的には「中小企業診断士」しかなく、他は全て民間資格です。

 

 

主な業務は

・事業計画・資金繰り表の作成支援

・銀行交渉や融資サポート

・売上・利益の目標設定と実現策

・キャッシュフロー改善のための提案

・経営者への財務コーチング

・事業の立て直しや再生

・ミッション/ビジョン/バリュー/の策定援助

・社長の相談役

・社長と社員間のギャップを埋める支援  など

 

それぞれが持つバックボーンにより

その業務範囲は多岐にわたります。

 

 

● 「未来」を描くパートナー

財務(経営)コンサルタントは、

会社の未来を社長や社員と一緒に考え、設計し、

「どうすればお金が残るか」

「どこに手を打てば利益が出るのか」

「社長や社員の夢を叶えるために必要なことは何か」など、

経営者に寄り添いアドバイスを行います。

 

ちなみに、「経理」と「財務」の違いも

「会計」と「資金繰り」

「過去」と「未来」

「現金等の入出金管理」と「キャッシュフロー管理」 など

税理士とコンサルタントの違いと

似ているところがあります。

 

3. どちらが必要?両者の活用ポイント

税理士は、ほとんどの中小企業で必須ですが、

財務コンサルタントは必須とは言えません

しかし、「経営や会社全体の強化や改善」

には力を発揮します。

 

また、メインで使う「会計」の種類が異なります

税理士は「財務会計」や「税務会計」といわれるもので

コンサルタントは「管理会計」といわれるものです。

一番の違いは

「財務会計」は外部の人のために作成するもの

「管理会計」は内部の人のために作成するもの

 

外部とは、投資家・取引先・銀行・税務署

内部とは、社長・社員

 

イメージでいうのなら

「管理会計」⇒経営判断・計画策定・行動指針

「財務会計」⇒「管理会計」から導かれたことを

実行した結果の集計表

 

しかし、管理会計は税理士の先生が財務会計にのっとり作った

「決算書」や「試算表」や「総勘定元帳」などから

数字を組み替えて作ります。

よって、結果的に税理士とコンサルタントは

会社経営にとって「両輪」と言えます。

 

財務(経営)コンサルは

「必要だとわかってはいるが、急ぎではない」領域と

よく言われます。

しかし、残念ながらここが「手遅れ」の第一歩と

なることが多いのも事実です。

 

例をあげると

「銀行融資」をメインとした銀行交渉の時

気づいたら「現金がない」なんて時

「人を増やす」「設備投資」の正しい判断

「利益が出ない」時の施策作成時

誤った「経費削減」  など

 

「経営判断」の遅れや過ちを防ぎ、「数字の裏付け」を伴った

判断や行動をするための相談役と言えます。

 

もう一つ、是非覚えておいていただきたいのが

財務コンサルタントは「B/S」(貸借対照表)を改善するのが

メインの仕事になります。

つまりは、「潰れにくい会社」や

「社長をお金の心配から解放する」のが主な仕事となります。

P/L(損益計算書)の数字は、会社のみんなで

作る仕事となります。

もちろん、可能な限りのお手伝いはしますが

コンサルタントが御社の商材を売ったり仕入れたり

するわけではありません。

 

この話をすると

「売れれば利益が上がるから、コンサルは必要ないね」

お考えになる方がいますが

それは「昭和以前の経営」です。

黙っていても人口が増えていた時代の経営です。

現在の状況は「人口減」「利益幅減」

「商品サイクルの激流化」など

頑張って売ればなんとかなった時代とは

ビジネスの形が異なっています。

それにともない経営者がライバルや市場と

戦うための新たな武器として

「財務」が必須となっているのです。

 

税理士は、正確な申告や節税対策をお願いしたい時に。

財務コンサルタントは、「もっと会社を良くしたい」

「資金繰りを強くしたい」「未来を描きたい」時に。

両者の役割を理解し、

目的に応じて上手に使い分けることが、経営の成功のカギです。

 

 

 

みなさ~ん 「よい週末を」

 

 

 

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